JP4738130B2 - 除塵システム - Google Patents

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Description

本発明は、水源と水力発電設備の水車に連通する導管との間の水槽に設けられたスクリーンに付着したゴミを取り除くための除塵システムに関する。
水力発電設備の水車に水を供給するための水槽には、水力発電設備の水車にゴミが侵入するのを防止するためのスクリーンが設けられている。スクリーンを設けることにより水力発電設備にゴミが侵入することを防止することができるが、スクリーン自体にゴミが付着して目詰まりが発生するため、スクリーンに付着したゴミを定期的に取り除く必要があった。従来は、レーキ式除塵機やネット式除塵機などの除塵機や、人手によってスクリーンに付着したゴミを取り除いていた。
しかしながら、従来の除塵機を設置するには多額の費用が必要となるという問題があった。また、人手によりゴミを取り除くには多額の人件費と多くの時間とが必要となるという問題があり、さらに台風等の災害時に除塵を行なう際には、現地までの道路の寸断により到着時間がかかるという問題や、緊急災害復旧工事が優先して除塵ができないという問題があった。
一方、水力発電設備の水車に水を供給するための水槽に設けられたスクリーンに付着したゴミを取り除くための除塵機として、様々なものが提案されているが(例えば特許文献1参照)、構造が複雑であるので除塵機自体が高価となるという問題や、その除塵機を設置するために多額の費用がかかるという問題があった。
特開2004−50112号公報
本発明は、このような事情に鑑み、安価に構築でき、かつ、スクリーンの目詰まりを解消することができると共に、ゴミがスクリーンへ再付着するのを効果的に防止することができる除塵システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、水源と水力発電設備の水車に連通する導管との間の水槽に設けられる除塵システムであって、前記水槽の全幅に亘って設けられてゴミを捕捉するスクリーンと、前記スクリーンの近傍又は前記スクリーン自体に設けられて前記スクリーンの表面に付着したゴミを取り除くための空気又は水の少なくとも何れか一方を噴流として噴射する噴射手段と、前記水槽の水が所定の水位を超えた際に前記水槽の壁の上端面を超えて水及び前記ゴミを排出するための排出手段とを具備することを特徴とする除塵システムにある。
かかる第1の態様では、安価に除塵システムを構築でき、かつ、スクリーンの目詰りを解消することができると共に、ゴミがスクリーンへ再付着するのを効果的に防止することができる。
本発明の第2の態様は、前記スクリーンを挟んで前記水槽の上流側及び下流側に設けられて前記水槽の上流側と下流側との水位を検知する水位検知手段をさらに具備し、当該水位検知手段により検知された前記水槽の上流側の水位と下流側の水位との水位差に基づいて前記水車に対する取水を停止すると共に前記噴射手段を作動させることを特徴とする第1の態様記載の除塵システムにある。
かかる第2の態様では、自動的にスクリーンの目詰りを解消することができると共に、ゴミがスクリーンへ再付着するのを効果的に防止することができる。
本発明の第3の態様は、前記スクリーンを挟んで前記水槽の下流側底部の流れ方向端部から壁面に亘って設けられて水面方向の水流を生成する曲率部をさらに具備することを特徴とする第1又は2の何れかの態様に記載の除塵システムにある。
かかる第3の態様では、効率的に水面方向への水流を生成することができる。
本発明の第4の態様は、水源と水力発電設備の水車に連通する導管との間の水槽に設けられる除塵システムにおいて、前記水槽の全幅に亘って設けられてゴミを捕捉するスクリーンを挟んで前記水槽の上流側と下流側との水位差を検知する水位差検知工程と、前記水位差が所定の大きさを超えた際に前記水車に対する取水を停止する停止工程と、前記スクリーンの近傍又は前記スクリーン自体に設けられた噴射手段から空気又は水の少なくとも何れか一方を噴流として噴射して前記スクリーンの表面に付着したゴミを取り除くと共に前記ゴミを水面方向に押し上げる噴射工程と、押し上げられた前記ゴミを前記水槽の壁の上端面を超えて排出する排出工程とを具備することを特徴とする除塵方法にある。
かかる第4の態様では、スクリーンの目詰りを解消することができると共に、ゴミがスクリーンへ再付着するのを効果的に防止することができる。
本発明によれば、既存の設備を利用して安価に構築でき、かつ、スクリーンの目詰まりを解消することができると共に、ゴミがスクリーンへ再付着するのを効果的に防止することができるので、除塵をするための費用を低減させることができるという効果を奏する。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態の説明は例示であり、本発明の構成は以下の説明に限定されない。
(実施形態1)
図1は本発明に係る実施形態1の除塵システムの概略上面図であり、図2は図1に示すA−A’面における断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の除塵システム100は、水槽110の全幅に亘って設けられてゴミを捕捉するスクリーン120と、スクリーン120の上流側表面に設けられてスクリーン120の表面に付着したゴミを取り除くための空気又は水の少なくとも何れか一方を噴流として噴射する噴射手段の一部である噴射部121と、水槽110の水が所定の水位を超えた際に水槽110の壁の上端面を超えて水及びゴミを排出するための排出手段である排水路130とを具備し、さらに噴射手段の一部であって噴射部121に接続されて噴射部121に噴流を供給するためのポンプ140と、スクリーン120を挟んで水槽110の上流側及び下流側に設けられて水槽110の上流側と下流側との水位を検知する水位検知手段である上流側水位計150及び下流側水位計151と、スクリーン120の上部の全幅から排水路130に亘って設けられて水と共にゴミがスクリーン120の下流側の水槽110に流れ込むのを防止するための網目状部材170とを具備し、上流側水位計150により検知された水槽110の上流側の水位と下流側水位計151により検知された水槽110の下流側の水位との水位差に基づいて水力発電設備の水車に対する取水を停止すると共にポンプ140を作動させるようになっている。なお、本実施形態では、噴射手段は、スクリーン120の一部と、ポンプ140と、ポンプ140とスクリーン120とを接続する噴流供給管141とからなっている。
スクリーン120は、水槽110の全幅に亘って設けられ、水槽110を流れる水に含まれる流木などのゴミを捕捉できるものであれば特に限定されないが、防食性に優れたものが好ましいのはいうまでもない。本実施形態では、スクリーン120は、複数の管状部材122が所定の間隔を設けて並列に配置されており、それらの管状部材122の両端は管状部材122に対して垂直方向に配置された水平管状部材123a、123bで固定されている。なお、水平管状部材123aと複数の管状部材122とは連通するようになっており、水平管状部材123aの内部を流れる噴流が管状部材122の内部に流れ込むようになっている。
噴射部121は、スクリーン120を構成する管状部材122の上流側表面に設けられてスクリーン120の表面に付着したゴミを取り除くための空気又は水の少なくとも何れか一方、すなわち、空気、水、又はそれらを混合したものを噴流として噴射することができるものであれば構造などは特に限定されない。なお、本実施形態では、噴射部121は、スクリーン120の表面に付着したゴミを効率的に取り除けるようにスクリーン120の上流側表面に開口しているが、上流側方向だけでなく様々な方向に開口していてもよい。
排水路130は、水槽110の水が所定の水位を超えた際に水槽110の壁の上端面を超えて水及びゴミを排出することができるものであれば構造などは特に限定されない。
ポンプ140は、噴流供給管141、水平管状部材123a及び管状部材122を介して噴射部121に接続されて空気又は水の少なくとも何れか一方を噴流として噴射部121に供給することができるものであれば特に限定されないが、空気と水とを混合したものを噴流として供給することができるものが好ましい。空気と水とを混合したものを噴流として供給することができるものを用いると、スクリーン120の表面に付着したゴミを取り除くと共にそのゴミを水面方向へと効率的に押し上げることができる。
上流側水位計150及び下流側水位計151は、スクリーン120の上流側の水槽110及び下流側の水槽110に設けることができ、スクリーン120の上流側の水槽110の水位及び下流側の水槽110の水位を計測できるものであれば特に限定されないが、フロート式水位計が好ましい。なお、上流側水位計150及び下流側水位計151は、ポンプ140と図示しない水車に対する取水を制御する取水制御部190に接続されている。
網目状部材170は、スクリーン120の上部の全幅から排水路130に亘って設けられて水と共にゴミがスクリーン120の下流側の水槽110に流れ込むのを防止することができるものであれば特に限定されない。しかしながら、本実施形態では、下流側水位計151を通すことができる形状の網目状部材170を用いている。このような網目状部材170を用いることにより、ゴミが水と共にスクリーン120の下流側の水槽110に流れ込むのを防止しつつ、スクリーン120を挟んで下流側の水槽110の水位に応じて下流側水位計151は網目状部材170を通って上下方向に移動することができる。
なお、本実施形態では、排水路130の下方に水力発電設備の水車に連通する導管111が設けられ、その導管111には空気を導管111に取り入れるための空気弁112が設けられている。
次に、本実施形態の除塵システム100の動作について説明する。水が水槽110に供給されると、図3に示すように、水はスクリーン120を通過して水力発電設備の水車に連通する導管111に流れ込む。その際に、水に流木などのゴミが含まれていると、それらのゴミは、スクリーン120により捕捉されて、スクリーン120の表面に付着することになる。そして、このようなスクリーン120によるゴミの除去が一定期間継続して行なわれると、スクリーン120の表面に大量のゴミが付着することによる目詰りが発生し、スクリーン120を挟んで水槽110の下流側に水が流れにくくなる。
すると、図4に示すように、スクリーン120を挟んで水槽110の上流側では水位が上昇するが、水槽110の下流側では水位が低下する。したがって、スクリーン120を挟んで水槽110の上流側の水位と下流側の水位との間に水位差が生ずることになる。この水位差は上流側水位計150及び下流側水位計151により検知された水位により求めることができる。
そして、この水位差が所定の値よりも大きくなると、まず水力発電機を停止させ、取水を止める。すると、水車に連通する導管111に水が流れ込まなくなるので、水槽110の上流側の水位と共に下流側の水位が上昇して、図5に示すように、排水路130に流れ込む水槽越流が生じ、水槽110内の水が排水路130から排出されることになる。
次に、図1に示すポンプ140が作動して、空気と水とを混合したものが噴流として供給される。噴流として供給された空気と水とを混合したものは、ポンプ140とスクリーン120とを接続する噴流供給管141、水平管状部材123a及び管状部材122の内部を通って、スクリーン120の表面に設けられた噴射部121から噴射される。すると、スクリーン120の表面に付着したゴミ124は、噴流によってスクリーン120の表面から取り除かれると共に、スクリーン120の上方の水面方向に押し出される。このようにして、スクリーン120の表面に付着していたゴミ124が取り除かれるので、スクリーン120の目詰まりを解消することができる。また、空気と水とを混合したものによって取り除かれたゴミ124はスクリーン120の上方の水面方向へと効率的に押し上げられるので、そのゴミ124がスクリーン120へ再付着するのを防止することができる。
そして、水面方向に押し上げられたゴミ124は、水槽越流に乗って排水路130に流れ込み、最終的には水と共に余水路160に排出されることになる。このようにして、スクリーン120に付着していたゴミ124がスクリーン120に再付着するのをより効果的に防止することができる。なお、余水路160に排出されたゴミ124は、余水路160に設けられた余水路用スクリーン161の表面に付着することになる。そして、余水路用スクリーン161に大量のゴミが付着すると、スクリーン120の場合と同様に余水路用スクリーン161を挟んで余水路160の下流側に水が流れ込みにくくなるが、スクリーン120の場合と異なり、下流側の水位が下がっても水力発電設備に何の影響も与えないのでそれほど問題とならない。
一方、スクリーン120の目詰りが解消されると共にすべてのゴミ124が排水路130に排水された後、水力発電機の運転を開始すると、水槽110の上流側の水が容易にスクリーン120を通過して水槽110の下流側に流れ込むので、水槽110の下流側の水位が低下すると共に上流側の水位が低下する。すると、水槽110の上流側の水位と下流側の水位とが等しくなり、スクリーン120が目詰りを起こす前の状態に戻ることになるので、適切に水を水力発電施設の水車に供給することができるようになる。すなわち、排水路130を通って余水路160に流れ込んでいた水がスクリーン120を通って水力発電施設の水車に連通する導管111に流れ込むことになり、無駄に排水されていた水を水力発電施設に供給することができるので、資源を有効に利用することができる。
以上説明したように、本実施形態の除塵システム100は、既存の設備を利用して安価に構築でき、かつ、スクリーン120の目詰まりを解消することができると共に、ゴミがスクリーン120へ再付着するのをより効果的に防止することができる。
(実施形態2)
図6は本発明に係る実施形態2の除塵システムの概略上面図であり、図7は図6に示すB−B’面における断面図である。
図6及び図7に示すように、本実施形態の除塵システム100Aは、水槽110Aの全幅に亘って設けられてゴミを捕捉するスクリーン120Aと、スクリーン120Aの上流側表面に設けられてスクリーン120Aの表面に付着したゴミを取り除くための空気又は水の少なくとも何れか一方を噴流として噴射する噴射手段の一部である噴射部121Aと、水槽110Aの水が所定の水位を超えた際に水槽110Aの壁の上端面を超えて水及びゴミを排出するための排出手段である排水路130Aとを具備し、さらに噴射手段の一部であって噴射部121Aに接続されて噴射部121Aに噴流を供給するためのポンプ140Aと、スクリーン120Aを挟んで水槽110Aの上流側及び下流側に設けられて水槽110Aの上流側と下流側との水位を検知する水位検知手段である上流側水位計150A及び下流側水位計151Aと、水槽110Aの下流側底部の流れ方向端部から壁面に亘って設けられて水面方向の水流を生成する曲率部113とを具備し、上流側水位計150Aにより検知された水槽110Aの上流側の水位と下流側水位計151Aにより検知された水槽110Aの下流側の水位との水位差に基づいて水車に対する取水を停止すると共にポンプ140Aを作動させるようになっている。なお、本実施形態においても、噴射手段は、スクリーン120Aの一部と、ポンプ140Aと、ポンプ140Aとスクリーン120Aとを接続する噴流供給管141Aとからなっている。
基本的な構成は、上述した実施形態1の除塵システム100とほぼ同様であるが、本実施形態の除塵システム100Aは、排水路130Aが水槽110Aの長手方向ではなく、排水路130Aと交差する方向に配置されている点と曲率部113が設けられている点が異なる。なお、本実施形態では、実施形態1の構成要素と同様の構成要素に、実施形態1と同じ番号にAを付加した番号を付して示している。
曲率部113は、スクリーン120Aを挟んで水槽110Aの下流側底部の流れ方向端部から壁面に亘って設けられて水面方向の水流を生成することができるものであれば曲率や形状などは特に限定されない。曲率部113を設けることにより、水槽110Aを流れる水源から導管111A方向への水流の向きを水面方向により効率的に変化させることができる。そして、その水面方向の水流が水面に達すると、結果的に導管111Aから水源方向への水流、すなわち反転水流を起こすことができる。
次に、本実施形態における本実施形態の除塵システム100Aの動作について説明する。水が水槽110Aに供給されると、図8に示すように、水はスクリーン120Aを通過して水力発電設備の導管111Aに流れ込む。その際に、水に流木などのゴミが含まれていると、所定の大きさのゴミはスクリーン120Aにより捕捉されてスクリーン120Aの表面にそのゴミが付着することになる。そして、このようなスクリーン120Aによるゴミの除去が一定期間継続して行なわれると、スクリーン120Aの表面に大量のゴミが付着することによる目詰りが発生し、スクリーン120Aを挟んで水槽110Aの下流側に水が流れにくくなる。
すると、図9に示すように、スクリーン120Aを挟んで水槽110Aの上流側では水位が上昇するが、水槽110Aの下流側では水位が低下する。したがって、スクリーン120Aを挟んで水槽110Aの上流側の水位と下流側の水位との間に水位差が生ずることになる。この水位差は上流側水位計150A及び下流側水位計151Aにより検知された水位により求めることができる。
そして、その水位差が所定の値よりも大きくなると、まず水力発電機を停止させ、取水を止める。すると、水車に連通する導管111Aに水が流れ込まなくなるので、図10に示すように、水槽110Aの下流側の水位が上昇すると共に反転水流が発生し、さらに排水路130Aに流れ込む水槽越流が生じる。そして、この反転水流と水槽越流とによって、水槽110A内の水が排水路130Aから排出されることになる。この際に、スクリーン120Aの表面に付着していたゴミの一部も反転水流と水槽越流とによって水槽110Aから排出される。
次に、図示しないポンプ140Aが作動して、ポンプ140Aから空気と水とを混合したものが噴流として供給される。すると、実施形態1と同様に、その空気と水とを混合したものによりスクリーン120Aの表面に付着していたゴミ124Aは、スクリーン120Aの表面から取り除かれると共にスクリーン120Aの上方の水面方向に押し出される。このようにして、スクリーン120Aの表面に付着していたゴミ124Aが取り除かれるので、スクリーン120Aの目詰まりを解消することができる。また、空気と水とを混合したものによって取り除かれたゴミ124Aはスクリーン120Aの上方の水面方向へと効率的に押し上げられるので、そのゴミ124Aがスクリーン120Aへ再付着するのを防止することができる。
そして、水面方向に押し上げられたゴミ124Aは、反転水流と水槽越流とに乗って排水路130Aに流れ込み、最終的には水と共に図6に示す余水路160Aに排出されることになる。このようにして、スクリーン120Aに付着していたゴミ124Aがスクリーン120Aに再付着するのをより効果的に防止することができる。なお、余水路160Aに排出されたゴミ124は、実施形態1と同様に余水路160Aに設けられた余水路用スクリーン161Aの表面に付着することになる。そして、余水路用スクリーン161Aに大量のゴミが付着すると、スクリーン120Aの場合と同様に余水路用スクリーン161Aを挟んで余水路160Aの下流側に水が流れ込みにくくなるが、スクリーン120Aの場合と異なり、下流側の水位が下がっても水力発電設備に何の影響も与えないのでそれほど問題とならない。
一方、スクリーン120Aの目詰りが解消されると共にすべてのゴミ124Aが排水路130Aに排水された後、水力発電機の運転を開始すると、水槽110Aの上流側の水が容易にスクリーン120Aを通過して水槽110Aの下流側に流れ込むので、水槽110Aの下流側の水位が低下すると共に上流側の水位が低下する。すると、水槽110Aの上流側の水位と下流側の水位とが等しくなり、スクリーン120Aが目詰りを起こす前の状態に戻ることになるので、適切に水を水力発電施設の水車に供給することができるようになる。すなわち、排水路130Aを通って余水路160Aに流れ込んでいた水がスクリーン120Aを通って水力発電施設の水車に連通する導管111Aに流れ込むことになり、無駄に排水されていた水を水力発電施設に供給することができるので、資源を有効に利用することができる。
このようにして、本実施形態の除塵システム100Aも、実施形態1の除塵システム100と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
実施形態1及び2では、スクリーン120、120A自体に噴射部121、121Aを設けてスクリーンの表面に付着したゴミを取り除いていたが、スクリーン自体にではなく、スクリーンの近傍に噴射部を設けるようにしてもよい。具体的には、噴射部としてスクリーンの下流側近傍に開口を設けた管状部材を設け、その開口からスクリーンの表面に付着したごみを取り除くための空気又は水の少なくとも何れか一方を噴流として噴射できるようにしてもよい。このようにしても、実施形態1及び2と同様の効果が得られる。
また、実施形態1及び2では、スクリーン120、120Aを1つしか用いていないが、例えば、スクリーンを構成する管状部材同士を隔てる間隔が広いスクリーンを水源側に配置し、その下流側にその間隔よりも狭い間隔のスクリーンを配置し、さらにその下流に、より狭い間隔のスクリーンを配置するようにしてもよい。このような複数のスクリーンを用いることにより、より効率的に水に含まれているゴミを取り除くことができる。
また、実施形態2の除塵システム100Aにおいて、充分な反転水流が生じない場合には、反転水流を起こすための反転水流発生手段を設けてもよい。具体的には、実施形態2のスクリーン120Aを挟んで水槽110Aの下流側の底部に水流ポンプを具備し、曲率部113の方向に向かって水を噴射するようにしてもよい。曲率部113の方向に水を噴射すると、その水は曲率部113に反射されて水面方向へのより強い水流が生じ、その水流が水面に達すると、結果的に導管111Aから水源方向へのより強い反転水流を起こすことができる。このような構成とすることにより、スクリーン120Aの下流側の水位がどのように変化しても水面付近により強い反転水流を起こすことができる。
また、水力発電機の運転を停止させるのではなく、運転状態で発電機の出力を絞り、余剰となる水により水槽越流を発生させると共に噴流を供給し、スクリーンに付着したゴミを取り除くようにしてもよい。すなわち、取水量を減少させることにより、水槽から取水される水の量よりも水槽に供給される水の量を多くさせて余剰となる水を強制的につくる。そして、その余剰となる水により水槽越流を発生させると共に噴流を供給することによって、スクリーンに付着したゴミを取り除くようにしてもよい。
本発明は、水力発電設備に水を供給するための水槽だけでなく、水を取水する際にゴミを取り除く必要がある水槽に適用可能である。
本発明に係る実施形態1の除塵システムの概略上面図である。 本発明に係る実施形態1の除塵システムのA−A’断面図である。 本発明に係る実施形態1の除塵システムのスクリーンの表面にゴミが付着していない場合におけるA−A’断面図である。 本発明に係る実施形態1の除塵システムのスクリーンの表面にゴミが付着した場合におけるA−A’断面図である。 本発明に係る実施形態1の除塵システムで水槽越流が発生した場合におけるA−A’断面図である。 本発明に係る実施形態2の除塵システムの概略上面図である。 本発明に係る実施形態2の除塵システムのB−B’断面図である。 本発明に係る実施形態2の除塵システムのスクリーンの表面にゴミが付着していない場合におけるB−B’断面図である。 本発明に係る実施形態2の除塵システムのスクリーンの表面にゴミが付着した場合におけるB−B’断面図である。 本発明に係る実施形態2の除塵システムで水槽越流が発生した場合におけるB−B’断面図である。
符号の説明
100、100A 除塵システム
110、110A 水槽
111、111A 導管
112、112A 空気弁
113 曲率部
120、120A スクリーン
121、121A 噴射部
122 管状部材
123a、123b 水平管状部材
124、124A ゴミ
130、130A 排水路
140、140A ポンプ
141 噴流供給管
150、150A 上流側水位計
151、151A 下流側水位計
160、160A 余水路
161、161A 余水路用スクリーン
190、190A 取水制御部

Claims (4)

  1. 水源と水力発電設備の水車に連通する導管との間の水槽に設けられる除塵システムであって、
    前記水槽の全幅に亘って設けられてゴミを捕捉するスクリーンと、
    前記スクリーンの近傍又は前記スクリーン自体に設けられて前記スクリーンの表面に付着したゴミを取り除くための空気又は水の少なくとも何れか一方を噴流として噴射する噴射手段と、
    前記水槽の水が所定の水位を超えた際に前記水槽の壁の上端面を超えて水及び前記ゴミを排出するための排出手段とを具備することを特徴とする除塵システム。
  2. 前記スクリーンを挟んで前記水槽の上流側及び下流側に設けられて前記水槽の上流側と下流側との水位を検知する水位検知手段をさらに具備し、当該水位検知手段により検知された前記水槽の上流側の水位と下流側の水位との水位差に基づいて前記水車に対する取水を停止すると共に前記噴射手段を作動させることを特徴とする請求項1記載の除塵システム。
  3. 前記スクリーンを挟んで前記水槽の下流側底部の流れ方向端部から壁面に亘って設けられて水面方向の水流を生成する曲率部をさらに具備することを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の除塵システム。
  4. 水源と水力発電設備の水車に連通する導管との間の水槽に設けられる除塵システムにおいて、
    前記水槽の全幅に亘って設けられてゴミを捕捉するスクリーンを挟んで前記水槽の上流側と下流側との水位差を検知する水位差検知工程と、
    前記水位差が所定の大きさを超えた際に前記水車に対する取水を停止する停止工程と、
    前記スクリーンの近傍又は前記スクリーン自体に設けられた噴射手段から空気又は水の少なくとも何れか一方を噴流として噴射して前記スクリーンの表面に付着したゴミを取り除くと共に前記ゴミを水面方向に押し上げる噴射工程と、
    押し上げられた前記ゴミを前記水槽の壁の上端面を超えて排出する排出工程とを具備することを特徴とする除塵方法。
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