JP4770317B2 - 無段変速機、動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 - Google Patents

無段変速機、動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 Download PDF

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この発明は、動力伝達チェーン、さらに詳しくは、自動車の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーンおよびこれを用いた動力伝達装置に関する。
自動車用無段変速機として、図7に示すように、固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)を有しエンジン側に設けられたドライブプーリ(2)と、固定シーブ(3b)および可動シーブ(3a)を有し駆動輪側に設けられたドリブンプーリ(3)と、両者間に架け渡された無端状動力伝達チェーン(1)とからなり、油圧アクチュエータによって可動シーブ(2b)(3a)を固定シーブ(2a)(3b)に対して接近・離隔させることにより、油圧でチェーン(1)をクランプし、このクランプ力によりプーリ(2)(3)とチェーン(1)との間に接触荷重を生じさせ、この接触部の摩擦力によりトルクを伝達するものが知られている。
動力伝達チェーンとしては、特許文献1(特開平8−312725号公報)に、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられた第1ピンと一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定された第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされているものが提案されている。
特開平8−312725号公報
この種の動力伝達チェーンでは、リンクの耐久性が特に重要なものとなっている。また、リンクが受ける力はその配置位置によって異なっており、最外側のリンクは、ピンがその軸方向に対して変形することによって、大きな力を受けやすく、耐久性の点で不利になっている。
この発明の目的は、最外側のリンクが大きな力を受けやすいことを考慮し、その耐久性を向上させることでチェーンの寿命を向上させた動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供することにある。
この発明による無段変速機は、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備えており、動力伝達チェーンは、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされている、無段変速機において、少なくとも幅方向最外側のリンクについて、その前後挿通部の幅方向外側周縁部の角が丸められていることを特徴とするものである
また、この発明による動力伝達チェーンは、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされている動力伝達チェーンにおいて、少なくとも幅方向最外側のリンクについて、その前後挿通部の幅方向外側周縁部の角が丸められているとともに、各リンクは、プレス成型により形成されており、プレス成型に生じる抜けだれが角が丸められた部分として使用されていることを特徴とするものである
第1ピンおよび第2ピンは、いずれか一方がリンクの前後挿通部に圧入固定されていることがあり、両方とも固定されていない(移動可能に嵌め入れられている)ことがある。また、第1ピンおよび第2ピンは、異なる断面形状であってもよく、同一形状であってもよい。さらにまた、第1ピンおよび第2ピンは、同じ長さとされて、両方ともがシーブ面に接触させられてもよく、異なる長さとされて、長い方だけがシーブ面に接触させられるようにしてもよい。また、リンクは、前後挿通部がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後挿通部が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。
各リンクは、プレス成型により製造される。プレス成型は、例えば、板材の一方の面に下型(ダイ)をあてがうとともに、この下型に対応する上型(パンチ)を板材の他方の面にあてがって、上型側よりストライカーで打撃して所定の打ち抜き加工を施すことにより行われる。
リンクの幅方向外側周縁部の角を丸めるには、プレス成型後に当該周縁部に面取り等の後加工を施すことにより可能であるが、プレス成型時に必然的に形成される抜けだれを利用し、次のようにすることが好ましい。すなわち、リンクのプレス成型に際して、外形輪郭形状および前後挿通部形状が同一であり、表裏が逆になった2種類のリンクが製造される。この結果、リンクには、チェーンに取り付けられた際に、手前側に抜けだれがあるもの(手前側がプレス表側となっているもの)と、向こう側に抜けだれがあるもの(手前側がプレス裏側になっているもの)とが形成される。そこで、チェーン組立て時に、抜けだれが幅方向外側に来るように組み立てることにより、抜けだれを幅方向外側に位置させてこれを角が丸められた部分として使用することができる。抜けだれが幅方向外側に来るようにするリンクは、幅方向最外側のリンクだけであってもよく、幅方向最外側を含む2〜3列程度のリンクについて、抜けだれが幅方向外側に来るようにしてもよい。より好ましくは、プレス成型時の表裏が逆になっている2種類のリンクを同数とし、これらのリンクが左右対称状に配置される。このようにすれば、プレス成型の型を2枚取り(または4以上の偶数枚取り)として、2種類のリンクが同数形成されるようにするだけで、チェーンを得ることができ、製造上の手間を増加させなくてすむ。なお、例えば、ピンの軸方向にリンクが8列になる箇所と9列になる箇所とがある場合には、8列の箇所については左右対称に、9列の箇所については、左右4列ずつが左右対称状で、中央部分は、いずれか一方の種類のリンクだけにしてもよく、2種類のリンクをチェーン長さ方向に交互に配置してもよい。
なお、損傷が起こりやすいリンクは、チェーンの幅方向最外側かそれに近いものであるので、チェーンの幅方向の中央に近い位置にあるリンクついては、その抜けだれ方向を必ずしも幅方向外側に合わせる必要はない。
第1ピンおよび第2ピンは、少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無段変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では「インターピース」と称す)とされる。
第1ピンおよび第2ピンは、例えば、いずれか一方の接触面が平坦面とされ、他方の接触面が相対的に転がり接触移動可能なように所要の曲面に形成される。また、第1ピンおよび第2ピンは、それぞれの接触面が所要の曲面に形成されるようにしてもよい。いずれの場合でも、各ピンの接触面形状がそれぞれ2種類(例えば相対的に曲率が大のものと相対的に曲率が小のもの)形成されることで、転がり接触移動の軌跡が相違するピンの組が2種類存在するようにしてもよい。第1ピンと第2ピンとの接触位置の軌跡は、例えば、円のインボリュートとされる。
なお、この明細書において、リンクの長さ方向の一端側を前、同他端側を後としているが、この前後は便宜的なものであり、リンクの長さ方向が前後方向と常に一致することを意味するものではない。
リンクは、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンクの材質は、ばね鋼や炭素工具鋼に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。ピンの材質としては、軸受鋼などの適宜な鋼が使用される。
ピンが前後挿通部に固定される場合の前後挿通部へのピンの固定は、例えば、機械的圧入による挿通部内縁とピン外周面との嵌合固定とされるが、これに代えて、焼き嵌めまたは冷やし嵌めによってもよい。1つの挿通部には、第1ピンと第2ピンとがチェーンの長さ方向に対向するように嵌め合わせられ、このうちのいずれか一方がリンクの挿通部の周面に嵌合固定される。この嵌合固定は、挿通部の長さ方向に対して直交する部分の縁(上下の縁)で行われるのが好ましい。このように、嵌め入れによるピン固定型チェーンでは、固定部の応力が高くなるため、前記周縁部の角の丸めによる耐久性向上効果が特に顕著となる。
この動力伝達チェーンは、例えば、必要な数のピンおよびインターピースを台上に垂直状に保持した後、リンクを1つずつあるいは数枚ずつまとめて圧入していくことにより製造される。そして、リンク圧入時に、その角が丸められている部分(プレスの抜けだれ側)を考慮して圧入することにより、角が丸められている部分が所定の方向に向くように各リンクを配置することができる。そして、この動力伝達チェーンのリンクを製造するに際しては、1回のプレス成型により、偶数枚(例えば2枚)のリンクが成型可能とされるとともに、偶数枚のリンクの半分(1枚分)の型は、他の半分(他の一枚分)の型を表裏逆にしたものとされる。
上記の動力伝達チェーンは、いずれか一方のピン(インターピース)が他方のピン(ピン)よりも短くされ、長い方のピンの端面が無段変速機のプーリの円錐状シーブ面に接触し、この接触による摩擦力により動力を伝達するものであることが好ましい。各プーリは、円錐状のシーブ面を有する固定シーブと、固定シーブのシーブ面に対向する円錐状のシーブ面を有する可動シーブとからなり、両シーブのシーブ面間にチェーンを挟持し、可動シーブを油圧アクチュエータによって移動させることにより、無段変速機のシーブ面間距離したがってチェーンの巻き掛け半径が変化し、スムーズな動きで無段の変速を行うことができる。
この発明による動力伝達装置は、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備えたもので、動力伝達チェーンが上記いずれかに記載のものとされる。
この動力伝達装置は、自動車の無段変速機としての使用に好適なものとなる。
この発明の無段変速機、動力伝達チェーンおよび動力伝達装置によると、少なくとも幅方向最外側のリンクについて、その前後挿通部の幅方向外側周縁部の角が丸められていることにより、ピンがその軸方向に対して変形することによって大きな力を受ける最外側リンクの耐久性が向上し、チェーンの寿命が向上する。
また、各リンクがプレス成型により形成され、プレス成型に生じる抜けだれが角が丸められた部分として使用されることにより、リンクの輪郭形状を変更することなく、また、他の性能を悪化させることなく、耐久性を向上させることができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、図3の上下をいうものとする。
図1および図2は、この発明による動力伝達チェーンの一部を示しており、動力伝達チェーン(1)は、チェーン長さ方向に所定間隔をおいて設けられた前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)と、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数のピン(第1ピン)(14)およびインターピース(第2ピン)(15)とを備えている。
図3に示すように、前挿通部(12)は、ピン(14)(実線で示す)が固定されるピン固定部(12a)およびインターピース(15)(二点鎖線で示す)が移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部(12b)からなり、後挿通部(13)は、ピン(14)(二点鎖線で示す)が移動可能に嵌め合わせられるピン可動部(13a)およびインターピース(15)(実線で示す)が固定されるインターピース固定部(13b)からなる。そして、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)を連結するに際しては、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)の前挿通部(12)に固定されかつ他のリンク(11)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク(11)の後挿通部(13)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
ピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡は、円のインボリュートとされており、この実施形態では、ピン(14)の接触面(14a)が、断面において半径Rb、中心Mの基礎円を持つインボリュート形状を有し、インターピース(15)の接触面(15a)が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)がチェーン(1)の直線部分から円弧部分へまたは円弧部分から直線部分へと移行する際、前挿通部(12)においては、インターピース(15)がインターピース可動部(12b)内を固定状態のピン(14)に対してその接触面(15a)がピン(14)の接触面(14a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動し、後挿通部(13)においては、ピン(14)が固定状態のインターピース(15)に対してその接触面(14a)がインターピース(15)の接触面(15a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながらピン可動部(13a)内を移動する。なお、図3において、符号AおよびBで示す箇所は、チェーン(1)の直線部分においてピン(14)とインターピース(15)とが接触している線(断面では点)であり、AB間の距離がピッチである。
各リンク(11)は、プレス成型により製造されている。プレス成型は、板材の一方の面に下型(ダイ)をあてがうとともに、この下型に対応する上型(パンチ)を板材の他方の面にあてがって、上型側よりストライカーで打撃して所定の打ち抜き加工を施すことにより行われる。このようなプレス成型を行った場合、リンク(11)のプレス表側には抜けだれが生じて、前後挿通部(12)(13)のプレス表側周縁部の角が丸められ、リンク(11)のプレス裏側にはバリが生じて、前後挿通部(12)(13)のプレス裏側周縁部の角が相対的にシャープとなる。プレス成型後にバレル処理が施されて、表面が磨かれるが、リンク(11)のプレス表側の角が相対的に丸く、プレス裏側の角が相対的にシャープな状態は維持される。
このリンクのプレス成型に際しては、2枚取りが可能な型が使用され、図5に示すような2種類のリンク(11L)(11R)が1回のプレス操作によって製造される。この2種類のリンク(11L)(11R)は、表裏が逆になっているだけで、その外形輪郭形状および前後挿通部形状は同一である。この結果、リンク(11L)(11R)には、左側に抜けだれがあるもの(11L)と、右側に抜けだれがあるもの(11R)とが形成されている。そして、チェーン組立て時には、抜けだれが幅方向外側に来るように、すなわち、左側に抜けだれがあるもの(11L)が図1および図2にLで示す左用として、右側に抜けだれがあるもの(11R)が図1および図2にRで示す右用として配置される。
こうして、左のリンクL(11)と右のリンクR(11)とでそのプレス方向が考慮されていることにより、少なくとも幅方向最外側のリンク(11)について、その前後挿通部(12)(13)の幅方向外側周縁部および幅方向内側周縁部のうちの幅方向外側周縁部の角が丸められている。
この動力伝達チェーンによると、ピン(14)の両端がプーリに接触して摩擦力を受けた場合、ピン(14)は、その軸方向に対して弓なりとなるような変形を受ける。上記のように抜けだれの方向が規定された左右のリンク(11L)(11R)を使用した場合、図4(a)に示すように、ピン(14)の軸方向の曲げに対して、左右いずれのリンク(11L)(11R)においても、角が丸められた周縁部Dがピン(14)と強く接触することになり、シャープな周縁部Sがピン(14)と強く接触することによる損傷を防止することができる。これに対して、図4(b)に示すように、抜けだれが例えばすべて右側にある場合、ピン(14)の軸方向の曲げに対して、左側のリンク(11L)では、角が丸められた周縁部Dがピン(14)と強く接触するのは同じであるが、右側のリンク(11L)では、シャープな周縁部Sがピン(14)と強く接触し、右側のリンク(11L)が相対的に負担が大きくなる。こうして、図4(a)のものでは、プレス成型時に表裏が逆になっているものの2枚取りとして、組立て時にその方向を規定することだけで、耐久性が向上させられる。
なお、上記実施形態において、前挿通部(12)と後挿通部(13)とは、それぞれ独立の貫通孔とされているが、これらの挿通部(12)(13)を得るための貫通孔は、図示省略するが、孔縁の応力集中を緩和するために、前後挿通部(12)(13)同士を連通部によって連通させ、全体として前後に長い1つの貫通孔となるようにしてもよい。
この動力伝達チェーン(1)は、必要な数のピン(14)およびインターピース(15)を台上に垂直状に保持した後、リンク(11)を1つずつあるいは数枚まとめて圧入していくことにより製造される。この圧入は、ピン(14)およびインターピース(15)の上下縁部とピン固定部(12a)およびインターピース固定部(13b)の上下縁部との間において行われており、その圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。
この動力伝達チェーン(1)は、図6に示したCVTで使用されるが、この際、例えば、インターピース(第2ピン)(15)がピン(第1ピン)(14)よりも短くされ、インターピース(15)の端面がプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。ピン(14)とインターピース(15)とは、上述のように、転がり接触移動するので、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)に対してピン(14)はほとんど回転しないことになり、摩擦損失が低減し、高い動力伝達率が確保される。
なお、上記リンク(11)(11R)(11L)の構成は、第1ピンおよび第2ピンの長さが略等しく、両方ともがシーブ面に接触するチェーンにも適用することができ、さらに、第1ピンおよび第2ピンの両方が前後挿通部に対し移動可能に嵌め入れられるチェーンやその他各種タイプの動力伝達チェーンに適用可能である。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、同拡大斜視図である。 図3は、リンクの拡大側面図である。 図4は、最外側のリンクに作用する力模式的に示す図である。 図5は、この発明による動力伝達チェーンで使用される2種類のリンクのプレス成型時の状態を示す図である。 図6は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。 図7は、この発明による動力伝達チェーンが使用される一例の無段変速機を示す斜視図である。
符号の説明
(1) 動力伝達チェーン
(2)(3) プーリ
(2a)(3a) 固定シーブ
(2b)(3b) 可動シーブ
(2c)(2d) 円錐状シーブ面
(11) リンク
(11L) 左用リンク
(11R) 右用リンク
(12) 前挿通部
(13) 後挿通部
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)
D 抜けだれ(角が丸められた周縁部)

Claims (5)

  1. 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備えており、動力伝達チェーンは、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされている、無段変速機において、
    少なくとも幅方向最外側のリンクについて、その前後挿通部の幅方向外側周縁部の角が丸められていることを特徴とする無段変速機
  2. ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされている動力伝達チェーンにおいて、
    少なくとも幅方向最外側のリンクについて、その前後挿通部の幅方向外側周縁部の角が丸められているとともに、各リンクは、プレス成型により形成されており、プレス成型に生じる抜けだれが角が丸められた部分として使用されていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  3. 外形輪郭形状および前後挿通部形状が同一でかつプレス成型時の表裏が逆になっている2種類のリンクがあり、これらのリンクが抜けだれを幅方向外側にして左右対称状に配置されている請求項2の動力伝達チェーン。
  4. 第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定されている請求項2または3に記載の動力伝達チェーン。
  5. 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備え、動力伝達チェーンが請求項〜4いずれかに記載のものである動力伝達装置。
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