JP4747018B2 - 作業機の制御装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、手動切換弁を備えた油圧駆動式作業機において、手動切換弁の操作量を減じる操作を可能として作業上の安全性を確保するようにした作業機の制御装置に関するものである。
従来から、手動操作によって作動制御される作業機において、作業機の稼働状態が、予め設定した限界稼働状態、即ち、それ以上に作動されると危険状態に達すると考えられる状態に達した場合、それ以上の危険側操作を規制すべく、アンロード弁を作動させて手動切換弁を介して行なわれる油圧アクチュエータへの圧油の供給を断ち、作業機の作動を停止させるようにしていたが、この場合、危険側操作のみが停止されるのではなく、本来的に停止操作を必要としない安全側操作をも含めた全操作が停止されるように構成されていたため、作業の的確性という面において問題があった。
このような問題を解決するものとして、例えば、特許文献1に示される油圧操作装置が提案されている。この油圧操作装置は、手動切換弁のスプールを強制的に中立位置へ戻す機能をもつ戻しシリンダを備え、作業機が限界稼働状態に達したとき、上記戻しシリンダを作動させて手動切換弁のスプールを強制的に中立位置へ戻すことで、それ以上に危険側へ操作されるのを規制するようにしたものである。
特許第3472324号公報。
ところが、上掲の特許文献1に示される油圧操作装置における戻しシリンダは、作業機の稼働状態が限界稼働状態に達したとき、手動切換弁のスプールを一気に中立位置へ押し戻した後、これをロックして保持する構成とされていることから、手動操作による危険側操作に対する停止制御は行えるものの、作業機の急激な停止状態は回避できず、停止動作に伴う荷振れ等の問題が残るものである。また、一旦、戻しシリンダによるスプール制御が実行されるとスプールが固定保持されることから、例えば、作業者が限界稼働状態への到達を予想して手動によってスプールを中立側へ戻して減速しようとしても、手動による減速操作ができず、作業者の危険回避の意思が反映されないという問題もある。
そこで本願発明では、手動切換弁のスプールを操作レバーの操作に依らずに強制的に作動させ得るようにした作業機の制御装置において、作業機の限界稼働状態での停止に先立って、手動切換弁を減速方向に操作して急激な停止を回避して安全性を高めるとともに、この減速制御に作業者の意思を反映させて操作性を良好ならしめることを目的としてなされたものである。
本願の第1の発明に係る作業機の制御装置では、スプールの位置操作によって油圧アクチュエータの作動切り換えを行なう手動切換弁と、外部から上記スプールに操作力を付与してこれを作動させる駆動動作と上記スプールをロック状態とするロック動作と上記スプールのロック状態を解除するアンロック動作を択一的に実行し得るようにした外的操作手段と、作業機の稼働状態を検出する稼働状態検出手段と、上記作業機の稼働状態に対応する上記手動切換弁の制御基準操作量を求めこれを出力する制御基準操作量出力手段と、上記手動切換弁の手動操作による実操作量を検出する実操作量検出手段と、現在の稼働状態に対応して上記制御基準操作量出力手段から求められる制御基準操作量と上記外的操作手段のアンロック動作の下において検出される上記実操作量とを対比し、実操作量が制御基準操作量を越えたとき上記外的操作手段の駆動動作によって上記スプールを上記制御基準操作量側へ作動させる一方、実操作量が制御基準操作量以下であるときには上記外的操作手段のアンロック動作によって上記スプールの手動操作を可能とするように上記外的操作手段を制御する制御手段を備えたことを特徴としている。
ここで、上記「作業機の稼働状態」とは、作業機の負荷率とか油圧アクチュエータのストロークエンドまでの余裕度等の要素に基づいて設定されるものであって、特に、作業機がそれ以上に作動を継続すると危険状態に達すると考えられるような稼働状態が「限界稼働状態」である。
上記「制御基準操作量」は、上記限界稼働状態よりも安全側に設定された稼働状態において許容される手動切換弁の最大操作量であって、該手動切換弁のスプール制御の基準となるものであり、実操作量が上記制御基準操作量を越えた時点で上記外的操作手段による制御が開始されるものである。
本願の第2の発明に係る作業機の制御装置では、上記第1の発明において、上記外的操作手段を、ピストンの両側にそれぞれ油室が設けられ且つ該ピストンのロッドが上記手動切換弁のスプールに連結され複動シリンダと、該シリンダの上記各油室に対応してそれぞれ設けられて第1弁位置で油室へ圧油を供給するとともに第2弁位置で油室から圧油を排出するように構成された一対の電磁弁を備え、上記一対の電磁弁を共に第1弁位置に設定することで上記ロック動作が、上記一対の電磁弁を共に第2弁位置に設定することで上記アンロック動作が、それぞれ実現されるとともに、上記一対の電磁弁の何れか一方を第1弁位置に、他方を第2弁位置に設定して上記両油室への供給油量差によって上記ピストンを作動させることで上記駆動動作が実現されるように構成したことを特徴としている。
(a)本願の第1の発明に係る作業機の制御装置では、現在の稼働状態に対応して求められる制御基準操作量とアンロック状態において求めた上記実操作量とを対比し、実操作量が制御基準操作量を越えたとき上記外的操作手段の駆動動作によって上記スプールを上記制御基準操作量側へ作動させることで、作業機の作動速度が減速側に制御され、例えば、作業機の稼働状態が限界稼働状態に達して作業機が停止されたとしても、減速後の停止であることから、停止に伴うショックが少なく、例えば、従来のように作業機が高速状態から急激に停止するような場合に比して、作業機の作動上の安全性が格段に向上する。
また、この場合、上記外的操作手段が、上記手動切換弁のスプールを作動させる駆動動作と上記スプールをロック状態とするロック動作の他に、上記スプールのロック状態を解除するアンロック動作を実行できる構成であって、特にアンロック動作の下では、上記手動切換弁のスプールがアンロック状態とされ作業者によるスプール操作が可能とされ、且つこのアンロック動作の下での作業者によるスプール操作に基づいて上記手動切換弁の実操作量が求められ、この実操作量を用いて減速制御が行なわれることから、この減速制御には作業者のスプール操作に関する意思が的確に反映され、例えば、単に駆動動作とロック動作のみで、アンロック動作という動作形態をもたない構成のものように、スプールを駆動させた後これがロックされることから該スプールの手動操作が不可能で、作業者のスプール操作に関する意思が全く反映されない構成の場合に比して、操作性及び操作の的確性が格段に向上するものである。
さらに、上記手動切換弁の実操作量が制御基準操作量以下であるときは、上記外的操作手段のアンロック動作によって上記スプールの手動操作が可能とされることから、上記外的操作手段が備えられているにも拘らず、上記手動切換弁の手動操作によって作業機を安全且つ手動操作に対応させて的確に作動させることができる。
(b)本願の第2の発明に係る作業機の制御装置によれば、上記(a)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記外的操作手段を、ピストンの両側にそれぞれ油室が設けられ且つ該ピストンのロッドを上記手動切換弁のスプールに連結した複動シリンダと、該シリンダの上記各油室に対応してそれぞれ設けられて第1弁位置で油室へ圧油を供給するとともに第2弁位置で油室から圧油を排出するように構成された一対の電磁弁を備え、上記一対の電磁弁を共に第1弁位置に設定することで上記ロック動作が、上記一対の電磁弁を共に第2弁位置に設定することで上記アンロック動作が、それぞれ実現されるとともに、上記一対の電磁弁の何れか一方を第1弁位置に、他方を第2弁位置に設定して上記両油室への供給油量差によって上記ピストンを作動させることで上記駆動動作が実現されるように構成しているので、上記外的操作手段の構造が簡略化され、その低コスト化が促進されるとともに、作動の的確性が確保されその作動上の信頼性が向上する。
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
図1には、本願発明の実施形態に係る作業機、例えば、クレーン車の制御装置におけるシステム構成を示している。この制御装置は、操作レバー2の手動操作によって方向切換が行われる手動切換弁1を備え、該手動切換弁1の切換操作によって油圧アクチュエータ20の作動を制御するものである。
ここで、作業機の作動速度は、上記油圧アクチュエータ20の作動速度に比例し、また上記油圧アクチュエータ20の作動速度は上記手動切換弁1の操作量、即ち、そのスプールの操作量に対応する。従って、スプールの操作量を監視することで、作業機の作動速度を知ることができる。
一方、作業機には、負荷率等の要素に基づいて限界稼働状態が設定されており、実際の稼働状態が限界稼働状態に達した場合には、作業機の作動上の安全性確保等の観点から、その作動を停止させるようになっている。この作動停止は、上記手動切換弁1の上流側に配置したアンロード弁4を作動させて上記油圧アクチュエータ20への圧油の供給を停止させることで行なわれる。
しかし、この作業機の停止が高速での作動中に急激に行なわれると安全性等において問題があることは既述の通りである。そこで、この実施形態では、作業者が上記手動切換弁1を手動操作している状態において、作業機の稼働状態が限界稼働状態に近づいた時点で上記手動切換弁1を手動操作力に抗して中立側へ強制的に作動させて上記油圧アクチュエータ20への圧油の供給量を減少させ作業機を減速させるために、次述のパイロットシリンダ10を備えている。しかも、このパイロットシリンダ10には、該パイロットシリンダ10によるスプール制御が開始された後も、上記手動切換弁1に対する作業者の操作意思を反映させて、無用な作動の無い的確で操作性の良い制御を実現するために次述にように、特有な構成を採用している。
以下、上記パイロットシリンダ10の構成、及び該パイロットシリンダ10を用いたスプール制御を具体的に説明する。
先ず、上記パイロットシリンダ10によって減速制御の開始基準となる上記手動切換弁1の制御基準操作量について説明する。
図3には、上記手動切換弁1の制御基準操作量の一例を示している。ここで、この制御基準操作量は、既述のように、上記限界稼働状態よりも安全側に設定された稼働状態において許容される上記手動切換弁1の最大操作量であって、該手動切換弁1のスプール制御の基準となるものであり、該手動切換弁1の実操作量が上記制御基準操作量を越えた時点で上記パイロットシリンダ10による制御が開始されるものである。そして、この制御基準操作量は、作業機の稼働率(負荷率とか油圧アクチュエータ20の作動端に対する余裕度等の要素を考慮して設定される)に対応して設定され、稼働率が大きくなるほど減速要求が増大することを考慮して、稼働率が大きくなるほど手動切換弁1の弁開度(即ち、操作量)が小さくなるように設定される。具体的には、図3に示すように、作業機の稼働率が80%未満の状態下においては、油圧アクチュエータ20を最大作動速度で作動させても問題無い領域と考えられるので、この状態下では、上記手動切換弁1の制御基準操作量を「全開位置」に設定している。
これに対して、作業機の稼働率が80〜90%の範囲にある状態では、上記手動切換弁1の制御基準操作量を「2/3開度」に設定し、さらに作業機の稼働率が90〜100%の範囲にある状態では、制御基準操作量を「1/3開度」の位置に設定している。
この結果、作業機の稼働率が80%以上の状態下においては、常に上記手動切換弁1の制御基準操作量が最大操作量(全開操作量)よりも少操作量側に規制されることになる。
以上のことから、手動操作による作業機の作動操作を、全稼働率の下で安全に行うためには、作業中における作業機の稼働率に対応する上記手動切換弁1の制御基準操作量を求めるとともに、上記手動切換弁1の実際の操作量、即ち、実操作量を求め、上記制御基準操作量と実操作量を対比し、実操作量が制御基準操作量を超えた場合には、上記手動切換弁1の手動操作に拘らず、実操作量を制御基準操作量側へ強制的に移動させることが必要となる。
係る観点から、この実施形態では、上記手動切換弁1に次述のパイロットシリンダ10を付し、該パイロットシリンダ10の作動を、制御器9からの制御信号を受けて作動する電磁弁15、16によって制御し、該パイロットシリンダ10によって上記手動切換弁1のスプールの位置制御を行なうようにしている。以下、これを説明する。
上記手動切換弁1は、上記操作レバー2によって押引操作されるスプールを備え、該スプールの位置によって三つの弁位置、即ち、中立位置1Aと、操作レバー押込側に位置する第1弁位置1Bと、操作レバー引込側に位置する第2弁位置1Cを選択的に実現するとともに、押込側と引込側にそれぞれ設けた中立戻しバネ3のバネ力によって、常時中立位置1Aを保持するように付勢されている。
上記パイロットシリンダ10は、次述の電磁弁15,16と共に、特許請求の範囲中の「外的操作手段」を構成するものであって、ピストン11の両側に二つの油室、即ち、引込側油室10Aと押込側油室10Bを備えるとともに、上記ピストン11にはその両側へ延出するようにしてロッド12が設けられている。このロッド12の一端は上記手動切換弁1のスプールに連結されており、該ロッド12とスプールは一体的に軸方向へ変位し得るようになっている。また、上記ロッド12の他端には、該ロッド12の変位量を検出する変位計13が付設されている。
上記変位計13は、特許請求の範囲中の「実操作量検出手段」に該当するもので、上記ロッド12の軸方向への移動量を検出することで、間接的に上記手動切換弁1のスプール位置、即ち、上記手動切換弁1の実操作量を検出するようになっている。
また、上記パイロットシリンダ10の上記引込側油室10Aには第1電磁弁15が、上記押込側油室10Bには第2電磁弁16が、それぞれ接続されている。これら各電磁弁15,16は、ソレノイドへの通電時(ON作動時)には油室へ圧油を供給する第1弁位置に設定され、ソレノイドへの通電遮断時(OFF作動時)には油室から圧油を排出する第2弁位置に設定されるように構成されており、制御器9からの制御信号を受けてON−OFF制御されるようになっている。
具体的には、上記第1電磁弁15と第2電磁弁16が共にOFF作動によって第2弁位置に設定された状態では、上記引込側油室10Aと押込側油室10Bが共にタンク側に接続され、上記ピストン11はフリー状態とされる。従って、この状態では、上記パイロットシリンダ10は上記手動切換弁1に対して何らの規制作用をなさず、上記スプールはアンロック状態とされ、上記操作レバー2によって自由に操作され得る。尚、この状態が特許請求の範囲にいう「外的操作手段のアンロック動作」である。
これに対して、上記第1電磁弁15と第2電磁弁16が共にON作動によって第1弁位置に設定された状態では、上記引込側油室10Aと押込側油室10Bが共にポンプ側に接続され、該各油室10A、10Bへの供給油量が同量となり、上記ピストン11はその変位が阻止される。従って、この状態では、上記パイロットシリンダ10によって上記手動切換弁1のスプールはロック状態とされ、上記操作レバー2への操作力の付与にも拘らず、そのスプール位置で固定保持される。尚、この状態が特許請求の範囲にいう「外的操作手段のロック動作」である。
また、上記第1電磁弁15がON作動によって第1弁位置に設定され、上記第2電磁弁16がOFF作動によって第2弁位置に設定されると、上記パイロットシリンダ10の引込側油室10Aに圧油が供給される一方、押込側油室10Bがタンク側に接続され、これら両油室10A,10Bの供給油量差によって、上記ピストン11が押込側油室10B側へ移動するとともに、この変位が上記ロッド12を介して上記手動切換弁1のスプールに伝達され、該手動切換弁1は引込側へ操作される。尚、この状態が特許請求の範囲にいう「外的操作手段の駆動動作」の一つである。
これに対して、上記第1電磁弁15がOFF作動によって第2弁位置に設定され、上記第2電磁弁16がON作動によって第1弁位置に設定されると、上記パイロットシリンダ10の押込側油室10Bに圧油が供給される一方、引出側油室10Aがタンク側に接続され、これら両油室10A,10Bの供給油量差によって、上記ピストン11が引込側油室10A側へ移動するとともに、この変位が上記ロッド12を介して上記手動切換弁1のスプールに伝達され、該手動切換弁1は押込側へ操作される。尚、この状態が特許請求の範囲にいう「外的操作手段の駆動動作」の他の一つである。
そして、上記パイロットシリンダ10の作動制御は、後述するように、上記第1電磁弁15及び第2電磁弁16を次述の制御器9によるパルス制御で行なわれる。
上記制御器9には、上記変位計13からの実操作量信号と制御基準操作量出力手段5からの制御基準操作量信号と稼働状態検出手段6からの稼働率信号がそれぞれ入力され、これらの入力信号を受けて、上記各電磁弁15,16と上記アンロード弁4にそれぞれ制御信号を出力するようになっている。
尚、この実施形態では、上記制御基準操作量を、図3に示すようなテーブルとして保有し、スプール制御に際して、現在の稼働状態に対応する制御基準操作量を上記テーブルから読み出すようにしているが、該制御基準操作量を現在の稼働状態に応じて演算により算出して用いることもできる。
ここで、上記制御器9における上記手動切換弁1のスプール位置制御(即ち、作業機の減速制御)を具体的に説明する。
図1において、上記パイロットシリンダ10のピストン11は、「中立点」を中心として、「+側」(上記手動切換弁1の引込側)及び「−側」(即ち、上記手動切換弁1の押込側)へそれぞれその終端まで変位可能とされており、ピストン11の「中立点」は上記手動切換弁1の「中立点」に、「+終端」は上記手動切換弁1の引込側の終端に、「−終端」は上記手動切換弁1の押込側終端にそれぞれ対応している。従って、上記ピストン11の変位量から、上記手動切換弁1の弁位置(実操作量)が間接的に検出されることになる。
さらに、上記パイロットシリンダ10の「中立点」と「+終端」の間に「+上限値」を、「中立点」と「−終端」の間に「−上限値」を、それぞれ設定している。これら「+上限値」と「−上限値」は、(+)方向及び(−)方向における上記手動切換弁1の制御基準操作量に相当するものであって、上述のように現在の作業機の稼働率に基づいて図3のテーブルから読み出される。このため、上記「+上限値」及び「−上限値」は、作業機の作動に伴って連続的あるいは間欠的に変化する稼働率に対応して変更され得るものである。
スプール位置制御は、上述のように、実操作量が制御基準操作量を越えたときに、この実操作量を制御基準操作量側へ強制的に操作することを基本思想とするものであり、これを上記パイロットシリンダ10の作動に当てはめると、上記ピストン11の位置が「+上限値」(即ち、+側の制御基準操作量)を越えて該「+上限値」と「+終端」(即ち、+側の最大操作量)の間にある場合には、該ピストン11を「+上限値」側へ近づけるように上記パイロットシリンダ10の作動を制御し、また上記ピストン11の位置が「−上限値」(即ち、−側の制御基準操作量)を越えて該「−上限値」と「−終端」(即ち、−側の最大操作量)の間にある場合には、該ピストン11を「−上限値」側へ近づけるように上記パイロットシリンダ10の作動を制御すればよいことになる。
さらに、上記ピストン11の位置が「−上限値」と「+上限値」の間に位置している場合には、手動切換弁1に対する位置制御は不要であって、該手動切換弁1を上記操作レバー2による手動操作に委ねるべく、上記パイロットシリンダ10を単にアンロック動作状態として保持しておけば良い。
これらの制御形態を、図3を参照して説明すれば、以下の通りである。例えば、今、上記手動切換弁1を全開操作量に設定して作業機を作動させていると仮定する。ここで、作業機の稼働率が80%以下である場合には、スプール位置制御は必要なく、上記パイロットシリンダ10をアンロック動作状態に保持して上記手動切換弁1を手動操作すればよい。
作業の進行に伴って、稼働率が80%に達すると、手動切換弁1の実操作量を2/3開度の操作量(即ち、稼働率80%における制御基準操作量)に移行させるべくスプール位置制御を実行する(図3の点aから点bへの移行)。点bへの移行後、2/3開度以下の操作量で作業が継続されればさらにスプール位置制御を行なう必要はない。
しかし、例えば、2/3開度まで操作量を減少させたものの、その後、作業者によって2/3開度以上の操作量で操作がされた場合(点bから点c側への移行)には、再度、スプール位置制御を実行して(点cから点dへの移行)、実操作量を、稼働率80〜90%の範囲における制御基準操作量(2/3開度)以下となるように制御するものである。係る制御が作業機の作動中継続されることで、作業機停止時における緩停止が実現されるものである。
尚、稼働率100%とは、稼働率が限界稼働状態に達した状態であるので、稼働率100%到達時点で上記アンロード弁4が作動して作業機が停止される。
次に、図2を参照して、パルス制御によるスプール位置制御を説明する。
作業機の稼働率が図3の制御基準操作量より内側(即ち、低操作量側あるいは低稼働率側)に位置している状態(時間t1〜t2の範囲)では、上記第1電磁弁15と第2電磁弁16は共にOFF作動とされ、上記パイロットシリンダ10はアンロック動作状態にあり、上記手動切換弁1は手動によって自由に操作される。
時間t2において、作業機の稼働率が増大して、あるいは上記手動切換弁1の操作量が増大して、現在の実操作量が、現時点の稼働率に対応する制御基準操作量を越えると、これを受けてスプール位置制御が開始される。
制御が開始されると、先ず、時間t2から時間t3までの領域Aにおいては、上記第1電磁弁15と第2電磁弁16を共にON作動として上記手動切換弁1を静止状態でロックして安定化させる。しかる後、時間t3において上記第1電磁弁15と第2電磁弁16を共にOFF作動させて上記手動切換弁1のスプールをアンロック状態とし、これを時間t5までの領域Bの間継続する。
従って、この領域Bの間においては、上記手動切換弁1のスプールには、該手動切換弁1に設けられた一対の中立戻しバネ3のバネ力と上記操作レバー2の操作力がかかっており、これら両者の力関係によって上記スプールが移動することになる。この両者の力関係が上記パイロットシリンダ10のピストン11の位置によって判定され、この判定結果に応じて、パルス制御によるスプール位置制御を行なうか否かが判断される。
即ち、操作力が中立戻しバネ3のバネ力よりも小さい場合には、上記スプールは中立側へ戻されるように作動し、上記ピストン11は「+上限値」と「−上限値」の範囲内に位置しているときには、パルス制御によるスプール位置制御は不要である。従って、この場合には、上記第1電磁弁15と第2電磁弁16を共にOFF作動させた状態を継続させることになる。
これに対して、操作力が中立戻しバネ3のバネ力よりも大きい場合には、上記スプールは上記バネ力に抗して、上記操作力によって「+終端」或いは「−終端」側へ操作され、上記ピストン11が「+終端」と「+上限値」の間、あるいは「−終端」と「−上限値」の間に位置しているときには、上記ピストン11を「+上限値」あるいは「−上限値」側へ変位させて上記手動切換弁1のスプールを中立寄りに移動させる必要がある。
このため、例えば、上記ピストン11が「+終端」と「+上限値」の間に位置している場合を例にとれば、図2の時間t4において、上記第1電磁弁15をOFF作動、第2電磁弁16をON作動として、時間t5までの領域C1の間だけパルス制御によるスプール位置制御を実行する。尚、この場合の上記各電磁弁15,15の制御パルス幅は、上記領域Bでのアンロック期間中に、スプール位置の判定作業に並行して、算出される。
この領域C1の間においては、上記第2電磁弁16を介して上記パイロットシリンダ10の押込側油室10B側に圧油が供給され、引込側油室10A内の圧油は上記第1電磁弁15を介して排出されるため、上記ピストン11は「+上限値」側へ移動し、これに対応して上記手動切換弁1のスプールは、上記操作レバー2にかかる手動操作力に抗して、第1弁位置1B側から中立位置1A側へ強制的に戻され、該手動切換弁1を介して上記油圧アクチュエータ20側へ供給される圧油量が減少され、該油圧アクチュエータ20の作動速度が減速側へ制御される。
そして、時間t5において、上記第1電磁弁15をOFF作動からON作動させて再び上記パイロットシリンダ10をロック動作状態とし、上記手動切換弁1のスプールを固定して上記油圧アクチュエータ20の作動速度の減速を待つ。
時間t6において初回のパルス制御が終了し、それと同時に、次回のパルス制御が開始される。即ち、時間t7において、上記各電磁弁15,16がともにOFF作動に設定され、これが時間t8までの間維持される(領域B)。そして、この領域Bでは、上記パイロットシリンダ10はアンロック動作状態とされ、上記手動切換弁1はスプール位置制御期間中であるにも拘らず、手動操作が可能とされる。従って、この領域Bの期間中に再度、上記手動切換弁1のスプール位置が上記変位計13によって検出され、この検出値に基づいて取得される実操作量と、現在の作業機の稼働率に対応する制御基準操作量とが対比され、依然として、実操作量が制御基準操作量を越えていると判断された場合には、時間t8で上記第2電磁弁16がOFF作動からON作動され、上記パイロットシリンダ10によって上記手動切換弁1のスプールが「+上限値」側へ移動され、上記油圧アクチュエータ20の減速操作が実行される。
このようなパルス制御が、実操作量が制御基準操作量以下となるまで繰り返されることで、制御基準操作量を目標値とするスプール位置制御が実現されるものである。
以上のように、この実施形態の制御装置では、一旦、スプール位置制御が開始された後も、その制御開始後に繰り返されるパルス制御の周期毎に、上記手動切換弁1をアンロック状態とする期間を設定し、このアンロック状態中に上記手動切換弁1を手動操作する作業者の意思を反映させることができ、的確な減速制御が実現されるものであり、従って、このスプール位置制御においてはパルス制御の周期毎にアンロック状態を形成することが必須となるものであり、且つこれによって的確な制御が確保されるものである。
本願発明の実施の形態に係る作業機の制御装置のシステム図である。 パルス制御特性図である。 作業機の稼働率に対する手動切換弁の限界操作量を示す制御テーブルである。
符号の説明
1 ・・手動切換弁
2 ・・操作レバー
3 ・・中立戻しバネ
4 ・・アンロード弁
5 ・・限界操作量出力手段
6 ・・稼働状態検出手段
9 ・・制御器
10 ・・パイロットシリンダ
11 ・・ピストン
12 ・・ロッド
13 ・・変位計
15 ・・第1電磁弁
16 ・・第2電磁弁

Claims (2)

  1. スプールの位置操作によって油圧アクチュエータの作動切り換えを行なう手動切換弁と、
    外部から上記スプールに操作力を付与してこれを作動させる駆動動作と上記スプールをロック状態とするロック動作と上記スプールのロック状態を解除するアンロック動作を択一的に実行し得るようにした外的操作手段と、
    作業機の稼働状態を検出する稼働状態検出手段と、
    上記作業機の稼働状態に対応する上記手動切換弁の制御基準操作量を求めこれを出力する制御基準操作量出力手段と、
    上記手動切換弁の手動操作による実操作量を検出する実操作量検出手段と、
    現在の稼働状態に対応して上記制御基準操作量出力手段から求められる制御基準操作量と上記外的操作手段のアンロック動作の下において検出される上記実操作量とを対比し、実操作量が制御基準操作量を越えたとき上記外的操作手段の駆動動作によって上記スプールを上記制御基準操作量側へ作動させる一方、実操作量が制御基準操作量以下であるときには上記外的操作手段のアンロック動作によって上記スプールの手動操作を可能とするように上記外的操作手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする作業機の制御装置。
  2. 請求項1において、
    上記外的操作手段は、ピストンの両側にそれぞれ油室が設けられ且つ該ピストンのロッドが上記手動切換弁のスプールに連結された複動シリンダと、該シリンダの上記各油室に対応してそれぞれ設けられて第1弁位置で油室へ圧油を供給するとともに第2弁位置で油室から圧油を排出するように構成された一対の電磁弁を備え、
    上記一対の電磁弁を共に第1弁位置に設定することで上記ロック動作が、上記一対の電磁弁を共に第2弁位置に設定することで上記アンロック動作が、それぞれ実現されるとともに、上記一対の電磁弁の何れか一方を第1弁位置に、他方を第2弁位置に設定して上記両油室への供給油量差によって上記ピストンを作動させることで上記駆動動作が実現されるように構成されたことを特徴とする作業機の制御装置。
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