JP4737674B2 - トナー搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
ここで、現像装置内に収容された現像剤のトナー濃度を検出することで、スクリューポンプの寿命を判断する方策が考えられる。具体的には、トナー濃度が低下して回復しない状態が検出された場合には、スクリューポンプによるトナー搬送力がゼロになったものとして、スクリューポンプが寿命に達したものと判断することができる。しかし、その場合には、スクリューポンプの寿命を事前に予測することにはならずに、スクリューポンプのメンテナンスは事後的なものになってしまう。したがって、スクリューポンプのメンテナンスが完了するまで画像形成装置の使用を休止しなければならず、長いダウンタイムが発生してしまう。
さらに、スクリューポンプの寿命を現像剤のトナー濃度を検出することで判断する場合に、トナー容器におけるトナーエンドやトナー排出不良と区別するのが難しい。したがって、スクリューポンプの寿命を誤検知する可能性もある。
図1〜図4にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す全体構成図であり、図2はその作像部を示す拡大図であり、図3はそのトナー搬送経路を示す概略図であり、図4はトナー搬送装置を示す構成図である。
図1に示すように、画像形成装置本体100の上方にあるトナー容器保持部70には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナー容器40Y、40M、40C、40Kが着脱自在(交換自在)に設置されている。
トナー容器保持部70の下方には中間転写ユニット15が配設されている。その中間転写ユニット15の中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光装置7(図1を参照できる。)から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び第1転写バイアスローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等の被転写材Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の被転写材Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
その後、被転写材Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対29によって装置外に排出された被転写Pは、出力画像として、スタック部30上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
現像装置5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ501Y、現像ローラ501Yに対向するドクターブレード502Y、現像剤収容部503Y、504Y内に配設された2つの搬送スクリュ505Y、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ506Y、等で構成される。現像ローラ501Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部503Y、504Y内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。現像剤収容部504Yは、その上方に形成された開口を介してトナー送出経路39に連通している。
現像ローラ501Yのスリーブは、図2の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ501Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ501Y上を移動する。
なお、装置本体100のトナー容器保持部70に設置された各トナー容器40Y、40M、40C、40K内のトナーは、各色の現像装置内のトナー消費に応じて、トナー色ごとに設けられたトナー搬送装置30によってそれぞれのトナー搬送経路を経て適宜に各現像装置内に補給される。4つのトナー搬送経路(トナー搬送装置)は、搬送されるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造である。
なお、図4では、トナー容器及び現像装置における符号のアルファベット(Y、M、C、BK)を省略して図示する。
本実施の形態1におけるスクリューポンプは、ロータ34及びステータ33を備えた吸引型ポンプであって、ロータ34を作動することにより吸引口36に吸引力を発生させる(チューブ31内に負圧を発生させる。)。
このようなフレキシブルなチューブ31を用いることで、トナー搬送経路のレイアウトの自由度が増して、画像形成装置が小型化される。また、本実施の形態1におけるトナー搬送装置30は、スクリューポンプによってチューブ31内に圧力を発生させることによってトナーを移送するものであるために、トナー容器40を現像装置5よりも低い位置に配設することもできる。
ノズル51には、チューブ63を介して、エアーポンプ60、電磁弁61が接続されている。エアーポンプ60は、電磁弁61の開閉制御によって、トナー容器40内のトナーTの中に適宜に空気を供給するためのものである。
搬送経路53内にトナーがなくなると、エアーポンプ60を作動させて、トナー容器40内のトナーをノズル51に落下させる。そして、このような動作を数回繰り返しても、残量検知手段80〜82によって搬送経路53内にトナーがないと検知された場合に、トナー容器40の内部にトナーがないもの(トナーエンドである。)と判断する。
圧力検知手段は、チューブ31の内部圧力を直接的に検知する圧力センサ70である。圧力センサ70は、内部に圧電素子が設けられていて、スクリューポンプの作動中にチューブ31内の圧力(内部圧力)を電圧に変換して検知する。
遮断手段は、ソレノイド71と固定板73とで構成され、チューブ31による搬送路を遮断する。遮断手段71〜73は、一端がスクリューポンプに接続されたチューブ31の他端側(本実施の形態1では、吸引口36に比較的近いチューブ31の中央部である。)の搬送路を遮断して、スクリューポンプに至るチューブ31の閉路を形成するものである。具体的に、ソレノイド71に電圧が印加されると、A方向にプランジャ72が移動してチューブ31が固定板73に押しつけられて潰されて、搬送路が遮断される。なお、通常時は、ソレノイド71に電圧が印加されておらず、プランジャ72はB方向に移動している。
そして、このように搬送路が遮断された状態(スクリューポンプに至る搬送路の閉路が形成された状態である。)で、スクリューポンプを作動させながら圧力センサ70による内部圧力の検知をおこなうことで、スクリューポンプの最大圧力が検出される。
図4を参照して、トナー容器40は、装置本体100のトナー容器保持部50に保持される。トナー容器40は、袋状の容器主部42と、口金部材43を備えた保護ケース41と、で構成される。容器主部42は、ポリエチレン、ナイロン等の樹脂材料又は紙からなるフレキシブルなシート材(厚さが50〜250μm程度であって、単層構造又は複層構造である。)を折り込んで(又は、4枚を溶着して)、気密性を保持して袋状に形成したものである。保護ケース41は、剛性を有する紙、段ボールやプラスチック等の材料で形成され、容器主部42の周囲を覆うとともに、一部に口金部材43が一体的に設置されている。
これに対して、トナー容器40がトナー容器保持部50の上方に引き抜かれると(トナー容器を取出するときである。)、スプリング47の付勢力によってシャッタ46がシール45の位置まで押し戻される。これによって、容器主部42と搬送経路53との連通が遮断される。このとき、シール45がシャッタ46に密着して、トナー容器40からのトナーの漏出を防止する。
トナー容器40内にトナーTがある状態でスクリューポンプが作動すると、トナー容器40内のトナーTは、ノズル51、チューブ31を介して、スクリューポンプの吸引口36まで搬送される。ここで、容器主部42からノズル51、チューブ31を介してスクリューポンプに至るトナー搬送路は密閉されているために、スクリューポンプが作動して発生した吸引力がチューブ31、ノズル51を介して容器主部42内の開口52近傍のトナーに伝達されて、トナーの移送が可能となる。
また、電磁弁61は、エアーポンプ60とノズル51とを結ぶチューブ63の途中に設けられている。電磁弁61が作動すると、作動中のエアーポンプ60からトナー容器40内に空気が供給される。なお、スクリューポンプが作動しているときは、エアーポンプ60の空気供給によってスクリューポンプのトナー搬送力が低下しないように、電磁弁61は閉じた状態になっている。
なお、トナー搬送装置30による現像装置5へのトナー補給は、現像装置5に設置された濃度検知センサ506Yのセンサ出力に応じておこなわれる。詳しくは、濃度検知センサ506Yが現像剤中のトナー濃度が低いものと検知した場合には、トナー補給信号が発信されて、スクリューポンプがセンサ出力に応じて必要な時間だけ駆動される。
すなわち、圧力センサ70によって検出されたチューブ31内の圧力が所定値以下になった場合に、ステータ33の磨耗がある程度進んでスクリューポンプの寿命が近づいているものと判断する。すなわち、スクリューポンプの交換時期(寿命)を事前に予測している。そして、スクリューポンプの交換時期(寿命)が近づいていることを、装置本体100の操作部に設置された液晶表示部等の表示手段(不図示である。)に表示してユーザーに告知する。そして、ユーザーは、メンテナンスサービス提供者に対して連絡をとって、計画的にスクリューポンプのメンテナンスをおこなうことになる。このように、本実施の形態1では、装置本体のダウンタイムを短くして、スクリューポンプのメンテナンスを確実におこなうことができる。なお、「交換時期」におこなう交換は、スクリューポンプ32〜38全部の交換の他、スクリューポンプの一部(例えば、スクリューポンプ主部32のみ)の交換も含むものとする。
第2に、現像装置5に対して1回に補給されるトナー補給量は多くないためにスクリューポンプの作動時間が短くて、発生圧力が小さくなってしまうことによる。なお、通常の画像面積率の画像を形成する場合、1回当たりのトナー補給量が0.01〜0.1g程度であって、スクリューポンプ(ロータ34)が回転する回数が1/3〜1回程度である。
第3に、トナー搬送負荷が使用条件によって変動してしまうことによる。トナー搬送負荷は、1回当たりのトナー搬送量(スクリューポンプの回転数や回転速度等によって定まる。)、トナー補給間隔、環境温湿度によるトナーの流動性、搬送経路(揚程、長さ、チューブ内径)等によって変動する。トナー搬送負荷は0.5〜3kPa程度(大気圧に対するゲージ圧の絶対値である。)である。
本実施の形態1では、スクリューポンプの最大圧力を所定のタイミングで正確に検知しているため、上述の不具合が生じる前に余裕をもって、スクリューポンプの交換時期(メンテナンス時期)をユーザーに告知することができる。
具体的には、残量検知手段80〜82によってトナー容器40内にトナーTがないものと判断されたとき(トナーエンドと判断されたときであって、チューブ31内にトナーがほとんどないと判断されたときである。)に、圧力センサ70による内部圧力の検知がおこなわれて、その検知結果に基いてスクリューポンプの交換時期(寿命)が判断される。
また、チューブ内にトナーが少ない場合には、ソレノイド71でチューブ31を潰しても、その両側にトナーが逃げてトナーへのダメージを回避することができる。これによって、トナーがダメージを受けた際に生じる出力画像への影響を排除することができる。
具体的には、圧力センサ70によって、内部圧力(スクリューポンプの最大圧力)の低下を検知した場合には、その低下の程度に応じて、1回のトナー補給に係わるスクリューポンプの作動時間を長くして、1回のトナー補給に係わるトナー搬送量(トナー補給量)が減少しないように調整する。これによって、現像装置5内の現像剤のトナー濃度制御を安定化することができる。さらには、トナー搬送量が適正化されるために、画像濃度低下を防止できるとともに、スクリューポンプを延命化することができる。
図5及び図6にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図5は、実施の形態2におけるトナー搬送装置30とその近傍を示す断面図である。図6は、トナー容器40がトナー容器保持部50に設置された状態を示す断面図である。本実施の形態2におけるトナー搬送装置は、チューブの搬送路を遮断する遮断手段としてノズル51の閉鎖手段(開閉部材90)を用いている点が、遮断手段としてソレノイド71及び固定板73を用いている前記実施の形態1のものとは相違する。
このように、本実施の形態2におけるトナー搬送装置30では、本実施の形態1のものとは異なり、遮断手段90が電力を使用することなくメカニカルな構成のみで成立しているために、制御が簡易であるとともに比較的低廉な装置になる。
図7及び図8にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図7は、実施の形態3におけるトナー搬送装置30とその近傍を示す断面図である。図8は、図7のトナー搬送装置30におけるC−C断面を示す断面図である。本実施の形態3におけるトナー搬送装置は、圧力検知手段としてチューブの変形量を検知する手段を用いて内部圧力を間接的に検知している点が、圧力検知手段として圧力センサ70を用いて内部圧力を直接的に検知している前記各実施の形態のものとは相違する。
図8(A)を参照して、チューブ31の内部圧力が充分な大きさであるとき(スクリューポンプの経時劣化が進んでいないときである。)、変形部としての樹脂シート101はチューブ31の形状にならってほぼ円形状を維持する。このとき、発光素子103aから射出される光は樹脂シート101に遮られて受光素子103bに達しない。
これに対して、図8(B)を参照して、チューブ31の内部圧力が減少したとき(スクリューポンプの経時劣化が進んだときである。)、樹脂シート101は減圧に応じて変形する。このとき、発光素子103aから射出される光の一部が樹脂シート101に遮られることなく受光素子103bに達する。
31 チューブ(搬送管)、 32 スクリューポンプ主部、
33 ステータ、 34 ロータ、 36 吸引口、 37 駆動軸、
38 スプリングピン、 39 トナー送出経路(送出口)、
40、40Y、40M、40C、40K トナー容器、
51 ノズル(中継部材)、 52 開口、
60 エアーポンプ、
70 圧力センサ、 71 ソレノイド、 72 プランジャ、 73 固定板、
80 発光素子、 81 受光素子、 82 ガラス管、
90 開閉部材(閉鎖手段、遮断手段)、
101 樹脂シート(変形部)、 102 管継手、
103a 発光素子、 103b 受光素子。
Claims (9)
- 搬送管の内部に圧力を発生させてトナーを搬送するスクリューポンプと、
前記搬送管の内部圧力を直接的又は間接的に検知する圧力検知手段と、
を備え、
前記搬送管の内部にトナーがないものと判断されたときに前記圧力検知手段によって検知された結果に基いて前記スクリューポンプの交換時期を判断することを特徴とするトナー搬送装置。 - 搬送管の内部に圧力を発生させてトナーを搬送するスクリューポンプと、
前記搬送管の内部圧力を直接的又は間接的に検知する圧力検知手段と、
一端が前記スクリューポンプに接続された前記搬送管の他端側の搬送路を遮断して当該スクリューポンプに至る閉路を形成する遮断手段と、
を備え、
前記圧力検知手段は、前記遮断手段によって形成された前記閉路における内部圧力を検知し、
前記圧力検知手段によって検知された結果に基いて前記スクリューポンプの交換時期を判断することを特徴とするトナー搬送装置。 - トナー容器が着脱可能に配設されて当該トナー容器に収容されたトナーを開口を介して前記搬送管に導く中継部材を備え、
前記遮断手段は、前記中継部材の前記開口を閉鎖する閉鎖手段であることを特徴とする請求項2に記載のトナー搬送装置。 - 搬送管の内部に圧力を発生させてトナーを搬送するスクリューポンプと、
前記搬送管の内部圧力を直接的又は間接的に検知する圧力検知手段と、
着脱可能に設置されるトナー容器に収容されたトナーの残量を検知する残量検知手段と、
を備え、
前記残量検知手段によって前記トナー容器の内部にトナーがないものと判断されたときに前記圧力検知手段によって検知された結果に基いて前記スクリューポンプの交換時期を判断することを特徴とするトナー搬送装置。 - 搬送管の内部に圧力を発生させてトナーを搬送するスクリューポンプと、
前記搬送管の内部圧力を直接的又は間接的に検知する圧力検知手段と、
着脱可能に設置されるトナー容器の交換を検知する交換検知手段と、
を備え、
前記交換検知手段によって前記トナー容器が交換されたものと判断されたときに前記圧力検知手段によって検知された結果に基いて前記スクリューポンプの交換時期を判断することを特徴とするトナー搬送装置。 - 前記圧力検知手段によって検知された結果に基いて前記スクリューポンプの作動タイミングを可変制御することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のトナー搬送装置。
- 前記搬送管は、その一部に前記内部圧力の変動に応じて変形する変形部を備え、
前記圧力検知手段は、前記変形部の変形量を検知する手段であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のトナー搬送装置。 - 請求項1〜請求項7のいずれかに記載のトナー搬送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 前記圧力検知手段によって検知された結果に基いて前記スクリューポンプの交換時期を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
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