JP4768776B2 - 人工水晶およびその製造方法 - Google Patents

Description

本発明は、人工水晶に関し、特に人工の色つき水晶およびその製造方法に関する。

結晶原料の供給条件や天候の不安定等要因により、天然水晶は結晶後、その内部に不純物を含みやすく、更に似たようなヒビの筋が生じる。この様な水晶を俗に色つき水晶と呼び、この様な水晶は上述の特殊な色や筋を持っているため、広く好まれたり使用されたりする。

このため、大量生産のできる人工の色つき水晶が開発された。それは透明な樹脂を原料とし、硬化剤やふくらし粉を添加し、硬化成型プロセスを経て製造することができる。この様な人工の色つき水晶は製造が簡単で、大量生産がしやすくコストも低い等長所がある。しかし、この様な人工の色つき水晶の外観は単一で、色彩も均一であり、単調で、美感に欠け、商業的な価値は高くないため、高い装飾的な要求を満たすことができない。

本発明の主な目的は、多種の色彩が相互に融合し合う外観を示し、色つきの筋の視覚的印象に多様性を持つ、人工水晶を提供することにある。
本発明のもうひとつの目的は、色つきの筋、および多種の色彩が相互に融合し合う外観を示す、人工水晶の製造方法を提供することにある。

上述の主な目的を達するため、本発明の人工水晶は、水晶基材と前記水晶基材中の装飾基材を含む。前記装飾基材は、ひび割れ部と筋目部を有する。前記ひび割れ部は多数のひび割れ模様により構成され、前記筋目部は多数の異なる色彩の色塊により構成される。前記装飾基材の組成成分は、樹脂、硬化剤、多数の異なる色の着色剤およびふくらし粉を含む。
これにより、本発明の人工水晶の色つきの筋は、筋目部の異なる色彩の色塊により、多様な視覚効果を示し、高い商業価値を有する。

また、上述のもうひとつの目的を達するため、本発明の人工水晶の製造方法は以下のステップを含む。
ステップ１では型を準備する。ステップ２では、樹脂および硬化剤を含む第一流体基材を調合する。ステップ３では、多数の異なる色の着色剤と樹脂、硬化剤およびふくらし粉を含む第二流体基材を調合する。ステップ４では、前記第一流体基材と前記第二流体基材を前記型へ注入し、撹拌および固化のプロセスを経て、最後に前記型を外す。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
（第１実施形態）
本発明の第１実施形態による人工水晶を図１および図２に示す。人工水晶１００は、一体に結合した水晶基材１０と水晶基材１０中に分布する装飾基材１０を含む。
水晶基材１０の組成成分は、透明樹脂、硬化剤と促進剤を含む。水晶基材１０は透明であり、かつ相対する上部１１と底部１２を有する。

装飾基材２０の組成成分は、樹脂、硬化剤、多数の異なる色の着色剤およびふくらし粉を含む。装飾基材２０は、多数のひび割れ模様２１で構成されるひび割れ部、および多数の異なる色の色塊２２により構成される筋目部を有し、かつ、ひび割れ模様２１と色塊２２を交互に設置する。これにより、異なる色の色塊２２はひび割れ模様２１を浮き上がらせ、ひび割れ模様２１は多種の色を帯びることとなる。この様に、本実施形態の人工水晶１００は、全体的な視覚的印象に多様性を持ち、且つ多種の色彩が互いに融合する外観を示し、商業的価値を持ち、高度な装飾的需要に足る。

本実施形態の装飾基材２０は、水晶基材１０の底部１２に近い所に分布し、そのうち、ひび割れ模様２１は水晶基材１０の底部１２のすぐ近くに分布し、色塊２２は水晶基材１０の底部１２より水晶基材１０の上部１１まで伸びている。これにより、上部１１より人工水晶１００を眺めたとき、ひび割れ模様２１は色塊２２と更なる深みと立体感を有する。

（第２実施形態）
本発明の第２実施形態による人工水晶の製造方法を図３に示す。図３は、上述の人工水晶１００の製造方法であり、その製造方法は以下のステップを含む。
まず、ステップ１を行う、つまり決められた外型の型を準備する。
続いて、ステップ２を行う、つまり樹脂、硬化剤および促進剤を含む第一流体基材を調合する。樹脂と硬化剤の好ましい比率は１００：１である。
更に続いて、ステップ３を行う、つまりふたつの異なる色（例：青、緑）の着色料、樹脂、硬化剤およびふくらし粉を含む二つの第二流体基材を調合する。

最後に、ステップ４を行う、つまり第一流体基材を型へ注入し、一定の時間が経過した後、続けて第二流体基材を型へ注入し、第二流体基材を第一流体基材上に敷設する。この時、第二流体基材は重力により部分的に第一流体基材へ入りこむ。ふくらし粉と着色料が第一流体基材と反応できるようにすると、ひび割れ模様と色塊が生じる。これと同時に模様引き撹拌プロセスを行い、成形後のひび割れ模様と色塊とを交互に設置し、その後、約１５分の固化プロセス後、型を外し、人工水晶１００が得られる。

上述からわかるように、本発明の人工水晶のひび割れ模様は、異なる色の色塊を交互に設置することにより、天然水晶石の結晶、ひび割れおよび多彩な種類の質感を出すことで、商業価値を有する。
これにより、本発明は同類製品において、進歩性と実用性を有する。上述の実施形態は、本発明の好ましい実施形態を示したにすぎないため、本明細書および特許請求の範囲のなす所等の効果を構成を変化する等して応用したものも、当然本発明の特許請求の範囲内に含むべきである。

本発明の第１実施形態による人工水晶を示す斜視図。 図１の２−２方向の断面図。 本発明の第２実施形態による人工水晶の製造方法を示す説明図。

符号の説明

１００：人工水晶、１０：水晶基材、１１：上部、１２：底部、２０：装飾基材、２１：ひび割れ模様、２２：色塊

Claims (9)

1. 水晶基材と、
   前記水晶基材中に分布し、組成成分として樹脂、硬化剤、多数の異なる色の着色料およびふくらし粉を含む装飾基材と、
   を備え、
   前記装飾基材は、多数のひび割れ模様により構成されるひび割れ部と、多数の異なる色の色塊で構成された筋目部とを有し、前記ひび割れ部と筋目部とを交互に設置することを特徴とする人工水晶。
2. 前記水晶基材は相対する上部と底部を有し、前記装飾基材は前記水晶基材の底部に近いところに分布することを特徴とする請求項１に記載の人工水晶。
3. 前記ひび割れ部は前記水晶基材の底部に近く、前記筋目部は前記水晶基材の底部から前記水晶基材の上部まで伸びていることを特徴とする請求項２に記載の人工水晶。
4. 前記水晶基材の組成成分は、透明樹脂と硬化剤を含むことを特徴とする請求項１に記載の人工水晶。
5. 前記水晶基材の組成成分は、更に促進剤を含むことを特徴とする請求項４に記載の人工水晶。
6. 型を準備するステップ１と、
   樹脂および硬化剤を含む第一流体基材を調合するステップ２と、
   多数の異なる色の着色料と樹脂、硬化剤およびふくらし粉を含む第二流体基材を調合するステップ３と、
   まず前記第一流体基材を前記型へ注入し、その後続けて前記第二流体基材を前記型へ注入し、前記第二流体基材を前記第一流体基材上に敷設し、撹拌および固化のプロセスを経て、最後に前記型を外すステップ４と
   を含むことを特徴とする人工水晶の製造方法。
7. 前記ステップ２中の前記第一流体基材には、更に促進剤が添加されていることを特徴とする請求項６に記載の人工水晶の製造方法。
8. 前記ステップ２中の前記樹脂と前記硬化剤の比率は、１００：１であることを特徴とする請求項６に記載の人工水晶の製造方法。
9. 前記ステップ４中の前記固化のプロセスは、約１５分であることを特徴とする請求項６に記載の人工水晶の製造方法。

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