JP4745632B2 - 内視鏡の挿入部可撓管および内視鏡 - Google Patents

内視鏡の挿入部可撓管および内視鏡 Download PDF

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この発明は、体腔内に挿入され生体組織を撮像、観察するための挿入部可撓管および該挿入部可撓管を備えた内視鏡に関する。
従来、内視鏡挿入部可撓管に配設された低倍率光学系の観察ユニット(以下、通常観察ユニットという)を用いて行う通常観察では得られないような微小な生体組織の観察像を撮像したり、生体組織の断層部を撮像したりするための共焦点プローブが知られている。なお、通常観察とは、通常観察ユニットによって撮像された広視野かつ低倍率の画像を用いた観察のことをいう。共焦点プローブは、鉗子チャンネルを介して内視鏡の挿入部可撓管の先端部から体腔内に挿入され、レーザ光を体腔内の生体組織に照射する。そして共焦点プローブは、照射された生体組織からの反射光のうち、対物光学系の物体側焦点面における反射光のみを抽出する。これにより、通常観察よりも狭い視野範囲でありながら高倍率で該生体組織の画像を観察可能にしている。このような観察を共焦点観察という。共焦点プローブは、例えば以下の特許文献1に開示される。
特開2000−121961号公報(第2〜8頁、第1、2図)
特許文献1に例示されるような共焦点プローブは、観察像を面でなく点で取得するものである。しかし、ユーザが生体組織の状態を観察するためには、観察像を2次元もしくは3次元で取得する必要がある。そのため、従来の共焦点プローブは光ビームを生体組織で走査することができる走査型の光学系を備えた走査型プローブとして構成されている。
ここで、共焦点プローブが精確に生体組織を走査できるように、プローブ内の光学系と生体組織とを相対的に固定した状態に保つ必要がある。そこで、従来の共焦点プローブを用いて生体組織を観察する場合、ユーザーは、共焦点プローブの先端部を生体組織に当接させることによりプローブ内の光学系と生体組織を相対的に固定した状態に保っている。
しかし、特許文献1で示されている共焦点プローブを挿入して生体組織の断層部を得る構成の挿入部可撓管の場合、可撓管本体と共焦点プローブとは完全に固定された状態ではない。より具体的には、可撓管内部に配設された通常観察ユニットと共焦点プローブは、互いの光軸方向において相対的な位置関係が可変な状態にある。そのため、共焦点プローブ先端部を生体組織に安定して(相対移動しないように)接触させることが困難であった。そこで、例えば通常観察ユニットのみならず、共焦点プローブの代替手段としての共焦点観察用の光学ユニット(以下、共焦点観察ユニットという)を挿入部可撓管に組み込むことにより上記の相対移動を有効に回避する構成が考えられる。該構成が実現すれば、術者(医師や看護士)は、容易にプローブと挿入部可撓管の二種類の位置調整に関する操作をする手間が省け、しかも簡易に共焦点観察ユニットの先端部を生体組織に当接させることができる。
ここで、二つの観察ユニットを挿入部可撓管に組み込むにあたっては、術者が無用な負担を感じることなく常に安定した内視鏡操作および観察を実現できるように、各観察ユニットの光軸方向における相対的な位置決めが高精度に行われることが要求される。また、製造効率を高める観点から、上記の位置決めは、迅速かつ容易に行われる必要がある。
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、迅速かつ容易に高い精度をもって光軸方向における相対的な位置決めが可能な観察方法が異なる二つの観察ユニットを備える内視鏡用の挿入部可撓管および内視鏡を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る挿入部可撓管は、体腔内に挿入される内視鏡用の挿入部可撓管であって、挿入部可撓管の先端に設けられた先端部本体と、先端が先端部本体の先端面と略一致する状態で固定される、所定の視野範囲での観察を可能にする第一の観察ユニットと、所定の視野範囲よりも狭い視野範囲での高倍率な観察が可能な第二の観察ユニットと、先端部本体に形成された、第一及び第二の観察ユニットを夫々嵌合、固定するための第一及び第二の空洞と、第二の観察ユニットの先端が第一の観察ユニットの先端から所定の距離だけ突出するように、第二の空洞内において第二の観察ユニットの光軸方向における位置決めを行う位置決め手段と、を有することを特徴とする。
上記のように構成することにより、第二の観察ユニットは、位置決め手段によって空洞への嵌合時に、先端が挿入部可撓管の先端と略一致するように固定された第一の観察ユニットとの相対的な位置決めがなされる。このように、第二の観察ユニットを空洞内に嵌合することにより、迅速かつ容易に二つの観察ユニットの相対的な位置決めが実行される。しかも位置決め手段は、第二の観察ユニットを空洞内に嵌合する際に自動的に機能する構成にしたことにより、客観的かつずれのない高精度な位置決めが実現される。
より具体的には、挿入部可撓管は、上記の所定の距離が、第一の観察ユニットの所定の視野範囲内に前記第二の観察ユニットの先端が一部見えるような距離となるように構成される(請求項2)。一般に、術者は、内視鏡を用いた診察を行う場合、モニタ等の表示機器に映し出された撮像画像をみながら該内視鏡の操作を行う。従って、請求項2に記載する構成にすれば、術者は、モニタに表示される画像を参照しつつ、迅速かつ精確に第二の観察ユニットの視野範囲に所定の生体組織(例えば、患部)が含まれるように内視鏡を操作することができる。
ここで、たとえ請求項2に記載の構成にした方が好ましいとはいえ、第一の観察ユニットの視野範囲、換言すれば撮像画像において、第二の観察ユニットの先端が見える領域の大小は、操作性の向上や、内視鏡観察中における被検者の安全性の確保、第一の観察ユニットにより撮像された生体組織の観察しやすさといった点のバランスを取りつつ決定する必要がある。そこで該バランスを踏まえて、請求項3に記載の発明によれば、所定の視野範囲内に見える第二の観察ユニットの先端部分は、所定の視野範囲を該範囲の中心で互いに直交する仮想の十字線で四つのエリアに分割すると、一つのエリア内に収まる程度の大きさであることが好ましい。
請求項4に記載の内視鏡の挿入部可撓管によれば、位置決め手段は、第二の観察ユニットの外周に沿って設けられた第一の段差と、第二の空洞の内周に沿って設けられた第二の段差とを有し、第二の観察ユニットを第二の空洞に嵌合する際、第一の段差に第二の段差を当接することによって第二の観察ユニットの位置決めを行うように構成することが望ましい。
本発明に係る内視鏡用の挿入部可撓管は、第一の観察ユニットが通常観察ユニット、第二の観察ユニットが該通常観察ユニットよりも狭い視野範囲でありながら高倍率で生体組織を撮像可能な共焦点観察ユニットである場合により好適に実施される。詳しくは、共焦点ユニットは、光源からの光を互いに直交する二つの軸に沿って走査する走査手段と、対物光学系と、該対物光学系の物体側焦点位置からの反射光のみを抽出する抽出手段と、を有し、抽出手段によって抽出された光を用いて撮像を行うように構成されている(請求項5)。
以上のように本発明によれば、第一の観察ユニットと第二の観察ユニットの相対的な位置決めは、第二の観察ユニットを挿入部可撓管に組み込む作業と並行しておこなわれる。つまり、本発明によれば、二つの観察ユニットの相対的な位置決めを高い精度をもって迅速かつ容易に実行することができる。
図1は、本実施形態の内視鏡の挿入部可撓管を有する、電子内視鏡100を示す図である。図1に示すように、本実施形態の電子内視鏡100は、挿入部可撓管101と、鉗子差込口102と、操作部103と、挿入部可撓管101の先端部本体101tを有する。
電子内視鏡100に形成された挿入部可撓管101は、体腔内に挿入される長い管であり、可撓性を有している。図2は、挿入部可撓管101の断面図である。また図3は、図2に示すA−A線での断面図である。先端部本体101tには、体腔内の生体組織を観察する為の共焦点観察ユニット10と通常観察ユニット50が設けられている。
なお、各観察ユニット10、50の光軸方向をZ方向、Z方向と直交しかつ互いに直交する二つの方向をX方向(図2では紙面と直交する方向)、Y方向(図2では紙面と平行な方向)と定義する。なお、内視鏡は、術者がモニタに表示される画像を観察しながら内視鏡を直感的に操作できるようにするために、各観察ユニットによって撮像されてモニタ(不図示)上で表示される体腔内の画像における上下方向および該上下方向に直交する左右方向と、該観察ユニットの上下方向および左右方向が、それぞれ対応するように構成される。そのため、以下では、挿入部可撓管101において、X方向は各観察ユニットによって撮像されてモニタ上で表示される体腔内の画像における左右方向に対応し、Y方向は同画像における上下方向に対応するものとして説明する。
挿入部可撓管101の先端部本体101tには、共焦点観察ユニット10の外形に対応する形状の空洞S10、および通常観察ユニット50の外形に対応する形状の空洞S50がそれぞれ形成されている。各ユニット10、50は、対応する空洞S10、S50内にX、Y、Zの各方向に対する位置決めをされた状態で嵌合、固定されている。なお、図2では、ユニット10と空洞S10の構成を説明するための便宜上、共焦点観察ユニット10の先端近傍と空洞S10との間に隙間があるように描いているが、実際は、空洞S10の径とユニット10の径は略同一でありかつ共焦点観察ユニット10を空洞内に固定する際空洞内に接着剤を充填するため、隙間は生じない。
まず、通常観察ユニット50について説明する。通常観察ユニット50は、通常観察用対物光学系51と撮像素子52を備える。そして通常観察ユニット50は、図示しないライトガイドを介して照射される照明光の体腔内の部位からの反射光を用いて観察画像を撮像する。
次いで、共焦点観察ユニット10について説明する。共焦点観察ユニット10は、本体枠11、先端枠12、ガイド13、インナーチューブ14、シングルモード光ファイバ15Aと圧電素子15B、15Cを有する発光部15、対物光学系16、カバーガラス17、鏡筒18、段差部19を有する。なお、対物光学系16は、実際には多数のレンズによって構成されているが、図2では便宜上2枚のみ図示する。共焦点観察ユニット10は、通常観察ユニット50より高い倍率で暗部である生体組織表面部及び断層部を観察する為の小型の光学ユニットである。従って、共焦点用対物光学系16は高NAでありかつ小型に形成されている。その結果、共焦点用対物光学系16の焦点距離は非常に短くなっている。なお、一般に、内視鏡観察中に被検者に与えるおそれのある苦痛を軽減するために、本体101tを細径化かつ小型化することが望まれる。そこで、本実施形態では、共焦点観察ユニット10の外形を円筒形状にすることにより、先端部本体101t内における占有領域をより小さくしている。
共焦点観察ユニット10の観察時の動作を概説する。共焦点観察ユニット10による共焦点観察時は、通常観察ユニット50による通常観察時とは異なり、共焦点観察ユニット10の先端つまりカバーガラス17を、生体組織に当接する。本実施形態では、術者は、通常観察ユニット50により撮像されモニタ上に表示された画像を参照しつつ、カバーガラス17を生体組織に当接する。図4は、通常観察ユニット50により撮像されモニタ上に表示された画像の一例を示す図である。ここで、共焦点観察ユニット10は、図2に示すように、その先端が、通常観察ユニット50の先端よりもZ方向に所定距離Dだけ突出した状態にある。従って、図4(A)に示すように、広い視野を持つ通常観察ユニット50によって撮像された画像には、共焦点観察ユニット10の先端の一部が映し出される。術者は、画像内において、該ユニット10の先端を共焦点観察の対象となる生体組織400と重なる(実際の体腔内では当接する)ように内視鏡の挿入部可撓管101を操作する。共焦点観察ユニット10の先端が生体組織400と重なった状態の画像を図4(B)に示す。
所定距離Dについてさらに説明する。上記の通り、所定距離Dは、通常観察ユニット50によって撮像された画像において、共焦点観察ユニット10の先端の一部が表示されるように所定長さ以上に設定される。但し、所定距離Dをあまりに長く設定してしまうと、通常観察ユニット50によって撮像された画像において、共焦点観察ユニット10の先端が占める割合が大きくなりすぎて、必要とする体腔内の状態が見にくくなってしまう。そのため、本実施形態では、図4(A)に示すように、通常観察画像ユニット50によって撮像された画像を、該画像の中心で交差する仮想上の十字線によって4つのエリアに分割した場合、共焦点観察ユニット10の先端が一つの該エリア内に収まる程度の長さに所定距離Dを設定している。
共焦点観察ユニット10の先端、より詳しくはカバーガラス17が生体組織に当接した状態において、まず、図示しないプロセッサに備えられる光源からレーザ光が照射される。レーザ光は、挿入部可撓管101内にあるシングルモード光ファイバ15Aの端部に入射する。当該端部に入射されたレーザ光は、シングルモード光ファイバ15A内を伝送して該ファイバの端面15tから射出される。端面15tから射出された光束は、共焦点用対物光学系16、カバーガラス17を介して生体組織400において焦点を結ぶ。
生体組織400において焦点を結んだ光束は、生体組織400で反射または蛍光を発し、共焦点用対物光学系16を介して光ファイバ端面15t近傍で焦点を結ぶ。端面15tは、共焦点用対物光学系16から射出された光束が生体組織400において焦点を結んだ位置と共役である。また、シングルモード光ファイバ15Aのコア径は極めて小さい。従って、生体組織400からの光のうち、生体組織400で焦点を結んだ位置からの光のみがシングルモード光ファイバ15A内部に入射し、それ以外の光は、シングルモード光ファイバ15Aが有するクラッド部などによって遮光されてしまう。すなわち、シングルモード光ファイバ15Aの端面15tに入射する光は、生体組織400で焦点を結んだ位置からの光のみとなる。
シングルモード光ファイバ15Aによって図示しないプロセッサに導光された反射光は、プロセッサで処理されて映像信号に変換される。そして変換された映像信号は、共焦点用対物光学系16による観察画像として図示しないモニタに表示されたり、記録装置に記録されたりする。
また、シングルモード光ファイバ15A端部近傍には圧電素子15B、15Cが備えられている。圧電素子15Bは、電圧が印加されることにより変形して、シングルモード光ファイバ15AをX方向に押圧する。同様に圧電素子15Cは、光ファイバ15AをY方向に押圧する。これにより、端面15tをX、Yの各方向に変位させる。なお、図3に示すように、端面15tは、各圧電素子15B、15Cによって押圧されていない状態では、共焦点観察ユニット10の略中心(共焦点用対物光学系16の光軸上)に位置する。端面15tがX方向またはY方向に変位すると、生体組織400に照射される光束の焦点位置も、端面15tの変位に伴って移動する。換言すると、端面15tが変位すると、生体組織400に照射される光束は、その変位に伴って生体組織400表面または内部をX方向またはY方向に走査する。これにより共焦点観察ユニット10からプロセッサにX方向とY方向によって規定される2次元の観察画像を得る為の像が伝送される。
なお、共焦点観察ユニット10は、生体組織400上での焦点位置を対物光学系16の光軸方向(Z方向)に微小に移動自在にすべく、発光部15や対物光学系16といったユニット内部に配設される部材が一体となって、Z方向にスライド自在に構成されている。ここで、本体枠11と先端枠12は、それぞれ先端部101tに設けられた円筒状の空洞に固定されている。そのため、ユニット内部の部材の、Z方向へのスライドは、各枠11、12に対してインナーチューブ14や鏡筒18がスライドすることにより達成される。
次いで、以上説明した観察時の動作を可能にするために、各観察ユニット10、50を挿入部可撓管101の先端部本体101tに組み込む際に行われる位置決め処理について詳述する。
まず、共焦点観察ユニット10の位置決め処理について詳説する。まず、本発明の主たる特徴である、該ユニット10のZ方向の位置決めについて説明する。本実施形態では、通常観察ユニット50との相対的な位置決めも含めた、共焦点観察ユニット10の先端部本体101tのZ方向における位置決めを行うために、共焦点観察ユニット10と空洞S10のそれぞれに段差19、119を形成している。共焦点観察ユニット10側の段差19は、該ユニット10の円筒形状の外形の周回りに形成される。詳しくは、本実施形態の共焦点観察ユニット10では、段差19は、ユニットの外形を段差形成位置の前後でユニットの径が異なるように構成することにより形成される。
また、段差119は、共焦点観察ユニット10が嵌合される空洞S10の内周に周回りに形成される。段差119は、段差19に対応する形状(寸法)に構成されている。また、段差119は、空洞S10内において、段差19が段差119に当接した状態の共焦点観察ユニット10の先端つまりカバーガラス17が、空洞S50内に固定された通常観察ユニット50の先端53よりも所定距離Dだけ突出するような所定位置に形成される。
Z方向の位置決め処理は、共焦点観察ユニット10を空洞S10に嵌合すると同時に実行される。すなわち、共焦点観察ユニット10を空洞S10に嵌合すると、段差19が段差119に当接し、該ユニット10の空洞S10からの突出量が制限される。換言すれば該ユニット10はカバーガラス17と先端53間が距離Dとなった状態で空洞S10内に位置決めされる。このように本実施形態は、二つの段差19、119を設けることにより、簡易かつ迅速にZ方向に対する位置決めを実現している。
なお、共焦点観察ユニット10のように、外形を円筒形状にしてしまうと、本体101tの空洞S10に嵌合する際、該ユニット10の上下方向(X方向)、左右方向(Y方向)の位置決めが非常に難しい、また仮に位置決めができたとしても、接着剤により完全に固定されるまでの間に空洞S10内で回転してしまい、位置ずれが生じてしまう等のおそれがある。そこで本実施形態の共焦点観察ユニット10は、簡易かつ迅速にX方向、Y方向の位置決めを行うための指標としてガイド13を外周部に設けている。
図2、図3の斜線領域で示すように、ガイド13は、本体枠11の外周において、所定の幅と高さを有しつつ、Z方向に延出している。本実施形態では、ガイド13は、本体枠11の略中心(図3では、光ファイバ端面15tの図示位置に相当)からみてY方向に位置する指標とされる。なお、共焦点観察ユニット10自体を組み立てる工程においても、該ユニット10を構成する各光学部材(例えば、発光部15や共焦点対物光学系16など)は、ガイド13に基づいてX、Yの各方向に対して位置決めされつつ配設されている。
先端部本体101tにおいて、空洞S10の中心からY方向に位置する内周には、該空洞S10の長手方向(Z方向)に沿って延出するガイド溝Lが形成されている。ガイド溝Lは、ガイド13に対応した空間(溝)を形成している。共焦点観察ユニット10は、ガイド13がガイド溝Lに嵌め込まれた状態で空洞S10内に嵌合される。これにより、共焦点観察ユニット10は、空洞S10内でY方向の位置決めがされる。
このように、Y方向とZ方向の双方について位置決めがされると、共焦点観察ユニット10は、自動的にX方向についても位置決めされることになる。また、空洞S10内において位置決めされた共焦点観察ユニット10は、ガイド13とガイド溝Lによって回転が有効に防止されている。従って、ガイド13とガイド溝Lの作用によって、共焦点観察ユニット10は、非常に簡易かつ精確にX、Yの各方向に対する位置決めがなされつつ先端部本体101tに固定される。
次いで、通常観察ユニット50の位置決めについて概説する。通常観察ユニット50の撮像素子52は、図3に示すように互いに直交する第一辺(長辺)52Xと第二辺(短辺)52Yによって規定される矩形状を有する。また、通常観察ユニット50の外形は、第一辺52Xと第二辺52Yとによって規定される矩形状の撮像素子52が無駄な隙間を生じることなく配設されるような四角柱形状を呈している。ここで、上記の通り、空洞S50は、通常観察ユニット50の外形に対応する形状(ここでは四角柱形状)に形成されている。従って、通常観察ユニット50は、空洞S50に嵌合されることにより自動的にX、Y双方向に対する位置決めが達成される。すなわち、通常観察ユニット50は、撮像素子52の第一辺52Xが通常観察ユニット50によって撮像されモニタに表示された画像の左右方向、第二辺52Yが該画像の上下方向に対応する状態で挿入部可撓管101に配設される。また、Z方向の位置決めは、通常観察ユニット10の先端53が先端部本体101tにおける空洞S50の生体組織400側端面S51と略同一面上に位置するまで、通常観察ユニット10を空洞S50内に嵌合することにより行われる。
ここで、二つの段差19、119を用いたZ方向における位置決め、およびガイド13とガイド溝Lを用いたX、Yの各方向における位置決めがされつつ固定された共焦点観察ユニット10におけるX、Y、Zの各方向は、上記通常観察ユニット50におけるX、Y、Zの各方向に一致する。つまり、本実施形態のように、複数の観察ユニットを有する挿入部可撓管101においては、各観察ユニットは、他のユニットとの相対的な位置決めも同時に行われている。特に、Z方向に関しては、術者が通常観察ユニット50によって得られた画像をモニタ上で観察しつつ、上述した共焦点観察ユニット10の観察時における動作を行えるように、カバーガラス17が通常観察ユニット50の先端53から所定距離Dだけ突出するような相対的位置決めがなされている。
以上が本発明の実施形態である。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく様々な範囲で変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、共焦点観察ユニット10のZ方向における位置決めしつつ保持(回転を防止)するための保持手段として、二つの段差19、119を使用している。段差19は、必ずしも、共焦点観察ユニット10の外形を、径が該段差形成位置の前後で異なるように設計することにより形成しなくてもよい。例えば、図5や図6に示すような変形が可能である。図5は、ユニット10の外周に沿う凸状部を形成することによって該ユニット10側の段差19aを形成する変形例である。但し、図5に示す変形の場合、空洞S10と共焦点観察ユニット10間に隙間が生じるおそれがあるため、該隙間を接着剤で慎重にもれなく充填する必要がある。また、図6は、段差19、119の代替手段として互いに連結可能な鉤状爪部19b、119aを形成する変形例である。図6に示す変形によれば、空洞S10の構造が若干複雑になるものの、空洞S10内に嵌合され、位置決めされた共焦点観察ユニット10がZ方向にスライドしてしまう不具合を有効に防止することができる。
また、図2において、段差19の代替として、X、Yの各方向における位置決めを行う手段として説明したガイド13をZ方向に延出させて、該ガイド13の端面を段差119に当接させることによりZ方向の位置決めを行うことも可能である。この場合、空洞S10に配設される段差119は、内周全体にわたって設ける必要はなく、ガイド13の端面が当接する一部、より具体的にはZ方向においてガイド溝Lと同一直線上に位置するように設ければよい。
また、上記実施形態では、通常観察ユニット50は矩形状の外形を有しており、該外形を用いて位置決めが行われていると説明した。しかし、通常観察ユニットであっても、外形を円筒形状に形成し、上記共焦点観察ユニット10における位置決めと同様の手法を用いて位置決めしても良い。
本発明の実施形態の電子内視鏡を示す図である。 本発明の実施形態の電子内視鏡の先端部の構成を示す断面図である。 図2におけるA−A線断面図である。 共焦点観察時にモニタ上に表示される画像の一例を示す図である。 実施形態の位置決め手段の変形例を示す図である。 実施形態の位置決め手段の変形例を示す図である。
符号の説明
10 共焦点観察ユニット
11 本体枠
12 先端枠
13 ガイド
19、119 段差
L ガイド溝
100 電子内視鏡
101 挿入部可撓管
101t 先端部本体

Claims (6)

  1. 体腔内に挿入される内視鏡用の挿入部可撓管であって、
    前記挿入部可撓管の先端に設けられた先端部本体と、
    先端が前記先端部本体の先端面と略一致する状態で固定される、所定の視野範囲での観察を可能にする第一の観察ユニットと、
    前記所定の視野範囲よりも狭い視野範囲での高倍率な観察が可能な第二の観察ユニットと、
    前記先端部本体に形成された、前記第一及び第二の観察ユニットを夫々嵌合、固定するための第一及び第二の空洞と、
    前記第二の観察ユニットの先端が前記第一の観察ユニットの先端から所定の距離だけ突出するように、前記第二の空洞内において前記第二の観察ユニットの光軸方向における位置決めを行う位置決め手段と、を有することを特徴とする内視鏡の挿入部可撓管。
  2. 請求項1に記載の内視鏡の挿入部可撓管において、
    前記所定の距離は、前記所定の視野範囲内に前記第二の観察ユニットの先端が一部見えるような距離であることを特徴とする内視鏡の挿入部可撓管。
  3. 請求項2に記載の内視鏡の挿入部可撓管において、
    前記所定の視野範囲内に見える前記第二の観察ユニットの先端部分は、前記所定の視野範囲を該範囲の中心で互いに直交する十字線で四つのエリアに分割すると、一つの前記エリア内に収まる程度の大きさであることを特徴とする内視鏡の挿入部可撓管。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の内視鏡の挿入部可撓管において、
    前記位置決め手段は、前記第二の観察ユニットの外周に沿って設けられた第一の段差と、前記第二の空洞の内周に沿って設けられた第二の段差とを有し、前記第二の観察ユニットを前記第二の空洞に嵌合する際、前記第一の段差に前記第二の段差を当接することによって前記第二の観察ユニットの位置決めを行うことを特徴とする内視鏡の挿入部可撓管。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の内視鏡の挿入部可撓管において、
    前記第二観察ユニットは、
    光源からの光を互いに直交する二つの軸に沿って走査する走査手段と、
    対物光学系と、
    前記対物光学系の物体側焦点位置からの反射光のみを抽出する抽出手段と、を有し、
    前記抽出手段によって抽出された光を用いて撮像を行う共焦点観察用のユニットであることを特徴とする内視鏡の挿入部可撓管。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の内視鏡の挿入部可撓管を有することを特徴とする内視鏡。
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