JP4746740B2 - 外観検査方法および外観検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、外観検査方法および外観検査装置に関する。この発明は特に、プリント基板などの被検査体に搭載される電子部品の実装状態を検査する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報化社会の急激な発展とともに、パーソナルコンピュータや携帯電話が爆発的に普及してきている。普及の背景には、単にこれらの製品価格が低下してきたこと以外に、多様化したデザインとこれを実現するための機器のコンパクト化が進んだことも重要な要素のひとつとして挙げられる。電子機器のコンパクト化は機器の携帯性に対する影響も大きく、電子部品の高集積化の開発競争に一層拍車をかけている。
【0003】
電子部品の高密度設計を支えるためには、部品の実装技術そのものだけでなく、その実装状態を検査する技術の実現が欠かせない。こうした技術のひとつとして、従来は、部品実装後のプリント基板(以下、単に「基板」という。)の外観検査に、接触型の試験を行うICT(In-Circuit Tester)などが用いられたが、たとえばBGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package, Chip Scale Package)といった技術が登場したように実装方法の変化と高密度化が一層進んだ結果、接触型の検査装置による対応が困難になりつつある。したがって、非接触型、特に画像認識技術を用いた外観検査装置の需要が伸びてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、基板に搭載される部品の表面には、通常、型番やスペックなどを示す文字が記載されている。従来より、この文字を認識することによって搭載部品の正否などを検査する技術が知られている。しかしながら、これらの文字の大きさや字の間隔は部品に大きさによってまちまちであったり、あるいは印字が滲んでいる場合もあるため、必ずしも読みやすいとはいえない。こうした状況の中で、文字認識の精度をいかにして上げられるかが大きな課題となっていた。とくに、折角ほとんどの文字を正確に読みとっていたとしても、ほんの一箇所読めなかったがためにその検査ができなくなったり、ほんの一箇所の読み間違いによって誤搭載であると判断してしまうのはいかにも効率が悪い。
【0005】
本発明者は以上の認識に基づき本発明をなしたもので、その目的は、柔軟な文字認識基準によって基板検査の効率を高める技術の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のある態様は、外観検査方法に関する。この方法は、被検査体に搭載された部品の実装状態を検査するものであって、被検査体に実装された部品が写し出されている画像を取得する過程と、その部品に記されている文字を取得された画像から抽出して認識する過程と、その認識された文字によって形成される文字列と所定の期待される文字列との間で、一致する文字の数を基準にして合否を判定する過程と、を含む。
【0007】
ここでいう「被検査体」は、主に各種電子部品を搭載した基板を示す。「外観検査」には、たとえば誤搭載部品の検出などの検査項目が含まれる。「部品」には、たとえば「SJ27456NP」といった型番が記載されたICなどのパッケージや、「103」などの抵抗値や容量値が記載された抵抗やコンデンサなどが含まれる。「一致する文字の数を基準」は、たとえば「9文字の文字列が記載されている場合に、最低でも8文字が一致すれば合格とする」といった内容の基準を示してもよい。
【0008】
この装置によれば、部品に記載された文字を読みとることによってその部品の内部プログラムの動作や部品種が正しいかどうかを確かめることができる。また、一致すべき文字数を基準として合否判定するので、部品に応じて基準を緩めることが可能である。また、たとえば、文字列の長さに応じて基準を緩めたり厳しくするなどして合否判定することもできる。
【0009】
本発明の別の態様は、外観検査装置に関する。この装置は、被検査体に搭載された部品の実装状態を検査するものであって、被検査体を走査することにより、その被検査体に実装された部品が写し出された撮影画像を取得する走査ユニットと、その部品に記されている文字を撮影画像から抽出して認識する認識ユニットと、その認識された文字によって形成される文字列と所定の期待される文字列との間で、対応する文字の比較結果に基づいて合否を判断する判定ユニットと、を含む。そして、判定ユニットは、比較において一致した文字の数が、一致すべき最低限の文字数を定めた所定の判定条件を満たしたときに合格と判断してもよい。
【0010】
本発明のさらに別の態様の外観検査方法は、被検査体に実装された部品が写し出されている画像を取得する過程と、その部品に記されている文字を撮影画像から抽出して認識する認識ユニットと、その認識された文字によって形成される文字列がその部品の属性情報を示す文字列であることを前提とした上で、文字列を単位として認識の結果を解析する過程と、を含む。
【0011】
ここでいう「属性情報」は、たとえばICの型番や、抵抗値、容量値などの定数コードを示してもよい。
【0012】
本発明のさらに別の態様の外観検査装置は、被検査体を走査することにより、その被検査体に実装された部品が写し出された撮影画像を取得する走査ユニットと、その部品に記されている文字を撮影画像から抽出して認識する認識ユニットと、その認識の結果を解析する解析ユニットと、部品に記されるべき文字列の候補を複数保持する候補辞書と、を含む。そして、解析ユニットは、認識された文字によって形成される文字列が候補のうちいずれかに合致することを前提とした上で、文字列を単位として解析してもよい。
【0013】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態の外観検査装置は、部品に記された文字を認識し、その文字によって形成された文字列と、認識結果として期待される文字列とを比較してその部品の搭載状態の合否を判定する。そして、その合否判定は、一致する文字の数を基準にして行われる。
【0015】
図1は、電子部品とその表面に記載された文字列を例示する。(a)は、ICパッケージの外観例であり、その表面には「SJ27456NP」というICの型番を示す定数コードの文字列が記載されている。(b)は、抵抗の外観例であり、その表面には「103」という抵抗値を示す定数コードの文字列が記載されている。本実施形態の外観検査装置は、部品に記載されたこれらの文字列を読みとる。
【0016】
図2は、外観検査装置の構成を示す。この装置は、被検査体の検査面をラインセンサで走査して画像を形成し、画像認識によって部品搭載状態の合否を判定するものである。ラインセンサによる走査方向に対して垂直に走査ヘッドを駆動させることで順次ラインごとの画像が得られ、走査ヘッドの一次元運動で検査が完了する。外観検査装置の別のタイプとして、検査面を二次元的に移動させて停止し、これを繰り返して次々にスポット撮影をするものもあるが、その場合、一般に機構系が複雑になり、検査時間も長い場合が多い。その点で、本実施形態のように一次元センサを用いる方が有利である。
【0017】
外観検査装置10は、メインユニット12と試験ユニット14を備える。試験ユニット14の下部には支持台22が設けられ、被検査体である基板1が把持されている。試験ユニット14の上部には、走査ヘッド16と、それを駆動するステッピングモータ20と、走査ヘッド16を支持するリニアガイド等のガイド18が設けられている。
【0018】
走査ヘッド16は照明ユニット30、レンズ32およびラインセンサ34を有する。これらの部材はフレーム36上に固定されている。照明ユニット30は、ハーフミラーなどを内蔵する。基板1から垂直上方への反射光はハーフミラーでレンズ32へ導かれ、レンズ32を通過した後、一次元CCDセンサであるラインセンサ34へ入力される。ラインセンサ34はライン単位に基板1を走査してその画像データ54を出力する。
【0019】
メインユニット12は、本装置全体を統括的に制御するもので、ハードウェア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウェア的にはメモリにロードされた外観検査機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0020】
メインユニット12のヘッド制御ユニット40はまず、照明制御信号50を照明ユニット30へ出力し、試験の内容に応じて異なる点灯状態を実現する。ヘッド制御ユニット40はさらに、モータ制御信号52をステッピングモータ20へ、試験開始信号56をメモリ制御ユニット42へそれぞれ出力する。モータ制御信号52によってステッピングモータ20のステップ制御がなされ、検査の開始に際し、走査ヘッド16が基板1の端部へ移動する。以降、1ライン走査されるたびにモータ制御信号52によって走査ヘッド16が1ライン分進行する。一方、試験開始信号56を参照し、メモリ制御ユニット42はメモリ44へ画像データ54の書込を制御し、以降、画像データ54がライン単位で記録されていく。
【0021】
検査ユニット46は、走査と並行して、または走査完了後にメモリ44から画像データ54を読み出し、検査基準記憶部48にあらかじめ記録された検査基準に照らして、検査項目ごとに合否を判断する。検査項目として、部品の位置ずれ、欠品、ハンダのヌレの判定、ハンダブリッジの有無、極性の反転の判定などがある。検査基準記憶部48にはあらかじめ検査すべき基板1の部品搭載について、合否に関する判断基準または基準画像が記録され、実際にラインセンサ34で取得された画像にそれらの基準または画像を適用して合否判定が行われる。
【0022】
文字処理ユニット49は、基板画像から文字を認識することにより判定可能な検査を担当する。文字処理ユニット49は、メモリ44から画像データ54を読み出し、その画像に写し出された部品の領域から文字を認識し、その文字に基づいて合否を判定する。文字処理ユニット49は、たとえば、部品内部のプログラムや搭載部品の正否などを検出する。
【0023】
図3は、文字処理ユニット49の詳細な構成を示す。文字処理ユニット49は、位置指定部62、期待データ保持部60、および認識ユニット66を含む。位置指定部62は、基板とその部品が写し出された画像において文字を抽出すべき位置を指定する。この位置を、たとえば「(20、30)−(60、200)、180度」というように、座標と角度によって指定してもよい。このような位置データをあらかじめ期待データ保持部60が保持し、位置指定部62はこれを参照する。認識ユニット66は、位置指定部62によって指定された位置から文字を抽出して認識する。
【0024】
期待文字列指定部64は、認識結果として期待される期待文字列を指定する。この期待文字列はあらかじめ期待データ保持部60が位置データと対応づけて保持し、期待文字列指定部64はこれを参照する。
【0025】
文字処理ユニット49は、判定ユニット68および判定条件保持部70をさらに保持する。判定ユニット68は、認識ユニット66が認識した文字によって形成される文字列と、期待文字列指定部64によって指定された期待文字列との間で、対応する文字同士を比較する。判定ユニット68は、その比較結果に基づいて合否を判断する。合否判断は、2つの文字列を比較したときに一致した文字の数を基準になされる。判定条件保持部70は、一致すべき最低限の文字数を定めた所定の判定条件をあらかじめ記憶する。たとえば、「8文字または9文字」という判定条件が設定されている場合に、期待文字列が「SJ27456NP」で、認識文字列が「5I21456NP」であったとする。これらの文字列の比較結果における一致する文字数は6文字であり、判定条件を満たさないので「不合格」と判断される。
【0026】
部品に応じて異なる基準を判定条件として設定してもよい。たとえば、「SJ27456NP」のように比較的文字数の多い文字列が記載された部品に対しては、全文字数ではなく、若干少ない文字数を最低限一致すべき文字数として設定してもよい。一方、「103」のように比較的文字数の少ない文字列が記載された部品に対しては、全文字数を最低限一致すべき文字数として設定してもよい。検査のたびにユーザの操作によって判定条件を設定できる構成としてもよい。
【0027】
図4は、本実施形態における検査の手順を示すフローチャートである。この検査の手順は、前処理段階と主処理段階とに分かれる。まず、文字を抽出すべき位置を位置指定部62が指定する(S10)。次いで、期待文字列を期待文字列指定部64が指定する(S12)。次いで、判定条件を設定する(S14)。以上の各事項を設定するステップが前処理段階である。
【0028】
以下のステップが主処理段階である。まず、位置指定部62によって指定された位置から認識ユニット66が文字を抽出して認識する(S16)。次いで、判定ユニット68が認識文字列と期待文字列とを比較する(S18)。また、一致した文字数を判定ユニット68が算出する(S20)。そして、算出された文字数が判定条件を満たした場合(S22Y)に「合格」と判断し(S24)、満たさなかった場合(S22N)に「不合格」と判断する(S26)。
【0029】
(第2実施形態)
本実施形態の外観検査装置においては、文字認識の結果に基づく合否の判定条件をさらに緩めることが可能な点で第1実施形態と異なる。
【0030】
図5は、本実施形態における文字処理ユニット49の詳細な構成を示す。文字処理ユニット49は、第1実施形態における文字処理ユニット49がもつ構成の他に、緩和条件保持部72および緩和設定部74をさらに含む。緩和条件保持部72は、認識文字列と期待文字列との比較において同一視することを許容する複数種の文字のセットを緩和条件として保持する。同一視を許容する文字は、形が近似するがゆえに誤認識しやすいような2つ以上の文字が該当する。緩和設定部74は、その緩和条件を設定する。緩和設定部74は、緩和条件を部品の種類に応じて設定してもよい。緩和設定部74は、検査のたびにユーザの操作によって緩和条件を設定する構成としてもよい。判定ユニット68は、緩和条件を加味した上で比較した結果に基づいて合否を判断する。
【0031】
図6は、緩和条件のテーブルを示す。設定項目欄84には、「設定1」、「設定2」といった設定項目の名称が定められる。第1文字欄86および第2文字欄88には、互いに外観上紛らわしい2つの文字がそれぞれ設定される。設定状態欄90には、各設定項目ごとにその設定が有効であるか無効であるかの状態が示される。たとえば図においては、「設定1」としてアルファベットの「I」と数字の「1」とを同一視する設定が「有効」にされ、「設定2」として数字の「7」と数字の「1」とを同一視する設定が「無効」にされている。その他、「5」と「S」、「Q」と「O」、「0」と「O」のような紛らわしい文字に関してそれぞれ設定がなされている。
【0032】
ここで、図6に示す設定2と設定3を有効にした場合を想定する。もし、第1実施形態で例示したICの型番「SJ27456NP」が「5I21456NP」と認識された場合にも、「S」と「5」、「7」と「1」が同一視されるので、一致文字数は8文字とされる。したがって、判定条件が「8文字または9文字」であっても「合格」と判断される点で、第1実施形態よりも基準が柔軟である。
【0033】
図7は、本実施形態における検査の手順を示すフローチャートである。まず、S30〜S34の各ステップは、第1実施形態のS10〜S14の各ステップと同じである。判定条件を設定(S34)した後、緩和条件を設定すべきか否かをユーザに問い合わせ、ユーザが設定を希望した場合に(S36Y)、緩和設定部74が緩和条件を設定する(S38)。以上の各事項を設定するステップが前処理段階である。
【0034】
以下のステップが主処理段階である。まず、位置指定部62によって指定された位置から認識ユニット66が文字を抽出して認識する(S40)。次いで、判定ユニット68が認識文字列と期待文字列とを比較する(S42)。また、一致した文字数を判定ユニット68が算出する(S44)。そして、算出された文字数が判定条件を満たした場合(S46Y)に「合格」と判断する(S60)。一方、判定条件を満たさず(S46N)、かつ、緩和条件が設定されていなかった場合は(S48N)「不合格」と判断する(S58)。また、判定条件は満たさないが、緩和条件が設定されている場合には(S48Y)、その緩和条件に基づき、不一致であった文字を近似する文字で入れ替える(S50)。そして、入替後の認識文字列と期待文字列とを比較する(S52)。次いで、一致する文字数を判定ユニット68が算出する(S54)。そして、算出された文字数が判定条件を満たした場合(S56Y)に「合格」と判断し(S60)、判定条件を満たさなかった場合に(S56N)「不合格」と判断する(S58)。
【0035】
(第3実施形態)
本実施形態の外観検査装置においては、文字認識の結果を解析し、その解析結果に応じて認識結果を補足する点で第1および第2実施形態と異なる。たとえば、抵抗やコンデンサの場合、抵抗値や容量値として記載する数値には規則性があり、その規則に従った文字以外は記載されることがない。よって、その規則に基づいて認識結果を解析して手直しすることにより、認識しにくい文字に対しても認識結果の信頼度を高めることができる。
【0036】
図8は、本実施形態における文字処理ユニット49の詳細な構成を示す。文字処理ユニット49は、第1実施形態における文字処理ユニット49がもつ構成の他に、解析ユニット76および候補辞書保持部78をさらに含む。解析ユニット76は、認識文字列がその部品の属性情報を示す文字列であることを前提とした上で、文字列を単位として認識結果を解析する。解析ユニット76は、候補辞書保持部78がもつ候補辞書を参照して解析する。
【0037】
候補辞書保持部78は、部品に記されるべき文字列の候補を候補辞書に複数保持する。この候補は、部品の属性情報を示す文字列であり、所定の規則にしたがって記述される。たとえば、抵抗値や容量値はE系列とよばれる3桁〜4桁の定数コードに限定されている。そして、たとえば、E24系列の数値の場合、上位2桁の数値は、10、11、12、13、15、16、18、20、22、24、27、30、33、36、39、43、47、51、56、62、68、75、82、91のいずれかに限定される。また、E24系列の3桁目は通常、階乗数を示すので、0から6までの数字に限られる。候補辞書保持部78は、これらの数値の組合せを候補として保持する。候補辞書保持部78は、定数コードを部品別で分類した複数の辞書を保持してもよい。解析ユニット76は、検査する部品に応じて参照する辞書を切り替えてもよい。
【0038】
解析ユニット76は、認識文字列が文字列候補のうちいずれかに合致することを前提として解析するとともに、いずれの定数コードに最も近いかを判定することによって候補を選択する。たとえば、部品に記された文字列が「103」とも「703」とも読める文字列であった場合を想定する。ここで、上記のE24系列によれば上位2桁が「70」になることはないので、解析ユニット76は「103」の候補を選択する。このように、本実施形態においては、文字列の候補が限定されているので、認識が不確かな文字が含まれていても認識結果の信頼度を高めることができる。
【0039】
また、解析ユニット76は、候補の規則に合致しない文字が認識文字列の中に含まれていた場合、その合致しなかった文字をユーザに通知してもよい。たとえば、解析ユニット76は、規則に合致しなかった文字を合致する文字に自動変換してもよい。たとえば、解析ユニット76は、規則に合致させる自動変換を行うか否かをユーザに確認してもよい。
【0040】
図9は、本実施形態における検査の手順を示すフローチャートである。まず、前処理段階であるS80〜S84は、第1実施形態における前処理段階と同様のステップである。
【0041】
以下のステップが主処理段階である。まず、位置指定部62によって指定された位置から認識ユニット66が文字を抽出して認識する(S86)。次いで、解析ユニット76が認識結果を解析して、辞書の中から認識文字列に最も近い候補を選択する(S88)。次いで、選択された候補と期待文字列とを比較し(S90)、一致した場合(S92Y)に「合格」と判断し(S94)、一致しなかった場合(S92N)に「不合格」と判断する(S96)。
【0042】
(第4実施形態)
本実施形態の外観検査装置においては、形が近似する文字のテーブルを設定し、認識結果を解析する際に、近似する文字のテーブルを参照する点で第3実施形態と異なる。
【0043】
図10は、本実施形態における文字処理ユニット49の詳細な構成を示す。文字処理ユニット49は、第3実施形態における文字処理ユニット49がもつ構成の他に、近似テーブル保持部80およびテーブル設定部82をさらに含む。近似テーブル保持部80は、形が近似する複数種の文字を定義した近似テーブルを保持する。この近似テーブルは、前述した図6に示されるテーブルとほぼ同じであり、「I」と「1」、「7」と「1」、「5」と「S」などの近似する文字が対応付けられている。解析ユニット76は、認識文字列がいずれの候補にも合致しないと判断した場合に、候補がもつ規則に合致しない文字を近似する文字に入れ替えた上で候補を選択する。
【0044】
テーブル設定部82は、近似テーブルを設定する。テーブル設定部82は部品種に応じて近似テーブルを設定してもよい。たとえば、抵抗やコンデンサなど数字のみが記載されるべき部品に対しては、アルファベットを近似する数字に置き換える設定をしてもよい。たとえば、「I」と「1」、「S」と「5」を同一視するよう設定してもよい。テーブル設定部82は、近似する文字のセットごとに有効/無効を設定してもよいし、この設定をユーザの操作によって切り替えてもよい。
【0045】
図11は、本実施形態における検査の手順を示すフローチャートである。まず、S100〜S104は、第3実施形態におけるS80〜S84と同じである。判定条件の設定(S104)の後、近似テーブルの設定をユーザが希望する場合(S106Y)、近似する文字のセットごとに有効/無効を設定する(S108)。以上のステップが前処理段階である。
【0046】
以下のステップが主処理段階である。まず、位置指定部62によって指定された位置から認識ユニット66が文字を抽出して認識する(S110)。次いで、解析ユニット76が認識結果を解析し、認識文字列に一致する文字列の候補が辞書に含まれていなかった場合(S112N)、候補の規則に合致しない文字を近似する文字で置き換える(S114)。そして、置換後の文字列と一致する候補を辞書から選択する(S116)。次いで、選択された候補と期待文字列とを比較し(S118)、一致した場合(S120Y)に「合格」と判断し(S122)、満たさなかった場合(S120N)に「不合格」と判断する(S124)。
【0047】
以上、本発明をいくつかの実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を挙げる。
【0048】
第3および第4実施形態における解析ユニット76は、認識文字列は辞書に含まれる候補のいずれかに合致することを前提として解析するが、認識文字列がいずれの候補にも合致しないと判断した場合に上記の前提を解除する構成としてもよい。この場合、合致しなかった旨をユーザへ通知してもよい。また、前提を解除して解析した結果を一時的または恒久的なかたちで候補辞書へ登録してもよい。さらに、候補辞書へ登録するか否かをユーザに確認してもよい。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、基板上の部品に記された文字を柔軟な基準で認識することによって効率的に基板を検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子部品とその表面に記載された文字列を例示する図である。
【図2】 外観検査装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】 第1実施形態における文字処理ユニット49の詳細な構成を示す機能ブロック図である。
【図4】 第1実施形態における検査の手順を示すフローチャートである。
【図5】 第2実施形態における文字処理ユニット49の詳細な構成を示す機能ブロック図である。
【図6】 緩和条件のテーブルを示す図である。
【図7】 第2実施形態における検査の手順を示すフローチャートである。
【図8】 第3実施形態における文字処理ユニット49の詳細な構成を示す機能ブロック図である。
【図9】 第3実施形態における検査の手順を示すフローチャートである。
【図10】 第4実施形態における文字処理ユニット49の詳細な構成を示す機能ブロック図である。
【図11】 第4実施形態における検査の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 基板、 10 外観検査装置、 12 メインユニット、 14 試験ユニット、 49 文字処理ユニット、 60 期待データ保持部、 62 位置指定部、 64 期待文字列指定部、 66 認識ユニット、 68 判定ユニット、 70 判定条件保持部、 72 緩和条件保持部、 74 緩和設定部、 76 解析ユニット、 78 候補辞書保持部、 80 近似テーブル保持部、 82 テーブル設定部。
Claims (2)
- プリント基板に搭載される電子部品の実装状態を検査する外観検査装置において、
前記プリント基板を走査することにより前記プリント基板の画像データを取得する走査ユニットと、
前記取得された画像データに含まれる前記電子部品の画像領域から文字を抽出し、前記抽出された文字を認識する認識ユニットと、
前記電子部品の属性情報を示す文字列の候補を含む候補辞書を保持する候補辞書保持部と、
前記認識された文字によって形成される文字列の中に前記電子部品の属性情報を示す文字列の候補に合致しない一の文字が含まれている場合、当該合致しない一の文字を前記電子部品の属性情報を示す文字列の候補に合致する他の文字に変換することにより、前記候補辞書に保持される前記電子部品の属性情報を示す文字列の候補から前記認識された文字によって形成される文字列の候補を選択する解析ユニットと、
前記選択された文字列の候補に基づき前記電子部品の実装状態の合否を判定する判定ユニットと、を備えることを特徴とする外観検査装置。 - 前記候補辞書は、前記電子部品の定数コードを示す文字列の候補を含み、
前記解析ユニットは、前記認識された文字によって形成される文字列の中に前記電子部品の定数コードを示す文字列の候補に合致しない一の文字が含まれている場合、当該合致しない一の文字を前記電子部品の定数コードを示す文字列の候補に合致する他の文字に変換することにより、前記候補辞書に保持される前記電子部品の定数コードを示す文字列の候補から前記認識された文字によって形成される文字列の候補を選択することを特徴とする請求項1に記載の外観検査装置。
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