JP4765701B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、排気浄化触媒及びパルス過給弁を備えている内燃機関に関する。より詳細には、パルス過給弁を用いて排気通路に配置した排気浄化触媒を昇温させて再生処理を行う内燃機関に関する。
排気ガス中に含まれる有害物質を浄化してから機外に排出するため、内燃機関の排気通路には排気浄化触媒が配備されている。このような排気浄化触媒では、例えばNOxなどの被毒物質が蓄積したときには排気ガス温度を上昇させる。そして、触媒が活性化する温度(ライトオフ(light off)温度と称される)まで昇温させることにより被毒物質を燃焼させて無毒化する被毒解消処理(以下、再生処理)を行うことが必要である。そこで、従来から排気浄化触媒の再生処理が必要となったときに排気ガス温度を上昇させる技術について複数の提案がある。
例えば特許文献1では、ポンプロスが増大した状態で機関が運転されると、機関出力が同一であっても必要とされる燃料量が増大して排気ガス温度を上昇させることができること。そして、触媒昇温要求時に二次空気を供給し、可動弁装置により吸気弁等の開弁特性変更を禁止して各弁の開弁特性をポンプロスが最大になる状態に固定する技術を開示する。このように触媒昇温要求時にポンプロスを増大させることにより、短時間にて触媒温度を所望の温度にまで昇温させて早期の再生処理が可能となる。
特開2005−23822号公報
しかしながら、上記のように吸気弁等の作動時期を調整してポンプロスを増大すると、筒内での燃焼状態に影響が出る場合がある。例えば、ポンプロスを増大させたときには吸入空気量が不足してスモークが発生したり、燃焼状態が不安定となり未燃のHC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)が増加することによってエミッションが悪化することが懸念される。
したがって、本発明の目的は、エミッションの悪化を防止しつつ、排気ガス温度を上昇させて排気浄化触媒を再生処理する内燃機関を提供することである。
上記目的は、筒内に吸入空気を供給する吸気通路を開閉するパルス過給弁と、排気通路に配置されて排気ガスを浄化する排気浄化触媒と、前記パルス過給弁を作動させて前記排気浄化触媒を昇温させる触媒昇温制御手段と、吸気行程において下死点より後に閉になる吸気弁と、を備え、前記触媒昇温制御手段は、前記排気浄化触媒の温度が活性温度以下の場合には、吸気行程において前記パルス過給弁が下死点より前に開になり前記吸気弁が閉じるときに閉になるように前記パルス過給弁を作動させることでポンプロスを増加させる第1のステップを行い、前記第1のステップの後において前記筒内の吸入空気量が燃料の安定燃焼に必要な吸入空気量である目標吸入空気量より小さくなることにより前記筒内の燃焼状態が不安定となる場合には、前記筒内の燃焼状態が安定するように前記パルス過給弁を吸気行程において前記パルス過給弁の開閉動作が1回以上行われるように作動させるとともに前記1回以上の開閉動作が行われた後に前記パルス過給弁が開になった後に下死点において閉になるように前記パルス過給弁を作動させる第2のステップを行う内燃機関によって達成できる。
本発明によると、触媒昇温制御手段は排気浄化触媒の温度が活性温度以下の場合には第1のステップを行う。この場合、ポンプロスが増加することによって、排気ガス温度が上昇する。その結果、排気浄化触媒を再生処理することができる。また、触媒昇温制御手段は第1のステップの後において筒内の燃焼状態が不安定となる場合には、第2のステップを行うことで、筒内の燃焼状態を安定化させている。それにより、ポンプロスの増加によって筒内の燃焼状態が不安定となることに伴うエミッションの悪化を防止することができる。
本発明によると、エミッションの悪化を防止しつつ、排気ガス温度を上昇させて排気浄化触媒を再生処理できる内燃機関を提供できる。
以下、図面を参照して本発明に係る実施例を説明する。
図1は、実施例1に係る排気浄化触媒及びパルス過給弁を備えた内燃機関1について示した図である。内燃機関1は、通常の内燃機関と同様にシリンダ2内にピストン3を備えている。ピストン3の上部に燃焼室4が形成されている。燃焼室4に吸入空気を供給する吸気通路5と燃焼後のガスを排気する排気通路6とが設けられている。そして、吸気通路5側には燃焼室4への吸入空気の流れを調整する吸気弁7が配置されている。同様に排気通路6側には燃焼室4からの排気ガスの流れを調整する排気弁8が配置されている。さらに、燃焼室4内に燃料を噴射するインジェクタ9が配備されている。
吸入空気は吸気通路5の上流側に配置したエアークリーナ10を介して、燃焼室4に供給されている。また、排気通路6の下流側には排気浄化触媒11が配備されている。この排気浄化触媒11は、従来において一般的なものを採用すればよい。すなわち、排気浄化触媒11として例えば三元触媒を採用してもよいし、三元触媒とNOx吸蔵還元触媒とを組合せた触媒、またDPF(Diesel Particulate Filter)などのようなフィルター型の触媒を採用してもよい。
そして、吸気通路5の途中にパルス過給弁12が配置されている。このパルス過給弁12の構造については特に限定するものではないが、一般的なスロットルバルブ或いは電子制御スロットルバルブなどと比較して、短時間にて吸気通路5を開き、また閉じることができる開閉弁装置を採用することが好ましい。
上記パルス過給弁12はECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)20により駆動制御されている。ECU20は内燃機関を制御するECUと兼用することができる。ECU20は、後述する各センサからの信号に基づいて内燃機関全体の制御及びパルス過給弁12の作動制御を実行する。排気浄化触媒11の再生処理時に、ECU20により実行されるパルス過給弁の制御内容の詳細については後述する。なお、ECU20は、図示しないROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを備えている。ROMには、内燃機関の駆動制御に関するプログラムや排気浄化触媒11の再生処理時におけるパルス過給弁の作動プログラム(触媒昇温制御プログラム)、並びにこれらの制御で使用する一連のデータ等が格納されている。また、RAMは制御を実行する際の処理領域を提供する。
さらに、内燃機関1が備えている他の構成について説明する。吸気通路5には、エアークリーナ10とパルス過給弁12との間に、上流側から吸入空気量を検出するエアフロメータ21、吸入空気圧を検出する吸気圧センサ22、及び吸入空気の温度を検出する吸気温センサ23などが配備されている。これらセンサからの出力信号は上記ECU20に供給されている。
内燃機関のヘッド部にはシリンダ内の圧力を検出するための筒内圧センサ24が配備されている。また、排気通路6には排気ガス圧を検出するための排気圧センサ25や、排気浄化触媒11を通過した排気ガスの温度を検出する排気温センサ29が配備されている。これら排気ガスの状態を検出するセンサからの出力信号もECU20に供給されている。図1では、排気浄化触媒11の出口温度を検出するように排気温センサ29を配置した場合を一例として示しているが、排気浄化触媒11の入口側或いは排気浄化触媒11自体の温度を検出する温度センサを設けてもよい。これらの温度センサを組合せて配置すれば、より精度良く排気ガス温度を検出できる。
また、クランクシャフト13の周辺には、循環させている冷却水の温度を検出している水温センサ26、循環させている潤滑オイルの温度を検出している油温センサ27、及びクランク角の回転数を検出しているクランク角センサ28が配備されている。これらセンサからの出力信号もECU20に供給されている。また、アクセル14の踏込み量を検出するアクセルセンサ15からの出力信号についてもECU20へ供給されている。
上記のようにECU20は、複数箇所に配置した種々のセンサから検出信号を受けるので内燃機関の状態を正確に確認できる。ただし、図1で示した複数のセンサ及びその配置は内燃機関の駆動制御に好ましいものとして例示してある。後述する排気浄化触媒11の再生処理のための触媒昇温制御では、ここで図示した全てのセンサからの信号を利用することを必須とするものではない。すなわち、後述するようにECU20がパルス過給弁を制御して排気ガス温度を上昇させて排気浄化触媒11の再生処理を行う触媒昇温制御手段として機能する際には、上記複数のセンサからの信号を選択して利用する。
さて、本実施例装置は上記のようにパルス過給弁12を備えている。このパルス過給弁の作動時期を調整してポンプロスを発生させ排気ガス温度を上昇させる。図2を参照してパルス過給弁12を作動させたときの様子を説明する。図2はシリンダ2の周辺とパルス過給弁12とを模式的に示した図である。図2(A)はパルス過給弁12を閉じてポンプロスを発生させるときの様子を示した図、同(B)はパルス過給弁12を開いてパルス過給を行った際の様子について示した図である。
図2(A)で示すように、吸気弁7が開きピストン3が下がる吸気行程のときにパルス過給弁12を閉状態に維持すると、このパルス過給弁12よりも下流側が大気圧より吸入空気量が少ない状態(負圧状態)が形成される。このような負圧状態を長く形成する程、ポンプロスの発生を増加させることができる。
一方、上記負圧形成後に(B)で示すようにパルス過給弁12を開くことで下流側の空気PAが一気に燃焼室4に流れ込む。この状態はパルス過給を行った状態である。筒内の吸入空気量が不足しているときに、パルス過給を実行することで必要な酸素が補充されるので燃焼状態の安定化を図ることができる。
なお、吸気弁7は下死点(BDC)から一定期間は開いているが、この時にパルス過給弁12を閉じることでフリクションを増加させることができる。このようにフリクションが発生するようにパルス過給弁を作動させた場合にもポンプロスを増加させることができる。この手法を利用する場合については後述する。
さらに、図3は吸気弁7の開閉期間との関係で、ポンプロスを発生させるパルス過給弁12の作動時期を説明するために示した図である。図3(A)は標準的な吸気弁7の開閉期間を示した図である。この図で示すように吸気弁7はピストン3の上死点(TDC)前の所定時に開き、下死点(BDC)後の所定時に閉じるように設定されている。
図3(B)は、ポンプロスの発生を主としてパルス過給弁12を制御する場合の作動時期の一例を示した図である。パルス過給弁12は、例えば吸気弁7が開いたときに作動を開始して閉じ、BDC前の所定時に開き、吸気弁7が閉じるときに閉じるように設定されている。すなわち、この図3(B)でハッチングを付した範囲内でパルス過給弁12が開かれる。この範囲は内燃機関の状態に応じて、ポンプロスを増大させるように所定期間が設定される。パルス過給弁12が開いたときの状態は上記図2(B)に相当することになる。
上記図3(B)によりパルス過給弁を作動したときにポンプロスを増大させることはできるが、これに伴って筒内の吸入空気量が不足する場合がある。これを放置すると、先に指摘した従来技術と同じように筒内での燃焼状態が不安定となりエミッションが悪化してしまう。しかし、本実施例の装置は開閉動作を短時間に行えるパルス過給弁を用いているので、図3(C)で示すようにパルス過給弁を動作させることで吸入空気量不足を簡単に解消できる。
図3(C)は筒内の吸入空気量(実際の吸入空気量Gb)が目標吸入空気量Gaより小さくなる場合に、吸入空気量の不足を解消するパルス過給弁の作動例を示している。なお、目標吸入空気量Gaは内燃機関の状態に応じて安定燃焼を確保するのに必要な吸入空気量である。図3(B)で示したポンプロスの増加を主とした動作とは異なり、途中で開閉動作CMを行う。図3(C)では途中1回の開閉動作CMを組込んだ場合を示しているが、複数回としてもよい。また、開弁タイミングは適宜に設定すればよい。このようにパルス過給弁12を途中で開閉することで筒内に燃焼に必要な吸入空気を供給できるため、燃焼状態の安定化を図ってエミッションの悪化を防止できる。
また、先に説明したようにBDCに係るようにパルス過給弁12を開いたときには図3(B)で示しているようにBDC以降までパルス過給弁12を開いている状態とせず、BDCで閉じるように制御するのが好ましい。すなわち、ピストン3の降下が終わった時点でパルス過給弁12を閉じることが好ましい。このようにすると、筒内に導入する吸入空気量を増加させることができる。また、吸気弁7はBDC以降も開いているので逆流する可能性のあるガスをパルス過給弁12で止める状態を形成できる。この時発生するフリクションによってポンプロスを増加させることができる。
本実施例の内燃機関ではECU20が触媒昇温制御手段として機能し、排気浄化触媒11の再生処理要求があったときにパルス過給弁12を制御する。これにより、筒内の安定燃焼を担保しながら、ポンプロスを増加させて排気ガス温度を上昇させて触媒の再生処理を行う。
図4は、内燃機関1のECU20が、触媒昇温制御を行うときに実行するルーチンの一例を示したフローチャートである。このルーチンは、例えば排気浄化触媒11に被毒物質が蓄積して触媒昇温要求があったときに起動される。
ECU20は、まず、排気浄化触媒11は活性温度(ライトオフ温度)以下であるか否かを確認する(S11)。ECU20は前述した複数のセンサからの出力と予めROMに準備したマップなどを用いた演算により、或いは、排気温センサ29からの出力などに基づいて排気浄化触媒11の温度を確認する。
上記ステップS11で、ECU20が排気浄化触媒11の温度がライトオフ温度以下であると判断すると、ポンプロスを増加させるためパルス過給弁12の作動時期を決定し、この決定に基づいてパルス過給弁12を作動させる。ここで、ECU20が決定するパルス過給弁12の作動時期は、先に図3(B)で示した様なポンプロスを主にしたものとなる。これにより内燃機関のフリクションを増加させて、発生させるトルクの増大させることにより排気ガス温度を上昇させる(S12)。
次に、ECU20は上記ステップS12による排気ガス温度を上昇させる制御で、筒内での燃焼に必要な吸入空気量が確保されているかを確認する。すなわち、上記ステップS12で実行した触媒昇温制御で実際に供給される吸入空気量(実吸気量Gb)が、適正な燃焼のために必要な吸入空気量(目標吸気量Ga)以上であるか否かをECU20が判断する(S13)。例えば、ECU20は内燃機関の回転数と燃料噴孔量との関係などに基づいて(目標吸気量Ga≦実吸気量Gb)を満たしている否かを判断する。なお、ECU20のROM内に回転数−燃料噴孔量マップ等を予め格納しておき、上記判断時にこれらを読出して吸入空気量を算出できるようにしておけばよい。ECU20は、ステップS13で実吸気量Gbが目標吸気量Ga以上であることを確認した場合には、ポンプロスによる排気ガスの昇温制御と燃焼に必要な酸素を確保する吸気制御とが順調であり、触媒の再生処理とエミッションの維持が両立している状況にあると判断して本ルーチンによる処理を終了する。
一方、ステップS13で実吸気量Gbが目標吸気量Gaより小さいとECU20が判断した場合には、酸素量の不足によって安定な燃焼ができなくなる可能性がある。これに対して、ECU20はステップS14で吸入空気量を増加させる処理を実行する。ECU20は吸入空気量(吸気量)が増加できる範囲でパルス過給弁12を作動させる(S14)。具体的には、ECU20は図3(C)で示した様なパルス過給弁の作動時期を設定し、開閉動作を途中に介在させることによって吸入空気量を確保して燃焼の安定化を図る。一般的なスロットルバルブなどの場合と比較して、パルス過給弁12は短時間で開閉動作を行うことができるので吸入空気量を簡単に確保できる。ECU20は、必要に応じて、開弁タイミング及び作動回数を設定して実吸気量Gbが目標吸気量Ga以上となるようにパルス過給弁を制御する。このときに、前述したようにBDCでパルス過給弁12を閉じるように設定するとフリクションを増加させてポンプロスを増加させることができる。
ECU20は、上記ステップS14による吸気量確保の処理を行って、実吸気量Gbが目標吸気量Ga以上となったことを確認すると本ルーチンによる処理を終了する。
以上で説明したように内燃機関1は、ECU20がパルス過給弁12を制御して排気ガス温度を上昇させ、その際に吸入空気量も確認して燃焼に必要な酸素量を確保する。よって、内燃機関1は、エミッションの悪化を防止しつつ、排気ガス温度を上昇させて排気浄化触媒を再生処理できる。実施例1はパルス過給弁の特性パラメータとして作動タイミングを変更している。前述したようにパルス過給弁12の開弁タイミング、開閉期間及び開閉回数などを調整することにより排気浄化触媒11の昇温制御と筒内での安定的燃焼とを両立させることができる。
なお、図4で示すフローチャートでは、ステップS12でパルス過給弁12の作動時期を決定した後に、図3(B)で示すようなポンプロスを主にした作動を行う場合について説明した。しかし、このようにパルス過給弁12を実際に作動させず、次のステップS13でパルス過給弁12が上記動作を行ったと仮定した場合の実吸気量Gbを推定して目標吸気量Gaと比較するようにしてもよい。そして、目標吸気量Ga≦実吸気量GbがNO(ノー)である場合には、前述したようにステップS14の処理を行い。これとは逆に目標吸気量Ga≦実吸気量GbがYES(イエス)である場合には、図3(B)で示すようなポンプロスを主にした作動を行うようにしてもよい。
さらに、図5及び図6を参照して実施例2の内燃機関について説明する。ただし、本実施例2に係る内燃機関の装置構成は図1に示した実施例1と同様であり、ECU20によって実行されるパルス過給弁の駆動制御の内容が異なるだけである。よって、図1の符号を流用して同様に説明する。
上記実施例1では、排気浄化触媒11の昇温制御と共に、必要な吸入空気量を確保して燃焼安定化が図られるようにパルス過給弁12の作動時期が決定されていた。これに対して、以下で示す実施例2は昇温制御と共に筒内温度を考慮してパルス過給弁12の作動時期を決定する。
図5(A)はポンプロスを主とした場合のパルス過給弁12の作動時期を標準的に設定した場合について示している。このような標準的な作動設定は実施例1で示した図3(B)と同様である。この標準的な設定で開弁時期を遅らせることでポンプロスを増大させることができる。しかし、このように開弁時期を遅らせると筒内体積が増加するとともに筒内圧力及び筒内温度が低下する。一方、このようにパルス過給弁12を閉じてポンプロスを発生させた後、開弁するとパルス過給が実行されて吸入空気が筒内に一気に流れ込む(図2(B)参照)。筒内では吸入空気の流速がほぼゼロになるので、運動エネルギーが熱エネルギーに変換されて筒内温度を上昇させる。よって、ポンプロスを発生させるためパルス過給弁12を閉じて筒内温度が低下した場合でも、その後にパルス過給を実行することで一次的に低下した温度を上昇させることができる。
しかしながら、ポンプロス増大のためパルス過給弁12の開弁時期が限度を超えて遅れた場合、パルス過給を実行しても実際の筒内温度(実筒内温度Tb)を燃料の安定燃焼に必要な筒内温度(目標筒内温度Ta)にまで上昇させることができない事態となる。なお、目標筒内温度Taは内燃機関の状態を示す回転数、燃料噴射量、吸入空気量などから求めるマップ等を準備して算出すればよい。実筒内温度Tbが目標筒内温度Taより小さい状態になると、例えば内燃機関がディーゼルエンジンである場合には着火時期を確保できないということになる。しかし、本実施例2の装置は開閉動作を短時間に行えるパルス過給弁を用いているので、図5(B)で示すようにパルス過給弁を動作させることで筒内温度を維持する。
図5(B)は実筒内温度Tbが内燃機関の状態に基づいて求められた上記目標筒内温度Taよりも低くなり、その結果、圧縮端温度(TDC温度)が低くなって着火時期の安定確保が困難となった場合に実行するのが好ましいパルス過給弁の作動時期を示している。
実筒内温度Tbが安定な着火を確保できない程度にまで低下したときに、標準的な開弁時期VT1から着火を確保できる筒内温度を得ることができる開弁時期VT2まで早める。このように変更することでポンプロスを発生させつつ、着火時期を確保できる。また、この場合にもBDCでパルス過給弁を閉じてポンプロスの増加を図ることが望ましい。さらに実施例1の場合と同様に途中での開閉動作CMを組込んで筒内温度を確保するようにしてよい。
図6は、実施例2の内燃機関のECU20が、触媒昇温制御を行うときに実行するルーチンの一例を示したフローチャートである。ECU20は、排気浄化触媒11が活性温度(ライトオフ温度)以下であるか否かを確認する(S21)。次のステップS22でポンプロスを増加させるパルス過給弁12の作動時期を決定し、この決定に基づいてパルス過給弁12を作動する。ここまでは、実施例1での処理と同様であるが、次のステップS23以降の処理が異なる。
ECU20はステップS23で、標準の開閉時期でパルス過給を作動させた場合の実筒内温度Tbを算出する。このときECU20は、例えば複数のセンサの出力とROMに予め準備したマップなどを用いて実際の筒内温度Tbを算出する。確認した実筒内温度Tbが目標筒内温度Ta以上である場合には、ポンプロスによる排気ガスの昇温制御と着火を確保する筒内温度制御とが順調であり、触媒の再生処理とエミッションの維持が両立している状況であると判断して本ルーチンによる処理を終了する。
一方、ECU20はステップS23を満たさないと判断した場合には、パルス過給弁12の開弁時期が早くなるように変更して、実筒内温度Tbが目標筒内温度Taに近付くように調整して筒内温度を上昇させる(S24)。これにより燃焼不安定とならぬよう制御する。ECU20は、実筒内温度Tbが目標筒内温度Ta以上となったことを確認した場合には本ルーチンによる処理を終了する。よって、本実施例2の場合についても排気浄化触媒11の昇温を行うときに、エミッションの悪化を防止しつつ、排気ガス温度を上昇させて排気浄化触媒を再生処理できる。なお、本実施例の場合も、ステップS22でパルス過給弁12を実際に作動せず、次のステップS23でパルス過給弁12が上記動作を行ったと仮定した場合の筒内温度を実筒内温度Tbと推定して目標筒内温度Taと比較するようにしてもよい。
また、吸気弁7が開いているときに複数回開閉することによって筒内温度の低下を図り、最終的なパルス過給によって筒内温度を上昇させるようにしてもよい。このようにすると吸入空気量が十分に確保されるので着火が安定するため、仮に排気浄化触媒11の触媒温度が低下した状態となってもHC、COの発生を抑制しながら排気ガス温度の上昇を図ることができる。
さらに、図7を参照して実施例3の内燃機関について説明する。この実施例3は上記実施例2に関連している。この実施例3は冷却損失を利用して筒内温度の過度な上昇を抑制しながらポンプロスの増大を図るものである。
図7は、実施例3の内燃機関のECU20が、触媒昇温制御を行うときに実行するルーチンの一例を示したフローチャートである。ECU20は、排気浄化触媒11が活性温度(ライトオフ温度)以下であるか否かを確認する(S31)。次のステップS32でポンプロスを増加させるパルス過給弁12の作動時期を決定し、この決定に基づいてパルス過給弁12を作動する。そして、実筒内温度Tbが目標筒内温度Ta以上であるかを確認する(S33)。このステップS33及びステップS33でNO(ノー)とされた場合のステップS34までの処理は実施例2での処理と同様であるが、ステップS33でYES(イエス)とされた場合のステップS35以降の処理が異なる。
ECU20はステップS35で、実筒内温度Tbが目標筒内上限温度Tcよりも小さいか否かを確認する。なお、ここでの目標筒内上限温度Tcは、筒内の冷却損失によりポンプロスを増大させるため実筒内温度Tbの上限として設定される温度である。この目標筒内上限温度Tcについても、内燃機関の状態を示す回転数、燃料噴射量、吸入空気量などから求めるマップ等をROMに格納して算出すればよい。実筒内温度Tbが目標筒内上限温度Tc以上であるような場合には、筒内温度が過度に高いと判断される。よって、ECU20は、実筒内温度Tbが目標筒内上限温度Tc以上であると判断した場合には、筒内での冷却損失を増加させるようにパルス過給弁12の作動時期を変更する(S36)。ここでは、例えば図8で示すように、(A)で示すポンプロスを主にした標準的な作動時期VT1より、(B)で示すように吸入空気量を維持しながら冷却損失が増加するように早い開弁時期VT3に変更する。
ステップS36でパルス過給弁12の開弁時期を早めに変更することで排気ガス温度が一定以下に抑制される。これにより筒内壁面より熱を奪い冷却損失が大きくなる状態を形成できるので実筒内温度Tbが目標筒内温度Taから過度に上昇するのを防止できる。このような状態を形成すると内燃機関の熱エネルギが仕事へ変化する割合が低くなり、燃料噴射量が増加するので排気ガス温度が短期に上昇する。ECU20は実筒内温度Tbが目標筒内温度Taと目標筒内上限温度Tcとの間に収まったことを確認すると本ルーチンによる処理を終了する。本実施例の場合、実施例2の効果に加えたポンプロスの増加と冷却損失の増加による相乗効果でライトオフまでの時間を短縮できる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
実施例1に係る排気浄化触媒及びパルス過給弁を備えた内燃機関1について示した図である。 シリンダの周辺とパルス過給弁とを模式的に示した図であり、(A)はパルス過給弁を閉じてポンプロスを発生させるときの様子を示した図、(B)はパルス過給弁を開いてパルス過給を行った際の様子について示した図である。 吸気弁の開閉期間との関係で、ポンプロスを発生させるパルス過給弁の作動時期を説明するために示した図であり、(A)は標準的な吸気弁の開閉期間を示した図、(B)は、ポンプロスの発生を主としてパルス過給弁を制御する場合の作動時期の一例を示した図、(C)は吸入空気量の不足を解消するパルス過給弁の作動時期の一例を示した図である。 実施例1の内燃機関のECUが触媒昇温制御を行うときに実行するルーチンの一例を示したフローチャートである。 (A)はポンプロスを主とした場合のパルス過給弁の作動時期を標準的に設定した場合の作動時期の一例を示した図、(B)は筒内温度を高める場合に好ましいパルス過給弁の作動時期を示した図である。 実施例2の内燃機関のECUが触媒昇温制御を行うときに実行するルーチンの一例を示したフローチャートである。 実施例3の内燃機関のECUが触媒昇温制御を行うときに実行するルーチンの一例を示したフローチャートである。 (A)はポンプロスを主とした場合のパルス過給弁の作動時期を標準的に設定した場合の作動時期の一例を示した図、(B)は冷却損失を高める場合に好ましいパルス過給弁の作動時期を示した図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 シリンダ
3 ピストン
4 燃焼室
5 吸気通路
6 排気通路
11 排気浄化触媒
12 パルス過給弁
20 ECU(触媒昇温制御手段)
Ta 目標筒内温度
Tb 実際の筒内温度
Tc 目標筒内上限温度
Ga 目標吸入空気量
Gb 実際の吸入空気量

Claims (1)

  1. 筒内に吸入空気を供給する吸気通路を開閉するパルス過給弁と、排気通路に配置されて排気ガスを浄化する排気浄化触媒と、前記パルス過給弁を作動させて前記排気浄化触媒を昇温させる触媒昇温制御手段と、吸気行程において下死点より後に閉になる吸気弁と、を備え、
    前記触媒昇温制御手段は、前記排気浄化触媒の温度が活性温度以下の場合には、吸気行程において前記パルス過給弁が下死点より前に開になり前記吸気弁が閉じるときに閉になるように前記パルス過給弁を作動させることでポンプロスを増加させる第1のステップを行い、前記第1のステップの後において前記筒内の吸入空気量が燃料の安定燃焼に必要な吸入空気量である目標吸入空気量より小さくなることにより前記筒内の燃焼状態が不安定となる場合には、前記筒内の燃焼状態が安定するように前記パルス過給弁を吸気行程において前記パルス過給弁の開閉動作が1回以上行われるように作動させるとともに前記1回以上の開閉動作が行われた後に前記パルス過給弁が開になった後に下死点において閉になるように前記パルス過給弁を作動させる第2のステップを行う、ことを特徴とする内燃機関。
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