JP4764024B2 - 無線中継装置、無線端末装置および無線端末装置用のプログラム - Google Patents

無線中継装置、無線端末装置および無線端末装置用のプログラム Download PDF

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Description

この発明は、種々のネットワークと、無線LANに接続される複数の無線端末装置とを中継する無線中継装置、当該無線LANに接続される無線端末装置、当該無線端末装置で用いられるプログラムに関する。
無線LANを利用して、例えば他のネットワークのサーバと複数個の端末間で、アクセスポイント装置を介し、音声情報や映像情報などの時系列情報を含む情報を伝送する無線LANシステムが提供されている。無線LANシステムにおいては、データの通信形態として、ユニキャスト、ブロードキャスト、マルチキャストなどを使い分けるようにしている。
ユニキャストは、メッセージのあて先アドレスを1つだけ指定する1対1の通信形態である。ブロードキャストは、ネットワーク内の全てのアドレスに同じメッセージを送る通信形態である。また、マルチキャストは、指定した複数のあて先アドレスに同じメッセージを送る通信形態である。
そして、後に記す特許文献1に開示されているように、ユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャストを効率よく使用できるようにし、データ配信の効率化を図ろうとする種々の技術が提案されている。
特開2004−153312号公報
ところで、無線LANにおいては、通常、ブロードキャストやマルチキャストにおいては、情報の再送処理は行われない。これは情報の受信側からACK(acknowledgement)信号が返せないために、情報の送信側において再送処理の適否が判断できないためである。つまり、ブロードキャストやマルチキャストは、上述もしたように、1つのパケット(パケット化されたデータ)で複数の端末に同一データを伝送するようにする。
この場合、パケットの提供を受けた複数の端末から一時にACK信号が送出された場合、通信路が輻輳して正常な通信が困難になったり、また、複数のACK信号を受信して処理しなければならない装置の負荷が非常に高くなったりする。このため、ブロードキャストやマルチキャストといった通信形態においては、ACK信号を返さないようにしているのである。
しかし、無線LANを例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)ビジネスホンの中継用に使用するなどのことを考えると、当該ビジネスホンシステムにおいて、ブロードキャストやマルチキャストにより各種の情報を送信する必要が生じる場合がある。例えば、無線LANに接続された全てのVoIP電話端末装置に対して、パネル上のランプ情報を送信したい場合や着信通知の鳴動のための情報を送信したい場合などである。
このような場合、上述もしたように、ブロードキャストやマルチキャストを用いた情報の伝送においては、ACK信号を用いないために、送達確認を行なうことができず、何らかの原因によって、パケットが到達しなかったVoIP電話端末装置においては、ロストパケットとなり、重要な情報に応じた処理を行なうことができなくなる。
つまり、ブロードキャストやマルチキャストを用いてパネル上のランプ情報や着信通知の鳴動のための情報を送信した場合、同じ無線LANに接続されたVoIP電話端末装置であるにもかかわらず、所定の状態を示すLEDが一部の端末装置では点灯しているのに他の端末装置においては点灯しない、あるいは、一部の端末装置は着信音を鳴動させているのに、他の端末装置は着信音を鳴動させないなどといった不都合を生じさせてしまうことがあると考えられる。
もちろん、ブロードキャストやマルチキャストを用いてパネル上のランプ情報や着信通知の鳴動のための情報といった相手先となる全ての端末装置が必ず受信すべき情報を送信する場合に、システムのリフレッシュ処理などを行なうことによって、各端末装置との接続をできるだけ確実に行なえるようにすることによって、上述したような不都合の発生を軽減することは可能である。
しかし、リフレッシュ処理などを行なうことによりタイムラグが発生したり、パネル上のランプ情報や着信通知の鳴動のための情報といった確実に通知すべき情報を送信するシステム側が、無線LANの介在を前提として情報の送信処理を行なうようにしたりするなど、情報の送信側の負荷や無線LANにかかる負荷が大きくなるなどの問題が生じることになる。
このように、無線LANを利用する場合において、例えば、ブロードキャストやマルチキャストなどのように、相手先の機器がACK信号などの応答を返信しない通信態様で、複数の端末装置に対して情報を伝送する場合に、送信対象の複数の端末装置のそれぞれに対して、確実かつ迅速に情報を伝送するようにしたいという新たな課題の解決が求められている。
以上のことにかんがみ、この発明は、無線LANを利用する場合において生じる上述した新たな課題を解決することができるようにする装置、プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の無線中継装置は、
電話通信を行うための複数個の無線端末装置と無線LAN(Local Area Network)を通じて接続されるとともに、他のネットワークと、前記無線LANを通じて前記複数個の無線端末装置との間でパケット化されたデータの中継を行なう無線LAN用中継装置であって、
前記他のネットワークからの前記パケット化されたデータが、前記無線LANに接続された前記複数個の無線端末装置に対して送信すべきものか否かを当該パケット化されたデータのヘッダ部のアドレス情報に基づき判別する第1の判別手段と、
前記第1の判別手段において、前記パケット化されたデータが、前記無線LANに接続された複数個の無線端末装置に対して送信すべきものであると判別された場合に、前記パケット化されたデータのヘッダ部に含まれるパケットの種別またはパケットにより伝送されるデータの種別を識別するためのポート番号に基づいて、前記他のネットワークからの前記パケット化されたデータが、システムの状態などを通知するためのランプについての制御情報あるいは着信を通知するための鳴動情報である場合に、当該データは複数回送信すべきものであると判別する第2の判別手段と、
前記第2の判別手段において、前記他のネットワークからの前記パケット化されたデータが複数回送信すべきものであると判別された場合に、前記他のネットワークからの前記パケット化されたデータを、前記無線LANに接続された複数個の無線端末装置に対して複数回送信するように制御する送信制御手段と
を備えることを特徴とする。
上述の請求項1に記載の発明の無線中継装置によれば、他のネットワークからのパケット化されたデータにおいては、無線LANに接続された複数個の無線端末装置の内の全部あるいは所定の複数個に対して送信すべきものである場合、また、システムの状態などを通知するためのランプについての制御情報あるいは着信を通知するための鳴動情報であるために複数回送信(連送)すべき重要なものである場合には、それらを示す予め決められた情報がヘッダ部に含められるようにされている。
このため、他のネットワークからのパケット化されたデータが、第1の判別手段により、無線LANに接続された複数個の無線端末装置の内の全部あるいは所定の複数個に対して送信すべきものであると判別され、さらに、第2の判別手段により、システムの状態などを通知するためのランプについての制御情報あるいは着信を通知するための鳴動情報であるために複数回送信すべきものであると判別された場合には、当該パケット化されたデータは、送信制御手段によって、無線LANに接続された無線端末装置の全部あるいは所定の複数個に対して、複数回送信するようにされる。
これにより、例えば、ブロードキャストやマルチキャストにより、パケット化されたデータを無線LANに接続された無線端末装置に送信する場合に、複雑な処理を行ったり、特別に時間のかかる処理などを行ったりすることなく、当該パケット化されたデータを、送信対象の複数の端末装置のそれぞれに対して、確実かつ迅速に情報を伝送することができるようにされる。
また、請求項2に記載の発明の無線中継装置は、請求項1に記載の無線中継装置であって、
複数の送信アンテナと、
前記他のネットワークからの前記パケット化されたデータを前記無線LANに接続された全ての無線端末装置に対して複数回送信する場合に、前記送信アンテナを切り換えるように制御する切り換え制御手段と、
を備えることを特徴とする。
上述の請求項2に記載の無線中継装置によれば、複数の送信アンテナを備えており、他のネットワークからのパケット化されたデータを無線LANの複数個の無線端末装置に対して送信する場合に、送信に用いる送信アンテナが切り換えられる。これにより、同一内容のパケット化されたデータについて、伝送経路が変化するようにされ、伝送範囲が広げられるようにされて、複数回送信するようにされる。これにより、当該パケット化されたデータを、送信対象の複数の端末装置のそれぞれに対して、確実かつ迅速に情報を伝送することができるようにされる。
また、請求項4に記載の発明の無線端末装置は、
無線LAN(Local Area Network)に接続され、前記無線LANと無線中継装置とを通じて、他のネットワークからのパケット化されたデータの提供を受けて電話通信を行うための無線端末装置であって、
前記無線LANを通じて受信した前記パケット化されたデータが、当該パケット化されたデータのヘッダ部のアドレス情報に基づき前記無線LANに接続された複数個の無線端末装置に対して送信されたものか否かを判別する第1の判別手段と、
前記第1の判別手段により、受信した前記パケット化されたデータが、前記無線LANに接続された複数個の無線端末装置に対して送信されたものであると判別された場合に、前記パケット化されたデータのヘッダ部に含まれるパケットの種別またはパケットにより伝送されるデータの種別を識別するためのポート番号に基づいて、受信した前記パケット化されたデータが、システムの状態などを通知するためのランプについての制御情報あるいは着信を通知するための鳴動情報である場合に、当該データは複数回送信されるべきものであると判別する第2の判別手段と、
複数回送信されるべきものであると前記第2の判別手段により判別された同一内容のパケット化されたデータを複数回受信した場合に、複数回受信した同一内容のパケット化されたデータのうちの1つのみを有効なものとして扱うようにする受信制御手段と
を備えることを特徴とする。
上述の請求項4に記載の無線端末装置によれば、他のネットワークからのパケット化されたデータが、無線LANに接続された複数個の無線端末装置の内の全部あるいは所定の複数個に対して送信すべきものであり、かつ、システムの状態などを通知するためのランプについての制御情報あるいは着信を通知するための鳴動情報であり複数回送信(連送)すべきものである場合には、無線中継装置により、無線LANに接続された全ての無線通信端末あるいは所定の複数個の無線通信端末に対して、複数回、同一内容のパケット化されたデータが送信するようにされている。
このため、受信したパケット化されたデータが、第1の判別手段により、無線LANに接続された複数個の無線端末装置の内の全部あるいは所定の複数個に対して送信されたものであると判別され、さらに、第2の判別手段により、システムの状態などを通知するためのランプについての制御情報あるいは着信を通知するための鳴動情報であり複数回送信するものとして定められたものであると判別されたものと同一内容のパケット化されたデータが複数回受信された場合には、受信制御手段により、複数回受信した同一内容のパケット化されたデータの内の1つだけが有効なものとして扱うようにされる。
これにより、同一内容のデータが複数回送出され、それを複数回受信した場合であっても、そのそれぞれに応じた処理が複数回行われてしまうなどの不都合を回避し、正常な動作を行なうようにすることができるようにされる。
この発明によれば、無線LANに接続された複数の無線端末装置に対して、ブロードキャストやマルチキャストを用いて重要な情報を配信する場合に、配信の信頼性を向上させることができる。これにより、例えば、VoIP電話システムなどに無線LANを介在させても、信頼性の高いシステムを構築することができる。
以下、この発明による装置、プログラムの一実施の形態について説明する。
図1は、この実施形態の無線LANシステムの全体構成例を示すブロック図である。この実施形態は、無線LANを用いた電話通信システムの場合の例である。この例の無線LANは、IEEE802.11規格に準拠しており、通話音声情報や呼制御のための情報はパケット化されて送受される。
図1において、10は、無線LAN用アクセスポイント装置(以下、単にアクセスポイント装置という)であり、有線LAN11を通じてサーバ装置12に接続されている。このアクセスポイント装置10が、この発明による無線中継装置が適用されたものである。そして、サーバ装置12は、この例の電話通信システムの場合には、電話通信中継交換装置(例えばボタン電話装置の主装置に対応)の役割をするものであり、ゲートウエイ13を通じて外部ネットワーク、この例においては、公衆交換電話網(PSTN;Public Switched Telephone Network)14にも接続される。
アクセスポイント装置10に対しては、1個または複数個の無線LAN用端末側ステーション装置(以下、単にステーション装置という)21,22,・・・,2n(nは1以上の整数)が設けられ、それぞれ無線リンクにより接続される。この実施の形態においては、これらステーション装置21,22,・・・,2nのそれぞれが、この発明による無線端末装置が適用されるとともに、この発明によるプログラムが適用されたものである。そして、アクセスポイント装置10とステーション装置21,22,・・・,2nとの間で形成される無線リンクは、無線LAN15を構成する。
この例では、ステーション装置21,22,・・・,2nのそれぞれには、通信端末の例としてのパケット電話機31,32,・・・,3nが接続される。
サーバ装置12は、無線LAN15にステーション装置21,22,・・・,2nを介して接続されるパケット電話機31,32,・・・,3nについての、無線LAN15上のアドレス情報を管理している。
そして、サーバ装置12は、この管理しているアドレス情報を用いて、この実施形態では、パケット電話機31,32,・・・,3nのいずれか一つのパケット電話機と、パケット電話機31,32,・・・,3nの他の一つのパケット電話機との間で、無線LAN15およびサーバ装置12を通じて、いわゆる内線通話を行なうことが可能とされている。
外部ネットワーク14を通じて相手方から到来する着信は、ゲートウエイ13を通じてサーバ装置12に渡される。サーバ装置12は、当該着信の情報を解析し、パケット電話機31,32,・・・,3nのうちの特定のパケット電話機を指定する情報が含まれている場合には、そのパケット電話機に宛てて、その他の場合には、すべてのパケット電話機に宛てて、当該着信の情報をパケット化して、アクセスポイント装置10および無線LAN 15を通じてステーション装置21,22,・・・,2nに送る。
ステーション装置21,22,・・・,2nは、当該着信をパケット電話機31,32,・・・,3nに転送する。パケット電話機31,32,・・・,3nは、当該着信を例えばベル鳴動などにより、ユーザに通知する。パケット電話機31,32,・・・,3nのいずれかのユーザがこの着信に応答すると、その応答メッセージが、当該応答のあったパケット電話機からステーション装置を通じ、無線LAN15を通じてアクセスポイント装置10に伝送される。
アクセスポイント装置10は、応答をゲートウエイ13を通じて外部ネットワーク14に送出し、相手方に通知する。これにより、無線LAN15を通じた通話路が形成され、無線LAN15を通じて音声パケットの伝送がなされて通話がなされる。
パケット電話機31,32,・・・,3nのいずれかのユーザが発信の操作をした場合には、上述とは逆の経路で、発信の相手先に着信され、当該発信の相手先が応答すれば、無線LAN15を通じた通話路が形成され、無線LAN15を通じて音声パケットの伝送がなされて通話がなされる。
そして、上述したように、この実施の形態のアクセスポイント装置10は、特定のパケット電話機に対するパケット化されたデータ(パケット化データ)は、相手先を1つだけ指定する1対1の通信形態であるユニキャストを用いて送信する。また、無線LAN15に接続されるすべてのパケット電話機31,32,・・・,3nに通知すべきパケット化データについては、指定した複数のあて先アドレスに同じメッセージを送る通信形態であるマルチキャストを用いて送信する。すなわち、ユニキャストで送出するパケット化データとマルチキャストで送出されるパケット化データとでは、そのヘッダ部に含められるアドレス情報が異なるようにされている。
そして、マルチキャストにより、無線LAN15に接続されるすべてのパケット電話機に通知すべき情報には、例えば、システムの状態などをすべての端末側に対して通知するためのランプ情報やすべての端末側に対して着信を通知するための鳴動情報などの、この実施の形態の無線LAN15に接続されたステーション装置とパケット電話機からなるすべての端末のそれぞれに確実に通知されなければならない重要な情報をも含むものである。
しかし、マルチキャストやブロードキャストを用いた通信では、上述もしたように、パケット化データの受信先からパケットの送信元に対してACK信号を送信しない。このため、アクセスポイント装置10は、無線LAN15に接続されるすべてのパケット電話機に対して送信したパケット化データが、すべてのパケット電話機において受信されたか否かを確認することができない。
この場合、無線LANに接続されるステーション装置とパケット電話機とからなる端末近傍に、たまたま人や物などがあり、それが遮蔽物となってアクセスポイント装置10からのパケット化データの伝送を妨げ、受信すべき当該パケット化データが受信できずに、システムが予定する適正な動作を行なうことができなくなるパケット電話機が生じてしまう可能性がある。また、たまたま、別な送信やノイズなどの影響を受けて、目的とするパケット化データが正常に伝送されない場合も考えられる
そこで、この実施の形態のアクセスポイント装置10は、無線LAN15に接続されるすべてのパケット電話機31,32,・・・,3nに対して送信すべき重要な情報については、マルチキャストで送信するが、同じパケットを複数回送信することによって、無線LAN15に接続されるすべてのパケット電話機側において受信されるようにしている。
さらに、詳しくは後述もするが、この実施の形態のアクセスポイント装置10は、2本のアンテナからなるダイバーシティアンテナを送受信アンテナとして備えている。そこで、上述のように、無線LANに接続されるすべてのパケット電話機に対して送信すべき重要なパケット化データをマルチキャストで複数回送信する場合に、送信毎に送信に用いるアンテナを切り換えて送信する。
このようにすることによって、パケット化データのステーション装置への到達経路(伝送経路)を変化させるとともに、伝送範囲を広げるようにし、より確実に重要な情報からなるパケット化データをすべてのステーション装置において適正に受信し、後段のパケット電話機に供給することができるようにしている。
また、この実施の形態のアクセスポイント装置10は、重要な情報からなるパケット化データを複数回送信する場合には、受信側においての処理を混乱させることがないように、重要な情報からなる同一内容のパケット化データ間に他の内容のパケット化データを送信しないようにして、複数回送信される重要な情報からなるパケット化データ間に他の内容のパケット化データが混在することがないようにしている。
一方、パケット電話機側のステーション装置21,22,・・・,2nのそれぞれにおいては、上述のように、アクセスポイント装置10から複数回送信される重要な情報からなるパケット化データを複数回受信した場合であっても不都合を生じさせないようにするため、アクセスポイント装置10から複数回送信された同一内容の重要な情報からなるパケット化データについては、複数回受信しても、そのうちの1つのパケット化データだけを有効なものとして処理するようにしている。
このようにすることによって、この実施の形態の無線LANシステムにおいては、パケット化データの送信時において、別の送信やノイズなどの影響を受けて当該パケット化データの伝送がエラーとなってしまうようなエラー発生の時間的要因と、送信時において、たまたまパケット化データの伝送経路に人や物などの遮蔽物が存在したためにパケット化データの伝送がエラーとなってしまうような空間的要因とを排除することができるようにしている。
換言すれば、この実施の形態の無線LANシステムにおいては、アクセスポイント装置10から無線LAN15に接続されたすべてのパケット電話機に対して確実に提供すべき重要な情報を、ACK信号の返信のないマルチキャストによって送信しても、ロストパケットの発生を低減させて、信頼性の高いシステムを実現するようにしている。
なお、以下に詳述するように、マルチキャストで送信される、あるいは、マルチキャストで送信されたパケット化データか否かは、上述もしたように、パケット化データのヘッダ部のアドレス情報に基づいて判別することができ、また、各端末側に確実に通知すべき重要な情報からなるパケット化データか否かは、パケット化データのヘッダ部に含められるポート番号によって判別することができるようにされる。
この実施の形態においては、パケット化データに含められるアドレス情報は、ユニキャストかマルチキャストかなどの通信態様により異なったものとなるように予め決められている。また、この実施の形態においては、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)が用いられて通信が行なうようにされていが、このTCP/IPにおいては、パケット化データのヘッダ部に含められるポート番号が、各端末のそれぞれに確実に通知すべき重要なデータからなるものと、そうでないものとで異なったものとなるように予め決められている。
すなわち、パケット化データのヘッダ部のアドレス情報は、1つの端末装置にユニキャストで送信すべきものと、複数の端末装置にマルチキャストで送信すべきものなどの通信態様や送信先を示す情報として用いることができるものである。また、パケット化データのヘッダ部のポート番号は、パケット化データの種別またはパケット化データにより伝送されるデータの種別を識別することができる情報である。換言すれば、ポート番号は、パケット化データそのものの種類やパケット化データによって送信される情報の種類によって異なるものとなるように予め決められている。
<アクセスポイント装置10のハードウエア構成>
図2は、アクセスポイント装置10のハードウエア構成例を示すブロック図である。
この例のアクセスポイント装置10は、例えばマイクロコンピュータからなる制御部101と、有線LANインターフェース(図ではインターフェースはI/Fと記載する。以下同じ)102と、送信用処理回路103と、受信用処理回路104と、送信アンプ105と、受信アンプ106と、アンテナ切換回路107と、送受信アンテナ108、109とを備えて構成される。この実施の形態において、送受信アンテナ108、109により、ダイバーシティアンテナを構成している。
有線LANインターフェース102は、この例では、有線LAN11を通じてサーバ装置12に接続されている。送受信アンテナ108、109は、無線LAN15を通じてのパケットの送受を行なうためのものである。
アクセスポイント装置10では、有線LANインターフェース102を通じて得たサーバ装置12からの送信用パケットを、制御部101の制御に応じて送信用処理回路103およびアンプ105、また、アンテナ切換回路107を介して送受信アンテナ108、109に供給して、ステーション装置に対して無線送信する。
また、送受信アンテナ108、109を通じて受信したステーション装置からのパケットは、アンテナ切換回路107およびアンプ106を通じて受信用処理回路104に供給される。そして、受信用処理回路104からのパケットは、制御部101に供給される。
制御部101は、受信したパケットを解析し、それがステーション装置の無線LAN15への登録のための情報であるときには、制御部101で処理を行い、登録のための情報ではなく音声情報のパケットや呼制御用のパケットであるときには、有線LANインターフェース102および有線LAN11を通じてサーバ装置12に送出する。
サーバ装置12は、受信したパケットが呼制御用のパケットであるときには、当該呼制御パケットを解析し、外部への発信のときには、ゲートウエイ13を通じて外部ネットワーク14に当該パケットを送出する。また、解析の結果、内線通話の呼制御パケットであるときには、有線LAN11を通じてアクセスポイント装置10に送る。
アクセスポイント装置10は、これを有線LANインターフェース102を通じて受け取り、送信用処理回路103およびアンプ105、また、アンテナ切換回路107を介して送受信アンテナ108、109に供給して、ステーション装置に対して無線送信する。
この実施の形態のアクセスポイント装置10の制御部101について詳細に説明する。制御部101は、上述もしたように、マイクロコンピュータの構成を有するものであり、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)111と、ROM(Read Only Memory)112と、RAM(Random Access Memory)113とを備えるとともに、パケット分解/生成部114と、送信情報生成部115と、送信態様判別部116と、情報種別判別部117とを備えるものである。
パケット分解/生成部114と、送信情報生成部115と、送信態様判別部116と、情報種別判別部117とのそれぞれは、CPU111によって制御可能とされる回路装置部として構成することも可能である。しかし、この実施の形態において、パケット分解/生成部114と、送信情報生成部115と、送信態様判別部116と、情報種別判別部117とのそれぞれの機能は、CPU111、ROM112、RAM113により構成されるマイクロコンピュータにおいて実行されるソフトウエアにより実現される。
パケット分解/生成部114は、有線LANI/F102を通じて受け付けたパケット化データを分解して、必要な情報を抽出したり、逆に、有線LANI/F102を通じて有線LAN11に送出するパケット化データを生成したりする処理を行なう。このパケット分解/生成部114は、パケット化データを分解したり、生成したりするためのバッファメモリを備える。
また、送信情報生成部115は、サーバ装置12から提供されたパケット化データに基づいて、このアクセスポイント装置10から無線LAN15に接続されたステーション装置およびパケット電話機からなる端末装置側に送信するパケット化データを生成するものである。
送信情報生成部115において生成されたパケット化データは、上述もしたように、送信用処理回路103、アンプ105、アンテナ切換回路107、送受信アンテナ108、109を通じて、無線LAN15に接続される端末装置に送信される。また、送信情報生成部115は、無線LAN15に接続されたすべての端末装置に対して送信すべき重要な情報のパケット化データについては、複数個複製し、これら複製したパケットに共通のシーケンス番号(連続番号)を付加して、そのそれぞれをマルチキャストで送信する。つまり、無線LAN15に接続されたすべての端末装置に対して送信すべき重要な情報のパケット化データについては、マルチキャストで複数回送信することができるようにしている。
送信状態判別部116は、有線LAN11を通じてサーバ装置12から供給され、無線LAN15を通じて送信すべきパケット化データの送信態様(通信態様)を判別するものである。すなわち、送信状態判別部116は、有線LAN11を通じて供給を受けたパケット化データに基づいて形成し、無線LAN15に接続された端末装置に送信すべきパケットデータが、ユニキャストで送信すべきものか、マルチキャストで送信すべきものかを判別する。
この送信態様の判別は、有線LAN11からのパケット化データのヘッダ部のアドレス情報に基づいて行なうことができる。上述もしたように、ヘッダ部に付されるアドレス情報は、予め決められたものであり、ユニキャストで送信するパケットとマルチキャストで送信するパケットとでは異なるようにされている。そして、送信状態判別部116は、ユニキャストで送信すべきパケット化データのアドレス情報と、マルチキャストで送信すべきパケット化データのアドレス情報とを記憶しており、この記憶している情報と、サーバ装置からのパケット化データのヘッダ部のアドレス情報とを比較することによって送信態様を判別できるようにしている。
情報種別判別部117は、有線LAN11を通じて供給され、無線LAN15を通じて送信すべきパケット化データの情報種別を判別するものである。ここで情報種別は、例えば、ランプについての制御情報や着信を通知するための鳴動情報などの無線LAN15に接続されたすべての端末装置側に通知すべき重要な情報(重要度の高い情報)と、ロストパケットが発生しても障害を発生させることのない比較的に重要でない(重要度の低い情報)とを示すものである。
この情報種別の判別は、有線LAN11からのパケットのヘッダ部のポート番号に基づいて行なうことができる。上述もしたように、ヘッダ部に付されるポート番号は、重要な情報を送信するポートと重要でない情報を送信するポートとでは異なるようにされており、このヘッダ部のポート番号を参照することによって、情報種別を判別することができるようにしている。
すなわち、ポート番号は、上述もしたように、TCP/IPに準拠して定められるもので、音声情報、データ、制御情報などのデータの種別ごとに、別々のポート番号が割り当てられている。また、ユーザが、未定義のポート番号に、着信通知、ランプ情報等を割り当てることもできるようにされている。
そこで、この実施の形態の情報種別判別部117では、例えば、着信通知、ランプ情報などの重要なマルチキャストの情報について、それらに割り当てられているポート番号を記憶しており、受信したマルチキャストのパケット化データのパケットヘッダに含まれるポート番号を認識して、当該認識したポート番号と、記憶したポート番号とを比較することで、受信したマルチキャストのパケット化データが、例えば着信通知のパケットや、ランプ情報のパケットなどの重要な情報パケットであるかどうかを判別するようにする。
そして、送信態様判別部116の機能と、情報種別判別部117の機能とによって、有線LAN11からのパケット化データに応じたものであって、無線LAN15を通じて送信すべきパケット化データが、マルチキャストで送信する重要な情報からなるパケット化データである場合には、後述もするが、上述した送信情報生成部115の機能により、同じ内容で同じシーケンス番号を付したパケット化データを複数個、この実施の形態においては2個形成するようにパケット化データの複製処理を行なう。そして、この複製して形成した2個のパケット化データを、送信処理回路103を通じて順次に送信する。
この場合には、制御部101は、アンテナ切換回路107を制御し、1回目のパケット化データは送受信アンテナ108を通じて送信し、2回目のパケット化データは送受信アンテナ109を通じて送信することができるようにしている。もちろん、1回目のパケット化データは送受信アンテナ109を通じて送信し、2回目のパケットかデータは送受信アンテナ108を通じて送信するようにすることもできる。
このように、この実施の形態のアクセスポイント装置10は、上位の機器、この実施の形態においては有線LAN11に接続されたサーバ装置12からのパケット化データを、無線LAN15に接続された端末装置に単に転送するものではない。サーバ装置12からのパケット化データを受信し、これを無線LAN15に接続された端末装置に送信する場合に、マルチキャストで送信する重要なパケット化データであるか否かを判別する。
そして、マルチキャストで送信する重要なパケット化データであると判別した場合には、そのパケット化データを、送信に利用可能な複数のアンテナを順次に切り換えて複数回送信する。このように、この実施の形態のアクセスポイント装置10は、サーバ装置12からのパケット化データの内容に応じて、無線LAN12に接続された端末装置に送信するパケット化データの送信の仕方を変えることができるインテリジェントな機能を有するものである。
すなわち、一般に用いられるアクセスポイント装置と呼ばれる装置は、ネットワーク間のブリッジとして機能するものであり、上位層のネットワークからのパケット化データについては監視せずに、そのまま下位層のネットワークに送出するだけである。しかし、この実施の形態のアクセスポイント装置10は、上位層のネットワークからのパケット化データを受信して、その内容を識別する。つまり、上位層のネットワークからのパケット化データが、下位層のネットワークの複数の端末装置に確実に到達させるべきものか(本来ならば、ロストパケットが発生した場合には、再送が要求されるべきものか)を識別し、確実に到達させるべき重要なものについては、送信アンテナを切り換えて連送することができるものである。
なお、上述の説明からも分かるように、この実施の形態において、送信態様判別部116が、第1の判別手段としての機能を実現し、情報種別判別手段117が、第2の判別手段としての機能を実現し、制御部101が、送信制御手段としての機能を実現するようにしている。また、制御部101は、アンテナの切り換え制御を行なう切り換え制御手段としての機能をも実現するようにしている。
<ステーション装置のハードウエア構成>
ステーション装置21,22,・・・,2nのそれぞれは、基本的には、アクセスポイント装置10とほぼ同様の構成を有する。図3に、ステーション装置の構成例のブロック図を示す。
すなわち、ステーション装置のそれぞれは、例えばマイクロコンピュータからなる制御部201と、端末インターフェース202と、送信用処理回路203と、受信用処理回路204と、送信アンプ205と、受信アンプ206と、アンテナ切換回路207と、送受信アンテナ208、209とを備えて構成される。この実施の形態において、送受信アンテナ108、109により、ダイバーシティアンテナを構成している。
端末インターフェース202は、この例では、パケット電話機のそれぞれに接続されている。送受信アンテナ208、209は、無線LAN15を通じてのパケット化データの送受を行なうためのものである。
ステーション装置21,22,・・・,2nのそれぞれは、パケット電話機からの呼設定メッセージのパケットや通話音声情報のパケット化データを送受信アンテナ208、209を通じてアクセスポイント装置10に送信する機能と、送受信アンテナ208、209を通じて受信したアクセスポイント装置10からの受信したパケット化データを、端末インターフェース202を通じてパケット電話機に送る機能とを実現するものである。
さらに、この実施の形態のステーション装置21,22,・・・,2nのそれぞれは、上述もしたように、アクセスポイント装置10からマルチキャストにより複数回送信される重要な情報からなるパケット化データであって、全く同一内容のパケット化データを複数個受信した場合には、その内の1つだけを有効なものとして扱い、その他は廃棄するようにしている。このような受信パケットについての処理は、制御部201において行われる。
ステーション装置21,22,・・・,2nのそれぞれの制御部201は、図3に示すように、CPU211と、ROM212と、RAM213と、パケット分解/生成部214と、送信態様判別部215と、情報種別判別部216と、連送情報処理部217とを備えるものである。
パケット分解/生成部214と、送信態様判別部215と、情報種別判別部216と、連送情報処理部217のそれぞれは、CPU211によって制御可能とされる回路装置部として構成することも可能である。しかし、この実施の形態において、パケット分解/生成部214と、送信態様判別部215と、情報種別判別部216と、連送情報処理部217とのそれぞれの機能は、CPU111、ROM112、RAM113により構成されるマイクロコンピュータにおいて実行されるソフトウエアにより実現される。
パケット分解/生成部214は、端末I/F202を通じて受け付けたパケット化データを分解して、必要な情報を抽出したり、逆に、端末I/F202を通じてパケット電話機に送出するパケット化データを生成したりする処理を行なう。このパケット分解/生成部214は、パケット化データを分解したり、生成したりするためのバッファメモリを備える。
送信状態判別部215は、アクセスポイント装置10から送信され、送受信アンテナ208、209、アンテナ切換回路207、アンプ206、受信用処理回路207を通じて受信したパケット化データの送信態様(通信態様)を判別するものである。すなわち、送信状態判別部215は、上述したアクセスポイント装置10の送信状態判別部116の場合と同様にして、アクセスポイント装置10から送信され、ステーション装置が受信したパケット化データが、ユニキャストで送信されたものか、マルチキャストで送信されたものを判断するものである。
すなわち、この送信態様の判別は、アクセスポイント装置10から送信されたパケット化データのヘッダ部のアドレス情報に基づいて行なうことができる。上述もしたように、ヘッダ部に付されるアドレス情報は、予め決められたものであり、ユニキャストで送信するパケット化データとマルチキャストで送信するパケット化データとでは異なるようにされている。送信状態判別部215は、ユニキャストで送信すべきパケット化データのアドレス情報と、マルチキャストで送信すべきパケット化データのアドレス情報とを記憶しており、この記憶している情報と、サーバ装置からのパケット化データのヘッダ部のアドレス情報とを比較することによって送信態様を判別できるようにしている。
情報種別判別部216は、アクセスポイント装置10の情報種別判別部117と同様にして、アクセスポイント装置10から送信され、ステーション装置が受信したパケット化データの情報種別を判別するものである。ここで情報種別は、上述もしたように、例えば、ランプについての制御情報や着信を通知するための鳴動情報などの無線LAN15に接続されたすべての端末装置側に通知すべき重要な情報(重要度の高い情報)と、ロストパケットが発生しても障害を発生させることのない比較的に重要でない(重要度の低い情報)とを示すものである。
この情報種別の判別は、アクセスポイント装置10から送信されたパケットのヘッダ部のポート番号に基づいて行なうことができる。すなわち、ヘッダ部に付されるポート番号は、重要な情報を送信するポートと重要でない情報を送信するポートとでは異なるようにされており、このヘッダ部のポート番号を参照することによって、情報種別を判別することができるようにしている。
そして、送信態様判別部215の機能と、情報種別判別部216の機能とによって、アクセスポイント装置10からのパケット化データであって、マルチキャストで送信された重要な情報からなるパケット化データであると判別した場合には、連送情報処理部217によって、複数回送信するようにされた重要な情報からなるパケット化データを複数回受信したか否かを判別し、複数回受信した場合には、そのうちの1つだけを用い、その他は用いない(破棄する)ようにしている。
具体的は、マルチキャストにより複数回送信されるパケット化データであっても、遮蔽物の存在などによって、必ず受信できるとは限らない。そこで、ステーション装置21,22,・・・,2nのそれぞれにおいて、連送情報処理部217は、受信したパケットがマルチキャストで複数回送信されたパケット化データであっても、それが最初に受信したパケット化データである場合には、これを有効とし、そのパケット化データに応じた処理、例えば、パケット電話機に送信する処理を行なうようにする。また、連送情報処理部217は、受信したパケット化データがマルチキャストで複数回送信されたパケット化データであって、同一内容のパケット化データを複数回受信した場合には、後から受信したパケット化データは用いない(破棄する)ようにする。
受信したパケット化データがマルチキャストで複数回送信されたパケットと全く同一であるか否かは、アクセスポイント装置の送信情報生成部115において付加されるシーケンス番号によって判別することができる。すなわち、マルチキャストで複数回送信するようにされるパケットには、上述もしたように、アクセスポイント装置10の制御部101に設けられた送信情報生成部115において同一のシーケンス番号が付される。
したがって、マルチキャストで送信された重要な情報であって、シーケンス番号が同じパケット化データは、複数回送信するようにされた同一内容のパケット化データであると正確に判別することができ、先に受信したもののみを有効とすることにより、同一内容のパケット化データが複数回到達した場合に同じ処理を複数回繰り返してしまったりするなどの不都合を生じさせないようにすることができる。
このように、この実施の形態のステーション装置21,22,・・・,2nのそれぞれは、マルチキャストにより複数回送信された同一内容のパケット化データを複数回受信したとしても、それを正確に判別し、複数回送信された同一内容のパケット化データを複数回受信しても、その内の1だけしか有効なものとして処理しないので、不都合を生じさせることなく、適正な処理を行なうことができるようにしている。
なお、上述の説明からも分かるように、この実施の形態において、送信態様判別部215が、第1の判別手段としての機能を実現し、情報種別判別手段216が、第2の判別手段としての機能を実現し、制御部201の主に連送情報処理部217が、受信制御手段としての機能を実現するようにしている。
<パケット電話機のハードウエア構成例>
パケット電話機31,32,・・・,3nは、全く同一のハードウエア構成を備える。図4に、一つのパケット電話機のハードウエア構成例を示す。この実施の形態のパケット電話機は、図4に示すように、端末本体300と、ハンドセットHSとからなる。ハンドセットHSは、図示を省略したが、送話器を構成するマイクロホンと、送話アンプと、受話器を構成するスピーカと、受話アンプとを備えている。
端末本体300は、コンピュータにより構成されており、CPU310に対して、システムバス311を介して、ROM312と、RAM313と、ディスプレイコントローラ314と、操作入力インターフェース316と、ステーションインターフェース318と、パケット分解/生成部319と、音声データ入出力インターフェース320とが接続されている。
ディスプレイコントローラ314には、ディスプレイ315が接続されており、このディスプレイ315の表示画面には、CPU310の制御にしたがった表示が行われる。
また、操作入力インターフェース316には、テンキー、カーソルキーやその他の操作キーを含む操作入力部317が接続されている。CPU310は、操作入力インターフェース316を介して操作入力部317を通じて使用者がいずれの入力キーを操作したかを認識し、その認識結果に基づいて、キー入力操作に応じた処理をROM312のプログラムに従って実行する。
ROM312には、無線LAN15の状態信号に応じた発信時や着信時の処理シーケンスを実行するプログラム、その他の処理を実行するためのプログラムなどが記憶されている。
RAM313は、主としてROM312のプログラムがCPU310によって実行される際にワークエリアとして使用される。
ステーションインターフェース318は、ステーション装置に接続され、当該ステーション装置を通じて送られてくるパケット化データを取り込み、また、ステーション装置を通じて無線LAN15にパケット化データを送出するための機能を備える。
パケット分解/生成部319は、インターフェース318により取り込んだパケット化データを分解して、制御データや音声データを得る機能と、送信する制御データや音声データをパケット化して送出するパケット化データを生成する機能を有する。このパケット分解/生成部319は、パケット化データを分解したり、生成したりするためのバッファメモリを備える。
なお、このパケット分解/生成部319のパケット分解処理機能や生成処理機能は、CPU310と、ROM312とにより、ソフトウエアとして実現することもできる。
音声データ入出力インターフェース320は、パケット分解されて得られた音声データをアナログ音声信号に変換してハンドセットHSに供給し、また、ハンドセットHSから入力されるアナログ音声信号をデジタル信号に変換して取り込む機能を備える。
<複数回送信時の無線LANシステムの状態の一例について>
図5は、サーバ装置12からの重要な情報からなるパケット化データをアクセスポイント装置10がマルチキャストにより複数回送信する場合の無線LANシステムの状態の一例を説明するための図である。図5において、符号21,22,23は、無線LAN15に接続されたステーション装置である。
上述したように、この実施の形態のアクセスポイント装置10は、サーバ装置12からのパケット化データがマルチキャストにより複数回送信すべき重要な情報からなるものであるときには、送信に用いるアンテナを切り換えて複数回、この実施の形態においては2回続けて送信する。
そして、図5においては、1回目に送受信アンテナ108を通じてマルチキャストで送信されたパケット化データは、ステーション装置21、22においては正常に受信されている場合を示している。しかし、一時的障害物が存在するために、アンテナ108からマルチキャストで送信されたパケット化データは、ステーション装置23にまで到達せずに、当該パケット化データをステーション装置23においては受信できていない。つまり、1回目に送信されたパケット化データは、ステーション装置23においては、ロストパケットとなってしまっている。
しかし、パケット化データを送信するアンテナを変えて、2回目にアンテナ109から送信されたパケット化データは、送信アンテナが変わることにより、パケット化データの伝送経路が変わり、ステーション21、22、23のそれぞれに到達し、そのそれぞれにおいて受信することができるようにされる。
この場合、ステーション装置21、22においては、同一内容のパケット化データを2回受信することになるが、その2回の内のいずれか一方は上述したように用いないようにされるので、同一内容のパケット化データを2回受信しても不都合は生じないようにされる。一方、ステーション装置23においては、複数回(この例の場合には2回)送信される同一内容のパケット化データは1回しか受信しないので、通常通り、受信したパケット化データに応じた処理を行なうことができるようにされる。
このように、この実施の形態の無線LANシステムにおいては、一時的障害物などの電波の遮蔽物などの影響により、アクセスポイント装置10から送信されるパケット化データが受信できない場合が発生しても、マルチキャストで送信される重要な情報からなるパケット化データは、送信アンテナを切り換えて複数回送信されるので、マルチキャストで送信される重要な情報からなるパケット化データが全く受信できなくなる場合を生じさせることがないようにしている。
すなわち、パケット化データの伝送がエラーとなってしまう空間的要因を改善することができるとともに、同一内容のパケット化データを複数回、この実施の形態においておいては2回、連送するようにしているので、時間的要因についても改善することができるようにしている。
<アクセスポイント装置の処理動作>
次に、上述した無線LANシステムで用いられる、この実施の形態のアクセスポイント装置10の動作処理について説明する。図6は、アクセスポイント装置10において行われる、無線LAN15に接続された端末装置へのパケット化データの送信処理を説明するためのフローチャートである。この図6に示す処理は、アクセスポイント装置10に電源が投入された後に、制御部101において常時実行される処理である。
制御部101は、上位装置、この実施の形態においては有線LAN11を通じて送信されてくるサーバ装置12からのパケット化データを受信したか否かを判断し(ステップS101)、受信していないと判断したときには、このステップS101の判断処理を繰り返し、上位装置(上位層のネットワーク)からのパケット化データの受信待ちとなる。
ステップS101の判断処理において、上位装置からのパケットデータを受信したと判断したときには、制御部101においては、パケット分解/生成部114の機能により、受信したパケット化データからヘッダ部を抽出する(ステップS102)。そして、ステップS102において抽出したヘッダ部に含まれるアドレス情報を、送信態様判別部116の機能によりチェック(確認)し(ステップS103)、上位装置からの当該パケット化データは、ユニキャストで送信すべきことを示すものか、マルチキャストで送信すべきことを示すものかを判別する(ステップS104)。
ステップS104の判別処理において、上位装置からのパケット化データはユニキャストで送信すべきものであると判断したときには、制御部101は、上位装置からの当該パケットを送信用処理回路103、アンプ105、アンテナ切換回路107、送受信アンテナ108、109を通じて、目的とする端末に対してユニキャストで送信して(ステップS105)、ステップS101からの処理を繰り返すようにする。
ステップS104の判断処理において、上位装置からのパケット化データはマルチキャストで送信するものであると判別したときには、情報種別判別部117の機能により、ステップS102において抽出した当該パケット化データのヘッダ部に含まれるポート番号をチェック(確認)し、上位装置から受信した処理対象のパケット化データは、無線LAN15に接続されるすべての端末装置に対して送信すべき重要なパケット化データであるか否かを判断する(ステップS107)。
ステップS107の判断処理において、処理対象のパケット化データは無線LAN15に接続されるすべての端末装置に対して送信すべき重要なものであると判断したときには、制御部101においては、送信情報生成部115の機能により、上位装置から受信した処理対象のパケット化データを複製して、同一内容のパケット化データをこの実施の形態においては2つ形成するようにし、これらに同一シーケンス番号を付して送信用のパケット化データを2つ生成するようにする(ステップS108)。
そして、制御部101の制御により、ステップS108において生成した同一内容の2つのパケット化データを、送信用処理回路103、アンプ105、アンテナ切換回路107を通じて、送受信アンテナ108と送受信アンテナ109とを順次に切り換えて、送受信アンテナ108と送受信アンテナ109とから同一内容のパケット化データをマルチキャストで1回ずつ送信する(ステップS109)。つまり、ステップS109においては、同一内容のパケット化データが、送信アンテナと送信タイミングを変えて1回ずつの合わせて2回送信するようにされる。この後、ステップS101からの処理を繰り返すようにする。
また、ステップS107の判断処理において、処理対象のパケット化データは無線LAN15に接続されるすべての端末装置に対して送信すべき重要なものではないと判断したときには、制御部101においては、通常通り、上位装置からのパケット化データを、送信用処理回路103、アンプ105、アンテナ切換回路107、送受信アンテナ108、109を通じて、マルチキャストで1回だけ送信する(ステップS110)。この後、ステップS101からの処理を繰り返す。
このようにして、この実施の形態のアクセスポイント装置10は、サーバ装置12からのパケット化データが、無線LAN15に接続されたすべてのパケット電話機に対してマルチキャストで送信すべき重要な情報からなるパケット化データについては、異なる送信アンテナを用いて複数回送信することができるようにしている。
なお、上述もしたように、この実施の形態のアクセスポイント装置10は、無線LAN15を通じて各端末装置から送信されてくるパケット化データを有線LAN11を通じてサーバ装置12に送信するいわゆるブリッジ機能をも有するものである。しかし、この実施の形態のアクセスポイント装置10において特徴のある下位装置へのパケット化データの送信処理を明確に説明するため、図6においては、下位装置からのパケット化データの上位装置への送信処理についてのステップは省略している。
この下位装置からのパケット化データの上位装置への送信処理は、基本的に、アクセスポイント装置10が、送受信アンテナ108、108、アンテナ切換回路107、アンプ106、受信用処理回路104を通じてサーバ装置12に送信すべきパケット化データを受信したか否かを監視し、受信したと判断した場合に、当該上位装置へのパケット化データを有線LANI/F102を通じて有線LAN11に送出して、サーバ装置12に送信するようにすることになる。
<ステーション装置の処理動作>
次に、上述した無線LANシステムで用いられる、この実施の形態のステーション装置の動作処理について説明する。図7は、ステーション装置21,22,・・・,2nにおいて行われる、アクセスポイント装置10からのパケット化データの受信処理を説明するためのフローチャートである。この図7に示す処理は、ステーション装置21,22,・・・,2nのそれぞれにおいて、電源が投入された後に、制御部201において常時実行される処理である。なお、ここでは、説明を簡単にするため、図7の処理をステーション装置21で行われる処理として説明するが、図7に示す処理は、他のステーション装置22,・・・,2nのそれぞれにおいても同様に行われるものである。
そして、図7に示す処理が制御部201において実行されると、制御部201は、アクセスポイント装置10からのパケット化データを受信したか否かを判断し(ステップS101)、受信していないと判断したときには、このステップS201の判断処理を繰り返し、アクセスポイント装置10からのパケット化データの受信待ちとなる。
ステップS201の判断処理において、アクセスポイント装置10からのパケット化データを受信したと判断したときには、制御部201においては、パケット分解/生成部214の機能により、受信したパケット化データからヘッダ部を抽出する(ステップS202)。そして、ステップS202において抽出したヘッダ部に含まれるアドレス情報を、送信態様判別部215の機能によりチェック(確認)し(ステップS203)、アクセスポイント装置10からの当該パケット化データは、ユニキャストで送信されたことを示すものか、マルチキャストで送信されたことを示すものかを判別する(ステップS204)。
ステップS204の判別処理において、アクセスポイント装置10からのパケット化データはユニキャストで送信されたものであると判断したときには、制御部201は、受信したパケット化データをパケット電話機に提供するなどの受信したパケット化データに応じた処理を行なう(ステップS205)。この後、ステップS201からの処理を繰り返す。
ステップS204の判断処理において、上位装置からのパケット化データはマルチキャストで送信されたものであると判別したときには、情報種別判別部216の機能により、ステップS202において抽出した当該パケット化データのヘッダ部に含まれるポート番号をチェック(確認)し、アクセスポイント装置10送信された処理対象のパケット化データは、無線LAN15に接続されるすべての端末装置に対して送信されるべき重要なパケット化データであるか否かを判断する(ステップS207)。
ステップS207の判断処理において、処理対象のパケット化データは無線LAN15に接続されるすべての端末装置に対して送信されるべき重要なものであると判断したときには、制御部201においては、連送情報処理部217の機能により、前回受信したアクセスポイント装置10からのパケット化データと同じシーケンス番号を有するパケット化データか否かを判断する(ステップS208)。
このステップS208の判断処理は、マルチキャストで複数回送信するようにされた同一内容のパケット化データを繰り返し(複数回)受信したか否かを判別する処理である。ステップS208の判別処理において、今回受信したパケット化データに付加されたシーケンス番号と、前回受信したパケット化データのシーケンス番号とが同じであると判断したときには、マルチキャストで複数回送信された同一内容のパケット化データを繰り返し受信したと判断し、同一内容のパケット化データを既に受信しているので、今回受信したパケット化データを破棄し(ステップS209)、ステップS201からの処理を繰り返すようにする。
また、ステップS208の判別処理において、今回受信したパケット化データに付加されたシーケンス番号と、前回受信したパケット化データのシーケンス番号とは異なっていると判断したときには、マルチキャストで複数回送信するようにされたパケット化データであるが、今回初めて受信したパケット化データであると判断し、例えば、今回受信したパケット化データをパケット電話器に送信するなど、そのパケット化データに応じた処理を実行し(ステップS210)、この後に、ステップS201からの処理を繰り返すようにする。
このように、この実施の形態のステーション装置21,22,・・・,2nのそれぞれにおいては、マルチキャストで複数回送信するようにされる同一内容のパケット化データについては、複数個受信しても最初に受信したパケット化データのみを有効なものとして処理し、後から受信した同一内容のパケット化データについては、破棄するようにしている。
これによって、重要な情報からなるパケット化データについて、アクセスポイント装置10が無線LAN15に接続された端末に対してマルチキャストで複数回送信しても、各ステーション装置においては、同一内容のパケット化データについては、最初に受信したものしか有効にしないので、同一内容のパケット化データを複数回受信した場合であっても受信側の処理が混乱するなどの不都合を生じさせることもない。
なお、この実施の形態のステーション装置においては、上述のように、マルチキャストで複数回送信されるパケット化データについては最初に受信したもののみを有効なものとして処理する場合を説明したが、これに限るものではない。例えば、所定時間内にマルチキャストで複数回同一内容のパケット化データを受信した場合には、最後に受信したものを有効にするようにしてもよい。
<その他>
なお、上述した実施の形態においては、ステーション装置21,22,・・・,2nにおいて、図7に示した重複パケットについての処理を含むパケットについての処理を行なうものとして説明したが、これに限るものではない。ステーション装置の後段に接続されるパケット電話機において、図7に示した重複パケットについての処理を含むパケットについての処理を行なうようにしてもよい。
また、ステーション装置としての機能と、パケット電話機としての機能とを合わせ持つ機器を構成し、ここで重複パケットについての処理を含むパケットについての処理を行なうようにすることももちろんできる。
また、無線LANには、ステーション装置とパケット電話機とからなる端末装置だけでなく、スピーカやマイクロホンを備えたパーソナルコンピュータなどの無線LANへの接続機能を備えた電子機器なども接続可能である。そして、このようなパーソナルコンピュータなどの電子機器を通じても、無線LANを介して電話通信を行なうことも可能である。
このような場合、図7に示した処理を実行するこの発明によるプログラムをパーソナルコンピュータに搭載することによって、この発明の無線端末装置の機能を有する電子機器を簡単に実現することが可能である。
また、上述した実施の形態において、サーバ装置12、アクセスポイント装置10は、有線LAN11を通じて接続されているものとして説明したが、これに限るものではない。つまり、アクセスポイント装置10は、有線LAN、無線LANのいずれを通じても、インターネットなどの他のネットワークに接続可能である。
また、上述した実施の形態においては、無線LAN12接続された複数のパケット電話機のすべてに重要な情報からなるパケット化データを複数回送信する場合に、マルチキャストで送信するものとして説明したが、これに限るものではない。ブロードキャストにより、無線LAN12接続された複数のパケット電話機のすべてに対して、重要な情報からなるパケット化データを複数回送信するようにしてももちろんよい。
この場合には、無線LAN12に接続された端末側において、受信したパケットがマルチキャストか否かを判別するのではなく、ブロードキャストか否かを判別し、ブロードキャストで送信されたものである場合に、複数回送信するようにされる重要なパケットか否かを判別するようにすればよい。
また、マルチキャストやブロードキャストによって連送するようにする重要な情報からなるパケット化データの連送回数(送信回数)は、上述の実施の形態においては、例えば、2回として説明したが、これに限るものではない。送信アンテナを切り換えて、2回以上の複数回送信するようにしてももちろんよい。
また、上述の実施の形態においては、アクセスポイント措置10は、2本の送受信アンテナからなるダイバーシティアンテナを備える場合を例にして説明したが、これに限るものではない。送信アンテナとして用いることが可能な3本、4本、…のように複数のアンテナを備えている場合には、それらの個々のアンテナを順次に切り換えるようにして用いてもよいし、また、複数のアンテナの中から選択された2本以上のアンテナを順次に切り換えて用いるようにしてもよい。
また、送受信アンテナが一本しかない場合には、同一のアンテナを用いて、複数回送信するようにしてもよい。また、アクセスポイント装置が複数のアンテナを備えるものであっても、無線LANシステムが構築される環境などに応じて、アンテナを切り換えることなく、複数のアンテナから同時に同一内容の重要な情報からなるパケット化データをマルチキャストやブロードキャストで複数回送信するようにしてもよい。
また、上述の実施の形態においては、連送される同一内容のパケット化データ間に、異なる内容のパケット化データを挟み込まないようにして、同一内容のパケット化データを複数回送信するものとして説明したが、これに限るものではない。受信側の無線端末装置(上述の実施の形態の場合にはステーション装置)において、同一内容のパケット化データを複数回受信したか否かを正確に判別することができるので、複数回送信される同一内容のパケット化データ間に異なる内容のパケット化データを送信するようにすることもできる。しかし、受信側の無線端末装置の処理の面から考えると、複数回送信される同一内容のパケット化データは、その間に異なる内容のパケット化データを挟むことなく、連送されることが好ましい。
また、上述の実施の形態のアクセスポイント装置10においては、上位装置からのパケット化データのヘッダ部のアドレス情報により、ユニキャストか、マルチキャストか、ブロードキャストかの通信態様を判別し、同じくヘッダ部のポート番号によって、重要な情報か否かを判別するようにしたが、これに限るものではない。例えば、パケット化データのペイロード内のヘッダ部分に、送信態様や重要な情報か否かを示す情報を付加して、上位装置が送信するようにしておけば、ペイロード内のヘッダ部に付加される情報をも考慮して、送信態様や重要な情報か否かを判別するようにすることも可能である。
また、マルチキャストやブロードキャストで送信するパケット化データについては、すべて連送するようにし、受信側の無線端末装置において、上述した実施の形態のステーション装置のように、連送された同一内容のパケット化データを複数回受信した場合には、その内の1つのみを有効なものとして処理するようにしてももちろんよい。
また、上述した実施の形態においては、無線LANシステムを用いた電話通信システムの場合を例にして説明したが、これに限るものではない。無線LANを用いた種々のシステムにこの発明を適用することができる。
この発明による無線LANシステムの実施形態を示すブロック図である。 この発明による無線LANシステムの実施形態に用いられるアクセスポイント装置の構成例を示すブロック図である。 この発明による無線LANシステムの実施形態に用いられるステーション装置の構成例を示すブロック図である。 この発明による無線LANシステムの実施形態に用いられるパケット電話機の構成例を示すブロック図である。 この発明による無線LANシステムのマルチキャスト配信時の動作を説明するための図である。 この発明による無線LANシステムの実施形態におけるアクセスポイント装置の処理を説明するためのフローチャートである。 この発明による無線LANシステムの実施形態におけるステーション装置の処理を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 アクセスポイント装置
114 パケット分解/生成部
115 送信情報生成部
116 送信態様判別部
117 情報種別判別部
12 サーバ装置
21,22,・・・,2n ステーション装置
214 パケット分解/生成部
215 送信態様判別部
216 情報種別判別部
217 連送情報処理部
31,32,・・・,3n パケット電話機

Claims (7)

  1. 電話通信を行うための複数個の無線端末装置と無線LAN(Local Area Network)を通じて接続されるとともに、他のネットワークと、前記無線LANを通じて前記複数個の無線端末装置との間でパケット化されたデータの中継を行なう無線LAN用中継装置であって、
    前記他のネットワークからの前記パケット化されたデータが、前記無線LANに接続された前記複数個の無線端末装置に対して送信すべきものか否かを当該パケット化されたデータのヘッダ部のアドレス情報に基づき判別する第1の判別手段と、
    前記第1の判別手段において、前記パケット化されたデータが、前記無線LANに接続された複数個の無線端末装置に対して送信すべきものであると判別された場合に、前記パケット化されたデータのヘッダ部に含まれるパケットの種別またはパケットにより伝送されるデータの種別を識別するためのポート番号に基づいて、前記他のネットワークからの前記パケット化されたデータが、システムの状態などを通知するためのランプについての制御情報あるいは着信を通知するための鳴動情報である場合に、当該データは複数回送信すべきものであると判別する第2の判別手段と、
    前記第2の判別手段において、前記他のネットワークからの前記パケット化されたデータが複数回送信すべきものであると判別された場合に、前記他のネットワークからの前記パケット化されたデータを、前記無線LANに接続された複数個の無線端末装置に対して複数回送信するように制御する送信制御手段と
    を備えることを特徴とする無線中継装置。
  2. 請求項1に記載の無線中継装置であって、
    複数の送信アンテナと、
    前記他のネットワークからの前記パケット化されたデータを前記無線LANに接続された全ての無線端末装置に対して複数回送信する場合に、前記送信アンテナを切り換えるように制御する切り換え制御手段と、
    を備えることを特徴とする無線中継装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の無線中継装置であって、
    前記送信制御手段の制御により、前記他のネットワークからの前記パケット化されたデータを、前記無線LANに接続された全ての無線端末装置に対して複数回送信する場合に、送信される前記パケット化されたデータのそれぞれに対して、複数回送信される同一内容のパケット化されたデータであることを示すシーケンス番号を付加する識別情報付加手段を備えることを特徴とする無線中継装置。
  4. 無線LAN(Local Area Network)に接続され、前記無線LANと無線中継装置とを通じて、他のネットワークからのパケット化されたデータの提供を受けて電話通信を行うための無線端末装置であって、
    前記無線LANを通じて受信した前記パケット化されたデータが、当該パケット化されたデータのヘッダ部のアドレス情報に基づき前記無線LANに接続された複数個の無線端末装置に対して送信されたものか否かを判別する第1の判別手段と、
    前記第1の判別手段により、受信した前記パケット化されたデータが、前記無線LANに接続された複数個の無線端末装置に対して送信されたものであると判別された場合に、前記パケット化されたデータのヘッダ部に含まれるパケットの種別またはパケットにより伝送されるデータの種別を識別するためのポート番号に基づいて、受信した前記パケット化されたデータが、システムの状態などを通知するためのランプについての制御情報あるいは着信を通知するための鳴動情報である場合に、当該データは複数回送信されるべきものであると判別する第2の判別手段と、
    複数回送信されるべきものであると前記第2の判別手段により判別された同一内容のパケット化されたデータを複数回受信した場合に、複数回受信した同一内容のパケット化されたデータのうちの1つのみを有効なものとして扱うようにする受信制御手段と
    を備えることを特徴とする無線端末装置。
  5. 請求項4に記載の無線端末装置であって、
    複数回送信される前記パケット化されたデータのそれぞれには、複数回送信される同一内容のパケット化されたデータであることを示すシーケンス番号が付加するようにされており、
    前記受信制御手段は、受信した前記パケット化されたデータに付加されている前記シーケンス番号に基づいて、複数回送信すべきものとして予め決められた同一内容のパケット化されたデータを複数回受信したか否かを判別することを特徴とする無線通信端末。
  6. 無線LAN(Local Area Network)に接続され、前記無線LANと無線中継装置とを通じて、他のネットワークからのパケット化されたデータの提供を受けて電話通信を行うための無線端末装置に搭載されたコンピュータに、
    前記無線LANを通じて受信した前記パケット化されたデータが、前記無線LANに接続された複数個の無線端末装置に対して送信されたものか否かを当該パケット化されたデータのヘッダ部のアドレス情報に基づき判別する第1の判別ステップと、
    前記第1の判別ステップにおいて、受信した前記パケット化されたデータが、前記無線LANに接続された複数個の無線端末装置に対して送信されたものであると判別した場合に、前記パケット化されたデータのヘッダ部に含まれるパケットの種別またはパケットにより伝送されるデータの種別を識別するためのポート番号に基づいて、受信した前記パケット化されたデータが、システムの状態などを通知するためのランプについての制御情報あるいは着信を通知するための鳴動情報である場合に、当該データは複数回送信されるものであると判別する第2の判別ステップと、
    複数回送信されるものであると前記第2の判別ステップにおいて判別した同一内容の前記パケット化されたデータを複数回受信した場合に、複数回受信した同一内容の前記パケット化されたデータのうちの1つのみを有効なものとして扱うようにする受信制御ステップと
    を実行させるようにする無線端末装置用のプログラム。
  7. 請求項6に記載の無線端末装置用のプログラムであって、
    複数回送信される前記パケット化されたデータのそれぞれには、複数回送信される同一内容のパケット化されたデータであることを示すシーケンス番号が付加するようにされており、
    前記受信制御ステップにおいては、受信した前記パケット化されたデータに付加されている前記シーケンス番号に基づいて、複数回送信すべきものとして予め決められた同一内容のパケット化されたデータを複数回受信したか否かを判別することを特徴とする無線通信端末用のプログラム。
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