JP4761985B2 - エネルギーフィルタ - Google Patents
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ポールピース88および98は、荷電粒子の拡散を防止するレンズとして機能するように、コア82および92で発生された静磁場Bの空間分布を整形する。
2つの前記コア基板を磁気的に接続し、前記ポールピースの前記飛行経路に沿った2つの端部近傍に配置される一対のヨークと、前記コアは、前記円弧面に平行な方向であって、かつ前記飛行経路と直交する方向の幅を備え、前記コアに静磁場を発生させ、前記飛行経路に沿った前記コアおよび前記ヨーク間に形成される間隙に配設される2つのコイルとを備える。
また、請求項2に記載の発明にかかるエネルギーフィルタは、請求項1記載のエネルギーフィルタにおいて、前記コアは、前記ポールピースと対向するxy平面の面積が、前記ポールピースがコアと対向するxy平面の面積以上の大きさを備えることを特徴とする。
(実施の形態1)
まず、本実施の形態1にかかるエネルギーフィルタを用いたオメガフィルタ10の全体構成について説明する。ここで、オメガフィルタ10は、例えば透過型電子顕微鏡に搭載されており、電子銃で発生される電子ビームを入力し、この電子ビームから特定のエネルギーを有する電子のみを選別し、試料に照射する。
ポールピース&コア41は、ポールピース31およびコア32と同様の材質、機能および構造を有するもので、ポールピース31およびコア32を一体化したものである。そして、ポールピース&コア41は、ポールピース31に対応する部分にポールピース部、コア32に対応する部分にコア部を有し、コア部は、飛行経路90に沿った長さが、ポールピース31より短いものとなっている。また、ヨーク44および45は、ポールピース&コア41のコア部と対向する面に凹みを有する。これにより、ポールピース&コア41のコア部およびヨーク44、45の間には、コイル46の断面と比較して大きな間隙47および48が形成される。
また、コイル36および46が配設される間隙37、38、47および48は、コイル36および46の大きさと比較して大きなものとなるので、周囲に配置されるポールピース、コアおよびヨーク等に接することなく余裕を持って配設される。これにより、コイル36および46で発生する熱が、ポールピース31、コア32およびポールピース&コア41に直接伝わることを防止し、ポールピース31、コア32およびポールピース&コア41の温度変化を軽減する。なお、磁性材料から構成されるポールピース31、コア32およびポールピース&コア41の磁気特性は、温度変化に敏感であり、温度変化により発生する静磁場強度が大きく変動する。
(実施の形態2)
ところで、上記実施の形態1では、コア基板83に装着されるコア32およびポールピース31を異なる構造体としたが、コア基板83およびコア32を一体化された構造体とすることもできる。そこで本実施の形態2では、コア基板83およびコア32を一体化したエネルギーフィルタ60を示すことにする。
図6は、図2に示すエネルギーフィルタ12のAA′断面に相当するエネルギーフィルタ60の断面を示す断面図である。エネルギーフィルタ60は、コア基板部53および63、ポールピース52および62、ヨーク54、55、64、65、87および97、並びに、コイル36および46を含む。ここで、コイル36および46、並びに、ヨーク87および97は、背景技術の欄および実施の形態1で述べたものと全く同様であるので、詳しい説明を省略する。また、コア基板部53、ポールピース52、ヨーク54および55、並びにコイル36は、コア基板部63、ポールピース62、ヨーク64および65、並びにコイル46と、飛行経路90を挟んで完全な対称構造を有し、機能的にも同様であるので、以下にコア基板部53、ポールピース52、ヨーク54および55、並びにコイル36についてのみ説明する。
ヨーク54および55は、図3に示すヨーク34および35と概ね同様の機能および構造を有する。しかし、ヨーク54および55は、ヨーク34および35のコア基板83と接する部分に相当するヨーク59が、コア基板部53と一体構造とされる。また、コイル36は、コア基板部53の間隙57に配設される。
上述してきたように、本実施の形態2では、コア基板部53を、コイル36が巻かれるコア56、コア56を裁置するコア基板58およびヨーク59からなる一体構造のものとしているので、コア56、コア基板58およびヨーク59の形成を、例えば掘削加工のみを用いた間隙57を形成する工程のみで済ませ、加工の工数を軽減することができる。
10 オメガフィルタ
11、12,13,14、60、80 エネルギーフィルタ
15 基板
20 入力窓
21 出力窓
31,52,62,88 ポールピース
32,56,66、82、92 コア
32 コイル
34、35、44,45、54,55、64,65 ヨーク
59,69 ヨーク
84、85、87、97、94、95 ヨーク
36、46、86,96 コイル
37、38、47、48,57,67 間隙
41 ポールピース&コア
42、43 側壁
53、63 コア基板部
58、68、83、93 コア基板
81、91 ポールピース部
90 飛行経路
Claims (2)
- 荷電粒子の円弧をなす飛行経路に沿って扇形の静磁場空間を形成し、前記円弧を含む円弧面と直交する直交方向から前記静磁場空間を挟みこむように対向配置される2つのポールピースと、
2つの前記ポールピースを、前記直交方向の静磁場空間の外側から支持し、前記飛行経路に沿った経路長さが前記ポールピースよりも短い2つのコアと、
2つの前記コアを前記直交方向の静磁場空間の外側から支持する2つのコア基板と、
2つの前記コア基板を磁気的に接続し、前記ポールピースの前記飛行経路に沿った2つの端部近傍に配置される一対のヨークと、
前記コアは、前記円弧面に平行な方向であって、かつ前記飛行経路と直交する方向の幅を備え、
前記コアに静磁場を発生させ、前記飛行経路に沿った前記コアおよび前記ヨーク間に形成される間隙に配設される2つのコイルと、
を備えるエネルギーフィルタ。 - 前記コアは、前記ポールピースと対向するxy平面の面積が、前記ポールピースがコアと対向するxy平面の面積以上の大きさを備えることを特徴とする請求項1に記載のエネルギーフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006022131A JP4761985B2 (ja) | 2006-01-31 | 2006-01-31 | エネルギーフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006022131A JP4761985B2 (ja) | 2006-01-31 | 2006-01-31 | エネルギーフィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007207467A JP2007207467A (ja) | 2007-08-16 |
JP4761985B2 true JP4761985B2 (ja) | 2011-08-31 |
Family
ID=38486756
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006022131A Active JP4761985B2 (ja) | 2006-01-31 | 2006-01-31 | エネルギーフィルタ |
Country Status (1)
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2006
- 2006-01-31 JP JP2006022131A patent/JP4761985B2/ja active Active
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