JP4742418B2 - 電機子およびその電機子を用いたモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータに組み込まれる電機子、およびその電機子を用いたモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
DCブラシレスモータ等のモータは、ハウジングとこのハウジングに対して相対的に回転自在であるロータとを備えている。ロータには界磁磁石が装着され、この界磁磁石に対向する電機子がハウジングに装着されている。電機子は、複数枚の金属薄板である電磁鋼板を積層することによって構成される鉄心と、鉄心に巻かれたコイルとを備え、鉄心は、環状の継鉄部の内周側あるいは外周側に突出した磁極部が継鉄部と一体化され、コイルが磁極部に所定通りに巻かれている。
【0003】
一般的に、モータには、電機子の半径方向外側にロータが配設されるアウターロータ型のものと、電機子の半径方向内側にロータが配設されるインナーロータ型のものが存在する。このインナーロータ型のモータでは、電機子の磁極部にコイルを所定通りに巻きつけようとするとき、コイル間を接続する渡り線が半径方向内側に寄り、コイルを巻きつけるのに不都合を生じる。そのために、合成樹脂製インシュレータが鉄心に取り付けられ、このインシュレータに設けた掛止部にコイルの渡り線が掛止するように構成することが提案されている(例えば、特開平7−79557号公報)。
【0004】
またさらに鉄心の一部に掛止突起を設けた構成によって、インシュレータなしにコイルの渡り線が掛止可能な構成も提案されている(例えば、特開平9−322453号公報)。
【0005】
以下、本従来例について図7を用いて詳細に説明する。図7において、本従来例の電機子は、環状の継鉄部2の内周側よりコイル5を巻回するための略T字型の磁極部1を複数個突出した環形の金属薄板10を複数枚積層して鉄心100を構成し、これら積層した金属薄板10の表面に絶縁膜(図示せず)を形成し、磁極部1にコイル5を巻回している。特に、複数枚の金属薄板10のうち矢印Xで示した厚み方向の一端寄りの金属薄板10の各磁極部1の間から、継鉄部2の内周を底部として厚み方向の一端外方へ延出する掛止突起14を設けコイル5同士を結線する渡り線6を掛止するようにしている。
【0006】
以上、鉄心の一部に掛止突起を設けた従来例の詳細を説明したが、さらに他の従来例として、鉄心の一部の金属薄板に継鉄部の内周からさらに内周方向に突出した掛止突起を設けた構成によって、コイルの渡り線が掛止可能な構成も提案されている(例えば、特開2000−102203号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような電機子を有するモータにおいては、次の通りの問題がある。まず、掛止部を設けたインシュレータを用いる場合、モータ、特に電機子の構成部品が多くなる。また、このインシュレータを鉄心に取り付けるための作業が必要となり、モータの組み付け作業工程が多くなる。特に、小型のモータでは電機子も小さく作業性が悪くなる。
【0008】
一方で、従来例として挙げた他の例のように、鉄心の一部の金属薄板を切り起こすことによって、掛止突起を形成した場合では、前記の課題は解決される。しかし、従来例で提案されている掛止突起の構成では以下の課題がある。すなわち、一方は、コイルの渡り線が掛止される掛止突起が、継鉄部の内周上を根元として鉄心の厚み方向へ曲げ加工した構成であり、渡り線はこの根元付近に掛止される。また他方は、コイルの渡り線が掛止される掛止突起が、継鉄部の内周上を根元として内周方向に延出する構成であり、渡り線はこの根元付近よりさらに内周に掛止される。
【0009】
これより、これら従来例の構成では、コイル間を接続する渡り線が継鉄部の内周よりさらに半径方向内側に寄り、磁極部にコイルを所定通りに巻きつけようとするとき、掛止突起間の渡り線が磁極部上に位置し、コイルを巻きつけるのに不都合を生じる。すなわち、コイルを磁極部上に巻く作業を行う場合、継鉄部近辺で渡り線が作業の妨げにならないような処置も行う必要が有り作業能率が低下する。このため作業能率を上げるには、渡り線の処理近辺を渡り部とし、その分磁極部上半径方向のコイル巻回有効範囲を狭くするか、あるいは継鉄部の半径方向の幅を狭くする必要がある。しかしながら、コイルの巻回範囲を狭くするか、あるいは継鉄部の半径方向の幅を狭くすることで、電機子の磁気特性が十分に得られないおそれがあった。
【0010】
本発明の目的は、インシュレータ等の新たな部材を設けることなく、渡り線により磁極部上にコイルを巻く作業効率を低下させることなく、さらに十分なコイル巻回有効範囲および継鉄部の半径方向の幅を確保することで所望の磁気特性を得ることを可能とし、これにより小型で高性能なモータを構成できる電機子を提供することにある。
【0015】
本発明の電機子は、環状の継鉄部およびその内周側に複数個突出した磁極部を有する、金属薄板が複数枚積層されてなる鉄心と、磁極部のそれぞれに巻回されたコイルとを備え、鉄心における一端部側の金属薄板は、磁極部間に位置すると共に他の金属薄板の継鉄部の外周側稜線より内周方向に向かって窪む凹部と、凹部において鉄心の厚み端部外方向へ斜めに折り曲げて延出するように外周側から切り起こすと共にコイルを接続する渡り線を掛止する複数個の掛止突起とを有し、前記磁極部の両側に配置された一対の前記掛止突起により掛止された前記渡り線は、前記一対の掛止突起間に位置する前記コイルの継鉄部寄り端部よりも外周側に位置する構成である。
【0016】
この構成により、鉄心にコイルの渡り線が掛止される掛止突起が設けられているので、従来必要であったインシュレータが不要となり、電機子の構成を簡単にすることができる。また、コイルの渡り線が掛止される掛止突起は、継鉄部の外周側付近にて掛止突起の根元が位置し、渡り線はこの根元付近に掛止される。このため、渡り線も継鉄部の内周側に対しより外周側にて位置することが可能となる。この結果、渡り線が磁極部上に位置せず、磁極部にコイルを所定通りに巻きつけようとするとき、渡り線により巻き付け作業を妨げるような不都合を生じず、電機子の組立作業も容易になる。さらに、渡り線の処置領域を確保するため、コイルの巻回範囲を狭くするとか、あるいは継鉄部の半径方向の幅を狭くするようなことは必要なく、電機子の十分な磁気特性を得ることが可能となる。また掛止突起が、鉄心の外周側に設けられているため、渡り線を掛けるために必要な折り曲げ量が内周側にある時と比較して少なくてすむため、靭性の低い材料であっても構成が可能であり、また掛止突起の高さを低くすることができるためモータの薄型化が可能である。また、掛止突起が継鉄部からさらに外周方向に突き出た構成でないため、外周方向の領域を確保する必要もなく、モータの小型化が可能である。
【0017】
また、本発明の電機子は、掛止突起を有する金属薄板は、継鉄部の内周側あるいは外周側に延出し、鉄心を外装部材に固定する固定部を有する構成である。
【0018】
この構成により、従来外装部材等にたとえば接着剤で鉄心を固定していたが、新たな固定部材等を設けることなく、鉄心の一部を使って電機子をネジ止め等で固定することが可能になり、掛止突起の効果と同時に組み立て性の向上、衝撃、アウトガス等に関する信頼性の向上を図ることができる。
【0019】
また、本発明の電機子は、掛止突起を有する金属薄板の厚みが、他の金属薄板の厚みより厚い構成である。
【0020】
この構成により、掛止突起を有する金属薄板の厚みを他の金属薄板の厚みより厚くすることで、掛止突起の渡り線を掛止する強度を上げることが可能で、渡り線の配線作業にて渡り線に十分な張力をかけることができ、渡り線処理の信頼性を上げることが可能となる。また、鉄心を外装部材に固定する固定部を有する金属薄板の厚みを厚くすることで、固定部の強度を上げることが可能で、ネジ止め等で固定する強度を上げることができ、組み立て性の向上、衝撃に関する信頼性の向上を図ることができる。
【0025】
また、本発明の電機子は、掛止突起を有する金属薄板のけい素含有量が、他の金属薄板のけい素含有量よりも低い電磁鋼板とした構成である。
【0026】
この構成により、たとえ低鉄損特性を得るためにけい素含有量の多い低鉄損特性をもった電磁鋼板を主に使用しても、掛止突起や外装部材に固定する固定部を設けた曲げ加工等を施す必要がある限られた金属薄板のみをけい素含有量が少ないことで靭性の高い電磁鋼板とすることで、鉄心の低鉄損特性を確保しながら所定の形状とすることが可能である。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0034】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の電機子の要部を示す斜視図である。また、図2は本発明の第1の実施の形態の電機子の要部を示す側断面図である。図1において、本第1の実施の形態に係る電機子は、略T字型の磁極部1が環状の継鉄部2の内周側に40度毎に9本突出した直径20mmの金属薄板10を複数枚積層した鉄心100と、磁極部1に巻回されたコイル5を有している。さらに、これら積層した金属薄板10の表面に絶縁膜(図示せず)を形成しており、複数枚の金属薄板10のうち矢印Xで示した厚み方向の一端寄りの金属薄板10の各磁極部1の間から厚み方向の一端外方へ延出する掛止突起4が設けられている。掛止突起4は、各磁極部1に各々巻回されたコイル5同士を結線する渡り線6を掛止するようにしたものである。コイル5は、銅等の導体からなる細芯を電気絶縁ワニス等で被覆した線材を、各磁極部1に巻回したものである。金属薄板10は、磁気回路が形成できる磁性体であればよいが、塑性加工が容易で、かつ鉄損が比較的少ないけい素鋼板を所望の形状にプレス型で打ち抜くことで得られるものがより好ましい。絶縁膜(図示せず)は、コイル5に電圧が印加されてもコイル5と金属薄板10との間の通電を阻止できる程度の膜厚となるように、絶縁材を金属薄板10の表面全域に塗布される。
【0035】
図2に示すように、掛止突起4は、複数枚の金属薄板10のうち厚み方向の一端から数えて1枚目の金属薄板10に以下の手順で形成されている。すなわち1枚目の金属薄板10として、相隣り合う磁極部1の間の中央に位置し、継鉄部2の外周と内周間より径方向の内周側へ平面視矩形の掛止突起4を張り出し、その両端に外周方向に延びた凹部11を設けたものを用意する。これら一対の凹部11の外周側にある掛止突起4の底部を折り目として、掛止突起4の根元を一端外方へ略90度に折り曲げる。さらに、渡り線6の引っ掛かりを良くするために、掛止突起4をその先端が金属薄板10の径方向の外側へ延出するように、掛止突起4の根元と先端の間で折り曲げてもよい。
【0036】
図1に示すように磁極部1を挟む一対の掛止突起4により掛止された渡り線6は、一対の掛止突起4に挟まれたコイル5の継鉄部2寄り端部よりも外周側に位置し、掛止突起4の間に渡される渡り線6は、ほぼ直線的に配置されることになる。
【0037】
本第1の実施の形態では、凹部11の底部の位置を適切にとることにより、渡り線6がコイル5の継鉄部2寄り端部に重ならないように構成されている。すなわち、掛止突起4は、継鉄部2の内周側と外周側の間にて掛止突起4の根元が位置し、渡り線6はこの根元付近に掛止される。このため、渡り線6も継鉄部2の内周側と外周側の間にて位置することが可能となる。この結果、渡り線6が磁極部1上に位置せず、渡り線6とコイル5が重なってお互い組立作業を妨げるようなことがない。これより、渡り線6を考慮せず磁極部1にコイル5を所定通りに巻きつけることができるため、従来の構成に比べて効率よく電機子の組立作業を行うことができる。
【0038】
また、磁極部1をつなぐ継鉄部2の磁路は、界磁マグネット(図示せず)に残留磁束密度の高いものを使用する場合、飽和を避けるために十分大きく取る必要がある。本構成では、継鉄部2とコイル5間に渡り線6を配線処理するための渡り部を確保する必要がないため、継鉄部2の半径方向の幅が渡り部により制約されることがない。このため、飽和を避けるために十分な継鉄部2の半径方向の幅をとることができる。
【0039】
なお、本第1の実施の形態では継鉄部2の内周側に40度毎に磁極部1が9本突出した直径20mmの環形の金属薄板10を複数枚積層した鉄心100で説明したが、磁極部1の角度、または本数、または継鉄部2の直径がこれらに限定されるものでない。
【0040】
また、本第1の実施の形態では掛止突起4の延出方向を金属薄板10の面を底面として、この底面に対して一端外方へ略90度に折り曲げることで延出する構成で説明したがこの角度に限るものでない。特に、90度からさらに180度折り曲げ加工することで、掛止突起4の高さを極力低くすることができ、掛止突起4による厚み方向の制約を極力低く抑えることができる。すなわち、例えば掛止突起4を設けたため、鉄心100の肉厚を減らすというようなことを抑えることができる。
【0041】
また、掛止突起4は一対の磁極部1の間に1個ずつ設けた構成で説明したが、一対の磁極部1の間に複数個あっても同様の効果を得る。
【0042】
また、複数枚の金属薄板10のうち掛止突起4が厚み方向最上層の金属薄板10に掛止突起4を設けた構成で説明したが、厚み方向の最下層あるいは最上層と最下層に掛止突起4を設けても同様の効果を得る。
【0043】
また、複数枚の金属薄板10のうち厚み方向の一端から数えて1枚目の金属薄板10に掛止突起4を設けた構成で説明したが、厚み方向の一端から数えて1枚目からの複数枚の金属薄板に掛止突起4を設けても同様の効果を得る。
【0044】
また、金属薄板が複数枚積層された鉄心で説明したが、金属薄板が1枚のみの鉄心であっても、同様な掛止突起を設けることにより同様の効果を得ることができる。
【0045】
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態の電機子の要部を示す斜視図である。図3において、第1の実施の形態と同様の構成については、説明を省略する。
【0046】
本第2の実施の形態では、掛止突起7が厚み方向最上層の金属薄板10の継鉄部2の外周側で、各磁極部1の間に位置する部分を切り起こすことによって、形成されている。掛止突起7は、掛止突起7の両端に設けられた凹部3の底部を両端として厚み方向に折り曲げられている。折り曲げが30度程度の浅い角度でも、掛止突起7が外周側にあるために、渡り線6は所望の通りの強度で保持することが可能になる。また、第1の実施の形態と同様、渡り線6がコイル5の継鉄部寄り端部と重なることがなく、継鉄部2の半径方向の幅が渡り部により制約されることがないので飽和を避けるために十分な継鉄部2の半径方向の幅をとることができる。さらに、本構成では折り曲げ角度が小さくても渡り線6を掛止する強度を確保でき、これより掛止突起7の高さを極力低くすることができ、掛止突起7による厚み方向の制約を極力低く抑えることができる。すなわち、例えば掛止突起7を設けたため、鉄心100の肉厚を減らすというようなことを抑えることができる。また、掛止突起7は継鉄部2の外周からさらに外周方向に突き出た構成でないため、外周方向の外装間領域を確保する必要もなく、モータの小型化が可能である。
【0047】
なお、掛止突起7は一対の磁極部1の間に1個ずつ設けた構成で説明したが、一対の磁極部1の間に複数個あっても同様の効果を得る。
【0048】
また、複数枚の金属薄板10のうち掛止突起7が厚み方向最上層の金属薄板10に掛止突起7を設けた構成で説明したが、厚み方向の最下層あるいは最上層と最下層に掛止突起7を設けても同様の効果を得る。
【0049】
また、複数枚の金属薄板10のうち厚み方向の一端から数えて1枚目の金属薄板10に掛止突起7を設けた構成で説明したが、厚み方向の一端から数えて1枚目からの複数枚の金属薄板に掛止突起7を設けても同様の効果を得る。
【0050】
また、金属薄板が複数枚積層された鉄心で説明したが、金属薄板が1枚のみの鉄心であっても、同様な掛止突起を設けることにより同様の効果を得ることができる。
【0051】
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施の形態の電機子の要部を示す斜視図である。図4において、第1の実施の形態または第2の実施の形態と同様の構成については、説明を省略する。
【0052】
図4に示すように本第3の実施の形態では、最上層の掛止突起4を有する金属薄板10上にさらに鉄心100の外方に突出した電機子を固定する固定部12が形成されている。さらに電機子を固定する固定部12には、貫通穴12aが設けられており、ネジ(図示せず)によって、外装部材(図示せず)等に締結が可能な構成となっている。
【0053】
このように本第3の実施の形態では、第1の実施の形態または第2の実施の形態で説明した効果を維持しながら、鉄心100の一部を使って電機子をネジ止め等で固定することが可能になり、固定用の接着剤や新たな固定部材が必要なくなるので、組み立て性の向上、外部からの衝撃、接着剤により磁気ディスク装置に悪影響を与えるアウトガス等に関する信頼性の向上と低コスト化を図ることができる。
【0054】
なお、最上層の掛止突起4を有する金属薄板の厚みを厚くすることで、掛止突起4の渡り線6を掛止する強度を上げることが可能で、渡り線6の配線作業にて渡り線6に十分な張力をかけることができ、渡り線処理の信頼性を上げることが可能となる。さらに、鉄心100を外装部材に固定する固定部12の強度も上げることが可能で、ネジ止め等で固定する強度を上げることができ、組み立て性の向上、衝撃に関する信頼性の向上をより効果的に図ることができる。
【0055】
また、本第3の実施の形態では、最上層の掛止突起4を有する金属薄板10上にさらに鉄心100の外方に突出した電機子を固定する固定部12が形成されている構成で説明したが、固定部12は金属薄板上にさらに鉄心100の内方に突出した構成も可能であり、同様の効果を得ることができる。
【0056】
(第4の実施の形態)
図5は、本発明の第4の実施の形態の電機子を説明するため、図1、図2で例示した電機子で使用される鉄心100の側断面を示す側断面図である。鉄心100は電磁鋼板である金属薄板8および金属薄板9により構成され、最上層の金属薄板9には、掛止突起90が設けられている。掛止突起90を構成するためこのような曲げ加工を行うには、金属薄板9には一定以上の靭性が必要である。しかしながら、例えば鉄心材料に適したけい素鋼板の場合、低鉄損特性等の良い材料は、けい素の含有量が多くなり、そのため靭性が極端に低下する傾向にある。そこで、本第4の実施の形態では折り曲げ加工のために靭性が高いことを必要とする最上層の金属薄板9を、たとえばけい素含有量0.5〜3重量%の曲げ加工の容易なけい素鋼板とし、その他の金属薄板8は、低鉄損特性を有するけい素含有量5.5〜7.5重量%のけい素鋼板を用いている。
【0057】
このように本第4の実施の形態では、鉄心100の低鉄損特性を確保しながら折り曲げ加工の必要な金属薄板9のみ所定の形状に加工することが可能である。
【0058】
(第5の実施の形態)
図6は、本発明の第5の実施の形態としてのモータの要部を示す側断面図である。ここでは、インナーロータ型のDCブラシレスモータの例を挙げており、シャフト24を中心として左右対称であり、図6では左側のみを示している。図6において、本第5の実施の形態に係るモータは、第1の実施の形態で説明したのと同様の図1の斜視図に示す環状の電機子20を具備し、電機子20の内側に、シャフト24を中心としてロータ30を配置した構成である。鉄心を構成する金属薄板10の最上層の金属薄板のみには、第3の実施の形態で示したように鉄心の外方に突出し、貫通穴12aを設けた固定部12が形成されている。電機子20は、この貫通穴12aを介してモータの本体であるベース29に、取り付けネジ26で固定されている。また、シャフト24はベース29に固定されており、ロータ30はシャフト24を中心に自在に回転する。ロータ30は、シャフト24よりロータ30を支持するスラストプレート23を介し、界磁磁石であるマグネット21をロータハブ22で支持して、ベース29に対して相対的に回転する。
【0059】
また、鉄心を構成する金属薄板10の最上層の金属薄板のみには、第1の実施の形態で説明したように、渡り線6を掛止する複数個の掛止突起4が形成されている。すなわち、本第5の実施の形態では、図1に示す電機子の凹部11の底部の位置を適切にとることにより、渡り線6がコイル5の継鉄部寄り端部に重ならないように構成されている。すなわち、掛止突起4は、図1に示す継鉄部2の内周側と外周側の間にて掛止突起4の根元が位置し、渡り線6はこの根元付近に掛止される。このため、渡り線6も継鉄部2の内周側と外周側の間にて位置することが可能となる。この結果、渡り線6が図1に示す磁極部1上に位置せず、渡り線6とコイル5が重なってお互い組立作業を妨げるようなことがない。これより、渡り線6を考慮せず磁極部1にコイル5を所定通りに巻きつけることができるため、従来の構成に比べて効率よくモータの組立作業を行うことができる。
【0060】
なお、本第5の実施の形態では、電機子20として図1に示す電機子を挙げて説明したが、第2の実施の形態で説明した図3に示すような電機子でも同様な効果が得られる。
【0061】
また、本第5の実施の形態では、電機子20は、最上層の金属薄板の貫通穴12aを介してモータの本体であるベース29に取り付けネジ26で固定されている例を挙げて説明し、固定部12により組み立て性の向上等効果的であるが、最上層の金属薄板に固定部12を有さず、他の方法で電機子を固定することも可能である。
【0062】
また、折り曲げ加工のために靭性が高いことを必要とする最上層の金属薄板10を、たとえばけい素含有量0.5〜3重量%の曲げ加工の容易なけい素鋼板とし、その他の金属薄板10は、低鉄損特性を有するけい素含有量5.5〜7.5重量%のけい素鋼板を用いることにより、第4の実施の形態で説明したように加工面においてより効果的である。
【0064】
以上説明したように、本発明は環状の継鉄部およびその内周側に複数個突出した磁極部を有する、金属薄板が複数枚積層されてなる鉄心と、磁極部のそれぞれに巻回されたコイルとを備え、鉄心における一端部側の金属薄板は、磁極部間に位置し継鉄部の外周側から内周方向に窪む凹部と、凹部において鉄心の厚み端部外方向へ斜めに折り曲げて延出するように外周側から切り起こすと共にコイルを接続する渡り線を掛止する複数個の掛止突起とを有し、前記磁極部の両側に配置された一対の前記掛止突起により掛止された前記渡り線は、前記一対の掛止突起間に位置する前記コイルの継鉄部寄り端部よりも外周側に位置することにより、従来必要であったインシュレータが不要となり、電機子の構成を簡単にすることができ、磁極部にコイルを所定通りに巻きつけようとするとき、渡り線により巻き付け作業を妨げるような不都合を生じず、電機子の組立作業も容易になり、継鉄部の半径方向の幅を狭くするようなことは必要なく、電機子の十分な磁気特性を得ることが可能となり、靭性の低い材料であっても構成が可能であり、また掛止突起の高さを低くすることができるためモータの薄型化が可能であるというすぐれた効果を有する電機子を提供することができる。
【0065】
また、本発明は環状の継鉄部およびその内周側に複数個突出した磁極部を有する、金属薄板が複数枚積層されてなる鉄心と、磁極部のそれぞれに巻回されたコイルとを備え、鉄心における少なくとも一端部側の金属薄板は、コイルを接続する渡り線が掛止された複数個の掛止突起を有し、掛止突起を有する金属薄板のけい素含有量が、他の金属薄板のけい素含有量よりも低いことにより、たとえ低鉄損特性を得るためにけい素含有量の多い低鉄損特性をもった電磁鋼板を主に使用しても、曲げ加工等を施す必要がある限られた金属薄板のみをけい素含有量が少ないことで靭性の高い材料とすることで、鉄心の低鉄損特性を確保しながら所定の形状とすることが可能であるというすぐれた効果を有する電機子を提供することができる。
【0068】
さらに、本発明は上述した電機子を具備した構成により、電機子の構成を簡単にすることができ、電機子の組立作業も容易となり、その結果、小型で高性能なすぐれた効果を有するモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電機子の要部を示す斜視図
【図2】本発明の第1の実施の形態の電機子の要部を示す側断面図
【図3】本発明の第2の実施の形態の電機子の要部を示す斜視図
【図4】本発明の第3の実施の形態の電機子の要部を示す斜視図
【図5】本発明の第4の実施の形態の電機子の要部を示す側断面図
【図6】本発明の第5の実施の形態のモータの要部を示す側断面図
【図7】従来の電機子の要部を示す斜視図
【符号の説明】
1 磁極部
2 継鉄部
3、11 凹部
4、7、14、90 掛止突起
5 コイル
6 渡り線
8、9、10 金属薄板
12 固定部
20 電機子
21 マグネット
22 ロータハブ
23 スラストプレート
24 シャフト
26 取り付けネジ
29 ベース
30 ロータ
100 鉄心
Claims (5)
- 環状の継鉄部およびその内周側に複数個突出した磁極部を有する、金属薄板が複数枚積層されてなる鉄心と、前記磁極部のそれぞれに巻回されたコイルとを備え、 前記鉄心における一端部側の金属薄板は、前記磁極部間に位置すると共に他の金属薄板の前記継鉄部の外周側稜線よりも内周方向に向かって窪む凹部と、前記凹部において前記鉄心の厚み端部外方向へ斜めに折り曲げて延出するように外周側から切り起こすと共に前記コイルを接続する渡り線を掛止する複数個の掛止突起とを有し、前記磁極部の両側に配置された一対の前記掛止突起により掛止された前記渡り線は、前記一対の掛止突起間に位置する前記コイルの継鉄部寄り端部よりも外周側に位置することを特徴とする電機子。
- 前記掛止突起を有する前記金属薄板は、前記継鉄部の内周側あるいは外周側に延出し、前記鉄心を外装部材に固定する固定部を有することを特徴とする請求項1に記載の電機子。
- 前記掛止突起を有する前記金属薄板の厚みが、他の前記金属薄板の厚みより厚いことを特徴とする請求項2に記載の電機子。
- 前記掛止突起を有する前記金属薄板のけい素含有量が、他の前記金属薄板のけい素含有量よりも低い電磁鋼板であることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の電機子。
- 請求項1から4までのいずれかに記載の電機子を具備したことを特徴とするモータ。
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