JP4748618B2 - 燃料消費量評価システム - Google Patents

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Description

本発明は、走行距離当たりの燃料消費量(以下燃費という)等の車両の運転状態を評価するためのシステムに関する。
運転者の運転技術の改善を促し、運転操作の改善により燃費を向上させる技術が公開されている(例えば特許文献1参照)。
然るに、上記技術では、燃費を悪化させる運転の判定方法として、(一)加速度、(二)減速度、(三)車速、(四)シフトアップが可能にも拘らずシフトアップをしない走行、(五)空吹かし、の五つのパラメータによって判定していた。
このうち(一)〜(三)は、所定値を超えた場合には「燃費を悪化させる運転」と判定していた。そのような方法では、判定値を超えさえしなければ、「燃費を悪化させる運転」と判定しない。しかし、現実的には各々の項目で、その程度に応じて省燃費運転を評価するべきである。
また、(三)の車速に関して、発進から停止までの走行距離の長短を考慮することなく、単純に車速の大小のみで判定することは不適切であり、評価結果が必ずしも実態を反映するものではないと言う問題を抱えていた。
特開2002−362185号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案するものであり、平均的な運転の仕方に対して、燃料を節約する運転をしているのか、それとも燃料を無駄に消費するような運転をしているのかを定量的に求め、その求めたデータを基に、ドライバ及び/又は運転管理者に対して具体的な省燃費運転の指導を可能とする燃料消費量評価システムの提供を目的としている。
本発明の燃料消費量評価システムは、貨物自動車(1)のエンジン回転数(N)を計測するエンジン回転数計測手段(2)と、アクセル開度(α)を計測するアクセル開度計測手段(3)と、車速(V)を計測する車速計測手段(4)と、燃料流量(Fw)を計測する燃料流量計測手段(5)と、計測されたエンジン回転数(N)、アクセル開度(α)、車速(V)、及び燃料流量(Fw)から貨物自動車の燃料消費量(Q)を評価する制御手段(10)とを有し、該制御手段(10)は記憶手段(11)を備え、且つ、走行開始から停止までを複数の領域(E1;発進加速領域、E2;定常走行領域、E3;減速領域、E4;アイドル走行領域)に分類し、該複数の領域(E1〜E4)の各々について燃料消費に関連するパラメータ(「発進加速シフトアップエンジン回転数N1及び発進加速アクセル開度α1」P1、「定常走行エンジン回転数N2」P2、「減速惰行割合」P3、「アイドル走行車速V4」P4)を設定し、前記パラメータ(P1、P2、P4)と燃料消費量(単位走行距離当りの燃料消費量q)との相関関係(図5の相関線F)に基づいて前記複数の領域(E1〜E4)毎の燃料消費量(Q)を決定し、その決定された燃料消費量(Q)に基づいて評価を行なう様に構成されており、前記複数の領域が、発進から停止までの距離が所定距離以下の領域(E5)と、それに該当しない領域とに分類され、該所定距離以下の領域(E5)における前記パラメータ(P5)は車速の2乗を走行距離で除算した数値「(車速V)/走行距離S」である。
上述する構成及び評価方法を具備する本発明の燃料消費量評価システムによれば、記録された運行データを、走行開始から停止までを複数の領域(E1;発進加速領域、E2;定常走行領域、E3;減速領域、E4;アイドル走行領域)に分類し(図2を参照)、該複数の領域の各々について燃料消費に関連するパラメータ(「発進加速シフトアップエンジン回転数N及び発進加速アクセル開度α」P1、「定常走行エンジン回転数N」P2、「減速惰行割合」P3、「アイドル走行車速N」P4、或いは「(車速V)/走行距離S」P5)を設定し(図4を参照)、それらのパラメータと燃料消費量(単位走行距離当りの燃料消費量q)との相関関係(図5の相関線F)に基づいて前記複数の領域(E1〜E4)毎の燃料消費量(Q1〜Q4)を決定し、決定された燃料消費量(Q)に基づいて評価を行なう様にシステムが構成されており、前記パラメータ(P1〜P5)は、運転の仕方と容易に関連付けられ、これらのパラメータに基づいて算出される燃料消費量(Q)の精度を向上させる。
各パラメータ(P1〜P5)に関して、運行データの頻度分布を取ると、正規分布に近く(図4を参照)、その様な数多くの運行データを処理することにより、各パラメータ(P1〜P5)の頻度分布の平均的な値や、ばらつきの程度を把握でき、その様なデータをデータベース(11)に加えて出来る新たなデータベースの精度を向上させるとともに、改良された車両(1)の性能にマッチしたデータベースとすることが出来る。
減速惰行割合(P3)を除く各パラメータ(P1、P2、P4、P5)と各領域(E1〜E5)の単位距離あたりの燃料消費量(q)とは、相関(図5の相関線F)がある。そこで各パラメータの頻度分布の平均(図4参照)と、パラメータと単位距離あたりの燃料消費量(q)の相関関係(図5の相関線F)から、平均的な単位距離当りの燃料消費量(q)を求めることが出来る。この値に対して、各領域の走行距離(S)を乗ずると、それぞれの走行領域毎の燃料消費量の平均値を求めることが出来る。更に、求めた走行領域毎の燃料消費量の平均値に必要に応じて補正係数(K)を乗ずることによって、より適切な燃料消費量を求めることが出来る。この手法で求めたそれぞれの領域毎の燃料消費量の平均値(Qm)と、実際の運行データから求めた燃料消費量(Q)を比較することにより、平均的な運行に対して、どの程度燃料を節約できたか、或いは、どの程度無駄にしたかを定量的に求めることが出来る(図6参照)。そして、ドライバの運転の仕方と関連付けることも出来る。
減速惰行割合(P3)に関しては、車両の有する運動エネルギを有効に活用して、必要最小限のブレーキを除き、ブレーキを掛けず運動エネルギを有効に使うことで燃費は向上する。
本発明では、以下に示す式1によって、平均的な惰行の活用に対してどの程度節約できたか(計算結果が負の場合)、或いは、どの程度無駄にしたか(計算結果が正の場合)を定量的に求めることが出来る。
ΔQ=Sd×(β−γ)/100q ・・・(式1)
ここで、ΔQ:減速領域(E3)で燃料消費量の平均値(Qm)に対する燃料節約量[単位:L](負の値の場合)、(或いは無駄量:正の場合)
Sd:減速領域での走行距離 [単位:km]
β:平均的な減速惰行割合 [単位:%]
γ:実運行での減速惰行割合 [単位:%]
q:単位走行距離あたりの燃料消費量 [単位:km/L]
尚、式1において、平均的な減速惰行割合に替えて、目標の減速惰行割合を用いれば、目標に対して燃料消費量を節約したのか、或いは無駄にしたのかを求めることが出来る。
更に、頻度分布の標準偏差等を参考にして、各パラメータの目標値を平均+(又は−)0.0σ(標準偏差)と決めることにより、それぞれのパラメータ毎に単位距離当りの目標燃料消費量を求めることが出来る。更に、これらの目標値と実際の運行データとを比較することによって、ドライバの運転の仕方及び消費した燃料消費量が目標に対してどの程度優れているか、或いは劣っているかを定量的に把握することが出来る。
上述したように、平均値(Qm)、或いは目標値に対してどの程度の運転の仕方なのか、或いは燃料消費量なのかを定量的に把握出来るため、ドライバ及び/又は運行管理者に渡されるレポートにおいて、具体的な運転の仕方の改善方法や、その改善方法によって得られる燃料消費量の改善代を定量的に指導(アドバイス)することが出来る。
又、実運行データの各パラメータから求めた燃料消費量と、燃料消費量の平均値及び目標値の合計を比較することによって、平均値及び目標値に対してどの程度燃料を節約したのか、或いはどの程度無駄にしたのかを総合的に評価することが出来る。
尚、例えば、各運送会社の実情に合わせるために、平均と見做す水準を可変とすることも出来る。同様に、目標の水準を可変とすることも出来る。
減速領域における減速走行距離から、下り坂(降坂)及び高速からの減速を除くことにより、ドライバの運転の仕方の影響をより適切に反映した解析を行うことが出来る。
ここで、「下り坂(降坂)」の判定はアクセル開度が所定値以下で、エンジン回転数が所定値以上において、各変速ギヤ比に応じた所定値以上の加速度が生じた場合を「下り坂(降坂)」と判定する。その様に判定した走行域を減速走行距離及び惰行距離から除外することにより、「下り坂(降坂)」を含んだ減速領域においても、ドライバの運転の仕方による影響を適切に反映した解析を行うことができる。
減速領域の減速惰行割合(P3)を求める際に、意図的にアクセルのON、OFFを(周期的に)繰り返すと減速惰行割合(P3)が高くなり、「省燃費運転をした」との誤った判定を下すことになる。その様な誤った判定を避けるために、アクセルのON、OFFを周期的に作動しているか否かを判定し、その部分については、減速距離から排除して計算するように構成されており、減速惰行割合を適切に判定出来る。
また、定常走行領域における定常走行エンジン回転数を求める際に、上り坂(登坂)を除くことにより、ドライバの運転の仕方の影響をより適切に反映した解析を行うことが出来る。
ここで、「上り坂(登坂)」の判定は、アクセル開度が所定値以上で、各変速ギヤに応じた所定値以下の加速度の場合に、「上り坂(登坂)」と判定する。そのように判定した走行域の定常走行エンジン回転数の算出から除くことにより、「上り坂(登坂)」を含んだ定常走行領域においても、ドライバの運転の仕方の影響を適切に反映した解析を行うことができる。
高速走行領域(E21)において省燃費運転の評価を行うため、(一)高速走行エンジン回転数、(二)高速走行車速、(三)無駄なブレーキ、の三つを評価パラメータとする。
(一)、(二)については、単位距離当りの燃料消費量(q)と相関があるので、上述した処理によって評価出来る。(三)については、ブレーキ前後に加速のために使用した燃料消費量を求める。この燃料消費量から通常走行しても消費する燃料消費量を差し引くことにより、余計に使用した燃料消費量を求めることが出来る。
その様にして求めた燃料消費量と平均的な走行でブレーキを掛けて余計に使用した燃料消費量とを比較して、上回った分に関しては、無駄な燃料消費量と判定することが可能である。
停車中の長時間のアイドリング運転で、燃料を無駄にすることに関してもアドバイス及び管理が出来る様に、アイドリングでの停車時間、燃料消費量を求めることが出来る。その様にすることにより、ドライバの省エネ走行に対する意識を高めるとともに、当該運送業者の企業イメージアップにも貢献する。
上述してきた作用・効果を要約し、効果として纏めると、
(一) 運転の仕方を具体的にどの様に改善すると、どの程度燃料消費量を節約できるかが分かるので、ドライバの省エネ運転の励みになる。
(二) 運行管理者にとっては、ドライバが実際にどの程度省燃費運転をしていたかを、燃料消費量と言う定量値で把握でき、ドライバの努力をドライバの評価に反映できる。又、運転の指導についても、データベースで具体的に行うことが出来る。
(三) 以上により、燃料消費量を大きく節約出来、経費節減と地球環境の保全に貢献出来るとともに、企業イメージのアップにも繋がる。
本発明の第1実施形態に係る燃料消費評価システムの構成を示すブロック図。 本発明を実施する上で、走行領域を4つの領域の区分けし、各評価パラメータと走行距離(走行過程)を関連付けた特性図。 車速の大きさを運動エネルギの大きさとして説明する説明図。 本発明における評価パラメータの度数分布を示した頻度分布図。 各評価パラメータと単位走行距離当りの燃料消費量との関係を示した相関図。 燃料消費量の求め方を表に纏めた説明図。 本発明の評価手順を示したフローチャート。 本発明の第2実施形態に係る燃料消費評価システムの構成を示すブロック図。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
先ず、図1〜図7を参照して第1実施形態を説明する。
図1において、当該燃料消費量評価システムの第1実施形態は、貨物自動車1のエンジン回転数Nを計測するエンジン回転数計測手段(以降、エンジン回転数計測手段をエンジン回転センサという)2と、アクセル開度αを計測するアクセル開度計測手段(以降、アクセル開度計測手段をアクセル開度センサという)3と、車速Vを計測する車速計測手段(以降、車速計測手段を車速センサという)4と、燃料流量Fwを計測する燃料流量計測手段(以降、燃料流量計測手段を燃料メータという)5と、計測されたエンジン回転数N、アクセル開度α、車速V、燃料流量Fwから貨物自動車1の燃料消費量Qを評価する制御手段(以降、制御手段をコントロールユニットと言う)10とによって構成されている。
前記コントロールユニット10は評価対象となる車両1に搭載された記憶手段(以降、記憶手段をデータベースと言う)11、例えば営業所に備えられたコンピュータ本体12とディスプレイ13と入力手段14とプリンタ15、及びドライバ等が携帯出来るメモリカード16を備えている。
前記コントロールユニット10は、図2に示すように、走行開始から停止までを、図示の例では、発進加速領域E1、定常走行領域E2、減速領域E3、アイドル走行領域E4の4つの領域に分類し、その4つの領域E1〜E4の各々について燃料消費量Qに関連するパラメータである「発進加速シフトアップエンジン回転数N1及びアクセル開度α1」P1、「定常走行エンジン回転数N2」P2、「減速惰行割合」P3、「アイドル走行車速V4」P4を設定し、それらのパラメータP1〜P4と燃費(単位走行距離あたりの燃料消費量)qとの相関関係(図5の相関線F)に基づいて前記複数の領域E1〜E4毎の燃料消費量Q1〜Q4を決定し、決定された燃料消費量Q1〜Q4に基づいて評価を行なう様に構成されている。
又、発進・停止による走行距離があまり長くない場合、発進して停止するまでの車速が高ければブレーキによって熱として捨てられるエネルギの割合が大きくなる。そこで、所定の距離以下では「(車速V)/走行距離S」を燃費評価のパラメータP5とする。
ここで、上記パラメータ「(車速V)/走行距離S」P5の意味するところは、図3の、走行距離Sに対する車速Vの2乗の関係を示した特性図において、特性線aの平均的な加速・減速で走行した場合に対して、特性線bは、車速を必要以上に上げると大きなエネルギを必要とし、更に減速時にそのエネルギをブレーキの熱として捨ててしまい、エネルギを無駄にしている様子を示している。即ち、a線とb線とで囲まれた領域が、平均的な加速・減速に対する無駄なエネルギを示している。
一方、特性線cは、例えば加速時には必要最小限のエネルギしか投入しないので、a線とc線で囲まれた領域分エネルギを節約していることを概念的にイメージした図である。
走行距離Sで車速Vの2乗を除算するのは、各々のケースが必ずしも同一の距離を走行するわけではないので、単位距離当りで比較して、比較の公正を期している。
前記パラメータP1〜P5は、運転の仕方と容易に関連付けられ、これらのパラメータに基づいて算出される各燃料消費量Qの精度を向上させている。
ここで、各パラメータP1〜P5に関して、運行データの頻度分布を取ると、図4に示すように、正規分布に近く、その様な数多くの運行データを処理することにより、各パラメータP1〜P5の頻度分布の平均的な値や、ばらつきの程度を把握できる。
そのようなデータをコントロールユニット10に備えたデータベース11に加えて出来る新たなデータベースの精度を向上させるとともに、車両は年々改良されており、そのような改良された車両1の性能にマッチしたデータベースとすることが出来る。
減速惰行割合P3を除く各パラメータ「発進加速シフトアップエンジン回転数N1及びアクセル開度α1」P1、「定常走行エンジン回転数N2」P2、「アイドル走行車速V4」P4、或いは「(車速V)/走行距離S」P5と各領域(E1〜)の燃費(単位距離あたりの燃料消費量q)とは相関がある。
そこで各パラメータP1、P2、P4、P5の頻度分布の平均(図4参照)と、パラメータと燃費(単位距離当りの燃料消費量q)との相関関係(図5の相関線F)から、平均的な燃費(単位距離当りの燃料消費量q)[L/km]を求めることが出来る。
図6(表1:燃料消費量の求め方の欄外)の式に示すように、この値qに対して各領域の走行距離Sを乗ずると、それぞれの走行領域(E1〜E5)毎の平均的な燃料消費量(Q1〜)を求めることが出来る。
即ち、燃料消費量Qの算定式は、
Q=S×q (式2)(場合によってこのQの値に補正係数Kを乗ずる)
ここで、
Q:燃料節約量[単位:L]
S:走行距離[単位:km]
q:運行燃費[単位:km/L](図5によって求めた単位走行距離当りの燃料消費量を用いる)
燃料消費量Qの算定例として、例えば実運行で定常走行距離2000kmを走破し、その時の定常走行エンジン回転数Nが1100rpmの場合を以下に示す。
定常走行エンジン回転数が1100rpmの運行燃費qを図5より求めて、
q=0.25L/km
そこで、
Q=2000[km]×0.25[L/km]=500[L]
したがって、図6の平均的な走行(表の中段)に対して、100L(500−400)燃料を無駄にしたことが判明する。
更に、求めたそれぞれの走行領域E毎の平均的な燃料消費量Qに必要に応じて(例えば、或る営業所の月間目標のための)補正係数を乗ずることによって、より営業実態に即した適切な燃料消費量を求めることが出来る。
この手法で求めたそれぞれの領域毎の平均的な燃料消費量Qmと、実際の運行データから求めた燃料消費量Qとを比較することにより、平均的な運行に対して、どの程度燃料を節約できたか、或いは、どの程度無駄にしたかを定量的に求めることが出来る。そして、ドライバの運転の仕方と関連付けることも出来る。
一方、減速惰行割合P3(図2を再度参照)に関しては、車両1の有する運動エネルギを有効に活用して、必要最小限のブレーキを除き、ブレーキを掛けず運動エネルギを有効に使うことで燃費は向上する。
本発明では、以下に示す式1によって、平均的な惰行の活用に対してどの程度節約できたか(計算結果が負の場合)、或いは、どの程度無駄にしたか(計算結果が正の場合)を定量的に求めることが出来る。
ΔQ=Sd×(β−γ)/100q ・・・(式1)
ここで、ΔQ:減速領域での燃料消費量の平均値Qmに対する燃料節約量[単位:L](負の値の場合)、(或いは無駄量:正の場合)
Sd:減速領域E3での走行距離[単位:km]
β:平均的な減速惰行割合[単位:%]
γ:実運行での減速惰行割合[単位:%]
q:単位走行距離当りの燃料消費量[単位:km/L]
尚、上述したように、式1において、平均的な減速惰行割合に替えて、減速惰行割合の目標値を用いれば、目標値に対して燃料消費量を節約したのか、或いは無駄にしたのかを求めることが出来る。
更に、図4に示す様な頻度分布の標準偏差等を参考にして、各パラメータの目標値を平均+(又は−)0.0σ(標準偏差)と決めることにより、それぞれのパラメータ毎に単位距離当りの目標燃料消費量qを求めることが出来る。更に、これらの目標値と実際の運行データを比較することによって、ドライバの運転の仕方及び燃料消費量が目標値に対してどの程度優れているか、或いは劣っているかを定量的に把握することが出来る。
上述したように、燃料消費量の平均値、或いは目標値に対してどの程度の運転の仕方なのか、燃料消費量なのかを定量的に把握出来るため、ドライバ及び/又は運行管理者に渡されるレポートにおいて、具体的な運転の仕方の改善方法や、その改善方法によって得られる燃料消費量の改善代を定量的に指導(アドバイス)することが出来る。
又、実運行データの各パラメータから決定された燃料消費量Qと、平均及び目標の燃料消費量の合計を比較することによって、燃料消費量の平均値及び目標値に対してどの程度燃料を節約したのか、或いはどの程度無駄にしたのかを総合的に評価することが出来る。
尚、例えば、各運送会社の実情に合わせるために、平均と見做す水準を可変にすることも出来る。同様に、目標の水準を可変とすることも出来る。
減速領域E3における減速走行距離から、下り坂(降坂)及び高速からの減速を除くことにより、ドライバの運転の仕方の影響をより適切に反映した解析を行うことが出来る。
ここで、「下り坂(降坂)」の判定はアクセル開度センサ(図1の符号3)によって検出されたアクセル開度α(図2参照)が所定値以下で、エンジン回転数Nが所定値以上の場合において、各変速ギヤ比に応じた所定値以上の加速度が生じた場合を、「下り坂(降坂)」と判定する。そのように判定した走行域を減速走行距離及び惰行距離から除外することにより、「下り坂(降坂)」を含んだ減速領域においても、ドライバの運転の仕方の影響を適切に反映した解析を行うことができる。
ここで、図2に示すように、惰行距離をA、制動(ブレーキ)距離をBとした場合、A/(A+B)で表される(減速領域E3の)減速惰行割合P3を求める際に、意図的(周期的)にアクセルのON、OFFを繰り返すと減速惰行割合が高くなり、「省燃費運転をした」との誤った判定を下すことになる。
その様な誤った判定を避けるために、アクセルのON、OFFを周期的に作動しているか否かを判定し、その部分については、減速距離から排除して計算するように構成されており、減速惰行割合を適切に判定出来る。
又、定常走行領域E2における定常走行エンジン回転数N2を求める際に、上り坂(登坂)を除くことにより、ドライバの運転の仕方の影響をより適切に反映した解析を行うことが出来る。
ここで、「上り坂(登坂)」の判定は、アクセル開度αが所定値以上で、各変速ギヤに応じた所定値以下の加速度の場合に、「上り坂(登坂)」と判定する。そのように判定した走行域の定常走行エンジン回転数の算出から除くことにより、「上り坂(登坂)」を含んだ定常走行領域においても、ドライバの運転の仕方の影響を適切に反映した解析を行うことができる。
高速走行領域E21において省燃費運転の評価を行うため、
(一)高速走行エンジン回転数、
(二)高速走行車速、
(三)無駄なブレーキ、の三つを評価パラメータとする。
(一)、(二)については、単位距離当りの燃料消費量qと相関があるので、上述した処理によって評価出来る。
(三)については、ブレーキ前後に加速のために使用した燃料消費量を求める。この燃料消費量から通常走行しても消費する燃料消費量を差し引くことにより、余計に使用した燃料消費量を求めることが出来る。
又、停車中の長時間のアイドリングで、燃料を無駄にすることに関してもアドバイス及び管理が出来るように、アイドリングでの停車時間、燃料消費量を求めることが出来る。そのようにすることにより、ドライバの省エネ走行に対する意識を高めるとともに、当該運送業者の企業イメージアップにも貢献する。
次に、図7を参照して、第1実施形態の燃料消費量評価システムの評価の手順(プログラム)について説明する。
先ず、プログラムを立ち上げ、それまでに車載のデータベース11に記録された運行データを、例えばメモリカード16によって読込む(ステップS1)。そして、そのメモリカード16にコピーされたデータは営業所のコンピュータ12にメモリカード16を差し込み所定の操作で入力され、当該コンピュータ12は運行燃料消費量Q、運行距離S、燃費qの演算を行う(ステップS2)。
次に、各走行領域(発進加速領域E1、定常走行領域E2、減速領域E3、アイドル走行領域E4)に区分け処理が行われ(ステップS3)、発進加速領域E1での省燃費運転の評価演算(ステップS4)、定常走行領域E2での省燃費運転の評価演算(ステップS5)、減速領域E3での省燃費運転の評価演算(ステップS6)、アイドル走行領域E4での省燃費運転の評価演算(ステップS7)、発進停止区間での省燃費運転の評価演算(ステップS8)が順次行われる。
次に、平均的な燃料消費量Qm、燃費(距離当たりの消費量)qの演算が行われ(ステップS9)、引き続き、燃料消費量、燃費の目標値の演算が行われる(ステップS10)。
次のステップS11では、運行燃料消費量Q、燃費qとステップS9、ステップS10で演算した目標値との比較、及び運転評価が行われる。そして、最後に以上の結果を運転アドバイスレポートとして作成して(ステップS12)全ての制御(評価工程)が完了する。
上述したような構成及び評価方法を具備した第1実施形態の燃料評価システムによれば、
(1) 運転の仕方を具体的にどのように改善すると、どの程度燃料消費量を節約できるかが分かるので、ドライバの省エネ運転の励みになる。
(2) 運行管理者にとっては、ドライバが実際にどの程度省燃費運転をしていたかを、燃料節約量と言う定量値で把握でき、ドライバの努力をドライバの評価に反映できる。また、運転の指導についても、データベースで具体的に行うことが出来る。
(3) 以上により、燃料消費量を大きく節約出来、経費節減と地球環境の保全に貢献するとともに、企業イメージのアップにも繋がる。
次に図8を参照して、第2実施形態を説明する。
前記図1〜図7の第1実施形態は、各パラメータの検出手段であるエンジン回転センサ2、アクセル開度センサ3、車速センサ4、燃料流量計5は夫々専用の回路によって車載のデータベース11に接続された実施形態である。
それに対して、図8の第2実施形態は、予め、アクセル信号、燃料流量信号車速信号、エンジン回転数信号が車内通信ネットワーク「車内LAN」によってLAN中継器6にデジタル信号として集められ、2本のワイヤ(通信ケーブル)Wによって車載のデータベース11に記憶されるように構成されている。これらの構成を除いては、作用効果を含め、図1〜図7の第1実施形態と実質的に同様であり、以降の説明は省略する。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定するものではないことを付記する。
1・・・貨物自動車
2・・・エンジン回転センサ
3・・・アクセル開度センサ
4・・・車速センサ
5・・・燃料流量計
10・・・制御手段/コントロールユニット
11・・・データベース
12・・・パーソナルコンピュータ
13・・・入力手段/キーボード
14・・・プリンタ
15・・・メモリカード

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  1. 貨物自動車のエンジン回転数を計測するエンジン回転数計測手段と、アクセル開度を計測するアクセル開度計測手段と、車速を計測する車速計測手段と、燃料流量を計測する燃料流量計測手段と、計測されたエンジン回転数、アクセル開度、車速、及び燃料流量から貨物自動車の燃料消費量を評価する制御手段とを有し、該制御手段は記憶手段を備え、且つ、走行開始から停止までを複数の領域に分類し、該複数の領域の各々について燃料消費に関連するパラメータを設定し、前記パラメータと燃料消費量との相関関係に基づいて前記複数の領域毎の燃料消費量を決定し、その決定された燃料消費量に基づいて評価を行なう様に構成されており、前記複数の領域が、発進から停止までの距離が所定距離以下の領域と、それに該当しない領域とに分類され、該所定距離以下の領域における前記パラメータは車速の2乗を走行距離で除算した数値であることを特徴とする燃料消費量評価システム。
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