JP4745493B2 - 交流発電機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多相の電機子巻線で発生した交流出力を整流して直流出力に変換する整流装置、および界磁巻線へ供給する励磁電流を制御して多相の電機子巻線の出力電圧を調整する電圧調整装置を備えた交流発電機に関するもので、特に車両の内燃機関に取り付けられて、内燃機関の回転動力により回転駆動されて発電を行う車両用交流発電機に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ハウジングに固定される整流装置より軸方向に取り出された直流出力端子および電圧調整装置より軸方向に取り出された信号入出力端子の取り出し位置は、整流装置および電圧調整装置の搭載位置によって決まる。そして、それらの取り出し位置を変更する場合には、整流装置および電圧調整装置そのものを新設計するか、あるいは整流装置および電圧調整装置を回転軸を中心として回転させることで対応していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、軸方向出力端子と径方向出力端子とを接続する導電体を、ダクトカバーにインサート成形した車両用交流発電機が特開平7−322556号公報にて提案されているが、ハウジングに固定された電気部品を保護するために装着された樹脂カバーに適用する場合においては、整流装置や電圧調整装置等の電気部品を冷却するために、樹脂カバーに形成された冷却風導入窓が、樹脂カバー内にインサート成形された導電体によって遮られ、電気部品の冷却能力が低下するという問題があった。また、樹脂カバー内にインサート成形された導電体そのものが自身に流れる電流によって発熱し高温となるので、樹脂カバーが破損するといった可能性があった。
【0004】
ここで、整流装置に形成された直流出力端子および電圧調整装置に形成された信号入出力端子の取り出し位置を変更する手段としては、整流装置および電圧調整装置そのものを新設計するか、あるいは整流装置および電圧調整装置を回転軸を中心として回転させるということで対応してきた。しかし、整流装置および電圧調整装置の新設計で対応する場合には、整流装置および電圧調整装置の品番点数の増加によるコストアップ、設置スペース上の制約により設計困難といった問題がある。また、整流装置および電圧調整装置を回転軸を中心として回転させて対応する場合には、ハウジングの新設計によるハウジングの品番点数の増加によるコストアップ、生産設備上の制約より対応困難といった問題があった。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、電気部品の冷却性を損なうことなく、車両側の要求に合わせて任意の取り出し位置に外部接続端子を配置することのできる交流発電機を提供することにある。また、樹脂カバー内に樹脂一体成形した導電体自身の発熱を抑制することのできる交流発電機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、ハウジングに固定された電気部品を保護するために前記ハウジングの軸方向端部側に装着された樹脂カバー内に、一端が電気部品に接続され、且つ他端が外部接続端子に接続された導電体を樹脂一体成形すると共に、樹脂カバーの中心を軸芯とした略同心円上に導電体を配置し、且つその導電体の内周および外周に沿うように冷却風導入窓を樹脂カバーの導電体の両側に設け、導電体を、径方向の両側に隣接された冷却風導入窓を冷却風が通過することにより放熱す
【0007】
それによって、樹脂カバーに形成された冷却風導入窓が樹脂カバー内に樹脂一体成形された導電体によって遮られることはない。これにより、冷却風導入窓面積を減らすことなく、効率良く電気部品を冷却することができるので、電気部品の冷却性能の低下を抑えることができる。また、樹脂カバー内に樹脂一体成形した導電体の両側に冷却風導入窓を設けているため、導電体自身の発熱を抑制することができる。
【0008】
そして、電気部品を新設計することなく、あるいは電気部品を回転軸を中心として回転させることなく、しかも電気部品の冷却性を損なうことなく、車両側の要求に合わせて任意の取り出し位置に外部接続端子を設定配置することができる。これにより、電気部品の品番点数の増加によるコストアップ、設置スペース上の制約により設計困難といった問題を解消することができる。また、ハウジングの新設計によるハウジングの品番点数の増加によるコストアップ、生産設備上の制約より対応困難といった問題も解消することができる。
【0009】
また、請求項に記載の発明によれば、樹脂カバー内に樹脂一体成形された導電体の一端を、直流出力を外部に取り出すための整流装置の直流出力端子に接続し、導電体の他端を、外部と接続するための外部接続端子に接続することにより、整流装置を新設計することなく、あるいは整流装置を回転軸を中心として回転させることなく、しかも整流装置の冷却性を損なうことなく、車両側の要求に合わせて任意の取り出し位置に外部接続端子を設定配置することができる。
【0010】
請求項に記載の発明によれば、樹脂カバー内に樹脂一体成形された導電体の一端を、信号を入出力するための電圧調整装置の信号入出力端子に接続し、導電体の他端を、外部と接続するための外部接続端子に接続することにより、電圧調整装置を新設計することなく、あるいは電圧調整装置を回転軸を中心として回転させることなく、しかも電圧調整装置の冷却性を損なうことなく、車両側の要求に合わせて任意の取り出し位置に外部接続端子を設定配置することができる。
【0011】
請求項に記載の発明によれば、樹脂カバーは、電気絶縁性樹脂よりなり、この電気絶縁性樹脂内に導電体をインサート成形すると共に、ハウジングの軸方向のプーリ側とは逆側端部に締結具を用いて締め付け固定されていることを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、導電体は、導電性金属または導電性樹脂よりなる板状体または帯状体で、導電体と同様にして樹脂カバーの中心を軸心とした同心円状に配置され略円弧状に開口形成された多数の冷却風導入窓が形成された樹脂カバーのうち、導電体と径方向に隣接する冷却風導入窓以外の冷却風導入窓間よりも径方向に肉厚であり略円弧形状の肉厚部内にインサート成形されており、一端が電気部品にローレット結合またはボルト締めまたは溶接され、他端が外部接続端子にローレット結合またはボルト締めまたは溶接されていることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
〔実施形態の構成〕
図1ないし図5は本発明の交流発電機を車両用交流発電機に適用した実施形態を示したもので、図1は車両用交流発電機の樹脂リヤカバーを示した図で、図2(a)は整流装置の直流出力端子を示した図で、図2(b)は整流装置の外部接続端子を示した図で、図3は車両用交流発電機の主要構造を示した図で、図4は車両用交流発電機の電気回路を示した図である。
【0014】
本実施形態の車両用交流発電機は、車両に搭載されたバッテリー(車載電源)1の充電および車両に搭載された電気装置(電気負荷)へ電力を供給するもので、車両のエンジンに取り付けられたブラシ付きオルタネータである。この車両用交流発電機は、エンジンにより回転駆動される回転子2と、この回転子2と相対回転運動する固定子3と、回転子2および固定子3を支持するハウジング4と、ハウジング4に固定された電圧調整装置(レギュレータ)5と、この電圧調整装置5の近傍に設置された整流装置(レクティファイヤ)6と、電圧調整装置5および整流装置6を保護するためにハウジング4の軸方向のプーリ側に対して逆側端部(リヤ側端部)に装着された樹脂リヤカバー7とを備えている。
【0015】
回転子2は、一端部にプーリ(図示せず)が固定されたシャフト(回転軸)8と一体的に回転するもので、複数個の爪状磁極部11、12を有するランデル型のポールコア(界磁極)10、このポールコア10の中央部に巻装された界磁巻線9、およびシャフト8の軸方向のプーリ側とは逆側端部の外周に固定された2個のスリップリング14、15等から構成されている。また、ポールコア10の軸方向の両端面には、ハウジング4内に冷却風を発生させる冷却ファン16、17が装着されている。
【0016】
界磁巻線9は、両端の端末線13が2個のスリップリング14、15にそれぞれ電気的に接続されている。そして、界磁巻線9に励磁電流が流れると、ポールコア10の一方の爪状磁極部11が全てN極となり、他方の爪状磁極部12が全てS極となる。また、2個のスリップリング14、15は、2個のブラシ18、19と摺接することにより、電圧調整装置5から励磁電流が供給される。
【0017】
固定子3は、ハウジング4の内周面に固定された電機子鉄心20、およびこの電機子鉄心20に巻装された三相の電機子巻線21等から構成されている。三相の電機子巻線21は、電機子鉄心20の内周に設けられた多数のスロットに巻装され、複数個の爪状磁極部11、12の回転に伴って三相交流出力が誘起するコイルであって、Y結線により接続されている。また、三相の電機子巻線21の中性点および各端末線は、整流装置6の各交流入力端子22に接続されている。なお、三相の電機子巻線21をΔ結線しても良い。
【0018】
ハウジング4は、2つの軸受23a、23bを介して回転子2を回転自在に支持すると共に、内周面に固定子3を支持固定する一対のフロント、リヤフレーム24、25よりなる。一対のフロント、リヤフレーム24、25は、複数個のスタッドボルトおよびナット等の締結具により締め付け固定されている。そして、一対のフロント、リヤフレーム24、25の軸方向および径方向には、冷却ファン16、17の回転により冷却風をハウジング4内に導入するための冷却風通気孔26、27、およびハウジング4内から冷却風を排出するための冷却風通気孔28、29が多数開口している。
【0019】
電圧調整装置5は、本発明の電気部品に相当するもので、リヤフレーム25のリヤ側端面と樹脂リヤカバー7との間に配設されて、整流装置6の出力電圧を検出し界磁巻線9へ供給する励磁電流を制御して車両用交流発電機の端子電圧(三相の電機子巻線21の出力電圧)を所定値に調整する電子制御回路(ハイブリッドIC等の集積回路:図示せず)を有している。そして、電圧調整装置5は、各種外部接続端子が電気絶縁性樹脂にインサート成形された端子台(図示せず)、およびこの端子台内に保持された発熱部品を冷却するための冷却フィン(図示せず)等から構成されている。
【0020】
なお、電圧調整装置5は、各種外部接続端子として、正極側直流出力端子B、励磁電流出力端子F、発電検出用入力端子Pおよびアース端子E等を有している。そして、励磁電流出力端子Fは、固定ねじ等の締結具(図示せず)を締め付けることによりブラシターミナル(図示せず)に電気的に接続されている。また、発電検出用入力端子Pは、固定ねじ等の締結具(図示せず)を締め付けることにより整流装置6の1個の交流入力端子22に電気的に接続されている。
【0021】
整流装置6は、本発明の電気部品に相当するもので、リヤフレーム25のリヤ側端面と樹脂リヤカバー7との間に配設されて、端子台30に保持された導電性金属板よりなる正極側、負極側冷却フィン31、32、正極側冷却フィン31に電気的に接続された直流出力端子(軸方向出力端子)33等から構成されている。また、上記の直流出力端子33と、車両側の要求に合わせて任意の取り出し位置に設定配置される外部接続端子34は、導電体35により電気的に接続されている。
【0022】
端子台30は、電気絶縁性樹脂よりなり、内部に3個または4個の交流入力端子22をインサート成形した端子保持部材(絶縁部材)である。なお、3個または4個の交流入力端子22には、それぞれ三相の電機子巻線21の端末線に固定ねじ等の締結具(図示せず)を締め付けることにより電気的に接続するための交流入力ターミナル(図示せず)が設けられている。
【0023】
正極側、負極側冷却フィン31、32は、リヤフレーム25の側壁面に沿うように略C字形状に径方向に配置されて、図5に示したように、正極側、負極側ダイオード41、42を3個または4個ずつ保持固定すると共に、正極側、負極側ダイオード41、42の発熱を放熱する放熱フィンである。正極側、負極側ダイオード41、42は、三相の電機子巻線21で発生した交流出力を整流して直流出力に変換する整流素子で、一端側の各リード線43、44が各交流入力端子22に半田付け等の手段により電気的に接続され、他端側が正極側、負極側冷却フィン31、32に半田付け等の手段により電気的に接続されている。なお、正極側冷却フィン31の端部には、板厚方向(軸方向)に貫通する貫通孔36が形成されている。
【0024】
直流出力端子33は、図1および図2(a)に示したように、正極側冷却フィン31の面方向に対して直交する方向(軸方向)に配置されて、鍔状部45、およびこの鍔状部45より軸方向に延びる軸状部46等を有している。また、軸状部46の先端側の外周面には、固定用ナット37の内周ねじ部と螺合する外周ねじ部46aが形成され、且つ軸状部46の根元側の外周面には、ローレット(刻み目)46bが形成されている。なお、直流出力端子33は、正極側冷却フィン31の貫通孔36内に軸状部46を軸方向に打ち込んでローレット結合(圧入)することにより電気的に接続されている。
【0025】
外部接続端子34は、図1および図2(b)に示したように、導電体35の面方向に対して直交する方向(軸方向)に配置されて、鍔状部47、およびこの鍔状部47より軸方向に延びる軸状部48等を有している。また、軸状部48の先端側の外周面には、固定用ナット38の内周ねじ部と螺合する外周ねじ部48aが形成され、且つ軸状部48の根元側の外周面には、ローレット(刻み目)48bが形成されている。なお、外部接続端子34は、導電体35に軸状部48を軸方向に打ち込んでローレット結合(圧入)することにより電気的に接続されている。また、固定用ナット38と図示しない固定用ナットとの間には、バッテリー1に充電電流を供給するための充電線39(図4参照)の接続端子金具(図示せず)が挟み込まれて固定されている。また、40はスペーサである。
【0026】
導電体35は、図1および図2に示したように、導電性金属板(例えば銅や真鍮等)よりなる板状体または帯状体で、一端が直流出力端子33に電気的に接合され、他端が外部接続端子34に電気的に接続されている。この板状または帯状の導電体35は、樹脂リヤカバー7の中心を軸芯とした略同心円上に配置され、両端部を除く大部分が樹脂リヤカバー7の肉厚部66内にインサート成形されている。そして、導電体35の一端部には、板厚方向(軸方向)に直流出力端子33の軸状部46が打ち込まれる貫通孔51が形成され、導電体35の他端部には、板厚方向(軸方向)に外部接続端子34の鍔状部47が打ち込まれる貫通孔52が形成されている。
【0027】
樹脂リヤカバー7は、本発明の樹脂カバーに相当するもので、図1および図2に示したように、例えばナイロン樹脂等の電気絶縁性樹脂よりなり、この電気絶縁性樹脂内に導電体35の大部分をインサート成形すると共に、ハウジング4の軸方向のプーリ側とは逆側端部(リヤ側端部)に固定ボルト等の締結具(図示せず)を用いて締め付け固定されている。そして、樹脂リヤカバー7の導電体35の両側には、導電体35の内周および外周に沿うように多数の冷却風導入窓61〜65が開口している。
【0028】
多数の冷却風導入窓61〜65は、導電体35と同様にして、樹脂リヤカバー7の中心を軸芯とした略同心円上に配置されて略円弧形状に形成されている。また、樹脂リヤカバー7には、径方向に隣設する冷却風導入窓61、62間に、導電体35をインサート成形する略円弧形状の肉厚部66が形成されている。また、樹脂リヤカバー7には、直流出力端子33を露出し、且つ固定用ナット37を工具により回すことが可能なように円形状の凹状部67が形成されている。また、樹脂リヤカバー7には、外部接続端子34を露出し、且つ固定用ナット38を工具により回すことが可能なように円形状の凹状部68を有する円筒状の突起部69が形成されている。
【0029】
ここで、導電体35の一端部には、図1および図2(a)に示したように、直流出力端子33の軸状部46が接続される貫通孔51を有する幅広部53が設けられ、導電体35の他端部には、図1および図2(b)に示したように、外部接続端子34の鍔状部47が接続される貫通孔52を有する幅広部54が設けられている。また、導電体35の一端側には、導電体35の他端側と段差が付くように略S字形状の連結部55が設けられている。なお、幅広部53、54は、導電体35の樹脂リヤカバー7の中心を軸芯とした略同心円上に配置された略円弧形状の配線部56よりも板幅が大きく、直流出力端子33、外部接続端子34、固定用ナット37、38と接触面積が大きくなるように構成されている。
【0030】
〔実施形態の作用〕
次に、本実施形態の車両用交流発電機の作用を図1ないし図5に基づいて簡単に説明する。
【0031】
エンジンの回転動力がベルト等の伝動手段を介してプーリに伝達されると、シャフト8が回転することにより回転子2が回転する。このとき、シャフト8と一体的にポールコア10、界磁巻線9および2個のスリップリング14、15が回転する。そして、電圧調整装置5の作用により2個のブラシ18、19、2個のスリップリング14、15を介して界磁巻線9に励磁電流が供給されることにより、ポールコア10の複数個の爪状磁極部11、12が励磁される。これにより、一方の爪状磁極部11が全てN極となり、他方の爪状磁極部12が全てS極となる。
【0032】
そして、回転子2と相対回転する固定子3の電機子鉄心20に巻装された三相の電機子巻線21に順次交流電流が誘起する。この三相の交流電流は、各交流入力ターミナル、交流入力端子22を経て3個または4個の正極側ダイオード41および3個または4個の負極側ダイオード42に入力されることにより、三相の交流電流が整流され直流電流に変換される。そして、三相の電機子巻線21の発電電圧(出力電圧)がバッテリー電圧を越えると、整流された直流電流が正極側冷却フィン31、直流出力端子33、導電体35、外部接続端子34、接続端子金具、充電線39を経てバッテリー1に供給される。これにより、バッテリー1に充電電流が流れることによりバッテリー1が充電される。
【0033】
ここで、車両用交流発電機が上記のように運転されると、電圧調整装置5の集積回路、整流装置6の正極側、負極側ダイオード41、42、界磁巻線9、三相の電機子巻線21および導電体35は自身が通電されることにより発熱する。この熱は、ポールコア10の軸方向両端面に装着された冷却ファン16、17が回転することにより、ハウジング4内に冷却風が吸い込まれることにより冷却される。すなわち、界磁巻線9および三相の電機子巻線21は、ハウジング4に形成された多数の冷却風通気孔26、27を通ってハウジング4内に吸い込まれた冷却風によって冷却される。
【0034】
また、導電体35は、両側に隣設された冷却風導入窓61、62を冷却風が通過することにより放熱する。さらに、電圧調整装置5の集積回路および整流装置6の正極側、負極側ダイオード41、42は、樹脂リヤカバー7に形成された多数の冷却風導入窓61〜65を通って樹脂リヤカバー7内に吸い込まれた冷却風が冷却フィン、正極側、負極側冷却フィン31、32に当たることで、これらが冷やされることにより、これを介して放熱する。
【0035】
〔実施形態の効果〕
以上のように、本実施形態の車両用交流発電機においては、樹脂リヤカバー7の肉厚部66内にインサート成形される導電体35を樹脂リヤカバー7の中心を軸芯とした同心円上に配置し、且つ多数の冷却風導入窓61〜65を、樹脂リヤカバー7の中心を軸芯とした同心円上に配置した導電体35の略円弧形状に沿うように形成している。これにより、車両用交流発電機の電気部品に冷却風を導入するための冷却風導入窓61〜65をインサート成形された導電体35で遮ることはない。すなわち、冷却風導入窓面積が減少することはないので、電圧調整装置5および整流装置6の冷却性を損なうことはなく、効率良く電圧調整装置5および整流装置6を冷却することができる。
【0036】
また、本実施形態の樹脂リヤカバー7では、樹脂リヤカバー7の肉厚部66内にインサート成形した導電体35の径方向の両側で冷却風導入窓61、62を開口しているため、導電体35自身の発熱を抑制することができる。これにより、樹脂リヤカバー7内にインサート成形された導電体35そのものが自身に流れる電流によって発熱する発熱量を抑えることができるので、樹脂リヤカバー7が破損する可能性は全くない。
【0037】
また、一端が整流装置6の直流出力端子33に接続され、他端が整流装置6の外部接続端子34に接続された導電性金属よりなる導電体35を、樹脂リヤカバー7の肉厚部66内にインサート成形し、且つ樹脂リヤカバー7の中心を軸芯とした同心円上に配置することにより、電圧調整装置5および整流装置6の冷却性を損なうことなく、電圧調整装置5および整流装置6を新設計することなく、あるいは電圧調整装置5および整流装置6をシャフト8を中心に回転させることなく、整流装置6と外部とを接続するための外部接続端子34を車両側の要求に合わせて任意の位置に設定配置することができる。
【0038】
〔他の実施形態〕
本実施形態では、本発明を車両に搭載されたエンジンにより回転駆動される車両用交流発電機に適用したが、本発明を車両搭載用エンジンを除く内燃機関、電動モータ、水車、風車等の駆動源により回転駆動される交流発電機に適用しても良い。また、本実施形態では、正極側、負極側整流素子として正極側、負極側ダイオード41、42を使用したが、正極側、負極側整流素子としてMOS−FET等の半導体素子を用いても良い。
【0039】
本実施形態では、樹脂リヤカバー7を構成する電気絶縁性樹脂内にインサート成形される導電体35の一端を整流装置6の直流出力端子33に接続したが、樹脂カバーを構成する電気絶縁性樹脂内にインサート成形される複数の導電体の一端を電圧調整装置5の複数の信号入出力端子(例えばイグニッションスイッチに接続されるIG端子、バッテリー電圧を検出するS端子、チャージランプに接続されるL端子等)に接続しても良い。
【0040】
本実施形態では、導電体35の両側に、樹脂リヤカバー7の中心を軸芯とした同心円上に配置した複数の冷却風導入窓61、62を設けたが、導電体35の片側に、樹脂リヤカバー7の中心を軸芯とした同心円上に配置した複数の冷却風導入窓を設けても良い。なお、冷却風導入窓の径方向の幅は同一でも、異なっていても良い。また、本実施形態では、導電体35を樹脂リヤカバー7の側壁部内において樹脂リヤカバー7の中心を軸芯とした略同心円上に配置したが、導電体を樹脂カバーの周壁部内において樹脂カバーの中心を軸芯とした略同心円上に配置しても良い。この場合には、導電体は部分円環状となる。
【0041】
本実施形態では、整流装置6の直流出力端子33を正極側冷却フィン31の面方向に対して板厚方向(シャフト8の軸方向)に配置したが、整流装置6の直流出力端子33を正極側冷却フィン31の面方向(径方向)に配置しても良い。さらに、電圧調整装置5の信号入出力端子を、シャフト8の軸方向または径方向に延びるように配置しても良い。また、外部接続端子を、シャフト8の軸方向または径方向に延びるように配置しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用交流発電機の樹脂リヤカバーを示した平面図である(実施形態)。
【図2】(a)は図1のA−A断面図で、(b)は図1のB−B断面図である(実施形態)。
【図3】車両用交流発電機の主要構造を示した断面図である(実施形態)。
【図4】車両用交流発電機の電気回路を示した回路図である(実施形態)。
【図5】整流装置の主要構造を示した断面図である(実施形態)。
【符号の説明】
1 バッテリー
2 回転子
3 固定子
4 ハウジング
5 電圧調整装置(電気部品)
6 整流装置(電気部品)
7 樹脂リヤカバー(樹脂カバー)
8 シャフト
9 界磁巻線
10 ポールコア
21 電機子巻線
31 正極側冷却フィン
32 負極側冷却フィン
33 直流出力端子
34 外部接続端子
35 導電体
41 正極側ダイオード(正極側整流素子)
42 負極側ダイオード(負極側整流素子)
61 冷却風導入窓
62 冷却風導入窓
63 冷却風導入窓
64 冷却風導入窓
65 冷却風導入窓

Claims (4)

  1. 回転子および固定子を支持するハウジングと、
    このハウジングに固定された電気部品と、
    外部と接続するための外部接続端子と、
    一端が前記電気部品に接続され、且つ他端が前記外部接続端子に接続された導電体と、
    前記電気部品を保護するために前記ハウジングに装着されて、内部に前記導電体を樹脂一体成形した樹脂カバーと
    を備えた交流発電機において、
    前記電気部品は、前記固定子に巻装された多相の電機子巻線で発生した交流出力を整流して直流出力に変換する複数個の整流素子を有する整流装置を含むものであり、
    前記整流装置は、前記複数個の整流素子のうち正極側の整流素子を冷却するための正極側冷却フィン、およびこの正極側冷却フィンの面方向に対して直交する軸方向に延びるように配設されて、直流出力を外部に取り出すための直流出力端子を有し、
    前記導電体の一端は、前記整流装置の直流出力端子に接続され、
    前記導電体は、前記樹脂カバーの中心を軸芯とした略同心円上に配置され、
    前記樹脂カバーの前記導電体の両側には、前記導電体の内周および外周に沿うように冷却風導入窓が開口し、
    前記導電体は、径方向の両側に隣接された前記冷却風導入窓を冷却風が通過することにより放熱することを特徴とする交流発電機。
  2. 請求項1に記載の交流発電機において、
    前記電気部品は、前記回転子に巻装された界磁巻線へ供給する励磁電流を制御して前記固定子に巻装された多相の電機子巻線の出力電圧を調整する電子制御回路を有する電圧調整装置を含むものであり、
    前記電圧調整装置は、軸方向に延びるように配設されて、信号を入出力するための信号入出力端子を有し、
    前記導電体の一端は、前記電圧調整装置の信号入出力端子に接続されていることを特徴とする交流発電機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の交流発電機において、
    前記樹脂カバーは、電気絶縁性樹脂よりなり、この電気絶縁性樹脂内に前記導電体をインサート成形すると共に、前記ハウジングの軸方向のプーリ側とは逆側端部に締結具を用いて締め付け固定されていることを特徴とする交流発電機。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちいずれかに記載の交流発電機において、
    前記導電体は、導電性金属または導電性樹脂よりなる板状体または帯状体で、前記導電体と同様にして前記樹脂カバーの中心を軸心とした同心円状に配置され略円弧状に開口形成された多数の冷却風導入窓が形成された前記樹脂カバーのうち、前記導電体と径方向に隣接する前記冷却風導入窓以外の前記冷却風導入窓間よりも径方向に肉厚であり略円弧形状の肉厚部内にインサート成形されており、一端が前記電気部品にローレット結合またはボルト締めまたは溶接され、他端が前記外部接続端子にローレット結合またはボルト締めまたは溶接されていることを特徴とする交流発電機。
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