JP4754869B2 - スクロール型圧縮機および冷凍サイクル - Google Patents

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Description

本発明は、スクロール型圧縮機および冷凍サイクルに関する。
冷凍・空調装置等の冷凍サイクルに用いられる圧縮機としては、ピストン式やロータリー式やスクロール式の圧縮機が知られている。その中で、スクロール式の圧縮機は他の方式と比較して高効率、低騒音、低振動という利点を備え、広く用いられている。
また、上記のスクロール式の圧縮機を用いた冷凍サイクルを能力向上させる手法として、放熱器と吸熱器との間に2つの減圧器を備え、これら減圧器を用いて冷媒を2段膨張させ、一の減圧器を通過した後の中間圧を有する冷媒を圧縮機の圧縮工程に供給するガスインジェクション(エコノマイザーサイクル)が知られている(例えば、特許文献1および2参照。)。
特開平9−105386号公報 特開平11−107947号公報
上述の特許文献1においては、圧縮室内に上記中間圧を有する冷媒の圧力脈動を平滑化する中間圧室が形成され、その中間圧室とインジェクションポートとを連通させて冷媒を圧縮室内に供給する技術が開示されている。
中間圧室を設けることにより、圧縮室内に供給される冷媒の圧力脈動が平滑化されるため、圧縮室内へ冷媒が安定して供給される。そのため、圧縮室内に供給される冷媒量を増やすことができ、冷凍サイクルの冷凍能力を向上させることができる。
上述の特許文献2においては、圧縮室内への冷媒供給を制御する手段を備えるとともに所定領域における圧縮室の密閉を防止する微小隙間を設け、上記所定領域において圧縮室内に冷媒を供給する構成において、低速回転時にはガスインジェクションを遮断し、高速回転時にはガスインジェクションを行なう技術が開示されている。
低速回転時においては、上記所定領域において圧縮室では圧縮が行なわれず、また、ガスインジェクションが行なわれないため、ガスインジェクション部分による冷媒の再膨張が防止され、冷凍能力の向上を図ることができる。高速回転時においては、微小隙間からの冷媒漏れの影響が少なく、上記所定領域においても圧縮室により圧縮を行うことができ、また、ガスインジェクションが行なわれるため、冷凍能力の向上を図ることができる。
上述の特許文献1および2においては、圧縮過程においてガスインジェクションを行なう点、上記中間圧と圧縮室内の圧力差を利用してガスインジェクションを行なう点において共通している。
ここで、ガスインジェクションが行なわれる過程の後半では、圧縮室内の圧力が高くなるため、上記差圧が小さくなり十分な量の冷媒を圧縮室に供給できなかった。あるいは、圧力関係が逆転して、圧縮室内の冷媒が逆流する恐れがあった。その結果、圧縮室に供給される冷媒量の増加が少なくなり、冷凍能力の向上が少なくなるという問題があった。
また、上記中間圧を高くして上記差圧を大きくすることにより、十分な量の冷媒を圧縮室に供給することができるが、上記中間圧を高くすることにより冷凍システムが発揮できる冷凍能力が低下し、結果として冷凍能力の向上が少なくなるという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、冷凍能力の向上を図ることができるスクロール型圧縮機および冷凍サイクルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明のスクロール型圧縮機は、端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有するとともに所定位置に固定された固定スクロールと、他の端板の一側面に立設された渦巻き状の他の壁体を有するとともに、前記壁体および前記他の壁体をかみ合わせて圧縮室を形成するように公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールと、を備え、前記壁体および前記他の壁体の上縁に壁体段付き部が形成され、前記壁体および前記他の壁体には、前記壁体段付き部より渦巻き方向の中心側に高さが高い高部位が形成されるとともに外周端側に高さが低くなる低部位が形成され、前記端板および前記他の端板における一側面に、前記壁体段付き部に対向する位置に端板段付き部が形成され、前記一側面には、前記端板段付き部より渦巻き方向の中心側に面が低くなる低面部が形成されるとともに外周端側で面が高くなる高面部が形成され、前記圧縮室が渦巻き方向の中心側に移動して前記壁体段付き部および前記端板段付き部を通過する際に、前記圧縮室における容積減少率が緩やかになる、あるいは、容積が増加するようにされ、このように前記圧縮室が前記壁体段付き部および前記端板段付き部を通過する際に、前記圧縮室内の流体圧力よりも高圧の流体を前記圧縮室内に供給する流体供給部が、前記低面部における前記端板段付き部の近傍領域に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、壁体および他の壁体(以後、壁体等と表記する。)に、壁体段付き部を境目として高部位および低部位を形成するとともに、端板および他の端板に、端板段付き部を境目として低面部および高面部を形成することで、渦巻き方向の中心側に移動する圧縮室が壁体段付き部および端板段付き部を通過する際における容積減少率を緩やかにする、あるいは、容積を増加させることができる。そして、流体供給部を低面部における端板段付き部の近傍領域に形成することで、圧縮室の容積減少率が緩やかになっている過程、あるいは、容積が増加している過程で、圧縮室と流体供給部とを連通させることができる。
その結果、圧縮室内の圧力上昇が緩やかな過程、あるいは、圧力が低下する過程において流体供給部から流体を供給し、圧縮室内の圧力上昇による流体供給量の減少を防止できる。そのため、例えば本発明のスクロール型圧縮機を冷凍サイクルの圧縮機に適用した場合、冷凍サイクルの冷凍能力向上を図ることができる。
また、上記発明においては、前記壁体段付き部および前記端板段付き部の設置位置により、前記圧縮室が吸入締め切り後に前記壁体段付き部および前記端板段付き部を通過する過程で前記圧縮室の容積変化が緩やか或いは略一定となる領域を設定し、該領域に前記流体供給部を設けることが望ましい。
本発明によれば、壁体段付き部および端板段付き部が形成される位置によって、圧縮室が吸入締め切り後に壁体段付き部および端板段付き部を通過する過程での圧縮室の容積変化、つまり圧縮室内の圧力変化を適切に調節できる。そのため、圧縮室内の圧力との差圧で定まる流体供給部から供給される流体の流量を最適に調節できる。
さらに、上記発明においては、前記端板段付き部が、前記壁体および前記他の壁体の外周端から少なくとも半巻きより内側の位置に設けられ、前記壁体段付き部が、前記壁体および前記他の壁体の外周端から少なくとも1巻きより内側の位置に設けられていることが望ましい。
本発明によれば、端板段付き部が壁体等の外周端から少なくとも半巻きより内側の位置に形成され、壁体段付き部が、壁体等の外周端から少なくとも1巻きより内側の位置に形成されているため、圧縮室が密閉された直後から、圧縮室が壁体段付き部および端板段付き部を通過する。
そのため、圧縮室の容積が最も大きな過程で、流体供給部から流体を供給することができるため、多量の流体を供給しやすくできる。
上記発明においては、前記高部位と前記低部位との高さの比により、
前記圧縮室が吸入締め切り後に前記壁体段付き部および前記端板段付き部を通過する過程で前記圧縮室の容積変化が緩やか或いは略一定となる領域を設定し、該領域に前記流体供給部を設けることが望ましい。
本発明によれば、壁体等の高部位と低部位との高さの比によって、圧縮室が吸入締め切り後に壁体段付き部および端板段付き部を通過する過程での圧縮室の容積変化、つまり圧力変化を適切に調節することができる。そのため、圧縮室内の圧力との差圧で定まる流体供給部から供給される流体の流量を最適に調節できる。
上記発明においては、前記高部位と前記低部位との高さの比が、上記の式(1)により決定されていることが望ましい。
上記発明においては、前記高部位と前記低部位との高さの比が、上記の式(2)により決定されていることが望ましい。
本発明によれば、壁体等の高部位と低部位との高さの比を上記の式(1)、式(2)に基づいて定めることにより、上記圧縮室の容積変化の仕方を調節することができる。
本発明の冷凍サイクルは、上記本発明のスクロール型圧縮機と、該圧縮機に圧縮された流体の熱を放熱させる放熱器と、放熱された流体の圧力を減圧させる高圧側減圧部と、減圧された流体を更に減圧させる低圧側減圧部と、該低圧側減圧部で減圧された流体に熱を吸収させる吸熱部と、前記高圧側減圧部により減圧された流体を前記流体供給部に供給する流体供給流路と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、上記本発明のスクロール型圧縮機を用いることにより、圧縮室内の圧力変化が少なくとも緩やかな過程或いは略一定の過程において、高圧側減圧部により減圧された流体を圧縮室内に供給することができる。そのため、上記圧力上昇による流体供給量の減少を防止でき、冷凍サイクルの冷凍能力向上を図ることができる。
また、上記圧力変化を少なくとも緩やか或いは略一定にすることで、流体供給部に供給される流体の圧力を低くすることができるため、冷凍サイクルの冷凍能力の向上を図ることができる。
本発明のスクロール型圧縮機および冷凍サイクルによれば、壁体段付き部を境目として、壁体等に高部位および低部位を形成するとともに、端板段付き部を境目として、端板および他の端板に低面部および高面部を形成し、かつ、流体供給部を低面部における端板段付き部の近傍領域に形成することで、圧縮室内の圧力変化を略一定とし、圧縮室内の圧力上昇が緩やかな過程、あるいは、圧力が低下する過程において流体供給部から流体を供給し、圧縮室内の圧力上昇による流体供給量の減少を防止できる。そのため、例えば本発明のスクロール型圧縮機を冷凍サイクルの圧縮機に適用した場合、冷凍サイクルの冷凍能力向上を図ることができるという効果を奏する。
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係るスクロール型圧縮機を備えた冷凍サイクルについて図1から図13を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る冷凍サイクルの全体構成を説明する図である。
冷凍サイクル1は、図1に示すように、冷媒(流体)を圧縮するスクロール型圧縮機10と、圧縮された冷媒の熱を外部に放熱するコンデンサ(放熱器)2と、コンデンサ2から流出した冷媒を減圧する第1膨張弁(高圧側減圧器)3と、減圧された冷媒を液冷媒とガス冷媒とに分離するレシーバ4と、液冷媒を更に減圧する第2膨張弁(低圧側減圧器)5と、減圧された冷媒に熱を吸収させるエバポレータ(吸熱器)6と、レシーバ4からガス冷媒をスクロール型圧縮機10に導くインジェクション流路(流体供給流路)7と、から概略構成されている。
図2は、図1のスクロール型圧縮機の構成を説明する断面図である。
スクロール型圧縮機10は、図2に示すように、内部に密閉空間mを有するハウジング11と、このハウジング11内に配置され、密閉空間m内に取り込まれた冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構12と、このスクロール圧縮機構12を駆動する回転軸13と、このスクロール圧縮機構12を公転駆動する駆動部と、を主たる要素として構成されている。
ハウジング11は、フロントハウジング14と、リアハウジング15とから構成され、これらを組み合わせてから複数本のボルト(図示せず)で結合・固定することにより、内部に密閉空間mが形成されている。これらフロントハウジング14およびリアハウジング15間の接合部分には、密閉空間mの密閉状態を保つシール用のOリング16が配置されている。
また、フロントハウジング14の端面には、この端面と合致するスラストプレート14aが設けられている。
リアハウジング15の側部前側には、冷媒を吸入する吸入口(図示せず)が、密閉空間mに連通するように形成されており、リアハウジング15の後側には、後述する吐出キャビティ17と連通し、圧縮冷媒ガスを吐出する吐出口15aが形成されている。
スクロール圧縮機構12は、固定スクロール21と、旋回スクロール22とから概略構成されている。
固定スクロール21は、固定端板21aとその内面に立設された渦巻状壁体21bとを備え、固定端板21aの中央部には、吐出ポート21cが形成されている。この吐出ポート21cは、ボルト(図示せず)を介して固定端板21aの後側表面(背面)に取り付けられた吐出弁(図示せず)により開閉される。
固定スクロール21の下端部には、油溜まり室18の底部と密閉空間mの吸入側底部とを連通する潤滑油供給路23が形成されており、この潤滑油供給路23の上流側端部内には、上流側からフィルタ24および流量調整用の螺旋ピン25が配置されている。
旋回スクロール22は、旋回端板(他の端板)22aとその内面に立設された渦巻状壁体(他の壁体)22bとを備えている。旋回端板22aの外面に立設されたボス22c内には、偏心ブッシュ31が、ニードル軸受32を介して回転自在に嵌合され、この偏心ブッシュ31に穿設された穴に、回転軸13の端部から突出した偏心ピン13aが嵌合されている。そして、固定スクロール21と旋回スクロール22とを相互に所定距離だけ偏心させ、かつ180度だけ角度をずらして噛み合わせることにより、複数の圧縮室Cが形成されるようになっている。
また、旋回スクロール22とフロントハウジング14との間には、オルダムリング(自転防止機構)33が設けられており、回転軸13を回転させたときに、旋回スクロール22が偏心ブッシュ31回りに自転しないようになっている。したがって、回転軸13を回転させたとき、旋回スクロール22は自転せず公転旋回運動のみを行うようになっている。また、偏心ブッシュ31にはバランスウェイト34が設けられており、旋回スクロール22の公転に伴う遠心力を相殺するようになっている。
回転軸13は、エンジンや電動モータ等の図示しない駆動機構により、その軸線回りに回転するロータシャフトであり、その先端には、偏心した軸線を有する前述した偏心ピン13aが突出形成されている。そして、この回転軸13は、フロントハウジング14側に設けられた第1軸受35および第2軸受36により、その軸線回りに回転可能に支持されている。
なお、エンジンや電動モータ等からの駆動力は、図示しない電磁クラッチを介して、回転軸13へ伝達されたりされなかったりするようになっている。
また、固定スクロール21およびリアハウジング15間の接合部分には、密閉空間mの密閉状態を保つ一本のシール用のOリング37が配置されている。
次に、本実施形態の特徴部であるスクロール圧縮機構12の構成について詳細に説明する。
図3は、図2の固定スクロールの構成を説明する斜視図であり、図4は、図3の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。
固定スクロール21の渦巻状壁体21bは、図3および図4に示すように、インボリュート曲線に基づいて定められた渦巻状に4.75回転巻かれている。
渦巻状壁体21bの歯先には、その渦巻き方向外方に歯丈の低い低部位21dと、内方に歯丈の高い高部位21eとが形成され、低部位21dと高部位21eとの境目には、壁体段差部(壁体段付き部)21fが形成されている。
また、固定スクロール21の固定端板21aには、その渦巻き方向外方に面が高い高面部21gと、内方に面が低い低面部21hとが形成され、高面部21gと低面部21hとの境目には、半円筒状の端板段差部(端板段付き部)21jが形成されている。
壁体段差部21fは、渦巻状壁体21bの外端から1.5巻き内側の位置に形成され、端板段差部21jは外端から1巻き内側の位置に形成されている。
低面部21hにおける端板段差部21jの近傍領域外方には、圧縮室C内に冷媒を供給するインジェクションポート(流体供給部)21kが形成され、インジェクションポート21kは、上述のインジェクション流路7と接続されている。
図5は、図2の旋回スクロールの構成を説明する斜視図であり、図6は、図5の旋回スクロールの構成を説明する平面視図である。
旋回スクロール22の渦巻状壁体22bは、図5および図6に示すように、渦巻状壁体21bとは逆回転に4.75回転巻かれている。
渦巻状壁体22bには、その渦巻き方向外方に歯丈の低い低部位22dと、内方に歯丈の高い高部位22eとが形成され、低部位22dと高部位22eとの境目には、壁体段差部(壁体段付き部)22fが形成されている。
また、旋回スクロール22の旋回端板22aには、その渦巻き方向外方に面が高い高面部22gと、内方に面が低い低面部22hとが形成され、高面部22gと低面部22hとの境目には、半円筒状の端板段差部(端板段付き部)22jが形成されている。
壁体段差部22fは、渦巻状壁体22bの外端から1.5巻き内側の位置に形成され、端板段差部22jは外端から1巻き内側の位置に形成されている。
低面部22hにおける端板段差部22jの近傍領域外方には、圧縮室C内に冷媒を供給するインジェクションポート(流体供給部)22kが形成され、インジェクションポート22kは、上述のインジェクション流路7と接続されている。
渦巻状壁体21b,22bの低部位21d,22dと高部位21e,22eの歯丈の比は、低部位21d,22dの歯丈をLl、高部位21e,22eの歯丈をLhとすると、下記の式(1)に基づいて定められている。
Figure 0004754869
ここで、bは渦巻状壁体21b,22bにおけるインボリュート曲線の基円半径であり、ρは旋回スクロール22の旋回半径であり、θsはインボリュート関数で表した端板段差部21j,22jの配置位相である。
本実施形態においてはθsを1350°としている。
上記の式(1)の根拠であるが、スクロール容積は、一般に2πbρL(2θs+b/ρ+π)の式から求められるため、この式からスクロール容積の比が一定もしくは小さくなるように、渦巻状壁体21b,22bの低部位21d,22dの歯丈Llと高部位21e,22eの歯丈Lhの比を求めたものである。
また、上述の式(1)により定められた低部位21d,22dと高部位21e,22eの歯丈に応じて、各スクロール21,22における高面部21g,22gと低面部21h,22hとの段差が定められている。このように構成することにより、渦巻状壁体21b,22bと固定及び旋回端板21a,22aとにより密閉された圧縮室を形成することができる。
なお、上述の式(1)は、後述の旋回角が1350°のときの圧縮室Cの容積(図7および図8(b)参照。)と、旋回角が810°のときの圧縮室Cの容積(図7および図11(h)参照。)と、が等しくなるように定めた式である。
次に上述した冷凍サイクルの作用について説明する。
スクロール型圧縮機10により圧縮され高圧となった冷媒は、図1に示すように、コンデンサ2に向かって吐出される。コンデンサ2に流入した冷媒はその熱を外部に放出して凝縮し、第1膨張弁3に向かって流出する。冷媒は第1膨張弁3により減圧され中間圧の冷媒となりレシーバ4に流入する。冷媒はレシーバ4において液冷媒とガス冷媒とに分離され、液冷媒は第2膨張弁5に向かって流出する。液冷媒は第2膨張弁5により減圧され低圧の冷媒となり、エバポレータ6に流入する。低圧の冷媒はエバポレータ6において外部の空気から熱を奪い、蒸発してスクロール型圧縮機10に向かって流出する。一方、レシーバ4において分離されたガス冷媒は、インジェクション流路7を介してインジェクションポート21k,22kから圧縮室Cに流入する。
次に上述したスクロール型圧縮機の作用について説明する。
スクロール型圧縮機10においては、図2に示すように、図示しない電磁クラッチが入れられることによりエンジンや電動モータ等からの回転駆動力が回転軸13に伝達され、この回転駆動力が偏心ピン13a、偏心ブッシュ31、およびボス22cを介してスクロール圧縮機構12の旋回スクロール22に伝達される。旋回スクロール22は、オルダムリング33により自転を阻止され、公転旋回半径を半径とする円軌道上で公転旋回運動を行うように駆動される。
旋回スクロール22が公転旋回駆動されると、冷媒ガスが吸入ポートを介してハウジング11の密閉空間mに入り、スクロール圧縮機構12の圧縮室Cに吸入される。そして、旋回スクロール33の公転旋回運動によって圧縮室Cの容積が減少するのに伴い冷媒ガスが圧縮されながら中央部に至り、吐出ポート21cから潤滑油Rを含んだ圧縮冷媒が吐出キャビティ17に吐出される。
吐出された圧縮冷媒は油分離室41に流入し、冷媒中に含まれていた潤滑油Rは冷媒から分離され油分離室41の内壁に沿って下方に落下する。分離された潤滑油Rは油溜まり室18に流入する。
一方、油分離室41で潤滑油Rが分離された冷媒は、油分離室41の上端に形成された吐出口15aから外部に吐出される。
ここで、本実施形態の特徴部であるスクロール圧縮機構12における作用について説明する。
図7は、圧縮室Cの容積変化を、旋回角をパラメータにして表したグラフである。図8(a),(b)は、それぞれ旋回角が1440°,1350°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図9(c),(d)は、それぞれ旋回角が1260°,1170°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図10(e),(f)は、それぞれ旋回角が1080°,990°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図11(g),(h)は、それぞれ旋回角が900°,810°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。
ここでは、固定スクロール21の吸入側(図8中の下側)に最初に形成される圧縮室Cに着目して説明する。
まず、旋回角が1440°のとき、図7および図8(a)に示すように、固定スクロール21と旋回スクロール22とにより圧縮室Cが形成されるが、まだ圧縮室Cは外方において開放されており、密閉されていない。
その後、旋回角が1350°になると、図7および図8(b)に示すように、圧縮室Cは密閉(吸入締め切り)され、容積が減少し始める。この時、圧縮室Cの内方先端は、固定スクロール21の端板段差部21jに到達する。
また、端板段差部21jと、旋回スクロール22の壁体段差部22fとは外方端で接触している。以後、旋回スクロール22が旋回すると、端板段差部21jと壁体段差部22fとが離間する。同時に、旋回スクロール22の渦巻状壁体22bが、インジェクションポート21k上から移動し、圧縮室Cとインジェクションポート21kとが連通する。
旋回角が1260°になると、図7および図9(c)に示すように、圧縮室Cは、高面部21g,22gに囲まれた領域から、低面部21hと高面部22gに囲まれた領域に移動し始めるためその容積減少率が低下し、圧縮室C自体の容積変化は極小となる。
また、圧縮室Cは、端板段差部21jと壁体段差部22fとの隙間を介して、隣接する他の圧縮室と連通する。なお、上記他の圧縮室は、1回転前に旋回スクロール22の吸入側に形成された圧縮室である。
旋回角が1170°になると、図7および図9(d)に示すように、圧縮室Cの略半分が低面部21hと高面部22gに囲まれた領域に移動し、圧縮室C自体の容積は増加し始める。
また、端板段差部21jと壁体段差部22fとは内方側で再び接触し、上記他の圧縮室との連通が閉じられる。
この時同時に、圧縮室Cの内方先端は、旋回スクロール22の端板段差部22jに到達する。端板段差部22jと壁体段差部21fとは内方端で接触している。以後、旋回スクロール22が旋回すると、端板段差部22jと壁体段差部21fとが接触しながら相対移動する。
旋回角が1080°になると、図7および図10(e)に示すように、圧縮室Cの大半が低面部21hと高面部22gに囲まれた領域に移動し、かつ、内方先端は低面部21h,22hに囲まれた領域に移動するため、圧縮室C自体の容積はさらに増加する。
また、端板段差部21jと壁体段差部22fとが接触し、端板段差部22jと壁体段差部21fとが接触しているため、圧縮室Cは他の圧縮室と連通することなく閉じられている。
旋回角が990°になると、図7および図10(f)に示すように、圧縮室Cの外方略半分が低面部21hと高面部22gに囲まれた領域に移動し、内方略半分が低面部21h,22hに囲まれた領域に移動するため、圧縮室C自体の容積はさらに増加する。
また、端板段差部21jと壁体段差部22fとが接触し、端板段差部22jと壁体段差部21fとが接触しているため、圧縮室Cは他の圧縮室と連通することなく閉じられている。以後、旋回スクロール22が旋回すると、端板段差部22jと壁体段差部21fとが離間する。
さらに、インジェクションポート21k上に渦巻状壁体22bが移動し、圧縮室Cとインジェクションポート21kとの連通が閉じられる。また、固定スクロール21の渦巻状壁体21bが、インジェクションポート22k上から移動し、端板段差部22jと壁体段差部21fとの隙間を介して、圧縮室Cとインジェクションポート22kとが連通する。
旋回角が900°になると、図7および図11(g)に示すように、圧縮室Cの大半が低面部21h,22hに囲まれた領域に移動するため、圧縮室C自体の容積は極大となる。
また、圧縮室Cは、端板段差部22jと壁体段差部21fとの隙間を介して、隣接する別の圧縮室と連通する。なお、上記別の圧縮室は、圧縮室Cの形成の1回転後に旋回スクロール22の吸入側に形成された圧縮室である。
旋回角が810°になると、図7および図11(h)に示すように、圧縮室Cは低面部21h,22hに囲まれた領域に完全に移動し、以後内方に移動するにともない容積は減少する。
また、端板段差部22jと壁体段差部21fとは内方側で再び接触し、上記別の圧縮室との連通が閉じられ、同時にインジェクションポート22kとの連通も閉じられる。
上記の構成によれば、図7に示すように、圧縮室Cが壁体段差部21f,22fおよび端板段差部21j,22jを通過する範囲、つまり旋回角が1440°から810°までの範囲において、圧縮室Cの容積が大きく減少しないため、上記範囲における圧縮室C内の圧力上昇を防止できる。
同時に、旋回角が1350°から990°までの範囲で、インジェクションポート21kと圧縮室Cとが連通しているため、レシーバ4で分離された上記中間圧の冷媒を、インジェクション流路7を介して、インジェクションポート21kから圧縮室Cへ供給することができる。また、旋回角が990°から810°までの範囲で、端板段差部22jと壁体段差部21fとの隙間を介してインジェクションポート22kと圧縮室Cとが連通しているため、上記中間圧の冷媒をインジェクションポート22kから圧縮室Cへ供給することができる。
そのため、従来のインジェクションポートを有するスクロール型圧縮機の場合と比較して、より多くの冷媒をインジェクションポート21k,22kから圧縮室Cに供給できる。
また、圧縮室Cとインジェクションポート21k,22kとが連通している範囲において、圧縮室C内の圧力上昇を防止できるため、上記中間圧を下げても、圧縮室C内の圧力と中間圧との差圧を確保できる。そのため、従来のインジェクションポートを有するスクロール圧縮機を用いた冷凍サイクルと比較して、より中間圧を下げることにより、冷凍サイクルの冷凍能力の向上を図ることができる。
図12(a)は、図4に示す固定スクロールの別の実施例を示す図であり、図12(b)は、図6に示す旋回スクロールの別の実施例を示す図である。
なお、上述のように、インジェクションポート21k,22kを、それぞれ低面部21h,22hにおける端板段差部21j,22jの近傍に形成してもよいし、端板段差部21j,22jから渦巻きに沿って内方へ半周分の範囲に形成してもよい。例えば、図12(a),(b)に示すように、インジェクションポート21k,22kを、端板段差部21j,22jから渦巻状壁体21b,22bに沿って略90°内方へ移動した位置に形成してもよい。
このように構成することにより、旋回角が1350°から1260°までの範囲で、端板段差部21jと壁体段差部22fとの隙間を介してインジェクションポート22kと圧縮室Cとが連通し、旋回角が1260°から900°までの範囲でインジェクションポート21kと圧縮室Cとが連通し、旋回角が900°から810°までの範囲で、端板段差部22jと壁体段差部21fとの隙間を介してインジェクションポート21kと圧縮室Cとが連通する。
図13(a)は、図4に示す固定スクロールの更に別の実施例を示す図であり、図13(b)は、図6に示す旋回スクロールの更に別の実施例を示す図である。
なお、上述のように、インジェクションポート21k,22kを、それぞれ低面部21h,22hにおける端板段差部21j,22jの近傍に形成してもよいし、端板段差部21j,22jから渦巻きに沿って内方へ半周分の範囲に形成してもよい。例えば、図13(a),(b)に示すように、インジェクションポート21k,22kを、端板段差部21j,22jから渦巻状壁体21b,22bに沿って略180°内方へ移動した位置に形成してもよい。
このように構成することにより、旋回角が1350°から1170°までの範囲で、端板段差部21jと壁体段差部22fとの隙間を介してインジェクションポート22kと圧縮室Cとが連通し、旋回角が1170°から810°までの範囲でインジェクションポート21kと圧縮室Cとが連通する。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図14から図19を参照して説明する。
本実施形態の冷凍サイクルの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、スクロール型圧縮機における固定スクロールおよび旋回スクロールの構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図14から図19を用いて固定スクロールおよび旋回スクロールの構成周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図14は、本実施形態のスクロール型圧縮機の構成を説明する断面図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
冷凍サイクル101のスクロール型圧縮機110は、図14に示すように、内部に密閉空間mを有するハウジング11と、このハウジング11内に配置され、密閉空間m内に取り込まれた冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構112と、このスクロール圧縮機構112を駆動する回転軸13と、このスクロール圧縮機構112を公転駆動する駆動部と、を主たる要素として構成されている。
スクロール圧縮機構112は、固定スクロール121と、旋回スクロール122とから概略構成されている。
固定スクロール121は、固定端板21aとその内面に立設された渦巻状壁体121bとを備え、固定端板21aの中央部には、吐出ポート21cが形成されている。
旋回スクロール122は、旋回端板22aとその内面に立設された渦巻状壁体(他の壁体)122bとを備えている。
図15は、図14の固定スクロールの構成を説明する斜視図であり、図16は、図15の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。
固定スクロール121の渦巻状壁体121bは、図15および図16に示すように、インボリュート曲線に基づいて定められた渦巻状に4.75回転巻かれている。
渦巻状壁体121bの歯先には、その渦巻き方向外方に歯丈の低い低部位121dと、内方に歯丈の高い高部位121eとが形成され、低部位121dと高部位121eとの境目には、壁体段差部21fが形成されている。
また、固定スクロール121の固定端板21aには、その渦巻き方向外方に面が高い高面部121gと、内方に面が低い低面部121hとが形成され、高面部121gと低面部121hとの境目には、半円筒状の端板段差部21jが形成されている。
壁体段差部21fは、渦巻状壁体121bの外端から1.5巻き内側の位置に形成され、端板段差部21jは外端から1巻き内側の位置に形成されている。
低面部121hにおける端板段差部21jの近傍領域外方には、圧縮室C内に冷媒を供給するインジェクションポート21kが形成され、インジェクションポート21kは、上述のインジェクション流路7(図1参照)と接続されている。
図17は、図14の旋回スクロールの構成を説明する斜視図であり、図18は、図17の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。
旋回スクロール122の渦巻状壁体122bは、図17および図18に示すように、渦巻状壁体121bとは逆回転に4.75回転巻かれている。
渦巻状壁体122bには、その渦巻き方向外方に歯丈の低い低部位122dと、内方に歯丈の高い高部位122eとが形成され、低部位122dと高部位122eとの境目には、壁体段差部22fが形成されている。
また、旋回スクロール122の旋回端板22aには、その渦巻き方向外方に面が高い高面部122gと、内方に面が低い低面部122hとが形成され、高面部122gと低面部122hとの境目には、半円筒状の端板段差部22jが形成されている。
壁体段差部22fは、渦巻状壁体122bの外端から1.5巻き内側の位置に形成され、端板段差部22jは外端から1巻き内側の位置に形成されている。
低面部122hにおける端板段差部22jの近傍領域外方には、圧縮室C内に冷媒を供給するインジェクションポート22kが形成され、インジェクションポート22kは、上述のインジェクション流路7(図1参照)と接続されている。
渦巻状壁体121b,122bの低部位121d,122dと高部位121e,122eの歯丈の比は、低部位121d,122dの歯丈をLl、高部位121e,122eの歯丈をLhとすると、下記の式(2)に基づいて定められている。
Figure 0004754869
ここで、bは渦巻状壁体121b,122bにおけるインボリュート曲線の基円半径であり、ρは旋回スクロール122の旋回半径であり、θsはインボリュート関数で表した端板段差部21j,22jの配置位相である。
本実施形態においてはθsを1350°としている。
上記の式(2)の根拠であるが、スクロール容積は、一般に2πbρL(2θs+b/ρ+π)の式から求められるため、この式からスクロール容積の比が一定もしくは小さくなるように、渦巻状壁体121b,122bの低部位121d,122dの歯丈Llと高部位121e,122eの歯丈Lhの比を求めたものである。
また、上述の式(2)により定められた低部位121d,122dと高部位121e,122eの歯丈に応じて、各スクロール121,122における高面部121g,122gと低面部121h,122hとの段差が定められている。このように構成することにより、渦巻状壁体121b,122bと固定及び旋回端板21a,22aとにより密閉された圧縮室を形成することができる。
なお、上述の式(2)は、後述の旋回角が1170°のときの圧縮室Cの容積(図19参照。)と、旋回角が990°のときの圧縮室Cの容積(図19参照。)と、が等しくなるように定めた式である。
次に上述した冷凍サイクル101の作用について説明する。
冷凍サイクル101の作用は、スクロール型圧縮機が変更されているのみであり、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
また、スクロール型圧縮機110の作用についても、スクロール圧縮機構が変更されているのみで、他の部分は第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施形態の特徴部であるスクロール圧縮機構120における作用について説明する。
図19は、圧縮室Cの容積変化を、旋回角をパラメータにして表したグラフである。
まず、旋回角が1440°のとき、図19に示すように、固定スクロール121と旋回スクロール122とにより圧縮室Cが形成されるが、まだ圧縮室Cは外方において開放されており、密閉されていない。
その後、旋回角が1350°になると、圧縮質Cは密閉(吸入締め切り)され、容積が減少し始める。この時、圧縮室Cの内方先端は、固定スクロール121の端板段差部21jに到達する。
また、端板段差部21jと、旋回スクロール122の壁体段差部22fとは外方端で接触している。以後、旋回スクロール122が旋回すると、端板段差部21jと壁体段差部22fとが離間する。同時に、旋回スクロール122の渦巻状壁体122bが、インジェクションポート21k上から移動し、圧縮室Cとインジェクションポート21kとが連通する。
旋回角が1260°になると、圧縮室Cは、高面部121g,122gに囲まれた領域から、低面部121hと高面部122gに囲まれた領域に移動し始めるためその容積減少率が低下する。
また、圧縮室Cは、端板段差部21jと壁体段差部22fとの隙間を介して、隣接する他の圧縮室と連通する。なお、上記他の圧縮室は、1回転前に旋回スクロール122の吸入側に形成された圧縮室である。
旋回角が1170°になると、圧縮室Cの略半分が低面部121hと高面部122gに囲まれた領域に移動し、圧縮室C自体の容積は変化しない。
また、端板段差部21jと壁体段差部22fとは内方側で再び接触し、上記他の圧縮室との連通が閉じられる。
この時同時に、圧縮室Cの内方先端は、旋回スクロール122の端板段差部22jに到達する。端板段差部22jと壁体段差部21fとは内方端で接触している。以後、旋回スクロール122が旋回すると、端板段差部22jと壁体段差部21fとが接触しながら相対移動する。
旋回角が1080°になると、圧縮室Cの大半が低面部121hと高面部122gに囲まれた領域に移動し、かつ、内方先端は低面部121h,122hに囲まれた領域に移動し、圧縮室C自体の容積は変化しない。
また、端板段差部21jと壁体段差部22fとが接触し、端板段差部22jと壁体段差部21fとが接触しているため、圧縮室Cは他の圧縮室と連通することなく閉じられている。
旋回角が990°になると、圧縮室Cの外方略半分が低面部121hと高面部122gに囲まれた領域に移動し、内方略半分が低面部121h,122hに囲まれた領域に移動し、圧縮室C自体の容積は変化しない。
また、端板段差部21jと壁体段差部22fとが接触し、端板段差部22jと壁体段差部21fとが接触しているため、圧縮室Cは他の圧縮室と連通することなく閉じられている。以後、旋回スクロール122が旋回すると、端板段差部22jと壁体段差部21fとが離間する。
さらに、インジェクションポート21k上に渦巻状壁体122bが移動し、圧縮室Cとインジェクションポート21kとの連通が閉じられる。また、固定スクロール121の渦巻状壁体121bが、インジェクションポート22k上から移動し、端板段差部22jと壁体段差部21fとの隙間を介して、圧縮室Cとインジェクションポート22kとが連通する。
旋回角が900°になると、圧縮室Cの大半が低面部121h,122hに囲まれた領域に移動するため、圧縮室C自体の容積は減少し始める。
また、圧縮室Cは、端板段差部22jと壁体段差部21fとの隙間を介して、隣接する別の圧縮室と連通する。なお、上記別の圧縮室は、圧縮室Cの形成の1回転後に旋回スクロール122の吸入側に形成された圧縮室である。
旋回角が810°になると、圧縮室Cは低面部121h,122hに囲まれた領域に完全に移動し、以後内方に移動するにともない容積は減少する。
また、端板段差部22jと壁体段差部21fとは内方側で再び接触し、上記別の圧縮室との連通が閉じられ、同時にインジェクションポート22kとの連通も閉じられる。
上記の構成によれば、図19に示すように、圧縮室Cが端板段差部21j,22jおよび壁体段差部21f,22fを通過する際の容量の変化を抑えることができる。そのため、中間圧の冷媒を安定して圧縮室Cに供給できる。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図20から図30を参照して説明する。
本実施形態の冷凍サイクルの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、スクロール型圧縮機における固定スクロールおよび旋回スクロールの構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図20から図30を用いて固定スクロールおよび旋回スクロールの構成周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図20は、本実施形態のスクロール型圧縮機の構成を説明する断面図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
冷凍サイクル201のスクロール型圧縮機210は、図20に示すように、内部に密閉空間mを有するハウジング11と、このハウジング11内に配置され、密閉空間m内に取り込まれた冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構212と、このスクロール圧縮機構212を駆動する回転軸13と、このスクロール圧縮機構212を公転駆動する駆動部と、を主たる要素として構成されている。
スクロール圧縮機構212は、固定スクロール221と、旋回スクロール222とから概略構成されている。
固定スクロール221は、固定端板21aとその内面に立設された渦巻状壁体221bとを備え、固定端板21aの中央部には、吐出ポート21cが形成されている。
旋回スクロール222は、旋回端板22aとその内面に立設された渦巻状壁体(他の壁体)222bとを備えている。
図21は、図20の固定スクロールの構成を説明する斜視図であり、図22は、図21の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。
固定スクロール221の渦巻状壁体221bは、図21および図22に示すように、インボリュート曲線に基づいて定められた渦巻状に4.75回転巻かれている。
渦巻状壁体221bの歯先には、その渦巻き方向外方に歯丈の低い低部位221dと、内方に歯丈の高い高部位221eとが形成され、低部位221dと高部位221eとの境目には、壁体段差部(壁体段付き部)221fが形成されている。
また、固定スクロール221の固定端板21aには、その渦巻き方向外方に面が高い高面部221gと、内方に面が低い低面部221hとが形成され、高面部221gと低面部221hとの境目には、半円筒状の端板段差部(端板段付き部)221jが形成されている。
壁体段差部221fは、渦巻状壁体21bの外端から2巻き内側の位置に形成され、端板段差部221jは外端から1.5巻き内側の位置に形成されている。
低面部221hにおける端板段差部221jの近傍領域外方には、圧縮室C内に冷媒を供給するインジェクションポート(端板段付き部)221kが形成され、インジェクションポート221kは、上述のインジェクション流路7(図1参照)と接続されている。
図23は、図20の旋回スクロールの構成を説明する斜視図であり、図24は、図23の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。
旋回スクロール222の渦巻状壁体222bは、図23および図24に示すように、渦巻状壁体221bとは逆回転に4.75回転巻かれている。
渦巻状壁体222bには、その渦巻き方向外方に歯丈の低い低部位222dと、内方に歯丈の高い高部位222eとが形成され、低部位222dと高部位222eとの境目には、壁体段差部(壁体段付き部)222fが形成されている。
また、旋回スクロール222の旋回端板22aには、その渦巻き方向外方に面が高い高面部222gと、内方に面が低い低面部222hとが形成され、高面部222gと低面部222hとの境目には、半円筒状の端板段差部(端板段付き部)222jが形成されている。
壁体段差部222fは、渦巻状壁体222bの外端から2巻き内側の位置に形成され、端板段差部222jは外端から1.5巻き内側の位置に形成されている。
低面部222hにおける端板段差部222jの近傍領域外方には、圧縮室C内に冷媒を供給するインジェクションポート(流体供給部)222kが形成され、インジェクションポート222kは、上述のインジェクション流路7(図1参照)と接続されている
渦巻状壁体221b,222bの低部位221d,222dと高部位221e,222eの歯丈の比は、低部位221d,222dの歯丈をLl、高部位221e,222eの歯丈をLhとすると、下記の式(1)に基づいて定められている。
Figure 0004754869
ここで、bは渦巻状壁体221b,222bにおけるインボリュート曲線の基円半径であり、ρは旋回スクロール222の旋回半径であり、θsはインボリュート関数で表した端板段差部221j,222jの配置位相である。
本実施形態においてはθsを1170°としている。
また、上述の式(1)により定められた低部位221d,222dと高部位221e,222eの歯丈に応じて、各スクロール221,222における高面部221g,222gと低面部221h,222hとの段差が定められている。このように構成することにより、渦巻状壁体221b,222bと固定及び旋回端板21a,22aとにより密閉された圧縮室を形成することができる。
なお、上述の式(1)は、後述の旋回角が1170°のときの圧縮室Cの容積(図25および図27(d)参照。)と、旋回角が630°のときの圧縮室Cの容積(図25および図30(j)参照。)と、が等しくなるように定めた式である。
次に上述した冷凍サイクル201の作用について説明する。
冷凍サイクル201の作用は、スクロール型圧縮機が変更されているのみであり、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
また、スクロール型圧縮機210の作用についても、スクロール圧縮機構が変更されているのみで、他の部分は第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施形態の特徴部であるスクロール圧縮機構220における作用について説明する。
図25は、圧縮室Cの容積変化を、旋回角をパラメータにして表したグラフである。図26(a),(b)は、それぞれ旋回角が1440°,1350°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図27(c),(d)は、それぞれ旋回角が1260°,1170°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図28(e),(f)は、それぞれ旋回角が1080°,990°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図29(g),(h)は、それぞれ旋回角が900°,810°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図30(i),(j)は、それぞれ旋回角が720°,630°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。
まず、旋回角が1440°のとき、図25および図26(a)に示すように、固定スクロール221と旋回スクロール222とにより圧縮室Cが形成されるが、まだ圧縮室Cは外方において開放されており、密閉(吸入締め切り)されていない。
その後、旋回角が1350°から1170°までは、図25、図26(b)および図27(c), (d)に示すように、圧縮室Cは渦巻きに沿って内方へ移動し、その容積が減少する。
旋回角が1170°のとき、圧縮室Cの内方先端は、固定スクロール221の端板段差部221jに到達する。
また、端板段差部221jと、旋回スクロール222の壁体段差部222fとは外方端で接触している。以後、旋回スクロール222が旋回すると、端板段差部221jと壁体段差部222fとが離間する。同時に、旋回スクロール222の渦巻状壁体222bが、インジェクションポート221k上から移動し、圧縮室Cとインジェクションポート221kとが連通する。
旋回角が1080°になると、図25および図28(e)に示すように、圧縮室Cは、高面部221g,222gに囲まれた領域から、低面部221hと高面部222gに囲まれた領域に移動し始めるためその容積減少率が低下し、圧縮室C自体の容積変化は極小となる。
また、圧縮室Cは、端板段差部221jと壁体段差部222fとの隙間を介して、隣接する他の圧縮室と連通する。なお、上記他の圧縮室は、1回転前に旋回スクロール222の吸入側に形成された圧縮室である。
旋回角が990°になると、図25および図28(f)に示すように、圧縮室Cの略半分が低面部221hと高面部222gに囲まれた領域に移動し、圧縮室C自体の容積は増加し始める。
また、端板段差部221jと壁体段差部222fとは内方側で再び接触し、上記他の圧縮室との連通が閉じられる。
この時同時に、圧縮室Cの内方先端は、旋回スクロール222の端板段差部222jに到達する。端板段差部222jと壁体段差部221fとは内方端で接触している。以後、旋回スクロール222が旋回すると、端板段差部222jと壁体段差部221fとが接触しながら相対移動する。
旋回角が900°になると、図25および図29(g)に示すように、圧縮室Cの大半が低面部221hと高面部222gに囲まれた領域に移動し、かつ、内方先端は低面部221h,222hに囲まれた領域に移動するため、圧縮室C自体の容積はさらに増加する。
また、端板段差部221jと壁体段差部222fとが接触し、端板段差部222jと壁体段差部221fとが接触しているため、圧縮室Cは他の圧縮室と連通することなく閉じられている。
旋回角が810°になると、図25および図29(h)に示すように、圧縮室Cの外方略半分が低面部221hと高面部222gに囲まれた領域に移動し、内方略半分が低面部221h,222hに囲まれた領域に移動するため、圧縮室C自体の容積はさらに増加する。
また、端板段差部221jと壁体段差部222fとが接触し、端板段差部222jと壁体段差部221fとが接触しているため、圧縮室Cは他の圧縮室と連通することなく閉じられている。以後、旋回スクロール222が旋回すると、端板段差部222jと壁体段差部221fとが離間する。
さらに、インジェクションポート221k上に渦巻状壁体222bが移動し、圧縮室Cとインジェクションポート221kとの連通が閉じられる。また、固定スクロール221の渦巻状壁体221bが、インジェクションポート222k上から移動し、端板段差部222jと壁体段差部221fとの隙間を介して、圧縮室Cとインジェクションポート222kとが連通する。
旋回角が720°になると、図25および図30(i)に示すように、圧縮室Cの大半が低面部221h,222hに囲まれた領域に移動するため、圧縮室C自体の容積は極大となる。
また、圧縮室Cは、端板段差部222jと壁体段差部221fとの隙間を介して、隣接する別の圧縮室と連通する。なお、上記別の圧縮室は、圧縮室Cの形成の1回転後に旋回スクロール222の吸入側に形成された圧縮室である。
旋回角が630°になると、図25および図30(j)に示すように、圧縮室Cは低面部221h,222hに囲まれた領域に完全に移動し、以後内方に移動するにともない容積は減少する。
また、端板段差部222jと壁体段差部221fとは内方側で再び接触し、上記別の圧縮室との連通が閉じられ、同時にインジェクションポート222kとの連通も閉じられる。
〔第4の実施の形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について図31から図40を参照して説明する。
本実施形態の冷凍サイクルの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、スクロール型圧縮機における固定スクロールおよび旋回スクロールの構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図31から図40を用いて固定スクロールおよび旋回スクロールの構成周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図31は、本実施形態のスクロール型圧縮機の構成を説明する断面図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
冷凍サイクル301のスクロール型圧縮機310は、図31に示すように、内部に密閉空間mを有するハウジング11と、このハウジング11内に配置され、密閉空間m内に取り込まれた冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構312と、このスクロール圧縮機構312を駆動する回転軸13と、このスクロール圧縮機構312を公転駆動する駆動部と、を主たる要素として構成されている。
スクロール圧縮機構312は、固定スクロール321と、旋回スクロール322とから概略構成されている。
固定スクロール321は、固定端板21aとその内面に立設された渦巻状壁体321bとを備え、固定端板21aの中央部には、吐出ポート21cが形成されている。
旋回スクロール322は、旋回端板22aとその内面に立設された渦巻状壁体(他の壁体)322bとを備えている。
図32は、図31の固定スクロールの構成を説明する斜視図であり、図33は、図32の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。
固定スクロール321の渦巻状壁体321bは、図32および図33に示すように、インボリュート曲線に基づいて定められた渦巻状に4.75回転巻かれている。
渦巻状壁体321bの歯先には、その渦巻き方向外方に歯丈の低い低部位321dと、内方に歯丈の高い高部位321eとが形成され、低部位321dと高部位321eとの境目には、壁体段差部(壁体段付き部)321fが形成されている。
また、固定スクロール321の固定端板21aには、その渦巻き方向外方に面が高い高面部321gと、内方に面が低い低面部321hとが形成され、高面部321gと低面部321hとの境目には、半円筒状の端板段差部(端板段付き部)321jが形成されている。
壁体段差部321fは、渦巻状壁体21bの外端から1巻き内側の位置に形成され、端板段差部321jは外端から0.5巻き内側の位置に形成されている。
低面部321hにおける端板段差部321jの近傍領域外方には、圧縮室C内に冷媒を供給するインジェクションポート(端板段付き部)321kが形成され、インジェクションポート321kは、上述のインジェクション流路7(図1参照)と接続されている。
図34は、図31の旋回スクロールの構成を説明する斜視図であり、図35は、図34の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。
旋回スクロール322の渦巻状壁体322bは、図34および図35に示すように、渦巻状壁体321bとは逆回転に4.75回転巻かれている。
渦巻状壁体322bには、その渦巻き方向外方に歯丈の低い低部位322dと、内方に歯丈の高い高部位322eとが形成され、低部位322dと高部位322eとの境目には、壁体段差部(壁体段付き部)322fが形成されている。
また、旋回スクロール322の旋回端板22aには、その渦巻き方向外方に面が高い高面部322gと、内方に面が低い低面部322hとが形成され、高面部322gと低面部322hとの境目には、半円筒状の端板段差部(端板段付き部)322jが形成されている。
壁体段差部322fは、渦巻状壁体322bの外端から1巻き内側の位置に形成され、端板段差部222jは外端から0.5巻き内側の位置に形成されている。
低面部322hにおける端板段差部322jの近傍領域外方には、圧縮室C内に冷媒を供給するインジェクションポート(流体供給部)322kが形成され、インジェクションポート322kは、上述のインジェクション流路7(図1参照)と接続されている
次に上述した冷凍サイクル301の作用について説明する。
冷凍サイクル301の作用は、スクロール型圧縮機が変更されているのみであり、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
また、スクロール型圧縮機310の作用についても、スクロール圧縮機構が変更されているのみで、他の部分は第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施形態の特徴部であるスクロール圧縮機構320における作用について説明する。
図36は、圧縮室Cの容積変化を、旋回角をパラメータにして表したグラフである。図37(a),(b)は、それぞれ旋回角が1620°,1530°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図38(c),(d)は、それぞれ旋回角が1440°,1350°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図39(e),(f)は、それぞれ旋回角が1260°,1170°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図40(g),(h)は、それぞれ旋回角が1080°,990°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。
まず、旋回角が1620°から1440°まで範囲では、図36、図37(a),(b)および図38(c)に示すように、固定スクロール321と旋回スクロール322とにより圧縮室Cが形成されるが、まだ圧縮室Cは外方において開放されており、密閉(吸入締め切り)されていない。
旋回角が1530°のとき、圧縮室Cの内方先端は、固定スクロール321の端板段差部321jに到達する。
また、端板段差部321jと、旋回スクロール322の壁体段差部322fとは外方端で接触している。以後、旋回スクロール322が旋回すると、端板段差部321jと壁体段差部322fとが離間する。同時に、旋回スクロール322の渦巻状壁体322bが、インジェクションポート321k上から移動し、圧縮室Cとインジェクションポート321kとが連通する。
旋回角が1440°になると、図36および図38(c)に示すように、圧縮室Cは、高面部321g,322gに囲まれた領域から、低面部321hと高面部322gに囲まれた領域に移動し始める。
また、圧縮室Cは、端板段差部321jと壁体段差部322fとの隙間を介して、隣接する他の圧縮室と連通する。なお、上記他の圧縮室は、1回転前に旋回スクロール322の吸入側に形成された圧縮室である。
旋回角が1350°になると、図36および図38(d)に示すように、圧縮室Cは密閉(吸入締め切り)され、その略半分が低面部321hと高面部322gに囲まれた領域に移動し、圧縮室C自体の容積は増加し始める。
また、端板段差部321jと壁体段差部322fとは内方側で再び接触し、上記他の圧縮室との連通が閉じられる。
この時同時に、圧縮室Cの内方先端は、旋回スクロール322の端板段差部322jに到達する。端板段差部322jと壁体段差部321fとは内方端で接触している。以後、旋回スクロール322が旋回すると、端板段差部322jと壁体段差部321fとが接触しながら相対移動する。
旋回角が1260°になると、図36および図39(e)に示すように、圧縮室Cの大半が低面部321hと高面部322gに囲まれた領域に移動し、かつ、内方先端は低面部321h,322hに囲まれた領域に移動するため、圧縮室C自体の容積はさらに増加する。
また、端板段差部321jと壁体段差部322fとが接触し、端板段差部322jと壁体段差部321fとが接触しているため、圧縮室Cは他の圧縮室と連通することなく閉じられている。
旋回角が1170°になると、図36および図39(f)に示すように、圧縮室Cの外方略半分が低面部321hと高面部322gに囲まれた領域に移動し、内方略半分が低面部321h,322hに囲まれた領域に移動するため、圧縮室C自体の容積はさらに増加する。
また、端板段差部321jと壁体段差部322fとが接触し、端板段差部322jと壁体段差部321fとが接触しているため、圧縮室Cは他の圧縮室と連通することなく閉じられている。以後、旋回スクロール322が旋回すると、端板段差部322jと壁体段差部321fとが離間する。
さらに、インジェクションポート321k上に渦巻状壁体322bが移動し、圧縮室Cとインジェクションポート321kとの連通が閉じられる。また、固定スクロール321の渦巻状壁体321bが、インジェクションポート322k上から移動し、端板段差部322jと壁体段差部321fとの隙間を介して、圧縮室Cとインジェクションポート322kとが連通する。
旋回角が1080°になると、図36および図40(g)に示すように、圧縮室Cの大半が低面部321h,322hに囲まれた領域に移動する。
また、圧縮室Cは、端板段差部322jと壁体段差部321fとの隙間を介して、隣接する別の圧縮室と連通する。なお、上記別の圧縮室は、圧縮室Cの形成の1回転後に旋回スクロール322の吸入側に形成された圧縮室である。
旋回角が990°になると、図36および図40(h)に示すように、圧縮室Cは低面部321h,322hに囲まれた領域に完全に移動し、以後内方に移動するにともない容積は減少し始める。
また、端板段差部322jと壁体段差部321fとは内方側で再び接触し、上記別の圧縮室との連通が閉じられ、同時にインジェクションポート322kとの連通も閉じられる。
上記の構成によれば、図36に示すように、圧縮室Cの容積は旋回角が略990°まで増加し続けているため、この期間においてインジェクションポート321k,322kから中間圧の冷媒を圧縮室Cへ供給することができる。つまり、圧縮室Cの容積が増加することによりその内部の圧力が低下するため、中間圧との差圧が大きくなり、より多くの冷媒を圧縮室内に供給できる。
また、圧縮室Cは、旋回角が1080°から900°の範囲で、外方端板段差部422jと外方壁体段差部421fとの隙間を介してインジェクションポート422kと連通し、インジェクションポート422kから冷媒を吸入することができる。
〔第5の実施の形態〕
次に、本発明の第5の実施形態について図41から図50を参照して説明する。
本実施形態の冷凍サイクルの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、スクロール型圧縮機における固定スクロールおよび旋回スクロールの構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図41から図50を用いて固定スクロールおよび旋回スクロールの構成周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図41は、本実施形態のスクロール型圧縮機の構成を説明する断面図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
冷凍サイクル401のスクロール型圧縮機410は、図41に示すように、内部に密閉空間mを有するハウジング11と、このハウジング11内に配置され、密閉空間m内に取り込まれた冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構412と、このスクロール圧縮機構412を駆動する回転軸13と、このスクロール圧縮機構412を公転駆動する駆動部と、を主たる要素として構成されている。
スクロール圧縮機構412は、固定スクロール421と、旋回スクロール422とから概略構成されている。
固定スクロール421は、固定端板21aとその内面に立設された渦巻状壁体421bとを備え、固定端板21aの中央部には、吐出ポート21cが形成されている。
旋回スクロール422は、旋回端板22aとその内面に立設された渦巻状壁体(他の壁体)422bとを備えている。
図42は、図41の固定スクロールの構成を説明する斜視図であり、図43は、図42の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。
固定スクロール421の渦巻状壁体421bは、図42および図43に示すように、インボリュート曲線に基づいて定められた渦巻状に4.75回転巻かれている。
渦巻状壁体421bの歯先には、その渦巻き方向外方および内方に歯丈の低い外方低部位421dおよび内方低部位421mと、外方低部位421dおよび内方低部位421mの間に歯丈の高い高部位421eとが形成され、外方低部位421dと高部位421eとの境目には、外方壁体段差部(壁体段付き部)421fが形成され、高部位421eと内方低部位421mとの境目には、内方壁体段差部421nが形成されている。
また、固定スクロール421の固定端板21aには、その渦巻き方向外方および内方に面が高い外方高面部421gおよび内方高面部421pと、外方高面部421gおよび内方高面部421pの間に面が低い低面部421hとが形成され、外方高面部421gと低面部421hとの境目には、半円筒状の外方端板段差部(端板段付き部)421jが形成され、低面部421hと内方高面部421pとの境目には、半円筒状の内方端板段差部421qが形成されている。
外方壁体段差部421fは、渦巻状壁体21bの外端から1.25巻き内側の位置に形成され、外方端板段差部421jは外端から0.75巻き内側の位置に形成されている。また、内方壁体段差部421nは、渦巻状壁体21bの外端から2.25巻き内側の位置に形成され、内方端板段差部421qは外端から1.75巻き内側の位置に形成されている。
低面部421hにおける外方端板段差部421jの近傍領域外方には、圧縮室C内に冷媒を供給するインジェクションポート(端板段付き部)421kが形成され、インジェクションポート421kは、上述のインジェクション流路7(図1参照)と接続されている。
図44は、図41の旋回スクロールの構成を説明する斜視図であり、図45は、図44の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。
旋回スクロール422の渦巻状壁体422bは、図44および図45に示すように、渦巻状壁体421bとは逆回転に4.75回転巻かれている。
渦巻状壁体422bの歯先には、その渦巻き方向外方および内方に歯丈の低い外方低部位422dおよび内方低部位422mと、外方低部位422dおよび内方低部位422mの間に歯丈の高い高部位422eとが形成され、外方低部位422dと高部位422eとの境目には、外方壁体段差部(壁体段付き部)422fが形成され、高部位422eと内方低部位422mとの境目には、内方壁体段差部422nが形成されている。
また、旋回スクロール422の旋回端板22aには、その渦巻き方向外方および内方に面が高い外方高面部422gおよび内方高面部422pと、外方高面部422gおよび内方高面部422pの間に面が低い低面部422hとが形成され、外方高面部422gと低面部422hとの境目には、半円筒状の外方端板段差部(端板段付き部)422jが形成され、低面部422hと内方高面部422pとの境目には、半円筒状の内方端板段差部422qが形成されている。
外方壁体段差部422fは、渦巻状壁体21bの外端から1.25巻き内側の位置に形成され、外方端板段差部422jは外端から0.75巻き内側の位置に形成されている。また、内方壁体段差部422nは、渦巻状壁体21bの外端から2.25巻き内側の位置に形成され、内方端板段差部422qは外端から1.75巻き内側の位置に形成されている。
低面部422hにおける外方端板段差部422jの近傍領域外方には、圧縮室C内に冷媒を供給するインジェクションポート(端板段付き部)422kが形成され、インジェクションポート422kは、上述のインジェクション流路7(図1参照)と接続されている。
次に上述した冷凍サイクル401の作用について説明する。
冷凍サイクル401の作用は、スクロール型圧縮機が変更されているのみであり、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
また、スクロール型圧縮機410の作用についても、スクロール圧縮機構が変更されているのみで、他の部分は第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施形態の特徴部であるスクロール圧縮機構420における作用について説明する。
図46(a),(b)は、それぞれ旋回角が1440°,1350°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図47(c),(d)は、それぞれ旋回角が1260°,1170°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図48(e),(f)は、それぞれ旋回角が1080°,990°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図49(g),(h)は、それぞれ旋回角が900°,810°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。図50(i),(j)は、それぞれ旋回角が720°,630°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。
まず、旋回角が1440°のとき、図46(a)に示すように、固定スクロール421と旋回スクロール422とにより圧縮室Cが形成されるが、まだ圧縮室Cは外方において開放されており、密閉されていない。圧縮室Cの内方先端は、固定スクロール421の外方端板段差部421jに到達している。
また、外方端板段差部421jと、旋回スクロール422の壁体段差部422fとは外方端で接触している。以後、旋回スクロール422が旋回すると、端板段差部421jと壁体段差部422fとが離間する。同時に、旋回スクロール422の渦巻状壁体422bが、インジェクションポート421k上から移動し、圧縮室Cとインジェクションポート421kとが連通する。
旋回角が1350°になると、図46(b)に示すように、圧縮室Cの外方端部は閉じられ、密閉(吸入締め切り)される。また、圧縮室Cは、外方高面部421g,422gに囲まれた領域から、低面部421hと外方高面部422gに囲まれた領域に移動し始めるためその容積減少率が低下する。
また、圧縮室Cは、外方端板段差部421jと外方壁体段差部422fとの隙間を介して、隣接する他の圧縮室と連通する。なお、上記他の圧縮室は、1回転前に旋回スクロール222の吸入側に形成された圧縮室である。
旋回角が1260°になると、図47(c)に示すように、圧縮室Cの略半分が低面部421hと外方高面部422gに囲まれた領域に移動し、圧縮室C自体の容積は増加し始める。
また、外方端板段差部421jと外方壁体段差部422fとは内方側で再び接触し、上記他の圧縮室との連通が閉じられる。
この時同時に、圧縮室Cの内方先端は、旋回スクロール422の内方端板段差部422jに到達する。内方端板段差部422jと内方壁体段差部421fとは内方端で接触している。以後、旋回スクロール422が旋回すると、内方端板段差部422jと内方壁体段差部421fとが接触しながら相対移動する。
旋回角が1170°になると、図47(d)に示すように、圧縮室Cの大半が低面部421hと外方高面部422gに囲まれた領域に移動し、かつ、内方先端は低面部421h,422hに囲まれた領域に移動するため、圧縮室C自体の容積はさらに増加する。
また、外方端板段差部421jと外方壁体段差部422fとが接触し、外方端板段差部422jと外方壁体段差部421fとが接触しているため、圧縮室Cは他の圧縮室と連通することなく閉じられている。
旋回角が1080°になると、図48(e)に示すように、圧縮室Cの外方略半分が低面部421hと外方高面部422gに囲まれた領域に移動し、内方略半分が低面部421h,422hに囲まれた領域に移動するため、圧縮室C自体の容積はさらに増加する。
また、外方端板段差部421jと外方壁体段差部422fとが接触し、外方端板段差部422jと外方壁体段差部421fとが接触しているため、圧縮室Cは他の圧縮室と連通することなく閉じられている。
以後、旋回スクロール422が旋回すると、外方端板段差部422jと外方壁体段差部421fとが離間する。
さらに、インジェクションポート421k上に渦巻状壁体422bが移動し、圧縮室Cとインジェクションポート421kとの連通が閉じられる。また、固定スクロール421の渦巻状壁体421bが、インジェクションポート422k上から移動し、外方端板段差部422jと外方壁体段差部421fとの隙間を介して、圧縮室Cとインジェクションポート422kとが連通する。
圧縮室Cの内方先端は、内方端板段差部421qに到達する。
内方端板段差部421qと、旋回スクロール422の内方壁体段差部422nとは外方端で接触している。以後、旋回スクロール422が旋回すると、内方端板段差部421qと内方壁体段差部422nとは接触しながら相対移動する。
旋回角が990°になると、図48(f)に示すように、圧縮室Cの大半が低面部421h,422hに囲まれた領域に移動し、内方先端は内方高面部421pと低面部422hとに囲まれた領域に移動し、圧縮室C自体の容積は減少し始める。
また、圧縮室Cは、外方端板段差部422jと外方壁体段差部421fとの隙間を介して、隣接する別の圧縮室と連通する。なお、上記別の圧縮室は、圧縮室Cの形成の1回転後に旋回スクロール422の吸入側に形成された圧縮室である。
旋回角が900°になると、図49(g)に示すように、圧縮室Cの略内方側半分が内方高面部421pと低面部422hとに囲まれた領域に移動し、略外方側半分が低面部421h,422hに囲まれた領域に移動して、圧縮室C自体の容積は減少し続ける。
外方端板段差部422jと外方壁体段差部421fとが接触し、圧縮室Cと隣接する別の圧縮室との連通が閉じられる。
また、圧縮室Cの内方先端が内方端板段差部422qに到達する。
以後、旋回スクロール422が旋回すると、内方端板段差部421qと内方壁体段差部422nとが離間するとともに、内方端板段差部422qと内方壁体段差部421nとが離間し、隣接する更に別の圧縮室と圧縮室Cとが連通する。上記更に別の圧縮室は、圧縮室Cと同時期に旋回スクロール422側に形成された圧縮室である。
旋回角が810°になると、図49(h)に示すように、圧縮室Cの大半が内方高面部421pと低面部422hとに囲まれた領域に移動し、内方先端は内方高面部421p,422pに囲まれた領域に移動し、圧縮室C自体の容積は更に減少する。
旋回角が720°になると、図50(i)に示すように、圧縮室Cの略内方側半分は内方高面部421p,422pに囲まれた領域に移動し、略外方側半分は内方高面部421pと低面部422hとに囲まれた領域に移動し、圧縮室C自体の容積は更に減少する。
内方端板段差部422qと内方壁体段差部421nとが接触し、内方端板段差部421qと内方壁体段差部422nとが接触するため、圧縮室Cと上記更に別の圧縮室との連通は閉じられる。
旋回角が630°になると、図50(j)に示すように、圧縮室Cの大半は内方高面部421p,422pに囲まれた領域に移動し、圧縮室C自体の容積は更に減少する。
この構成によれば、固定スクロール421と旋回スクロール422とに内方低部位421m,422mと、内方壁体段差部421n,422nと、内方高面部421p,422pと、内方壁体段差部421q,422qとを形成しているため、渦巻きの内方へ移動した圧縮室Cの容積をより減少しやすくできる。
つまり、渦巻状壁体421b,422bの巻き数が同一である場合には、冷媒をより高圧に圧縮することができる。一方、冷媒を同一の圧力に圧縮する場合には、渦巻状壁体421b,422bの巻き数を減らすことができ、スクロール型圧縮機410の小型化を図ることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、本発明のスクロール型圧縮機を、車両搭載用のスクロール型圧縮機に適用して説明したが、車両搭載用のものに限られることなく、室内空調用のスクロール型圧縮機など、その他各種のスクロール型圧縮機に適用することができるものである。
本発明における第1の実施形態に係る冷凍サイクルの全体構成を説明する図である。 図1のスクロール型圧縮機の構成を説明する断面図である。 図2の固定スクロールの構成を説明する斜視図である。 図3の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。 図2の旋回スクロールの構成を説明する斜視図である。 図5の旋回スクロールの構成を説明する平面視図である。 圧縮室の容積変化を、旋回角をパラメータにして表したグラフである。 図8(a)は旋回角が1440°のときの、図8(b)は旋回角が1350°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図9(c)は旋回角が1260°のときの、図9(d)は旋回角が1170°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図10(e)は旋回角が1080°のときの、図10(f)は旋回角が990°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図11(g)は旋回角が900°のときの、図11(h)は旋回角が810°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図12(a)は図4に示す固定スクロール、図12(b)は図6に示す旋回スクロールの別の実施例を示す図である。 図13(a)は図4に示す固定スクロールの、図13(b)は図6に示す旋回スクロールの更に別の実施例を示す図である。 本発明における第2の実施形態に係るスクロール型圧縮機の構成を説明する断面図である。 図14の固定スクロールの構成を説明する斜視図である。 図15の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。 図14の旋回スクロールの構成を説明する斜視図である。 図17の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。 圧縮室Cの容積変化を、旋回角をパラメータにして表したグラフである。 本発明における第3の実施形態に係るスクロール型圧縮機の構成を説明する断面図である。 図20の固定スクロールの構成を説明する斜視図である。 図21の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。 図20の旋回スクロールの構成を説明する斜視図である。 図23の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。 圧縮室Cの容積変化を、旋回角をパラメータにして表したグラフである。 図26(a)は旋回角が1440°のときの、図26(b)は旋回角が1350°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図27(c)は旋回角が1260°のときの、図27(d)は旋回角が1170°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図28(e)は旋回角が1080°のときの、図28(f)は旋回角が990°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図29(g)は旋回角が900°のときの、図29(h)は旋回角が810°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図30(i)は旋回角が720°のときの、図30は(j)は旋回角が630°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 本発明における第4の実施形態に係るスクロール型圧縮機の構成を説明する断面図である。 図31の固定スクロールの構成を説明する斜視図である。 図32の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。 図31の旋回スクロールの構成を説明する斜視図である。 図34の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。 圧縮室Cの容積変化を、旋回角をパラメータにして表したグラフである。 図37(a)は旋回角が1620°のときの、図37(b)は旋回角が1530°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図38(c)は旋回角が1440°のときの、図38(d)は旋回角が1350°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図39(e)は旋回角が1260°の、図39(f)は旋回角が1170°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図40(g)は旋回角が1080°のときの、図40(h)は旋回角が990°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 本発明における第5の実施形態に係るスクロール型圧縮機の構成を説明する断面図である。 図41の固定スクロールの構成を説明する斜視図である。 図42の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。 図41の旋回スクロールの構成を説明する斜視図である。 図44の固定スクロールの構成を説明する平面視図である。 図46(a)は旋回角が1440°のときの、図46(b)は旋回角が1350°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図47(c)は旋回角が1260°のときの、図47(d)は旋回角が1170°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図48(e)は旋回角が1080°のときの、図48(f)は旋回角が990°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図49(g)は旋回角が900°のときの、図49(h)は旋回角が810°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。 図50(i)は旋回角が720°のときの、図50(j)は旋回角が630°のときの固定スクロールと旋回スクロールとの相対位置関係を示した概略図である。
符号の説明
1,101,201,301,401 冷凍サイクル
2 コンデンサ(放熱器)
3 第1膨張弁(高圧側減圧器)
5 第2膨張弁(低圧側減圧器)
6 エバポレータ(吸熱器)
7 インジェクション流路(流体供給流路)
10,110,210,310,410 スクロール型圧縮機
21,121,221,321,421 固定スクロール
21a 固定端板
21b,121b,221b,321b,421b 渦巻状壁体

22,122,222,322,422 旋回スクロール
22a 旋回端板(他の端板)
22b,122b,222b,322b,422b 渦巻状壁体(他の壁体)
21d,22d,121d,122d,221d,222d,321d,322d 低部位
21e,22e,121e,122e,221e,222e,321e,322e,421e,422e 高部位
21f,22f,221f,222f,321f,322f 壁体段差部(壁体段付き部)
21g,22g,121g,122g,221g,222g,321g,322g 高面部
21h,22h,121h,122h,221h,222h,321h,322h,421h,422h 低面部
21j,22j,221j,222j,321j,322j 端板段差部(端板段付き部)
21k,22k,221k,222k,321k,322k,421k,422k インジェクションポート(流体供給部)
421d,422d 外方低部位
421m,422m 内方低部位
421f,422f 外方壁体段差部(壁体段付き部)
421g,422g 外方高面部
421p,422p 内方高面部
421j,422j 外方端板段差部(端板段付き部)
C 圧縮室

Claims (7)

  1. 端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有するとともに所定位置に固定された固定スクロールと、
    他の端板の一側面に立設された渦巻き状の他の壁体を有するとともに、前記壁体および前記他の壁体をかみ合わせて圧縮室を形成するように公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールと、を備え、
    前記壁体および前記他の壁体の上縁に壁体段付き部が形成され、
    前記壁体および前記他の壁体には、前記壁体段付き部より渦巻き方向の中心側に高さが高い高部位が形成されるとともに外周端側に高さが低くなる低部位が形成され、
    前記端板および前記他の端板における一側面に、前記壁体段付き部に対向する位置に端板段付き部が形成され、
    前記一側面には、前記端板段付き部より渦巻き方向の中心側に面が低くなる低面部が形成されるとともに外周端側で面が高くなる高面部が形成され、
    前記圧縮室が渦巻き方向の中心側に移動して前記壁体段付き部および前記端板段付き部を通過する際に、前記圧縮室における容積減少率が緩やかになる、あるいは、容積が増加するようにされ、
    このように前記圧縮室が前記壁体段付き部および前記端板段付き部を通過する際に、前記圧縮室内の流体圧力よりも高圧の流体を前記圧縮室内に供給する流体供給部が、前記低面部における前記端板段付き部の近傍領域に設けられていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 前記壁体段付き部および前記端板段付き部の設置位置により、前記圧縮室が吸入締め切り後に前記壁体段付き部および前記端板段付き部を通過する過程で前記圧縮室の容積変化が緩やか或いは略一定となる領域を設定し、該領域に前記流体供給部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のスクロール型圧縮機。
  3. 前記端板段付き部が、前記壁体および前記他の壁体の外周端から少なくとも半巻きより内側の位置に設けられ、
    前記壁体段付き部が、前記壁体および前記他の壁体の外周端から少なくとも1巻きより内側の位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のスクロール型圧縮機。
  4. 前記高部位と前記低部位との高さの比により、
    前記圧縮室が吸入締め切り後に前記壁体段付き部および前記端板段付き部を通過する過程で前記圧縮室の容積変化が緩やか或いは略一定となる領域を設定し、該領域に前記流体供給部が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
  5. 前記高部位と前記低部位との高さの比が、下記の式(1)により決定されていることを特徴とする請求項4記載のスクロール型圧縮機。
    Figure 0004754869
    但し、bは渦巻状壁体におけるインボリュート曲線の基円半径、ρは旋回スクロールの旋回半径、θsはインボリュート関数で表した端板段差部の配置位相である。
  6. 前記高部位と前記低部位との高さの比が、下記の式(2)により決定されていることを特徴とする請求項4記載のスクロール型圧縮機。
    Figure 0004754869
    但し、bは渦巻状壁体におけるインボリュート曲線の基円半径、ρは旋回スクロールの旋回半径、θsはインボリュート関数で表した端板段差部の配置位相である。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のスクロール型圧縮機と、
    該圧縮機に圧縮された流体の熱を放熱させる放熱器と、
    放熱された流体の圧力を減圧させる高圧側減圧部と、
    減圧された流体を更に減圧させる低圧側減圧部と、
    該低圧側減圧部で減圧された流体に熱を吸収させる吸熱部と、
    前記高圧側減圧部により減圧された流体を前記流体供給部に供給する流体供給手段と、を有することを特徴とする冷凍サイクル。
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