JP4747295B2 - 同軸カーボンナノチューブシートの製造方法 - Google Patents

同軸カーボンナノチューブシートの製造方法 Download PDF

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本発明は、カーボンナノチューブから構成される同軸カーボンナノチューブシートの製造方法に関する。
カーボンナノチューブは、グラフェンシートを円筒状に丸めた高アスペクト比を有する中空状の極細炭素繊維であり、その優れた熱伝導性、電気伝導性、機械的強度を利用し、次世代壁掛けテレビと目されているFED(Field Emission Display)の電子源材料、リチウム電池の負極材、水素等のガス貯蔵材料、複合樹脂材料等の新素材への応用が期待されている。
カーボンナノチューブは、一枚のグラフェンシートのみを円筒状に丸めた形態を有する単層カーボンナノチューブ(Single-Walled Carbon Nano Tube: SWCNT)と、複数のグラフェンシートをそれぞれ異なる径の円筒形状に丸めて、互いに入れ子状に挿入した形態を持つ多層カーボンナノチューブ(Multi-Walled Carbon Nano Tube: MWCNT)とに大別される。一般的に、SWCNTは、欠陥が少なく、高温強度に優れている。また、SWCNTは、六角網目構造の配列の仕方により、金属あるいは半導体としての電気的性質を持つことが知られている。このため、SWCNTは、量子的な応用への用途が有望視されており、トランジスタのような電子デバイス材料として期待されている。一方、MWCNTは、主に、電池の負極材および複合樹脂材料への応用が期待されている。
ところで、MWCNTの一例である二層カーボンナノチューブ(Double-Walled Carbon Nano Tube: DWCNT)は、その同心状の2層構造からSWCNTとMWCNTの両サイドから見て理想物質と目され、特に電子的、力学的性質において高い機能性が期待され、高純度のDWCNTが特性解明および応用開拓の鍵になると考えられる。このようなDWCNTの製造方法としては、例えば、アーク放電を利用した方法が知られている(特許文献1参照。)。また、アーク放電以外の製造方法としては、所定温度下の触媒上に炭化水素を含む気体を流す化学気相析出法を利用する方法も知られている(特許文献2参照。)。
特開2003−34515号公報(請求項2等) 特開2004−277241号公報(段落番号0034等)
しかし、上述の従来技術をはじめとするこれまでの技術では、DWCNTを含む同軸カーボンナノチューブを高純度で十分な量を生成する事が出来なかった。このため、多層構造が物性にどのような影響を及ぼすか、特に、SWCNTにもう一層加わった事が物性にどのような影響を及ぼすかなど量子的機能発現について究明する事が出来なかった。また、従来技術では、同軸カーボンナノチューブの凝集体を得ることができても、シート形状のものを得ることはできない。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、高純度の同軸カーボンナノチューブシートを得ることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、800〜1000℃の高温領域に、酸化マグネシウム粒子の表面に鉄クラスタを分散させた形態の主触媒を、当該高温領域よりも温度の低い低温領域に、アルミナ粒子の表面にモリブデンクラスタを分散させた形態の助触媒を、それぞれ配置して、炭化水素ガスと不活性ガスとの混合ガスを低温領域側から高温領域側へと送り、気相から固体状の析出物を製造する気相析出工程と、その気相析出工程にて得られた析出物に対して酸化および酸を用いた溶解処理を繰り返して、同軸二層カーボンナノチューブ以外の析出物および触媒を除去して、同軸二層カーボンナノチューブの割合を高める精製工程と、その精製工程後に、最内層の径が0.76〜0.98nmの同軸二層カーボンナノチューブを主として含む同軸二層カーボンナノチューブをシート形状とするシート形成工程とを有し、精製工程を、酸化雰囲気にて450〜550℃の温度で加熱する酸化処理と、酸を用いて70〜150℃の温度にて処理を行う溶解処理とを含む工程とし、シート形成工程を、アルコール溶媒中に、バインダーレスにて上記同軸二層カーボンナノチューブシートを分散させ、それをろ過してろ紙上にシートを形成する工程とする同軸カーボンナノチューブシートの製造方法を採用している。
かかる製造方法を用いることにより、同軸カーボンナノチューブ以外の炭素材料(例えば、SWCNT、非晶質炭素、金属系触媒など)を含まない高純度の同軸カーボンナノチューブからなるシートを得ることができる。
また、別の本発明は、先の発明のおける気相析出工程に先立ち、主触媒を調整する触媒調整工程を含み、その触媒調整工程は、鉄を含む触媒とマグネシウムを含む触媒担体とを溶媒中で200℃以下の温度にて予備加熱して溶媒を揮発させた後に、400〜600℃の温度で加熱する工程である同軸カーボンナノチューブシートの製造方法としている。このような触媒調整工程を採用し、得られた触媒を利用してカーボンナノチューブの気相析出を行うと、同軸カーボンナノチューブをより高純度で得ることができる。
本発明によれば、同軸カーボンナノチューブのシート成形品を提供することができる。
次に、本発明に係る同軸カーボンナノチューブシートの製造方法の実施の形態について説明する。
図1に、本発明の実施の形態に係る同軸カーボンナノチューブシートの製造工程の概略を示す。
同軸カーボンナノチューブシートは、触媒の調整工程(ステップS1)、気相から同軸カーボンナノチューブを析出させる気相析出工程(ステップS2)、同軸カーボンナノチューブ以外の不純物(SWCNT、非晶質炭素、触媒由来の金属等)を除去する精製工程(ステップS3)、高純度の同軸カーボンナノチューブをシート形状に成形するシート形成工程(ステップS4)を経て製造される。以下、各工程について説明する。
1. 触媒の調整工程(ステップS1)
この工程では、同軸カーボンナノチューブを気相析出させるために必要となる主触媒を調整する。
図2は、触媒の調整工程(ステップS1)を構成するサブ工程の流れを示す図である。
触媒の調整工程(ステップS1)は、鉄系触媒とマグネシウム系触媒担体とを溶媒に投入する投入工程(ステップS11)と、その後、低温で加熱しながら攪拌を加える低温加熱混合工程(ステップS12)と、その後、溶媒が揮発した生成物をさらにより高温にて加熱する高温加熱工程(ステップS13)と、加熱後の生成物を解砕する解砕工程(ステップS14)とを有している。
上記投入工程(ステップS11)において使用される溶媒には、好適には、水、アルコール(エチルアルコール、プロパノール、ブタノール等)、アセトン等が用いられる。より好ましくは、溶媒として水を用いる。水を用いて調整した触媒を用いると、気相析出により得られる同軸カーボンナノチューブの純度が向上するためである。また、鉄系触媒としては、鉄の微粉末、硫化鉄等の鉄化合物の微粉末、鉄のクエン酸錯体等を、好適に用いることができる。また、マグネシウム系触媒担体としては、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、その他マグネシウム化合物等を、好適に用いることができる。同軸カーボンナノチューブの析出に効果の大きい鉄系触媒は、マグネシウム系触媒担体の表面に均一かつ微細に分散するように担持されるようにするのが好ましい。したがって、マグネシウム系触媒担体よりも粒径の小さい鉄若しくは鉄化合物の微粉末を用いるか、あるいは鉄のクエン酸錯体のような原子レベルで鉄を含むものを用いるのが好ましい。
上記低温加熱混合工程(ステップS12)における加熱温度は、200℃以下、好ましくは70〜200℃、より好ましくは100〜150℃である。例えば、鉄系触媒とマグネシウム系触媒担体とをビーカ内の溶媒に投入し、当該ビーカを電熱器の上に置いて加熱する。また、この工程において、火炎あるいは温浴を用いても良い。
上記高温加熱工程(ステップS13)により、さらに残存する溶媒が揮発し、鉄系触媒がマグネシウム系触媒担体の表面に固着する。上記投入工程(ステップS11)において鉄のクエン酸錯体を用いた場合には、鉄あるいは酸化鉄のクラスターを析出させる作用効果もある。加熱温度は、400〜600℃に設定するのが好ましく、さらに好ましくは450〜550℃とするのが良い。
上記解砕工程(ステップS14)は、高温加熱後の触媒の露出面積を高くして、より径の小さい同軸カーボンナノチューブの析出効率を高めるために行う。解砕には、セラミックス製あるいは金属製の乳鉢を用いるのが適切であるが、製造する量に応じて、ボールミルを用いた解砕を行ってもよい。
2. 気相析出工程(ステップS2)
この工程は、同軸カーボンナノチューブを気相析出させる工程である。
図3は、気相析出工程(ステップS2)に用いられる装置(以後、「気相反応装置」という。)を模式的に示す図である。
同軸カーボンナノチューブの気相析出に用いられる気相反応装置1は、反応炉2と、ガスボンベ3と、流量制御部4とを有する。流量制御部4は、好適には流量計であるが、ガスボンベ3の口に取り付けられる減圧計の下流の圧力をさらに減圧するために、流量計と二次減圧計を含むものであっても良い。ガスボンベ3には、炭化水素系のガスと不活性ガスとを含む混合ガスが高圧で封入されている。炭化水素系ガスとしては、メタン、エタン、プロパン等の飽和炭化水素系のガスの他、エチレン、プロピレン、ブチレン等の不飽和炭化水素系のガスを用いてもよい。また、不活性ガスとしては、アルゴン、ネオン等の他、窒素を好適に用いることができる。
反応炉2は、セラミックス製の反応管5を備えており、当該反応管5におけるガスの上流側および下流側には、それぞれフランジ6およびフランジ7を備えている。また、ボンベ3と流量制御部4との間および流量制御部4とフランジ6との間は、それぞれ配管8および配管9で接続されている。さらに、フランジ7には外方向に配管10を備え、配管10が排ガス処理装置(不図示)と接続されている。反応炉2内において、反応管5の周囲には、ヒータ11が設けられている。ヒータ11は、一端から他端へと電流を流して加熱するタイプのものであり、セラミックス製のヒータあるいは金属製のヒータである。
反応管5の最も高い温度領域には、金属製あるいはセラミックス製のボート型の容器12が配置される。この容器12には、触媒の調整工程(ステップS1)にて製造した触媒(これを「主触媒」という。)13が入れられる。また、反応管5のフランジ6近傍(比較的、温度の低い領域)にも、金属製あるいはセラミックス製のボート型の容器14が配置される。この容器14には、CNTの析出を助ける助触媒(好適には、モリブデン系の触媒)15が入れられる。この助触媒15は、アスペクト比の高いCNTを合成するのに効果を奏する。助触媒15としては、モリブデン等の金属微粉末が好適に用いられる。
なお、ガスボンベ3は、炭化水素系ガスと不活性ガスとを含む混合ガスを高圧封入したものでなくても良い。例えば、炭化水素系ガスを高圧封入したガスボンベ3と、不活性ガスを高圧封入したガスボンベ3とを用意し、反応炉2の入口までの間に、両ガスボンベ3,3からのガスを混合するようにしても良い。また、図3に示すように、反応炉2は、横型の管状炉としているが、縦型の管状炉を採用しても良い。さらに、箱型炉を採用しても良い。
かかる構造を持つ気相反応装置1を用いて、同軸カーボンナノチューブを製造するためには、次のような操作を行えばよい。まず、反応管5内の略中央および当該場所よりもガスの上流側に、主触媒13を入れた容器12および助触媒15を入れた容器14を、それぞれ配置する。次に、反応炉2内のヒータ11に通電して、主触媒13の温度を800〜1000℃の範囲の所望の温度にする。なお、この温度制御は、反応炉2の中央まで挿入される熱電対(不図示)により計測される温度に基づいて行われる。
次に、ガスボンベ3から流量制御部4を経由して、炭化水素系ガスと不活性ガスとを含む混合ガスを、反応炉2の内部へと供給する(図3中の矢印Aの方向に混合ガスを流す)。この結果、主触媒13の表面に、同軸カーボンナノチューブを含む炭素質の生成物が生成する。気相反応後のガスは、配管10から不図示の排ガス処理装置へと導かれる。
なお、フランジ6に、不活性ガスあるいは水素ガス等を高圧封入した別のガスボンベと接続される配管を接続して、上記の混合ガスを反応炉2の内部に供給するに先立ち、反応炉2の内部を不活性雰囲気あるいは水素雰囲気にするとさらに良い。また、アルゴン等の不活性ガスを高圧封入したガスボンベを接続すると、気相反応の終了後に、反応炉2の内部を、不活性ガスによりパージすることもできる。
3. 精製工程(ステップS3)
この工程は、気相反応装置1にて生成した生成物から、同軸カーボンナノチューブ以外の不純物を除去して、高純度の同軸カーボンナノチューブを得る工程である。
図4は、精製工程(ステップS3)の流れを示す図である。
図4に示すように、精製工程は、酸処理(ステップS31)、酸化処理(ステップS32)、酸処理(ステップS33)、酸化処理(ステップS34)、の順に行われる。ここで、酸処理は、生成物に含まれる触媒起因の金属(主に、鉄)を除去するための工程である。酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等の強酸を好適に用いることができる。酸処理は、常温(約20℃)よりも高い温度まで加熱した酸の中で行うのが好ましい。例えば、70〜150℃に加熱された酸で酸処理を施すことができる。生成物は、単に浸漬状態であっても、攪拌機を用いて攪拌状態としても良い。生成物に混ざっている触媒起因の金属は、金属および金属酸化物の形態で存在する。金属酸化物をも効果的に除去するために、一度還元処理を行って金属酸化物を金属としてから酸処理を行っても良い。
酸化処理は、非晶質炭素およびSWCNTを酸化させて除去するために行われる。酸化処理は、空気中で、気相反応による生成物を加熱する方法で行われる。ただし、積極的に、酸素あるいはそれ以外の酸化性ガスを供給しながら、生成物を加熱しても良い。
非晶質炭素だけを除去する目的であれば、酸化処理の際の加熱温度を300℃以下とする低温酸化を採用する。しかし、SWCNTが非晶質炭素よりも熱的安定性に優れているものの、同軸カーボンナノチューブよりも熱的安定性に劣るため、この実施の形態では、さらに高い温度(400〜600℃、好ましくは450〜550℃)で酸化処理を行い、SWCNTも酸化除去するようにしている。
また、この実施の形態では、酸処理と酸化処理とをそれぞれ交互に2回繰り返しているが、各1回だけを行っても良い。また、酸処理と酸化処理とをそれぞれ交互に3回以上繰り返しても良い。あるいは、酸化処理を先に行い、次に酸処理を行っても良い。例えば、酸処理、酸化処理、酸処理、酸化処理とそれぞれの処理を複数回交互に繰り返すようにしても良い。酸処理と酸化処理とを繰り返すことにより、より純度の高い同軸カーボンナノチューブを得ることができる。
4. シート形成工程(ステップS4)
シート形成工程は、精製工程を終えた同軸カーボンナノチューブを主要物質とする生成物に対してシート形状を賦与する工程である。この工程は、同軸カーボンナノチューブを主要物質とする生成物を薄くのばす工程であり、その方法如何を問わないが、生成物を分散させた溶媒をろ過する方法を採用するのがより好ましい。
酸化処理あるいは酸処理後の生成物は、水、アルコール(好適にはエタノール)あるいはアセトン等の溶媒中にて脱酸処理を経てから、同溶媒中に分散してからろ過される。ろ過は、溶媒を通して生成物をシート形状とするために行うので、シートの大きさに応じたろ紙等が用いられる。なお、ろ過には、ろ紙以外のフィルタ(例えば、天然繊維、合成繊維製のフィルタ)を介して行うようにしても良い。
このように、触媒の調整工程(ステップS1)、気相析出工程(ステップS2)、精製工程(ステップS3)およびシート形成工程(ステップS4)を経て製造された同軸カーボンナノチューブシートは、同軸カーボンナノチューブ以外の不純物が少ない高純度のものである。また、同軸カーボンナノチューブのアスペクト比が極めて多いため、互いに絡み合った構造となる。したがって、シートは、何らバインダーを含まなくてもその形を維持できる。
5.評価方法
同軸カーボンナノチューブシートの評価には、次のような評価方法を用いることができる。同軸カーボンナノチューブシートの表面は、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscopy: SEM)を用いて観察することができる。また、同軸カーボンナノチューブシートの微細構造は、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscopy: TEM)を用いて観察することができる。さらに、当該シートを構成する同軸カーボンナノチューブの割合は、TEMを用いた多くの視野の観察から算出することができる。また、同軸カーボンナノチューブ以外のCNTの存在および精製処理による純度の変化については、ラマン分光法を利用して調べることができる。
以下、本発明の同軸カーボンナノチューブシートの一例として、主に二層カーボンナノチューブ(Double-Walled Carbon Nano Tube: DWCNT)から構成されるシート(これを、「DWCNTシート」という。)およびその製造方法についての実施例を説明する。
DWCNTの気相析出用に用いられる触媒には、主触媒および助触媒がある。主触媒は、以下の手順にて調整された。鉄系触媒として、和光純薬工業株式会社製のクエン酸鉄アンモニウム(Ammonium iron citrate、鉄換算16〜20wt%)を用いた。また、触媒担体として、和光純薬工業株式会社製の重質酸化マグネシウムを用いた。上記クエン酸鉄アンモニウムと上記酸化マグネシウムとをそれぞれ3wt%および97wt%の比で秤量し、水を入れたビーカに投入した。
次に、上記ビーカを100〜150℃の範囲の温度で加熱しながら攪拌した。水が蒸発して攪拌出来ない状態となった後、攪拌を停止して、加熱のみを継続した。水の蒸発が見られなくなったら、加熱を停止した(予備加熱終了)。次に、上記予備加熱後の触媒(触媒担体も含む)をアルミナ製のボートに入れて、横型管状炉の中央にこれを挿入し、空気中にて約500℃で加熱した。加熱時間は5時間とした(加熱終了)。次に、触媒(触媒担体も含む)を入れたアルミナ製のボートを室温まで冷却し、加熱後の触媒(触媒担体も含む)をメノウ乳鉢に入れて解砕した。こうして、主触媒の調整を完了した。主触媒は、酸化マグネシウム微粒子表面に鉄のクラスタが存在する形態であった。
次に、助触媒の調整を行った。助触媒には、モリブデン系触媒として和光純薬工業株式会社製の純度99%以上の7モリブデン酸6アンモニウム4水和物(粉末)を用いた。また、触媒担体として、和光純薬工業株式会社製のα−アルミナ(ナノテック、平均粒径22.2〜47.7nm)を用いた。上記7モリブデン酸6アンモニウム4水和物と上記α−アルミナとをそれぞれ5wt%および95wt%の比で秤量し、エタノールを入れたビーカに投入した。
次に、上記ビーカに対して約10分間の超音波振動を与え、約100℃で1時間の加熱により溶媒を揮発させた。続いて、上記加熱後の触媒(触媒担体も含む)に対して、約110℃で12時間、真空中にて加熱を行った。こうして、助触媒の調整を完了した。助触媒は、アルミナ微粒子の表面にモリブデンクラスタが存在する形態であった。
次に、横型管状炉の反応管の略中央部に、主触媒を入れたアルミナ製のボードを挿入すると共に、同反応管のガス供給側端部に、助触媒を入れたアルミナ製のボードを挿入した。導入ガスには、メタンとアルゴンとが1:1の比で混合された混合ガスを用いた。次に、反応管内部にアルゴンガスを供給しながら、空気からアルゴンへの置換を行い、875℃まで昇温した。875℃への昇温後、アルゴンガスの供給と混合ガスの供給を切り替えて、混合ガスを反応管内部に供給した。供給時間は10分間とした。また、混合ガスの供給流量は、200cc/minとした。
混合ガスを供給してから10分を経過した後、混合ガスとアルゴンガスとを切り替え、アルゴンガスによる反応管内のパージを行った。当該切り替えとほぼ同時に、875℃から室温までの降温を開始した。そして、反応管を室温まで冷却した後、主触媒を入れたアルミナ製のボートを反応管から外部へと取り出し、主触媒と複合状態にある炭素質の生成物を得た。
上記生成物は、まず、酸処理を施された。酸処理は、18%濃度の塩酸に生成物を入れて、約100℃で10時間放置する方法で行われた。この酸処理によって、鉄および触媒担体を除去することができる。次に、酸化処理を行った。酸化処理は、空気中にて約500℃で30分間加熱する方法で行われた。この酸化処理によって、非晶質炭素、DWCNTよりも熱的安定性に乏しいSWCNTを除去することができる。次に、再度、上記酸処理条件と同じ条件で酸処理を行い、その後上記酸化処理条件と同じ条件で酸化処理を行った。このように、酸処理と酸化処理を繰り返すことによって、DWCNTの純度を高めることができた。
次に、酸化処理後の主にDWCNTからなる生成物を、エタノールに分散してろ過した。ろ過に用いたろ紙には、直径5cm以上の大判のものを使用し、かつろ紙の下方には、直径5cm以上の受け皿(但し、ろ紙より直径が小さい)を配置した。この結果、ろ紙上に、直径5cm以上のDWCNTから成るシートが形成された。
次に、得られたDWCNTシートを、光学顕微鏡、SEM、TEMおよびラマン分光装置を用いて評価した。
図5は、光学顕微鏡を用いて撮影したDWCNTシートの全体像とそれを用いて折った折り紙形成物の像(a)、同DWCNTシートの表面のSEM写真(b)、同DWCNTシートのTEM写真(c)および同DWCNTシートのTEM写真(d)である。図5(a)に表示されるバーは、1cmである。また、図5(b)に表示されるバーは、300nmである。図5(c)に示す左および右の写真に表示される各バーは、それぞれ50nmおよび5nmである。さらに、図5(d)に示す写真に表示されるバーは、5nmである。
DWCNTシートは、図5(a)に示すような黒いシートであり、可撓性に優れ、かつ機械的強度にも優れたシートであった。このシートを折り曲げることも可能であり、図5(b)に示すように、折り紙のように折って所望の形状に成形することも容易である。
図5(c)および図5(d)に示すように、DWCNTシートは、主に、DWCNTから構成されていた。さらに、DWCNTは互いに側面で結合するバンドル構造を呈していることもわかった。例えば、図5(c)の右上にインサートされている写真を見ると、DWCNTが単一側面でのみ結合するバンドル構造を有する部分があることがわかる。また、図5(d)の写真を見ると、DWCNTが完全六面パッキングの状態でバンドル構造を形成している部分があることがわかる。
図6は、ラマン分光装置を用いて、DWCNTシートのラマンスペクトルを分析した結果を示す図である。また、図7は、TEM観察によって、一つ一つのDWCNTの内層の直径を測定した結果を示す図である。測定に供したDWCNTは57本とした。
図6に示すラマン周波数と強度との関係を示すチャートから明らかなように、156、174、268および313cm−1の4つの位置にあるピークと、G−バンドとが確認された。前4種類のピークは、DWCNTの直径に関係する。このような直径と関係するピーク位置の周波数を、Radial breathing-mode(RBM)周波数という。250cm−1より高周波数側に検出されるピーク(268cm−1と313cm−1に現れている両ピーク)は、DWCNTの内側の層に関与しているピークである。また、250cm−1より低周波数側に検出されるピーク(156cm−1と174cm−1に現れている両ピーク)は、DWCNTの外側の層に関与しているピークである。
一般に、RBM周波数とチューブの直径との間には、ωRBM=234/d+10(ここで、dは、チューブの直径(nm)を、ωRBMは、RBM周波数(cm−1)を、それぞれ示す。)という式が成り立つ。この式を用いて、156、174、268および313cm−1の4つのRBM周波数の位置にあるピークからチューブの直径を算出すると、順に、1.6nm、1.43nm、0.9nmおよび0.77nmとなる。
この結果から、直径0.77nmの内層と直径1.43nmの外層から構成されるDWCNTおよび直径0.90nmの内層と直径1.60nmの外層から構成されるDWCNTの2種類のDWCNTが存在すると考えられる。一方、図7に示すDWCNTの内層の直径の分布を見ると、0.7nmおよび0.9nmの2種類の直径が多いことがわかる。この結果は、先に述べたラマン分光の結果と一致し、2種類のDWCNTの存在を支持している。
DWCNTは、例えば、ナノコンポジット材料、フィールド・エミッション・ソース、ナノチューブ・バイケーブル、電子デバイス等への応用が期待される。DWCNTは、その同軸構造に起因して機械的特性、耐熱特性および構造安定性に優れ、各種応用面でSWCNTあるいは3層以上のMWCNTにとってかわる材料となる可能性を秘めている。
本発明は、フィルタ、電極(薄くすれば特に透明電極への応用も可能)への利用が可能である。
本発明の実施の形態に係る同軸カーボンナノチューブシートの製造工程の概略を示す。 図1に示す触媒の調整工程(ステップS1)を構成するサブ工程の流れを示す図である。 図1に示す気相析出工程(ステップS2)に用いられる装置を模式的に示す図である。 図1に示す精製工程(ステップS3)の流れを示す図である。 本発明の実施例において製造したDWCNTシートを光学顕微鏡を用いて撮影した全体像とそれを用いて折った折り紙形成物の像(a)、同DWCNTシートの表面のSEM写真(b)、同DWCNTシートのTEM写真(c)および同DWCNTシートのTEM写真(d)である。 ラマン分光装置を用いて、本発明の実施例において製造したDWCNTシートのラマンスペクトルを分析した結果を示す図である。 TEM観察によって、本発明の実施例において製造した一つ一つのDWCNTの内層の直径を測定した結果を示す図である。
符号の説明
1 気相反応装置
2 反応炉
3 ガスボンベ
4 流量制御部
5 反応管
6 フランジ
7 フランジ
8 配管
9 配管
10 配管
11 ヒータ
12 容器
13 主触媒
14 容器
15 助触媒

Claims (2)

  1. 800〜1000℃の高温領域に、酸化マグネシウム粒子の表面に鉄クラスタを分散さ
    せた形態の主触媒を、当該高温領域よりも温度の低い低温領域に、アルミナ粒子の表面に
    モリブデンクラスタを分散させた形態の助触媒を、それぞれ配置して、炭化水素ガスと不
    活性ガスとの混合ガスを上記低温領域側から上記高温領域側へと送り、気相から固体状の
    析出物を製造する気相析出工程と、
    上記気相析出工程にて得られた析出物に対して酸化および酸を用いた溶解処理を繰り返
    して、同軸二層カーボンナノチューブ以外の析出物および触媒を除去して、上記同軸二層
    カーボンナノチューブの割合を高める精製工程と、
    上記精製工程後に、最内層の径が0.76〜0.98nmの同軸二層カーボンナノチュ
    ーブを主として含む上記同軸二層カーボンナノチューブをシート形状とするシート形成工
    程と、
    を有し、
    上記精製工程は、酸化雰囲気にて450〜550℃の温度で加熱する酸化処理と、酸を
    用いて70〜150℃の温度にて処理を行う溶解処理とを含む工程とし、
    上記シート形成工程は、アルコール溶媒中に、バインダーレスにて上記同軸二層カーボ
    ンナノチューブを分散させ、それをろ過してろ紙上にシートを形成する工程とすることを
    特徴とする同軸カーボンナノチューブシートの製造方法。
  2. 前記気相析出工程に先立ち、前記主触媒を調整する触媒調整工程を含み、
    その触媒調整工程は、鉄を含む触媒とマグネシウムを含む触媒担体とを溶媒中で200℃
    以下の温度にて予備加熱して上記溶媒を揮発させた後に、400〜600℃の温度で加熱
    する工程であることを特徴とする請求項記載の同軸カーボンナノチューブシートの製造
    方法。
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