JP4750436B2 - 表面処理物の製造方法、表面処理方法及び表面処理装置 - Google Patents

表面処理物の製造方法、表面処理方法及び表面処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、表面処理物、表面処理方法及び表面処理装置に係わり、特に、めっき法のように廃液の処理が必要なく、環境に対する負荷が小さい表面処理物、表面処理方法及び表面処理装置に関する。
亜鉛は鉄鋼の表面保護に利用されている。その理由は、亜鉛が鉄よりもイオン化傾向が大きいこと、亜鉛は空気中の酸素と反応し表面に酸化皮膜を作ること、また亜鉛皮膜の表面が傷つき下地の鉄が露出しても、亜鉛皮膜が鉄よりも先に溶解して下地を保護するといった犠牲材的なメカニズムにより防食作用を付与できること、からである。また、亜鉛皮膜を施した鋼鉄製品は再利用が可能であるといった利点も持つ。
以下、鋼鉄製品に亜鉛皮膜を修飾する従来の方法について説明する。
(1)溶融めっき法
溶融めっき法は、めっきする製品を洗浄した後に、450〜650℃の溶融亜鉛浴に浸すことによりめっきする方法である。但し、ボルトやナットを溶融めっき法でめっきすると、ねじの溝部に亜鉛がたまり、噛み合わせが悪くなる。そのため、めっき専用のボルトやナットを作製する必要がある。また、めっき法は毒性の強い廃液を処理する必要があり、環境に対する負荷が非常に大きい。更に、高温での作業が危険である。また、めっき浴は定期的なメンテナンスが必要であり、これに多大な費用がかかる。このような欠点が溶融めっき法にはある。
(2)電解めっき法
電解めっき法は、室温下での電解プロセスによる亜鉛めっき法である。しかし、電解めっき法では、めっきを施すための前処理に時間がかかること、処理工程で不純物の混入が避けられないこと、めっき処理後のめっき液の処理に大きな環境負荷がかかること、めっき膜を薄膜化することが困難であること、といった欠点がある。
(3)熱拡散式亜鉛めっき技術
熱拡散式亜鉛めっき技術は、被めっき物(ボルト、ナット等)をディステック社が開発した特殊な亜鉛粉と一緒にドラムまたはコンテナー内に入れ、混入しながら加熱することで表面層へ亜鉛分を満遍なく拡散、被覆する方法である。
しかし、上記技術では、粉末を使用して表面処理を施すため、表面には粒子径程度のむら、膜厚のむらとピンホールの存在が残ること、また完全に薄膜として修飾することが難しいこと、といった欠点がある。
上述したように従来のめっき法では、毒性の強い廃液を処理する必要があり、環境に対する負荷が非常に大きいこと、むらなく均一に表面処理を施すことが難しいこと、不純物の混入が避けられないことといった問題点がある。
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、めっき法のように廃液の処理が必要なく、環境に対する負荷が小さい表面処理物、表面処理方法及び表面処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る表面処理物は、スパッタリング法によって被処理体の表面に耐食性物質又は犠牲物質からなる薄膜が被覆されたことを特徴とする。
尚、前記被処理体としては、種々の材質及び形状からなるものを用いることが可能であり、例えばボルトやナット等の部品を用いることも可能である。また、耐食性物質とは、耐食性を有する物質、即ち腐食しない物質のことである。また、犠牲物質とは、犠牲剤となる物質のことである。
本発明に係る表面処理物は、スパッタリング法によって被処理体の表面に薄膜が被覆され、前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層が形成されたことを特徴とする。尚、前記薄膜としては種々の材質を用いることも可能である。
また、本発明に係る表面処理物において、前記スパッタリング法は、内部の断面形状が略円形又は多角形を有する真空容器を、前記断面に対して略垂直方向を回転軸として回転させることにより、該真空容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うものであることも可能である。
本発明に係る表面処理物は、CVD法によって被処理体の表面に耐食性物質又は犠牲物質からなる薄膜が被覆されたことを特徴とする。
本発明に係る表面処理物は、CVD法によって被処理体の表面に薄膜が被覆され、前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層が形成されたことを特徴とする。
また、本発明に係る表面処理物において、前記CVD法は、内部の断面形状が略円形又は多角形を有する容器を、前記断面に対して略垂直方向を回転軸として回転させることにより、該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらCVDを行うものであることも可能である。
本発明に係る表面処理物は、蒸着法によって被処理体の表面に耐食性物質又は犠牲物質からなる薄膜が被覆されたことを特徴とする。
本発明に係る表面処理物は、蒸着法によって被処理体の表面に薄膜が被覆され、前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層が形成されたことを特徴とする。
また、本発明に係る表面処理物において、前記被処理体と前記薄膜を反応させる際に前記被処理体が加熱されることも可能である。
また、本発明に係る表面処理物において、前記反応層がFe−Zn合金層であることも可能である。
また、本発明に係る表面処理物において、前記被処理体が鉄系合金からなり、前記薄膜が亜鉛からなることも可能である。
本発明に係る表面処理方法は、容器内に被処理体を収容し、
スパッタリング法、CVD法及び蒸着法のいずれかによって、前記被処理体の表面に耐食性物質又は犠牲物質からなる薄膜を被覆することを特徴とする。
本発明に係る表面処理方法は、容器内に被処理体を収容し、
スパッタリング法、CVD法及び蒸着法のいずれかによって、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し、前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする。
本発明に係る表面処理方法は、重力方向に対して略平行な断面の内部形状が略円形又は多角形である容器内に被処理体を収容し、
前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記容器を回転させることにより該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらスパッタリング又はCVDを行うことで、前記被処理体の表面に耐食性物質又は犠牲物質からなる薄膜を被覆することを特徴とする。
本発明に係る表面処理方法は、重力方向に対して略平行な断面の内部形状が略円形又は多角形である容器内に被処理体を収容し、
前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記容器を回転させることにより該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらスパッタリング又はCVDを行うことで、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し、前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする。
また、本発明に係る表面処理方法において、前記被処理体と前記薄膜を反応させる際に前記被処理体を加熱することも可能である。
本発明に係る表面処理装置は、スパッタリングによって被処理体の表面に耐食性物質又は犠牲物質からなる薄膜を被覆する表面処理装置であって、
被処理体を収容する容器と、
前記容器を収容するチャンバーと、
前記チャンバー内に配置されたスパッタリングターゲットと、
を具備することを特徴とする。
本発明に係る表面処理装置は、被処理体を収容する容器と、
前記容器を収容するチャンバーと、
前記チャンバー内に配置されたスパッタリングターゲットと、
を具備し、
スパッタリングを行うことにより、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し、前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする。
本発明に係る表面処理装置は、被処理体を収容する容器であって重力方向に対して略平行な断面の内部形状が略円形又は多角形である容器と、
前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記容器を回転させる回転機構と、
前記容器内に配置されたスパッタリングターゲットと、
を具備し、
前記回転機構を用いて前記容器を回転させることにより該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、前記被処理体の表面に耐食性物質又は犠牲物質からなる薄膜を被覆することを特徴とする。
本発明に係る表面処理装置は、被処理体を収容する容器であって重力方向に対して略平行な断面の内部形状が略円形又は多角形である容器と、
前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記容器を回転させる回転機構と、
前記容器内に配置されたスパッタリングターゲットと、
を具備し、
前記回転機構を用いて前記容器を回転させることにより該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し、前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする。
本発明に係る表面処理装置は、プラズマCVD法を用いることにより、被処理体の表面に耐食性物質又は犠牲物質からなる薄膜を被覆する表面処理装置であって、
被処理体を収容する容器と、
前記容器を収容するチャンバーと、
前記チャンバー内に原料ガスを導入するガス導入機構と、
前記チャンバー内に配置され、前記容器に対向するように配置された電極と、
を具備することを特徴とする。
本発明に係る表面処理装置は、被処理体を収容する容器と、
前記容器を収容するチャンバーと、
前記チャンバー内に原料ガスを導入するガス導入機構と、
前記チャンバー内に配置され、前記容器に対向するように配置された電極と、
を具備し、
プラズマCVD法を用いることにより、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し、前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする。
本発明に係る表面処理装置は、被処理体を収容する容器であって、重力方向に対して略平行な断面の内部形状が略円形又は多角形である容器と、
前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記容器を回転させる回転機構と、
前記容器内に配置された電極と、
前記容器内に原料ガスを導入するガス導入機構と、
を具備し、
前記回転機構を用いて前記容器を回転させることにより該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらプラズマCVD法を用いることで、前記被処理体の表面に耐食性物質又は犠牲物質からなる薄膜を被覆することを特徴とする。
本発明に係る表面処理装置は、被処理体を収容する容器であって、重力方向に対して略平行な断面の内部形状が略円形又は多角形である容器と、
前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記容器を回転させる回転機構と、
前記容器内に配置された電極と、
前記容器内に原料ガスを導入するガス導入機構と、
を具備し、
前記回転機構を用いて前記容器を回転させることにより該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらプラズマCVD法を用いることで、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し、前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする。
本発明に係る表面処理装置は、蒸着法により被処理体の表面に耐食性物質又は犠牲物質からなる薄膜を被覆する表面処理装置であって、
被処理体を収容するチャンバーと、
前記チャンバー内に配置された蒸発源と、
を具備することを特徴とする。
本発明に係る表面処理装置は、被処理体を収容するチャンバーと、
前記チャンバー内に配置された蒸発源と、
を具備し、
蒸着法により前記被処理体の表面に薄膜を被覆し、前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする。
また、本発明に係る表面処理装置において、前記被処理体を加熱する加熱機構をさらに具備し、前記被処理体と前記薄膜を反応させる際に前記加熱機構によって前記被処理体を加熱することも可能である。
本発明に係る表面処理装置は、サーマルCVD法を用いることにより、被処理体の表面に耐食性物質又は犠牲物質からなる薄膜を被覆する表面処理装置であって、
被処理体を収容する容器と、
前記容器を収容するチャンバーと、
前記容器に収容された被処理体を加熱する加熱機構と、
前記チャンバー内に原料ガスを導入するガス導入機構と、
を具備することを特徴とする。
本発明に係る表面処理装置は、被処理体を収容する容器と、
前記容器を収容するチャンバーと、
前記容器に収容された被処理体を加熱する加熱機構と、
前記チャンバー内に原料ガスを導入するガス導入機構と、
を具備し、
サーマルCVD法を用いることにより、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し、前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする。
本発明に係る表面処理装置は、被処理体を収容する容器であって、重力方向に対して略平行な断面の内部形状が略円形又は多角形である容器と、
前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記容器を回転させる回転機構と、
前記容器内に収容された被処理体を加熱する加熱機構と、
前記容器内に原料ガスを導入するガス導入機構と、
を具備し、
前記回転機構を用いて前記容器を回転させることにより該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらサーマルCVD法を用いることで、該被処理体の表面に耐食性物質又は犠牲物質からなる薄膜を被覆することを特徴とする。
本発明に係る表面処理装置は、被処理体を収容する容器であって、重力方向に対して略平行な断面の内部形状が略円形又は多角形である容器と、
前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記容器を回転させる回転機構と、
前記容器内に収容された被処理体を加熱する加熱機構と、
前記容器内に原料ガスを導入するガス導入機構と、
を具備し、
前記回転機構を用いて前記容器を回転させることにより該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらサーマルCVD法を用いることで、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し、前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする。
以上説明したように本発明によれば、めっき法のように廃液の処理が必要なく、環境に対する負荷が小さい表面処理物、表面処理方法及び表面処理装置を提供することができる。また、他の本発明によれば、被処理体の表面に薄膜を形成する際に均一な膜厚制御が可能となる。また、他の本発明によれば、被処理体の表面に形成された薄膜にピンホールが発生することを極めて少なくすることができる。
発明を実施するための形態
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による表面処理装置の概略を示す構成図である。この表面処理装置は、鋼鉄、ステンレスなどの鉄系合金からなる被処理体(例えばボルトやナット等の部品)の表面にスパッタリング法により薄膜を被覆するという表面処理を行う装置である。
表面処理装置は、被処理体3に薄膜を被覆させる真空容器1を有しており、この真空容器1は直径200mmの円筒部1aとその内部に設置された断面が六角形のバレル(六角型バレル)1bとを備えている。ここで示す断面は、重力方向に対して略平行な断面である。なお、本実施の形態では、六角形のバレル1bを用いているが、これに限定されるものではなく、六角形以外の多角形のバレルを用いることも可能である。
真空容器1には回転機構(図示せず)が設けられており、この回転機構により六角型バレル1bを矢印のように回転させることで該六角型バレル1b内の被処理体3を攪拌あるいは回転させながら被覆処理を行うものである。前記回転機構により六角型バレルを回転させる際の回転軸は、ほぼ水平方向(重力方向に対して垂直方向)に平行な軸である。また、真空容器1内には円筒の中心軸上に亜鉛(Zn)からなるスパッタリングターゲット2が配置されており、このターゲット2は角度を自由に変えられるように構成されている。これにより、六角型バレル1bを回転させながら被覆処理を行う時、ターゲット2を被処理体3の位置する方向に向けることができ、それによってスパッタ効率を上げることが可能となる。なお、本実施の形態では、Znターゲットを用いているが、Zn以外の材料(例えばPd、Ni、Pt、Au、Cu、Ag、Sn等)を被処理体に被覆することも可能であり、その場合は被覆する材料からなるターゲットを用いることとなる。
真空容器1には配管4の一端が接続されており、この配管4の他端には第1バルブ12の一方側が接続されている。第1バルブ12の他方側は配管5の一端が接続されており、配管5の他端はターボ分子ポンプ(TMP)10の吸気側に接続されている。ターボ分子ポンプ10の排気側は配管6の一端に接続されており、配管6の他端は第2バルブ13の一方側に接続されている。第2バルブ13の他方側は配管7の一端に接続されており、配管7の他端はポンプ(RP)11に接続されている。また、配管4は配管8の一端に接続されており、配管8の他端は第3バルブ14の一方側に接続されている。第3バルブ14の他方側は配管9の一端に接続されており、配管9の他端は配管7に接続されている。
本装置は、真空容器1内の被処理体3を直接加熱するためのヒータ17aと、間接的に加熱するためのヒータ17bを備えている。また、本装置は、真空容器1内の被処理体3に振動を加えるためのバイブレータ18を備えている。また、本装置は、真空容器1の内部圧力を測定する圧力計19を備えている。また、本装置は、真空容器1内に窒素ガスを導入する窒素ガス導入機構15を備えていると共に真空容器1内にアルゴンガスを導入するアルゴンガス導入機構16を備えている。また、本装置は、真空容器1内に他のガスを導入するガス導入機構20を備えている。また、本装置は、ターゲット2と六角型バレル1bとの間に高周波を印加する高周波印加機構(図示せず)を備えている。
次に、上記表面処理装置を用いて被処理体3に薄膜を被覆する方法について説明する。
まず、六角型バレル1b内に複数の被処理体3を導入する。この被処理体3としては例えばボルト、ナットを用いた。また、ターゲット2にはZnを用いた。なお、本表面処理方法を用いれば、幅広い材料からなる被処理体に薄膜を被覆することが可能である。
次いで、ターボ分子ポンプ10を用いて六角型バレル1b内に高真空状態を作り、ヒータ17で六角型バレルを200℃まで加熱しながら、六角型バレル内を5×10−4Paに減圧した。その後、アルゴンガス供給機構16又は窒素ガス供給機構15によりアルゴン又は窒素などの不活性ガスを六角型バレル1b内に導入する。この際の六角型バレル内の圧力は2Pa程度である。場合によっては酸素と水素の混合ガスを六角型バレル1b内に導入しても良い。そして、回転機構により六角型バレル1bを100Wで30分間、20rpmで回転させることで、六角型バレル1b内の被処理体3を回転させ、攪拌させる。その際、ターゲットは被処理体の位置する方向に向けられる。その後、高周波印加機構によりターゲット2と六角型バレル1bとの間に高周波を印加することで、被処理体3の表面にZnをスパッタリングする。このようにして被処理体3の表面にZn薄膜を被覆する。次いで、Zn薄膜が被覆された被処理体3をヒータ17a,17bによって100〜700℃の温度に加熱する。これにより、Zn薄膜と被処理体3を反応させ、被処理体3の表面にFe−Zn合金からなる反応層を形成する。尚、反応層を形成する際は、六角型バレルを回転させる。また、ここではZn薄膜が被覆された被処理体3を加熱することによりZn薄膜と被処理体を反応させて反応層を形成しているが、被処理体の加熱は必須ではなく、被処理体の加熱を行わないことも可能であるし、また十分な反応層が形成されない程度で且つ被処理体とZn薄膜との密着性を向上させる程度の加熱を行うことも可能である。
図2は、図1に示す表面処理装置によって表面処理された被処理体の一部を示す断面図である。被処理体3の表面にはFe−Zn合金からなる反応層3aが形成されている。尚、ここでは、被覆されたZn薄膜の全部を反応させてFe−Zn合金化しているが、Zn薄膜の一部を反応させて合金化することも可能である。
上記実施の形態1によれば、六角型バレル自体を回転させることで被処理体自体を回転させ攪拌でき、更にバレルを六角型とすることにより、被処理体を重力により定期的に落下させることができる。このため、攪拌効率を飛躍的に向上させることができ、被処理体の大きさが非常に小さい場合にしばしば問題となる水分や静電気力による被処理体の凝集を防ぐことができる。したがって、非常に小さい被処理体の三次元表面に金属、酸化物等の薄膜を均一性よく被覆することができ、その薄膜を均一性よく反応させることが可能となる。具体的には、外径が50μm以下の被処理体に薄膜を被覆することが可能となるが、外径が50μmより大きい被処理体においても問題なく薄膜を被覆することができる。被処理体の表面にZn薄膜又はFe−Zn合金層を形成することにより、被処理体に防食作用を持たせることができる。つまり、ZnはFeに対して犠牲剤となる物質であるから、FeがFe2+となって溶解するのを部分電池の作用でZn2+が溶解してFeの溶解を防ぐことにより、被処理体に防食作用を持たせることができる。
また、本実施の形態では、多角バレルスパッタ方法を用いた表面処理方法により被処理体3の表面にZn薄膜を被覆しているため、従来技術のめっき法のように廃液の処理が必要なく、環境に対する負荷も小さくできるという利点がある。
また、本実施の形態では、被処理体に被覆する薄膜の膜厚が均一になるように制御することが可能である。また、被処理体に被覆した薄膜にピンホールが生じるのを極めて少なくできるか、又は無くすことができる。
また、本実施の形態は、従来の方法に比べて修飾工程が非常に短いこと、不純物の混入がほとんど無いことといった利点を有している。また、本実施の形態による表面処理装置の場合、めっき浴のメンテナンスを考慮すると初期設備投資は決して高くない。
また、本実施の形態の表面処理装置は、ヒータ17a,17bを備えており、このヒータにより六角型バレル1bを100〜700℃まで加熱することができる。このため、真空容器1の内部を真空にする際、ヒータで六角型バレルを加熱することにより、該六角型バレル内の水分を気化させ排気することができる。したがって、非常に小さい被処理体を扱う時に問題となる水を六角型バレル内から除去することができるため、被処理体の凝集をより効果的に防ぐことができる。
また、本実施の形態では、真空容器1の外側にバイブレータ18を取り付けており、このバイブレータ18により六角型バレル内の被処理体3に振動を加えることができる。これにより、大きさの非常に小さい被処理体を扱う時に問題となる凝集をより効果的に防ぐことが可能となる。
尚、上記実施の形態では、バイブレータ18により六角型バレル内の粉体3に振動を加えているが、バイブレータ18の代わりに、又は、バイブレータ18に加えて、六角型バレル内に棒状部材を収容した状態で該六角型バレルを回転させることにより、粉体3に振動を加えることも可能である。これにより、大きさの非常に小さい被処理体を扱う時に問題となる凝集をより効果的に防ぐことが可能となる。
次に、上記表面処理方法によりボルトとナットの表面に均一なAu薄膜を被覆した表面処理物について説明する。
まず、六角型バレル1b内に複数の被処理体3としてはボルトとナット(図6(A)に示す)を導入する。また、ターゲット2にはAu(4N)を用いた。次いで、ターボ分子ポンプ10を用いて六角型バレル1b内に1×10−3Paの高真空状態を作り、ヒータ17で六角型バレルを300℃まで加熱する。その後、アルゴンガス供給機構16によりスパッタリングガスとしてArガスを六角型バレル1b内に導入する。この際のArガスの圧力は2PaでArガスの流量が20sccmである。そして、回転機構により六角型バレル1bを200Wで30分間、3.5rpmで回転させることで、六角型バレル1b内の被処理体3を回転させ、攪拌させる。その際、ターゲットは被処理体の位置する方向に向けられる。その後、高周波印加機構によりターゲット2と六角型バレル1bとの間に高周波を印加することで、被処理体3の表面にAu薄膜をRFマグネトロンスパッタリングによって被覆する。
図6(B)は、上述したように被処理体であるボルトとナットの表面にAu薄膜が被覆された様子を示す図である。図7(B)は、図6(B)に示すナットの表面を拡大した図である。図8(B)は、図6(B)に示すボルトのねじ山を拡大した図である。
図7(A)は、図6(A)に示すナットの表面を拡大した図である。図8(A)は、図6(A)に示すボルトのねじ山を拡大した図である。
図6乃至図8に示すように、上記表面処理方法を用いることにより被処理体にピンホールのないAu薄膜を被覆することができる。つまり、被処理体の表面を腐食しない物質であるAuの薄膜で被覆し、このAu薄膜にはピンホールがないため、被処理体に防食作用を持たせることができる。
尚、本実施の形態では、六角形のバレル1bを用いているが、六角形のバレルを略円形又は略楕円形のバレルに変更して実施することも可能である。このような変形例においても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、六角型バレル自体を回転させることで被処理体自体を回転させ攪拌しているが、被処理体を静止させた状態で該被処理体の表面にスパッタリング法により薄膜を被覆することも可能であるし、また、被処理体を静止させた状態で該被処理体の表面にスパッタリング法により薄膜を被覆し、この薄膜と被処理体を加熱することで、被処理体の表面に反応層を形成することも可能である。
(実施の形態2)
図3(A)は、本発明の実施の形態2による表面処理装置の概略を示す断面図であり、図3(B)は、図3(A)に示す4B−4B線に沿った断面図である。この表面処理装置は、被処理体の表面に薄膜をサーマルCVD法により被覆するという表面処理を行う装置である。
表面処理装置は円筒形状のチャンバー23を有している。このチャンバー23の両端はチャンバー蓋24によって閉じられている。チャンバー23の内部には容器22が配置されている。この容器22は、図3(B)に示すようにその断面が六角形のバレル形状(六角型バレル形状)を有しており、この六角型バレルの内部に鉄系合金からなる被処理体(例えばボルトやナット等)3が収容されるようになっている。図3(B)で示す断面は、重力方向に対して略平行な断面である。なお、本実施の形態では、六角型バレル形状の容器22を用いているが、これに限定されるものではなく、六角形以外の多角形のバレル形状の容器を用いることも可能である。
容器22には回転機構(図示せず)が設けられており、この回転機構により容器22を矢印のように回転させることで該容器22内の被処理体3を攪拌あるいは回転させながら被覆処理を行うものである。前記回転機構により容器22を回転させる際の回転軸は、略水平方向(重力方向に対して垂直方向)に平行な軸である。また、容器22の外面には、被処理体3を加熱する加熱機構としてのヒータ21が配置されている。
また、表面処理装置は、容器22の内部にガスを導入するガス導入機構(図示せず)を備えている。また、表面処理装置は、チャンバー23の内部を真空引きする真空ポンプ(図示せず)を備えている。
次に、上記表面処理装置を用いて被処理体3に薄膜を被覆する方法について説明する。
まず、容器22内に複数のボルトとナット等の被処理体3を収容する。尚、被処理体3としては種々の材質を用いることが可能であるが、本実施の形態では実施の形態1と同様に鉄鋼製のものを用いる。
次いで、ヒータ4で容器22を介して被処理体3を所定の温度(例えば100〜700℃程度)まで加熱しながら、真空ポンプを用いてチャンバー3内を所定の圧力(例えば10−2〜10−4Torr程度)まで減圧する。そして、ガス導入機構によって流量制御された原料ガス(例えば、Zn(C、Zn(C)を容器22の内部に導入する。そして、回転機構により容器22を所定の回転速度(例えば10〜20rpm)で所定時間(例えば60分程度)回転させることで、容器22内の被処理体3を回転させ、攪拌させる。これにより、被処理体3の表面にZn薄膜を均一性よく被覆する。次いで、Zn薄膜が被覆された被処理体3をヒータ21によって100〜700℃の温度に加熱する。これにより、Zn薄膜と被処理体3を反応させ、被処理体3の表面にFe−Zn合金からなる反応層を形成する。尚、反応層を形成する際は、容器22を回転させる。また、ここではZn薄膜が被覆された被処理体3を加熱することによりZn薄膜と被処理体を反応させて反応層を形成しているが、被処理体の加熱は必須ではなく、被処理体の加熱を行わないことも可能であるし、また十分な反応層が形成されない程度で且つ被処理体とZn薄膜との密着性を向上させる程度の加熱を行うことも可能である。
上記実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、非常に小さい被処理体の三次元表面に金属、酸化物等の薄膜を均一性よく被覆することができ、その薄膜を均一性よく反応させることが可能となる。具体的には、外径が50μm以下の被処理体に薄膜を被覆することが可能となるが、外径が50μmより大きい被処理体においても問題なく薄膜を被覆することができる。被処理体の表面にZn薄膜又はFe−Zn合金層を形成することにより、被処理体に防食作用を持たせることができる。
また、本実施の形態では、多角バレルCVD法を用いた表面処理方法により被処理体3の表面にZn薄膜を被覆しているため、従来技術のめっき法のように廃液の処理が必要なく、環境に対する負荷も小さくできるという利点がある。
また、本実施の形態では、被処理体に被覆する薄膜の膜厚が均一になるように制御することが可能である。また、被処理体に被覆した薄膜にピンホールが生じるのを極めて少なくできるか、又は無くすことができる。
また、本実施の形態は、従来の方法に比べて修飾工程が非常に短いこと、不純物の混入がほとんど無いことといった利点を有している。また、本実施の形態による表面処理装置の場合、めっき浴のメンテナンスを考慮すると初期設備投資は決して高くない。
尚、本実施の形態では、断面が六角形の容器22を用いているが、六角形の容器を断面が略円形又は略楕円形の容器に変更して実施することも可能である。このような変形例においても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、六角形の容器22自体を回転させることで被処理体自体を回転させ攪拌しているが、被処理体を静止させた状態で該被処理体の表面にサーマルCVD法により薄膜を被覆することも可能であるし、また、被処理体を静止させた状態で該被処理体の表面にサーマルCVD法により薄膜を被覆し、この薄膜と被処理体を加熱することで、被処理体の表面に反応層を形成することも可能である。
(実施の形態3)
図4(A)は、本発明の実施の形態3による表面処理装置の概略を示す断面図であり、図4(B)は、図4(A)に示す8B−8B線に沿った断面図である。この表面処理装置は、被処理体の表面に薄膜をプラズマCVD法により被覆するという表面処理を行う装置である。
表面処理装置は円筒形状のチャンバー23を有している。このチャンバー23の両端はチャンバー蓋24によって閉じられている。チャンバー23の内部には容器30が配置されている。この容器30は、図4(B)に示すようにその断面が六角形のバレル形状(六角型バレル形状)を有しており、この六角型バレルの内部に被処理体3が収容されるようになっている。また、容器30は、電極としても機能し、プラズマ電源31又は接地電位に接続されるようになっており、両者はスイッチ32により切り替え可能に構成されている。図4(B)で示す断面は、重力方向に対して略平行な断面である。なお、本実施の形態では、六角型バレル形状の容器30を用いているが、これに限定されるものではなく、六角形以外の多角形のバレル形状の容器を用いることも可能である。
容器30には回転機構(図示せず)が設けられており、この回転機構によりガスシャワー電極26を回転中心として容器30を矢印のように回転させることで該容器30内の被処理体3を攪拌あるいは回転させながら表面処理を行うものである。前記回転機構により容器30を回転させる際の回転軸は、略水平方向(重力方向に対して垂直方向)に平行な軸である。また、チャンバー23内の気密性は、容器30の回転時においても保持されている。また、容器30の外面には、被処理体3を加熱する加熱機構としてのヒータ(図示せず)が配置されている。
また、表面処理装置は、チャンバー23内に原料ガスを導入する原料ガス導入機構を備えている。この原料ガス導入機構は筒状のガスシャワー電極26を有しており、このガスシャワー電極26は容器30内に配置されている。即ち、容器30の一方側には開口部が形成されており、この開口部からガスシャワー電極26が挿入されている。ガスシャワー電極26には、単数又は複数の原料ガスをシャワー状に吹き出すガス吹き出し口が複数形成されている。このガス吹き出し口は容器に収容された被処理体3と対向するように配置されている。ガス吹き出し口は、図4(B)に示すように重力方向30に対して容器30の回転方向に1°〜90°程度の方向に配置されている。
また、ガスシャワー電極26は、真空バルブ、マスフローコントローラ(MFC)、真空バルブ、フィルター、原料ガス発生源に接続されている(図示せず)。この原料ガス発生源は、被処理体に被覆する薄膜によって発生させる原料ガスの種類が異なるが、例えばZn薄膜を成膜する場合はアルゴンガスで気化されたZn(C又はZn(Cを発生させることが好ましい。
また、表面処理装置はプラズマパワー供給機構を備えており、このプラズマパワー供給機構はガスシャワー電極26にスイッチ33を介して接続されたプラズマ電源25を有している。プラズマ電源25,31は、高周波電力(RF出力)を供給する高周波電源、マイクロ波用電源、DC放電用電源、及びそれぞれパルス変調された高周波電源、マイクロ波用電源、DC放電用電源のいずれかであればよい。例えばプラズマ電源が高周波電力を供給するものである場合、図示せぬインピーダンス整合器(マッチングボックス)を高周波電源とガスシャワー電極26との間に配置することが好ましい。つまり、この場合、ガスシャワー電極26はマッチングボックスに接続されており、マッチングボックスは同軸ケーブルを介して高周波電源(RF電源)に接続されている。
尚、ガスシャワー電極26及び容器30のいずれか一方にプラズマ電源が接続され、他方に接地電位が接続されていても良いし、ガスシャワー電極26及び容器30の両方にプラズマ電源が接続されていても良い。また、表面処理装置は、チャンバー23内を真空排気する真空排気機構を備えている。例えば、ガスシャワー電極26にはチャンバー23内を排気する排気口(図示せず)が複数設けられており、排気口は真空ポンプ(図示せず)に接続されている。
次に、上記表面処理装置を用いて被処理体3に薄膜を被覆する方法について説明する。
まず、複数の被処理体3を容器30内に収容する。尚、被処理体3としては種々の材質を用いることが可能であるが、本実施の形態では実施の形態1と同様に鉄系合金の被処理体を用いる。この後、真空ポンプを作動させることによりチャンバー23内を所定の圧力(例えば10−2〜10−4Torr程度)まで減圧する。これと共に、回転機構により容器30を回転させることで、その内部に収容された被処理体3が容器内面において攪拌又は回転される。
次いで、原料ガス発生源において原料ガス(例えば、Zn(C、Zn(Cなどのガス)を発生させ、この原料ガスをマスフローコントローラによって流量制御し、この流量制御された原料ガスをガスシャワー電極26の内側に導入する。そして、ガスシャワー電極のガス吹き出し口から原料ガスを吹き出させる。これにより、容器30内を攪拌又は回転しながら動いている微粒子1に原料ガスが吹き付けられ、制御されたガス流量と排気能力のバランスによって、CVD法による成膜に適した圧力に保たれる。
この後、ガスシャワー電極26に例えばマッチングボックスを介してプラズマ電源25の一例である高周波電源(RF電源)から例えば13.56MHzのRF出力が供給される。この際、容器30は接地電位に接続されている。これにより、ガスシャワー電極26と容器30との間にプラズマを着火する。このとき、マッチングボックスは、容器30とガスシャワー電極26のインピーダンスに、インダクタンスL、キャパシタンスCによって合わせている。これによって、容器30内にプラズマが発生し、Zn薄膜が被処理体3の表面に被覆される。つまり、容器30を回転させることによって被処理体3を攪拌し、回転させているため、被処理体3の表面全体に薄膜を均一に被覆することが容易にできる。次いで、Zn薄膜が被覆された被処理体3をヒータによって100〜700℃の温度に加熱する。これにより、Zn薄膜と被処理体3を反応させ、被処理体3の表面にFe−Zn合金からなる反応層を形成する。尚、反応層を形成する際は、容器30を回転させる。また、ここではZn薄膜が被覆された被処理体3を加熱することによりZn薄膜と被処理体を反応させて反応層を形成しているが、被処理体の加熱は必須ではなく、被処理体の加熱を行わないことも可能であるし、また十分な反応層が形成されない程度で且つ被処理体とZn薄膜との密着性を向上させる程度の加熱を行うことも可能である。
上記実施の形態3においても実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
尚、本実施の形態では、断面が六角形の容器22を用いているが、六角形の容器を断面が略円形又は略楕円形の容器に変更して実施することも可能である。このような変形例においても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、六角形の容器20自体を回転させることで被処理体自体を回転させ攪拌しているが、被処理体を静止させた状態で該被処理体の表面にプラズマCVD法により薄膜を被覆することも可能であるし、また、被処理体を静止させた状態で該被処理体の表面にプラズマCVD法により薄膜を被覆し、この薄膜と被処理体を加熱することで、被処理体の表面に反応層を形成することも可能である。
(実施の形態4)
図5(A)は、本発明の実施の形態4による表面処理装置の概略を示す構成図である。図5(B)〜(D)は、図5(A)に示す表面処理装置を用いて表面処理を行う様子を模式的に示す図である。この表面処理装置は、被処理体の表面に薄膜を蒸着法により被覆するという表面処理を行う装置である。
図5(A)に示すように、表面処理装置はチャンバー27を有している。チャンバー27の内部には容器28(又は載置台)が配置されている。この容器28は、鉄系合金からなる被処理体(例えばボルトやナット等)3が収容されるようになっている。容器27の外面には、被処理体3を加熱する加熱機構としてのヒータ29が配置されている。
また、表面処理装置は、容器28に収容又は載置された被処理体3に蒸発ガスを供給する蒸発源を備えている。この蒸発源は、ヒータ34及び原料35を有し、容器28に対向するように配置されている。原料35はZn金属である。蒸発源は、原料35がヒータ34によって加熱されて蒸発するように構成されている。また、表面処理装置は、チャンバー27の内部を真空引きする真空ポンプ(図示せず)を備えている。
次に、上記表面処理装置を用いて被処理体3に薄膜を被覆する方法について図5(B)〜(D)を参照しつつ説明する。
まず、図5(B)に示すように、容器28内に複数のボルトとナット等の被処理体3を収容又は載置する。尚、被処理体3としては種々の材質を用いることが可能であるが、本実施の形態では実施の形態1と同様に鉄系合金製のものを用いる。
次いで、真空ポンプを用いてチャンバー3内を所定の圧力(例えば10−2〜10−4Torr程度)まで減圧する。そして、蒸発源において原料35をヒータ34によって加熱して融解蒸発させる。
次いで、図5(C)に示すように、融解した原料が蒸発して発散し、この蒸発ガス35aが被処理体3の表面に供給される。これにより、図5(D)に示すように、被処理体3の表面に蒸発ガスが付着してZn薄膜を均一性よく被覆する。
次いで、Zn薄膜が被覆された被処理体3をヒータ29によって100〜700℃の温度に加熱する。これにより、Zn薄膜と被処理体3を反応させ、被処理体3の表面にFe−Zn合金からなる反応層を形成する。尚、ここではZn薄膜が被覆された被処理体3を加熱することによりZn薄膜と被処理体を反応させて反応層を形成しているが、被処理体の加熱は必須ではなく、被処理体の加熱を行わないことも可能であるし、また十分な反応層が形成されない程度で且つ被処理体とZn薄膜との密着性を向上させる程度の加熱を行うことも可能である。
上記実施の形態4によれば、被処理体の三次元表面に金属、酸化物等の薄膜を均一性よく被覆することができる。また、その薄膜を均一性よく反応させることも可能である。被処理体の表面にZn薄膜又はFe−Zn合金層を形成することにより、被処理体に防食作用を持たせることができる。
また、本実施の形態では、蒸着法を用いた表面処理方法により被処理体3の表面にZn薄膜を被覆しているため、従来技術のめっき法のように廃液の処理が必要なく、環境に対する負荷も小さくできるという利点がある。
また、本実施の形態では、被処理体に被覆する薄膜の膜厚が均一になるように制御することが可能である。また、被処理体に被覆した薄膜にピンホールが生じるのを極めて少なくできるか、又は無くすことができる。
また、本実施の形態は、従来の方法に比べて修飾工程が非常に短いこと、不純物の混入がほとんど無いことといった利点を有している。また、本実施の形態による表面処理装置の場合、めっき浴のメンテナンスを考慮すると初期設備投資は決して高くない。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、被処理体に薄膜を被覆する条件を適宜変更することも可能である。
また、上記実施の形態1〜4では、被処理体の表面に薄膜を被覆した後に、被処理体を加熱して反応層を形成しているが、薄膜を被覆する際の温度を調整すること、例えば薄膜を被覆する際に被処理体を瞬時に加熱することにより、被処理体の表面に薄膜を被覆しながら反応層を形成することも可能である。
本発明の実施の形態1による表面処理装置の概略を示す構成図である。 図1に示す表面処理装置によって表面処理された被処理体の一部を示す断面図である。 (A)は、本発明の実施の形態2による表面処理装置の概略を示す断面図であり、(B)は、(A)に示す4B−4B線に沿った断面図である。 (A)は、本発明の実施の形態3による表面処理装置の概略を示す断面図であり、(B)は、(A)に示す8B−8B線に沿った断面図である。 (A)は、本発明の実施の形態4による表面処理装置の概略を示す構成図であり、(B)〜(D)は、(A)に示す表面処理装置を用いて表面処理を行う様子を模式的に示す図である。 (A)は、被処理体であるボルトとナットを示す図であり、(B)は、(A)に示すボルトとナットの表面にAu薄膜が被覆された様子を示す図である。 (A)は、図6(A)に示すナットの表面を拡大した図であり、(B)は、図6(B)に示すナットの表面を拡大した図である。 (A)は、図6(A)に示すボルトのねじ山を拡大した図であり、(B)は、図6(B)に示すボルトのねじ山を拡大した図である。
符号の説明
1…真空容器
1a…円筒部
1b…六角型バレル
2…ターゲット
3…被処理体
3a…反応層
4〜9…配管
10…ターボ分子ポンプ(TMP)
11…ポンプ(RP)
12〜14…第1〜第3バルブ
15…窒素ガス導入機構
16…アルゴンガス導入機構
17a,17b,21,29,34…ヒータ
18…バイブレータ
19…圧力計
20…ガス導入機構
22,28,30…容器
23,27…チャンバー
24…チャンバー蓋
25,31…プラズマ電源
26…ガスシャワー電極
32,33…スイッチ
35…原料
35a…蒸発ガス

Claims (21)

  1. 内部の断面形状が略円形又は多角形を有する真空容器内に被処理体を収容し、前記真空容器を前記断面に対して略垂直方向を回転軸として回転させることにより、該真空容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことによって、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し前記真空容器内で前記被処理体を加熱することにより前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする表面処理物の製造方法
  2. 内部の断面形状が略円形又は多角形を有する容器内に被処理体を収容し、前記容器を前記断面に対して略垂直方向を回転軸として回転させることにより、該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらCVDを行うことによって、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し前記容器内で前記被処理体を加熱することにより前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする表面処理物の製造方法
  3. 請求項1又は2において、前記被処理体の表面に薄膜を被覆しながら前記被処理体を加熱することにより前記被処理体の表面に前記反応層を形成することを特徴とする表面処理物の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、前記反応層がFe−Zn合金層であることを特徴とする表面処理物の製造方法
  5. 請求項1乃至のいずれか一項において、前記被処理体が鉄系合金からなり、前記薄膜が亜鉛からなることを特徴とする表面処理物の製造方法
  6. 請求項1乃至3のいずれか一項において、前記薄膜が耐食性物質又は犠牲物質からなることを特徴とする表面処理物の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項において、前記被処理体の外径が50μm以下であることを特徴とする表面処理物の製造方法。
  8. 重力方向に対して略平行な断面の内部形状が略円形又は多角形である容器内に被処理体を収容し、
    前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記容器を回転させることにより該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらスパッタリング又はCVDを行うことで、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し、前記容器内で前記被処理体を加熱することにより前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする表面処理方法。
  9. 請求項8において、前記被処理体の表面に薄膜を被覆しながら前記被処理体を加熱することにより前記被処理体の表面に前記反応層を形成することを特徴とする表面処理方法。
  10. 請求項8又は9において、前記反応層がFe−Zn合金層であることを特徴とする表面処理方法。
  11. 請求項8乃至10のいずれか一項において、前記被処理体が鉄系合金からなり、前記薄膜が亜鉛からなることを特徴とする表面処理方法。
  12. 請求項8又は9において、前記薄膜が耐食性物質又は犠牲物質からなることを特徴とする表面処理方法。
  13. 請求項8乃至12のいずれか一項において、前記被処理体の外径が50μm以下であることを特徴とする表面処理方法。
  14. 被処理体を収容する容器であって重力方向に対して略平行な断面の内部形状が略円形又は多角形である容器と、
    前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記容器を回転させる回転機構と、
    前記容器内に配置されたスパッタリングターゲットと、
    前記容器に収容された前記被処理体を加熱する加熱機構と、
    を具備し、
    前記回転機構を用いて前記容器を回転させることにより該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し、前記容器内で前記被処理体を加熱することにより前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする表面処理装置。
  15. 被処理体を収容する容器であって、重力方向に対して略平行な断面の内部形状が略円形又は多角形である容器と、
    前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記容器を回転させる回転機構と、
    前記容器内に配置された電極と、
    前記容器内に原料ガスを導入するガス導入機構と、
    前記容器に収容された前記被処理体を加熱する加熱機構と、
    を具備し、
    前記回転機構を用いて前記容器を回転させることにより該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらプラズマCVD法を用いることで、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し、前記容器内で前記被処理体を加熱することにより前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする表面処理装置。
  16. 被処理体を収容する容器であって、重力方向に対して略平行な断面の内部形状が略円形又は多角形である容器と、
    前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記容器を回転させる回転機構と、
    前記容器内に収容された被処理体を加熱する加熱機構と、
    前記容器内に原料ガスを導入するガス導入機構と、
    を具備し、
    前記回転機構を用いて前記容器を回転させることにより該容器内の被処理体を攪拌あるいは回転させながらサーマルCVD法を用いることで、前記被処理体の表面に薄膜を被覆し、前記容器内で前記被処理体を加熱することにより前記被処理体と前記薄膜を反応させて該被処理体の表面に反応層を形成することを特徴とする表面処理装置。
  17. 請求項14乃至16のいずれか一項において、前記被処理体の表面に薄膜を被覆しながら前記被処理体を加熱することにより前記被処理体の表面に前記反応層を形成することを特徴とする表面処理装置。
  18. 請求項14乃至17のいずれか一項において、前記反応層がFe−Zn合金層であることを特徴とする表面処理装置。
  19. 請求項14乃至18のいずれか一項において、前記被処理体が鉄系合金からなり、前記薄膜が亜鉛からなることを特徴とする表面処理装置。
  20. 請求項14乃至17のいずれか一項において、前記薄膜が耐食性物質又は犠牲物質からなることを特徴とする表面処理装置。
  21. 請求項14乃至20のいずれか一項において、前記被処理体の外径が50μm以下であることを特徴とする表面処理装置。
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