JP4766850B2 - ろう材 - Google Patents

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Description

本発明は、ろう材に関し、詳しくは、鋼板をろう接するためのろう材に関する。
鋼板構造物には、リベット構造、溶接構造などがあるが、軽量化の観点から溶接構造が広く用いられている。溶接方法の中でも、ろう接は、接合温度の選択の自由度が大きいことから、様々な分野で用いられている。
また、高張力鋼板は、合金元素の添加により機械強度特性が高められ、高い引張り強度を有する合金鋼であって、普通鋼板よりも機械強度が高いことで知られている。
そのため、近年、自動車ボデーなどの分野において、安全性向上および軽量化を目的として、高張力鋼板が広く用いられている。
しかるに、鋼板などのろう接においては、互いにろう接すべき鋼板を、被着面積を十分にとって対向させ、溶融したろう材を、毛細管現象を利用して、それら鋼板の間隙に均一に浸透させる。この場合、十分な浸透が得られるか否かは、溶融したろう材の鋼板に対する濡れ性に依存する。従って、濡れ性が高いろう材を用いれば、ろう接時において、ろう材の鋼板の被着面積での拡がりが大きくなり、鋼板の間に十分な接着面積を確保することができ、ろう接の作業性を向上させることができる。また、これによって、ろう接部の機械強度を高くすることができる。
一方、従来より、鋼板をろう接するろう材として、Cuを主成分とするろう材が広く知られている。特に、高能率なろう付が可能なMIGろう付法においては、Cu−Si系ろう材が、濡れ性に優れており、ろう接の作業性がよいため、広く用いられている。
また、Cu−Mn系またはCu−Al系ろう材は、ろう接部の機械強度に優れたろう材として、高強度鋼や異材接合などに、使用されている。
例えば、Zn、Ni、Ag、Bなどを含むCu−Mn系ろう材は、濡れ性を改善するができ、超硬合金をろう接する以外に、電気機器や装飾品のろう接にも適用できることが、報告されている(特許文献1参照)。
特公昭62−16750号公報
しかし、従来のろう材において、Cu−Si系ろう材は、ろう接部の機械強度が低いため、高張力鋼板などのろう接に用いた場合には、そのろう接部で破断するおそれがある。従って、Cu−Si系ろう材にてろう接された高張力鋼板では、高張力鋼板の利点である優れた機械強度を、十分に発揮できないという不具合がある。
また、特許文献1に記載のCu−Mn系ろう材は、機械強度が高く、濡れ性もいくぶん改善されてはいるが、実使用においては不十分である。そのため、ろう接の作業性(接着面積)が十分に確保できず、生産効率が低いという不具合がある。
本発明の目的は、ろう接の作業性に優れ、しかもろう接時の機械強度を高めることのできる、ろう材を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のろう材は、Cuを主成分とし、Al、Fe、NiおよびMnを含む、ろう材において、さらに、AgおよびSiを含み、Al、Fe、NiおよびMnの配合量が、Cu、Al、Fe、NiおよびMnの全量に対して、それぞれ、7.0〜11.0量%、2.0量%以下、0.5〜3.0量%、および、0.5〜3.0量%であり、AgおよびSiの配合量が、前記ろう材の全量に対して、それぞれ、0.5〜5.0量%、および、0.05〜1.3量%であることを特徴としている。
また、本発明のろう材は、さらに、Snを含み、Snの配合量が、前記ろう材の全量に対して、1〜4量%であることが好適である。
本発明のろう材は、ろう接時において、優れた濡れ性を示すので、ろう接の作業性の向上を図ることができるとともに、高強度化を図ることができる。ゆえに、本発明のろう材によりろう接されたろう接部は、高い機械強度を有する。
従って、高い機械強度を有する高張力鋼板を、本発明のろう材によりろう接すれば、高い機械強度を有する鋼板構造物を得ることができる。
本発明のろう材は、Cu(銅)を主成分とし、Al(アルミニウム)、Fe(鉄)、Ni(ニッケル)およびMn(マンガン)を基本成分として含むろう材(以下、ベースろう材とする。)に、さらに、必須成分として、Ag(銀)およびSi(ケイ素)を配合し、任意成分として、Sn(スズ)を配合することにより、得ることができる。
ベースろう材としては、ベースろう材の全量に対して、Alが、7.0〜11.0重量%(質量%と同義、以下同様。)、好ましくは、7.0〜10.0量%、Feが、2.0重量%以下、好ましくは、0.5〜2.0重量%、Niが、0.5〜3.0重量%、好ましくは、0.5〜2.0重量%、Mnが、0.5〜3.0重量%、好ましくは、0.5〜2.0重量%含有され、Cuが、上記成分の残量として含有されているものが用いられる。
ベースろう材は、特に制限されず、公知の方法により調製することができる。例えば、上記した各成分(Cu、Al、Fe、NiおよびMn)を、上記した割合で秤量し、溶融混合することにより、調製することができる。
そして、本発明のろう材は、ベースろう材に、AgおよびSi、必要によりSnを、配合することにより、調製することができる。本発明のろう材の調製は、上記と同様に、例えば、ベースろう材、AgおよびSi、必要によりSnを、次に述べる割合で秤量し、溶融混合することにより、調製することができる。
図1は、Agの添加量と接触角との関係を示すグラフであり、図2は、Siの添加量と接触角との関係を示すグラフである。
図1および図2において、濡れ性の評価に供したろう材は、ベースろう材として、Al(8.5重量%)−Fe(1.25重量%)−Ni(1.25重量%)−Mn(1.25重量%)−Cu(残部)を用いて、そのベースろう材と、AgおよびSiとを、AgおよびSiがろう材の全量に対してグラフ中に示す各割合(重量%)となるように秤量した後、溶融混合することにより、調製した。
また、接触角は、高温不活性雰囲気に保たれた炉内で基盤(SPC440)上にろう材を滴下し、界面状態をビデオカメラで撮影し、得られた画像から測定した。
図1から、Agの添加量が0.5重量%未満では、接触角が高く(つまり、濡れ性が低く)、一方、Agの添加量が5.0重量%を超えると、Agをそれ以上添加しても接触角が低下しない(つまり、濡れ性が向上しない)傾向にあることがわかる。
また、図2から、Siの添加量が0.05〜1.3重量%の範囲において、接触角が低下(つまり、濡れ性が向上)することがわかる。
図3は、図2の結果に基づいて、Siの添加量を、最適添加量である0.6重量%に固定して、上記と同様のベースろう材に添加し、さらに、AgおよびSnを添加することにより調製したろう材を用いて、2枚の高張力鋼板(590MPa級鋼板)をろう接した重ね継手について、破断強さを測定して、その破断強さと、AgおよびSnの添加量との関係を示したグラフである。
なお、図3においては、表1に示すように、AgおよびSnの添加量の合計が常に5.0重量%となるようにして、試料No.1からNo.4に向かってAgの添加量がSnの添加量で次第に置換されるように処方した。なお、参考例は、Si、AgおよびSnのいずれもが添加されていない、ベースろう材のみでろう接したものである。
Figure 0004766850
図3から、Snの添加量が1〜4重量%の範囲において、破断強さが参考例よりも大きく(つまり機械強度が高く)なっていることがわかる。また、Agの添加量が5重量%、すなわち、AgおよびSiのみの添加でも、破断強さが参考例よりも大きくなっていることがわかる。
以上より、図1ないし図3の結果より、本発明のろう材中に含まれるAgの量は、ろう材の全量に対して、0.5〜5.0重量%であり、好ましくは1.0〜5.0重量%である。すなわち、Agの添加量が0.5〜5.0重量%の範囲であると、得られるろう材の接触角を低下させることができ、ろう接時の優れた作業性を実現することができる(図1参照)。また、Agの添加量が5重量%程度であると、得られるろう材の破断強さは参考例よりも大きくなり、高い機械強度を示す(図3参照)。
また、本発明のろう材中に含まれるSiの量は、ろう材の全量に対して、0.05〜1.3重量%であり、好ましくは0.5〜0.7重量%である。Siの添加量が0.05〜1.3重量%の範囲であると、接触角を十分に低くすることができ、ろう接時の優れた作業性を実現することができる(図2参照)。また、Siの添加により、得られるろう材の破断強さは参考例よりも大きくなり、高い機械強度を示す(図3参照)。
また、本発明のろう材中に含まれるSnの量は、ろう材の全量に対して、好ましくは1〜4重量%であり、さらに好ましくは2〜4重量%である。Snの添加量が1〜4重量%の範囲であると、破断強さが参考例よりも大きくなり、高い機械強度を実現することができる。
そのため、Cuを主成分とし、Al、Fe、NiおよびMnを基本成分として含むベースろう材に、さらに、必須成分として、AgおよびSi、必要によりSnを、配合することにより得られる本発明のろう材は、ろう接時の作業性の向上を図ることができるとともに、高強度化を図ることができ、ろう接されたろう接部において高い機械強度を有する。とりわけ、本発明のろう材では、Agを0.5〜5.0重量%、Siを0.05〜1.3重量%含むことにより、優れた濡れ性を示し、ろう接時の優れた作業性の向上を図ることができるとともに、高強度化を図ることができる。
また、本発明のろう材では、さらに、Snを1〜4重量%含むことにより、得られるろう材の破断強さを参考例よりもさらに大きくして、機械強度を高くすることができる。
そして、本発明のろう材は、このように、ろう接時の作業性の向上を図ることができ、しかも、ろう接されたろう接部において、高い機械強度を有するので、高い機械強度を有する高張力鋼板のろう接に、好適に用いることができる。すなわち、高い機械強度を有する高張力鋼板を、本発明のろう材でろう接すれば、ろう接部での破断を低減することができ、高い機械強度を有する鋼板構造物を得ることができる。
従って、本発明のろう材は、特に制限されないが、例えば、安全性の向上および軽量化を図るべく高張力鋼板が用いられる自動車ボデーの鋼板のろう接に、好適に用いられる。
なお、上記の説明においては、本発明のろう材を、ベースろう材に、AgおよびSi、さらにはSnを配合することにより、調製したが、本発明のろう材は、必ずしも、ベースろう材に、AgおよびSi、さらには、Snを配合する必要はなく、つまり、ベースろう材を調製することなく、上記した成分(Cu、Al、Fe、Ni、Mn、Ag、Si、Sn)を、一度に、あるいは、任意の成分に分割して、配合することにより、得ることもできる。
Agの添加量と接触角との関係を示すグラフである。 Siの添加量と接触角との関係を示すグラフである。 破断強さとAgおよびSnの添加量との関係を示すグラフである。

Claims (2)

  1. Cuを主成分とし、Al、Fe、NiおよびMnを含む、ろう材において、
    さらに、AgおよびSiを含み、
    Al、Fe、NiおよびMnの配合量が、Cu、Al、Fe、NiおよびMnの全量に対して、それぞれ、7.0〜11.0量%、2.0量%以下、0.5〜3.0量%、および、0.5〜3.0量%であり、
    AgおよびSiの配合量が、前記ろう材の全量に対して、それぞれ、0.5〜5.0量%、および、0.05〜1.3量%であることを特徴とする、ろう材。
  2. さらに、Snを含み、
    Snの配合量が、前記ろう材の全量に対して、1〜4量%であることを特徴とする、請求項1に記載のろう材。
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