JP4739126B2 - 酸素飽和度計測装置、酸素飽和度計測装置の制御プログラム、および酸素飽和度計測装置の制御プログラムが記録された記録媒体 - Google Patents

酸素飽和度計測装置、酸素飽和度計測装置の制御プログラム、および酸素飽和度計測装置の制御プログラムが記録された記録媒体 Download PDF

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本発明は、生体の指に装着し、該生体の指の動脈から測定した脈波に基づき酸素飽和度を計測する指輪型の酸素飽和度計測装置、酸素飽和度計測装置の制御プログラム、および酸素飽和度計測装置の制御プログラムが記録された記録媒体に関するものである。
従来から、血液中の酸素飽和度を測定する(オキシメトリ)装置として、組織を透過する光の振幅成分から酸素飽和度を算出するパルスオキシメータが、医療分野を中心に広く普及している。
パルスオキシメータは、血中の酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンとの吸光度の違いを利用して、血中の酸素飽和度を求めるものであり、2つ以上の波長の異なる光を当てて光の吸収度合いを測定し、この測定結果から血中の酸素含有量を算出する。特には、上記パルスオキシメータは、生体組織内の拍動に着目し、組織を透過する光の、血管の拍動相当の振幅成分から酸素飽和度を算出している。
一般的に、血管の脈動の信号強度が大きく取れること、装着において不快感が少ないこと、センサの固定が容易であること等の理由により、上記パルスオキシメータは、指先もしくは耳朶に装着し、利用される。
つまり、指先または耳朶には動脈などの大きな血管はないが、抹消血管が多く集まっているため、例えば、光ダイオード(PD;photo diode)と発光ダイオード(LED;light-emitting diode)との間で挟まれた光路において大きな脈動成分の信号を得ることができる。
また、指先または耳朶では圧力に対する感受性が他部位よりも低いため、ユーザに大きな負担を強いることなくパルスオキシメータを装着できる。また圧力によって動脈の流れを阻害することもない。このように指先または耳朶に対してパルスオキシメータを装着する場合、装着感が他部位よりも優れるため装置の工夫がしやすく、また強めの圧力をかけて装着する事により、パルスオキシメータの一番の問題とされる体動により測定対象部位が移動してしまうことを防ぐこともできる。
しかしながら上記のような、指先、または耳朶に装着して酸素飽和度を測定するパルスオキシメータは、短時間の一時的な利用を想定したものであり、常時装着することを想定したものではない。このため、上記したパルスオキシメータを常時装着して利用しようとすると、指先または耳朶に常時装着することとなり、日常生活に支障が生じる。さらには、指先に圧力をかけ続けて装着し続けることは快適とは言い難く、血行不良により低温やけどが生じるとの報告もなされている。
そこで、常時装着し連続的な酸素飽和度の計測が可能なパルスオキシメータとして指輪型のパルスオキシメータが開発されている(例えば、特許文献1,2)。これらの装置は、指輪型の筐体の内側に受光部と発光部とを備えており、指の根元の血管に対してパルスオキシメトリをおこなう。この指輪型のパルスオキシメータは、指先に装着するパルスオキシメータと比べると、通常の指輪感覚で装着できる。このため、指先を拘束することなく手を自由に使うことができ、長時間の装着に適している。
特開2002−224088号公報(2002年8月13日公開) 特開2001−70264号公報(2001年3月21日公開) 木村雄治著,「生体計測装置学入門」,コロナ社,2004年11月,p.19
しかしながら、上記従来の指輪型パルスオキシメータでは、常時の装着には適しているが、酸素飽和度を確度よく測定できないという問題がある。
具体的には、指輪型パルスオキシメータを装着する指の根元では、図8に示すように、太い指動脈が指の骨近くの深い部分に存在するものの、皮膚表面近くの浅い部分に存在する抹消血管は少なく、光学素子間の光路中に脈動成分が少ない。このため、指輪型パルスオキシメータは、指先等から酸素飽和度を測定する場合と比較して該酸素飽和度を確度よく測定することができない。
また、パルスオキシメータの装着部位に関わらず、ショック時や低体温時には血管が収縮し、低潅流となるため、酸素飽和度の測定精度が著しく低下するといった問題もある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、確度よく酸素飽和度の測定を行うことができる、常時装着可能な酸素飽和度計測装置、酸素飽和度計測装置、酸素飽和度計測装置の制御プログラム、および酸素飽和度計測装置の制御プログラムが記録された記録媒体を実現することにある。
本発明に係る酸素飽和度計測装置は、上記した課題を解決するために、生体の指に装着し、該生体の指の動脈から測定した脈波に基づき酸素飽和度を計測する指輪型の酸素飽和度計測装置であって、上記生体における、酸素飽和度の計測対象部位を押圧する圧力の大きさを変更させ調節する押圧調節部と、上記計測対象部位から生体信号を検出する検出部と、上記検出部が検出した生体信号に基づき、該計測対象部位に対する押圧の必要性の有無を決定する決定手段と、上記決定手段によって押圧の必要があると決定された場合、上記計測対象部位を押圧するように上記押圧調整部に指示する指示手段とを備え、上記押圧調節部により計測対象部位が押圧された状態で酸素飽和度の計測を行うことを特徴とする。
上記酸素飽和度の計測対象部位とは、生体における、酸素飽和度を計測するために、脈波を測定する部分であり、酸素飽和度計測装置が装着された指全体であってもよいし、その一部であってもよい。また、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、指輪型であるため生体の指に常時装着しても負担が少ない装置である。
上記構成によると押圧調整部を備えているため、例えば、検出可能な脈動成分が少ない、あるいは低体温により血管が収縮するなどして、酸素飽和度の計測精度が低下するような場合であっても、必要に応じて動脈の脈動を大きくするように計測対象部位を押圧し、酸素飽和度を確度よく計測することができる。
また、決定手段および指示手段を備えているため、該決定手段が計測対象部位に対する押圧の必要性を決定し、この決定に応じて、押圧することが必要な場合は、押圧調整部に指示して自動的に計測対象部位を押圧することができる。
したがって、計測対象部位を、常時押圧した状態とすることなく、必要な場合にのみ押圧することができるため、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、常時の装着が可能となる。
このため、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、常時の装着を可能とするとともに、確度よく酸素飽和度の測定を行うことができるという効果を奏す。
本発明に係る酸素飽和度計測装置は、上記した課題を解決するために、生体の指に装着し、該生体の指の動脈から測定した脈波に基づき酸素飽和度を計測する指輪型の酸素飽和度計測装置であって、上記生体における、酸素飽和度の計測対象部位を押圧する圧力の大きさを変更させ調節する押圧調節部と、上記計測対象部位から生体信号を検出する検出部と、上記検出部が検出した生体信号に基づき、該計測対象部位に対する押圧の必要性の有無を決定する決定手段と、上記決定手段によって押圧の必要があると決定された場合、上記計測対象部位の押圧を指示する旨の情報を提示する提示手段とを備え、上記押圧調節部により計測対象部位が押圧された状態で酸素飽和度の計測を行うことを特徴とする。
上記構成によると押圧調整部を備えているため、例えば、検出可能な脈動成分が少ない、あるいは低体温により血管が収縮するなどして、酸素飽和度の計測精度が低下するような場合であっても、必要に応じて動脈の脈動を大きくするように計測対象部位を押圧し、酸素飽和度を確度よく計測することができる。
また、決定手段および提示手段を備えているため、計測対象部位に対する押圧の必要性を決定することができ、押圧することが必要な場合は、その旨を示す情報を提示することができる。このため、利用者に押圧調整部を操作し計測対象部位に対する押圧を促すことができる。
このように、押圧の必要性を決定した上で上記計測対象部位の押圧を促すことができるため、該計測対象部位を圧して常時締め付けた状態とすることなく必要な時にのみ押圧することができる。
よって、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、常時の装着を可能とするとともに、確度よく酸素飽和度を測定することができるという効果を奏す。
また、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、上記した構成において、上記動脈から脈波を測定するための脈波測定部を備え、上記押圧調整部は、上記脈波測定部と上記計測対象部位との距離が近くなるように構成されていることが好ましい。
上記構成によると、上記脈波測定部と上記計測対象部位とを、互いの距離が近くなるよに押圧するため、測定部により測定可能な脈波成分を大きくすることができる。
したがって、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、上記押圧調整部により動脈の脈動を大きくするとともに、該動脈に対する脈波測定部からの距離を小さくすることができるため、確度よく酸素飽和度の測定を行うことができる。
また、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、上記した構成において、上記押圧調整部により押圧する圧力の大きさは、60〜90mmHgであることが好ましい。
すなわち、動脈にかかる圧力は60〜90mmHgということが知られている。また、血管における内外の圧力がつりあった時に血管の脈動は最大となる。このため、押圧する圧力の大きさを60〜90mmHgの範囲とすることで、より大きな脈動を得ることができ計測精度を向上させることができる。
また、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、上記した構成において、上記検出部は、上記生体信号として、上記生体の動脈から脈波を検出しており、上記検出部によって検出した脈波に関する情報である脈波情報を生成する生成手段を備え、上記決定手段は、上記生成手段が生成した脈波情報に基づき、酸素飽和度の計測精度が許容範囲内であるか否かを判定し、酸素飽和度の計測精度が許容範囲外となると判定した場合、上記計測対象部位に対する押圧を決定するように構成されていてもよい。
上記脈波情報とは、例えば、検出した脈波から求めた脈拍数、脈動成分の信号強度、酸素飽和度等の情報である。
上記構成によると、上記決定手段により上記脈波情報から酸素飽和度の計測精度が許容範囲内にあるか否かを判定し、計測精度が許容範囲外となる場合は、測定対象部位を押圧するように決定することができる。すなわち、測定対象部位を押圧し、動脈の脈動を大きくすることにより酸素飽和度の測定精度を向上させることができる。
また、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、上記した構成において、上記脈波情報とは、上記検出部によって検出した脈波から求めた脈動成分の信号強度を示す情報であり、上記決定手段は、上記脈動成分の信号強度が酸素飽和度を測定するために十分な強度を有しているか否かに基づき、計測される酸素飽和度の測定精度が許容範囲内であるか否か判定するように構成されていることが好ましい。
ところで、脈度成分の信号強度が小さくなればなるほど、酸素飽和度を計算するために用いる脈波のレベルが小さくなり精度よく酸素飽和度を算出することが困難となる。
上記構成によると、脈動成分の信号強度の大きさに基づき測定対象部位に対する押圧を決定している。このため、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、脈動成分の信号強度が小さい場合、脈波を大きく取れるように、測定対象部位である指を押圧することで、酸素飽和度の測定精度の向上を図ることができる。
また、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、上記した構成において、当該酸素飽和度計測装置を利用する利用者の正常時における脈拍数の履歴情報を記憶する記憶装置を備え、上記脈波情報とは、上記検出部によって検出した脈波から求めた脈拍数を示す情報であり、上記決定手段は、上記脈拍数が、上記利用者の正常時における変動範囲内にあるか否かに基づき、計測される酸素飽和度の精度が許容範囲内であるか否かを判定するように構成されていることが好ましい。
また、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、上記した構成において、当該酸素飽和度計測装置を利用する利用者の、正常時における酸素飽和度の履歴情報を記憶する記憶装置を備え、上記脈波情報とは、上記検出部によって検出した脈波から求めた酸素飽和度を示す情報であり、上記決定手段は、上記酸素飽和度が、上記利用者の正常時における変動範囲内にあるか否かに基づき、計測される酸素飽和度の精度が許容範囲内であるか否かを判定するように構成されていてもよい。
ところで、脈拍数が正常範囲外となる場合、あるいは酸素飽和度の変動範囲が正常範囲外となる場合では、利用者の体調の変化、病気等などの症状が想定され、該利用者の体調が正常でない。このように利用者の体調が正常でない場合に計測した酸素飽和度は精度が悪くなる。
上記構成によると、脈拍数が、利用者の正常時における変動範囲内にあるか否か、あるいは、酸素飽和度が、利用者の正常時における変動範囲内にあるか否かに基づき、計測される酸素飽和度の精度が許容範囲内であるか否かを判定する。そして、許容範囲外となる場合では、脈波を大きく取れるように、測定対象部位である指を押圧するように決定することができる。
このため、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、脈拍数または酸素飽和度が、利用者の正常時における変動範囲外となる場合、脈波を大きく取れるように、測定対象部位である指を押圧し、酸素飽和度の測定精度の向上を図ることができる。
また、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、上記した構成において、上記検出部は、上記生体信号として、上記計測対象部位における体温を検出しており、上記決定手段は、上記検出部により検出された体温に基づき、酸素飽和度の計測精度が許容範囲内であるか否かを判定し、酸素飽和度の計測精度が許容範囲外となると判定した場合、上記計測対象部位に対する押圧を決定するように構成されていることが好ましい。
ところで、体温が低温、例えば25℃以下となるような場合、血管が収縮し、低潅流となるため、酸素飽和度の測定精度が著しく低下する。
上記構成によると、検出部により検出された体温が、酸素飽和度の計測精度が許容範囲外となると判定される温度の場合、計測対象部位に対する押圧を決定することができる。
このため、本発明に係る酸素飽和度測定装置は、体温が低温であり酸素飽和度の測定精度が低下すると判定される場合には、脈波を大きく取れるように、測定対象部位を押圧することで、酸素飽和度の測定精度の向上を図ることができる。
また、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、上記した構成において、上記検出部は、上記生体信号として、上記計測対象部位において生じる加速度を検出しており、上記決定手段は、上記検出部により検出された加速度に基づき、酸素飽和度の計測精度が許容範囲内であるか否かを判定し、酸素飽和度の計測精度が許容範囲外となると判定した場合、上記計測対象部位に対する押圧を決定するように構成されていてもよい。
上記構成によると、検出部は、計測対象部位において生じた加速度を検出しているため、例えば、体動等により該計測対象部位において生じる振動を把握することができる。
また、この振動の大きさが、測定対象部位が移動してしまうぐらい大きく、精度よく酸素飽和度を計測できないと判定した場合、上記決定部は、計測対象部位に対する押圧を決定することができる。
このため、激しい体動により計測対象部位が移動してしまうような場合であっても、計測対象部位を押圧することができるため、移動しないように保持することができ、酸素飽和度の測定精度の向上を図ることができる。
また、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、上記した構成において、上記検出部は、上記生体信号として、上記計測対象部位における発汗量を検出しており、上記決定手段は、上記検出部により検出された発汗量に基づき、利用者の生体状態が正常であるか否かを判定し、酸素飽和度の計測精度の確度向上が必要であると判定した場合、上記計測対象部位に対する押圧を決定するように構成されていてもよい。
ところで、発汗が正常範囲よりも多くなる場合には、利用者の体調の変化、病気などの症状(例えば呼吸器障害、心臓疾患など)による危急な状況が想定される。このように利用者の生死に関わる状況においては、酸素飽和度の計測精度の確度を保証することが必要となる。
上記構成によると、発汗量が、正常な生体における変動範囲内にあるか否かに基づき、生体の状態が正常であるか否かを判定する。そして、危急な状況であると判定される場合には、測定対象部位である指を押圧するように決定することができる。
このため、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、発汗量が多量となり利用者の生死が危ぶまれると判定される場合には、脈波をより大きく取れるように、測定対象部位を押圧することで、酸素飽和度の測定値の確度向上を図ることができる。
なお、上記酸素飽和度計測装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記酸素飽和度計測装置をコンピュータにて実現させる酸素飽和度計測装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明に係る酸素飽和度計測装置は、以上のように、生体の指に装着し、該生体の指の動脈から測定した脈波に基づき酸素飽和度を計測する指輪型の酸素飽和度計測装置であって、上記生体における、酸素飽和度の計測対象部位を押圧する圧力の大きさを変更させ調節する押圧調節部と、上記計測対象部位から生体信号を検出する検出部と、上記検出部が検出した生体信号に基づき、該計測対象部位に対する押圧の必要性の有無を決定する決定手段と、上記決定手段によって押圧の必要があると決定された場合、上記計測対象部位を押圧するように上記押圧調整部に指示する指示手段とを備え、上記押圧調節部により計測対象部位が押圧された状態で酸素飽和度の計測を行うことを特徴とする。
このため、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、常時の装着を可能とするとともに、確度よく酸素飽和度の測定を行うことができるという効果を奏す。
本発明に係る酸素飽和度計測装置は、以上のように、生体の指に装着し、該生体の指の動脈から測定した脈波に基づき酸素飽和度を計測する指輪型の酸素飽和度計測装置であって、上記生体における、酸素飽和度の計測対象部位を押圧する圧力の大きさを変更させ調節する押圧調節部と、上記計測対象部位から生体信号を検出する検出部と、上記検出部が検出した生体信号に基づき、該計測対象部位に対する押圧の必要性の有無を決定する決定手段と、上記決定手段によって押圧の必要があると決定された場合、上記計測対象部位の押圧を指示する旨の情報を提示する提示手段とを備え、上記押圧調節部により計測対象部位が押圧された状態で酸素飽和度の計測を行うことを特徴とする。
よって、本発明に係る酸素飽和度計測装置は、常時の装着を可能とするとともに、確度よく酸素飽和度を測定することができるという効果を奏す。
本発明の一実施形態について図1ないし図7に基づいて説明すると以下の通りである。すなわち、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1は、指にはめ込み血液中の酸素飽和度を測定する装置であり、主として指動脈の脈動から酸素飽和度を測定するものである。
図1に示すように、酸素飽和度計測装置1は、その外観において、装着部2、測定部(検出部)4、圧力調節部(押圧調整部)5、本体部3、および入出力インタフェース部6を備える。なお、この図1は、本発明の実施形態を示すものであり、酸素飽和度計測装置1の外観の概略構成の一例を示す図である。
上記装着部2は、指輪型形状(円環形状)をしており、該円環形状部分に、人の指をはめ込み当該酸素飽和度計測装置1を装着させることができる。通常、この円環形状部分の直径は一般的な人の指の断面の直径よりも大きくなっており、任意のユーザ(利用者)が容易に飽和度計測装置を指に装着することができるようになっている。
測定部4は、測定対象部位である指から各種情報を測定するものであり、具体的には、光電脈波を測定するための発光部(検出部・脈波測定部)12および受光部(検出部・脈波測定部)13と、測定対象部位における体温、発汗量、および加速度のうちの少なくとも1つを測定するための生体センサ11とを備える。なお、本実施の形態では、発光部12と受光部13とを別々に説明する必要がない場合、これらをまとめて光学素子(脈波測定部)と称する。
すなわち、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1は、発光部12から測定対象部位である指に対して異なる波長の光(赤色光と赤外光)を照射し、この照射した光を受光部13によって受光するようになっている。そして、この受光した結果に基づき酸素飽和度を計測することができる。なお、上記発光部12は、例えば、発光ダイオード(LED)によって、また、上記受光部13は、光ダイオード(PD)によって実現することができる。また、図1では発光部12で照射した光が指を透過し、受光部13で受光されるように設計された透過型センサであるが、発光部12および受光部13を同方向に向け同一面に配置し、発光部12から指に対して照射した光の反射を受光部13で受光する反射型のセンサであってもよい。
また、酸素飽和度計測装置1では、上記したように生体センサ11を備えているため、酸素飽和度の測定対象部位近傍における様々な情報を取得することができる。例えば、生体センサ11として発汗量を検知する装置を備える場合、測定対象部位近傍における発汗量を把握することができる。また、生体センサ11として測定対象部位近傍の指の体温を測定する装置を備える場合、測定対象部位が測定に適した温度であるか否かを把握することができる。また、例えば生体センサ11として加速度センサを備える場合、該加速度センサの検知結果から測定対象部位近傍における振動状態を把握することができる。
圧力調節部5は、装着部2に装着された指を押圧し、該指と光学素子との間に生じる圧力の大きさを調節するものである。なお、圧力調節部5により押圧される圧力の大きさは、60〜90mmHgである。
また、本実施形態では、装着部2と指との間に備えられた圧力調節部5における圧力調節パッド51が可動して指を押圧し、該指と光学素子との間に生じる圧力の大きさを調節する構成である。ここで、この圧力調節パッド51を自動的に可動させる場合、後述する主制御部17からの指示に応じて例えばマイクロモータが起動することで実現できる。一方、この圧力調節パッド51を手動により可動させる場合、不図示の操作部をユーザが操作して可動させるようになっている。
なお、上記圧力調節部5は、圧力調節パッド51を可動させて指を押圧するように構成されていたがこれに限定されるものではない。例えば、逆に、発光部12および受光部13を圧力調節パッド51が押圧し、該指と、発光部12および受光部13(光学素子)と、の間に生じる圧力の大きさを調節するものであってもよい。
あるいは、円環形状した装着部2の直径の大きさを自由に変更できる構成の場合、圧力調節部5は、該装着部2の直径の大きさ調節するものであってもよい。
なお、指と光学素子との間における圧力の調節と、該発光部12および受光部13による酸素飽和度の計測処理との関係に関する詳細な説明は後述する。
上記本体部3は、装着部2に設けられた測定部4の検出結果を処理したり、圧力調節部5を制御したりするものである。
上記入出力インタフェース部6は、ユーザからの入力を受け付けることができる操作部14およびユーザに情報を提示する表示部15を備える。操作部14は、例えば、タッチパネル、操作ボタン、テンキー等によって実現できる。表示部15は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)等によって実現することができる。
より具体的には、操作部14は、ユーザからの指示に応じて表示画面を切り替えることができるようになっている。また、操作部14は、ユーザからの指示に応じて、圧力調節判定情報21として記憶させる情報の入力、圧力調節の自動または手動の切り替え指示を示す情報を受け付ける。
上記表示部15は、指動脈から測定した酸素飽和度、脈拍、体温、加速度、発汗量などを表示する。
また、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1は、その要部構成として、上記した測定部4(生体センサ11、発光部12、受光部13)、圧力調節部5、および入出力インタフェース部6(操作部14、表示部15)に加えて、これら各部の各種制御を行う主制御部17、酸素飽和度の計測期間、および測定対象部位を押圧する期間を計る計時部16、ならびに圧力調節判定情報21および履歴情報22を記憶する記憶装置18をさらに備えてなる構成である。なお、図2は、本発明の実施形態を示す図であり、酸素飽和度計測装置1の要部構成を示す図である。
また、記憶装置18に記憶する圧力調節判定情報21は、圧力調節部5を起動させて指を押圧して圧力をかけるか否かを判定するための情報であり、履歴情報22は、測定した酸素飽和度の値および脈拍数の履歴を記録した情報である。なお、圧力調節判定情報21および履歴情報22の詳細については後述する。
(圧力変化と計測処理の関係)
ここで、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1における、指と発光素子との間における圧力変化と、酸素飽和度の計測処理との関係について説明する。
指の動脈成分を有効的に観測するためには、該指をきつく締め付けることが効果的であることが知られている。すなわち、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1のように指輪型の装着部2を備える構成の場合、指を押圧し締め付けることの主な効果として以下2点を挙げることができる。
まず、指を押圧し、指動脈と装着部2に備えられた光学素子との距離を物理的に近づけることにより、光学素子間(PD−LED間)の光伝播路(光路)に含まれる指動脈の拍動相当の振幅成分を増加させることができる点である。もう1点目は、指の締め付けにより指動脈の脈動自体を大きくできる点である。
ここで、まず前者の効果について図4を用いて詳細に説明する。なお、図4は、指輪型の酸素飽和度計測装置1を指にはめ込んだ状態の概略を説明する図であり、同図(a)は、はめ込んだ指に対して押圧していない状態を示す断面図であり、同図(b)は、同図(a)の状態から、指を押圧した状態を示す断面図である。
なお、図4(a)、および図4(b)において示す生体中の光伝播路とは、発光部12から照射された光が受光部13に伝播するまでの主たる経路(光路)を模式的に表したものである。厳密には、発光部12から照射された光は、抹消血管等に当たり乱反射して全ての光線が必ずしも図4(a)および図4(b)に示す光伝播路を通過するものではない。しかしながら、ここでは、指動脈と照射された光の光路との関係をより明確に説明するために、主たる光路のみを模式的に示している。
指の内部は図8に示した通り、指の中央上部には骨があり、骨の下部左右に太い指動脈が走っている。また圧力調節部5は、圧力調節パッド51を備えており、上部から圧力調節パッド51を押し付け、指を光学素子に対して押圧するように構成されている。図4(a)では、指が押圧されていない状態(低拘束状態)を示しており、この場合、指動脈は光路から遠い位置にあり、観測できる脈動は微小なものとなる。一方、図4(b)のように圧力調節パッド51によって指に対して圧力をかけた場合、指動脈が光路に近づくことにより、観測できる脈動が大きくなる。
次に、上記した後者の効果について図9を用いて説明する。図9は血管の種類と各血管の圧力との関係を示したグラフである(非特許文献1参照)。図9より、毛細血管は10〜60mmHgと圧力は低く、動脈は60〜90mmHgと圧力が高いことが分かる。
ここで、血圧とは血管の内からの圧力と外からの圧力から計算される値であり、内外の圧力がつりあった時に血管の脈動は最大となる。詳細は割愛するが血圧計の原理を考えると分かりやすく、最初に外から腕をきつく締め付けて血の流れをとめ、徐々にゆるめていくと外圧=最高血圧血となった時に血が流れはじめる。この時観測される脈動は小さく、腕帯をゆるめるにつれ脈動は大きくなり、外圧=平均血圧となった時に脈動は最大となる。さらにゆるめていくと観測される脈動は小さくなり、外圧=最低血圧となる点を境に脈動が感じられなくなる。
ここで、低拘束状態で指輪を装着している時には毛細血管の脈動成分を主に観測しており、観測可能な指動脈の脈動は比較的小さい。しかし圧力調節機構により指を締め付けることにより、指動脈の血圧と外圧が近づくため、観測できる脈動は大きくなる。
以上のように、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1において、指を押圧し圧力をかけることにより効率よく動脈中の脈動を観測することができる。
しかしながら、効率よく脈動を観測できる一方で、指をきつく締め続けると血流が阻害されてしまい、不快な装着感を与えることは言うまでもなく、血行不良による身体的障害および低温やけどの危険性を増してしまう。さらには、うっ血した指で測定して得た酸素飽和度の値に対する信頼性は低いものとなる。
そこで、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1は、通常では図4(a)に示すように、低拘束状態で常時装着され、計測時において、必要に応じて圧力を調節できるように構成されている。さらには、上記生体センサ11からの検知結果に応じて、測定した酸素飽和度の値に対する信頼性が低下したとき、または酸素飽和度が高い確度で求められるときを判断して適切な圧力調節のタイミングを決定するように構成されている。
以下において、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1における、酸素飽和度計測処理の詳細について図3を参照して説明する。なお、図3は、本発明の実施形態を示すものであり、酸素飽和度計測処理に係る酸素飽和度計測装置1の要部構成を示すブロック図である。
(酸素飽和度計測処理)
図3に示すように本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1は、図2に示すブロック図において、主制御部17が機能ブロックとして、生体情報生成部31、脈波情報生成部(生成手段)32、光源制御部33、酸素飽和度計算部(生成手段)34、記録設定部35、圧力調節判定部(決定手段)36、および圧力調節指示部(指示手段・提示手段)37を備えてなる構成である。なお、この機能ブロックは、主制御部17が例えばCPU等によって実現できる場合、該CPUが、不図示のROM等に記憶したプログラムを不図示のRAM等に読み出し、実行することにより実現できる。
上記生体情報生成部31は、生体センサ11によって検知された、測定対象部位近傍の体温、発汗量、あるいは測定対象部位における振動に関する信号等を受け付け、該信号に基づき生体情報を生成するものである。生体情報生成部31は、生成した生体情報を、圧力調節判定部36に送信する。
脈波情報生成部32は、受光部13から入力された光電信号を処理し、脈波情報を生成するものである。なお、この脈波情報は、検出した脈波から求めた脈拍数を示す脈拍情報、および脈動成分の信号強度に関する信号強度情報も含んでいる。
すなわち、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置は、動脈血中の酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンとの、例えば赤色光および赤外光それぞれに対する吸光度の相違を利用して酸素飽和度を測定している。このため、上記脈波情報には、赤色光を照射して測定した脈波と、赤外光を照射して測定した脈波とに関する情報が含まれている。
また、この脈波情報に含まれる脈拍情報は、例えば、赤外光による各脈波のピーク間隔を求めて1分間当たりの脈拍数に変換することで求めることができる。
脈波情報生成部32は、生成した脈波情報のうち、赤色光および赤外光それぞれを照射して得た脈波の情報を、圧力調節判定部36と酸素飽和度計算部34とに送信する。また、脈波情報生成部32は、生成した脈波情報のうち、上記脈拍情報を圧力調節判定部36と記録設定部35とに出力する。また、脈波情報生成部32は、生成した脈波情報のうち、信号強度情報を圧力調節判定部36に出力する。
光源制御部33は、発光部12における、発光タイミングおよび発光強度を制御するものである。光源制御部33は、操作部14から入力されたユーザからの酸素飽和度計測指示に応じて、発光部12における発光タイミングおよび発光強度を制御する。
酸素飽和度計算部34は、脈波情報生成部32から受信した脈波情報から赤色光と赤外光との波長の吸光度の比率を計算し酸素飽和度の値を求めるものである。酸素飽和度計算部34は、計算して得た結果を圧力調節判定部36に出力するとともに、記録設定部35にも出力する。
記録設定部35は、脈波情報生成部32から入力された脈拍情報と、酸素飽和度計算部34から入力された酸素飽和度の値との履歴を、履歴情報22として記憶装置18に記録するものである。また、この記録設定部35は、記憶装置18に所定期間記憶した履歴情報22から、当該酸素飽和度計測装置1を利用するユーザの正常時における脈拍数および酸素飽和度の値の範囲を設定するものである。
記録設定部35は、正常時におけるユーザの脈拍数および酸素飽和度の値を設定すると、設定した情報を圧力調節判定情報21として記録する。
圧力調節判定部36では、生体情報生成部31から入力された生体情報、脈波情報生成部32から入力された脈拍情報、信号強度情報、および酸素飽和度計算部34から入力された酸素飽和度の値に基づき、圧力調節判定情報21を参照して、指に対して圧力をかけるか否かの判定を行うものである。圧力調節判定部36は、圧力をかける必要があると判定した場合、その旨を示す情報を圧力調節指示部37に通知する。
また、圧力調節判定部36は、入力された生体情報、脈拍情報、および酸素飽和度の値を表示部15に出力し表示させるものでもある。
ここで、圧力調節判定部36が、参照する圧力調節判定情報21に関する詳細を説明する。圧力調節判定情報21は、図5に示すように、圧力調節部5を駆動させて指に対して圧力をかける必要があるか否かを判定するための基準を示す情報である。この圧力調節判定情報21は、個人差がなく、一般的に第3者に対しても適用可能な条件と、ユーザ個人に応じて決まる条件とに関する情報を含む。
なお、一般的に第3者に対しても適用可能な条件に関する情報とは、例えば、体温が25℃より大きいか否か、脈動成分の信号強度が所定値よりも大きいか否かといった情報である。また、ユーザ個人に応じて決まる条件の情報とは、例えば、該ユーザの正常時における脈拍数、および酸素飽和度の値等といった情報である。
上記第3者に対しても適用可能な条件を示す情報は、操作部14から入力され、圧力調節判定情報21として記憶装置18に記憶される。一方、ユーザ個人に応じて決まる情報は、上記したように記録設定部35によって設定され、圧力調節判定情報21として記憶装置18に記憶される。
なお、圧力調節判定部36により圧力をかける必要があると判定される場合とは、後述するが酸素飽和度の計測精度が許容範囲外となる場合である。このため、この判定に利用する圧力調節判定情報21は、この許容範囲に応じて設定されることとなる。
圧力調節指示部37は、圧力調節判定部36からの判定結果に応じて圧力調節部5に対して、指を押圧する旨を指示する、あるいは表示部15に対して、指を押圧する旨を指示する警告表示を表示させるように制御するものである。
すなわち、圧力調節判定部36が指を押圧する必要があると判定した場合であり、かつ操作部14から自動で圧力調節するように指示されているとき、圧力調節指示部37は、圧力調節部5に指を押圧するように制御情報を送信する。一方、操作部14から手動で圧力調節するように指示されているとき、圧力調節指示部37は、表示部15を制御して指の押圧を指示するための警告表示を行う。
また、圧力調節指示部37は、圧力調節部5に指の押圧を指示した時点、または、ユーザによって指に対する押圧の設定が完了した時点からの所定期間を計時部16に指示して計測するように構成されている。
すなわち、酸素飽和度計測装置1では、指を押圧して酸素飽和度の測定を行う場合、生体に悪影響を与えないように一定時間が経過した後に押圧を解除するように構成されている。このため、指を押圧してから所定期間経過後、圧力調節指示部37は、圧力調節部5を制御して指に対する押圧設定を解除する、あるいは、表示部15において押圧設定の解除を指示する警告表示を行う。
以上のように、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1では、生体センサ11により測定対象部位における生体信号を検知し、該信号に基づき、生体情報生成部31が生体情報を生成し圧力調節判定部36に送信する。
また、酸素飽和度を測定する場合、酸素飽和度計測装置1では、光源制御部33からの制御指示に応じて、発光部12が発光し、指に対して光を照射する。この照射した光を受光部13において受光すると、この受光して得た光電信号を脈波情報生成部32に出力する。脈波情報生成部32は、光電信号を受信すると、該信号を処理して脈波情報および脈拍情報を生成し、脈波情報を酸素飽和度計算部34に、脈拍情報を圧力調節判定部36と記録設定部35とに出力する。
酸素飽和度計算部34は、脈波情報生成部32から入力された脈波情報に基づき酸素飽和度の値を算出する。そして、算出した酸素飽和度の値を圧力調節判定部36と記録設定部35とに送信する。
記録設定部35は、脈波情報生成部32から入力された脈拍情報と、酸素飽和度計算部34から入力された酸素飽和度とを履歴情報22として、測定された日時と対応付けて記憶装置18に記録する。そして、記録設定部35は、所定期間分の上記履歴情報22から当該酸素飽和度計測装置1のユーザの、酸素飽和度および脈拍数の範囲を設定し、圧力調節判定情報21として記録する。
一方、圧力調節判定部36は、生体情報生成部31から入力された生体情報と、脈波情報生成部32から入力された脈拍情報と、酸素飽和度計算部34から入力された酸素飽和度とに基づき、圧力調節判定情報21を参照して、測定対象部位である指に対して押圧する必要の有無を判定する。また、さらに圧力調節判定部36は、入力された生体情報、脈拍情報、および酸素飽和度を表示部15に表示するように制御する。
圧力調節指示部37は、圧力調節判定部36からの判定結果に応じて、圧力調節部5を制御して指を押圧させる、あるいは、ユーザに対して、指を押圧するように警告表示を行う。
(酸素飽和度計測処理の処理フロー)
次に、上記した構成を有する酸素飽和度計測装置1の、酸素飽和度計測処理に係る処理フローについて図6を参照して説明する。なお、図6は、本発明の実施形態を示すものであり、酸素飽和度計算装置の酸素飽和度計測処理の一例を示すフローチャートである。
まず、前提としてユーザが本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1を指に装着しているものとする。また、ユーザから自動で指の押圧を行うように設定されているものとする。
このような前提において、ユーザから酸素飽和度の測定指示を受け付けると、該指示に応じて、光源制御部33がタイミングおよび光量を制御して受光部13から光を照射させる。そして、この照射した光が指を透過して得た結果を受光部13が受光し、この受光結果に基づき脈波情報生成部32が脈波の測定を行い、脈拍情報および脈波情報を生成する(ステップS11、これ以降ではS11というふうに称する)。
このように脈波が測定されると、酸素飽和度計算部34が脈波情報に基づき酸素飽和度の計算を行う(S12)。
酸素飽和度の計算を行った後、圧力調節判定部36は、測定対象部位である指に対して圧力をかける必要性の有無を判定する(S13)。例えば、脈動成分の信号強度が所定強度よりも小さいか否か、生体情報として検知した、測定対象部位の体温が25℃以下か否か、酸素飽和度計算部34から受信した酸素飽和度の変動がユーザの正常時における範囲にあるか否か、脈波情報生成部32から受信した脈拍数が正常か否か等を考慮し、指に対して圧力をかける必要性の有無を判定する。
すなわち、脈動成分の信号強度が所定強度よりも小さい場合では、測定対象部位である指において、測定可能な脈波が弱く、安定して酸素飽和度の測定を行うことができない。換言すれば、脈動成分の信号強度が所定強度よりも小さい場合とは、脈波を十分に測定することができず、酸素飽和度の測定精度がよくない場合と言える。このように脈動成分の信号強度が所定強度よりも小さい場合、脈波を大きく取れるように、測定対象部位である指を押圧することで、酸素飽和度の測定精度の向上を図ることができる。
また、脈拍数が正常範囲外となる場合、あるいは酸素飽和度の変動範囲が正常範囲外となる場合では、ユーザの体調の変化、病気等などの症状が想定され、該症状が要因となり測定可能な脈波が弱くなる。換言すれば、脈拍数が正常範囲外となる場合、あるいは酸素飽和度の変動範囲が正常範囲外となる場合とは、ユーザの状態が正常な状態でなく、酸素飽和度の測定精度がよくない場合と言える。このように脈拍数が正常範囲外となる場合、あるいは酸素飽和度の変動範囲が正常範囲外となる場合では、脈波を大きく取れるように、測定対象部位である指を押圧することで、酸素飽和度の測定精度の向上を図ることができる。
また、例えば、体温が25℃以下である場合は、血管が収縮し、低潅流となるため、酸素飽和度の測定精度が著しく低下する。換言すれば、体温が25℃以下である場合とは、測定対象部位の周囲の環境が悪く、酸素飽和度の測定精度がよくない場合と言える。このように体温が25℃以下となる場合では、脈波を大きく取れるように、測定対象部位である指を押圧することで、酸素飽和度の測定精度の向上を図ることができる。
なお、上記した脈動成分の信号強度が所定強度、脈拍数の正常範囲、および酸素飽和度の変動の正常範囲それぞれは、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1に対して所望する、酸素飽和度の計測精度に応じて決定される。
このように、上記圧力調節判定部36は、計測される酸素飽和度の測定精度が許容範囲内であるか否かを判定し、酸素飽和度の精度が許容範囲より大きくなると判定した場合、指に対する押圧を決定する。
ステップS13において「NO」の場合、脈拍の測定を行い酸素飽和度の計算を繰り返す。一方、ステップS13において「YES]の場合、圧力調節判定部36はその判定結果を圧力調節指示部37に通知する。圧力調節指示部37は、圧力調節判定部36からの通知に応じて、圧力調節部5に対して駆動する(ONする)ように制御する(S14)。
また、圧力調節指示部37は、圧力調節部5の駆動を制御する際、計時部16に指示して、指を押圧する期間を測定させる。そして、ここで指を押圧する期間が所定期間に達した場合(S15において「YES」)、圧力調節指示部37は、圧力調節部5に対して駆動を停止(OFF)するように制御する。
なお、圧力調節指示部37は、指に対する押圧を行う期間として、確度よく酸素飽和度を測定できる程度(例えば10秒間)が設定される。
一方、指を押圧する期間が所定期間に達するまでは(S15において「NO」の間)、ステップS11およびステップS12と同様にして指から脈波を測定し、酸素飽和度の計算を行う。
このように、一定期間、指を押圧して酸素飽和度の測定をおこない、一定期間が経過すると圧力調節部5を停止させ最初の状態(低拘束状態)に戻り、脈波を測定し、酸素飽和度の計算を続ける。
なお、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1では、酸素飽和度の測定を常時行っている。そして、酸素飽和度の測定精度が低下した場合、あるいは測定対象者の体調の変化に応じて高精度に酸素飽和度の計測を行う必要がある場合、測定対象部位を押圧するように構成されている。このため、圧力調節部5が停止した後も酸素飽和度の測定を継続し行い、必要に応じて、測定対象部位が再度、押圧されることとなる。
次に、以下の前提の場合における酸素飽和度計測処理について図7を参照して説明する。なお、この図7は、本発明の実施形態を示すものであり、酸素飽和度計算装置の酸素飽和度計測処理の一例を示すフローチャートである。
前提として、ユーザが本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1を指に装着しているものとする。また、ユーザから、手動で指の押圧を行うように設定されているものとする。
まず、図6に示すステップS11およびステップS12と同様にして、測定対象部位である指から脈波を測定し(S21)、酸素飽和度の計算を行う(S22)。そして、ステップS13と同様にして、酸素飽和度の計算を行った後、圧力調節判定部36は、測定対象部位である指に対して圧力をかける必要性の有無を判定する(S23)。
ステップS23において「NO」の場合、脈拍の測定を行い酸素飽和度の計算を繰り返す。一方、ステップS23において「YES]の場合、圧力調節判定部36はその判定結果を圧力調節指示部37に通知する。圧力調節指示部37は、圧力調節判定部36からの通知に応じて、指に対する押圧を指示する警告表示を表示部15に表示する(S24)。
この警告表示に応じてユーザが、圧力調節部5を操作して測定対象部位である指を押圧するように設定が完了したことを圧力調節指示部37が検知すると、計時部16に指示して、指を押圧する期間を測定させる。
なお、指に対する押圧の設定完了の検知は、以下のようにして実行される。すなわち、この設定完了を通知する情報をユーザが操作部14から入力する。そして、この入力された通知情報を圧力調節指示部37が受信することにより検知することができる。
ここで、指を押圧する期間が所定期間に達していない間の場合(S26において「NO」)、指を押圧した状態で、ステップS21およびステップS22と同様にして、脈波の測定(S27)および酸素飽和度の計算(S28)を行う。
一方、ここで指を押圧する期間が所定期間以上となった場合(S26において「YES」)、圧力調節指示部37は、指に対する押圧を解除する旨の警告表示を表示部15において行うように制御する(S29)。
この警告表示に応じてユーザが、圧力調節部5を操作して測定対象部位である指に対する押圧の解除が完了したことを圧力調節指示部37が検知すると(S30において「YES」)、ステップS21に戻り低拘束状態での脈波の測定からの処理を繰り返す。
一方、ステップS30において「NO」の間、すなわち手動による圧力の調節の解除が完了していない間では、圧力調節指示部37は、表示部15における押圧の解除を警告する表示を継続させる。
なお、指に対する押圧の解除完了の検知は、以下のようにして実行される。すなわち、この解除完了を通知する情報をユーザが操作部14から入力する。そして、この入力された通知情報を圧力調節指示部37が受信することにより検知することができる。
以上のように、圧力調節判定部36により、測定対象部位から検知した脈拍数、脈波の大きさ、酸素飽和度の変動量、および体温に基づき、酸素飽和度の測定精度が許容範囲内にあるか否かを判定することができる。そして、測定精度が許容範囲外となると判定した場合は、圧力調節判定部36は、測定精度を向上させるため、脈動を大きくするように、測定対象部位に対して押圧することを決定することができる。そして、押圧する必要があると決定した場合、圧力調節指示部37により自動的に、測定対象部位を押圧するように制御する、または手動によって測定対象部位を押圧するように指示することができる。
さらに、測定対象部位における発汗量、振動に関する情報も加えて、指の押圧の必要性を判定する構成であってもよい。
例えば、酸素飽和度計測装置1が装着されている位置での振動が、所定の振動の大きさよりも大きくなる場合、測定対象部位である指を押圧するように構成することで、体動等により、酸素飽和度計測装置1が移動してしまい、酸素飽和度の測定精度が低下することを防ぐことができる。
また、発汗が正常範囲よりも多くなる場合、利用者の体調の変化、病気などの症状(例えば呼吸器障害、心臓疾患など)による危急な状況が想定される。このように利用者の生死に関わる状況においては、酸素飽和度の計測精度の確度を保証することが必要となる。
そこで、発汗量が、正常な生体における変動範囲内にあるか否かに基づき、生体の状態が正常であるか否かを判定する。そして、危急な状況であると判定される場合には、脈波をより大きく取れるように、測定対象部位である指を押圧させ、酸素飽和度の測定値の確度向上を図ることができる。
また、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1では、測定対象部位である指を押圧するか否かの判定を、脈拍数、酸素飽和度の変動、体温、測定可能な脈波の大きさに、発汗量、振動の大きさに基づき行う構成であった。しかしながら、この判定基準はれこれに限定されるものではなく、脈拍数、酸素飽和度の変動、体温、測定可能な脈波の大きさ、発汗量、振動の大きさのうち、少なくとも1つを基準にして、指の押圧の必要性を判定する構成であってもよい。
また、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置では、生体センサと、発光部および受光部とにより、酸素飽和度以外に、脈拍数、脈波成分の信号強度、体温、発汗量等もあわせて測定することができる装置である。このため、ユーザに現状における健康状態を提示することができ、ユーザの体調管理等に貢献することもできる。
なお、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1では、生体センサ11を1つだけ備えた構成であるが、生体センサの数はこれに限定されるものではなく、体温、発汗量、加速度等、検知する対象の種類ごとに応じた数だけ設けられていてもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、酸素飽和度計測装置1の各ブロック、特に生体情報生成部31、脈波情報生成部32、光源制御部33、酸素飽和度計算部34、記録設定部35、圧力調節判定部36、および圧力調節指示部37は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、酸素飽和度計測装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置18(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである酸素飽和度計測装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記酸素飽和度計測装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、酸素飽和度計測装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1は、測定対象部位を押圧する必要がある場合のみ該測定対象部位を押圧し、酸素飽和度を計測することができるため、確度よく酸素飽和度を測定することができる。さらに、本実施の形態に係る酸素飽和度は、測定対象部位が常時押さえつけられている状態とならないため、常時装着に適する。
したがって、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1は、酸素飽和度の測定を常時行う必要がある場合に特に有利となる。
また、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1は、人間の血中における酸素飽和度の測定を行う構成であった。しかしながら、本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置1は、酸素飽和度の測定対象が人間に限定されるものではなく、他の生体であっても幅広く対応できる。
本発明の実施形態を示すものであり、酸素飽和度計測装置の外観の概略構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示す図であり、酸素飽和度計測装置の要部構成を示す図である。 本発明の実施形態を示すものであり、酸素飽和度計測処理に係る酸素飽和度計測装置の要部構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置を指にはめ込んだ状態の概略を説明する図であり、同図(a)は、はめ込んだ指に対して押圧していない状態を示す断面図であり、同図(b)は、同図(a)の状態から、指を押圧した状態を示す断面図である。 本実施の形態に係る酸素飽和度計測装置が保持する圧力調節判定情報の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示すものであり、酸素飽和度計算装置の酸素飽和度計測処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態を示すものであり、酸素飽和度計算装置の酸素飽和度計測処理の一例を示すフローチャートである。 従来技術を示すものであり、指の断面形状の概略を示す図である。 従来技術を示すものであり、血管の種類と各血管の圧力との関係を示したグラフである。
符号の説明
1 酸素飽和度計測装置
2 装着部
4 測定部(検出部)
5 圧力調節部(押圧調整部)
11 生体センサ(検出部)
12 発光部(検出部・脈波測定部)
13 受光部(検出部・脈波測定部)
18 記憶装置
22 履歴情報
31 生体情報生成部
32 脈波情報生成部(生成手段)
34 酸素飽和度計算部(生成手段)
36 圧力調節判定部(決定手段)
37 圧力調節指示部(指示手段・提示手段)

Claims (12)

  1. 生体の指に装着し、該生体の指の動脈から測定した脈波に基づき酸素飽和度を計測する指輪型の酸素飽和度計測装置であって、
    上記生体における、酸素飽和度の計測対象部位を押圧する圧力の大きさを変更させ調節する押圧調整部と、
    上記計測対象部位から生体信号を検出する検出部と、
    上記検出部が検出した生体信号に基づき、該計測対象部位に対する押圧の必要性の有無を決定する決定手段と、
    上記決定手段によって押圧の必要があると決定された場合、上記計測対象部位を押圧するように上記押圧調整部に指示する指示手段とを備え、
    上記押圧調整部により計測対象部位が押圧された状態で酸素飽和度の計測を行い、
    上記検出部は、上記生体信号として、上記生体の動脈から脈波を検出しており、
    上記検出部によって検出した脈波に関する情報である脈波情報を生成する生成手段を備え、
    上記決定手段は、上記生成手段が生成した脈波情報に基づき、酸素飽和度の計測精度が許容範囲内であるか否かを判定し、酸素飽和度の計測精度が許容範囲外となると判定した場合、上記計測対象部位に対する押圧を決定することを特徴とする酸素飽和度計測装置。
  2. 生体の指に装着し、該生体の指の動脈から測定した脈波に基づき酸素飽和度を計測する指輪型の酸素飽和度計測装置であって、
    上記生体における、酸素飽和度の計測対象部位を押圧する圧力の大きさを変更させ調節する押圧調整部と、
    上記計測対象部位から生体信号を検出する検出部と、
    上記検出部が検出した生体信号に基づき、該計測対象部位に対する押圧の必要性の有無を決定する決定手段と、
    上記決定手段によって押圧の必要があると決定された場合、上記計測対象部位の押圧を指示する旨の情報を提示する提示手段とを備え、
    上記押圧調整部により計測対象部位が押圧された状態で酸素飽和度の計測を行うことを特徴とする酸素飽和度計測装置。
  3. 生体の指に装着し、該生体の指の動脈から測定した脈波に基づき酸素飽和度を計測する指輪型の酸素飽和度計測装置であって、
    上記生体における、酸素飽和度の計測対象部位を押圧する圧力の大きさを変更させ調節する押圧調整部と、
    上記計測対象部位から生体信号を検出する検出部と、
    上記検出部が検出した生体信号に基づき、該計測対象部位に対する押圧の必要性の有無を決定する決定手段と、
    上記決定手段によって押圧の必要があると決定された場合、上記計測対象部位を押圧するように上記押圧調整部に指示する指示手段とを備え、
    上記押圧調整部により計測対象部位が押圧された状態で酸素飽和度の計測を行い、
    上記検出部は、上記生体信号として、上記計測対象部位における体温を検出しており、 上記決定手段は、上記検出部により検出された体温に基づき、酸素飽和度の計測精度が許容範囲内であるか否かを判定し、酸素飽和度の計測精度が許容範囲外となると判定した場合、上記計測対象部位に対する押圧を決定することを特徴とする酸素飽和度計測装置。
  4. 生体の指に装着し、該生体の指の動脈から測定した脈波に基づき酸素飽和度を計測する指輪型の酸素飽和度計測装置であって、
    上記生体における、酸素飽和度の計測対象部位を押圧する圧力の大きさを変更させ調節する押圧調整部と、
    上記計測対象部位から生体信号を検出する検出部と、
    上記検出部が検出した生体信号に基づき、該計測対象部位に対する押圧の必要性の有無を決定する決定手段と、
    上記決定手段によって押圧の必要があると決定された場合、上記計測対象部位を押圧するように上記押圧調整部に指示する指示手段とを備え、
    上記押圧調整部により計測対象部位が押圧された状態で酸素飽和度の計測を行い、
    上記検出部は、上記生体信号として、上記計測対象部位において生じる加速度を検出しており、
    上記決定手段は、上記検出部により検出された加速度に基づき、酸素飽和度の計測精度が許容範囲内であるか否かを判定し、酸素飽和度の計測精度が許容範囲外となると判定した場合、上記計測対象部位に対する押圧を決定することを特徴とする酸素飽和度計測装置。
  5. 生体の指に装着し、該生体の指の動脈から測定した脈波に基づき酸素飽和度を計測する指輪型の酸素飽和度計測装置であって、
    上記生体における、酸素飽和度の計測対象部位を押圧する圧力の大きさを変更させ調節する押圧調整部と、
    上記計測対象部位から生体信号を検出する検出部と、
    上記検出部が検出した生体信号に基づき、該計測対象部位に対する押圧の必要性の有無を決定する決定手段と、
    上記決定手段によって押圧の必要があると決定された場合、上記計測対象部位を押圧するように上記押圧調整部に指示する指示手段とを備え、
    上記押圧調整部により計測対象部位が押圧された状態で酸素飽和度の計測を行い、
    上記検出部は、上記生体信号として、上記計測対象部位における発汗量を検出しており、
    上記決定手段は、上記検出部により検出された発汗量に基づき、利用者の生体状態が正常であるか否かを判定し、酸素飽和度の計測精度の確度向上が必要であると判定した場合、上記計測対象部位に対する押圧を決定することを特徴とする酸素飽和度計測装置。
  6. 上記動脈から脈波を測定するための脈波測定部を備え、
    上記押圧調整部は、上記脈波測定部と上記計測対象部位との距離が近くなるように押圧することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の酸素飽和度計測装置。
  7. 上記押圧調整部により押圧する圧力の大きさは、60〜90mmHgであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の酸素飽和度計測装置。
  8. 上記脈波情報とは、上記検出部によって検出した脈波から求めた脈動成分の信号強度を示す情報であり、
    上記決定手段は、上記脈動成分の信号強度が酸素飽和度を測定するために十分な強度を有しているか否かに基づき、計測される酸素飽和度の測定精度が許容範囲内であるか否か判定することを特徴とする請求項に記載の酸素飽和度計測装置。
  9. 当該酸素飽和度計測装置を利用する利用者の正常時における脈拍数の履歴情報を記憶する記憶装置を備え、
    上記脈波情報とは、上記検出部によって検出した脈波から求めた脈拍数を示す情報であり、
    上記決定手段は、上記脈拍数が、上記利用者の正常時における変動範囲内にあるか否かに基づき、計測される酸素飽和度の精度が許容範囲内であるか否かを判定することを特徴とする請求項に記載の酸素飽和度計測装置。
  10. 当該酸素飽和度計測装置を利用する利用者の、正常時における酸素飽和度の履歴情報を記憶する記憶装置を備え、
    上記脈波情報とは、上記検出部によって検出した脈波から求めた酸素飽和度を示す情報であり、
    上記決定手段は、上記酸素飽和度が、上記利用者の正常時における変動範囲内にあるか否かに基づき、計測される酸素飽和度の精度が許容範囲内であるか否かを判定することを特徴とする請求項に記載の酸素飽和度計測装置。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載の酸素飽和度計測装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための酸素飽和度計測装置の制御プログラム。
  12. 請求項11に記載の酸素飽和度計測装置の制御プログラムが記録されたコンピュータの読取り可能な記録媒体。
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