JP4771774B2 - 時刻歴応答解析方法、装置及びプログラム - Google Patents
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勝倉弘,栗本修也,「3章 減衰行列の性質と応答結果に対する減衰の影響」,日本建築学会,建築物の減衰,2000年,p.40−64
S(ω)=K0(1+2h・i) …(4)
ここで、(4)式における虚数単位iに代えて次の(5)で表される単位虚数関数Z(ω)を用いれば、先の(4)式は(7)式で表される。
Z(ω)=ZR(ω)+ZI(ω)・i …(5)
但し、ZR(ω)は単位虚数関数Z(ω)の実数部、ZI(ω)は単位虚数関数Z(ω)の虚数部であり、それぞれ以下の(6)式で表される。
複素剛性(周波数領域の複素関数)が因果律を満たすためには、複素剛性の実数部と虚数部がヒルベルト(Hilbert)変換対を形成する必要があるが、上記(6)式によって規定される単位虚数関数Z(ω)は、実数部ZR(ω)と虚数部ZI(ω)がヒルベルト(Hilbert)変換対を形成しないために因果律を満たさず、時間領域への厳密な変換は不可能である。
[Ms][u"(t)]+[Ks]([u(t)]+2h[Fz(t)])=−y0"(t) [Ms][1] …(1)
但し、
[Ms][u"(t)]+[Cs][u'(t)]+[Ks][u(t)]=−y0"(t) [Ms][1] …(13)
但し、(13)式における [Cs]は物体の減衰マトリクスである。(13)式によって時刻歴応答解析を行う場合には、減衰マトリクス[Cs]の各要素に、特定の固有モード(剛性比例型は一次モードのみ、Rayleigh型は一次及び二次モード、歪エネルギー比例型は全固有モード)での固有振動数における減衰定数hが目標値に各々一致するように値を設定する必要があり、従来の各減衰モデルの何れかを用いて物体の時刻歴応答解析を行う場合には、減衰マトリクス[Cs]の各要素に設定する値を求めるために固有値解析を含む事前処理が必要となっていた。
[FK(t)]E=[Ks]E([u(t)]E+2hE[Fz(t)]E) …(3)
個々の要素毎の部材力[FK(t)]Eを重ね合わせ、その結果を前記(1)式に代入することで行うことができる。これにより、解析対象の物体が減衰定数hの異なる複数の要素から構成されている場合であっても、当該物体の時刻歴応答解析を行うことができる。
S'1(ω)=1+2h・Z'(ω) …(13)
上限振動数ωm=20Hzの因果的単位虚数関数Z'(ω)を、変換精度の高い18項モデル及びより簡便な8項モデルによって時間領域へ変換することで得られたインパルス応答値を、前出の(9)式へ代入することで複素剛性S(ω)を再現し、この複素剛性S(ω)を(13)式の因果的単位虚数関数Z'(ω)として(13)式へ代入し、(13)式の減衰定数hをh=1〜10%の範囲で変化させた場合の因果的単位複素剛性S'1(ω)を比較した。結果を図9に示す。
剛性項の同時成分k(t0)、減衰項の同時成分c(t0)、及び、剛性項の時間遅れ成分k(t1)〜k(tn)がメモリ又はHDD20に記憶される。
12 ディスプレイ
14 キーボード
16 マウス
20 HDD
Claims (8)
- 減衰定数hが物体を振動させる外力の振動数に依存しない振動数非依存特性を示す物体の時刻歴応答解析を行う時刻歴応答解析方法であって、
振動数ωが(n−1)・ωmからn・ωmの範囲で(2n−1)−(2ω/ωm)なる値(但しnは整数)を示す虚数部の正則成分、及び、振動数ωに拘わらず(2ω/ωm)なる値を示す虚数部の特異成分の和で表され、振動数ωが(n−1)・ωmからn・ωmの範囲で(2n−1)なる値を示す虚数部と、前記虚数部の正則成分よりヒルベルト変換を用いて算出した因果律を満たす実数部と、から成る因果的単位虚数関数を時間領域へ変換することで前記因果的単位虚数関数のインパルス応答値を演算し、
前記演算によって得られた前記因果的単位虚数関数のインパルス応答値を用いて前記物体の時刻歴応答解析を行うことを特徴とする時刻歴応答解析方法。 - 前記因果的単位虚数関数のインパルス応答値として、物体の速度に依存する同時成分c(t0)、物体の変位に依存する同時成分k(t0)、物体の変位に依存するΔt刻みの時間遅れ成分k(tj)(但し、jは自然数でtj=Δt・j)を演算し、
前記物体の質量マトリクスを[Ms]、前記物体の剛性マトリクスを[Ks]、時間領域での物体の変位をu(t)、速度をu'(t)、反力をFz(t)、物体を振動させる外力の時間領域での加速度をy0"(t)、時間遅れ成分k(tj)の総数をnとしたときに、求めたインパルス応答値を、
[Ms][u"(t)]+[Ks]([u(t)]+2h[Fz(t)])=−y0"(t) [Ms][1] …(1)
但し、
- 解析対象の物体が、減衰定数hの異なる複数の要素から構成されている場合に、個々の要素毎の部材力[FK(t)]E(但し、Eは個々の要素を識別するための符号)を次の(3)式に従って各々演算し、
[FK(t)]E=[Ks]E([u(t)]E+2hE[Fz(t)]E) …(3)
個々の要素毎の部材力[FK(t)]Eを重ね合わせ、その結果を前記(1)式に代入することで、前記解析対象の物体の時刻歴応答解析を行うことを特徴とする請求項2記載の時刻歴応答解析方法。 - 物体の主要な固有振動数を把握する実固有値解析を行い、前記実固有値解析によって把握した前記物体の主要な固有振動数が、振動数ω=0〜ωmの範囲内のうち誤差が所定値未満となる振動数範囲内に入るように解析対象上限振動数ωmを設定又は選択することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の時刻歴応答解析方法。
- 物体を振動させる外力と前記物体の挙動との関係の非線形化によって前記物体の固有振動数が変化するか否かを推定し、前記物体の固有振動数が変化すると判断した場合には、概略の減衰に基づく予備解析により前記非線形化後の固有振動数をおおよそ把握し、把握した前記非線形化後の固有振動数も振動数ω=0〜ωmの範囲内のうち誤差が所定値未満となる振動数範囲内に入るように解析対象上限振動数ωmを設定又は選択することを特徴とする請求項4記載の時刻歴応答解析方法。
- 振動数ωmの値が互いに異なる複数種の因果的単位虚数関数について、時間領域への変換を各々行い前記複数種の因果的単位虚数関数のインパルス応答値を各々演算して記憶手段に記憶しておき、
前記物体の時刻歴応答解析に際し、前記記憶手段に記憶した前記複数種の因果的単位虚数関数のインパルス応答値のうち、前記把握した固有振動数が振動数ω=0〜ωmの範囲内のうち誤差が所定値未満となる振動数範囲内に入る特定の因果的単位虚数関数のインパルス応答値を読み出して用いることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の時刻歴応答解析方法。 - 減衰定数hが物体を振動させる外力の振動数に依存しない振動数非依存特性を示す物体の時刻歴応答解析を行う時刻歴応答解析装置であって、
振動数ωが(n−1)・ωmからn・ωmの範囲で(2n−1)−(2ω/ωm)なる値(但しnは整数)を示す虚数部の正則成分、及び、振動数ωに拘わらず(2ω/ωm)なる値を示す虚数部の特異成分の和で表され、振動数ωが(n−1)・ωmからn・ωmの範囲で(2n−1)なる値を示す虚数部と、前記虚数部の正則成分よりヒルベルト変換を用いて算出した因果律を満たす実数部と、から成る因果的単位虚数関数を時間領域へ変換することで得られた前記因果的単位虚数関数のインパルス応答値を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記因果的単位虚数関数のインパルス応答値を用いて前記物体の時刻歴応答解析を行う解析手段と、
を備えたことを特徴とする時刻歴応答解析装置。 - 記憶手段と接続されたコンピュータを、減衰定数hが物体を振動させる外力の振動数に依存しない振動数非依存特性を示す物体の時刻歴応答解析を行う時刻歴応答解析装置として機能させるための時刻歴応答解析プログラムであって、
前記記憶手段には、振動数ωが(n−1)・ωmからn・ωmの範囲で(2n−1)−(2ω/ωm)なる値(但しnは整数)を示す虚数部の正則成分、及び、振動数ωに拘わらず(2ω/ωm)なる値を示す虚数部の特異成分の和で表され、振動数ωが(n−1)・ωmからn・ωmの範囲で(2n−1)なる値を示す虚数部と、前記虚数部の正則成分よりヒルベルト変換を用いて算出した因果律を満たす実数部と、から成る因果的単位虚数関数を時間領域へ変換することで得られた前記因果的単位虚数関数のインパルス応答値が記憶されており、
前記コンピュータを、
前記記憶手段に記憶されている前記因果的単位虚数関数のインパルス応答値を用いて前記物体の時刻歴応答解析を行う解析手段
として機能させることを特徴とする時刻歴応答解析プログラム。
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JP2005260482A JP4771774B2 (ja) | 2005-09-08 | 2005-09-08 | 時刻歴応答解析方法、装置及びプログラム |
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