JP4759078B2 - ディジタル信号処理方法、そのプログラム、及びそのプログラムを格納した記録媒体 - Google Patents

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    • G10L19/097Determination or coding of the excitation function; Determination or coding of the long-term prediction parameters using prototype waveform decomposition or prototype waveform interpolative [PWI] coders

Description

この発明はディジタル信号のフレーム単位での符号化や復号化自体やこれと関連する処理の方法、そのプログラム、及びそのプログラムを格納した記録媒体に関する。
音声、画像などのディジタル信号に対するフレーム単位での処理には、予測やフィルタなどフレームをまたがる処理が頻繁に行われる。前後のフレームのサンプルを使うことで連続性や、効率を高めることができる。しかしながらパケット伝送では、前のフレームのサンプルや後続するサンプルが得られない場合があり、また指定したフレームだけからの処理が要求される場合がある。これらの場合は連続性や圧縮効率が低下する。
まず、この発明のディジタル信号処理方法を適用することができるディジタル信号処理を一部に利用している例として考えられる符号化方法、その復号化方法を図1を参照して説明する。(なおこの例は公知ではない。)
入力端子11よりの第1標本化周波数のディジタル信号はフレーム分割部12でフレーム単位、例えば1024サンプルごとに分割され、フレームごとのディジタル信号はダウンサンプリング部13で第1標本化周波数のディジタル信号からこれよりも低い第2標本化周波数のディジタル信号に変換される。この場合、その第2標本化周波数の標本化により折り返し信号が生じないように低域通過フィルタ処理により高域成分が除去される。
第2標本化周波数のディジタル信号は、符号化部14で非可逆又は可逆の圧縮符号化が行われ、主符号Imとして出力される。この主符号Imは局部復号部15で復号され、復号された局部信号はアップサンプリング部16で第2標本化周波数の局部信号から第1標本化周波数の局部信号に変換される。その際、当然のことであるが補間処理が行われる。この第1標本化周波数の局部信号と、フレーム分割部12よりの分岐された第1標本化周波数のディジタル信号との時間領域での誤差信号が誤差算出部17で算出される。
その誤差信号は予測誤差生成部51に供給され、誤差信号の予測誤差信号が作られる。
この予測誤差信号は圧縮符号化部18において、ビット列の並び替えを行い、そのまま、または更に可逆(ロスレス)圧縮符号化されて誤差符号Peとして出力される。符号化部14よりの主符号Imと誤差符号Peとが合成部19で合成され、パケット化されて出力端子21より出力される。
なお、前記ビット列の並び替え、及び可逆圧縮符号化については例えば特許文献1の第6〜8頁、第3図を、そのパケット化については例えば、非特許文献1をそれぞれ参照されたい。
復号化器30においては入力端子31よりの符号は分離部32において主符号Imと誤差符号Peとに分離され、主符号Imは復号部33で符号化器10の符号化部14と対応した復号処理により非可逆又は可逆復号されて第2標本化周波数の復号信号が得られる。この第2標本化周波数の復号信号はアップサンプリング部34でアップサンプリングされて第1標本化周波数の復号信号に変換される。この際、当然のことであるが標本化周波数を高くするために補間処理が行われる。
分離された誤差符号Peは復号化部35で予測誤差信号を再生する処理が行われる。この復号化部35の具体的構成及び処理については例えば前記公報に示されている。再生された予測誤差信号の標本化周波数は第1の標本化周波数である。
この予測誤差信号は予測合成部63で予測合成されて誤差信号が再生される。この予測合成部63は符号化器10の予測誤差生成部51の構成と対応したものとされる。
この再生した誤差信号の標本化周波数は第1標本化周波数であり、この誤差信号とアップサンプリング部34よりの第1標本化周波数の復号信号とが加算部36で加算されてディジタル信号が再生され、フレーム合成部37へ供給される。フレーム合成部37ては順次フレームごとに再生されたディジタル信号をつなぎ合わせて出力端子38へ出力する。
図1中のアップサンプリング部16,34においては復号信号のサンプル列に対し、第1標本化周波数のサンプル列になるように所定のサンプル数ごとに0値のサンプルを1乃至複数挿入し、この0値サンプルを挿入したサンプル列を例えば図2Aに示すFIRフィルタによりなる補間フィルタ(一般に低域通過フィルタ)に通して、0値サンプルをその前後の1乃至複数のサンプルにより補間した値のサンプルとする。つまり第1標本化周波数の周期を遅延量とする遅延部Dが直列に接続され、この直列接続の一端に零詰めされたサンプル列x(n)が入力され、その各入力と、各遅延部Dの出力に対しそれぞれ乗算部221
〜22mでフィルタ係数h1 , h2 , …, hm が乗算され、これら乗算結果が加算部23で
加算されてフィルタ出力y(n)とされる。
この結果、例えば図2Bに示す実線の復号信号サンプル列に対し、挿入した0値サンプルは、破線に示すように線形補間された値をもつサンプルとなる。
このようなFIRフィルタの処理においては図2Cに示すようにLサンプルからなるフレーム内の各サンプルx(n), (n=0, ..., L-1)を、これとその前後の各T点のサンプルの
計2T+1=mサンプルに対し係数hnを畳み込む処理、つまり次式の演算を実現して、出力y(n)を得ている。
Figure 0004759078
従って現フレームの先頭の出力サンプルy(0)は一つ前のフレームのx(-T)からx(-1)までのT個のサンプルに依存している。同様に現フレームの最後の出力サンプルy(L-1)は次のフレームのx(L)からx(L+T-1)までのT個の値に依存している。なお、図2A中の乗算部をフィルタのタップと称し、また乗算部221〜22mの数mをタップ数という。
図1に示したような符号化復号化システムで、前後のフレームのサンプルもわかっている場合がほとんどであるが、伝送路におけるパケット消失やランダムアクセス(音声、画像信号の途中からの再生)のために、フレーム内で情報が完結することが要求されることがある。この場合前後のサンプルの不明な値はすべて0と仮定することもできるが、連続性や効率が低下する。
また図1中の符号化器10の予測誤差生成部51は自己回帰型線形予測では例えば図3Aに示すように入力されたサンプル列x(n)(この例では誤差算出部17からの誤差信号)が、そのサンプル間隔を遅延量とする遅延部Dの直列接続の一端に入力されると共に予測係数決定部53に入力され、予測係数決定部53は過去の複数の入力サンプルと出力予測誤差y(n)とからその予測誤差エネルギーが最小になるように、線形予測係数の組{α1
…,αp}がサンプルごとに決定され、これら予測係数α1,…,αpが、遅延部Dの各対応する出力に対し、乗算部241〜24pでそれぞれ乗算され、これら乗算結果が加算部25で加算されて予測値が生成され、この例では整数化部56で整数値とされ、この整数値の予測信号が入力されたサンプルから減算部57で減算されて、予測誤差信号y(n)が得られる。
このような自己回帰型予測処理では図3Bに示すようにLサンプルからなるフレーム内の各サンプルx(n), (n=0, ..., L-1)の前のp点のサンプルに対し予測係数αiを畳み込んで予測値を求め、その予測値をサンプルx(n)から減算して、つまり次式の演算を実行して予測誤差信号y(n)を得ている。
Figure 0004759078
ただし、[*]は値*の整数化を表し、例えば端数切捨てを行う。従って、現フレームの先頭の予測誤差信号y(0)は一つ前のフレームのx(-p)〜x(-1)までのp個の入力サンプル
に依存している。なお、歪を許す符号化では整数化は不要である。また、演算途中で整数化を行ってもよい。
図1中の復号化器30の予測合成部63は自己回帰型予測合成では例えば図4Aに示すように、入力されたサンプル列y(n)(この例では非圧縮符号化部35で再生された予測誤差信号)は加算部65に入力され、後で理解されるように加算部65から予測合成信号x(n)が出力され、この予測合成信号x(n)はそのサンプル列のサンプル周期を遅延量とする遅延部Dの直列接続の一端に入力されると共に予測係数決定部66に入力される。予測係数決定部66は予測信号x'(n)と予測合成信号x(n)との誤差エネルギーが最小になるように予測係数α1,…,αpを決定し、各遅延部Dの出力に対応するα1,…,αpが乗算部261〜26pで乗算され、これら乗算結果が加算部27で加算されて予測信号が生成される。この予測信号は整数化部67で整数値とされ、整数値の予測信号x(n)'が加算部65で入力された予測誤差信号y(n)に加算されて、予測合成信号x(n)が出力される。
このような自己回帰型予測合成処理では図4Bに示すようにLサンプルからなるフレーム内の各入力サンプルy(n),(n=0, ..., L-1)について、その前のp点の予測合成サンプ
ルに対し予測係数αiを畳み込んで求めた予測値を加算して、つまり次式の演算を実行し
て予測合成信号x(n)を得ている。
Figure 0004759078
従って、現フレームの先頭の予測合成サンプルx(0)は一つ前のフレームのx(-p)からx(-1)までのp個の予測合成サンプルに依存している。
このように自己回帰型の予測処理や予測合成処理では前フレームの入力サンプルや前フレームの予測合成サンプルを必要とするため、例えば図1に示したような符号化復号化システムで、パケット消失やランダムアクセスのために、フレーム内で情報が完結することが要求される場合、前のサンプルの不明な値をすべて0と仮定することもできるが、連続性や予測効率が低下する。
従来において有音区間のみ、音声信号をパケット送信し、無音区間ではパケット送信を行わず、受信側では無音区間に擬似背景雑音を挿入する音声パケット伝送システムにおいて、有音区間と無音区間のレベルの不連続性を補正して会話の始まりや終わりに違和感が生じないようにする技術が特許文献2で提案されている。この手法は受信側で有音区間の復号された音声フレームと擬似背景雑音フレームとの間に補間フレームを挿入し、その補間フレームとしてハイブリッド符号化方式の場合、フィルタ係数、雑音符号帳インデックスは有音区間のものを用い、ゲイン係数は背景雑音ゲインの中間値を取るものである。
上記特許文献2に示すものは有音区間のみ送信し、その有音区間の始めおよび終りは、それぞれもともと前フレームおよび後フレームが存在しない状態で処理されたものである。
特開2001-144847公報 特開2000-307654公報
T.Moriya 他4名著"Sampling Rate Scalable Lossless Audio coding"2002 IEEE Speech Coding Workshop proceedings 2002,10月
フレームごとの処理において、現フレームの前のサンプルや現フレームの後のサンプルを用いて現フレームを処理することにより連続性、品質や効率を高める処理方式を使用する場合に、受信側(復号側)で前フレームや後のフレームが得られない状態でも連続性、品質、効率の低下を抑えるようにし、あるいは1フレームだけでも、他のフレームから独立に処理しても前フレームや後のフレームが存在している場合と同程度に近い連続性、品質、効率が得られるようにすることが望まれる。このような信号処理はフレームごとにディジタル信号を符号化して伝送あるいは記憶を行う場合の符号化処理の一部の処理、また伝送受信された符号や記憶装置から読み出した符号の復号化処理の一部の処理に用いられる場合に限らず、一般にディジタル信号のフレーム単位の処理で前のフレームや後のフレームのサンプルも利用することにより、品質や効率を向上させるようにした処理にこの発明は適用できるものである。
つまりこの発明の目的はディジタル信号をフレーム単位で行う処理を、そのフレームのサンプルのみを用いて、前の又は/及び後のフレームのサンプルも用いた場合と同程度の性能(連続性、品質、効率など)を得ることを可能とするディジタル信号処理方法、そのプログラムを提供することにある。
請求項1の発明によるディジタル信号処理方法は、
ィジタル信号のフレーム単位での符号化に用いられ、当該フレームの先頭の連続する一部のサンプル系列、当該フレームの前のフレームの末尾の連続する一部のサンプル系列、当該フレームの末尾の連続する一部のサンプル系列、当該フレームの後ろのフレームの先頭の連続する一部のサンプル系列、のうち少なくとも1つのサンプル系列を用いて当該フレームの上記ディジタル信号についてフィルタリング又は予測処理をするディジタル信号処理方法であって、
当該フレームの上記ディジタル信号を符号化して当該フレームの主符号を生成するステップと、上記少なくとも1つのサンプル系列を、当該フレームの上記ディジタル信号とは別に符号化して得た補助符号を生成するステップと、上記主符号と上記補助符号とを当該フレームの符号に含むステップを含む。
請求項の発明によるディジタル信号処理方法は、
フレーム単位の復号化に用いられるディジタル信号処理方法であって、
当該フレームの符号から主符号と補助符号とを分離するステップと、
当該フレームの主符号を復号して当該フレームのサンプル系列を得るステップと、
当該フレームの補助符号を復号して当該フレームの先頭の連続する一部のサンプル系列、当該フレームの前のフレームの末尾の連続する一部のサンプル系列、当該フレームの末尾の連続する一部のサンプル系列、当該フレームの後ろのフレームの先頭の連続する一部のサンプル系列、の少なくとも1つのサンプル系列を求めるステップと、
記少なくとも1つのサンプル系列を、当該フレームの前のフレームの末尾の補助サンプル系列又は当該フレームの後ろのフレームの先頭の補助サンプル系列として当該フレームの上記サンプル系列についてフィルタリング又は予測するステップ、
とを含む。
この発明による上記ディジタル信号処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムもこの発明に含まれる。
この発明による上記ディジタル信号処理方法の各ステップをコンピュータ実行させるためのプログラムを記録した記録媒体もこの発明に含まれる。
この発明に共通する効果として、前又は/及び後のフレームに存在していた場合における連続性や効率をほとんど維持したまま、フレーム内で処理を完結することができる。このためフレーム単位でのランダムアクセスが必要な場合やパケット損失時の性能を改善することができる。
請求項1の発明によれば、先頭サンプル列又は末尾サンプル列を別途補助情報として用意することにより、受信側でフレーム欠落があった際に、補助方法として得たサンプル列を代用サンプル列として直ちに使用することができる。
請求項の発明によれば、補助情報として受けた先頭サンプル列又は前フレームの末尾サンプル列を直ちに代用サンプル列として使用することで、フレームに対するランダムアクセスを容易にする。
ディジタル処理器の参考例を適用可能な部分を含む符号化器及び復号化器の例を示す機能構成図。 Aは前後のフレームにわたる処理を必要とするフィルタの機能構成例を示す図、Bは補間フィルタの処理例を示す図、Cは処理が前後のフレームにまたがる説明のための図。 Aは自己回帰型予測誤差生成部の機能構成例を示す図、Bはその処理を説明するための図。 Aは自己回帰型予測合成部の機能構成例を示す図、Bはその処理を説明するための図。 Aは第1参考形態の機能構成例を示す図、Bはその処理を説明するための図。 Aは参考例1のディジタル処理器の機能構成例を示す図、Bはその処理を説明するための図。 参考例1のディジタル処理方法の手順の例を示す図。 Aは参考例2の処理における信号の各例を示す図、BはAの変形例を示す図。 Aは参考例3のディジタル処理器の機能構成例を示す図、Bはその類似度演算部の機能構成例を示す図。 参考例3のディジタル処理方法の手順の例を示す流れ図。 参考例4のディジタル処理器の機能構成例を示す図。 参考例4の処理における各信号例を示す図。 参考例4のディジタル処理方法の手順の例を示す流れ図。 参考例5の機能構成例を示す図。 参考例5の処理における各信号の例を示す図。 参考例5のディジタル処理方法の手順の例を示す流れ図。 参考例6の説明のための図。 参考例6のディジタル処理方法の手順の例を示す流れ図。 参考例6における予測係数の設定を示す表。 参考例7の説明のための図。 Aは参考例9の予測誤差信号生成処理を行うフィルタ構成を示す図、Bは図21Aに対応した予測合成処理を行うフィルタ構成を示す図。 参考例9における係数の設定を示す表。 フィルタの他の構成例を示す図。 フィルタの更に他の構成を示す図。 フィルタの更に他の構成を示す図。 遅延部を使用しないフィルタの構成を示す図。 図26のフィルタの逆処理を行うフィルタの構成を示す図。 Aは参考例10の説明のための図、Bは参考例10におけるフィルタ係数の設定を示す表。 参考例10の処理手順を示す流れ図。 参考例11の説明のための図。 参考例11の処理を説明するための図。 参考例11の処理手順を示す流れ図。 参考例12の説明のための図。 参考例12の処理を説明するための図。 参考例12の処理手順を示す流れ図。 この発明の実施例1の機能構成例を示す図。 この発明の実施例1の説明のための図。 この発明の実施例2の機能構成例を示す図。 この発明の実施例2の説明のための図。 送信信号フレーム構成の例を示す図。 Aは応用参考例1の符号化側処理部の説明のための図、Bは図41Aに対応する復号化側処理部の説明のための図。 Aは応用参考例2の符号化側処理部の説明のための図、Bは図42Aに対応する復号化側処理部の説明のための図。 他の参考例を説明するための図。 図43に示す参考例の機能構成図。
第1参考形態
本発明を説明する前に、本発明に関連したディジタル信号処理方法の参考例を説明する。
第1参考形態は図5A、図5Bに示すように、例えばバッファ100などに格納されている1フレームのディジタル信号(サンプル列)SFC内の一部の連続するサンプル列ΔSが、つまりバッファ100内のサンプル列ΔSが消去されることなく代用サンプル列生成部110により読み出され、そのサンプル列ΔSはそのまま、あるいは必要に応じて処理され、代用サンプル列ASとして生成され、この代用サンプル列ASはサンプル列接続部120により、バッファ100内の現フレームFCの先頭サンプルの前及び現フレームFCの末尾サンプルの後にそれぞれつなげられ、このつなげられたサンプル列PS(=AS+SFC+AS、以下処理サンプル列と呼ぶ)は代用サンプル列ASの先頭から、FIRフィルタのような線形結合処理部130に供給されて線形結合処理される。勿論、代用サンプル列ASはバッファ100内の現フレームに予め直接つなげて一連の処理サンプル列を形成しておく必要はなく、現フレームFCにつなげる代用サンプル列ASとして、独立してバッファ100内に格納し、読み出し時にサンプル列AS,SFC,ASの順に連続して読み出してFIRフィルタに供給してもよい。
図5B中に破線で示すようにフレームの末尾サンプルの後につなげる代用サンプル列ASとしては、現フレームディジタル信号SFC内の部分サンプルΔSとは異なる部分の連続するサンプル列ΔS′を用いて代用サンプル列AS′としてつなげてもよい。線形結合処理部130の処理内容によっては代用サンプル列ASを、先頭サンプルの前にのみ、または末尾サンプルの後にのみつなげるだけでもよい。
線形結合処理部130で前のフレームのサンプルや後続するフレームのサンプルを必要とするが、前、後のフレームのその必要とするサンプル列の代わりに現フレーム内の一部のサンプル列を複製し、これを代用サンプル列として用いることにより、前後フレームのサンプルを使用しないで現フレームのサンプル列SFCのみで1フレーム分の処理されたディジタル信号(サンプル列)SOUを得ることができる。この場合、代用サンプル列を現フレームのサンプル列SFC中の部分サンプル列から生成しているため、単にフレーム前、後の代用サンプル列の部分を0として処理する場合より、連続性、品質、効率が向上する。
第1参考形態を図2Aに示したFIRフィルタ処理に適用した参考例1を説明する。
図6A中のバッファ100には図6Bに示す現1フレーム分のディジタル信号(サンプル列)SFCが格納されてある。このディジタル信号SFCの各サンプルをx(n),(n=0,...,L-1)とする。代用サンプル列生成接続部140中の読出し部141により、この現フレームFCの先頭より2番目のサンプルx(1)からx(T)までのT個のサンプルが一部の連続するサンプル列ΔSとしてバッファ100から読み出され、このT個のサンプル列ΔSは逆順配列部142でその配列順が逆とされたサンプル列x(T), ..., x(2), x(1)が代用サンプル列ASとして生成される。この代用サンプル列ASが、バッファ100内のディジタル信号SFCのフレームFCの先頭サンプルx(0)の前につなげるようにバッファ100に書込み部143により格納される。
また読出し部141により末尾サンプルx(L-1)よりT-1個前のサンプルx(L-T-1)からx(L-1)の1つ前のサンプルx(L-2)までのT個が一部の連続サンプル列ΔS′としてバッファ100から読み出され、このサンプル列ΔSは逆順配列部142で配列順が逆とされ、x(L-2), x(L-3), …, x(L-T-1)が代用サンプル列AS′として生成され、代用サンプル列AS′は書込み部143によりバッファ100内の現フレームの末尾サンプルx(L-1)の後につながるように格納される。
その後、バッファ100から読出し部141によりn=-Tからn=L+T-1までの処理サンプル列x(-T), …, x(-1), x(0), x(1), …, x(L-2), x(L-1), x(L), …, x(L+T-1)が読み出されてFIRフィルタ150へ供給される。そのフィルタ処理の結果y(0), …, y(L-1)が出力される。この例では代用サンプル列ASは先頭サンプルx(0)に対し、フレームFC内のサンプルが対称に配され、同様に代用サンプル列AS′は末尾サンプルx(L-1)に対し、フレームFC内のサンプルが対称に配され、これらの部分は先頭サンプルx(0)、末尾サンプルx(L-1)をそれぞれ中心として波形が対称になるため、その前後の周波数特性が類似し、よってAS,AS′を0とする場合より、周波数特性の乱れが少なく、それだけ前後にフレームが存在している場合に対する誤差が少ないフィルタ処理出力y(0), …, y(L-1)が得られる。
なお、図6A中に破線で示す窓掛け部144により、例えば先頭サンプルx(0)より先方になる程、重みが小さくなる窓関数ω(n)を代用サンプルASに掛け算してなまらせたも
のを用い、同様に末尾サンプルx(L-1)より後の方になる程、重みが小さくなる窓関数ω(n)′を代用サンプルAS′に掛算してなまらせたものを用いてもよい。
なお代用サンプルAS′については窓関数を逆順配列する前のサンプル列ΔS′に対して行えば窓関数としてω(n)を用いることができる。
図6Aの構成は、バッファ100内の現フレームに対し、代用サンプル列AS,AS’を付加した処理サンプル列PSをバッファ100内に生成し、生成された処理サンプル列PSをその先頭から順次読み出してFIRフィルタ150に供給する場合を示した。しかしながら、前述の説明から明らかなように、要は現フレーム内の部分サンプル列から生成した代用サンプル列AS,AS′と現フレームサンプル列SFCを、AS,SFC,AS’の順に順次連続してFIRフィルタ処理すればよいのであるから、バッファ100内に代用サンプル列AS,AS’を付加した処理サンプル列PSを生成しないでも、部分サンプル列ΔS、現フレームサンプル列SFC、部分サンプル列ΔS’の順に現フレームFCからサンプルを1つずつ取り出して、FIRフィルタ150へ供給してもよい。
即ち例えば図7に示すようにn=−Tを初期設定し(S1),x(-n)をバッファ100
から読み出し、そのまま、又は必要に応じて窓関数ω(n)を掛けてx(n)としてFIRフィ
ルタ150へ供給し(S2)、n=-1となったかを調べ(S3)、なってなければnを+1してステップS2に戻る(S4)。n=-1であれば、nを+1して(S5)、x(n)をバッファ100から読み出し、これをFIRフィルタ150へ供給し(S6)、n=L-1になったかを調べ、なってなければステップS5に戻り(S7)、n=L-1であればnを+1し(S8)、x(2L-n-2)をバッファ100から読み出し、そのまま、または必要に応じて窓関数ω(n)′を掛けてx(n)としてFIRフィルタ150へ供給し(S9)、n=L+T-1になったかを調べ、なってなければステップS8に戻り、n=L+T-1であれば終了する(S10)。
第1参考形態を図2Aに適用した参考例2を説明する。これは現フレームFC内の一部の連続するサンプル列ΔSを用いて、フレームFCの先頭サンプルx(0)の前と末尾サンプルx(L-1)の後にそれぞれつなげる。
即ち図6Aのバッファ100から図8Aに示すようにフレームFC内の一部の連続するサンプル列x(τ), …, x(τ+T-1)を読み出し、このサンプル列ΔSを代用サンプル列ASとして先頭サンプルx(0)の前につながるようにバッファ100に格納し、またサンプル列ΔSを代用サンプル列AS′として末尾サンプルx(L-1)の後につながるようにバッファ100に格納する。つまり図6Aの代用サンプル列生成接続部140では読出し部141の出力が破線で示すように書込み部143へ直ちに供給される。この方法は部分サンプル列ΔSの複製をτ+T+1だけ前方にシフトして代用サンプル列ASとし、ΔSの複製を後方へL−τだけシフトして代用サンプルAS′としていると云える。この場合も窓掛け部144を利用して代用サンプル列ASには窓関数ω(n)を、代用サンプル列AS′には窓関数ω(n)′を掛算して用いてもよい。代用サンプル列AS,AS′がつなげられたフレームFCのサンプル列SFCは代用サンプル列ASの先頭からFIRフィルタ150へ読み出し供給されて、フィルタ処理結果y(0), …, y(L-1)を得る。
図8Bに示すように、図8Aに示したと同様にして代用サンプル列ASを先頭サンプルx(0)の前につなげた後、フレームFC内のx(τ1), …, x(τ1+T-1)とは異なる部分の一部の連続するサンプル列x(τ2), …, x(τ2+T-1)をサンプル列ΔS′として取り出し、これを代用サンプル列AS′として末尾サンプルx(L-1)の後につなげてもよい。この場合も代用サンプル列AS′に窓関数ω(n)′を掛けたものを用いてもよい。
この参考例2の場合もバッファ100から1サンプルづつ取り出してFIRフィルタ150へ供給することもできる。例えば図7のステップS2において括弧書きで示すように、x(n)として図8Aの場合はx(n+τ)、図8Bの場合はx(n+τ1)を使用し、ステップS9においてx(n)として括弧書きで示すように図8Aの場合はx(n+τ1)を、図8Bの場合はx(n+τ2)を使用すればよい。
このように参考例1、2では1つのフレームのサンプル列SFCのみを用いて、その前、後のフレームの一部のサンプルを必要とするディジタル処理を行うことができ、連続性、品質、効率が向上する。
第1参考形態の参考例3は、予め決めた各種の代用サンプル列の生成方法、あるいは参考例2の場合に部分サンプル列ΔS(又はΔS,ΔS′)の取り出し位置を変更して最も好ましい代用サンプルを生成する方法のいずれかを表す補助情報、または/およびサンプル列ΔSの取り出し位置を示す補助情報を出力する。この参考例は例えば図1に示した符号化復号化システムに適用されるものである。位置の選択方法については後述する。
代用サンプル列の生成方法としては例えば次のものが考えられる。
1.参考例2の図8Aでτを変化、窓関数なし
2.参考例2の図8Aでτを変化、窓関数なし、逆順配列
3.参考例2の図8Aでτを変化、窓関数あり
4.参考例2の図8Aでτを変化、窓関数あり、逆順配列
5.参考例2の図8Bでτ1 ,τ2 を変化、窓関数なし
6.参考例2の図8Bでτ1 ,τ2 を変化、窓関数なし、逆順配列
7.参考例2の図8Bでτ1 ,τ2 を変化、窓関数あり
8.参考例2の図8Bでτ1 ,τ2 を変化、窓関数あり、逆順配列
9.参考例1で窓関数なし
10.参考例1で窓関数あり
11.参考例2の図8Aでτ固定、窓関数なし
12.参考例2の図8Aでτ固定、窓関数なし、逆順配列
13.参考例2の図8Aでτ固定、窓関数あり
14.参考例2の図8Aでτ固定、窓関数あり、逆順配列
15.参考例2の図8Bでτ1 ,τ2 固定、窓関数なし
16.参考例2の図8Bでτ1 ,τ2 固定、窓関数なし、逆順配列
17.参考例2の図8Bでτ1 ,τ2 固定、窓関数あり
18.参考例2の図8Bでτ1 ,τ2 固定、窓関数あり、逆順配列
この方法9および10はそれぞれ方法6および8に含まれるから、方法9、10と方法6、8は同時に選択対象とすることはない。また一般に方法11〜14よりも方法1〜4の方が良い代用パルス列を求めることができるから、これらを同時に選択対象とすることはない。同様に方法5〜8と方法15〜18を同時に選択対象とすることはない。従って例えば方法1〜8の1乃至複数を選択対象とし、あるいは方法1〜4の1乃至複数と、9および10の何れかとを選択対象とするなど、複数種類の方法を方法1,…,Mとして予め決めておく。方法1〜8のいずれかの1つのみを選択対象とする場合もある。
これら予め決めた生成方法を図9A中の生成法記憶部160に格納しておき、選択制御部170の制御により、生成法記憶部160から代用サンプル列生成方法の1つが読み出されて代用サンプル列生成部110に設定され、代用サンプル列生成部110が動作を開始して、その設定された生成方法に従って、バッファ100から現フレームFC内の一部の連続するサンプル列ΔSを取り出し、代用サンプル列(候補)を生成し、その候補代用サンプル列を選択制御部170へ供給する。
選択制御部170は現フレームFC中の候補代用サンプル列と対応する前フレームFB中のサンプル列又は次フレームFF中のサンプル列との類似度を類似度演算部171で演算する。類似度演算部171では例えば図9Bに示すように、現フレームFCのサンプルとまたがって、FIRフィルタ処理(例えば図1におけるアップサンプリング部16内で実行されるFIR処理)に使用する前フレームFB中の末尾サンプル列x(-T),…,x(-1)をバッファ100から予めレジスタ172に格納しておき、また次フレームFF中の現フレームFCのサンプルとまたがってFIRフィルタ処理に使用する先頭サンプル列x(L), …, x(L+T-1)をバッファ100から予めレジスタ173に格納しておく。
入力された候補代用サンプル列が前フレームのサンプル列に対するものASであればレジスタ174に格納し、このサンプル列ASとレジスタ172内のサンプル列x(-T), …,
x(-1)との自乗誤差を歪演算部175で演算する。入力された候補代用サンプルが次フレームのサンプル列に対するものAS′であればレジスタ176に格納し、このサンプル列AS′とレジスタ173内のサンプル列x(L), …, x(L+T-1)との自乗誤差を歪演算部175で演算する。
演算した自乗誤差(又は重み付け自乗誤差)が小さい程、候補代用サンプル列の歪が小さく、つまり対応前フレームの末尾サンプル列又は次フレームの先頭サンプル列との類似度が高いと云える。類似度の判断は各候補代用サンプル列の現フレームに対応するサンプル列ベクトルの内積(又は余弦が)を求め、この値が大きい程、類似度が高いとしてもよい。方法1〜8のいずれの場合も、位置τ1、τ2を例えばτ=0, …, L-1とと変化されて
類似度が最大となる位置のサンプル列がその方法による類似度最大の候補代用サンプル列となる。方法1〜8のうち複数を使用する方法として選択している場合は、それら選択した方法によるそれぞれの類似度が最大となる候補代用サンプル列のうち、最大の類似度の候補代用サンプル列を選択する。
このようにして各種方法で求めた代用サンプル列中の類似度が最も高い代用サンプル列AS,AS′を現フレームFCのサンプル列SFCの前、後につなげてFIRフィルタ150へ供給する。またその採用した代用サンプル列AS,AS′の生成に用いる方法を示す情報AIAS、方法1〜8の場合は取り出したサンプル列ΔS(またはこれとΔS′)の位置τ(またはτ1 とτ2 )を示す情報AIPよりなる補助情報AI、方法1〜8の何れか1つのみを用いる場合は情報AIPのみを補助情報生成部180で生成し、必要に応じて補助情報AIを補助情報符号化部190で補助符号CAIに符号化する。例えば図1に示した符号化器10において生成した当該フレームFCの符号の一部に補助情報AI又は補助符号CAIを加わえて、伝送又は記録を行う。
なお参考例1や参考例2でτ(又はτ1 ,τ2 )が固定の場合は、予め復号側でこれらのことを知らせておけば補助情報を出力する必要はない。
図9Aに示した処理方法の処理手順を図10を参照して説明する。
まず生成方法を指定するパラメータmを1に初期化し(S1)、その方法mを記憶部160から読み出して代用サンプル列生成部110に設定して(S2)、代用サンプル列(候補)AS,AS′を生成する(S3)。これら代用サンプル列AS,AS′の前フレームサンプル列、次フレームサンプル列との類似度Em を求め(S4)、その類似度Em がそれまでの最大の類似度EM より高いかを調べ(S5)、高ければそのEm にEMを更新し(S6)、またメモリ177(図9A)に保存してある代用サンプル列AS(又はこれとAS′)をその代用サンプル列(候補)で更新保存する(S7)。メモリ177にはそれまでの最大の類似度EM も保存されている。
ステップS5でEm がEM より大きくない場合、およびステップS7の後にm=Mとなったかを調べ(S8)、なっていなければステップS9でmを+1してステップS3に戻り、次の方法による代用サンプル列の生成に移る。ステップS8でm=Mであれば、その時保存している代用サンプル列AS(又はASとAS′)を現フレームFCのサンプル列SFCの前、後につなげ(S10)、これをFIRフィルタ処理し(S11)、またその採用した代用サンプル列の生成方法を示す情報AIAS又は/及び位置情報AIP を示す補助情報AIを生成する(S12)。
位置τ又はτ1, τ2を変化させる方法1〜8において、最も類似度が高い代用サンプル列の生成は図10に示すステップS1〜S9と同様にして求めることができる。例えば方法1〜4の場合は各mについて図10中に括弧書きで示すようにステップS1でτ=0と初期設定し、ステップS2でmを設定し、ステップS3で代用サンプル列を生成し、ステップS4で類似度Eτを演算し、ステップS5でEτM より大きいかを調べ、大きければステップS6でEτM をEτで更新し、かつステップS7で代用サンプル列を更新保存し、ステップS8でτ=L-T-1かを調べ、そうでなければステップS9でτを+1してステップS3に戻り、ステップS8でτ=L-T+1であればステップS10でM=1の場合は保存してある代用サンプル列ASを採用し、Mが複数の場合はその時保存してあるEτM をその方法mの類似度Em とする。
このようにして現フレームFCのサンプル列SFC中から、最も好ましい代用サンプル列を生成し、その補助情報AIを当該フレームFCの符号の一部として出力するため、このフレームの符号を復号化する際に、その復号に必要なディジタル信号の処理で前(過去)、後(未来)のフレームのサンプルを必要とする場合(例えば図1中の復号器30のアップサンプリング部34)復号途中で得られた当該フレームFCのサンプル列SFC(復号した)内から補助情報AIで指示された方法により一部の連続サンプル列を取り出して代用サンプル列AS,AS′を生成し、これを復号したサンプル列SFCの前、後につなげて、当該ディジタル信号処理を行うことにより、1フレームの符号のみで1フレームのディジタル信号を復号(再生)することができ、しかも連続性、品質、効率の良いものとなる。
この参考例は例えばディジタル信号の符号化の一部に用いられ、フレーム内の先頭部分(先頭サンプル列)と類似するサンプル列を当該フレーム内から取り出し、この類似サンプル列に利得(利得1を含む)を掛けたものを先頭サンプル列から差し引いて、そのフレームのサンプル列を自己回帰型予測で予測誤差信号を生成することにより不連続による予測効率の低下を防ぐ。なお予測誤差が小さい程、予測効率が良いという。
参考例4は、例えば図1の符号化器10中の予測誤差生成部51に適用したものである。その機能構成例を図11に各処理経過におけるサンプル列の例を図12に、処理の流れの例を図13にそれぞれ示す。
処理対象の1フレームFCのディジタル信号(サンプル列)SFC={x(0), …, x(L-1)}は例えば図11中のバッファ100に格納されてあり、類似サンプル列選択部210により、フレームFC内の先頭サンプル列x(0), …, x(p-1)と類似するサンプル列x(n+τ),…, x(n+τ+p-1)を、バッファ100内のそのフレームFCのサンプル列SFCから読み出
す(S1)。この類似サンプル列x(n+τ), …, x(n+τ+p-1)を図12に示すように類似サンプル列u(0), …, u(p-1)となるようにフレームFC内の先頭位置にずらし、この類似サンプル列u(n)に利得付与部220で利得β(0<β≦1)を掛け算して、サンプル列u(n)′=βu(n)とし(S2)、このサンプル列u(n)'を当該フレームFCのサンプル列x(0),
…, x(L-1)より減算部230で減算し、その結果を図12に示すようにサンプル列v(0), …, v(L-1)とする(S3)。つまり
n=0, …, p-1でv(n)=x(n)−u(n)′
n=p, …, L-1でv(n)=x(n)
とする。x(n+τ), …, x(n+τ+p-1)に利得βを掛け算した後、このサンプル列をフレーム内の先頭位置にずらしてサンプル列u(n)′としてもよい。
p個(予測次数個)の代用サンプル列v(-p), …, v(-1)を先頭サンプルv(0)の前に、代用サンプル列付加部240で図12に示すようにつなげる(S4)。代用サンプル列v(-p), …, v(-1)としては0, …, 0や、固定値d, …, d、あるいは第1参考形態で求めた代用サンプル列ASと同様な手法で求めたp個のサンプル列でもよい。
代用サンプルをつなげたサンプル列v(-p), …, v(L-1)を予測誤差生成部51へ入力し
て、自己回帰型予測により予測誤差信号y(0), …, y(L-1)を生成する(S5)。
類似サンプル列x(n+τ), …, x(n+τ+p-1)の決定、利得βの決定は、例えば予測誤差信号y(0), …, y(L-1)のパワーが最小となるようにτとβを決定する。この誤差のパワーの計算は、v(p)以後のp個のサンプルを予測値の演算に用いる状態になった後はこの予測誤差パワーはx(n+τ), …, x(n+τ+p-1)をどの部分から選択したかに関係しないから、τ,βの決定には誤差パワーは予測誤差信号y(2p)までのものを用いればよい。またその決定
方法は、図10を参照して説明した代用サンプル列ASの決定方法と同様に、この場合はτを変化させながらその都度誤差パワーを誤差パワー計算部250(図11)で計算し、それまでの誤差パワーの最小値pEMより小さい時は誤差パワーを最小値pEMとしてメモリ265に保存更新し、かつその時の類似サンプル列をメモリ265に更新保存する。更に、τ←τ+1と次のτに変えて誤差パワーを求め、誤差パワーが小さくなければその時の類似サンプル列をメモリ265に更新保存することを行い、τを1からL-1-pまで変化させることを終了した時に保存している類似サンプル列を採用する。次に、この類似サンプル列に対しβを変化させ、その都度、誤差パワーを計算し、誤差パワー最小の時のβを採用する。このようなτ,βの決定は選択決定制御部260(図11)による制御のもとに行う。
このようにして決定されたτ,βを用いて生成したサンプル列v(-p), …, v(L-1)に対
する予測誤差信号を生成し、またその時用いたτとβを表わす補助情報AIを補助情報生成部270で生成し(S6)、更に必要に応じて補助情報AIを補助情報符号化部280で符号CAIに符号化する。符号化器によるフレームFCの入力ディジタル信号に対する符号化符号の一部に補助情報AI又は符号CAIを加える。
上述においてτの値は、予測次数pより大きい方がよく、類似サンプル列u(n)の長さΔUとτとの和ΔU+τがL-1以下、つまりx(τ+ΔU)が当該フレームFCから外れない範囲でτを決めればよい。類似サンプル列u(n)の長さΔUはτ以下であればよく、予測次数pに関係しない、p以下でも以上でもよいがp/2以上が好ましい。更に類似サンプル列u(n)
の先頭位置をフレームFC内の先頭位置と必ずしも一致させなくてもよい、つまりu(n)は例えばn=3, …, 3+ΔUとしてもよい。類似サンプル列u(n)に掛ける利得βはサンプルに依存した重みをつけてもよい、つまりu(n)に予め決めた窓関数ω(n)を掛けてもよく、この
場合は補助情報はτを表すものだけでよい。
参考例4と対応する予測合成処理方法の参考例を参考例5として説明する。この予測合成処理方法は、フレームごとのディジタル信号の符号化符号を、復号化する処理の一部、例えば図1中の復号化器30内の予測合成部63に用いられるものであり、特に途中のフレームから復号する場合でも連続性、品質がよい復号信号が得られる。この参考例5の機能構成例を図14に、処理経過中のサンプル列の例を図15に、処理手順の例を図16にそれぞれ示す。
自己回帰型予測により予測合成処理を行うべきディジタル信号(予測誤差信号)の現フレームFCのサンプル列y(0),…,y(L-1)が例えばバッファ100内に格納されてあり、読出書込部310によりサンプル列y(0), …, y(L-1)が読み出される。
一方代用サンプル列生成部320より予測次数pと同じ長さpの代用サンプル列AS={v(-p), …, v(-1)}を生成する(S1)。代用サンプル列としては0, …, 0、固定値d, …, d、その他の予め決められたサンプル列などの決められたものが用いられる。この代用
サンプル列v(-p), …, v(-1)をその先頭サンプルv(-p)から順次予測合成部63に現フレ
ームFCの直前のフレームの予測誤差信号の末尾p個のサンプルの代用として供給し(S2)、引き続き、予測合成処理されるべきサンプル列y(0), …, y(L-1)をその先頭より順次、予測合成部63へ供給して予測合成処理を行い、予測合成信号v(n)(n=0, ..., L-1)
を生成する(S3)。この予測合成信号v(n)'をバッファ100に一時格納する。
補助情報復号化部330により、現フレームFCの符号の一部としての補助符号CAIを復号し、補助情報を求めこれよりτとβを得る(S4)。補助情報復号化部330には補助情報自体が入力される場合もある。サンプル列取得部340によりτを用いて、合成信号(サンプル)列v(n)から予め決められた数、この例ではp個の連続するサンプルよりなるサンプル列v(τ), …, v(τ+p)を複製し、つまり予測合成信号列v(n)をそのままとしてv(τ), …, v(τ+p)を取得し(S5)、このサンプル列をその先頭がフレームFCの先頭位置になるようにシフトしてサンプル列u(n)とし、かつこれに補助情報よりの利得βを利得付与部350で掛け算して補正サンプル列u(n)′=βu(n)を生成する(S6)。
この補正サンプル列u(n)′を予測合成サンプル(信号)列v(n)に加算して正規の予測合成信号x(n)(n=0, ..., L-1)として出力する(S7)。予測合成サンプル列x(n)は
n=0, …, p-1 で x(n)=v(n)+u(n)′
n=p, …, L-1 で x(n)=v(n)
である。処理部300の制御部370は上述したように各部に対し処理を実行させる制御を行う。
このようにして、フレームFCのみからでも連続性、品質の優れた予測合成信号を得ることができる。この参考例5は参考例4と対応するものであるから、補正サンプル列u(n)′の長さΔUはpに限らず、つまり予測次数とは無関係のもので、予め決められたものであり、また補正サンプル列u(n)′の先頭サンプルの位置は合成信号v(n)の先頭サンプルv(0)と必ずしも一致させるものでなく、これも予め決められたものである。更に利得βは補助情報に含まれることなく、予め決められた窓関数ω(n)によりサンプルu(n)ごとに重み付けする場合もある。
第2参考形態
この発明の第2参考形態では当該フレームの先頭サンプルx(0)より前(過去)のサンプルx(1), x(2), …、または当該フレームの末尾サンプルx(L-1)より後(未来)のサンプルx(L), x(L+1), …を使わず、使用可能なサンプル(当該フレーム内)のみに依存するフィルタタップ数や予測次数を用いて当該フレームのディジタル信号を処理する。
第2参考形態を自己回帰予測を行う場合に適用した参考例6について説明する。まず図3Aに示した予測誤差を求める処理に対し、この参考例6を適用する場合を図17を参照して説明する。
予測係数推定部53はバッファ内の現フレームのサンプルx(0), …, x(L-1)を使って予め1次の予測係数{α(1) 1},2次の予測係数{α(2) 1,α(2) 2},…,p次の予測係数{α(p) 1,…,α(p) p}を計算しておく。
現フレームFCの先頭サンプルx(0)はそのまま予測誤差信号y(0)として出力される。
次のサンプルx(1)に対し、予測係数推定部53からの1次の予測係数α(1) 1を使って、これとx(0)との積を演算部M1 で求めて予測値とし、この予測値をx(1)から減算して予測誤差信号y(1)を求める。
次のサンプルx(2)が入力されると、予測係数推定部53からの2次の予測係数α(2) 1,α(2) 2を使って、これらとx(0),x(1)との畳み込み演算α(2) 1x(1)+α(2) 2x(0)を演算部M2 で行って予測値を求め、この予測値をx(2)から減算して予測誤差信号y(2)を求める。
以下、サンプルが入力されるごとに予測次数を1つずつ増加させた予測係数を使って、この予測係数と過去のサンプルとの畳み込み演算を行って予測値を求め、その予測値をその時の入力サンプルから差し引いて予測誤差信号を求める。
つまり符号化側(送信側)においては、当該フレームFCの前フレームFBが存在するにもかかわらず、前フレームのサンプルは使用せず、現フレームFCの最初(n=0)のサン
プルx(0)に対しては線形予測を行わずそのままy(0)=x(0)として出力する。2番目のサン
プルx(1)からp番目のサンプルx(p-1)まではサンプルx(0), …, x(n)(n=1, ..., p-1)に対しn次の予測係数α(n) 1, ..., α(n) nを畳み込み演算して予測値x(n)'を求める。現フレームのp+1番目のサンプルx(p)以後p個のサンプルx(n-p) , …, x(n-1)(n=p+1, p+2, ..., L-1)に対しp次の予測係数α(p) 1, …, α(p) pを使って、畳み込み演算して予測値x(n)'を求める。つまり従来と同様の手法により予測値を求める。なお、ステップS7の
p次の予測係数α(p) 1, ..., α(p) の計算を破線ブロックで示すステップS0で行っておき、ステップS4ではこのp次の予測係数からn次の予測係数を計算してもよい。あるいはステップS0でp次の予測係数を計算する過程でそれぞれn次(n=1, ..., p-1)
の予測係数を計算しておいてもよい。また、計算したp次の予測係数は符号化して補助情報として受信側に送信される。
この処理手順の例を図18に示す。まずnを0に初期化し(S1)、サンプルx(0)を予測誤差信号y(0)とし(S2)、nを+1し(S3)、現フレームの全サンプルx(0), …, x(L-1)より次数nの予測係数α(n) 1, …, α (n) nを求め(S4)、その予測係数をサン
プルx(0), …, x(n-1)に畳み込み演算を行い、その結果を取り込んだ現サンプルx(n)から減算して予測誤差信号y(n)を求める(S5)。つまり下記の演算を行う。
Figure 0004759078

nがpになったかを調べ(S6)、なっていなければステップS3に戻りpになっていれば、全サンプルx(0), …, x(L-1)から次数pの予測係数α(p) 1, …, α(p) pを求め(S7)、この予測係数を直前のp個の過去のサンプルx(n-p), …, x(n-1)に畳み込み演算して予測値を求め、これを現サンプルx(n)から減算して予測誤差信号y(n)を求める(S8)。つまり式(2)を演算する。処理すべきサンプルが終了したかを調べ(S9)、終了していなければnを+1してステップS8に戻り(S10)、終了していれば処理を終りにする。
図19は図3Aにおいて参考例6を適用する場合に、使用する現フレームの各サンプル番号n=0, ..., L-1に対し生成する予測係数α(n) 1, ..., α(n) を表で示す。現フレー
ムの先頭サンプル番号n=0のサンプルx(0)に対して予測は行わない。次のサンプル番号n=1からn=p-1までの各サンプルx(n)に対し、n次の予測係数α(n) 1, ..., α(n) nを設定し、残り(p-n)個の係数をα(n) n+1(n) n+3= ... =α(n) p=0に設定する。n=p, ..., L-1
の各サンプルx(n)に対しては、p次の予測係数α(p) 1, ..., α(p) pを計算し、設定する

p次の線形予測を行うためには、過去p個のサンプルを必要とするため、フレームの先頭のサンプルx(0), ..., x(p-1)については、予測処理のために前フレームの後端サンプ
ルを必要とするが、この参考例6のように、サンプル番号n=0からn=p-1までは予測次数を0からp-1に順次増加させ、サンプル番号n=p以降はp次の予測を行うことにより(従って、前フレームのサンプルを使用しないで予測処理を行っても)、前フレームと現フレームの予測信号の不連続性を低減することができる。
図17と対応する予測合成処理(図4Aに参考例6を適用)の参考例7を図20に示す。予測係数復号部66は受信した補助情報からp次の予測係数を復号し、更にp次の予測係数からn次の予測係数(n=1, …, p-1)を計算する。現フレームFCの予測誤差信号y(0), …, y(L-1)より、まず先頭の予測誤差信号y(0)が入力されると、これをそのまま予測合成信号x(0)とし、次の予測誤差信号y(1)が入力されると、予測係数復号部66Dから得た1次の予測係数α(1) 1とx(0)からα(1) 1x(0)を演算部M1 で演算して予測値を求め、これとy(1)を加算して合成信号x(1)とする。
次の予測誤差信号y(2)が入力されると、予測係数復号部66Dからの2次の予測係数α(2) 1,α(2) 2をx(0), x(1)に演算部M2 で畳み込み演算を行って予測値を求め、この予測値とy(2)を加算して合成信号x(2)を求める。以下同様にn=pになるまではy(n)が入力され
ると、n次の予測係数α(n) 1, …, α(n) nをx(0), …, x(n-1)に畳み込み演算
Figure 0004759078

を行って予測値を求め、この予測値をy(n)と加算して予測合成信号x(n)を生成する。n=p
以後は従来と同様に、つまり直前のp個の予測合成信号x(n-p), …, x(n-1)に対しp次の予測係数を式(3)により畳み込み演算し、y(n)と加算して予測合成信号x(n)を求める。こ
の予測合成においても、予測係数は現フレームのサンプルy(n), n=0, ..., L-1, の入力
に対し図19の表で示した予測係数を設定することにより、前後フレームに跨らず、現フレーム内での予測合成を行うことができる。
線形予測係数は次数qのi番目の係数α(q) iは次数qの値に応じて異なる値となる。従って上述の参考例6においては、前述のように例えば図3Aにおいて、サンプルx(1)が入力された時は、予測係数α1として1次の予測係数α(1) 1を使い、サンプルx(2)が入力さ
れた時は、予測係数α1, α2として2次の予測係数α(2) 1, α(2) 2を用い(他のαは0)、x(3)が入力された時は予測係数α1, α2, α3として3次の予測係数α(3) 1, α(3) 2,
α(3) 3を用い(他のαは0)というように、各乗算部241, ..., 24pにおける過去の
サンプルに対し乗算する予測係数値を、サンプルx(n)の入力ごとに変更する必要がある。
一方パーコール(PARCOR)係数は次数qの値が異なってもi番目の係数は同一である。つまりパーコール係数k1, k2, …, kpは次数に依存しない係数である。パーコール係数と線形予測係数は相互に可逆変換可能なことはよく知られている。従って入力サンプルからパーコール係数k1, k2, ..., kpを求め、その係数k1から1次の予測係数α(1) 1
求め、係数k1,k2から2次の予測係数α(2) 1,α(2) 2を求め、以下同様に係数k1, …, kp-1から(p-1)次の予測係数α(p-1) 1, …, α(p-1) p-1を求めることができる。この計算は
、以下のように表すことができる。
i=1に対し、 α(1) 1=k1i=2, ..., p に対し、α(i) i=-k1
α(i) j=α(i-1) j−kiα(i-1) i-j, j=1, ..., i-1
この計算は上述の参考例6と7で説明したサンプル番号n=1, ..., p-1に対し順次{α(1) 1},{α(2) 1, α(2) 2}, {α(3) 1, α(3) 2, α(3) 3}, ..., {α(p-1) 1, α(p-1) 2, ...,α(p-1) p-1}を線形予測により求めるより短時間で効率的に行うことができる。
そこで、参考例8では、図3Aにおいて線形予測係数α1, ..., αpをパーコール係数から予測係数決定部53により計算して用いる。
予測係数決定部53は現フレームの全サンプルSFC={x(0), …, x(L-1)}から線形予測分析によりp次のパーコール係数k1, k2,…, kpを計算し、これは別途符号化して補助
情報CAとして送信される。
入力サンプルx(0)に対し予測係数決定部53はそのままy(0)として出力させる。
x(1)が入力されると予測係数決定部53はk1からα(1) 1を計算して乗算器に設定する
。それにより1次の予測誤差y(1)=x(1)-[α(1) 1x(0)]が出力される。
x(2)が入力されると予測係数決定部53はk1とk2とから2次の予測係数α(2) 1, α(2) 2を計算して乗算器に設定する。これにより2次の予測誤差y(2)=x(2)-[α(2) 2x(0)+α(2) 1x(1)]が出力される。
x(3)が入力されると予測係数決定部53はk1, k2とk3とから3次の予測係数α(3) 1, α(3) 2, α(3) 3を計算して乗算器に設定する。これにより3次の予測誤差y(3)=x(3)-[α(3) 3x(0)+α(3) 2x(1)+α(3) 1x(2)]が出力される。
同様にしてサンプルx(p)までは順次予測次数を増加させ、それ以降はp次の予測係数α(p) 1, ..., α(p) pを用いる。
上述の参考例8では図1の予測誤差生成部51として図3Aに示した自己回帰型線形予測器を使用し、パーコール係数から線形予測係数を求めて設定する場合にこの発明を適用したが、図21Aは例えば図1の予測誤差生成部51としてパーコールフィルタを用いた構成を示す。図21Aに示すように、この発明を適用するp次のパーコールフィルタは、周知のように基本ラティス構造がp段カスケード接続された構成となっている。j段目の基本ラティス構造は、遅延部Dと、その遅延出力にパーコール係数kjを乗算して前向き予測信号を生成する乗算器24Bjと、その前向き予測信号を前段からの入力信号から減算して前向き予測誤差信号を出力する減算器25Ajと、入力信号とパーコール係数kjを乗算して後ろ向き予測信号を生成する乗算器24Ajと、その後ろ向き予測信号を遅延出力から減算して後ろ向き予測誤差信号を出力する減算器25Bjとから構成される。前向き及び後ろ向き予測誤差信号はそれぞれ次段に与えられる。最終段(第p段)の減算器25Apからp次のパーコールフィルタによる予測誤差信号y(n)が出力される。係数決定部201は入力サンプル列x(n)からパーコール係数k1, ..., kpを計算し、乗算器24A1, ..., 24Ap及び24B1, ..., 24Bpに設定する。これらパーコール係数は補助情報符号化部202で符号化され、補助符
号CAとして出力される。
図22は現フレームのサンプルのみに基づいて予測処理を実現するように図21Aのp次のパーコールフィルタに設定する係数kを表で示す。この表から明らかなように、サンプル番号n=0からn=pまでの各入力サンプル番号nに対し、図19で示したと同様に、n個の係数k1,..., knを設定するとともに、残りの係数はkn+1=kn+2=...=kp=0に設定する。注目すべき点は、この範囲の各サンプルx(n)に対し新たに計算しなければならない係数はknだけであり、係数k0, k1, ..., kn-1はすでに計算された係数をそのまま使用できること
である。
このようにパーコール係数kを使うp次のパーコールフィルタ処理の場合も、サンプル番号n=0からn=p-1までは予測次数を0からp-1に順次増加させ、サンプル番号n=p以降はp次の予測を行うことによって前フレームと現フレームの予測誤差信号の不連続性を低減することができる。
図21Bは図21Aの予測誤差生成処理に対応する予測合成処理をパーコールフィルタで実現する構成を示す。図21Aのフィルタと同様に、基本ラティス構造がp段カスケード接続された構成となっている。j段目の基本ラティスは遅延部Dと、遅延部Dからの出力に係数kjを乗算して予測信号を生成する乗算器26Bjと、その予測信号に前段(j+1)か
らの予測合成信号を加算して更新された予測合成信号を出力する加算器27Ajと、その更新された予測合成信号に係数kjを乗算して予測値を得る乗算器26Ajと、その予測値を遅延部Dの出力から減算して予測誤差を前段(j+1)の遅延部Dに与える減算器27Bjとから構成
されている。補助情報復号化部203は入力された補助符号CAを復号してパーコール係数k1, ..., kpを得て、対応する乗算器26A1, ..., 26Ap及び26B1, ..., 26Bpに与える。
初段(j=p)の加算器27Apに予測誤差信号サンプルy(n)を順次入力し、設定されたパー
コール係数k1, ..., kpを使って処理を行うことにより、最終段(j=1)の加算器27A1の出力に予測合成信号サンプルx(n)が得られる。パーコールフィルタを使った予測合成を行うこの参考例においても、パーコール係数k1, ..., kpとして図22に示した係数を設定す
ればよい。
以下に図21Aによるフィルタ処理を演算により実行する手順を説明する。
最初のサンプルx(0)はそのまま予測誤差信号サンプルy(0)として使う。
y(0) ← x(0)
2番目のサンプルx(1)が入力されると、1次の予測のみで誤差信号y(1)を求める。
y(1) ← x(1)−k1x(0)
x(0) ← x(0)−k1x(1)
3番目のサンプルx(2)が入力されると、次の演算により予測誤差信号y(2)を求める。ただし、x(1)は次のステップでy(3)を求めるのに用いる。
t1 ← x(2)−k1x(1)
y(2) ← t1−k2x(0)
x(0) ← x(0)−k2t1
x(1) ← x(1)−k1x(2)
4番目のサンプルx(3)が入力されると以下の演算によりy(3)を求める。ただし、x(1),x(2)は次のステップでy(4)を求めるのに用いる。
t1 ← x(3)−k1x(2)
t2← t1−k2x(1)
y(3) ← t2−k3x(0)
x(0) ← x(0)−k3t2
x(1) ← x(1)−k2t1
x(2) ← x(2)−k1x(3)
以下同様に続ける。このように現在のフレームのサンプルだけから、予測の処理が可能となる。またkパラメータはサンプルx(n)がp+1個入力されるまでは、既に用いているもの
をそのまま用い、かつパラメータを新たに1つ求めて次数を1つ増加させればよく、p個の係数が決ると、次からはサンプルが入力されるごとに係数を1個づつ更新すればよい。
同様に、図21Bに示したパーコールフィルタによる予測合成処理を以下に示すように演算により実行することができる。この処理は、上述の符号化側における予測誤差生成処理と逆の処理である。
最初の合成サンプルx(0)は入力予測誤差サンプルy(0)をそのまま使う。
x(0) ← y(0)
2番目の予測合成サンプルx(1)は1次の予測のみで合成する。
x(1) ← y(1)+k1x(0)
x(0) ← x(0)−k1x(1)
3番目の予測合成サンプルx(2)は以下の演算で求める。ただし、x(0), x(1)は次のステップでx(3)を求めるために使い、出力しない。
t1← y(2)+k2x(0)
x(2) ← t1+k1x(1)
x(0) ← x(0)−k2t1
x(1) ← x(1)−k1x(2)
x(3)は以下の演算で求める。ただし、x(0), x(1),x(2)は次のステップでx(4)を求めるために使い、出力しない。
t2← x(3)+k3x(0)
t1← t2+k2x(1)
x(3) ← t1−k1x(2)
x(0) ← x(0)−k3t2
x(1) ← x(1)−k2t1
x(2) ← x(2)−k1x(3)
以下同様に続ける。
図21A,21Bでは符号化側の線形予測処理を行うパーコールフィルタ及びそれと逆処理である復号側の予測合成処理を行うパーコールフィルタの構成例を示したが、これらと等価な処理を行う異なる構成のパーコールフィルタは多数考えられ、以下にそれらの例を示す。ただし、前述のように線形予測処理と予測合成処理は互いに逆処理であり、パーコールフィルタの構成も互いに対称な関係があるので、以下では復号側のパーコールフィルタについて例を示す。
図23のパーコールフィルタでは、信号の前向き経路と後ろ向き経路間での係数乗算器は設けず、前向き経路に係数乗算器が挿入されている。
図24のパーコールフィルタでは各段の前向き経路と後ろ向き経路に係数乗算器がそれぞれ挿入されており、前向き経路と後ろ向き経路間にも係数乗算器が挿入されている。
図25のパーコールフィルタでは図24と構造は同じであるが係数の設定が異なっている。
図26は遅延Dを使用しないで構成したパーコールフィルタの例を示し、平行な前向き経路にそれぞれ挿入された減算器により経路間の信号の誤差を求めている。
図27は図26に対応する逆処理を行うパーコールフィルタの構成を示している。
上述の参考例9では、自己回帰型線形予測フィルタ処理において、過去のフレームのサンプルを使用せず、フレームの開始サンプルから所定数のサンプルまで順次線形予測の次数を増加させる場合を示したが、この参考例10では、FIRフィルタ処理において、過去のフレームのサンプルを使用せず、順次タップ数を増加させる。
図28Aに例えば図1におけるサンプリング部でFIRフィルタ処理にこの発明を適用した場合の参考例を示す。バッファ100には現フレームFCのサンプルx(0), ..., x(L-1)が格納されている。図2A,2B,2Cを参照して説明したように、本来FIRフィルタ処理を行う場合、各時点nのサンプルx(n)に対しそのサンプルと、その前後T個ずつの計2T+1個のサンプルと、係数h1, ..., h2T+1の畳み込み演算を行うが、この発明を適用した場合、前フレームのサンプルは使用せず、図28Bの表に示すように現フレームの先頭x(0)からサンプルx(T)まではサンプルごとにFIRフィルタのタップ数を増加させ、サンプルx(T)以降は所定のタップ数のフィルタ処理を行う。
図28A,28Bは簡単のためT=2とした場合のフィルタ処理の例を示している。予測係数決定部101はサンプルx(0), x(1), ... が与えられ、それに基づいてサンプル番号n毎に、図28Bの表に示すように予測係数h0, h1, ...を算出する。バッファ100か
ら読み出した現フレームのサンプルx(0)に対し係数h0が乗算器220により乗算され、出
力サンプルy(0)が得られる。次に乗算器220, 221, 222と加算器231によりサンプルx(0), x(1), x(2)と係数h0, h1, h2の畳み込み演算を行い、出力y(1)が得られる。次に乗算器220, ...,224と加算器232によりサンプルx(0), ..., x(4)と係数h0, ..., h4の畳み込み演算を行い、出力y(2)が得られる。以降はn=L-3までサンプルx(n)とその前後4個の合計5つのサンプルが係数h0, ..., h4と畳み込み演算され、出力y(n)を得る。更
にこれ以降の現フレームの残りのサンプル数はTより少なくなるため、フィルタ処理のタップ数を順次減らす。
この様に図28Bの例ではフレームの開始側と対称にフレームの終了側でサンプル番号L-2では係数h0, h1, h2を使用し、サンプル番号L-1では係数h0のみを使用する。即ち、フレームの先端及び後端に向かってタップ数が対称的に減少するように処理を行っている。しかし、必ずしも対称である必要はない。また、この例ではフィルタ処理の対象となるサンプルとしては、各サンプルx(n)と、その前後対称に同数のサンプルを使用するので、サンプルx(0)からx(T)までは、フィルタ処理のタップ数を1, 3, 5, ..., 2T+1と増加させている。しかしながら、フィルタ処理の対象サンプルは、必ずしもサンプルx(n)に対し前後対称に選択する必要はない。
図29は上述の参考例10のFIRフィルタ処理手順を示す。
ステップS1:サンプル番号nと変数tを0に初期設定する。
ステップS2:入力サンプルに対する畳み込み演算を次式
Figure 0004759078

で実行し、y(n)を出力する。
ステップS3:tとnをそれぞれ1歩進する。
ステップS4:n=Tとなったか判定し、なっていなければステップS2に戻り、再びステ
ップS2,S3,S4を実行する。これによりnの増加とともに増加されたタップ数で畳み込み処理が行われる。
ステップS5:n=Tとなっていれば次式
Figure 0004759078

により畳み込み演算を行い、y(n)を出力する。
ステップS6:nを1歩進する。
ステップS7:n=L-Tとなったか判定し、なっていなければステップS5に戻って再びス
テップS5,S6,S7を実行する。これによりn=L-Tまでタップ数2T+1のフィルタ処理
が繰り返し実行される。
ステップS8:n=L-Tとなっていれば次式
Figure 0004759078
により畳み込み演算を行い、y(n)を出力する。
ステップS9:n=L-1となったか判定し、なっていれば処理を終了する。
ステップS10:n=L-1となっていなければnを1歩進しTを1減少させ、ステップS8に戻り、再びステップS8,S9を実行する。これによりフレームの後端に向かってnの増加とともにタップ数が漸次減少したフィルタ処理が行われる。
参考例11は、参考例4において代用サンプル列を使用せずに、参考例10による予測次数を順次増加させる手法を適用したものであり、以下に図30、31、32を参照して説明する。
図30に示すように、処理部200は図11で示した構成から代用サンプル列付加部240を除去した構成となっている。また、予測誤差生成部51は、図17、18あるいは図21Aで説明した予測誤差信号生成処理を実行する。
図11、12、13で説明したと同様に、処理対象の1フレームFCのディジタル信号(サンプル列)SFC(=[x(0), …, x(L-1)])は例えばバッファ100に格納されてあり、
類似サンプル列選択部210により、フレームFC内の先頭サンプル列x(0), …, x(p-1)と類似するサンプル列x(n+τ), …, x(n+τ+p-1)を、バッファ100内のそのフレームFCのサンプル列SFCから読み出す(S1)。この類似サンプル列x(n+τ), …, x(n+τ+p-1)を図31に示すように類似サンプル列u(0), …, u(p-1)となるようにフレームFC内の先頭位置にずらし、この類似サンプル列u(n)に利得付与部220で利得β(0<β≦1)を掛け算して、サンプル列u(n)′=βu(n)とし(S2)、このサンプル列u(n)'を当該フ
レームFCのサンプル列x(0), …, x(L-1)より減算部230で減算し、その結果を図12に示すようにサンプル列v(0), …, v(L-1)とする(S3)。つまり
n=0, …, p-1でv(n)=x(n)−u(n)′
n=p, …, L-1でv(n)=x(n)
とする。x(n+τ), …, x(n+τ+p-1)に利得βを掛け算した後、このサンプル列をフレーム内の先頭位置にずらしてサンプル列u(n)′としてもよい。
サンプル列v(0), …, v(L-1)を予測誤差生成部51へ入力して、図17、18または図21Aで説明した自己回帰型予測により予測誤差信号y(0), …, y(L-1)を生成する(S5)。
類似サンプル列x(n+τ), …, x(n+τ+p-1)の位置τ及び利得βの決定は参考例4において説明したと同様に選択決定制御部260による制御のもとに行う。
このようにして決定されたτ,βを用いて生成したサンプル列v(p), …, v(L-1)に対する予測誤差信号を生成し(S4)、またその時用いたτとβを表わす補助情報AIを補助情報生成部270で生成し(S5)、更に必要に応じて補助情報AIを補助情報符号化部280で符号CAIに符号化する。符号化器によるフレームFCの入力ディジタル信号に対する符号化符号の一部に補助情報AI又は符号CAIを加える。
上述においてτの値は、予測次数pより大きい方がよく、類似サンプル列u(n)の長さΔUとτとの和ΔU+τがL-1以下、つまりx(τ+ΔU)が当該フレームFCから外れない範囲でτを決めればよい。類似サンプル列u(n)の長さΔUはτ以下であればよく、予測次数pに関係しない、p以下でも以上でもよいがp/2以上が好ましい。更に類似サンプル列u(n)
の先頭位置をフレームFC内の先頭位置と必ずしも一致させなくてもよい、つまりu(n)は例えばn=3, …, 3+ΔUとしてもよい。類似サンプル列u(n)に掛ける利得βはサンプルに依存した重みをつけてもよい、つまりu(n)に予め決めた窓関数ω(n)を掛けてもよく、この
場合は補助情報はτを表すものだけでよい。
参考例11と対応する予測合成処理方法の参考例を図33、34、35を参照して説明する。この予測合成処理方法は、図14、15、16で説明した参考例4の場合と同様に、例えば図1中の復号化器30内の予測合成部63に用いられるものであり、特に途中のフレームから復号する場合でも連続性、品質がよい復号信号が得られる。
図33に示す機能構成例は図14の構成において処理部300中の代用サンプル列生成部320を除去した構成と同様である。ただし予測合成部63は参考例4の図20又は21Bで説明したと同様の予測合成処理を行う。
自己回帰型予測により予測合成処理を行うべきディジタル信号(予測誤差信号)の現フレームFCのサンプル列y(0),…,y(L-1)が例えばバッファ100内に格納されてあり、読出書込部310によりサンプル列y(0), …, y(L-1)が読み出される。
サンプル列y(0), …, y(L-1)をその先頭より順次、予測合成部63へ供給し(S1)、予測合成処理を行って予測合成信号v(n)'(n=0, ..., L-1)を生成する(S2)。この予測合成信号v(n)'をバッファ100に一時格納する。この予測合成には図20又は21Bで
説明した手法を用いる。
補助情報復号化部330により、現フレームFCの符号の一部としての補助符号CAIを復号し、補助情報を求めこれよりτとβを得る(S3)。補助情報復号化部330には補助情報自体が入力される場合もある。サンプル列取得部340によりτを用いて、合成信号(サンプル)列v(n)から予め決められた数、この例ではp個の連続するサンプルよりなるサンプル列v(τ), …, v(τ+p)を複製し、つまり予測合成信号列v(n)をそのままとしてv(τ), …, v(τ+p)を取得し(S4)、このサンプル列をその先頭がフレームFCの先頭位置になるようにシフトしてサンプル列u(n)とし、かつこれに補助情報よりの利得βを利得付与部350で掛け算して補正サンプル列u(n)′=βu(n)を生成する(S5)。
この補正サンプル列u(n)′を予測合成サンプル(信号)列v(n)に加算して正規の予測合成信号x(n)(n=0, ..., L-1)として出力する(S6)。予測合成サンプル列x(n)は
n=0, …, p-1 で x(n)=v(n)+u(n)′
n=p, …, L-1 で x(n)=v(n)
である。
この参考例12は参考例11と対応するものであるから、補正サンプル列u(n)′の長さΔUはpに限らず、つまり予測次数とは無関係のもので、予め決められたものであり、また補正サンプル列u(n)′の先頭サンプルの位置は合成信号v(n)の先頭サンプルv(0)と必ずしも一致させるものでなく、これも予め決められたものである。更に利得βは補助情報に含まれることなく、予め決められた窓関数ω(n)によりサンプルu(n)ごとに重み付けする
場合もある。
第1実施形態
以下、本発明によるディジタル信号処理方法を説明する。
この発明の第1実施形態は例えば原ディジタル信号をフレーム単位で符号化する場合に、その一部の処理として自己回帰型予測誤差信号を生成する処理をする際に、あるいは補間フィルタ処理などを行う際に、現フレームの直前(過去)のフレームの末尾のサンプル系列または現フレームの先頭のサンプル系列を別に符号化し、その符号(補助符号)を、原ディジタル信号の現フレームの符号化符号の一部に加える。復号側で前記予測誤差信号を予測合成する際に、あるいは補間フィルタ処理などを行う際に、当該フレームの前(過去)のフレームの符号が存在しない場合に、補助符号を復号し、その復号サンプル列を、当該フレームの予測合成に、前フレームの末尾合成信号として用いる。
第1実施形態の実施例1を図36及び図37を参照して説明する。この実施例1は符号化器、例えば図1中の符号化器10中の予測誤差生成部51に第1実施形態を適用した場合である。原ディジタル信号SM は符号化器10でフレームごとに符号化され、フレームごとに符号を出力する。その符号化処理の一部における予測誤差生成部51では例えば図3A、図3Bを参照して説明したようにして、その入力サンプル列x(n)を自己回帰型で予測してその予測誤差信号y(n)を生成し、1フレームごとに出力する。
この入力サンプル列x(n)を分岐して補助サンプル列取得部410により現フレームFCの直前(過去)のフレームの末尾サンプルx(-p), …, x(-1)を、予測誤差生成部51における予測次数p個分取得し、補助サンプル列とする。この補助サンプル列x(-p), …, x(-1)を補助情報符号化部420で符号化し、補助符号CA を生成し、この補助符号CA をその現フレームFCの原ディジタル信号の符号化符号の一部とする。この例では主符号Im、誤差符号Peと補助符号CA を合成部19で合成して現フレームFCの符号の組として出力し、伝送又は記録する。
補助情報符号化部420では必ずしも符号化することなくx(-p), …, x(-1)(一般にはPCM符号)を、補助サンプル列であることを表わすコードを付加して出力してもよい。好ましくは例えば差分PCM符号、予測符号(予測誤差+予測係数)、ベクトル量子化符号などで圧縮符号化する。
前フレームの末尾サンプルを用いず、図37中に破線で示すように現フレームFC中の先頭サンプルの予測次数分、x(0), …, x(p-1)を補助サンプル列として補助サンプル列取得部410で取得してもよい。この場合の補助符号を図37ではCA′として示してある。
実施例1の予測誤差生成と対応する予測合成処理の実施例2を図38、図39を参照して説明する。原ディジタル信号SM をフレームごとに符号化した符号の組が、各フレームを区別できるように例えば図1中に示す復号化器30などの復号化器30に入力される。復号化器30内にフレームごとの符号の組が各符号に分離され、これらを用いて復号化処理がなされる。その復号化処理の一部に予測誤差信号y(n)を予測合成部63において自己回帰型で予測合成するディジタル処理を行う。この予測合成処理は例えば図4A、図4Bを参照して説明したようにして行われる。つまり現フレームFCの予測誤差信号y(n)の先頭部y(0), …, y(p-1)の予測合成には前(過去)のフレームの予測合成信号の中の末尾サンプルx(-p), …, x(-1)を必要とする。
しかし、伝送途中であるパケットが欠落して、前フレームの符号組(Im, Pe, CA)が得られない場合やランダムアクセスによる、連続する複数のフレームの符号組の途中のフレームの符号組から復号化処理を行う場合など、前(過去)フレームの符号組が存在しない場合は、これを欠落検出部450で検出し、分離部32で分離された補助符号CA(又はCA′)(実施例1で説明した補助符号CA又はCA′)を補助情報復号化部460で復号化して補助サンプル列x(-p), …, x(-1)(又はx(0), …, x(p-1))を生成し、この補助サンプル列を前フレームの予測合成末尾サンプル列x(-p), …, x(-1)として予測合成部63に入力し、その後、現フレームの予測誤差信号y(0), …, y(L-1)を順次予測合成部63に入力して、予測合成処理を行い、合成信号x(0), …, x(L-1)を生成する。補助符号CA(CA′)は2重になり冗長であるが前フレーム依存することなく、連続性、品質の良い予測合成信号が得られる。補助情報復号化部460での復号化処理方法は、図36中の補助情報符号化部420の符号化処理方法と対応したものを用いる。
上述図36〜39では例えば図1における符号化器10内の予測誤差生成部51と復号化器30内の予測合成器63とに関連したディジタル信号処理について説明したが、同様の手法を図1のアップサンプリング部16及び34内で使用される図2Aに示したFIRフィルタに関連したディジタル信号処理にも適用することができる。その場合は図36の予測誤差生成部51及び図38の予測合成部63の代わりに括弧内に示すようにそれぞれ図2AのFIRフィルタを使用する。信号処理手順は図36〜39で説明した処理とまったく同様である。
図36〜39の実施例の最大の特徴は、図1における符号化、復号化システムにおいて、符号化処理の中間段階の信号である例えば予測誤差生成部51の入力信号、即ち誤差信号の前フレームの末尾サンプル列(または現フレームの先頭サンプル列)を現フレームの補助符号CAとして他の符号Im, Peとともに送出するので、受信側ではフレームの欠落が検出された場合、次のフレームにおいて予測合成部63においては現フレームで入手した補助符号から得たサンプル列を現フレームの誤差信号の先頭に付加して直ちに予測合成処理を開始することができる利点がある。
補助符号としては前述のように各種の符号を使用できるが、補助サンプル列は例えば予測次数程度のわずかな数のサンプルなので、補助符号CAとして、例えばサンプル列のPCM符号を用いた場合には、復号側においてフレーム欠落検出後、現フレームの補助符号CAをそのまま生の補助サンプル列データとして使用可能であり復号を直ちに開始できる。この手法をアップコンバート部のFIRフィルタに適用した場合も同様の効果がある。
応用参考例1
例えばインターネット上で映像、音声等が配信される場合、利用者はどのフレームからでもランダムアクセスできるのではなく、一般に図40に示すスーパーフレームSFを構成するフレーム列の開始フレームFHの先頭PHでのみランダムアクセスが可能である。各フレームには前述のディジタル信号処理を受けた予測誤差信号の予測誤差符号Peの他、主符号Im、補助符号CAが挿入され、これらフレームからなるスーパーフレームFSは、例えばパケットに格納されて伝送される。
受信側が開始フレームをランダムアクセスした時点では、それより過去のフレームの情報を持っていないので、その開始フレーム内のサンプルのみで処理を完結する。その場合にも前述の各参考例で説明したこの発明によるディジタル信号処理をそのフレームに施しておくことにより、ランダムアクセス時点から急速に線形予測の精度を高めることができ、短時間に高品質の受信を開始できる。
ランダムアクセスの開始フレームに限り、過去のフレームのサンプルを使用せずに開始フレーム内のサンプルだけでディジタル処理を完結する。このため、時間的に前から線形予測する処理と、時間的に後から予測する処理のいずれも可能である。一方、各フレーム境界PFでは、直前のフレームのサンプルを利用した線形予測処理を開始することができる。
図41Aは図17、21A、30で説明した参考例に適用可能な応用参考例を示す。この参考例では、符号化器10の処理部500は予測誤差生成部51と、後ろ向き予測部511と、判定部512と、選択部513と、補助情報符号化部514とを有している。また、図示してないが、符号化器10は主符号を生成する符号化器、予測誤差信号y(n)を符号化して予測誤差符号Peを出力する符号化器などを有している。符号Im, Pe, CAは合成部19でパケットに格納され、出力される。
この応用参考例では、後ろ向き予測部511で開始フレームの先頭シンボルから過去の方向に線形予測処理を行う。予測誤差生成部51は全てのフレームのサンプルに対し前向き線形予測処理を行う。判定部512は予測誤差生成部51により開始フレームのサンプルに対し前向き線形予測処理して得た予測誤差を符号化し、また後ろ向き予測部511により開始フレームのサンプルを後ろ向き線形予測処理されて得られた予測誤差と符号化し、これらの符号量を比較し、小さいほうを選択する選択情報SLを選択部513に与える。選択部513は開始フレームについて符号量の小さいほうの予測誤差信号y(n)を選択出力し、以降のフレームについては予測誤差生成部51の出力を選択出力する。選択情報SLは補助情報符号化部514で符号化され補助符号CAとして出力される。
図41Bは図41Aの符号化器10に対応する復号化器30を示し、図20、21B,33の参考例に適用可能である。分離部32でパケットから分離された主符号Im及び予測誤差符号Peは図示してない復号器で復号される。処理部600は、予測合成部63と、後ろ向き予測合成部631と、補助情報復号部632と、選択部633とを有している。予測誤差符号Peから復号された予測誤差信号y(n)は全てのフレームのサンプルについて予測合成部63で予測合成処理される。一方、後ろ向き予測合成部631は開始フレームについてのみ後ろ向き予測合成を行う。補助情報復号部632により補助情報CAが復号されて選択情報SLが得られ、これにより選択部633を制御して開始フレームについて予測合成部63の出力か、または後ろ向き予測合成部631の出力かを選択する。以降のフレームについては全て予測合成部63の出力を選択する。
応用参考例2
前述したように、図17及び21Aの参考例により符号化側においてサンプル列に予測誤差生成処理を行うと、フレームの先頭サンプルx(0)はそのまま予測誤差サンプルy(0)として出力され、以降サンプルx(1), x(2), ..., x(p-1)に対し、1次の予測処理、2次の
予測処理、・・・p次の予測処理が行われる。即ち、図40で示したランダムアクセス開始フレームの先頭サンプルは元のサンプルx(0)と同じ振幅を有し、2番目の予測値、3番目の予測値と予測次数が増加するにつれ予測精度が高まり、その予測誤差の振幅は小さくなる。このことを利用して、エントロピー符号化のパラメータを調整することにより符号量を減らすことが可能である。図42Aはそのようなエントロピー符号化のパラメータを調整可能な符号化器10とその処理部500の構成を示し、図42Bは図42Aに対応する復号化器30とその処理部600の構成を示す。
図42Aに示すように、処理部500は予測誤差生成部51と、符号化部520と、符号化テーブル530と、補助情報符号化部540とを含んでいる。予測誤差生成部51はサンプルx(n)に対し前述の図17又は21Aの予測誤差生成処理を行い、予測誤差信号サンプルy(n)を出力する。符号化部520は例えば符号化テーブル530を参照してハフマン符号化を行う。この例ではフレームの振幅が大きい先頭サンプルx(0)と、2番目のサンプルx(1)に対しては専用のテーブルT1を使用して符号化を行い、3番目以降のサンプルx(2), x(3), ...予め決めた複数のサンプル毎に最大振幅値を求め、その値により複数テ
ーブル、ここでは2つのテーブルT2,T3の1つを選択し、その複数のサンプルをそれぞれ符号化して誤差符号Peを出力する。また、その複数のサンプル毎にどの符号化テーブルを選択したかを表す選択情報STを出力する。選択情報STは補助情報符号化部54により符号化され補助情報CAとして出力される。複数フレーム分の符号Pe, CAは主符号Imと共に合成部19でパケットに格納され、送出される。
図42Bに示すように復号化器30の処理部600は、補助符号復号化部632と、復号部640と、復号テーブル641と、予測合成部63とを含んでいる。補助情報復号部632は分離部32からの補助符号CAを復号して選択情報STを復号部640に与える。復号テーブル641は図42Aの符号化器10における符号化テーブル530と同じものを使用する。復号部640は開始フレームの先頭と次の2つの予測誤差符号Peに対して復号テーブルT1を使用して復号し、予測誤差信号サンプルy(0), y(1)を出力する。以降の予測誤差符号Peに対しては前記複数符号毎に選択情報STにより指定されたテーブルT2又はT3の1つを選択して復号を行い、予測誤差信号サンプルy(n)を出力する。予測合成部63は前述の図20又は21Bの予測合成処理を適用したものであり、予測誤差信号y(n)を予測合成処理して予測合成信号x(n)を出力する。
他の変形例
第2参考形態及び第1実施形態は自己回帰型フィルタを用いる場合に限らず、第1参考形態と同様に一般にFIRフィルタのような処理にも適用できる。更に、上述した各参考例において代用サンプル列AS、AS′としては、その各サンプルの上位桁(ビット)だけを用いてもよく、あるいはAS、AS′のもととなる現フレームから取り出したサンプル列ΔS、ΔS′の各サンプルの上位桁(ビット)だけを用いて、AS、AS′を求めてもよい。
上述では、現フレームの処理に、前又は/及び後のフレームのサンプル列の代用として、現フレーム内のサンプル列を利用したが、そのような代用サンプル列を用いることなく現フレーム内でのサンプルのみで完結するようにしてもよい。
例えばタップ数が少ない短いフィルタにおいては、例えばアップサンプルなどのあとにサンプル値を平滑化または補間する場合には簡単な外挿も可能である。即ち例えば図43及び図44においてバッファに現フレームのサンプル列SFC(=x(1), x(3), x(5), …)が格納され、このサンプリング周波数を2倍にアップサンプリングする場合、制御部の制御のもとに図43Aに示すように、現フレームFCの先頭サンプルx(0)を、現フレームFCのそれに近いサンプルx(1)、x(3)などから外挿部で外挿し、サンプルx(2)は両隣りのサンプルx(1)とx(3)との平均値とし(内挿し)て内挿部により求め、サンプルx(4)以後はフィルタ処理により補間推定する。例えばサンプルx(4)はx(1), x(3), x(5), x(7)から7タップのFIRフィルタにより推定する。この場合1つ置きの3つのタップのタップ係数(フィルタ係数)はゼロとする。これら推定したサンプルx(0)、x(2)、および入力サンプルx(1)x(3)を、図43Aに示すサンプル列になるようにフィルタ出力に対し合成部で合成する。
サンプルx(0)の外挿の方法は図43Bに示すように最も近いサンプルx(1)をそのまま
用いる。あるいは図43Cに示すように、近くの2つのサンプルx(1)、x(3)を結ぶ直線91を延長してサンプルx(0)時点の値をサンプルx(0)の値とする(2点直線外挿)。あるいは図43Dに示すように近くの3つのサンプルx(1)、x(3)、x(5)に近い直線(最小2乗直線)92を延長してサンプルx(0)時点の値をサンプルx(0)とする(3点直線外挿)。あるいは図43Eに示すように近くの3つのサンプルx(1), x(3), x(5)に近い2次曲線を延長してサンプルx(0)時点の値をサンプルx(0)とする(3点2次関数外挿)。
上述における処理対象ディジタル信号は、一般にフレーム単位での処理であるが、当該フレームの前又は/及び後のフレームにまたがって処理を行うフィルタ処理を必要とする信号であれば、どのようなものでもよく、逆に云えばこの発明はそのようなフィルタ処理を必要とする処理を対象とするものであり、符号化処理や復号化処理の一部の処理に限られるものでない、符号化処理、復号化処理に適用する場合も、可逆符号化、可逆復号化、非可逆符号化、非可逆復号化の各処理の何れにも利用されるものである。
上述したこの発明のディジタル処理器(図には処理部として表示しているものもある)はコンピュータによりプログラムを実行させて機能させることもできる。つまり上述したこの発明の各種ディジタル信号処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムをCD−ROM、磁気ディスクなどの記録媒体から、あるいは通信回線を介してコンピュータ内にインストールして、そのプログラムを実行させればよい。
上述したこの発明の参考例によれば、例えば符号化に用いるこの発明によるディジタル信号処理方法は次のような構成であるとも云える。
(A)フレーム毎にディジタル信号を符号化する符号化方法に用いられ、現サンプルと、少なくとも直前のp(pは1以上の整数)個のサンプルと直後のQ(Qは1以上の整数)サンプルのうちいずれかを線形結合するフィルタによる処理方法であって、ここでサンプルとは入力信号でも予測誤差などの中間信号でもよい。
現フレームの先頭サンプルの直前のp個のサンプルとして、現フレーム内の一部の連続するp個のサンプルを用いたp個の代用サンプルを配し、
前記フィルタにより先頭サンプルとその直前に配された前記代用サンプルの少なくとも一部とを線形結合し、又は現フレームの末尾サンプルの直後のQ個のサンプルとして、現フレーム内の一部の連続するQ個のサンプルを用いたQ個の代用サンプルを配し、
前記フィルタにより末尾サンプルとその直後に配された代用サンプルの少なくとも一部とを線形結合することを特徴とする。
また例えば復号化に用いるこの発明によるディジタル信号処理方法は次のような構成であるとも云える。
(B)フレーム毎にディジタル信号を再生する復号化方法に用いられ、現サンプルと、少なくとも直前のp(pは1以上の整数)個のサンプルと直後のQ(Qは1以上の整数)サンプルのうちいずれかを線形結合するフィルタによる処理方法であって、ここでサンプルは予測誤差などの中間信号であり、
直前のフレームが存在しない場合、 現フレームの先頭サンプルの直前のp個の代用サンプルとして現フレーム内の一部の連続するp個のサンプルを用い、前記フィルタにより先頭サンプルと代用サンプルの少なくとも一部とを線形結合し、
直後のフレームが存在しない場合、
現フレームの末尾サンプルの直後のQ個の代用サンプルとして現フレーム内の一部の連続するQ個のサンプルを用い、前記フィルタにより末尾サンプルと代用サンプルの少なくとも一部とを線形結合することを特徴とする。
この発明を使用することにより、送信信号に対し任意の時点のフレームでアクセスしても、そのフレームから直ちに再生が可能となる(ランダムアクセスが可能となる)ので、例えばインターネットを介して配信される音声、映像コンテンツの送受信に利用できる。

Claims (4)

  1. ィジタル信号のフレーム単位での符号化に用いられ、当該フレームの先頭の連続する一部のサンプル系列、当該フレームの前のフレームの末尾の連続する一部のサンプル系列、当該フレームの末尾の連続する一部のサンプル系列、当該フレームの後ろのフレームの先頭の連続する一部のサンプル系列、のうち少なくとも1つのサンプル系列を用いて当該フレームの上記ディジタル信号についてフィルタリング又は予測処理をするディジタル信号処理方法であって、
    当該フレームの上記ディジタル信号を符号化して当該フレームの主符号を生成するステップと、
    上記少なくとも1つのサンプル系列を、当該フレームの上記ディジタル信号とは別に符号化して得た補助符号を生成するステップと
    上記主符号と上記補助符号とを当該フレームの符号に含むステップ
    を含むことを特徴とするディジタル信号処理方法。
  2. フレーム単位の復号化に用いられるディジタル信号処理方法であって、
    当該フレームの符号から主符号と補助符号とを分離するステップと、
    当該フレームの主符号を復号して当該フレームのサンプル系列を得るステップと、
    当該フレームの補助符号を復号して当該フレームの先頭の連続する一部のサンプル系列、当該フレームの前のフレームの末尾の連続する一部のサンプル系列、当該フレームの末尾の連続する一部のサンプル系列、当該フレームの後ろのフレームの先頭の連続する一部のサンプル系列、の少なくとも1つのサンプル系列を求めるステップと、
    記少なくとも1つのサンプル系列を、当該フレームの前のフレームの末尾の補助サンプル系列又は当該フレームの後ろのフレームの先頭の補助サンプル系列として当該フレームの上記サンプル系列についてフィルタリング又は予測するステップ、
    とを含むことを特徴とするディジタル信号処理方法。
  3. 請求項1又は2に記載したディジタル信号処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  4. 請求項1又は2に記載したディジタル信号処理方法の各ステップをコンピュータ実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
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