JP4762807B2 - 再帰反射材及びその製造方法 - Google Patents
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Description
先行技術の再帰反射シートを製造するにあたり、第2着色層の色相については、これを再帰反射要素と同じにする必要があるため、ここで使用できる色の種類が再帰反射要素そのものの持つ色合いに制限される。すなわち、製造者において第2着色層の色合いを決める際に、製造者が自由にこれを選択することはできず、用意された再帰反射要素の持つ色合いに合わせて第2着色層の色合いを決定しなければならない。
すなわち、インキ被膜に形成される窪みは、厚み方向でみて傾斜している態様であってもよい。この場合、傾斜した窪み内では、球状透明体の表面が再帰反射面に鉛直な方向に対して傾斜した方向へ部分的に露出することになる。そうすると、再帰反射材の再帰反射面に鉛直な方向から光線をあてても、これについて再帰反射は視認されず、窪みの傾斜方向に合致した方向から光線をあてた場合にのみ、再帰反射光が視認されることになる。
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態の再帰反射材10の構造例を示す断面図である。図1に示される断面は再帰反射材10の一部分であり、図1でみて上側に位置する光再帰反射面は適宜な大きさ(面積)を有している。
図2は、再帰反射材10の視認特性を示す説明図である。再帰反射材10の表層を形成するインキ被膜16は、ほとんど光透過性を有しない性質である。このため、図2中(A)に示されているように、再帰反射材10に対して特に集中光をあてることなく、自然光(又は室内照明光)の下で観察者が再帰反射材10を視認する場合、観察者の肉眼にはインキ被膜16の色彩が視認されるだけである。
図3は、再帰反射材10を真贋判定用のセキュリティラベルLとして用いた場合の使用例を示している。このようなセキュリティラベルLは、それが付された物品の真正を証明する目的で使用される。セキュリティラベルLには第1実施形態の再帰反射材10の構造を利用した判定領域Sが形成されている。この判定領域Sでは、表面にインキ被膜16及び開放凹部20が形成されている。
図4は、再帰反射材10の一般的な印刷加工方法の工程を示した連続図である。以下、各工程順に説明する。
次に、再帰反射材10の第2実施形態について説明する。第2実施形態の再帰反射材10の最終的な構造は、第1実施形態とほぼ共通するため、ここでは重複した説明を省略する。同様に、第2実施形態の再帰反射材10の再帰反射特性及び使用例もまた第1実施形態と共通である。
図6は、第3実施形態の再帰反射材30の構造例を示す断面図である。第1,第2実施形態の場合と同様に、図6に示される断面は再帰反射材30の一部分であり、図6でみて上側に位置する光再帰反射面は適宜な大きさ(面積)を有している。
図7は、再帰反射材30の視認特性を示す説明図である。図7中(A)に示されているように、再帰反射材30に対して特に光線をあてることなく、自然光(又は室内照明光)の下で観察者が再帰反射材30を視認する場合、観察者の肉眼にはインキ被膜16の色彩が視認されるだけである。
図8は、第3実施形態の再帰反射材30を真贋判定用のセキュリティラベルLとして用いた場合の使用例を示している。第1,第2実施形態についての使用例と同様に、セキュリティラベルLは、それが付された物品の真正を証明する目的で使用される。セキュリティラベルLには第3実施形態の再帰反射材30の構造を利用した判定領域Sが形成されている。この判定領域Sでは、表面にインキ被膜16及び傾斜開放凹部22が形成されている。
図9は、再帰反射材30の一般的な印刷加工方法の工程を示した連続図である。第3実施形態についても、基材12の表面に形成した樹脂保持層14にガラスビーズ18を分布させたものを用意し(図9中(A):準備工程)、さらにこれらをインキ被膜16で覆う手順(図9中(B):印刷工程)までは第1,第2実施形態と共通する。
12 基材
14 樹脂保持層
16 インキ被膜
18 ガラスビーズ
20 開放凹部
22 傾斜開放凹部
30 再帰反射材
M1 バフ研磨機
M2 レーザ照射器
Claims (13)
- 入射した光をその入射方向に反射する再帰反射面を有した再帰反射材において、
前記再帰反射面に沿う方向に拡がって形成された保持層と、
前記保持層に分布して配置され、少なくとも前記再帰反射面に向かう表面を前記保持層から突出させた状態で保持された複数の球状透明体と、
複数の前記球状透明体とともに前記保持層の表面を覆うインキ被膜と、
前記インキ被膜をその表面から厚み方向に窪ませて形成され、この窪み内にて前記球状透明体の表面を前記再帰反射面に向けて部分的に露出させる開放凹部と
を備えたことを特徴とする再帰反射材。 - 請求項1に記載の再帰反射材において、
前記開放凹部は、その窪み内にて少なくとも2つ以上の前記球状透明体の表面を前記再帰反射面に向けて部分的に露出させており、
前記開放凹部の底部と前記保持層の表面との間には、前記開放凹部の窪み内にて隣り合う前記球状透明体同士の間に前記インキ被膜として存在する介在層が残されていることを特徴とする再帰反射材。 - 入射した光をその入射方向に反射する再帰反射面を有した再帰反射材において、
前記再帰反射面に沿う方向に拡がって形成された保持層と、
前記保持層に分布して配置され、少なくとも前記再帰反射面に向かう表面を前記保持層から突出させた状態で保持された複数の球状透明体と、
複数の前記球状透明体とともに前記保持層の表面を覆うインキ被膜と、
前記インキ被膜をその表面から厚み方向でみて傾斜した方向に窪ませて形成され、この窪み内にて前記球状透明体の表面を前記再帰反射面に鉛直な方向に対して傾斜した方向へ部分的に露出させる傾斜開放凹部と
を備えたことを特徴とする再帰反射材。 - 請求項3に記載の再帰反射材において、
前記球状透明体について前記再帰反射面に鉛直な中心軸線を規定したとき、前記傾斜開放凹部内において、前記球状透明体の表面は中心軸線に関して非対称に露出していることを特徴とする再帰反射材。 - 入射した光をその入射方向に反射する再帰反射面を有した再帰反射材の製造方法において、
前記再帰反射面に沿う方向に拡がって形成された保持層と、この保持層に分布して配置され、少なくとも前記再帰反射面に向かう表面を前記保持層から突出させた状態で保持された複数の球状透明体とを用意する準備工程と、
前記球状透明体を保持した前記保持層の表面に印刷を施し、複数の前記球状透明体とともに前記保持層の表面を覆うインキ被膜を形成する印刷工程と、
前記インキ被膜をその表面から厚み方向に窪ませる加工を施し、この窪み内にて前記球状透明体の表面を前記再帰反射面に向けて部分的に露出させる加工工程と
から構成されることを特徴とする再帰反射材の製造方法。 - 請求項5に記載の再帰反射材の製造方法において、
前記準備工程では、前記再帰反射面に沿う方向に拡がる保持層を形成するとともに、この保持層に複数の球状透明体を分布して配置し、個々の球状透明体について少なくとも前記再帰反射面に向かう表面を前記保持層から突出させた状態で前記保持層に保持させることを特徴とする再帰反射材料の製造方法。 - 請求項5又は6に記載の再帰反射材の製造方法において、
前記加工工程では、前記球状透明体を磨り減らすことなく前記インキ被膜のみを研磨することが可能な研磨材を用いて前記インキ被膜を研磨し、その表面を窪ませることを特徴とする再帰反射材の製造方法。 - 請求項5又は6に記載の再帰反射材の製造方法において、
前記加工工程では、前記インキ被膜にレーザ光を照射し、前記インキ被膜を部分的に昇華させることでその表面を窪ませることを特徴とする再帰反射材の製造方法。 - 請求項5から8のいずれかに記載の再帰反射材の製造方法において、
前記加工工程では、少なくとも2つ以上の前記球状透明体の表面を前記再帰反射面に向けて部分的に露出させて前記インキ被膜に窪みが形成されるとともに、この窪み内にて隣り合う前記球状透明体同士の間に前記インキ被膜として存在する介在層が窪みの底部と前記保持層の表面との間に残されることを特徴とする再帰反射材の製造方法。 - 入射した光をその入射方向に反射する再帰反射面を有した再帰反射材の製造方法において、
前記再帰反射面に沿う方向に拡がって形成された保持層と、この保持層に分布して配置され、少なくとも前記再帰反射面に向かう表面を前記保持層から突出させた状態で保持された複数の球状透明体とを用意する準備工程と、
前記球状透明体を保持した前記保持層の表面に印刷を施し、複数の前記球状透明体とともに前記保持層の表面を覆うインキ被膜を形成する印刷工程と、
前記インキ被膜をその表面から厚み方向でみて傾斜した方向に窪ませる加工を施し、この傾斜した窪み内にて前記球状透明体の表面を前記再帰反射面に鉛直な方向に対して傾斜した方向へ部分的に露出させる加工工程と
から構成されることを特徴とする再帰反射材の製造方法。 - 請求項10に記載の再帰反射材の製造方法において、
前記準備工程では、前記再帰反射面に沿う方向に拡がる保持層を形成するとともに、この保持層に複数の球状透明体を分布して配置し、個々の球状透明体について少なくとも前記再帰反射面に向かう表面を前記保持層から突出させた状態で前記保持層に保持させることを特徴とする再帰反射材料の製造方法。 - 請求項10又は11に記載の再帰反射材の製造方法において、
前記加工工程では、前記インキ被膜の表面に対して傾斜した角度でレーザ光を照射し、前記インキ被膜を部分的に昇華させることでその表面を窪ませることを特徴とする再帰反射材の製造方法。 - 請求項10から12のいずれかに記載の再帰反射材の製造方法において、
前記加工工程では、前記球状透明体について前記再帰反射面に鉛直な中心軸線を規定したとき、前記傾斜開放凹部内において、前記球状透明体の表面が中心軸線に関して非対称に露出されることを特徴とする再帰反射材の製造方法。
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