JP4741258B2 - 光導波路素子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
このような光導波路素子にあっては、印加される信号電圧がゼロのときに所定の光出力状態にあることが要求される。以下、このような信号電圧がゼロの状態における光出力状態をゼロ点とよぶ。
ゼロ点は、要求される機能や特性に応じて設定される。例えば光強度変調器の場合、信号電圧がゼロのときに出力光の強度が(1)最大となるように設定する、(2)最小となるように設定する、(3)最大と最小の中間点となるように設定するなどの方法がある。
そこで、このようなばらつきを調整するために、信号電圧とは別に、外部からバイアス電圧(DC電圧)を印加することによりゼロ点の補正を行う方法が知られている。
このため、実際の使用時には、常にゼロ点をモニターしながらDC電圧の制御を行う制御回路を設けることが必要であり、装置の複雑化をまねく。
そこで、DC電圧を印加する以外の方法で、ゼロ点、すなわち信号電圧がゼロの状態における光出力状態を制御できる技術が望まれる。
なお、このような素子においては、その素子が示す特性自体がゼロ点である。
(A)導波路自体の物性を変化させる方法;具体的には、(A−1)導波路に紫外光を照射する方法(下記特許文献1、2)、(A−2)屈折率制御成分を追拡散する方法(下記特許文献3)。
(B)導波路外周のクラッド部ないし導波路直上のバッファ層部の屈折率を変化させる方法;具体的には、(B−1)導波路上に高屈折率膜を形成し、該高屈折率膜を部分的に除去する方法(下記特許文献4)。
(C)導波路および/または基板に応力を与えて実質的な光路長を変化させる方法;具体的には、(C−1)応力付与膜を形成する方法(下記特許文献5)、(C−2)応力付与ミゾを形成する方法(下記特許文献6)などがある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、電圧を印加せずに、工程の複雑化を招くことなく、長期安定性に優れた方法で、光導波路素子のゼロ点を調整できるようにすることを目的とする。
また本発明は、基板上に、分岐型光導波路で複数に分岐された光が、複数の分離光導波路をそれぞれ伝搬した後、合波型光導波路で合波されるマッハツェンダー型光導波路を有する光導波路素子であって、前記分離光導波路の表面部分が除去されて断面積が減少している断面積減少部が存在し、前記断面積減少部が、前記分離光導波路の長さ方向に沿って形成され、前記断面積減少部において前記分離光導波路の表面部分が除去された除去部分の深さは、該除去部分における前記分離光導波路の深さの方向の前記分離光導波路の大きさの15%以下であることを特徴とする光導波路素子を提供する。
図中符号10は光導波路素子の一例としての光変調器である。図2は、図1中のII−II線に沿って光変調器10を断面視した断面図である。
本実施形態の光変調器10は、LiNbO3(LN)基板11の上面にマッハツェンダー型光導波路12(以下、単に光導波路12ということもある)が形成され、さらにLN基板11上にバッファ層13を介して信号電極14およびグランド電極15が設けられて概略構成されている。
信号電極14は、金(Au)等の導電性材料で形成されている。本例における信号電極14の中央部14aは、第1の光導波路12aおよび第2の光導波路12bの間に、該第1、第2の光導波路12a、12bの中央部分と平行に延びている。信号電極14の両端部14b、14cは、それぞれ第1の光導波路12aおよび第2の光導波路12bを横切って、前記中央部14aに対して垂直に延びている。
グランド電極15は、信号電極14を挟む入射側および出射側の両側に、信号電極14と所定の間隔を介して設けられおり、図示していないが接地されている。
本例では、第1、第2の光導波路12a、12bのうちの、合波型光導波路12dに隣接する部分には、グランド電極15は設けられていない。
微動ステージ1は水平方向に微動可能であり、図示しない駆動手段を備えている。
また図示していないが、微動ステージ1上に固定された状態の光変調器10の上方に位置するように、加工用のレーザ光を照射するレーザ光照射装置、およびレーザ光が照射された部分を観察するためのCCDカメラが設けられている。
このように、バッファ層に予め開口部を設けなくて済むということは、バッファ層の成膜時に開口部を設けることによる成膜不良を招くリスクが無くなる、バッファ層の成膜後に開口部を設けるための手間が不要になる等の利点がある。
照射されるレーザ光のスポット形は特に制限されない。例えば矩形でもよい。
またレーザ光のスポットサイズは、レーザ光が照射される光導波路の幅の1/4以上の幅を有することが好ましい。光導波路の幅が一定でない場合は、光導波路の幅の最小値の1/4以上であることが好ましい。より好ましくは1/2以上であり、更に好ましくは3/4以上である。本実施形態において、第1、第2の光導波路12a、12bの幅は一定であり約10μm程度である。
上記レーザ光のスポットサイズの幅が上記範囲の下限値より小さくなると、光導波路がその幅方向の一部分しか除去されないため、光導波路のトリミングによるゼロ点変化量の減少を招くほか、透過ロスの増大を起こすおそれがある。
一方、該スポットサイズの幅が大きすぎてもレーザ光が照射される光導波路に対する影響は少ないが、近接する他の光導波路等に対する影響を考慮すると、レーザ光の照射領域内における光導波路の幅の4倍を越えない範囲が望ましい。例えば、本実施形態ではスポットサイズの幅は2〜40μm程度が好ましく、5〜25μm程度がより好ましい。
また、光導波路の長さ方向におけるスポットサイズの長さは、照射領域において均一なレーザ光強度が得られる範囲であればよく、特に制限されない。
まず任意の製造方法で製造した光変調器10を微動ステージ1上に固定する。半導体レーザ2から光変調器10の光導波路12に光(光変調器10の使用波長)を入射するとともに、電極に信号電圧を印加し、フォトダイオード4で受光した光強度の波形と印加電圧との関係(リサージュ波形)をオシロスコープ5でモニターする。これによりゼロ点(信号電圧がゼロのとき出力光強度)の初期状態を確認する〔初期ゼロ点確認工程〕。
前記余白領域16は、電極等が設けられておらず、トリミング工程におけるレーザ光照射領域17aと同じ構成であることが好ましい。余白領域16における光導波路の有無は任意であるが、光導波路12と同構成のダミー導波路等を備えることがより望ましい。
また余白領域16は、光導波路12の光伝播特性に影響を与えない程度に、光導波路12から離れていることが好ましい。
レーザ光照射による余白領域16内の除去部分を観察した結果を用いて、トリミング工程において光導波路12に対して照射するレーザ光の強度を決定する。
レーザ光強度が弱すぎると除去部分が不均一となる。したがって、トリミング工程で用いるレーザ光強度は、除去部分の均一性が得られるレーザ光強度の最小値(最低照射強度P)以上とすることが好ましい。
なお除去部分の「均一性」は、除去部分を目視で観察して、段差等に起因する線が見られないときに「均一性が得られている」と判定する。
一方、レーザ光強度が強すぎると、加工量に対するゼロ点の変化量が大き過ぎて制御性が悪くなる。したがって、トリミング工程で用いるレーザ光強度の範囲を、前記最低照射強度P以上、かつ該Pの5倍以下の範囲内とすることが好ましい。より好ましい範囲はP以上、かつ該Pの2倍以下である。
また、トリミング工程におけるレーザ光の照射強度が予め決まっている場合には、この予備照射工程を省略することができる。
本実施形態では、第1の光導波路12aを含む照射領域17aにレーザ光を照射して、第1の光導波路12aの一部を除去する。図3は、レーザ光照射による除去部分の例を拡大して示した断面図であり、図中符号18は除去部分を示している。除去部分18では、バッファ層13、および光導波路12aの表面部分を含む基板11の表面部分が除去されている。除去部分18の平面形状は、レーザ光のスポット形と略同一である。
レーザ光の照射領域17aは、光導波路12aが電極で覆われていない部分であって、第1の光導波路12aを伝播する光と第2の光導波路12bを伝播する光との合波が生じる部分よりも入射側に設けられる。本実施形態では第1の光導波路12aのうち、合波型光導波路12dに隣接する部分が除去部分18となっている。
また除去部分18は、第1の光導波路12aを伝播する光の伝播モード状態が、除去された部分(除去部分18)と除去されていない部分とで異なるような部分であればよい。高屈折率の部分を除去する方が、除去によるゼロ点の変化量は大きくなる。好ましくは、図3に示すように第1の光導波路12aの表面部分を除去する。
また、除去部分18の深さの下限(最小値)は、所望のゼロ点が得られる範囲であればよく特に限定されない。
なお、本発明における「除去部分の深さ」は基板11の表面を基準とした深さとする。
第1の光導波路12aの断面積が変化すると、実効屈折率が変化し、実質的に光路長が変化したのと同じ効果が得られる。
したがって、製造時は第1の光導波路12aと第2の光導波路12bの光路長が等しくなるように設計されていても、第1の光導波路12aに断面積減少部(除去部分18)を形成することにより、第1の光導波路12aの光路長と第2の光導波路12bの光路長とに差を設けることができる。これにより、合波型光導波路12dで合波される第1の光導波路12aを伝播する光と第2の光導波路12bを伝播する光との位相差を制御して、合波型光導波路12dから出力される出力光の強度を変化させることができる。すなわち、光変調器10のゼロ点を変化させることができる。
したがって、ゼロ点の変化量をモニターしながら、レーザ光の照射を行い、所望のゼロ点が得られた時点でレーザ光照射を止める方法が好ましい。
一方、各照射スポットを連続させた場合でも、各照射スポットを重ならずかつ密接させることは困難であるため、該スポット間に多重照射によって深くアブレージョンされた部分や密接不良によるアブレージョン残りが発生するため、やはり、透過損失の増大を招きやすい。
この問題は、レーザ光を照射しつつ、レーザ光照射装置と第1の光導波路12aとの相対位置をY方向に連続的に移動させる方法、好ましくはレーザ光を照射しつつX−YステージをY方向に移動させることにより、解決できる。本方法を用いることにより、光導波路上に、光導波路方向にmmオーダーの長寸法でかつ一様に連続した深さのアブレージョン部を設けることができる。
すなわち、まず初期ゼロ点確認工程を行い、その結果に基づいて必要なレーザ光照射条件を計算で求め、該条件でレーザ光の照射を行った後、初期ゼロ点確認工程と同様の操作を行って所望のゼロ点が得られているかを確認する方法を用いることもできる。
この方法によれば、前記(1)(2)の方法のように、ゼロ点をモニターしつつレーザ光照射を行う必要がなく、ゼロ点確認はレーザ光照射前後の2回のみでよいため、工程の簡略化が期待できる。
なお、前記(1)(2)の方法のように、ゼロ点をモニターしつつレーザ光照射を行う場合でも、除去部分18の形状変化量とゼロ点の変化量とレーザ光の照射条件との関係を予め実験で求めておけば、各回のレーザ光照射時の好ましい照射条件を予測することができるので、これにより作業性の改善を図ることができる。
一般的には、光導波路の一部を除去すると透過損失の増大を招くと予測されがちであるが、本発明によれば、透過損失の増大、光強度変調器における消光比の劣化、光スイッチにおける分岐比の劣化等の実用上の弊害を招くことなく、ゼロ点の調整を効果的に行うことができる。除去部分(断面積減少部)18の均一性が良好であるほど、透過損失を小さく抑えることができる。
本実施形態が前記第1の実施形態と大きく異なる点は、第1の実施形態ではトリミング工程において第1の光導波路12aに対してのみレーザ光照射を行って除去部分(断面積減少部)18を形成したが、本実施形態では第1、第2の光導波路12a、12bの両方に対してレーザ光照射を行い、それぞれに除去部分(断面積減少部)を形成する点である。
本実施形態によれば、複数の分離光導波路(本実施形態では第1、第2の光導波路12a、12b)それぞれの透過損失を調整できるので、これによって消光比の向上を図ることができる。
本実施形態のように、第1、第2の光導波路12a、12bにおける透過損失の調整を目的としてレーザ光を照射する場合のレーザ光強度の下限は、第1の実施形態と同様に除去部分の均一性が得られる最低照射強度P以上が好ましい。一方、レーザ光強度が強すぎると、加工量に対する透過損失の変化量が大き過ぎて制御性が悪くなる。したがって、トリミング工程で用いるレーザ光強度の範囲を、前記最低照射強度P以上、かつ該Pの5倍以下の範囲内とすることが好ましい。より好ましい範囲はP以上、かつ該Pの2倍以下である。
まず、一方の分離光導波路(第1の光導波路12a)に対して、レーザ光の照射を行うと、第1の光導波路12aはその一部が除去されたことにより透過損失が増大する。
このレーザ光の照射前後で消光比の変化を測定し、レーザ光照射によって消光比が向上した場合には、第1の光導波路12aの透過損失が、他方の分離光導波路(第2の光導波路12b)の透過損失より低くなっていることがわかる。そこで、第1の光導波路12aに対して、さらにレーザ光の照射を行って透過損失をさらに増加させる。このようにして第1の光導波路12aと2の光導波路12bとの透過損失の差を小さくするほど、消光比は向上する。消光比の変化をモニターしつつ、所望の消光比が得られるまでレーザ光照射を行うことが好ましい。
第1の光導波路12aおよび第2の光導波路12bにおけるレーザ光の照射領域は、第1の実施形態と同様に設定することが好ましい。
前述したように、前記第1の実施形態では、透過損失の増大を抑えつつゼロ点の調整を行うことができるが、トリミング工程においては若干の透過損失増大は避けられないので、このようにしてゼロ点調整と消光比向上の両立ができることはより好ましい。
また上記の実施形態では、LNのXカット基板を用いた例を示したが、Zカット基板も使用可能である。Zカット基板の場合は、電極と光導波路の相対位置関係が上記実施形態とは異なるが原理的には同じである。さらに、LN基板だけでなく、LiTaO3(LT)基板も同様に使用可能である。
また上記実施形態では、予備照射工程において加工用のレーザ光を照射するのは、加工対照である基板11上の光導波路12が設けられていない余白領域16としたが、加工対照と同じ材質からなる別の基板の任意の領域としてもよい。
図1に示す構成の装置を用い、第1の実施形態と同様の手順で光変調器10のゼロ点調整を行った。光変調器10の基板11としてはLN基板を用い、マッハツェンダー型光導波路12はチタン(Ti)拡散法にて形成した。
光変調器10における第1、第2の光導波路12a、12bの幅(Z方向の幅)は約10μmであり、深さ(X方向の深さ)は約7μm程度である。照射領域17aにおいて、第1の光導波路12aは、SiO2からなるバッファ層13(厚さ約1μm)で覆われている。なお、光変調器10におけるマッハツェンダー型光導波路12の全長(第1の光導波路12aの長さ+分岐型光導波路12cの長さ+合波型光導波路12dの長さ)は50mmである。
加工用のレーザ光としては、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)を用いた。レーザ光のスポット形は矩形、スポットサイズは、第1の光導波路12aの幅方向(Z方向)の幅が10μm、光の進行方向(Y方向)の長さが100μmとし、このスポットをY方向に連続的に移動させ、Y方向の長さ2mmにわたってレーザ光を照射した。照射するレーザ光強度は、トータルパワーを1mJとし、そのレーザ光の一部をアパーチャーによりビーム成形して照射した。
まず、ゼロ点の初期値および透過損失の初期値を測定した後、第1の光導波路12a上の1つの照射位置に対して、同じ照射条件で複数回レーザ光を照射した。毎回、照射後にゼロ点および透過損失を測定した。
図4の縦軸はゼロ点の変化量(△V)を駆動電圧(Vπ)で規格化した値、すなわち(ΔV/Vπ)×100(単位;%)により算出した値である。
図5の縦軸は、透過損失の初期値からの増加量(単位;dB)である。
本実施例の光変調器における透過損失増の許容範囲は、一般的に0.4dB以下である。
図5の結果より、トリミング工程による除去部分18の深さが増すほど透過損失は増大する傾向にあることがわかる。
図1に示す構成の装置を用い、第1の実施形態と同様の手順で、実施例1と同様に製造された光変調器10のゼロ点調整を行った。
加工用のレーザ光のスポットサイズは実施例1と同じとし、該スポットをY方向に連続的に移動させて、Y方向の長さ0.5mmにわたってレーザ光を照射した。その他は実施例1と同条件で照射した。
まず、ゼロ点の初期値を測定した後、第1の光導波路12a上の第1の照射位置に対してレーザ光を照射し、Y方向の長さが0.5mm、Z方向の幅が10μm、深さが0.3μmの除去部分18を形成した。照射後、ゼロ点を測定した。
次に、微動ステージをY方向に0.5mm移動させ前記第1の照射位置に隣接する第2の照射位置に対してレーザ光を照射した。これにより除去部分18は、設計上、Y方向の長さが1mm、Z方向の幅が10μm、深さが0.3μmに拡大されたことになる。照射後ゼロ点を測定した。
以後、同様に微動ステージをY方向に0.5mm移動させてはレーザ光を照射することにより、除去部分18のY方向の長さを0.5mmずつ拡大させた。毎回の照射後、ゼロ点を測定した。
ゼロ点の測定は実施例1と同様にして行った。
図6の結果より、トリミング工程による除去部分18の光の進行方向に沿う長さとゼロ点の変化量とは略比例関係にあることがわかる。
実施例1において、除去部分18の深さが0.5μmのとき得られた光変調器10について、以下の特性を測定した。
(1)挿入損失は4.2dB、(2)DCのon−off消光比は28dB、(3)2.5Gbps信号時における駆動電圧は3.7V(peak to peak)であった。
(4)アイ消光比の温度依存性;波長1550nm、10〜85℃の温度範囲にて、2.5Gbps、3.7Vp−pのPRBS(Pseudo Random Binary Sequence、疑似ランダム信号)で光変調器10を駆動したときに得られるアイ波形の消光比を測定した。駆動電圧は測定中一定とした。結果を図7に示す。測定の結果、温度が10〜85℃の範囲で変化しても、消光比は15.6dB〜16.2dBと変動が少なく、安定であった。
(5)アイ消光比の波長依存性;温度を25℃に保持し、波長を1530〜1565nm(Cバンド)の範囲で変化させた他は上記(4)と同様にしてアイ波形の消光比を測定した。結果を図8に示す。測定の結果、上記の波長範囲全体において15dB以上の消光比が得られた。
(4)、(5)の結果より、実施例1において、除去部分18の深さが0.5μmのとき得られた光変調器10は、Cバンド全体の波長領域および10〜85℃の温度範囲において、アイ波形消光比は14dB以上であると見積もられる。
11 基板
12 マッハツェンダー型光導波路
12a 第1の光導波路(分離光導波路)
12b 第2の光導波路(分離光導波路)
12c 分岐型光導波路
12d 合波型光導波路
17a 照射領域
18 除去部分(断面積減少部)
Claims (9)
- 基板上に、分岐型光導波路で複数に分岐された光が、複数の分離光導波路をそれぞれ伝搬した後、合波型光導波路で合波されるマッハツェンダー型光導波路を有する光導波路素子を製造する方法であって、
前記分離光導波路にレーザ光を照射して該分離光導波路の一部を除去するトリミング工程を有し、
前記トリミング工程においては、前記分離光導波路にレーザ光を照射する前の状態におけるゼロ点を確認する工程、および、少なくとも前記分離光導波路へのレーザ光の照射中もしくは照射した後の状態におけるゼロ点を確認する工程を有し、所望のゼロ点が得られるまで前記レーザ光の照射位置を前記分離光導波路の長さ方向に相対移動させつつ前記分離光導波路の表面部分を除去して該分離光導波路の断面積を減少させ、
前記トリミング工程における除去部分の深さは、該除去部分における前記分離光導波路の深さの方向の前記分離光導波路の大きさの15%以下であることを特徴とする光導波路素子の製造方法。 - 前記トリミング工程の前に、前記基板上の前記マッハツェンダー型光導波路が設けられていない余白領域に、前記レーザ光を照射し、該照射による除去部分を観察する予備照射工程を有することを特徴とする請求項1に記載の光導波路素子の製造方法。
- 前記予備照射工程において、前記除去部分の均一性が得られる、レーザ光の最低照射強度Pを求め、前記トリミング工程で用いるレーザ光強度の範囲を前記P以上とすることを特徴とする請求項2記載の光導波路素子の製造方法。
- 前記トリミング工程において、前記複数の分離光導波路の2以上に対して、レーザ光を照射して各分離光導波路の一部をそれぞれ除去することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光導波路素子の製造方法。
- 前記分離光導波路にレーザ光を照射する前の状態における消光比を確認する工程、および前記分離光導波路にレーザ光を照射した後の状態における消光比を確認する工程を有することを特徴とする請求項4記載の光導波路素子の製造方法。
- 前記レーザ光の前記分離光導波路上でのスポットサイズは、前記レーザ光が照射される部分の分離光導波路の幅の1/4以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光導波路素子の製造方法。
- 基板上に、分岐型光導波路で複数に分岐された光が、複数の分離光導波路をそれぞれ伝搬した後、合波型光導波路で合波されるマッハツェンダー型光導波路を有する光導波路素子であって、
前記分離光導波路の表面部分が除去されて断面積が減少している断面積減少部が存在し、前記断面積減少部が、前記分離光導波路の長さ方向に沿って形成され、前記断面積減少部において前記分離光導波路の表面部分が除去された除去部分の深さは、該除去部分における前記分離光導波路の深さの方向の前記分離光導波路の大きさの15%以下であることを特徴とする光導波路素子。 - 前記複数の分離光導波路の2以上に、前記断面積減少部が存在することを特徴とする請求項7記載の光導波路素子。
- 前記断面積減少部の前記分離光導波路の長さ方向と直交する方向の幅は、前記断面積減少部が形成された部分の分離光導波路の幅の1/4以上であることを特徴とする請求項7または8記載の光導波路素子。
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