JP4762436B2 - カソードユニット及び開放型x線発生装置 - Google Patents

カソードユニット及び開放型x線発生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カソードユニットと、このカソードユニットを用いた開放型X線発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のカソードユニット(開放型X線発生装置)として、たとえば特開平4−272639号公報に開示されたようなものが知られている。特開平4−272639号公報に開示されたカソードユニット(開放型X線発生装置)は、円錐状の尖頭部を有する陰極素子と、陰極素子の前方に所定間隔で配設された集束電極(第1の集束電極)とを備えており、陰極素子は、両端がそれぞれ陰極支持棒に固定された加熱ヒータに溶接されている。集束電極(第1の集束電極)は有蓋筒状であり、ビーム通過孔を有した蓋部と陰極素子を取り囲む側部とを有している。また、陰極支持棒は絶縁性の板状支持部材に支持され、この支持部材は集束電極(第1の集束電極)の側部内面に固定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等の調査研究の結果、上述したような構成のカソードユニット(開放型X線発生装置)においては、以下のような問題点を有していることが判明した。
【0004】
陰極素子を集束電極に対して取付ける際に、陰極素子が適切な電位を受けて効率よく電子を放出するように、集束電極の蓋部表面から陰極素子の先端部までの距離を所望の長さに設定する必要がある。このため、蓋部の厚さが厚い場合、陰極素子が適切な電位を受けるように集束電極の蓋部表面から陰極素子の先端部までの距離を上述した所望の長さに設定しようとすると、陰極素子の先端部がビーム通過孔の内側に位置することがある。このように、陰極素子の先端部がビーム通過孔の内側に位置していると、ビーム通過孔の内径が小さいこともあって、陰極素子のセンタリングのために陰極素子側を移動させる際に、陰極素子の先端部がビーム通過孔の内壁に接触して、陰極素子が損傷、脱落してしまう。また、陰極素子の先端部とビーム通過孔の内壁とが近いため、不安定な放電が発生して、陰極素子が損傷してしまう。以上のことから、陰極素子の先端部がビーム通過孔の内壁に接触する、あるいは、陰極素子の先端部とビーム通過孔の内壁とが近づいてしまうの防ぐためには、集束電極のビーム貫通孔が形成される部分(蓋部)の厚さを薄くする必要があることが判明した。
【0005】
一方、集束電極のビーム貫通孔が形成される部分(蓋部)の厚さを薄くするために、集束電極全体(蓋部及び側部)をプレス成形等にて形成した場合、X線発生装置の作動時に陰極素子(加熱ヒータ)にて発生した熱により、集束電極全体が高温となって変形する惧れがあることが判明した。このように、集束電極全体が変形してしまうと、集束電極と陰極素子との位置が変化して陰極素子が受ける電位が適正でなくなり、電子を放出する効率が著しく低下してしまう。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、電子を効率よく継続して放出することが可能なカソードユニット及び開放型X線発生装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るカソードユニットは、電子放出部を有するフィラメントと、フィラメントが電気的に接続されるフィラメント支持ピンと、絶縁性材料からなり、フィラメント支持ピンが固定されるベース部材と、フィラメントの周囲を取り囲むようベース部材に設けられ、フィラメントの電子放出方向側に開口を有する側壁部材と、開口を被うよう側壁部材に設けられ、フィラメントの電子放出方向前方に開口を有する薄板状のアパーチャ部材と、を備えていることを特徴としている。
【0008】
本発明に係るカソードユニットでは、フィラメントの電子放出方向前方に開口を有するアパーチャ部材が薄板状であるので、フィラメント(陰極素子)が適切な電位を受けて効率よく電子を放出するように、アパーチャ部材(集束電極)の表面からフィラメントの先端部までの距離を所望の長さに設定した場合においても、フィラメントの電子放出部がアパーチャ部材の開口内部に位置することはない。これにより、フィラメント(電子放出部)のセンタリングのためにフィラメント側を移動させる際に、フィラメントの電子放出部がアパーチャ部材の開口内壁に接触することはなく、フィラメントの電子放出部が損傷、脱落するのを防ぐことができる。また、フィラメントの電子放出部とアパーチャ部材の開口内壁とが電子放出方向に見て離れているため、不安定な放電が発生することはなく、フィラメントの電子放出部が損傷するようなことはない。
【0009】
また、本発明に係るカソードユニットにおいては、側壁部材が薄板状のアパーチャ部材とは別体にて構成されていることから、側壁部材をフィラメントにて発生する熱を考慮して設計、製作することが可能となり、側壁部材の熱変形を抑制することができる。このように、側壁部材の熱変形を抑制することにより、アパーチャ部材(開口)とフィラメントの電子放射部との位置が変化するのが防止され、フィラメントの電子放出部が受ける電位を適正に保つことができる。
【0010】
これらの結果、本発明によれば、フィラメントの電子放出部から電子を効率よく継続して放出することができる。
【0011】
また、側壁部材を位置決め挿入可能な形状に内面が形成されたホルダ部材を更に備え、アパーチャ部材は、側壁部材をホルダ部材に挿入しホルダ部材と側壁部材とで挟み込むことにより固定されており、ホルダ部材には、アパーチャ部材の開口に対応する位置に開口を有していることが好ましい。このように構成した場合、アパーチャ部材が、ホルダ部材に位置決めされた側壁部材とホルダ部材とで挟み込むことにより固定されるので、ホルダ部材に側壁部材が取付けられた状態では、アパーチャ部材が移動することはなく、アパーチャ部材(開口)の位置がフィラメントの電子放射部に対してずれることはない。また、アパーチャ部材がホルダ部材と側壁部材とにより挟み込まれるので、アパーチャ部材自体の熱変形による歪みの発生が抑制されることになる。これらの結果、アパーチャ部材とフィラメントの電子放射部との位置関係を確実に保つことができる。
【0012】
また、アパーチャ部材は、側壁部材に複数箇所にて溶接固定されていることが好ましい。このように構成した場合、アパーチャ部材自体の熱変形を吸収することが可能となり、アパーチャ部材の歪みを少なくすることができる。この結果、アパーチャ部材とフィラメントの電子放射部との位置関係を確実に保つことができる。
【0013】
また、アパーチャ部材は、側壁部材に一箇所にて溶接固定されていることが好ましい。このように構成した場合、アパーチャ部材自体の熱変形を効率よく吸収することが可能となり、アパーチャ部材の歪みを極めて少なくすることができる。この結果、アパーチャ部材とフィラメントの電子放射部との位置関係をより一層確実に保つことができる。
【0014】
また、側壁部材は、貫通孔を有していることが好ましい。このように構成した場合、ベース部材、側壁部材等から放出される吸蔵ガスを側壁部材にて囲まれる空間から貫通孔を介して側壁部材の外部に導くことができる。
【0015】
また、電子放出部は、円錐形状を呈し、6ホウ化ランタンからなる尖頭部を含んでいることが好ましい。このように構成した場合、放出電子の焦点径を小さくして、単位面積当りの電子密度を高めることができる。
【0016】
また、ベース部材には、フィラメント支持ピンが固定された位置と側壁部材が当接する位置との間に溝が形成されていることが好ましい。このように構成した場合、フィラメントの電子放出部からのスパッタ物が付着して、側壁部材とフィラメント支持ピンとが導通状態となるのを防ぐことができる。
【0017】
一方、本発明に係る開放型X線発生装置は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のカソードユニットと、内部にコイル部を有すると共に、コイル部によって包囲された電子通路を有し、ポンプによって真空引きされる筒状部と、筒状部の先端側に設けられ、電子通路の先端側に位置するターゲットと、筒状部の基端側に固定されると共に、高圧発生部と、高圧発生部とアパーチャ部材とを電気的に接続させるための第1接続配線と、高圧発生部とフィラメント支持ピンとを電気的に接続させるための第2接続配線とを樹脂モールド内に封入したモールド電源部と、を備えており、カソードユニットは、電子通路を挟んでターゲットに対峙するようにモールド電源部に装着されていることを特徴としている。
【0018】
本発明に係る開放型X線発生装置では、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のカソードユニットを備えているので、上述したようにフィラメントの電子放出部から電子を効率よく継続して放出することができ、動作の安定した開放型X線発生装置を実現できる。また、高圧発生部、第1接続配線及び第2接続配線を樹脂モールド内に閉じ込めることで、モールド内における高圧発生部の構成の自由度や配線の曲げ自由度が格段に向上すると共に、装置の取り扱い性が格段に向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明によるカソードユニット及び開放型X線発生装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0020】
図1に示すように、このX線発生装置1は、開放型であり、使い捨てに供される閉鎖型と異なり、真空状態を任意に作り出すことができ、消耗品であるフィラメントFを含むカソード端子部CTやターゲット10の交換を可能にしている。このX線発生装置1は、動作時に真空状態になる円筒形状のステンレス鋼製筒状部2を有している。この筒状部2は、下側に位置する固定部3と上側に位置する着脱部4とで二分割され、着脱部4はヒンジ部5を介して固定部3に取り付けられている。従って、着脱部4が、ヒンジ部5を介して横倒しになるように回動することで、固定部3の上部を開放させることができ、固定部3内に収容されているカソード端子部CTへのアクセスを可能にする。
【0021】
この着脱部4内には、電磁偏向レンズとして機能する上下一対の筒状のコイル部6,7が設けられると共に、コイル部6,7の中心を通るよう、筒状部2の長手方向に電子通路8が延在し、この電子通路8はコイル部6,7で包囲される。また、着脱部4の下端にはディスク板9が蓋をするように固定され、このディスク板9の中心には、電子通路8の下端側に一致させる電子導入孔9aが形成されている。
【0022】
更に、着脱部4の上端は円錐台に形成され、この頂部には、電子通路8の上端側に位置して電子透過型のX線出射窓を形成するディスク状ターゲット10が装着されている。このターゲット10は、カソード端子部CT(フィラメントF)から発生して電子通路8を通過した電子をX線に変換する部材からなると共に、着脱自在な回転式キャップ部11内にアースさせた状態で収容されている。従って、キャップ部11の取り外しによって、消耗品であるターゲット10の交換も可能になる。
【0023】
これに対し、固定部3にはターボポンプ12が固定され、このターボポンプ12は筒状部2内全体を高真空状態にするためのものである。すなわち、X線発生装置1がターボポンプ12を装備することによって、消耗品であるカソード端子部CTやターゲット10の交換が可能になっている。
【0024】
ここで、筒状部2の基端側には、電子銃16との一体化が図られたモールド電源部14が固定されている。このモールド電源部14は、電気絶縁性の樹脂(例えば、エポキシ樹脂)でモールド成形させたものであると共に、金属製のケース40内に収容されている。そして、筒状部2の固定部3の下端(基端)は、ケース40の上板40bに対し、シールさせた状態でネジ止め等によりしっかりと固定されている。
【0025】
図2に示すように、このモールド電源部14内には、高電圧(例えば、ターゲット10をアースさせる場合には最大−160kV)を発生させるようなトランスを構成させた高圧発生部15が封入されている。具体的に、このモールド電源部14は、下側に位置して直方体形状をなすブロック状の電源本体部14aと、この電源本体部14aから上方に向けて固定部3内に突出する円柱状のネック部14bとからなる。この高圧発生部15は、重い部品であるから電源本体部14a内に封入され、装置1全体の重量バランスから、できるだけ下側に配置させることが好ましい。
【0026】
また、ネック部14bの先端部には、電子通路8を挟むように、ターゲット10に対峙させるよう配置させた電子銃16(カソード端子部CT)が装着されている。この電子銃16は、図3に示すように、ネック部14bに装着させるグリッドベース17を有し、このグリッドベース17は、ネック部14bの先端面に埋め込まれたグリッド用端子18に対してネジ部19を介して固定されている。
【0027】
また、ネック部14bには、その先端面にフィラメント用端子20が埋め込まれている。この端子20には、ヒータソケット21がねじ込まれており、このヒータソケット21の先端にカソード端子部CTが着脱自在に取り付けられている。
【0028】
カソードユニットCUは、図3及び図4に示すように、カソード端子部CTと、ホルダ部材27とを備えている。カソード端子部CTは、図4〜図6に示すように、フィラメントFと、フィラメント支持ピン22と、ベース部材23と、側壁部材24と、アパーチャ部材25とを含んでいる。
【0029】
フィラメントFは、電子放出効率の良い材料(たとえば、ThW線等)からなり、中央部をV字状又はU字状に曲げたヘアピン形状を呈している。フィラメントFにおけるV字状又はU字状に曲げられた中央部が、電子を放出する電子放出部として機能する。なお、フィラメントFは、図7に示すように、電子放出部として、円錐形状を呈し、6ホウ化ランタン(LaB6)からなる尖頭部Pを含んでいてもよい。
【0030】
フィラメント支持ピン22は、導電性の材料(たとえば、コバール(フェルニコ)等)からなる。フィラメント支持ピン22の先端部分にはフィラメントFの端部が固着されており、フィラメントFとフィラメント支持ピン22とが電気的に接続されている。フィラメント支持ピン22は、ヒータソケット21に対して取り外し可能に差し込まれる。
【0031】
ベース部材23は、絶縁性材料(たとえば、セラミックス等)からなり、フィラメント支持ピン22が固定されている。このベース部材23には、フィラメント支持ピン22が固定された位置と側壁部材24が当接する位置との間に溝23aが形成されている。
【0032】
側壁部材24は、略筒形状を呈した導電性の材料(たとえば、ステンレス鋼)からなり、フィラメントFの電子放出方向側に開口24aを有している。側壁部材24は、フィラメントFの周囲を取り囲むようベース部材23に設けられており、フィラメントFは側壁部材24の内側に位置している。ベース部材23と側壁部材24とは、ビスSc1により固定されている。また、側壁部材24は、貫通孔24bを有している。
【0033】
アパーチャ部材25は、薄板状の導電性の材料(たとえば、ステンレス鋼)からなり、開口24aを被うよう側壁部材24に設けられている。アパーチャ部材25は、フィラメントFの電子放出方向前方に開口25aを有している。本実施形態においては、アパーチャ部材25の厚さは0.1〜0.25mm程度に設定されており、開口25aの直径は1.0〜1.5mm程度に設定されている。
【0034】
アパーチャ部材25は、図8に示すように、側壁部材24に一箇所(図中「*」を付した位置)にて溶接固定されている。なお、アパーチャ部材25は、図9又は図10に示すように、側壁部材24に複数箇所(図中「*」を付した位置)にて溶接固定されてもよい。図9においては、アパーチャ部材25は二箇所にて溶接固定されており、図10においては、アパーチャ部材25は三箇所にて溶接固定されている。
【0035】
また、側壁部材24の外側形状は、図4〜図6に示す二段形状に限られるものではなく、図11〜図13に示すように、一段形状であってもよい。この場合、図11に示すように、側壁部材24には開口24aの側方に突部24cを設け、アパーチャ部材25には突部24cに対応する位置に孔25bを設けて、突部24cと孔25bとが係合するようアパーチャ部材25を側壁部材24に嵌め込むようにしてもよい。また、アパーチャ部材25は、図12及び図13に示すように、側壁部材24に一箇所もしくは複数箇所(図中「*」を付した位置)にて溶接固定されてもよい。また、側壁部材24の内側形状は、図13の破線で示すように、開口24a側の部分が、開口24aに向けてその径を縮小したテーパ形状としてもよい。
【0036】
アパーチャ部材25が設けられた側壁部材24をビスSc1によりベース部材23に固定した状態において、フィラメントFの先端部(電子放射部として機能する中央部)がアパーチャ部材25の開口25aの中心に位置するようになっている。また、側壁部材24をベース部材23に固定した状態におけるアパーチャ部材25の表面からフィラメントFの先端部(電子放射部として機能する中央部)までの距離は、アパーチャ部材25の厚さよりも大きい値(たとえば、0.3mm程度)に設定されている。このため、フィラメントFの先端部がアパーチャ部材25の開口25a内部に位置することはない。
【0037】
カソード端子部CTは、図3及び図4に示すように、ホルダ部材27によって蓋がなされるように被せられ、押えリング28をホルダ部材27の内側に締め込むことにより、ホルダ部材27に固定されることになる。カソード端子部CTが固定されたホルダ部材27は、グリッド固定リング29を被せて、このグリッド固定リング29をグリッドベース17にねじ込むことにより、グリッドベース17に固定されることになる。このようにして、カソード端子部CT(フィラメントF)は、必要に応じて交換できる構成となる。
【0038】
ホルダ部材27は、導電性の材料(たとえば、ステンレス鋼)からなり、側壁部材24を位置決め挿入可能な形状に内面が形成されている。本実施形態においては、ホルダ部材27の外側からビスSc2をねじ込んでビスSc2の端部をホルダ部材27の内面から突出させることにより、ホルダ部材27の内面を側壁部材24を位置決め挿入可能な形状としている。ベース部材23の外周部には、ホルダ部材27の内面から突出したビスSc2の端部と係合可能なガイド溝23bが設けられており、カソード端子部CTをホルダ部材27に挿入してカソードユニットCUを構成する際に、ビスSc2の端部とガイド溝23bとが係合することにより、ホルダ部材27と側壁部材24(カソード端子部CT)との位置決めがなされることになる。側壁部材24には、カソード端子部CTに被せる際にビスSc2の端部と側壁部材24とが干渉しないように、ガイド溝23bに対応する位置にガイド溝24dが設けられている。
【0039】
ホルダ部材27は、アパーチャ部材25の開口25aに対応する位置に開口27aを有している。ホルダ部材27の開口27aの直径は、6mm程度に設定されており、アパーチャ部材の直径(12mm程度)よりも小さく、開口25aの直径よりも大きい値に設定されている。これにより、アパーチャ部材25は、側壁部材24(カソード端子部CT)をホルダ部材27に挿入しホルダ部材27(開口27aの縁部)と側壁部材24とで挟み込むことにより固定されることになる。また、ホルダ部材27は、貫通穴27bを有している。
【0040】
このような構成の電子銃16は、グリッド用端子18に電気的に接続させたグリッドベース17とグリッド固定リング29とホルダ部材27とによってグリッド電極(集束電極)部30が構成される。これに対して、ヒータソケット21を介してフィラメント用端子20に電気的に接続させたカソード端子部CT(フィラメントF)がカソード電極部を構成する。
【0041】
図2に示すように、モールド電源部14の電源本体部14a内には、高圧発生部15に電気的に接続させた電子放出制御部31が封入され、この電子放出制御部31によって、電子の放出のタイミングや管電流などを制御している。そして、この電子放出制御部31が、グリッド用端子18及びフィラメント用端子20に対し、グリッド接続配線32(第1接続配線)及びフィラメント接続配線33(第2接続配線)を介してそれぞれ接続され、各接続配線32,33は、供に高電圧に印加されるゆえにネック部14b内に封入される。
【0042】
すなわち、高圧発生部15はもとより、グリッド電極部30に給電するグリッド接続配線32及びカソード端子部CT(フィラメントF)に給電するフィラメント接続配線33は、高電圧化することになる。具体的には、ターゲット10がアースされる場合、最大−160kVを高圧発生部15で作り出すことができる。このとき、高圧(−160kV)にフローティングされた状態でグリッド接続配線32には、−数百Vが印加され、フィラメント接続配線33には、−2〜3Vが印加される。
【0043】
従って、高電圧化するこのような各給電部品を電気絶縁性の樹脂モールド内に閉じ込めることにより、高圧発生部15の構成の自由度や配線32,33の曲げ自由度を格段に向上させることができ、これによって、モールド電源部14の小型化を促進させることができ、結果的に装置自体の小型化が図られ、装置1の取り扱い性が格段に向上することになる。
【0044】
更に、図1〜図3に示すように、電源本体部14aには、ネック部14bの付け根部分を環状に包囲する溝34が設けられている。この溝34によって、グリッドベース17とケース40との沿面距離が増大され、モールド電源部14の表面で引き起こされる沿面放電を有効に回避させることができる。また、電源本体部14aから筒状部2内に向けて延びるネック部14bによって、モールド電源部14との沿面距離を増大させることができ、モールド電源部14が真空状態において、モールド電源部14の表面で引き起こされる沿面放電を適切に防止することができる。
【0045】
ここで、図2及び図14に示すように、電源本体部14aは、金属製のケース40内に収容され、電源本体部14aとケース40との間に隙間Sを設け、この隙間S内に高電圧制御部41を配置させる。このケース40には、外部電源に接続させるための電源用端子43が固定され、高電圧制御部41はこの電源用端子43に接続されると共に、モールド電源部14内の高圧発生部15及び電子放出制御部31に対してそれぞれ配線44,45を介して接続されている。また、外部からの制御信号に基づき、高電圧制御部41によって、トランスを構成する高圧発生部15で発生させ得る電圧を、高電圧(例えば160kV)から低電圧(0V)までコントロールしている。更に、電子放出制御部31により、電子の放出のタイミングや管電流などをコントロールする。このように、モールド電源部14の直近に高電圧制御部41を配置させ、ケース40内に高電圧制御部41を格納することで、装置1の取り扱い性が格段に向上する。
【0046】
このような高電圧制御部41には様々な電子部品が実装されている。従って、各部品の動作特性を安定させるにあたって冷却させることが肝要である。そこで、ケース40には冷却ファン46が取り付けられ、この冷却ファン46によって、隙間S内で空気が流動する結果、高電圧制御部41が強制的に冷却されることになる。
【0047】
更に、図15に示すように、この隙間Sは、電源本体部14aの外周を包囲するように、ケース40の内周面40aと電源本体部14aの外壁面14aAとで形成されている。そして、ケース40の側面には左右一対の吸気口47が設けられている。従って、この吸気口47と冷却ファン46との協働により、高電圧制御部41が冷却されるのみならず、モールド電源部14の表面も冷却することが可能となる。これにより、モールド電源部14内にモールドされている様々な部品の動作特性を安定させることができ、モールド電源部14の延命化が図られている。なお、符号47を排気口とし、冷却ファン46で空気を導入させるようにしてもよい。
【0048】
このX線発生装置1において、図16に示すように、ケース40には、ターミナル部48が固定されている。このターミナル部48には、外部電源に接続させるコントローラ49を、着脱自在な配線60,62を介して連結させるための電源用端子43が設けられている。なお、一方の端子43は高電圧制御部41に接続され、他方の端子43はコイル用端子56に接続されている。このような端子43を利用することで、X線発生装置1への適切な給電が行われる。更に、ターミナル部48にはコイル用端子56が設けられ、この端子56には着脱自在な2本のコイル制御配線50,51がそれぞれ接続され、各コイル制御配線50,51は各コイル部6,7にそれぞれ接続される。これによって、各コイル部6,7への個別的な給電制御を行っている。
【0049】
従って、コントローラ49の制御に基づき、一方の端子43を介して、ケース40内の高電圧制御部41から、モールド電源部14の高圧発生部15及び電子放出制御部31に電力及び制御信号がそれぞれ供給される。それと同時に、他方の端子43に接続させた配線50,51を介してコイル部6,7にも給電される。その結果、カソード端子部CT(フィラメントF)から適切な加速度をもって電子が出射され、制御させたコイル部6,7で電子を適切に収束させ、ターゲット10に電子が衝突することで、X線が外部に照射されることになる。
【0050】
また、カソード端子部CT(フィラメントF)やターゲット10の交換時に利用されるポンプコントローラ52は、配線53,54を介してターボポンプ12及び排気ポンプ55をそれぞれ制御している。更に、ターボポンプ12と排気ポンプ55とを配管61を介して接続させる。このような2段ポンプの構成によって、筒状部2内で高い真空度を達成させることができる。
【0051】
また、ターミナル部48のポンプ用端子57には、着脱自在な配線58を介してターボポンプ12からの真空度測定信号が送り込まれる。これに対し、他方のポンプ用端子57は、着脱自在な配線59を介してコントローラ49に接続される。よって、筒状部2内の真空度が、配線58,59を介してコントローラ49で適切に管理されることになる。
【0052】
以上のことから、本実施形態のカソードユニットCU(カソード端子部CT)では、フィラメントFの電子放出方向前方に開口25aを有するアパーチャ部材25が薄板状の部材からなるので、フィラメントFが適切な電位を受けて効率よく電子を放出するように、アパーチャ部材25の表面からフィラメントFの先端部までの距離を所望の長さに設定した場合においても、フィラメントFの先端部(電子放出部)がアパーチャ部材25の開口25a内部に位置することはない。これにより、フィラメントF(電子放出部)のセンタリングのためにフィラメントF側を移動させる際に、フィラメントFの電子放出部がアパーチャ部材25の開口25a内壁に接触することはなく、フィラメントFの電子放出部が損傷、脱落するのを防ぐことができる。また、フィラメントFの電子放出部とアパーチャ部材25の開口25a内壁とが電子放出方向に見て離れているため、不安定な放電が発生することはなく、フィラメントFの電子放出部が損傷するようなことはない。
【0053】
また、本実施形態のカソードユニットCU(カソード端子部CT)においては、側壁部材24がアパーチャ部材25とは別体にて構成されていることから、側壁部材24をフィラメントFにて発生する熱を考慮して設計、製作することが可能となり、側壁部材24の熱変形を抑制することができる。このように、側壁部材24の熱変形を抑制することにより、アパーチャ部材25(開口25a)とフィラメントFの電子放射部との位置が変化するのが防止され、フィラメントFの電子放出部が受ける電位を適正に保つことができる。
【0054】
これらの結果、本実施形態のカソードユニットCU(カソード端子部CT)によれば、フィラメントFの電子放出部から電子を効率よく継続して放出することができる。また、フィラメントFを位置精度よく交換できる。
【0055】
また、本実施形態のカソードユニットCUにおいては、ホルダ部材27を更に備え、アパーチャ部材25は、側壁部材24(カソード端子部CT)をホルダ部材27に挿入しホルダ部材27と側壁部材24とで挟み込むことにより固定されており、ホルダ部材27には、アパーチャ部材25の開口25aに対応する位置に開口27aを有している。これにより、アパーチャ部材25が、ホルダ部材27に位置決めされた側壁部材24とホルダ部材27とで挟み込むことにより固定されるので、アパーチャ部材25と側壁部材24との溶接が外れたとしても、アパーチャ部材25が移動することはなく、アパーチャ部材25(開口25a)の位置がフィラメントFの電子放射部に対してずれることはない。また、アパーチャ部材25がホルダ部材27と側壁部材24とにより挟み込まれるので、アパーチャ部材25自体の熱変形による歪みの発生が抑制されることになる。これらの結果、アパーチャ部材25とフィラメントFの電子放射部との位置関係を確実に保つことができる。
【0056】
また、本実施形態のカソードユニットCU(カソード端子部CT)において、アパーチャ部材25は、側壁部材24に複数箇所にて溶接固定されている。これにより、アパーチャ部材25自体の熱変形を吸収することが可能となり、アパーチャ部材25の歪みを少なくすることができる。この結果、アパーチャ部材25とフィラメントFの電子放射部との位置関係を確実に保つことができる。
【0057】
また、本実施形態のカソードユニットCU(カソード端子部CT)において、アパーチャ部材25は、側壁部材24に一箇所にて溶接固定されている。これにより、アパーチャ部材25自体の熱変形を効率よく吸収することが可能となり、アパーチャ部材25の歪みを極めて少なくすることができる。この結果、アパーチャ部材25とフィラメントFの電子放射部との位置関係をより一層確実に保つことができる。
【0058】
また、本実施形態のカソードユニットCU(カソード端子部CT)において、側壁部材24は、貫通孔24bを有している。これにより、ベース部材23、側壁部材24等から放出される吸蔵ガスを側壁部材24にて囲まれる空間(フィラメントFが位置する空間)から貫通孔24bを介して側壁部材24の外部に導くことができる。なお、貫通孔24bを介して側壁部材24の外部に導かれた吸蔵ガスは、ターボポンプ12及び排気ポンプ55にて吸引されて、開放型X線発生装置1外部に排出される。
【0059】
また、本実施形態のカソードユニットCU(カソード端子部CT)において、フィラメントFの電子放出部は、円錐形状を呈し、6ホウ化ランタンからなる尖頭部Pを含んでいる。これにより、放出電子の焦点径を小さくして、単位面積当りの電子密度を高めることができる。
【0060】
また、本実施形態のカソードユニットCU(カソード端子部CT)においてはベース部材23に、フィラメント支持ピン22が固定された位置と側壁部材24が当接する位置との間に溝23aが形成されている。これにより、フィラメントFの電子放出部からのスパッタ物が付着して、側壁部材24とフィラメント支持ピン22とが導通状態となるのを防ぐことができる。
【0061】
一方、本実施形態の開放型X線発生装置1においては、カソードユニットCU(カソード端子部CT)を備えているので、上述したようにフィラメントFの電子放出部から電子を効率よく継続して放出することができ、動作の安定した開放型X線発生装置を実現できる。
【0062】
次に、前述した開放型X線発生装置1が利用される一例として、非破壊検査装置70について説明する。
【0063】
図17に示すように、この非破壊検査装置70は、回路基板(検査対象物)71に実装させた電子部品のリード等の接合箇所の良否検査に利用されるものである。X線発生装置1は、ターゲット10を上にして、重量のあるモールド電源部14を下にした状態で、非破壊検査装置70の下部に据え付け固定される。このような据え付けは、X線発生装置1の重量バランスを考慮した配置であり、転倒しにくいX線発生装置1の安定した設置を可能にする。従って、X線発生装置1の重心位置が下方にある結果、カソード端子部CTを交換するにあたって、着脱部4を、ヒンジ部5を介して横に倒れるように回動させた場合でも、X線発生装置1を安定した状態に保つことが容易となる(図1参照)。
【0064】
また、このX線発生装置1は、前述した構成から分るように、太くて曲げ自由度の極めて少ない高圧ケーブルを必要としない。その結果、X線発生装置1を宙づり状態で非破壊検査装置70に設置させることを必要とせず、ベース板73に載せるような設置を可能にし、その設置の自由度が極めて高いといえる。
【0065】
更に、X線発生装置1は、ゴム材等からなる振動吸収板72を介して、非破壊検査装置70のベース板73に固定される。この振動吸収板72の採用により、X線発生装置1をマイクロフォーカスX線源として適切に利用することが可能となる。
【0066】
具体的には、図1に示すように、モールド電源部14における電源本体部14aの下面には雌ネジ74がモールド成形時に一体に埋め込まれる。そして、この雌ネジ74と雄ネジ75との協働により、ケース40の底面に振動吸収板72を固定させる。また、この振動吸収板72は、据え付けネジ76によって非破壊検査装置70のベース板73に固定される。このように、高圧ケーブルの無いX線発生装置1は、ネジのような簡単な締結手段のみで据え付けることができ、作業性の向上に大きく寄与するものである。
【0067】
このように据え付けられたX線発生装置1を有する非破壊検査装置70では、図17に示すように、ターゲット10に対峙するような真上にX線カメラ80が設置され、回路基板71を透過したX線はX線カメラ80で撮像される。また、回路基板71は、駆動回路81で制御されたマニュプレータ82によって適切な角度をもって傾けられる。
【0068】
したがって、回路基板71を適切にスイングさせることで、電子部品のリード部分の接合状態を立体的に観察することが可能となる。また、X線カメラ80で捕らえられた像は、画像処理装置83に送られてモニター84によって画面に写し出されることになる。なお、コントローラ49、駆動回路81、画像処理装置83及びモニター84は、入出力可能なパーソナルコンピュータ85によって管理されている。
【0069】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明のカソードユニットによれば、フィラメントの電子放出部から電子を効率よく継続して放出することが可能なカソードユニットを提供することができる。
【0070】
また、本発明の開放型X線発生装置によれば、フィラメントの電子放出部から電子を効率よく継続して放出することが可能となり、動作の安定した開放型X線発生装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る開放型X線発生装置を示す部分断面図である。
【図2】図1に示した開放型X線発生装置のモールド電源部を示す断面図である。
【図3】図1に示した開放型X線発生装置の電子銃を示す部分断面図である。
【図4】図1に示した開放型X線発生装置の電子銃を示す断面図である。
【図5】図4に示した電子銃のカソードユニットを示す平面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿った部分断面図である。
【図7】図6に示したカソードユニットのフィラメントの変形例を示す要部側面図である。
【図8】図5に示した電子銃のカソードユニットを示す斜視図である。
【図9】図5に示した電子銃のカソードユニットの変形例を示す斜視図である。
【図10】図5に示した電子銃のカソードユニットの変形例を示す斜視図である。
【図11】図5に示した電子銃のカソードユニットの変形例を示す分解斜視図である。
【図12】図5に示した電子銃のカソードユニットの変形例を示す斜視図である。
【図13】図5に示した電子銃のカソードユニットの変形例を示す斜視図である。
【図14】図2に示したモールド電源部の外観を示す側面図である。
【図15】図4に示したモールド電源部のケースの断面図である。
【図16】本発明の実施形態に係る開放型X線発生装置の駆動制御部分を示すブロック図である。
【図17】本発明の実施形態に係る開放型X線発生装置を適用させた非破壊検査装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1…開放型X線発生装置、2…筒状部、6,7…コイル部、8…電子通路、10…ターゲット、14…モールド電源部、15…高圧発生部、16…電子銃、17…グリッドベース、18…グリッド用端子、20…フィラメント用端子、21…ヒータソケット、22…フィラメント支持ピン、23…ベース部材、23a…溝、23b…ガイド溝、24…側壁部材、24a…開口、24b…貫通孔、25…アパーチャ部材、25a…開口、27…ホルダ部材、27a…開口、28…押えリング、29…グリッド固定リング、31…電子放出制御部、32…グリッド接続配線(第1接続配線)、33…フィラメント接続配線(第2接続配線)、70…非破壊検査装置、CU…カソードユニット、CT…カソード端子部、F…フィラメント、P…尖頭部。

Claims (9)

  1. 電子放出部を有するフィラメントと、
    前記フィラメントが電気的に接続されるフィラメント支持ピンと、
    絶縁性材料からなり、前記フィラメント支持ピンが固定されるベース部材と、
    前記フィラメントの周囲を取り囲むよう前記ベース部材の上面に固定され、前記フィラメントの電子放出方向側に開口を有する側壁部材と、
    前記開口を被うよう前記側壁部材の前記開口側の端面に固定され、前記フィラメントの前記電子放出方向前方に開口を有する薄板状のアパーチャ部材と、
    一体化された前記ベース部材と前記側壁部材と前記アパーチャ部材とに被せられるホルダ部材と、を備えていることを特徴とするカソードユニット。
  2. 前記ホルダ部材は、前記側壁部材を位置決め挿入可能な形状に内面が形成され
    前記アパーチャ部材は、前記側壁部材を前記ホルダ部材に挿入し前記ホルダ部材と前記側壁部材とで挟み込むことにより固定されており、
    前記ホルダ部材には、前記アパーチャ部材の前記開口に対応する位置に開口を有していることを特徴とする請求項1に記載のカソードユニット。
  3. 前記ホルダ部材の内側に締め込まれて、前記ホルダ部材に固定される押えリングを更に備え、
    前記一体化された前記ベース部材と前記側壁部材と前記アパーチャ部材とは、前記押えリングが前記ホルダ部材の内側に締め込まれることにより、前記押えリングと前記ホルダ部材とに挟まれて、固定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカソードユニット。
  4. 前記アパーチャ部材は、前記側壁部材に複数箇所にて溶接固定されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のカソードユニット。
  5. 前記アパーチャ部材は、前記側壁部材に一箇所にて溶接固定されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のカソードユニット。
  6. 前記側壁部材は、貫通孔を有していることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のカソードユニット。
  7. 前記電子放出部は、円錐形状を呈し、6ホウ化ランタンからなる尖頭部を含んでいることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のカソードユニット。
  8. 前記ベース部材には、前記フィラメント支持ピンが固定された位置と前記側壁部材が当接する位置との間に溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のカソードユニット。
  9. 請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のカソードユニットと、
    内部にコイル部を有すると共に、前記コイル部によって包囲された電子通路を有し、ポンプによって真空引きされる筒状部と、
    前記筒状部の先端側に設けられ、前記電子通路の先端側に位置するターゲットと、
    前記筒状部の基端側に固定されると共に、高圧発生部と、前記高圧発生部と前記アパーチャ部材とを電気的に接続させるための第1接続配線と、前記高圧発生部と前記フィラメント支持ピンとを電気的に接続させるための第2接続配線とを樹脂モールド内に封入したモールド電源部と、を備えており、
    前記カソードユニットは、前記電子通路を挟んで前記ターゲットに対峙するように前記モールド電源部に装着されていることを特徴とする開放型X線発生装置。
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