JP4742357B2 - 2,2’−ビピリジン内包型デンドリマー、その製造方法、2,2’−ビピリジン型二座配位子及びその配位構造を有するルイス酸触媒 - Google Patents

2,2’−ビピリジン内包型デンドリマー、その製造方法、2,2’−ビピリジン型二座配位子及びその配位構造を有するルイス酸触媒 Download PDF

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Description

本発明は、新規な2,2’−ビピリジン内包型デンドリマー、このものを製造する方法、このデンドリマーのうちのある種のものからなる2,2’−ビピリジン型二座配位子及びこのものの配位構造を有する含銅ルイス酸触媒に関するものである。
デンドリマーは中心核から周囲に樹木状に枝分かれした分子構造を有し、コアと呼ばれる中心部分とデンドロンと呼ばれる枝分かれ繰り返し部分、及び末端基から構成され、分子構造及び分子サイズを高度に制御することが可能な高分子化合物である。この特異な構造に着目し、近年デンドリマーの様々な部位に官能基を導入することにより、機能性高分子としての利用が試みられている(非特許文献1参照)。
デンドリマーに触媒機能をもたせることもその1つで、既にこれまでに多くのデンドリマー固定化触媒が開発され、その殆どはデンドリマー分子の最外殻に触媒を固定化したものや中心核に触媒を固定化したものである(非特許文献2、3参照)。
例えば代表的なデンドリマー固定化有機金属触媒として、デンドリマーの末端に導入したジアミンを二座配位子としたデンドリマー固定化ニッケル錯体触媒(非特許文献4参照)、デンドリマーのコア部に導入したビスオキサゾリン骨格を二座配位子としたデンドリマー固定化銅(II)トリフラート触媒(非特許文献5、6参照)などが挙げられる。
またデンドリマー固定化有機金属触媒は、そのサイズがナノレベルであることから、液相膜反応器(メンブレンリアクター)への適用により、触媒のリサイクルによる連続反応化も可能である(非特許文献7、8参照)。これらの達成によりデンドリマーの特異な構造に起因する新規触媒の設計も求められ、そのためデンドリマーのコア部に配位子骨格を導入した配位子内包型デンドリマー等の簡便な製造法の開発が要望されている。
例えば二座配位子として有効な2,2’−ビピリジン骨格をコア部に有するデンドリマーは既に報告されているが、これらは何れもデンドリマーの世代数は小さく、またその触媒としての利用はこれまで報告されていない(非特許文献9、10参照)。
「デンドリマーズ・アンド・デンドロンズ(Dendrimers and Dendrons)」、2001年、p.51(WILEY−VCH) 「有機合成化学協会誌」、2000年、第58巻、p.988 「化学工業」、2001年、第52巻、p.933 「ネイチャー(Nature)」、1994年、第372巻、p.659 「マクロモレキュールズ(Macromolecules)」、1997年、第30巻、p.1228 「テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron. Lett.)」、2003年、第44巻、p.3535 「ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティー(J.Am.Chem.Soc.)」、1996年、第118巻、p.11111 「ジャーナル・オブ・キャタリスト(J.Cat.)」、1999年、第183巻、p.163 「インオーガニック・ケミストリー(Inorg.Chem.)」、2002年、第41巻、p.3578 「ジャーナル・オブ・ザ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)」、2003年、第68巻、p.9019
本発明の課題は、このような事情のもとで、有機基修飾型ルイス酸触媒の原料となる2,2’−ビピリジン型二座配位子としてある種のものが有用である、デンドリマーのコア部に2,2’−ビピリジン骨格を有する2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーを提供することにある。
本発明者らは、前記した2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーについて鋭意研究を重ねた結果、溶媒中において水酸基置換2,2’−ビピリジンと、特定の構造のデンドロンとを反応させると、新規な2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーが容易に得られること、そしてこの2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーのうちのある種のものは二座配位子として利用でき、このものを配位子とし調製されるデンドリマー固定化銅化合物は、ルイス酸により活性化される有機反応を効率的に促進させることから、新規ルイス酸触媒として有用であることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)一般式(I)
Figure 0004742357
[式中、Gは一般式(II)
Figure 0004742357
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、Xは水素原子、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基またはナトリウムカルボキシレート基で置換されていてもよい、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは2以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である]
で表されるデンドリマーであることを特徴とする2,2’−ビピリジン内包型デンドリマー。
(2)一般式(III)
Figure 0004742357
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、Xは水素原子、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基またはナトリウムカルボキシレート基で置換されていてもよい、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、Tはハロゲン原子、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは2以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表されるハロ置換デンドロンと、一般式(IV)
Figure 0004742357
で表される水酸基置換2,2’−ビピリジンとを塩基の存在下に溶媒中で反応させることを特徴とする一般式(I)
Figure 0004742357
[式中、Gは一般式(II)
Figure 0004742357
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、Xは水素原子、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基またはナトリウムカルボキシレート基で置換されていてもよい、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは2以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である]
で表される2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーの製造方法。
(3)一般式(V)
Figure 0004742357
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、Xは水素原子、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基またはナトリウムカルボキシレート基で置換されていてもよい、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは2以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される水酸基置換デンドロンと、一般式(IV)
Figure 0004742357
で表される水酸基置換2,2’−ビピリジンとを、脱水縮合剤の存在下に溶媒中で反応させることを特徴とする一般式(I)
Figure 0004742357
[式中、Gは一般式(II)
Figure 0004742357
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、Xは水素原子、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基またはナトリウムカルボキシレート基で置換されていてもよい、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは2以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である]
で表される2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーの製造方法。
(4)前記(1)記載の2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーのうち、Xがアルコキシ基またはアルコキシカルボニル基で置換された、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基である2,2’−ビピリジン型二座配位子。
(5)前記(4)記載の2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーを二座配位子とする配位構造を有する一般式(VI)
Figure 0004742357
[式中、G´は一般式(VII)
Figure 0004742357
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、X’はアルコキシ基またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは2以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である]
で表される含銅ルイス酸触媒。
なお、本発明において、一般式(I)、一般式(IV)及び一般式(VI)における各置換基、すなわちOG、OH及びOG´は、ビピリジン環の3,4,5,6位のいずれかと3',4',5',6'位のいずれかとに置換される。
本発明の新規な2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーは、一般式(I)で表される。
Figure 0004742357
[式中、Gは一般式(II)
Figure 0004742357
(式中、R、R及びRは2価炭化水素基、Xは水素原子または置換されていてもよい炭化水素基、Y及びZはO、S、SO、SO、エステル基、アミド基又はカルボニル基から成る2価連結基、p、q、r、s及びtはそれぞれ0又は1、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である]
このデンドリマーについて、前記式中の置換基における各符号で示される内容を具体的に説明することにより、その構造をさらに明らかにする。
(1)R、R及びRは2価炭化水素基を示すが、この基には、2価脂肪族基や2価芳香族基が包含される。2価脂肪族基には鎖状及び環状のものが包含される。2価芳香族基にはアリーレン基及びアラルキレン基が包含される。
2価脂肪族基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜4のアルキレン基(例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、ブチレン基、イソブチレン基等)や、炭素数3〜8、好ましくは5〜6のシクロアルキレン基(例えばシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等)が挙げられる。
2価芳香族基としては、炭素数6〜14、好ましくは6〜10のアリーレン基(例えば、フェニレン基、ナフチレン基等)や、炭素数7〜20、好ましくは7〜13のアラルキレン基、例えば一般式(VIII)で表される基等が挙げられる。
−(R−Ar−(R− (VIII)
(式中、Arはアリーレン基を示し、R及びRは炭素数1〜6、好ましくは1〜3の低級アルキレン基を示し、u及びvは1又は0で、これらのいずれか一方は1である。)
(2)Xは水素原子または置換されていてもよい炭化水素基であって、炭化水素基には、脂肪族基や芳香族基が包含される。脂肪族基には鎖状及び環状のものが包含される。芳香族基にはアリール基及びアラルキル基が包含される。
脂肪族基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜4のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基等)や、炭素数3〜8、好ましくは5〜6のシクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基等)が挙げられる。
芳香族基としては、炭素数6〜14、好ましくは6〜10のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)や、炭素数7〜20、好ましくは7〜13のアラルキル基、例えば一般式(IX)で表される基等が挙げられる。
−(R−Ar’−(R−H (IX)
(式中、Ar’はアリーレン基を示し、Rは炭素数1〜6、好ましくは1〜3の低級アルキレン基、Rは炭素数1〜6、好ましくは1〜3の低級アルキレン基を示し、w及びxは1又は0で、かつこれらのいずれか一方は1を示す。)
また、炭化水素基は置換されていてもよく、置換基としては、2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーの製造における反応に不活性な置換基、例えばアルコキシ基、アルコキシカルボニル基等や、このような置換基から容易に変換される官能基、例えばヒドロキシル基、カルボキシル基、ナトリウムカルボキシレート、カリウムカルボキシレート等が挙げられる。アルコキシ基には一般式(X)で表されるポリエチレングリコール鎖に相当するアルコキシ基も含まれる。
−(OCHCH−O− (X)
(式中、Rは炭素数1〜6、好ましくは1〜3の低級アルキル基を示し、mは1以上の整数で、好ましくは1〜50である。)
(3)Y及びZはO、S、スルフィニル基(−SO−)、スルホニル基(−SO−)、エステル基(−OCO−、−CO−)、アミド基[−NRCO−、−CONR−(Rは水素原子又はアルキル基)]又はカルボニル基(−CO−)を示すが、好ましくはO、S又はスルホニル基(−SO−)である。
(4)p、q、r、s及びtはそれぞれ0又は1を示すが、好ましくはp、q及びrが1でs及びtは0、あるいはpが1でq、r、s及びtは0である。
(5)繰り返し構造の世代数nは1以上の整数を示すが、好ましくは2〜9である。
(6)d、e及びfのうち、少なくとも2つが1、残りは0を示す。
符号Gで表わされる基の一例として、d、e及びfのうち、いずれか2つが1でn=3の場合について示すと次のとおりである。
−(R−(Y)−(R−(Z)−(R−C−[O−(R−(Y)−(R−(Z)−(R−C−[O−(R−(Y)−(R−(Z)−(R−C−(O−X)
前記一般式(I)のデンドリマーにおいて、繰り返し構造は一般式(XI)で表される。
Figure 0004742357
(式中、R、R、R、Y、Z、d、e、f、p、q、r、s及びtは、前記と同じ意味を示す。)
この繰り返し構造として好ましくは、化15中の各符号について、d、f及びpが1、e、q、r、s及びtが0、Rがアルキレン基であるものが挙げられる。
本発明の2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーは、以下の2通りの製法、すなわち製法Aや製法Bによって製造される。
先ず、製法Aは、一般式(III)
Figure 0004742357
(式中、R、R及びRは2価炭化水素基、Xは水素原子または置換されていてもよい炭化水素基、Y及びZはO、S、SO、SO、エステル基、アミド基又はカルボニル基から成る2価連結基、Tはハロゲン原子、p、q、r、s及びtはそれぞれ0又は1、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表されるハロ置換デンドロンと、一般式(IV)
Figure 0004742357
で表される水酸基置換2,2’−ビピリジンとを塩基の存在下に溶媒中で反応させるものである。
この製法では、塩基と水酸基置換2,2’−ビピリジンとの反応により生成したフェノラートアニオンの、ハロ置換デンドロンにおける、ハロゲン原子に隣接する炭素原子上での求核置換反応が進行するため、2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーが製造される。
前記一般式(III)で表されるハロ置換デンドロンのR、R、R、X,Y、Zの構造、及びd、e、f、n、p、q、r、s、tの数は前記一般式(I)で表されるデンドリマーの場合と同じであるが、Xについては炭化水素基であるか、或いはアルコキシ基またはアルコキシカルボニル基で置換された炭化水素基であることが、これらの置換基が反応に不活性なため、所期の反応がスムーズに進行するので好ましい。
用いる塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられるが、その中でも炭酸カリウムが好ましい。
反応溶媒としてはハロ置換デンドロンを溶解でき、また水酸基置換2,2’−ビピリジン及び塩基を程よく溶解できるものであり、かつ反応に関与しないものが用いられる。具体的にはアセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素等が好ましく、これらの溶媒は単独または混合溶媒の形で使用される。その中でも好ましい反応溶媒としては、アセトンやテトラヒドロフランやこれらの混合溶媒が挙げられる。
この溶媒を用いてハロ置換デンドロンと水酸基置換2,2’−ビピリジンとの反応を行うに際しては、好ましくは、窒素雰囲気下、ハロ置換デンドロンと水酸基置換2,2’−ビピリジンとを溶媒に添加して得られる懸濁液に塩基を加えた後、十分に攪拌しながら反応させる。
反応条件については、反応温度は好ましくは室温ないし100℃(加熱還流)の範囲であり、また反応時間は、反応温度及び使用する溶媒等のその他の条件により異なり一概に定めることはできないが、好ましくは2〜24時間程度である。また反応を円滑に促進させるために、18−クラウン−6等のクラウンエーテルを共存させるのが好ましい。
また、ハロ置換デンドロンと水酸基置換2,2’−ビピリジンとの使用割合については、必ずしも限定する必要はないが、一般的には、水酸基置換2,2’−ビピリジン中に含まれる水酸基1モルあたり1〜3モル、好ましくは1〜1.3モルの範囲のハロ置換デンドロンが用いられる。
反応終了後、溶媒及び未反応物質を分離除去することにより反応生成物が得られ、H−NMR測定より目的物の生成が確認される。
本反応により、一段階で目的とする2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーを製造することができる。
次に、製法Bは、一般式(V)
Figure 0004742357
(式中、R、R及びRは2価炭化水素基、Xは水素原子または置換されていてもよい炭化水素基、Y及びZはO、S、SO、SO、エステル基、アミド基又はカルボニル基から成る2価連結基、p、q、r、s及びtはそれぞれ0又は1、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される水酸基置換デンドロンと、一般式(IV)
Figure 0004742357
で表される水酸基置換2,2’−ビピリジンとを、脱水縮合剤の存在下に溶媒中で反応させるものである。
この製法では、水酸基置換デンドロンと脱水縮合剤より得られる中間体に、水酸基置換2,2’−ビピリジン中のフェノール性水酸基が求核攻撃することにより脱水縮合反応が進行するため、2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーが製造される。
前記一般式(V)で表される水酸基置換デンドロンのR、R、R、X,Y、Zの構造、及びd、e、f、n、p、q、r、s、tの数は前記一般式(I)で表されるデンドリマーの場合と同じであるが、Xについては炭化水素基であるか、或いはアルコキシ基またはアルコキシカルボニル基で置換された炭化水素基であることが、これらの置換基が反応に不活性なため、所期の反応がスムーズに進行するので好ましい。
用いる脱水縮合剤としては、アゾジカルボン酸ジエチル−トリフェニルホスフィン、トリス(ジメチルアミノ)ホスフィン、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド等が挙げられるが、その中でもアゾジカルボン酸ジエチル−トリフェニルホスフィンが好ましい。
反応溶媒としては水酸基置換デンドロン及び脱水縮合剤を溶解でき、また水酸基置換2,2’−ビピリジンを程よく溶解できるものであり、かつ反応に関与しないものが用いられる。具体的にはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、トルエン等の炭化水素、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素等が好ましく、これらの溶媒は単独または混合溶媒の形で使用される。その中でも好ましい反応溶媒としては、テトラヒドロフランが挙げられる。
この溶媒を用いて水酸基置換デンドロンと水酸基置換2,2’−ビピリジンとの反応を行うに際しては、好ましくは、窒素雰囲気下、水酸基置換2,2’−ビピリジンと水酸基置換デンドロンを溶媒に溶解もしくは懸濁させた溶液や懸濁液に、脱水縮合剤を加えた後、十分に攪拌しながら反応させる。
反応条件については、反応温度は格別加熱することなく、室温程度で進行させることができるが、加熱により促進させるようにしてもよい。また反応時間は、反応温度及び使用する溶媒等のその他の条件により異なり一概に定めることはできないが、好ましくは2〜24時間程度である。
また、水酸基置換デンドロンと水酸基置換2,2’−ビピリジンとの使用割合については、必ずしも限定する必要はないが、一般的には、水酸基置換2,2’−ビピリジン中に含まれる水酸基1モルあたり1〜3モル、好ましくは1〜1.3モルの範囲の水酸基置換デンドロンが用いられる。
反応終了後、溶媒及び未反応物質を分離除去することにより反応生成物が得られ、H−NMR測定より目的物の生成が確認される。
本反応により、一段階で目的とする2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーを製造することができる。
本発明の一般式(I)で表される2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーのうち、Xがアルコキシ基またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい炭化水素基であるものは、金属への配位により安定な5員環構造を構築するため、二座配位子としての利用が可能である。この2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーを二座配位子とした金属化合物との反応の1例について、以下に説明する。
窒素雰囲気下、前記二座配位子としての2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーとトリフルオロメタンスルホン酸銅(II)[以下、銅(II)トリフラートともいう]とを、溶媒中で反応させ、一般式(VI)
Figure 0004742357
[式中、G´は一般式(VII)
Figure 0004742357
(式中、R、R及びRは2価炭化水素基、X´はアルコキシ基またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい炭化水素基、Y及びZはO、S、SO、SO、エステル基、アミド基又はカルボニル基から成る2価連結基、p、q、r、s及びtはそれぞれ0又は1、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である]
で表される、デンドリマーコア部の2,2’−ビピリジン骨格を二座配位子とするデンドリマー固定化銅(II)トリフラートを製造することができる。
この反応は溶媒に所定の2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーを溶解させ、銅(II)トリフラートを添加して行われる。溶媒には通常有機溶媒、好ましくはジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素溶媒が用いられる。
また、反応は、格別加熱することなく、室温程度で進行させることができるが、加熱により促進させるようにしてもよい。また反応中、反応液は攪拌するのがよい。
反応終了後、溶媒の減圧留去により反応生成物が得られ、そのH−NMR測定より目的物の生成が確認され、この結果は、前記2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーは、新規な二座配位子であることを示す。
このように、上記銅(II)トリフラートは、二座配位子としての上記デンドリマーで配位されることにより固定化される。このデンドリマー固定化銅(II)トリフラートは、各種のルイス酸触媒により活性化される有機反応、例えばアルキル化反応、アルドール反応、ディールス−アルダー反応等の炭素−炭素結合生成反応に適用することにより、反応を促進させることができることから、ルイス酸触媒として有用である。
本発明の一般式(VI)で表されるデンドリマー固定化銅(II)トリフラートをこのようなルイス酸触媒として用いた反応の1例について、以下に説明する。
前記触媒としてのデンドリマー固定化銅(II)トリフラートの存在下に、一般式
Figure 0004742357
(式中、R及びR10は、水素原子又は炭化水素基であって、R及びR10がいずれも炭化水素基の場合、両者は互いに結合して環を形成してもよい)
で表されるケトン又はアルデヒドと、一般式
(R11Sn
(式中、R11は炭化水素基である)
で表されるスズ化合物を、溶媒中で反応させ、一般式
Figure 0004742357
(式中、R、R10及びR11は前記と同じ意味を示す)
で表されるアルコールを製造することができる。
上記炭化水素基は特に限定されず、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。
この反応は、溶媒に原料物質及び触媒を溶解させて行われる。溶媒には通常有機溶媒、好ましくはジクロロメタン、アセトニトリル、トルエン等が用いられるが、触媒が水に可溶ならば、溶媒として水も用いられる。
また、反応は、格別加熱することなく、室温程度で進行させることができるが、加熱により促進させるようにしてもよい。反応中、反応液は攪拌するのがよい。
反応終了後、反応液を減圧留去し、カラムクロマトグラフィーによる分離精製により目的物質を得ることができる。
本発明のルイス酸触媒は、デンドリマーの世代数を大きくすることによりナノフィルター(NF膜)での濾別分離が可能となる。そのため本触媒の液相膜反応器(メンブレンリアクター)への適用により、触媒のリサイクルによる連続反応化が可能となり、省エネ型化学プロセスが達成されるため、本ルイス酸触媒は触媒反応プロセスの省エネ化に資する可能性を有する。
このように、前記一般式(VI)で表されるデンドリマー固定化銅(II)トリフラートは、ルイス酸触媒として有用であり、本触媒を用いることにより溶媒中において効率的に、ルイス酸触媒により活性化される有機反応を促進させることができる。
本発明によれば、新規な2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーを得ることができ、この化合物中には、二座配位子として有用なものがある。このものを二座配位子とするデンドリマー固定化銅(II)トリフラートは、ルイス酸触媒として有効であり、有機溶媒中での化学反応、例えばアルデヒドのアリル化反応などの種々の炭素−炭素結合生成反応等を効率よく進行させるのに資する。
次に、実施例により本発明を実施するための最良の形態を説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。
窒素雰囲気下、4,4’−ジヒドロキシ−2,2’−ビピリジン78.9mgと以下の構造式
Figure 0004742357
で表されるデンドロン914.6mgの無水テトラヒドロフラン溶液(8ml)に、室温にて炭酸カリウム163.9mg、及び18−クラウン−6 25.6mgの無水テトラヒドロフラン溶液(2ml)を順次加え、10時間加熱還流した。
反応後、反応液をセライト濾過し、次いで濾液を減圧下で溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=95:4:1)で精製した(淡黄色固体、収量836.1mg、収率95.2%)。
このものの核磁気共鳴スペクトル分析結果は次の通りである。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ/ppm 8.45(d,2H,J=5.6Hz),8.06(d,2H,J=2.6Hz),8.03(d,16H,J=8.3Hz),7.46(d,16H,J=8.3Hz),6.87(dd,2H,J=5.6,2.6Hz),6.67(brs,12H),6.53(brs,6H),5.13(s,4H),5.08(s,16H),4.98(s,8H),3.90(s,24H)
これらの分析結果より、この生成物は以下の構造式で表される化合物と同定された。
Figure 0004742357
窒素雰囲気下、4,4’−ジヒドロキシ−2,2’−ビピリジン188.6mgと以下の構造式
Figure 0004742357
で表されるデンドロン1.043gの無水アセトン溶液(12ml)に、室温にて炭酸カリウム357.4mg、及び18−クラウン−6 70.7mgの無水アセトン溶液(3ml)を順次加え、16時間加熱還流した。
反応後、反応液をセライト濾過し、次いで濾液を減圧下で溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=95:4:1)で精製した(淡黄色固体、収量951.7mg、収率91.9%)。
このものの核磁気共鳴スペクトル分析結果は次の通りである。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ/ppm 8.47(d,2H,J=5.6Hz),8.06(d,2H,J=2.7Hz),6.88(dd,2H,J=5.6,2.7Hz),6.69(d,4H,J=2.2Hz),6.59−6.57(m,10H),6.41(t,4H,J=2.2Hz),5.15(s,4H),4.99(s,8H),3.79(s,24H)
これらの分析結果より、この生成物は以下の構造式で表される化合物と同定された。
Figure 0004742357
窒素雰囲気下、4,4’−ジヒドロキシ−2,2’−ビピリジン83.0mg、トリフェニルホスフィン263.8mg及び以下の構造式
Figure 0004742357
で表されるデンドロン415.2mgの無水テトラヒドロフラン懸濁液(10ml)に、0℃にてアゾジカルボン酸ジエチル169.9mgの無水テトラヒドロフラン溶液(5ml)を加え、室温にて6.5時間攪拌した。
反応後、反応液を減圧下で溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=95:4:1)で精製した(淡黄色オイル状、収量236.1mg、収率52.6%)。
このものの核磁気共鳴スペクトル分析結果は次の通りである。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ/ppm 8.48(d,2H,J=5.6Hz),8.06(d,2H,J=2.5Hz),6.89(dd,2H,J=5.6,2.5Hz)6.61(d,4H,J=2.3Hz),6.47(t,2H,J=2.3Hz),5.14(s,4H),4.12(t,8H,J=4.8Hz),3.85(t,8H,J=4.9Hz),3.75−3.73(m,8H),3.70−3.65(m,16H),3.55(dd,8H,J=5.8,3.7Hz),3.38(s,12H)
これらの分析結果より、この生成物は以下の構造式で表される化合物と同定された。
Figure 0004742357
窒素雰囲気下、実施例2で得られたビピリジン内包型デンドリマー51.4mgの無水ジクロロメタン溶液(2ml)に、室温にて銅(II)トリフラート18.0mgを加え、室温で3時間攪拌後、反応溶媒を減圧留去し、40℃で12時間真空乾燥した。収量は68.2mgであった。
このものの核磁気共鳴スペクトル分析結果は次の通りである。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ/ppm 6.51(brs,24H),4.93(brs,12H),3.79(brs,24H)
これらの分析結果より、この生成物は式(XII)
Figure 0004742357
で表される含銅化合物であることが確認された。
窒素雰囲気下、実施例2で得られたビピリジン内包型デンドリマー206.9mgの無水ジクロロメタン溶液(2.5ml)に銅(II)トリフラート78.4mgを加え、室温で2時間攪拌することにより式(XII)の含銅化合物からなる含銅ルイス酸触媒を調製した。この溶液に3−フェニルプロピオンアルデヒド140.5mgの無水ジクロロメタン溶液(1.0ml)及びテトラアリルスズ283.0mgを順次加え、室温にて2時間攪拌した。
反応終了後、反応液を減圧下で溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で分離、精製して式(XIII)
Figure 0004742357
で表わされるアルコール159mg(収率86.2%)を得た。

Claims (5)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004742357
    [式中、Gは一般式(II)
    Figure 0004742357
    (式中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、Xは水素原子、一般式(X)
    −(OCHCH)m−O− (X)
    (式中、Rは炭素数1〜3の低級アルキル基を示し、mは1〜50である。)
    で表されるポリエチレングリコール鎖に相当するアルコキシ基、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは2又は3の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
    で表される基である]
    で表されるデンドリマーであることを特徴とする2,2’−ビピリジン内包型デンドリマ
    ー。
  2. 一般式(III)
    Figure 0004742357
    (式中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、Xは水素原子、一般式(X)
    −(OCHCH)m−O− (X)
    (式中、Rは炭素数1〜3の低級アルキル基を示し、mは1〜50である。)
    で表されるポリエチレングリコール鎖に相当するアルコキシ基、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基、Tはハロゲン原子、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは2又は3の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
    で表されるハロ置換デンドロンと、一般式(IV)
    Figure 0004742357
    で表される水酸基置換2,2’−ビピリジンとを塩基の存在下に溶媒中で反応させることを特徴とする一般式(I)
    Figure 0004742357
    [式中、Gは一般式(II)
    Figure 0004742357
    (式中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、Xは水素原子、一般式(X)
    −(OCHCH)m−O− (X)
    (式中、Rは炭素数1〜3の低級アルキル基を示し、mは1〜50である。)
    で表されるポリエチレングリコール鎖に相当するアルコキシ基、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは2又は3の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
    で表される基である]
    で表される2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーの製造方法。
  3. 一般式(V)
    Figure 0004742357
    (式中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、Xは水素原子、一般式(X)
    −(OCHCH)m−O− (X)
    (式中、Rは炭素数1〜3の低級アルキル基を示し、mは1〜50である。)
    で表されるポリエチレングリコール鎖に相当するアルコキシ基、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは2又は3の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
    で表される水酸基置換デンドロンと、一般式(IV)
    Figure 0004742357
    で表される水酸基置換2,2’−ビピリジンとを、脱水縮合剤の存在下に溶媒中で反応させることを特徴とする一般式(I)
    Figure 0004742357
    [式中、Gは一般式(II)
    Figure 0004742357
    (式中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、Xは水素原子、一般式(X)
    −(OCHCH)m−O− (X)
    (式中、Rは炭素数1〜3の低級アルキル基を示し、mは1〜50である。)
    で表されるポリエチレングリコール鎖に相当するアルコキシ基、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは2又は3の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
    で表される基である]
    で表される2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーの製造方法。
  4. 請求項1記載の2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーのうち、Xが一般式(X)
    −(OCHCH)m−O− (X)
    (式中、Rは炭素数1〜3の低級アルキル基を示し、mは1〜50である。)
    で表されるポリエチレングリコール鎖に相当するアルコキシ基またはアルコキシカルボニル基で置換された、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基である2,2’−ビピリジン型二座配位子。
  5. 請求項4記載の2,2’−ビピリジン内包型デンドリマーを二座配位子とする配位構造を有する一般式(VI)
    Figure 0004742357
    [式中、G´は一般式(VII)
    Figure 0004742357
    (式中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、X’は一般式(X)
    −(OCHCH)m−O− (X)
    (式中、Rは炭素数1〜3の低級アルキル基を示し、mは1〜50である。)
    で表されるポリエチレングリコール鎖に相当するアルコキシ基またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは2又は3の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
    で表される基である]
    で表される含銅ルイス酸触媒。
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