JP4751923B2 - チェーン走行案内シュー - Google Patents
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Description
ガイド部材31に備えられているチェーン走行案内シュー32は、ガイド部材本体であるシュー取付部材33に取り付けられている。
このチェーン走行案内シュー32は、図9(図8のX9ーX9線断面)に示すように、チェーンの進入側および離脱側に平坦押接面34が形成され、その中間区間には、図10(図8のX10−X10線断面)に示すように、ローラチェーンCのプレート端面を摺動案内する凸状押接面35が形成され、平坦押接面34と凸状押接面35が走行面36を構成し、走行面36の中央に凹溝37が形成されている。
なお、図9,図10における符号L1,L2は、それぞれローラチェーンCの内プレート、外プレート、符号Mは、ローラである(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、チェーン走行案内シュー32の長手方向における断面形状が異なっているため、熱容量や内部残留応力の差により成型時や使用時に歪が生じやすく、寸法精度が悪化するという問題があった。
タイミングチェーンドライブシステムは、図1に示すように、エンジンルーム内のクランク軸に取付けた駆動スプロケットS1とカム軸に取付けた一対の従動スプロケットS2、S3間に懸回したローラチェーンCとからなり、ローラチェーンCに張力を付与するテンショナレバーTL、ローラチェーンCを案内するガイドレバーGL等のガイド部材Gを備え、ローラチェーンCは、ガイド部材Gのチェーン走行案内シューに押接して摺動する。
このガイド部材Gは、シュー取付部材となるレバー本体にチェーン走行案内シューを取り付けたり、レバー本体とチェーン走行案内シューとを一体に形成したものであり、走行するローラチェーンCに押接して摺動する。
なお、図1における符号Tは、テンショナであり、符号B1は、テンショナレバーTLの枢支軸であり、符号B2,B3は、ガイドレバーGLの取付軸である。
図1は、タイミングチェーンドライブシステムの説明図であり、図2は、本発明の実施例をより良く理解するための参考例のチェーン走行案内シューを有するガイド部材の側面図であり、図3は、図2に示すチェーン走行案内シューの平面図であり、図4は、本発明の参考例であるチェーン走行案内シューを示し、(A)は、ガイド部材の断面図であり、(B)は、要部拡大図であり、図5は、ローラチェーンが側方にずれたときの説明図である。
本発明の参考例であるチェーン走行案内シュー3は、図3,図4に示すように、ローラチェーンCの内外プレートL1,L2の端面を摺動案内する一対の走行案内面4,4、これらの一対の走行案内面4,4の両最外側に立設された規制ガイド5,5、これらの一対の走行案内面4,4の間に設けられた凹溝6をチェーン走行方向の全長に渡って有する。
なお、符号Mは、ローラである。
なお、この盛り上がり部5aは、必ずしも設けなくてもよく、この場合は、走行案内面4と規制ガイド5端面5cとの直交角部5dが起立基端となる。
また、この凹溝6の幅W3は、図4に示すように、ローラチェーンCの内幅W2より広くかつ外幅W1より狭く形成されている。
そして、凹溝6の上端6bにおける走行案内面4の角部には、円弧状(曲率半径R1)の面取り部分4aが形成され、走行案内面4における面取り部分4aの形成起端が起端部4bとなっている。
なお、図4において、符号W4は、凹溝の一方壁面6aと対向する他方側の規制ガイド5の壁面5cとの間隔、符号W6は、規制ガイド5の壁面5c間の間隔である。
本発明の参考例であるチェーン走行案内シュー3は、一対の走行案内面4,4、一対の走行案内面4,4の両最外側に立設された規制ガイド5,5、一対の走行案内面4,4の間に設けられている凹溝6を、チェーン走行方向の全長に渡って有するので、チェーン走行案内シュー3が全長に渡ってほぼ等しい断面形状となるため、例えば、樹脂による射出成型で製造する場合、全長に渡って均等に冷却硬化され、冷却むらによる寸法精度の低下、内部残留応力歪による寸法精度の低下を抑制している。
このため、ローラチェーンCの中央への軌道修正をスムーズに行い、規制ガイド5により走行案内面4から外れない。
まず、ガイド部材11は、シュー取付部材12にチェーン走行案内シュー13を取り付けたものである。
本発明の実施例1であるチェーン走行案内シュー13は、図6に示すように、ローラチェーンCの内外プレートL1,L2端面を摺動案内する一対の走行案内面14,14、この一対の走行案内面14,14の両最外側に立設された規制ガイド15,15、この一対の走行案内面14,14の間に設けられている凹溝16をチェーン走行方向の全長に渡って有している。
なお、この盛り上がり部15aは、必ずしも設けなくてもよく、この場合は、走行案内面14と規制ガイド15の端面15cとの直交角部が起立基端となる。
また、この凹溝16の幅W7は、ローラチェーンCの内幅W2より広くかつ外幅W1より狭く形成されている。
本発明の実施例1であるチェーン走行案内シュー13は、一対の走行案内面14,14、一対の走行案内面14,14の両最外側に立設された規制ガイド15,15、一対の走行案内面14,14の間に設けられている下方に湾曲した円弧状の湾曲面からなる凹溝16を、チェーン走行方向の全長に渡って有するので、チェーン走行案内シュー13が全長に渡ってほぼ等しい断面形状となっている。
このため、例えば、樹脂による射出成型で製造する場合、全長に渡って均等に冷却硬化され、冷却むらによる寸法精度の低下、内部残留応力歪による寸法精度の低下を抑制することができる。
そのため、ローラチェーンCと走行案内面14との摩擦により熱が発生した場合には、潤滑油で冷却することができると共に摩擦抵抗を低減することができ、ひいてはローラチェーンCあるいは走行案内面14の摩耗を抑制することができる。
本発明の実施例2であるチェーン走行案内シュー23は、前述した実施例1の走行案内面14における湾曲面からなる凹溝16の上端16aの角部に、面取り部分24aを形成したものに相当する。
本発明の実施例2であるチェーン走行案内シュー23は、図7に示すように、ローラチェーンCの内外プレートL1,L2端面を摺動案内する一対の走行案内面24,24、この一対の走行案内面24,24の両最外側に立設された規制ガイド25,25、この一対の走行案内面24,24の間に設けられている凹溝26をチェーン走行方向の全長に渡って有している。
なお、この盛り上がり部25aは必ずしも設けなくてもよく、この場合は、走行案内面24と規制ガイド25の壁面25cとの直交角部が起立基端となる。
また、この凹溝26の幅W9は、ローラチェーンCの内幅W2より広く、かつ外幅W1より狭く形成されている。
そして、凹溝26の上端における走行案内面24の角部には円弧状(曲率半径R3)の面取り部分24aが形成され、走行案内面24における面取り部分24aの形成起端が起端部24bとなっている。
本発明の実施例2であるチェーン走行案内シュー23は、一対の走行案内面24,24、一対の走行案内面24,24の両最外側に立設された規制ガイド25,25、一対の走行案内面24,24の間に設けられている下方に湾曲した円弧状の湾曲面からなる凹溝26を、チェーン走行方向の全長に渡って有するので、チェーン走行案内シュー23が全長に渡ってほぼ等しい断面形状となっている。
このため、例えば、樹脂による射出成型で製造する場合、全長に渡って均等に冷却硬化され、冷却むらによる寸法精度の低下、内部残留応力歪による寸法精度の低下を抑制することができる。
潤滑油で冷却することができると共に摩擦抵抗を低減することができ、ひいてはローラチェーンCあるいは走行案内面24の摩耗を抑制することができる。
また、チェーン走行案内シューは、プラスチック製、金属製など、ローラチェーンとの摩擦抵抗の少ないものであれば如何なるものでもよく、素材としては、高温環境下で耐久性を発揮するとともにチェーンの円滑な摺接走行を達成することが可能である素材が好適である。
プラスチック製のものとするときは、例えば、ポリアミド6樹脂、ポリアミド46樹脂、ポリアミド66樹脂、ポリアセタール樹脂など合成樹脂材料などの素材を用いるのが好ましい。
4・・・走行案内面
4a・・・面取り部分
4b・・・面取り部分の形成起端
5・・・規制ガイド
5a・・・盛り上がり部
5b・・・規制ガイドの起立基端
5c・・・規制ガイドの壁面
5d・・・直交角部
6・・・凹溝
6a・・・凹溝の壁面
6b・・・凹溝の上端
11・・・ガイド部材
12・・・シュー取付部材
13・・・チェーン走行案内シュー
14・・・走行案内面
15・・・規制ガイド
15a・・・盛り上がり部
15b・・・起立基端
15c・・・規制ガイドの壁面
16・・・湾曲面からなる凹溝
16a・・凹溝の上端
21・・・ガイド部材
22・・・シュー取付部材
23・・・チェーン走行案内シュー
24・・・走行案内面
24a・・・面取り部分
24b・・・面取り部分の形成起端
25・・・規制ガイド
25a・・・盛り上がり部
25b・・・起立基端
25c・・・壁面
26・・・凹溝
L1・・・外プレート
L2・・・内プレート
C・・・ローラチェーン
W1・・・ローラチェーンの外幅
W2・・・ローラチェーンの内幅
W3・・・凹溝の幅
W4・・・凹溝の一方壁面と対向する他方側の規制ガイドの壁面との間隔
W5・・・規制ガイドの起立基端と面取り部分の形成起端との間隔
W6・・・凹溝6の幅
W7・・・凹溝16の幅
W8・・・起立基端と凹溝の上端16aとの間隔
W9・・・凹溝26の幅
W10・・・起立基端と面取り部分の形成起端との間隔
Claims (4)
- ローラチェーンのプレート端面を摺動案内する左右一対の走行案内面と該左右一対の走行案内面の両最外側に立設されたローラチェーンの側方移動を規制する規制ガイドと前記左右一対の走行案内面の間に設けた凹溝とをチェーン走行方向の全長に渡って有するチェーン走行案内シューであって、
前記凹溝が、下方に湾曲した円弧状の湾曲面からなっているとともに前記ローラチェーンの内幅より広くかつ外幅より狭い幅に形成されていることを特徴とするチェーン走行案内シュー。 - 前記一方の走行案内面に立設された規制ガイドの起立基端と他方の走行案内面における凹溝の上端との間隔が、前記ローラチェーンの外幅より狭くなっていることを特徴とする請求項1記載のチェーン走行案内シュー。
- 前記凹溝の上端に位置する前記走行案内面の角部に面取り部分が形成されていることを特徴とする請求項1記載のチェーン走行案内シュー。
- 前記一方の走行案内面に立設された規制ガイドの起立基端と他方の走行案内面における面取り部分の形成起端との間隔が、前記ローラチェーンの外幅より狭くなっていることを特徴とする請求項3記載のチェーン走行案内シュー。
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