JP2995488B2 - まつげにマスカラを塗布するブラシ及びその製法 - Google Patents

まつげにマスカラを塗布するブラシ及びその製法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野} 本発明は、まつげにマスカラを塗布するブラシに関す
る。
[発明の背景] まつげにマスカラを塗布するのに一般的に使われるブ
ラシは、ねじった針金で作った心すなわち支持体上に配
置した剛毛で構成されている。これ等の剛毛は、リング
または常習的にはつる巻線を形成するようにし、この同
じ心に放射状に固定される。各剛毛の端部により形成し
た外部包絡線は、円筒形、円筒円すい形又は円すい形の
形状を持つ。ねじった針金は一般に、ブラシを操作でき
るようにするスリーブ内に固定される。
マスカラブラシは、次の3つの特徴を持つ化粧に使え
ることを意味する。すなわちこのブラシはまつげを十分
に分離して、これ等のまつげが相互に固着してかたまる
ことがないようにする。このブラシは均質である。又ブ
ラシを通す回数は最低数だけでよい。まつげの良好な分
離のために又まつげが相互に固着しないようにするため
に、ブラシの剛毛は2本のまつげの間を通り、これ等の
まつげを分離することができなければならない。すなわ
ちブラシはまつげをくしけずる。化粧を均等にしようと
すると、ブラシはマスカラをまつげにその全長にわり一
定量のマスカラを塗布することができなければならな
い。
英国特許願BGA2,170,996号明細書では長い剛毛と短い
剛毛とを持つブラシが提案されている。長い剛毛は縦方
向の列に又はつる巻線形に配置したけばを形成する。長
い剛毛のけばの幅は問題にならないことはないが、互い
に隣接するまつげを良好な状態に分離するには大きすぎ
る。
仏国特許願FRA2,605,505号明細書で本出願人は、長い
剛毛と比較的短い剛毛とを持ちブラシ周辺で測った峰部
の厚さが広くても1.5mmに等しいブラシを提案した。と
くに心に直交する平面では剛毛の端部は、直線の又は凹
入した3つないし6つの側片を持つ多角形を構成する包
絡線を形成する。これ等のブラシは、まつげのくしけず
り作用を向上し、そして約2ないし4本の長い剛毛の房
から成る多角形の各頂部はくしとして作用する。
次次の頂部は、剛毛から成る2つの輪の間の距離に又
はつる巻線のピッチに等しい間隔により隔離され、そし
てこれ等の頂部は、峰部を形成するようにして縦方向に
互いに整合する。従って峰部は直線の「くし」を形成す
る。まつげは、この「くし」の歯の間に入り互いに隔離
されると共に、短い方の剛毛に付着した化粧品を各峰部
を連結する区域内に払う。このようにしてまつげに良好
な分離及び良好な塗布が共にできる。
[発明の目的及び要約] 本発明では、まつげの分離は、長い剛毛(又は「く
し」)の峰部は直線状でなくてつる巻状にわずかにねじ
れているときになお一層向上することが分かった。
従って本発明は、細長い心を備え、この心により保持
され、この心から放射状に延び実質的に規則正しく配分
された剛毛により、前記心を少なくとも部分的に囲み、
短い方の剛毛により囲んだ長い剛毛から成る少なくとも
1条の峰部を形成するようにし、前記剛毛の端部によ
り、前記心に直交する平面内の投影の輪郭を形成し、ブ
ラシ周辺で測った前記峰部の厚さを広くても3mmに等し
くして成る、まつげにマスカラを塗布するブラシにおい
て、前記峰部によりブラシ長さの1倍より大きくて、ブ
ラシ長さの4倍に等しいか又は4倍より小さいピッチを
持つつる巻線を形成したことを特徴とする、まつげにマ
スカラを塗布するブラシにある。それゆえ本発明によれ
ば、つる巻状の峰部を1/4回転ないし1回転だけねじる
ことによってまつげの良好な分離を行ない、まつげにマ
スカラを均質に塗布することができる。
各峰部をつる巻状に配置したときに隣接するまつげは
本ブラシにより同時には化粧されなくてわずかに遅れて
化粧される。すなわちこの遅れによりまつげの一層よい
分離ができる。つる巻線が緊密に重なるときすなわちこ
のつる巻線のピッチがブラシ1個分の長さより短いとき
は、まつげの良好な分離は得られない。さらにつる巻線
ピッチが本ブラシの長さの4倍より大きいときは、各峰
部が縦方向に整合した場合のブラシに比べてもはやあま
り改良が行われない。
マスカラブラシは一般に20ないし30mmの長さを持つ。
さらに本発明によればまつげ又は1群のまつげに沿い
長いまつげから短いまつげまでの通路は、本ブラシにわ
ずかな回転運動又はわずかな縦方向並進運動を加えると
きに等しく進行的に生ずる。このようにしてまつげの規
則正しい塗布が一層容易にできる。
本発明によれば各剛毛の端部による投影で形成される
輪郭は、3ないし6つの側辺を持つ正多角形、だ円形、
シャットル形、又は二等辺三角形で閉じられた半円形の
形状を持つ。
この輪郭がだ円形又はシャットル形である場合には、
この輪郭はブラシの心に対して偏心にするのがよい。
本発明は又、各剛毛を心に輪に沿い又はつる巻線に沿
って配置し、これ等の剛毛の長さを周辺のフライス加工
又は研削加工により逐次に調整し、各剛毛端部が所望の
包絡線を形成するようにする、円筒形、円筒円すい形又
は円すい形の外部包絡線を持つブラシを作る製法におい
て、フライス加工又は研削加工後に前記心を1/4ないし
1回転だけねじり、各峰部がブラシ長さの1ないし4倍
に等しいピッチを持つつる巻線を形成するようにするこ
とを特徴とする製法にある。
特定の製法においては、針金を1列の剛毛上に折曲げ
ることにより心を形成し、このようにして2重にした針
金をねじり、放射状の剛毛のつる巻線状の列の形で前記
剛毛を心のまわりの適所に固定し、次いで前記剛毛の端
部が所望の輪郭を形成するように、前記剛毛の周辺をフ
ライス加工又は研削加工することによって、前記剛毛の
長さを修正する。フライス加工又は研削加工の後に、峰
部がブラシ長さの1ないし4倍に等しいピッチを持つつ
る巻線を形成するように、ブラシの心をふたたびねじ
る。一般に使用剛毛の直径は0.06ないし0.25mmの間に変
る。
各剛毛は、本来天然のもの又は合成のものでよく、ポ
リアミド(ナイロン)が好適である。これ等の剛毛の横
断面は円形又は多角形でよく、或は剛毛はその全長に沿
い少なくとも1条の毛管みぞを備えてもよい。
[実施例] 実施例について図面を参照して説明すると、第1図及
び第3図は本発明によるブラシ1を示す。ブラシ1は、
各剛毛3をつる巻線4の形に固定したより針金により形
成した心2を備えている。ブラシ1は、ブラシ1の端部
に先端を持つ円すいに内接している。各剛毛の端部は、
心2に直交する平面上の透明がほぼ正三角形(第3図参
照)である輪郭を形成する。すなわちブラシ1は第1図
に鎖線で示した3条の峰部6a、6b、6cを持つ。第1図及
び第3図に示したブラシのこの実施例では、峰部6aはこ
のブラシの長さにわたり1/4回転する。すなわちこのつ
る巻線の径路はブラシの長さの1/4に等しい。
第2図は比較のために、各峰部がつる巻状でなくて直
線形であることを除いて、第1図及び第3図に示したブ
ラシと同じ従来のブラシを示す。
第4図ないし第7図は、ブラシの心に直交する平面内
の投影で各剛毛の端部により仕切った種種の輪郭を示
す。第4図では輪郭16は、ブラシの心12を中心とする半
円形16aを備えている。半円形16aは、頂部を丸くした二
等辺三角形16bに直径部で接合してある。
第5図では輪郭26はシャットルの形状を持つ。心22
は、このシャットルの対称中心の外側で図示の実施例で
はこのシャットルの短い対称軸線上に配置してある。
第6図ではブラシは円筒形の外部包絡線を持つ。輪郭
36は正方形の形状を持ち、心32は正方形の中心を貫通す
る。
第7図ではこのブラシも又円筒形の外部囲いを持つ。
輪郭46は、心42を中心とする六角形の形を持つ。
使用者がそのまつげを本発明によるブラシで化粧しよ
うとするときは、使用者は第8図及び第9図に示すよう
にブラシ1をまつげ17の所に持来す。まつげ17は、「く
し」を形成する3条の峰部6a、6b、6cにより良好な状態
で分離する。第9図に線図的に示すように互いに隣接す
る2本のまつげ17は、ブラシ1にわずかにずれた状態に
接触しまつげを一層よく分離することができる。さらに
ブラシにたとえば1/4回転だけ回転運動を加えると、又
はこのブラシを縦方向に移動させると、まつげは長い剛
毛にますます又は短い剛毛にますます接触度を進行的に
増す。この場合まつげの塗布される均質性が向上する。
本発明によるブラシは、ブラシの一端部から他端部ま
で進行的なつる巻線形状を持ち短い剛毛から長い剛毛に
高度に進行的に移行する。このような移行によりこれ等
の剛毛はまつげの基部に進行的に入込むことによりまつ
げを平滑にする。
本発明ブラシではまつげの化粧は迅速に施され、可変
の厚さの塗布が行われ、各まつげは十分に互いに分離さ
れる。ねじれ度とねじれた峰部の数とは、化粧の差異及
び操作における要素である。
本ブラシは、異なる輪郭が得られるように若干の領域
で再研削してもよい。
本発明ブラシは、直径を細くしたたとえば0.06mmのた
わみ性剛毛で作られるが、種種の区分の峰部に対応する
歯を持つくしと大体同様に作用する。六角形輪郭を持つ
ブラシすなわち区分ごとに6条の峰部が持ち約26mmの長
さに対し心が16のつる巻線を含むブラシの場合には、く
しの96の歯と同様に作用する6×16=96の剛毛がこれ等
が細い剛毛ではあっても存在する。
【図面の簡単な説明】 第1図はつる巻状峰部を持つ本発明によるブラシの1実
施例の側面図である。 第2図は従来のねじってないブラシの側面図である。 第3図、第4図、第5図、第6図及び第7図は本発明に
よる互いに異なるブラシの端部の平面図である。 第8図及び第9図は化粧を施している間のまつげ及び本
発明ブラシの相対位置を示す斜視図である。 1……ブラシ、2……心、3……剛毛、 4……つる巻線、6a、6b、6c……峰部、 17……まつげ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A46B 3/18 A46B 9/02 A45D 34/04 A45D 40/26

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細長い心を備え、この心により保持され、
    この心から放射状に延び実質的に規則正しく配分された
    剛毛により、前記心を少なくとも部分的に囲み、短い方
    の剛毛により囲んだ長い剛毛から成る少なくとも1条の
    峰部を形成するようにし、前記剛毛の端部により、前記
    心に直交する平面内の投影の輪郭を形成し、ブラシ周辺
    で測った前記峰部の厚さを広くても3mmに等しくして成
    る、まつげにマスカラを塗布するブラシにおいて、前記
    峰部によりブラシ長さの1倍より大きくて、ブラシ長さ
    の4倍に等しいか又は4倍より小さいピッチを持つつる
    巻線を形成したことを特徴とする、まつげにマスカラを
    塗布するブラシ。
  2. 【請求項2】前記輪郭が、3つないし6つの側辺を持つ
    正多角形の形状を持つようにしたことを特徴とする請求
    項1記載のまつげにマスカラを塗布するブラシ。
  3. 【請求項3】前記輪郭が、だ円形の形状を持つようにし
    たことを特徴とする請求項1記載のまつげにマスカラを
    塗布するブラシ。
  4. 【請求項4】前記輪郭が、頂部を丸くした二等辺三角形
    に、直径部で接合された前記ブラシの心を中心とする半
    円の形状を持つようにしたことを特徴とする請求項1記
    載のまつげにマスカラを塗布するブラシ。
  5. 【請求項5】前記輪郭が、シャットルの形状を持つよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載のまつげにマスカ
    ラを塗布するブラシ。
  6. 【請求項6】投影内の剛毛の端部によりだ円の輪郭を形
    成し、この輪郭を前記心に対して偏心させたことを特徴
    とする請求項3記載のまつげにマスカラを塗布するブラ
    シ。
  7. 【請求項7】前記剛毛の端部により形成した輪郭が実質
    的に正三角形の形状を持ち、複数の前記峰部を、各峰部
    をブラシ長さにわたり隣接峰部に対して1/4回転だけ回
    転させて設けたことを特徴とする請求項1記載のまつげ
    にマスカラを塗布するブラシ。
  8. 【請求項8】細長い心を備え、この心により保持されこ
    の心から放射状に延び実質的に規則正しく配分された剛
    毛により、前記心を少なくとも部分的に囲み、短い方の
    剛毛により囲んだ長い剛毛から成る少なくとも1条の峰
    部を形成するようにし、前記剛毛の端部により、前記心
    に直交する平面内の投影の輪郭を形成し、ブラシ周辺で
    測った前記峰部の厚さを広くても3mmに等しくした、ま
    つげにマスカラを塗布するブラシの製法において、周辺
    のフライス加工又は研削加工により、前記剛毛の長さを
    修正して、これ等の剛毛の端部が所望の輪郭を形成し各
    峰部を形成するようにし、フライス加工又は研削加工の
    後に、前記心を1/4ないし1回転だけねじり、前記各峰
    部によりブラシの長さの1ないし4倍に等しいピッチを
    持つつる巻線を形成するようにする、まつげにマスカラ
    を塗布するブラシの製法。
  9. 【請求項9】針金を1列の剛毛上に折曲げることによ
    り、前記心を形成し、このようにして二重にした針金を
    ねじり、放射状の剛毛のつる巻線状の列の形で前記剛毛
    を前記心のまわりの適所に固定し、次いで前記剛毛の端
    部が所望の輪郭を形成するように前記剛毛の周辺をフラ
    イス加工又は研削加工することによって前記剛毛の長さ
    を修正し、フライス加工又は研削加工の後に前記峰部が
    ブラシ長さの1ないし4倍に等しいピッチを持つ前記つ
    る巻線を形成するように、前記ブラシの心をふたたびね
    じるようにする請求項8記載のまつげにマスカラを塗布
    するブラシの製法。
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