JP4757417B2 - 化粧用ブラシ - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する分野】
この発明は、睫毛にマスカラ化粧料を塗布するための化粧用ブラシに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来公知の睫毛にマスカラ化粧料を塗布するための化粧用ブラシは、針金の間にブリッスルを構成する繊維を挟み込んだ後、針金を捻って固定し、成形するスクリューブラシが一般に広く知られ、使用されている。ブリッスルを構成する繊維には、中空のもの、ウェーブ状のもの或は繊維をバラけさせたもの等も提案され、実用化されている。また、ブラシ全体の形状は、通常の円筒状の他、先端に向かって径が減少しているテーパー状のもの、カール状のもの等も提案されている。スクリューブラシ以外では、櫛状のもの、ネジ状のもの等も提案されている。これら種々のマスカラ化粧料を塗布するための化粧用ブラシは、いずれもボリューム効果、カール効果、さばき易さ、目尻・目頭への塗布のし易さ等、何らかの効果をねらったものであるが、複数の効果を同時に満足させ得るものは従来知られていない。特に、ボリューム効果とカール効果を同時に満足させ得る化粧用ブラシはなかった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、マスカラ化粧料の塗布時に睫毛に対してボリューム効果とカール効果の両方の効果を同時に達成可能としたものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの発明が採った手段は、ブラシのブリッスルを構成する繊維状の塗布部が、軸部の外周面から放射方向に延び出す延出部分と該延出部分から交差する方向に延びる複数の交差部分とから構成され、各交差部分が湾曲しながら異なる方向に延出することにより、化粧料を毛にボリューム効果を持って塗布すると共に、カール効果をもたらすようにしたことを特徴とする。
【０００５】
各交差部分の最大高さＬ_１と、先端の高さＬ_２が、Ｌ_１ ＞Ｌ_２の関係にあることを特徴とする。
【０００６】
各交差部分がそれぞれ異なる最大高さを有することを特徴とする。
【０００７】
延出部分が、直線状に形成されていることを特徴とする。
【０００８】
ブラシ部が、軸部の周囲に円筒状に形成されていることを特徴とする。
【０００９】
ブラシ部が、軸部の周囲にテーパー状に形成されていることを特徴とする。
【００１０】
ブラシ部が、軸部の一部から放射状に形成されていることを特徴とする。
【００１１】
【発明の実施の形態】
この発明の好ましい実施の形態を、以下に詳細に説明する。図１を参照して、この発明の化粧用ブラシは、マスカラを保持し睫毛に塗布するためのブラシのブリッスルを構成する複数の繊維状の塗布部と、該塗布部を支持するための軸部とからなり、塗布部(１)は基部が軸部(２)に固定され且つ軸部の外周面から放射方向に延びる延出部分(１a)と、該延出部分(１a)の先端から延出部分(１a)に対して交差して延びる交差部分(１b)とを有しており、交差部分(１b)の存在によりマスカラ化粧料の塗布をボリュームをもって行うことが出来ると共に、睫毛のカールを行うことが可能となる。塗布部(１)の交差部分(１b)の軸部中心からの最大高さ（Ｌ_１）と、交差部分(１b)先端の軸部中心からの高さ（Ｌ_２）とは、Ｌ_１ ＞Ｌ_２の関係に形成される。また、延出部分(１a)は、好ましくは直線状に形成する。交差部分(１b)が、睫毛を引っかけるようにマスカラ化粧料を塗布することができるため、睫毛の下面だけでなく上面にも化粧料が塗布され、睫毛を太く見せるボリューム効果を得ることができる。又、睫毛を引っかけることにより、睫毛をカールさせる効果も同時に達成される。
【００１２】
図２は、交差部分と延出部分をＬ字状に形成したものであり、図３は交差部分を半円形のカール状に形成したものである。交差部分(１b)は、延出部分(１a)から一方向にのみ形成する必要はなく、図４に示すように異なった複数の方向に形成しても良く、又図５に示すように延出部分(１a)の先端から板状に形成しても良い。更に、図６に示すように球状に形成しても良い。要するに交差部分(１b)は、延出部分(１a)から側方に延び出して睫毛を引っかけることが可能な形状であればよい。従って、図２〜６に示す形状を組合せたものであっても良く、高さを異ならせて複数形成しても良い。
【００１３】
ブラシの外形は、図７に示す円筒形状が最も一般的であるが、これに限られないことは勿論であり、図８に示すテーパー形状、或は円筒形状とテーパー形状とを組み合わせた形状、更には図９に示すように軸部(２)の一放射方向に歯ブラシ状に形成しても良い。塗布部(１)は、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリエチレン等の軟質樹脂で形成される。軸部(２)は、塗布部(１)と同一の材質で形成し、一体に成形するのが好ましいがこれに限られるものではない。
【００１４】
【発明の効果】
この発明によれば、ブラシのブリッスルを構成する繊維状の塗布部が、軸部の外周面から放射方向に延び出す延出部分と該延出部分から交差する方向に延びる交差部分とから構成されているので、交差部分により睫毛を引っかけて化粧料の塗布を行うことが出来、化粧料を睫毛の下面のみならず上面にも塗布してボリューム効果を得ることができると共に、睫毛をカールさせる効果を同時に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明にかかるブラシの基本構成を概念的に示す図
【図２】塗布部の一例を示す図
【図３】塗布部の他の例を示す図
【図４】塗布部の更に他の例を示す図
【図５】塗布部の更に他の例を示す図
【図６】塗布部の更に他の例を示す図
【図７】ブラシ部の形状の一例を示す図
【図８】ブラシ部の形状の他の例を示す図
【図９】ブラシ部の形状の更に他の例を示す図
【符号の説明】
(１)塗布部
(１a)延出部分
(１b)交差部分
(２)軸部

Claims (6)

1. ブラシのブリッスルを構成する繊維状の塗布部が、軸部の外周面から放射方向に延び出す延出部分と該延出部分から交差する方向に延びる複数の交差部分とから構成され、各交差部分が湾曲しながらそれぞれ異なる方向に延出し、各交差部分の最大高さＬ_１と、先端の高さＬ_２が、Ｌ_１＞Ｌ_２の関係にあることにより、化粧料を毛にボリューム効果を持って塗布すると共に、カール効果をもたらすようにしたことを特徴とする化粧用ブラシ。
2. 各交差部分がそれぞれ異なる最大高さを有することを特徴とする請求項１記載の化粧用ブラシ。
3. 延出部分が、直線状に形成されていることを特徴とする請求項１又は２記載の化粧用ブラシ。
4. ブラシ部が、軸部の周囲に円筒状に形成されていることを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載の化粧用ブラシ。
5. ブラシ部が、軸部の周囲にテーパー状に形成されていることを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の化粧用ブラシ。
6. ブラシ部が、軸部の一部から放射状に形成されていることを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載の化粧用ブラシ。

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