JP4756477B2 - 原点パターン生成方法および原点信号付き回転角度検出器 - Google Patents

原点パターン生成方法および原点信号付き回転角度検出器 Download PDF

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Description

本発明は、回転角度検出器に関し、特に、高精度の原点信号を得るための原点パターン生成方法および原点信号付き回転角度検出器に関する。
従来、本発明者が先に提案した、回転角度検出器の組み立てによる機械的偏心や回転スリットの誤差を解消できる全周検出方式の光学式エンコーダが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、回転円板および固定スリット板上に不均一な間隔でスリット配列した光学的パターンを形成し、この光学的パターンの配列による変調光から原点信号を得る検出器が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
(従来例1)
図16は第1従来技術を示す光学式エンコーダの断面図である。
図において、光学式エンコーダ50は、被測定対象の回転体51の回転軸にハブ52で固定される透明樹脂製の光ガイドを構成部材とする回転部本体53と、光源部54および受光部55を有し透明樹脂製の光ガイドを構成部材とする固定部本体56から構成されている。
次に動作について説明する。
光源部54から射出光は、凸レンズ541を通って平行光束L1 となり、回転部本体53の第1反射鏡571に入射する。第1反射鏡571では、入射した平行光束L1が45度の円錐状の反射面により回転軸に対して直角方向に全周にわたって放射状に反射され、L2 として第2反射鏡572に入射する。この入射光L2 は、第2反射鏡572の45度の円錐状の反射面により直角方向に反射されて、回転体51の回転軸に平行で、しかも、回転スリット円板58と同一径の円筒状の光束L3 となって回転スリット円板58に入射する。
回転スリット円板58を通過した光束L3 は、回転スリット円板58に対向して設けられる固定スリット円板59に投射される。
図17は回転スリット円板と固定スリット円板の分解拡大図である。
図に示すように、固定スリット円板59には、半径方向に2段のトラックに固定スリット591A,591Bが全周にわたって回転スリット581と同じピッチPで設けられている。
591A,591Bによってそれぞれ2つの断続光La、Lbに分割された光束は、L字状溝部を有する第2反射鏡562に入射する。第2反射鏡には45度の円錐反射面が形成してあり、光束La、Lbは軸方向に向かう光束L4a、L4bとなる。さらに光束L4a、L4bは固定部本体56の第1反射鏡561で直角に反射されて回転軸に平行な光束となってそれぞれ受光部55のフォトダイオードに入射する。フォトダイオードは同心の2つの環状ダイオードを有し、2つの位相の異なる電気信号A,Bに変換する。
このように、本従来技術では、回転円板と固定円板の双方のスリットの全周を通過した光束を電気信号に変換し、回転体の角度や速度などを計測していた。
(従来例2)
図18は、第2従来技術を示す検出器の(A)は原点スリットの原点パターン図、(B)はこの原点パターンによって得られた信号の信号波形図である。
図18(A)において61は回転円板の一部に形成された原点パターン、62は固定スリット板の一部に形成された原点パターンで、回転円板における原点パターン61は、固定スリット板の対応する原点パターン62がその伝達する光を変調するときに図18(B)に示すような非累進的なパルス64が得られるように不均一に構成されている。
特開平9−196703号公報 特開昭58−37515号公報
第1従来技術の全周検出方式の「光学式エンコーダ」は、円周上に配置したすべてのスリットで検出するため、回転スリット円板取り付けによる機械的誤差や、面フレ、スリットの印刷誤差を平均化しキャンセルする事が出来て、高精度用回転角度検出器として使用されている。しかしながら、本従来技術は原点パターンを備えておらず、角度検出信号のみを生成するものであった。
また、第2従来技術の検出器は、原点信号検出機能を備えているが、全周検出方式では無いため、第1従来技術の全周検出方式の「光学式エンコーダ」の特徴である機械的誤差をキャンセルできる構成ではなく、機械的誤差の影響を受けるものであった。
また、第1従来技術に示した全周検出方式の「光学式エンコーダ」に第2従来技術の原点パターンを適用した場合、次のような問題があった。
(1)原点スリットは一部の光量のみで検出するので、受光量が小さい。従って、検出信号が小さくノイズに弱く信頼性に問題があった。また、(2)原点スリットは回転スリットの一部に形成されているので、回転スリット版の取付け誤差によって発生する面触れ、偏心による検出誤差をキャンセルできず高精度の原点信号を得ることができなかった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、信頼性が高く、また、取り付け誤差による影響が小さく精度の高い原点信号が得られる原点信号検出パターンの生成方法および原点信号付き回転角度検出器を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したものである。
請求項1に記載の発明は、位置決めの基準となる原点信号を有する原点信号付き位置検出器の原点パターン生成方法において、少なくとも2ビット以上のビット“1” と少なくとも1ビット以上のビット“0”とを有するビット列からなる基本パターンを定め、前記基本パターンのビット“1”の部分に前記基本パターンを割り当て、前記ビット“0”の部分に前記基本パターンと同一ビット数の前記基本パターンと異なるパターンを割り当てることによって長ビットの原点パターンを生成することを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、前記ビット“0”の部分に前記基本パターンと同一ビット数の0パターンを割り当てることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、前記ビット“0”の部分に前記基本パターンと同一ビット数の前記基本パターンのビット“1”とビット“0”を反転させた反転パターンを割り当てることを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、前記長ビットの原点パターンのビット“1”の部分に前記基本パターンを割り当て、ビット“0”の部分に前記基本パターンと同一ビット数の前記基本パターンと異なる一定のパターンを割り当てる方法を少なくとも1回以上繰り返すことによってさらに長ビットの原点パターンを生成することを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、前記基本パターンは、M系列乱数で構成された乱数列の一部で構成されることを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明は、相対的に回転する回転スリット円板および固定スリット板にそれぞれ原点スリットが形成された原点信号付き回転角度検出器において、前記原点スリットは、前記回転スリット円板および固定スリット板の全周に亘って形成されたことを特徴としている。
また、請求項7に記載の発明は、前記原点スリットは、請求項1に記載の原点パターン生成方法によって形成された原点パターンを備えたことを特徴としている。
また、請求項8に記載の発明は、前記回転スリット円板および固定スリット板は、前記原点スリットが形成されたN本のトラック(Nは2以上の整数)をそれぞれ有し、前記原点スリットは、お互いに機械的に360/N度回転した位置に配置されていることを特徴としている。
また、請求項9に記載の発明は、前記回転スリット円板は、前記原点パターンが形成された第1の回転側原点スリットと、前記第1の原点パターンを反転させた反転パターンが形成された第2の回転側原点スリットを互いに異なるトラックに備え、前記固定スリット板は、前記第1の回転側原点パターンと同一パターンが形成され、前記第1の回転側原点スリットに対向する第1の固定側原点スリットと、前記第2の回転側原点スリットに対向する第2の固定側原点スリットを備えたことを特徴としている。
また、請求項10に記載の発明は、光学式、電磁誘導式、静電式または磁気式の原点信号付き回転角度検出器が前記原点スリットを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、次のような効果がある。
請求項1乃至3に記載の発明によると、複数ビットからなる基本パターンを定め、基本パターンを基に長ビットの原点パターンを生成しているので簡単に全周検出方式に適した長ビットの原点パターンを生成できる。
請求項4に記載の発明によると、長ビットの原点パターンのビット“1”の部分に基本パターンを割り当て、ビット“0”の部分に基本パターンと同一ビット数の基本パターンと異なる一定のパターンを割り当てる方法を少なくとも1回以上繰り返せばさらに長ビットの原点パターンを簡単に生成できる。
請求項5に記載の発明によると、基本パターンをM系列乱数で構成された乱数列の一部で構成すれば、簡単に基本パターンを実現できる。
請求項6に記載の発明によると、原点スリットを、回転スリット円板および固定スリット板の全周に亘って形成しているので、回転スリット円板の面フレや、取り付け時の偏心の影響をキャンセルでき、精度の良い原点信号が得られる。
請求項7に記載の発明によると、原点信号付き回転角度検出器が、請求項1に記載の原点パターン生成方法によって形成された原点パターンを備えれば、簡単に検出信号の大きいノイズに強い原点信号付き回転角度検出器が実現できる。
請求項8に記載の発明によると、回転スリット円板および固定スリット板に、原点スリットが形成されたN本のトラックをそれぞれ設け、原点スリットをお互いに機械的に360/N度回転した位置に配置すれば、円周上の光量のばらつきによる影響をキャンセルすることが出来る。従って、ばらつきの小さい安定した精度の良い原点信号を得ることができる。
請求項9に記載の発明によると、回転スリット円板が第1の原点パターンが形成された第1の回転側原点スリットと第1の原点パターンを反転させた第2の回転側原点スリットを備え、固定スリット板が、第1の原点パターンと同一パターンが形成された第1および第2の固定側原点スリットを備えれば、原点信号と反転原点信号が得られるので、両信号の差信号を検出することによって大きな検出信号を得ることが出来る。
請求項10に記載の発明によると、光学式、電磁誘導式、静電式または磁気式の全周検出形角度検出器が請求項7に記載の原点スリットを備えれば、回転スリット円板の面フレや、取り付け時の偏心の影響をキャンセルでき、精度の良い原点信号付き回転角度検出器が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施例における原点信号付き回転角度検出器の原点パターン生成方法を示す模式図である。
図においてP0は基本パターン、P1は、基本パターンP0を基に生成された一次展開パターン、P2は二次展開パターンである。
本実施例では基本パターンP0として3ビットのビット“1” と1ビットのビット“0”が「1101」という順序に配列された4桁のパターンを用いた。
次に、原点パターンの生成方法について説明する。
基本パターンP0のパターン列「1101」の1の部分に、「1101」という基本パターンと同じパターン列を配置し、0の部分に、基本パターンと同じ桁数の0パターンである「0000」を配置する。その結果、「1101110100001101」という基本パターンP0を1次展開した16桁の1次展開パターンP1が得られる。
さらに、1次展開パターンの1の部分に、「1101」という基本パターンP0と同じパターンを配置し、0の部分に、「0000」を配置することによって、64桁の2次展開パターンP2が得られる。
なお、基本パターンP0は、M系列乱数の一部の配列を使用しても構成できる。また、本実施例では4桁のパターンを用いたが、4桁のパターンに限定されないことは言うまでもない。
図2は本実施例における原点信号付き回転角度検出器の回転スリット円板および固定スリット板の平面図である。
図において、1は回転スリット円板、2は固定スリット板である。回転スリット円板1には、回転側原点スリット11と、回転側角度検出スリット12が形成してあり、固定スリット板2には、固定側原点スリット21と固定側角度検出スリット22が形成してある。
回転側原点スリット11および固定側原点スリット21の原点パターンとして、前記原点パターン生成方法で示した16桁の1次展開パターンを用いた。すなわち、原点パターンの“1”をスリット部に、“0”を非スリット部に対応させ、1トラックを16分割したスリットが形成した。図において斜線を施していない部分がスリット部に対応し、斜線を施した部分は非スリット部に対応する。
回転側原点スリット11のスリットa01〜a16にはA点から右回りに、「1101110100001101」の1次展開パターンP1に対応するスリットが形成され、固定側原点スリット21のスリットb01〜b16にも1次展開パターンP1に対応するスリットが形成されている。
なお、回転側角度検出スリット12および固定側角度検出スリット22には、原点スリットと同一ピッチのスリット部および非スリット部が交互に現れるスリットパターンが形成されている。
次に、原点検出動作について説明する。説明を分かり易くする為に、基本パターンを原点スリットとして用いた場合の動作について説明する。
図3は、基本パターンを原点スリットとした場合の回転スリット円板および固定スリット板の平面図である。
回転スリット円板1には、4桁の基本パターン「a1、a2、a3、a4」のa1、a2、a4をスリット部に対応させ、a3を非スリット部に対応させたA点から右回りに「1101」の回転側原点スリット11が形成してある。また、固定スリット板2には、同様に4桁の基本パターン「b1、b2、b3、b4」のb1、b2、b4をスリット部に対応させ、b3を非スリット部に対応させた「1101」の固定側原点スリット21が形成してある。
なお、角度変位を検出するための角度検出スリットについては省略した。
図示しない光源によって、回転側原点スリット11を均一に照射する。図3では回転スリット円板1と固定スリット板2を左右に並べて記載したが、実際には回転スリット円板1の背面にギャップを介して固定スリット板2が配置されており、回転側原点スリット11を照射した光は、固定側原点スリット21を通して、図示しない受光素子で検出される。
図4は、検出特性を説明するための原点スリットのパターン図である。説明を分かり易くする為にスリットパターンを直線上に配列した。
図5は、各スリットから得られる光出力を示したものである。
図4に示す回転側原点スリットパターン11’の“1”と固定側原点スリットパターン21’の“1”が一致したとき光出力が得られる。光出力の大きさは、1スリット分による受光量の大きさを1とし、非スリット部によって光源が遮断された場合を0とした。
図5において、c1は、回転側原点スリット11のスリットa1〜a4が固定側原点スリット21のスリット部b1を通過するときこのスリット部b1を通して得られる光出力で、矢印で示した移動方向に回転側原点スリット11が移動する場合、a4、a3、a2、a1の順序で通過するため、原点パターンの配列順序「1101」を逆にした「1、0、1、1」と言う配列の光出力が得られる。
同様に、c2は、スリット部b2を通して得られる光出力、c4は、スリット部b4を通して得られる光出力である。c2もc4もc1と同じ配列の光出力となるが、c2はc1から1スリット分、c4はc2から、さらに2スリット分遅れた光出力となる。
また、c0はスリット部b1、b2、b4を通して得られた光出力を合成したもので、全周検出による光出力となる。光出力を合成した出力波形数値は、「222222・・・」と言う大きさの数値の繰り返しになる。回転側原点スリット11のスリット部a1、a2、a4と固定側原点スリット21のスリット部b1、b2、b4がそれぞれ一致したときに出力波形数値は「3」となり、最大の光出力が得られる。図6に出力波形数値のグラフを示す。
以上が基本パターンを原点スリットとして用いた場合の動作説明である。
次に、本実施例における原点信号付き回転角度検出器の原点検出特性について説明する。
図7は、原点検出特性を説明するために原点スリットの模式図である。説明を分かり易くする為にスリットを直線上に配置した。11’は回転側原点スリットのスリットパターン、21’は固定側原点スリットのスリットパターンを示したものである。
図8は、各スリットから得られる光出力を示したものである。
図において、c01は、回転側原点スリット11のスリット部および非スリット部a1〜a16が固定側原点スリット21のスリット部b01を通過するときスリット部b01を通して得られる光出力、c02は、スリット部b02を通して得られる光出力・・・、c16は、スリット部b16を通して得られる光出力を示す。
また、c00は固定スリット板のスリット部21の各スリット部を通して得られた光出力を合成したもので、全周検出による光出力となる。出力波形数値は、「55564446444644465555・・・」となり、から次のの前までを1回転周期とするパターンの繰り返しとなる。図9に出力波形数値のグラフを示す。
図に示すように、1回転に1回「9」と言う大きさの信号が得られる。また、ノイズ分の最大値は「6」となる。
このように、本実施例では、複数ビットからなる基本パターンを定め、基本パターンのビット“1”の部分に基本パターンを割り当て、ビット“0”の部分に基本パターンと同一ビット数の0パターンを割り当てる方法で原点パターンを生成しているので簡単に長ビットの原点パターンを生成できる。
また、原点信号付き回転角度検出器の回転スリット円板および固定スリット板の全周に亘って原点パターンを形成し、全周検出しているので、回転スリット円板の面フレや、取り付け時の偏心をキャンセルできる。従って、精度の良い原点信号が得られる。
図10は本発明の第2実施例を示す原点信号付き回転角度検出器の原点パターン生成方法の模式図である。
図においてP0は基本パターン、P1’は、基本パターンP0を基に生成された一次展開パターン、P2’は二次展開パターンである。
本実施例では基本パターンP0として第1実施例と同様に「1101」の4桁のパターンを用いた。
次に、原点パターンの生成方法について説明する。
基本パターンP0のパターン列「1101」の1の部分に、「1101」という基本パターンと同じパターン列を配置し、0の部分に、基本パターンの1と0を反転させた反転パターン「0010」を配置する。その結果、「1101110100101101」という1次展開パターンP1’が得られる。
さらに、1次展開パターンの1の部分に、「1101」という基本パターンP0と同じパターンを配置し、0の部分に、「0010」を配置することによって、64桁の2次展開パターンP2’が得られる。
本実施例が第1実施例と異なる点は、第1実施例では、基本パターンの0の部分に0の部分に、基本パターンと同じ桁数の0パターンを配置していたが、本実施例では基本パターンの1と0を反転させた反転パターンを配置する点である。
本実施例でも第1実施例と同様に、簡単に全周検出方式に適した長ビットの原点パターンを生成できる。また、本実施例では長ビットの原点パターンを生成したときに1と0の数がバランスよく現れるという特徴がある。
図11は、本発明の第3実施例における原点信号付き回転角度検出器の(A)は出力波形数値、(B)は出力波形図を示す。
本実施例が第1実施例と異なる点は、本実施例では原点パターンとして2次展開パターンを用いた点である。
第1実施例における1次展開パターンの「1」のところに「1101」という基本パターンを配置し、「0」のところに「0000」を配置することにより、64桁の2次展開パターンによる原点パターンが簡単に得られる。
この、2次展開パターンを用いると1トラックを64分割した原点スリットを構成できる。光出力を合成した出力波形数値は、「16、4、6、6、6、6、6、2、8、2、・・・・4、4、4、2、8、2、6、6、6、6、6、4、16、4、6、6、6、6、6・・・」となり、16から次の16の前までを1回転周期とするパターンの繰り返しとなる。これによって、最大出力波形数値:「16」、ノイズ分の最大値:「8」の原点信号が得られる。
このように、本実施例では2次展開パターンによる原点スリットを構成したので、よりスリット数の多いスリット列からなる原点スリットを構成でき、高分解能の原点信号付き回転角度検出器を実現できる。
なお、展開パターンの「1」となる部分に基本パターンを配置し、0の部分に、0パターンを配置することを繰り返せば、簡単にさらにスリットの多い(桁数の多い)原点パターンを構成できる。
図12は本発明の第4実施例における原点信号付き回転角度検出器の回転スリット円板および固定スリット板の平面図である。
図において、111は回転スリット円板に設けられた回転側第1原点スリット、112は回転側第2原点スリットで、211は固定スリット板に設けられた固定側第1原点スリット、212は固定側第2原点スリットである。
本実施例は回転スリット円板および固定スリット板に原点スリットを形成した2本のトラックをそれぞれ設け、お互いに機械的に360/2=180度回転した位置に原点スリットを配置したもので、請求項8のN=2に場合に対応する。
すなわち、回転側第1原点スリッ111には、A1点から右回りに、「1101110100001101」の1次展開パターンP1に対応するスリットが形成され、回転側第2原点スリッ112には、A1点から180度回転位置のA2点から1次展開パターンP1に対応するスリットが形成されている。また、同様に固定側第1原点スリッ211には、A1点から右回りに、1次展開パターンP1に対応するスリットが形成され、固定側第2原点スリッ212には、A1点から180度回転位置のA2点から1次展開パターンP1に対応するスリットが形成されている。
本実施例が第1実施例と異なる点は、回転スリット円板および固定スリット板にそれぞれ原点スリット用のトラックを2つ設け、互いに機械的に180度回転した原点パターンを形成した点である。
次に本実施例の作用効果について説明する。
第2実施例のような原点スリットが1トラックのみの場合において、もし全周に均一な光が照射されない場合、場所によってスリットに照射される光の強さにばらつきが生じる。このため、各スリットの信号の大きさが、「1」ではなく、例えば「0.9」や「1.1」となり、得られる原点検出信号のS/Nが低下するという問題が発生する。
本実施例では、原点スリットを形成する2つのトラック設け、互いに機械的に180度回転した原点パターンによる原点スリットを配置し、第1原点スリットおよび第2原点スリットの両原点スリットから得られる信号を平均化している。
このように、本実施例では、互いに180度回転した原点パターンが形成された原点スリットから得られる2つの信号を平均化しているので、原点スリットの場所における光の強さのばらつきの影響を低減できる。従って、高精度の原点信号が得られる。
なお、本実施例では、2つのトラックに原点スリットを配置した例を示したが、3トラック以上を用いて、互いに等しい位相間隔となるよう原点スリットを配置しても同様な効果が得られることは言うまでもない。
図13は本発明の第5実施例における原点信号付き回転角度検出器の回転スリット円板および固定スリット板の平面図である。
図において、112’は回転スリット円板に設けられた回転側第2原点スリットである。本実施例が、第4実施例と異なる点は、回転側第2原点スリット112’は、第3実施例の回転側第2原点スリット112のスリット部および非スリット部を反転させたスリット構成になっている点である。すなわち、回転側第2原点スリット112’には、A2点から右回りに1次展開パターンP1のスリット部、非スリット部を反転させた反転パターン「0010001011110010」に対応するスリットが形成されている。
なお、回転側第1原点スリット111、固定側第1原点スリット211および固定側第2原点スリット212は、第4実施例と同じスリット構成となっている。
次に本実施例の動作について説明する。
図14は、本実施例における原点出力信号の波形図である。
図14(A)において、v1は第1原点スリットを透過して得られる検出信号、v2は第2原点スリットを透過した検出信号である。図14(B)はこの二つの検出信号を差動増幅した信号波形である。この差動増幅された原点出力信号v12は、図に示すように1回転に1回「9」と言う大きさの検出レベルを有し、ノイズ分の最大値は「3」となる。
このように、二つの原点波形信号を受け側回路(図示せず)で差動増幅すれば、S/Nの良い信号が得られる。また、差動増幅すれば温度変動やノイズに強いと言う原点信号が得られると言う特徴もある。
図15は、本発明の第6実施例を示すインダクタ形レゾルバの構造図である。
図において、41は磁性体で形成された固定側ヨーク、42は磁性体で形成された固定側ティース、43は回転子、44は磁性体で形成された回転側ティース、451〜454は、励磁コイルと検出コイルが同時に巻きつけてあるコイルである。そして、これらの励磁コイルおよび検出コイルは、励磁コイル同士、検出コイル同士がそれぞれ直列に接続されている。
回転側ティース44と固定側ティース42は、基本パターンユニットを「1101」として生成された16ビットの一次展開パターンに対応するティースを有している。すなわち、A部から時計回りに、ティース有りを「1」、ティース無しを「0」に対応させた場合の「1101110100001101」のパターン構成になっている。
次に、本実施例の動作について説明する。
交流電流を励磁コイルに通電すると、コイル451〜コイル454のそれぞれの検出コイルには、回転側ティース44と固定側ティース42の磁気結合に応じて振幅変調された検出信号が得られる。回転子43が回転すると、回転側ティース44と固定側ティース42が、ある空隙を持って対向しながら回転する。回転側ティース44と固定側ティース42が完全に一致したとき磁気的結合が大きくなり、また、この状態は、1回転に1回しか発生しないので、前記振幅変調された検出信号を復調し、電気的回路で処理すれば、全周検出によって生成された原点信号を得ることができる。
なお、本実施例では原点検出部分のみを示し、角度検出するインダクタレゾルバ部分は省略した。
本発明においては、各実施例として、全周検出形の原点信号を得るための円板状光学式スリット構成や円筒状の電磁気検出器の場合について説明したが、磁気エンコーダの磁気電極形状と磁気抵抗素子の形状の関係や、電磁気方式(たとえば、ロータリインダクトシン)タイプのパターン間の全周検出する原点信号検出構成にも応用できる。
本発明の第1実施例における原点信号付き回転角度検出器の原点パターン生成方法を示す模式図である。 第1の実施例における原点信号付き回転角度検出器の回転スリット円板および固定スリット板の平面図である。 原点検出動作を説明するための、回転スリット円板および固定スリット板の平面図で、基本パターンを原点スリットとした場合の図である。 検出特性を説明するための原点スリットのパターン図である。 各スリットから得られる光出力を示したものである。 出力波形数値のグラフである。 第1の実施例における原点検出特性を説明するために原点スリットの模式図である。 各スリットから得られる光出力を示したものである。 第1の実施例における出力波形数値のグラフである。 本発明の第2実施例を示す原点信号付き回転角度検出器の原点パターン生成方法の模式図である。 本発明の第3実施例における原点信号付き回転角度検出器の(A)は出力波形数値、(B)は出力波形図である。 本発明の第4実施例における原点信号付き回転角度検出器の回転スリット円板および固定スリット板の平面図である。 本発明の第5実施例における原点信号付き回転角度検出器の回転スリット円板および固定スリット板の平面図である。 第5実施例における原点出力信号の波形図である。 本発明の第6実施例を示すインダクタ形レゾルバの構造図である。 第1従来技術を示す光学式エンコーダの断面図である。 第1従来技術における回転スリット円板と固定スリット円板の分解拡大図である。 第2従来技術を示す検出器の(A)は原点スリットの原点パターン図、(B)はこの原点パターンによって得られた信号の信号波形図である。
符号の説明
1 回転スリット円板
11 回転側原点スリット
111 回転側第1原点スリット
112、112’ 回転側第2原点スリット
12 回転側角度検出スリット
2 固定スリット板
21 固定側原点スリット
211 固定側第1原点スリット
212 固定側第1原点スリット
22 固定側角度検出スリット
40 インダクタ形レゾルバ
41 固定側ヨーク
42 固定側ティース
43 回転子
44 回転側ティース
451〜454 コイル

Claims (10)

  1. 位置決めの基準となる原点信号を有する原点信号付き位置検出器の原点パターン生成方法において、
    少なくとも2ビット以上のビット“1” と少なくとも1ビット以上のビット“0”とを有するビット列からなる基本パターンを定め、前記基本パターンのビット“1”の部分に前記基本パターンを割り当て、前記ビット“0”の部分に前記基本パターンと同一ビット数の前記基本パターンと異なるパターンを割り当てることによって長ビットの原点パターンを生成することを特徴とする原点パターン生成方法。
  2. 前記ビット“0”の部分に前記基本パターンと同一ビット数の0パターンを割り当てることを特徴とする請求項1記載の原点パターン生成方法。
  3. 前記ビット“0”の部分に前記基本パターンと同一ビット数の前記基本パターンのビット“1”とビット“0”を反転させた反転パターンを割り当てることを特徴とする請求項1記載の原点パターン生成方法。
  4. 前記長ビットの原点パターンのビット“1”の部分に前記基本パターンを割り当て、ビット“0”の部分に前記基本パターンと同一ビット数の前記基本パターンと異なる一定のパターンを割り当てる方法を少なくとも1回以上繰り返すことによってさらに長ビットの原点パターンを生成することを特徴とする請求項1記載の原点パターン生成方法。
  5. 前記基本パターンは、M系列乱数で構成された乱数列の一部で構成されることを特徴とする請求項1記載の原点パターン生成方法。
  6. 相対的に回転する回転スリット円板および固定スリット板にそれぞれ原点スリットが形成された原点信号付き回転角度検出器において、
    前記原点スリットは、前記回転スリット円板および固定スリット板の全周に亘って形成されたことを特徴とする原点信号付き回転角度検出器。
  7. 前記原点スリットは、請求項1に記載の原点パターン生成方法によって形成された原点パターンを備えたことを特徴とする請求項6に記載の原点信号付き回転角度検出器。
  8. 前記回転スリット円板および固定スリット板は、前記原点スリットが形成されたN本のトラック(Nは2以上の整数)をそれぞれ有し、前記原点スリットは、お互いに機械的に360/N度回転した位置に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の原点信号付き回転角度検出器。
  9. 前記回転スリット円板は、前記原点パターンが形成された第1の回転側原点スリットと、前記第1の原点パターンを反転させた反転パターンが形成された第2の回転側原点スリットを互いに異なるトラックに備え、前記固定スリット板は、前記第1の回転側原点パターンと同一パターンが形成され、前記第1の回転側原点スリットに対向する第1の固定側原点スリットと、前記第2の回転側原点スリットに対向する第2の固定側原点スリットを備えたことを特徴とする請求項7に記載の原点信号付き回転角度検出器。
  10. 前記原点スリットを備えたことを特徴とする光学式、電磁誘導式、静電式または磁気式の請求項7に記載の原点信号付き回転角度検出器。
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