JP4737947B2 - 電池パック - Google Patents

電池パック Download PDF

Info

Publication number
JP4737947B2
JP4737947B2 JP2004157880A JP2004157880A JP4737947B2 JP 4737947 B2 JP4737947 B2 JP 4737947B2 JP 2004157880 A JP2004157880 A JP 2004157880A JP 2004157880 A JP2004157880 A JP 2004157880A JP 4737947 B2 JP4737947 B2 JP 4737947B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
battery pack
resin film
buffer space
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004157880A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005340015A (ja
Inventor
啓 下山田
文将 山本
公一 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2004157880A priority Critical patent/JP4737947B2/ja
Publication of JP2005340015A publication Critical patent/JP2005340015A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4737947B2 publication Critical patent/JP4737947B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

本発明は、電池パックに係り、特に金属ラミネート樹脂フィルムを外装材として用いた密閉型電池と、その電池の保護回路と、外部接続端子との構成部品をモールド樹脂で一体化した電池パックであり、特に衝撃が作用した場合においても内部短絡が発生しにくく安全性及び耐衝撃性に優れた電池パックに関する。
近年、ビデオカメラやヘッドホンステレオ、携帯端末機などの携帯電子機器における急速な高性能化,多機能化,軽量化および小型化を指向した技術展開には目覚しいものがあり、これらの電子機器を長時間稼動させるための駆動電源となる二次電池の高エネルギー化および高容量化への技術的要求も一段と高まっている。
これらの技術的要求に対応するため、リチウム金属、リチウム合金、もしくは炭素質材料のようなリチウムを吸蔵、放出できる物質を負極材料に使用した非水電解液二次電池の開発が活発に進められるようになった。この非水電解液二次電池のなかでも、電池の発電要素以外が占める体積を減少させることが、電池の高エネルギー化および小型化に有利であるという技術的観点から、従来から電池外装材として使用されていた鉄やアルミニウム製の金属缶の代わりに、より薄肉化が可能な金属ラミネート樹脂フィルムを外装材に使用した密閉型電池が注目されている。
上記金属ラミネート樹脂フィルムは、電解液や水分およびガスの透過を防止することが可能なアルミニウム箔などの軟質金属膜とナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチックフィルムとを貼り合わせて積層して構成される。この金属ラミネート樹脂フィルムが電池外装材として使用される場合には、発電要素を収納した状態で外装材周縁部が熱融着により封止される構造が一般的に採用されている。
特に上記金属ラミネート樹脂フィルムに絞り成形加工を施して絞り成形部を形成し、その絞り成形部内に発電要素(電池本体)を収納する形態にした場合には、収納される発電要素の形状に合致した絞り成形部分が形成されているために、単なる袋状の外装材と比較して電池全体の体積に占める発電要素の割合を大きくすることが可能であり、電池容量を高められるという利点がある。
なお、上記金属ラミネート樹脂フィルムを電池の外装材として使用する場合には、その厚さを0.1mm〜0.2mm程度にすることが可能であり、他の外装材と比較して薄肉化が可能である反面、強度的な観点からは従来の金属缶より劣る点が問題である。例えば電池を不用意に落下させた場合には、その衝撃力によって容易に変形したり、微小な短絡を生じて電圧が低下したりする問題がある。特に、短絡の程度が大きい場合には、収納した発電要素が発熱したり、発火を生じたりする場合がある。また、金属ラミネート樹脂フィルムに先鋭な角部を有する部品が当接した場合には、金属ラミネート樹脂フィルムが部分的に切れてしまい、内部に充填していた電解液が漏洩してしまう恐れもある。
このように電池としての強度が不十分なため、金属ラミネート樹脂フィルムを外装材に使用した従来の電池は、過電流や過電圧を防止するなどの機能を有する保護回路基板を接続した状態で、プラスチック製のパッケージに収納された構造で使用されることが普通である。
但し、このように電池をプラスチック製のパッケージで被覆する構造を有する電池パックとした場合においても、プラスチック製のパッケージに電池本体を組み込むときに誤って外装材を損傷したり、保護回路基板や金属製の外部リード端子などが、電池パック内で外装材に接触して損傷を与えたりするなど、金属ラミネート樹脂フィルムの強度が低いことに起因する問題を生じる場合がある。
上記のような問題点を解決するために、例えば金属ラミネート樹脂フィルムを用いた密閉型電池と保護回路と外部接続端子とをモールド樹脂により一体化した電池構造が、特開2002−260609号公報(例えば、特許文献1参照)などで提案されている。
上記提案に係る電池構造によれば、所定形状の金型内に電池本体を載置した後にモールド樹脂を充填することにより電池本体と保護回路基板等とを一体化できるため、電池パックの組み立て時に電池を損傷する可能性が極めて低くなると同時に、保護回路基板や外部リード端子、外部接続端子と電池本体との間には軟質な樹脂が隙間無く充填されるため、電池本体が回路基板や外部端子により損傷を受けることも少なくなる。
また、電池の保護の観点以外にも、保護回路基板や外部端子を一工程で一体化できるために工程が簡素化できる効果や、電池本体を絶縁体であるモールド樹脂で被覆することにより電池全体の構造強度や絶縁性を強化できる効果が得られている。
特開2002−260609号公報(第1−5頁、図1)
しかしながら、上記従来例のようにモールド樹脂で電池本体表面を被覆した電池パックは、ラミネート樹脂フィルムを外装材とした電池と比較すると構造強度は向上しているが、従来のプラスチック製のパッケージに電池を組み込んだ構造の電池パックと比較すると、強度的に脆弱な部分が存在する。
すなわち、従来のプラスチック製パッケージに電池本体を組み込む場合には、パッケージにリブなどの補強材を形成することによりパッケージ自体に強度を付与することが可能であり、またパッケージと電池本体との間には隙間が存在するために電池外部から作用する衝撃力が上記補強材に担持されたり、上記隙間によって緩和吸収されたりして直接電池に伝達されにくい構造となっている。
一方、モールド樹脂により電池本体が一体化された電池パックでは、電池が隙間無くモールド樹脂で被覆されているため、外部からの衝撃が直接電池に伝達されてしまう結果、電池の変形や短絡が生じ易くなり、短期間の間に放電して電圧が低下する難点があった。この問題点に対しては、樹脂のモールド厚さを厚くすることによりモールド樹脂自体の強度を上げることが可能ではある。しかしながら、この場合には電池本体寸法に比較して電池パックが過大になってしまうため、電池の小型化、高容量化に対して不利であり、電池の体積効率が低下してしまう問題点があった。
本発明は上述した従来の問題点・課題を解決するためになされたものであり、金属ラミネート樹脂フィルムを外装材として用いた密閉型電池と、その電池の保護回路と、外部接続端子との構成部品をモールド樹脂で一体化した電池パックであり、特に衝撃が作用した場合においても内部短絡が発生しにくく電圧特性が良好に維持されると共に、安全性及び耐衝撃性に優れた電池パックを提供することを目的とする。
すなわち、本発明に係る電池パックは、発電要素と、前記発電要素に電気的に接続された正負極リード線と、金属ラミネート樹脂フィルム製の外装材とを具備し、前記発電要素の周囲の少なくとも3方の金属ラミネート樹脂フィルムが熱融着により封止されており、かつ前記正負極リード線が、前記外装材である前記金属ラミネート樹脂フィルムに熱融着される部分を経由して外部に引き出される電池と、このリード線に接続された前記電池の保護回路素子と、前記保護回路素子に接続された外部接続端子とが、モールド樹脂により一体化された電池パックにおいて、上記電池周囲の一部に前記モールド樹脂が充填されない緩衝空間が形成されていることを特徴とする。
すなわち、本発明はモールド樹脂により電池本体と付属部品とを一体化される電池パックにおいて、電池本体周囲にモールド樹脂が充填されない緩衝空間を形成することにより、電池の落下等により外部から衝撃力や押圧力が作用した場合においても、これらの衝撃力や押圧力は上記緩衝空間によって効果的に緩和吸収されるために直接電池に伝達されにくく、電池の変形や短絡が効果的に防止される。すなわち、本発明では上記緩衝空間を形成することにより電池パック全体にクッション性を持たせ、外部から作用する衝撃力や押圧力などに対して強い耐性を有する電池パックを供給することができる。
また、上記電池パックにおいて、外装材である前記金属ラミネート樹脂フィルムに絞り成形加工を施して絞り成形部が形成されており、この絞り成形部に前記発電要素が収納されていることが好ましい。
上記電池パックによれば、金属ラミネート樹脂フィルムに絞り成形加工を施して絞り成形部を形成し、その絞り成形部内に発電要素(電池本体)を収納する形態にし、収納される発電要素の形状に合致した絞り成形部を形成できるために、単なる袋状の外装材と比較して電池全体の体積に占める発電要素の割合を大きくすることが可能であり、電池容量を高められるという効果が発揮される。
また、上記電池パックにおいて、前記発電要素周囲の融着部が発電要素方向に折り曲げられており、その折り曲げ部分の内側にモールド樹脂が充填されない前記緩衝空間が形成されていることが好ましい。
上記のように融着部の折り曲げ部分の内側に緩衝空間を形成することにより、緩衝空間自体による衝撃力等の吸収緩和作用に加えて、熱融着部を構成する金属ラミネート樹脂フィルムの折り曲げ部における弾性力を利用して衝撃力を吸収する作用をも得ることができる。
さらに、上記電池パックにおいて、モールド樹脂が充填されない前記緩衝空間が、前記金属ラミネート樹脂フィルムの絞り成形部の角部に近接して形成されていることが好ましい。
ここで、取扱い上の事故等により電池パックが落下した場合、電池パックの一平面全体で床等に衝突することは確率的に少なく、大部分は電池パックがある傾斜角度をもって落下し衝突するケースが多いと考えられる。その後者の場合には、落下直後で最初に電池のコーナー部(角部)が衝突するため、電池角部が衝撃力の集中箇所となる。そのため、内蔵される電池の絞り成形部の近傍、もしくは電池パックのコーナー部近傍に、上記モールド樹脂が充填されない緩衝空間を形成することが望ましい。
そして、上記のように絞り成形部の角部に近接して緩衝空間を形成することにより、特に脆弱な電池の角部に作用する衝撃力を上記緩衝空間によって効果的に吸収緩和することができ、電池に直接的に衝撃力が伝達されることがないため、耐衝撃性および安全性に優れた電池パックが得られる。
また、上記電池パックにおいて、モールド樹脂が充填されない前記緩衝空間が、前記金属ラミネート樹脂フィルムの絞り成形部の角部を囲むように、角部から延びる2つの側面に沿って形成されていることが好ましい。
すなわち、上記絞り成形部の角部を構成する2つの側面のうち、どちらの側面に対して主たる衝撃力が作用するかは特定し難い。そこで、上記のように絞り成形部の角部を囲むように、角部から延びる2つの側面に沿って緩衝空間を形成することにより、角部に近いいずれの側面に衝撃力が作用した場合においても、その衝撃力は緩衝空間によって効果的に吸収緩和することができ、電池に直接的に衝撃力が伝達されることがないため、耐衝撃性および安全性に優れた電池パックが得られる。
以上の説明からも明らかなように、本発明によれば、電池本体周囲にモールド樹脂が充填されない緩衝空間が形成されているため、電池の落下等により外部から衝撃力や押圧力が作用した場合においても、これらの衝撃力や押圧力は上記緩衝空間によって効果的に緩和吸収されるために直接電池に伝達されにくく、電池の変形や短絡が効果的に防止される。したがって、上記緩衝空間のクッション性により、落下時に内部短絡しにくく安全性が高い電池パックとなり、外部から作用する衝撃力や押圧力などに対して強い耐衝撃性を有する電池パックを供給することができる。
以下、本発明に係る電池パックの実施形態の一例について添付図面を参照してより具体的に説明する。
図1に本発明が適用される電池パックを構成する発電要素1と外装材4とを組立てる状態を示す斜視分解図である。発電要素1は、負極材料をその支持体である負極集電体に保持してなる負極板と、正極活物質をその支持体である正極集電体に保持してなる正極板と、この負極板と正極板との間に介在して電解液を保持しつつ両極の短絡を防止するセパレータとから成る。上記負極板、正極板、およびセパレータは、いずれも薄いシート状もしくは箔状に成形されており、これらの積層体が所定の捲回軸周りに捲回された後に押圧されて扁平な長円筒状に形成される。また、上記発電要素1には負極と電気的に接続される負極リード2と、正極と電気的に接続される正極リード3とが設けられており、共に捲回軸と平行な方向で上記発電要素1より延出されている。
上記発電要素1は正極板と負極板との間にセパレータを配設して、電解液をセパレータが保持する形態を有するものであるが、正極板と負極板との間に固体電解質またはゲル状電解質を配設した発電要素を採用して構成することも可能である。
上記発電要素1を収納する外装材4としては、絞り成形加工を施した金属ラミネート樹脂フィルムを使用している。この金属ラミネート樹脂フィルムは、アルミニウムなどの軟質金属薄膜に、上記発電要素1を収納した後に熱融着するためのポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンなど熱可塑性プラスチックフィルムを貼り合わせて形成されている。
上記金属ラミネート樹脂フィルム製外装材4に上記発電要素1を収納する方法は、図1に示すように、矩形状の絞り成形部5を形成した外装材4の一辺を谷折りし、その谷折りした辺と反対側の辺から負極リード2と正極リード3とが引き出される向きとなるように発電要素1を収納し、谷折りした辺以外の3辺の周縁部を熱融着することにより最終的に封止する方法とした。
次に、前記密閉型電池を、本発明が適用される電池パックに内蔵する方法を説明する。図2は発電要素1を外装材4の絞り成形部5に収容した上記密閉型電池の構成を示し、図3は本発明が適用された電池パックの外観構造を示し、図4は図3のIV−IVに沿う電池の断面図を示す。図2に示すように電池外部に延出した負極リード2および正極リード3に、過電流や過電圧などを防止する機能を有する保護回路基板6が接続され、さらに図3に示すように、外部機器と接続するための外部接続端子7が接続される。
次に、上記保護回路基板6および外部接続端子7を接続した密閉型電池を所定の金型にセットし、高温に加熱され溶融したモールド樹脂を金型内に充填する。その後、モールド樹脂が冷却され、固化することにより本発明が適用される電池パックが製造される。このとき、外部接続端子7は外部機器と接続するために、電池パックから一部を露出して樹脂モールドされる。また、電池が発熱した場合の熱を電池外部に放散させるため、発電要素1を収納した絞り成形部5の表面部分は露出させることが望ましい。
充填するモールド樹脂は熱可塑性のポリアミドやポリエステル樹脂などが望ましく、金型はモールド樹脂の冷却を効率良く行うため金属製であることが望ましい。
次に、本発明を適用した実施形態について、以下の実施例および比較例を参照してより具体的に説明する。
[実施例1]
内蔵される密閉型電池の発電要素1として、縦39mm、横19mm、厚さ4mmの発電要素1を準備した。外装材4として使用する金属ラミネート樹脂フィルムは、厚さ25μmのナイロン層と、厚さ40μmの軟質アルミニウム層と、厚さ30μmのポリプロピレン層との3層から成るアルミラミネートフィルムを使用し、ナイロン層が電池の外側になるように絞り成形加工を施し矩形状の絞り成形部5を形成した。矩形状の絞り成形部5の寸法は、長辺が40mmであり、短辺が20mmであり、深さは4mmとした。
そして、長さが20mmの短辺の一方を谷折りして、谷折りした辺と反対側の辺から外部リードが引き出される方向に発電要素1を収納した。収納した発電要素1に電解液を注入後、谷折りした辺以外の3方の辺を熱融着して封止した。各辺の熱融着幅は4mmに設定して熱融着した。さらに、外部リード2,3が融着された辺以外の二辺の熱融着部は絞り成形部5側の融着端において折り曲げた。このとき、一方の融着部の上端と絞り成形部5の側面との距離Wが1mmとなるように熱融着部を絞り成形部5側に折り曲げた。
さらに、図2および図3に示すように、上記密閉型電池に保護回路基板6と外部接続端子7とを接続した後に、密閉型電池の四方をモールド樹脂で被覆した。このとき、折り曲げた融着部4aと絞り成形部5との間の隙間には樹脂が充填されないようにし、図3および図4に示すように、V字状の断面形状を有する上記隙間を緩衝空間11とした。
なお実際の樹脂充填操作においては、金型の内側に上記隙間(緩衝空間)11と同一形状を有する突起を形成し、その突起部分に熱融着部の折り曲げ部(V字断面部)が位置するように、図2に示す電池をセットした状態で溶融樹脂を充填した。保護回路基板6については、外部リード2,3が融着された熱融着部の上部に配置した後に、電池全体がモールド樹脂8で覆われる状態にした。モールドする樹脂8の厚さは、電池厚さとほぼ同一に4mmとする一方、絞り成形部5の周囲については、樹脂モールドした電池パックの縦寸法が48mmであり横寸法が26mmとなるように、保護回路基板6が位置する側は絞り成形部5からの距離が5mmの部分まで樹脂モールドする一方、それ以外の3方は絞り成形部5からの距離が3mmの部分まで樹脂モールドすることにより、実施例1に係る電池パックを多数製造した。
[実施例2]
図5,6,7に示すように、外装材4の絞り成形部5に発電要素1を内蔵する密閉型電池の熱融着部の内、外部リード2,3が熱融着されていない2辺を直角に折り曲げるが、その折り曲げ位置を絞り成形部5側の融着端から1mmの位置とし、その位置から外側の3mmの部分を絞り成形部5の側面と平行な状態に折り曲げ、幅Aが1mmで矩形状の断面を有する緩衝空間11aを形成した点以外は、実施例1と同様にして折り曲げ部分と絞り成形部5との隙間(緩衝空間)11aにモールド樹脂を充填しないようにして、樹脂モールドを実施することにより実施例2に係る電池パックを多数製造した。
[実施例3]
図8,9,10に示すように、折り曲げた融着部4bと絞り成形部5の隙間にモールド樹脂が充填されない、幅Aが1mmの緩衝空間11bを形成するが、絞り成形部5の中央部L(長さ20mm)に対向する融着部4bに予め幅Bが2mmの切り欠き部9を形成し、絞り成形部5と折り曲げた融着部4bとの隙間11bの中央部L(長さ20mm)の範囲は樹脂を充填する一方、その充填した範囲の両側において長さ10mmの範囲を樹脂が充填されない緩衝空間11bとした点以外は全て実施例2と同様に処理し樹脂モールドを実施することにより実施例3に係る電池パックを多数製造した。
[実施例4]
図11に示すように、実施例3の電池パックにおいて電池の長辺側に形成した、樹脂が充填されない緩衝空間11b部分を、絞り成形部5に沿って同じ断面形状で短辺側にも2mm延長し、絞り成形部5のコーナーから短辺側に長さが2mmの部分にも緩衝空間を形成し、金属ラミネート樹脂フィルム(外装材)4の絞り成形部5の角部を囲むように、角部から延びる2つの側面に沿って緩衝空間11cを形成した点以外は全て実施例3と同様に処理し樹脂モールド8を実施することにより実施例4に係る電池パックを多数製造した。
[実施例5]
図12および図13に示すように、折り曲げた融着部内側と同じ形状の突起を金型内側に形成せずに、折り曲げた融着部の内側にも樹脂を充填する一方、外装材4の折り曲げ部4aの両端のコーナーC近傍に、直径1.5mmの貫通穴12を形成し、この貫通穴12を緩衝空間とした点以外は全て実施例1と同様に処理し樹脂モールド8を実施することにより実施例5に係る電池パックを多数製造した。
[実施例6]
図14、15、16に示すように、内蔵する密閉型電池の融着部4cを折り曲げず、外部端子2,3が融着された辺以外の2辺の融着幅が3mmとなるように裁断し、密閉型電池の周囲をモールド樹脂8で被覆する一方、電池パックの4つのコーナーに対応する金型部分に直径が1.5mmで高さが2mmの円筒状の突起を配置した状態で樹脂モールドを実施することにより電池パックの4つのコーナー近傍に直径が1.5mmであり、深さが2mmの非貫通穴13を形成し、この非貫通穴13を緩衝空間とした点以外は全て実施例1と同様に処理しモールド樹脂8を一体に形成した実施例6に係る電池パックを多数製造した。
[比較例1]
折り曲げた融着部と同じ形状の突起を金型内側に形成せず、折り曲げた融着部の内側にもモールド樹脂を充填した点以外は全て実施例1と同様に処理しモールド樹脂を一体に形成した比較例1に係る電池パックを多数製造した。
[比較例2]
折り曲げた融着部と同じ形状の突起を金型内側に形成せず、折り曲げた融着部の内側にも樹脂を充填した点以外は全て実施例2と同様に処理しモールド樹脂を一体に形成した比較例2に係る電池パックを多数製造した。
[比較例3]
緩衝空間を形成するための突起を金型内側に形成せず、電池パックのコーナー近傍に緩衝空間を形成しない点以外は全て実施例6と同様に処理しモールド樹脂を一体に形成した比較例3に係る電池パックを多数製造した。
上記のように調製した各実施例および比較例に係る電池パックの耐衝撃性および電池特性を評価するために、各電池パックをそれぞれ50個ずつ準備し、落下試験を実施した。この落下試験は1mの高さから各電池パックをパイプの中を通してコンクリート上に落下させるが、パイプの内寸は幅10cm、高さ1cmのものを使用し、その中を通すことによりモールドした部分が必ず最初にコンクリートに当たるようにした。
各実施例および比較例に係る電池パックを50個落下させ、その内、落下後10分を経過した時点での絞り成形部における電池表面温度が試験前と比較して10℃以上上昇し発熱した電池パックの個数および落下試験後に各電池パックを1日放置した時点における電圧が試験前と比較して15%以上低下した電池個数を計数し下記表1に示す結果を得た。
Figure 0004737947
上記表1に示す結果から明らかな通り、電池周囲の一部にモールド樹脂が充填されない緩衝空間が形成された各実施例1〜6に係る電池パックにおいては、電池の落下試験によって衝撃力が作用した場合においても、この衝撃力がクッション性を有する緩衝空間によって効果的に緩和吸収されるために直接電池に伝達されにくく、電池の短絡が効果的に防止されるため、発熱に至る電池パックは皆無であり、優れた耐衝撃性および安全性を有することが確認できた。
これに対して、上記緩衝空間を形成していない各比較例1〜3に係る電池パックにおいては、落下による衝撃力が直接的に電池本体部に伝達されるために、電池の短絡による電圧低下を引き起こした電池数が増大した。
また、実施例1〜3に係る電池パックは、絞り成形部5のコーナー部を形成する2辺のうち片側の辺のみに緩衝空間を形成した例であり、この緩衝空間によって発熱に至る大規模な短絡は生じていないが、経時的に電圧低下を引き起こす微小短絡が僅かに生じていることが伺える。
特に、コーナー部の頂点を含む両側の辺に緩衝空間を形成している、すなわち、絞り成形部5の角部を囲むように、角部から延びる2つの側面に沿って緩衝空間が形成されている実施例4に係る電池パックでは、いずれの側面方向から衝撃力が作用した場合においても、2つの側面に沿って緩衝空間が形成されているため、コーナー部に衝撃力がより伝播されにくくなり、また発熱に至らない微小短絡の発生数も大幅に減少していることが放置後に電圧低下したパックの個数で明白である。このことから、コーナー部の頂点付近を含む両側に緩衝空間を形成して多方面からの衝撃的な外力が電池本体側に伝播しにくくすることがさらに望ましいと言える。
さらに、断面形状がV字状または矩形状の連続した溝状の緩衝空間に代えて、所定径の貫通孔12で緩衝空間をコーナー頂点付近に形成した実施例5に係る電池パック、または非貫通孔13で緩衝空間をコーナー頂点付近に形成した実施例6に係る電池パックにおいても、電圧低下個数は比較的少なくなっており、実施例1〜4の溝状の緩衝空間と同等以上の衝撃吸収緩和作用が得られることが実証された。
また、実施例5に係る電池パックでは、内蔵する電池を収容する外装材の折り曲げ部に該当するコーナー近傍のみに緩衝空間を作成している。この場合でも比較的良好な結果が得られており、周囲を融着部で囲まれていないコーナー周辺にクッション性を付与することが、大きな衝撃吸収緩和効果に繋がると言える。
さらに、上記各実施例において各緩衝空間の幅および貫通孔または非貫通孔の内径は、0.5〜3mmの範囲、好ましくは0.5〜1.5mmの範囲が好ましい。上記各緩衝空間の幅または内径が0.5mm未満であると、各緩衝空間による衝撃力の吸収緩和効果が不十分となる一方、上記上限を超えるように過大になると電池反応に関与しない空間が相対的に増大し、電池の体積効率が低下してしまうことも確認できた。
電池パックに内蔵される密閉型電池の発電要素と外装材とを組み合わせる状態を示す分解斜視図。 実施例1に係る電池パックに内蔵される密閉型電池の概略斜視図。 実施例1に係る電池パックの概略斜視図 図3におけるIV−IV矢視方向の断面図。 実施例2に係る電池パックに内蔵される密閉型電池の概略斜視図。 実施例2に係る電池パックの概略斜視図。 図6におけるVII−VII矢視方向の断面図。 実施例3に係る電池パックに内蔵される密閉型電池の概略斜視図。 実施例3に係る電池パックの概略斜視図。 図9におけるX−X矢視方向の断面図。 実施例4に係る電池パックの概略斜視図。 実施例5に係る電池パックの概略斜視図。 図12におけるXIII−XIII矢視方向の断面図。 実施例6に係る電池パックに内蔵される密閉型電池の概略斜視図。 実施例6に係る電池パックの概略斜視図。 図15におけるXVI−XVI矢視方向の断面図。
符号の説明
1…発電要素、2…負極リード、3…正極リード、4…外装材(金属ラミネート樹脂フィルム、4a、4b、4c…融着部、5…絞り成形部、6…保護回路基板、7…外部接続端子、8…モールド樹脂、9…切欠部、11、11a、11b、11c…緩衝空間、12…貫通孔(緩衝空間)、13…非貫通孔(緩衝空間)、C…角部(コーナー部)。

Claims (5)

  1. 発電要素と、前記発電要素に電気的に接続された正負極リード線と、金属ラミネート樹脂フィルム製の外装材とを具備し、前記発電要素の周囲の少なくとも3方の金属ラミネート樹脂フィルムが熱融着により封止されており、かつ前記正負極リード線が、前記外装材である前記金属ラミネート樹脂フィルムに熱融着される部分を経由して外部に引き出される電池と、このリード線に接続された前記電池の保護回路素子と、前記保護回路素子に接続された外部接続端子とが、モールド樹脂により一体化された電池パックにおいて、上記電池周囲の一部に前記モールド樹脂が充填されない緩衝空間が形成されていることを特徴とする電池パック。
  2. 外装材である前記金属ラミネート樹脂フィルムに絞り成形加工を施して絞り成形部が形成されており、この絞り成形部に前記発電要素が収納されていることを特徴とする請求項1記載の電池パック。
  3. 前記発電要素周囲の融着部が発電要素方向に折り曲げられており、その折り曲げ部分の内側にモールド樹脂が充填されない前記緩衝空間が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電池パック。
  4. 外装材である前記金属ラミネート樹脂フィルムに絞り成形加工を施して絞り成形部が形成されており、モールド樹脂が充填されない前記緩衝空間が、前記絞り成形部の角部に近接して形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電池パック。
  5. 外装材である前記金属ラミネート樹脂フィルムに絞り成形加工を施して絞り成形部が形成されており、モールド樹脂が充填されない前記緩衝空間が、前記絞り成形部の角部を囲むように、角部から延びる2つの側面に沿って形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電池パック。
JP2004157880A 2004-05-27 2004-05-27 電池パック Expired - Fee Related JP4737947B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004157880A JP4737947B2 (ja) 2004-05-27 2004-05-27 電池パック

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004157880A JP4737947B2 (ja) 2004-05-27 2004-05-27 電池パック

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005340015A JP2005340015A (ja) 2005-12-08
JP4737947B2 true JP4737947B2 (ja) 2011-08-03

Family

ID=35493336

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004157880A Expired - Fee Related JP4737947B2 (ja) 2004-05-27 2004-05-27 電池パック

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4737947B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100813812B1 (ko) 2006-01-16 2008-03-17 주식회사 엘지화학 프레임 부재에 체결홈이 형성되어 있는 전지팩
JP2008218210A (ja) 2007-03-05 2008-09-18 Lenovo Singapore Pte Ltd 電池パックおよび携帯式電子機器
WO2009119465A1 (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 太陽誘電株式会社 電気化学デバイス
JP5449800B2 (ja) * 2009-02-27 2014-03-19 三洋電機株式会社 ラミネート電池
JP5754803B2 (ja) * 2011-06-20 2015-07-29 アルプス電気株式会社 回転型電気部品
JP6136407B2 (ja) * 2013-03-15 2017-05-31 株式会社Gsユアサ 電源モジュール
KR101684358B1 (ko) * 2013-09-30 2016-12-20 주식회사 엘지화학 전기 절연성 팩 케이스를 포함하는 전지팩
WO2015151869A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 日本電気株式会社 蓄電池ユニットおよびそれを備えた蓄電池装置
KR101863699B1 (ko) * 2015-04-15 2018-06-01 주식회사 엘지화학 핫 멜팅에 의해 형성된 외주 엣지부를 구비한 전지셀을 포함하는 전지팩
FR3068899B1 (fr) * 2017-07-13 2020-09-04 Exel Ind Generateur utilisable dans une zone a atmosphere explosible et ensemble comprenant un pulverisateur electrostatique et un tel generateur

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002260609A (ja) * 2001-02-27 2002-09-13 Kyocera Corp バッテリーとこれを備えた携帯端末
JP2002324524A (ja) * 2001-04-24 2002-11-08 Mitsubishi Electric Corp 電池およびその製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002260609A (ja) * 2001-02-27 2002-09-13 Kyocera Corp バッテリーとこれを備えた携帯端末
JP2002324524A (ja) * 2001-04-24 2002-11-08 Mitsubishi Electric Corp 電池およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005340015A (ja) 2005-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5732687B2 (ja) ポーチ型ケース及びこれを含む電池パック
KR102065104B1 (ko) 배터리 모듈
JP5059731B2 (ja) バッテリパック
JP4785759B2 (ja) 二次電池
US8507127B2 (en) Rechargeable battery
KR101255546B1 (ko) 프레임을 포함하는 이차전지 팩
US9741979B2 (en) Battery pack
EP2306485A1 (en) Current interrupting device and secondary battery including current interrupting device
CN112467261B (zh) 电池和使用电池的装置
KR100778982B1 (ko) 파우치 케이스 및 이를 채용한 파우치 이차 전지
CN100364152C (zh) 具有撞击缓冲作用的可再充电电池
US20060099501A1 (en) Secondary battery
TW201308715A (zh) 新結構之二次電池包
JP7212547B2 (ja) ラミネート外装電池
JP5673749B2 (ja) タブリードおよび電池
JP4737947B2 (ja) 電池パック
JP2010033922A (ja) 積層型二次電池
KR101200469B1 (ko) 차등적 실링 폭을 갖는 이차 전지
KR20170043313A (ko) 배터리 모듈
KR20230008817A (ko) 배터리, 배터리 팩, 및 차량
CN116325337A (zh) 电池模组、电池包及电子装置
WO2015002094A1 (ja) 電池セル
KR20130138110A (ko) 이차 전지 팩
EP4053990A1 (en) Battery module comprising module bus bar, battery pack comprising same, and electronic device
JP2011192518A (ja) 二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070525

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees