JP4737551B2 - フィールド機器システムと診断方法 - Google Patents

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本発明は、フィールド機器システムの異常診断に関し、特に伝送線路の開放、短絡などの異常に対し、フィールド機器システムの通信などの信頼性を向上させるフィールド機器システムおよびその方法に関するものである。
例えば、プラント計装において、ホスト装置とフィールド機器が伝送線路で接続され、各装置や機器の間で通信を行うシステムが使用されることがある。このようなシステムは、不注意などによって伝送線路の開放、短絡などが起こって通信障害が発生し、ホスト装置がフィールド機器の計測値を取得することができず、システムの信頼性の低下をひき起こすことがある。
図10に、従来の一般的なフィールド機器システムの構成を示す。なお、フィールド機器システムの通信規格には、ファウンデーションフィールドバス(FOUNDATION FIELDBUS)、プロフィバス(PROFIBUS)、ハート(HART)などがある。
伝送線路1,2には、共通の直流電源3が接続され、その両端部には一対のターミネータ4,5が接続され、この伝送線路を介して通信を行うホスト装置6が接続されている。
さらに、伝送線路1,2から分岐した伝送線路には、リンキングデバイス44、49が接続され、リンキングデバイス44には伝送線路を介して、フィールド機器である差圧伝送器45、温度伝送器46、渦流量計47が接続されている。同様に、リンキングデバイス49には伝送線路を介して、差圧伝送器50、温度伝送器51、渦流量計52が接続されている。フィールド機器は、他に電磁流量計、コリオリ質量流量計、超音波流量計、レベル計などがある。
同様のフィールド機器システムは、特許文献1の図1に記載されており、その動作を説明する(特許文献1参照)。
伝送線路が、不注意に切断されて開放状態になったり、周囲環境の影響で絶縁劣化を起こし、短絡状態になったりすることがある。
このような伝送線路の異常が起こったとき、通信障害が発生しうるが、特許文献1では、通信障害の原因である伝送線路の開放、短絡などの異常を検出、診断し、異常の種類をユーザーに報告するための配線不良検出部および配線不良診断マネージャー(図示しない)を備える。
前記配線不良検出部は、オーム計、電圧計、雑音計などを備え(特許文献1 図3参照)、一対の伝送線路間の抵抗、直流電圧や伝送線路上の雑音レベルなどを測定し、これらの測定値を前記配線不良診断マネージャーに送信する。前記配線不良診断マネージャーは、前記測定値を所定の閾値と比較し、閾値よりも大きいまたは小さいときには、伝送線路の異常と判断して、ユーザーに異常の種類を報告する(特許文献1 図4A、図4B、図5参照)。
前記配線不良検出部および配線不良診断マネージャーは、リンキングデバイス44に備えられている。ユーザーは、前記報告によって特定のセグメント48での伝送線路異常の発生と、その異常の種類を知ることができるため、他のセグメント53の伝送線路を調査することなく、異常の原因を取り除き、通信障害を解決できる。
特開2003−44133号公報
しかし、前記配線不良検出部および配線不良診断マネージャーの動作では、ユーザーは、伝送線路の異常をその発生後に知ることになるため、異常の発生を事前に予測し、通信障害の発生を防止して、フィールド機器システム54の計測、通信、制御などの信頼性を向上させることが困難な場合がある。
また、差圧伝送器45などのフィールド機器、ホスト装置6などが、故障や機能不全を起こすことによって、通信障害が発生することがある。例えば、伝送線路に直接接続されていないフィールド機器内部の通信回路の部品(図示しない)が性能劣化し、通信障害を起こしているとき、一対の伝送線路間の抵抗、直流電圧や伝送線路上の雑音レベルなどは、閾値を超えないことがある。このとき、前記配線不良検出部および配線不良診断マネージャーは、伝送線路の異常をユーザーに報告することができず、ユーザーは通信障害の原因を知ることができないため、原因の調査に多大な工数を必要とすることがある。
さらに、例えば伝送線路に接続されている差圧伝送器45などのフィールド機器の端子部(図示しない)において、不注意に伝送線路が短絡されることがある。このとき、前記配線不良検出部および配線不良診断マネージャーは、伝送線路の異常をユーザーに報告しても、ユーザーが前記短絡を取り除かなければ、通信障害が継続し、フィールド機器システム54の通信機能を回復させることができない。
本発明の目的は、フィールド機器システムの異常診断に関し、特に伝送線路の開放、短絡などの異常の発生を事前に予測し、通信障害の発生を防止して、フィールド機器システムの計測、通信、制御などの信頼性を向上させるフィールド機器システムおよびその方法を提供することである。
このような目的を達成するために、請求項1の発明は、
伝送線路の異常を検出する診断モジュールを備えるフィールド機器システムにおいて、
前記診断モジュールは、
前記伝送線路の電気特性を測定する少なくとも一つの測定部と、
前記測定部の初期測定値に基づいて閾値を演算する閾値演算部と、
前記測定部の測定値と前記閾値とを比較する比較部と、
前記比較部の出力に基づいて警報を出力する警報出力部と、
前記測定部の測定値を時間情報とともに記憶する記憶部と、
外部装置との間で通信する通信部と、
前記記憶部に記憶された過去の測定値と時間情報に基づいて、現在から第1所定時間前の前記伝送線路に流れる電流の測定値と現在の前記伝送線路に流れる電流の測定値との変化量を演算し、この変化量と現在の前記伝送線路に流れる電流の測定値とを加算することによって現在から前記第1所定時間を経過した時の予測測定値を算出し、この予測測定値が前記閾値より大きければ、現在の前記伝送線路に流れる電流の測定値が現在から前記第1所定時間以内に前記閾値に到達することを予測する予測部を備えた、
ことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の発明において、
前記診断モジュールは、
前記伝送線路に接続されるホスト装置からの通信の相手先フィールド機器に対する通信信号を取得し、この取得した通信信号に含まれる前記相手先フィールド機器のアドレスを調べることによって前記相手先フィールド機器を特定し、この特定した相手先フィールド機器から応答信号が無く第2所定時間を経過していれば前記相手先フィールド機器の通信誤りの回数データを増やし、この回数データに基づいて前記通信誤りの回数または割合を演算する通信解析部を備えた、
ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の発明において、
前記伝送線路から分岐した伝送線路に前記診断モジュールおよび開閉部を介して接続される端子部を有する1台のフィールド機器とを備え、
前記開閉部は、前記警報出力部の出力に基づいて前記分岐した伝送線路と前記端子部とを接続または切断する、
ことを特徴とする。
請求項の発明は、
フィールド機器システムを構成する伝送線路の異常を検出する診断方法において、
測定部により前記伝送線路の電気特性を測定するステップと、
前記測定部の初期測定値に基づいて閾値を演算するステップと、
前記測定部の測定値と前記閾値とを比較するステップと、
前記比較された結果に基づいて警報を出力するステップと、
前記測定部の測定値を時間情報とともに記憶するステップと、
外部装置との間で通信するステップと、
前記記憶された過去の測定値と時間情報に基づいて、現在から第1所定時間前の前記伝送線路に流れる電流の測定値と現在の前記伝送線路に流れる電流の測定値との変化量を演算し、この変化量と現在の前記伝送線路に流れる電流の測定値とを加算することによって現在から前記第1所定時間を経過した時の予測測定値を算出し、この予測測定値が前記閾値より大きければ、現在の前記伝送線路に流れる電流の測定値が現在から前記第1所定時間以内に前記閾値に到達することを予測するステップを備えた、
ことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項記載の発明において、
前記診断方法は、
前記伝送線路に接続されるホスト装置からの通信の相手先フィールド機器に対する通信信号を取得し、この取得した通信信号に含まれる前記相手先フィールド機器のアドレスを調べることによって前記相手先フィールド機器を特定し、この特定した相手先フィールド機器から応答信号が無く第2所定時間を経過していれば前記相手先フィールド機器の通信誤りの回数データを増やし、この回数データに基づいて前記通信誤りの回数または割合を演算するステップを備えた、
ことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項またはのいずれかに記載の発明において、
前記伝送線路から分岐した伝送線路に開閉部を介して接続される端子部を有する1台のフィールド機器とを備え、
前記警報を出力するステップの出力に基づいて、前記開閉部によって前記分岐した伝送線路と前記端子部とを接続または切断するステップを備えた、
ことを特徴とする。
本発明によれば、フィールド機器システムの異常診断に関し、特に伝送線路の開放、短絡などの異常の発生を事前に予測し、通信障害の発生を防止して、フィールド機器システムの計測、通信、制御などの信頼性を向上させるフィールド機器システムおよびその方法を実現できる。
[第1の実施例]
図1、図2を用いて、第1の実施例を説明する。図1は、本発明の第1の実施例を示したフィールド機器システム22であり、図10と同一のものは同一符号を付し、説明を省略する。図2は、診断モジュール20のブロック図である。
図1において、診断モジュール20は、直流電源3と複数のフィールド機器9,10,11の間にある伝送線路1,21,2に接続する。
詳しくは、診断モジュール20の端子Aは伝送線路1に接続され、端子Bは伝送線路21に接続され、端子Cは伝送線路2に接続されている。伝送線路21,2にはターミネータ5が接続され、伝送線路21,2から分岐した伝送線路7,8にはフィールド機器の一つである差圧伝送器9が接続されている。同様に、温度伝送器10と渦流量計11が、伝送線路21,2から分岐した伝送線路に接続されている。
図2において、診断モジュール20は、電源生成部24、測定部25、選択部33、閾値演算部26、比較部27、警報出力部28、制御部29、通信部34、時間タイマー35、記憶部36から構成されている。
電源生成部24は、端子AとCに接続されており、直流電源3の出力電圧から内部電源電圧S4を生成し、測定部25などの各部に供給している。
測定部25は、端子A、B、Cや通信部34の出力などに接続され、電圧計30、電流計31、雑音計32などの伝送線路1,21,2の電気特性を測定する計器から構成されており、抵抗計、容量計、オシロスコープ(図示しない)なども含まれる。
電圧計30は、伝送線路1,2間の直流電圧を、端子A、Cを介して測定し、また通信部34の出力の通信波形のピークツーピーク電圧を測定する。電流計31は、端子A、B間に接続され、差圧伝送器9などに流れる電流を含む伝送線路1,21,2に流れる伝送線路電流を測定する。雑音計32は、伝送線路1上の雑音レベルを測定する。抵抗計および容量計は、伝送線路1,2間の抵抗および容量を測定し、オシロスコープは、伝送線路1,2間の電圧波形や通信部34の出力の通信波形などを測定する。
選択部33は、測定部25を構成する電圧計30などの出力に接続され、制御部29から出力される切替信号に基づいて、電圧計30などで測定された測定値のうちの一つを選択し、出力する。なお、制御部29は、マイクロプロセッサ(図示しない)をコンピュータプログラム(図示しない)に基づき、図6のフローチャートの動作をさせることによっても、実現できる。
閾値演算部26は、選択部33で選択された初期測定値S1に基づいて、閾値S3を演算し、出力する。比較部27は、閾値S3と選択部33で選択された測定値S2を比較する。警報出力部28は、比較部27の出力に基づいて警報を出力する。警報出力部28の出力は、ブザーやランプなどの音響装置や照明装置(図示せず)に接続される。なお、選択部33を備えず、電圧計30、電流計31、雑音計32のそれぞれの出力に接続される、複数の閾値演算部、比較部、警報出力部を備える構成でもよい。
時間タイマー35は、現在の日付と時刻からなる時間情報を有する。記憶部36は、選択部33の出力、時間タイマー35の出力、制御部29に接続されている。
記憶部36は、測定値S2を前記時間情報とともに記憶する。また、警報を出力するときにはデータ“1”を、出力しないときにはデータ“0”を記憶してもよい。
通信部34は端子A、Cと制御部29に接続されている。通信部34は、外部装置であるホスト装置6から、伝送線路1,2を介し、診断モジュール20の有する情報を要求する通信信号を受信する。そして、前記受信信号に基づき、制御部29が記憶部36から前記情報を受け取り、それを通信部34がホスト装置6へ送信する。前記情報は、記憶部36に記憶された時間情報、測定値であり、ほかに警報出力のデータを含んでもよい。
なお、選択部33、閾値演算部26、比較部27、警報出力部28、制御部29、時間タイマー35、通信部34は、マイクロプロセッサをコンピュータプログラムに基づき、図6のフローチャートの動作をさせることによっても、実現できる。
診断モジュール20の動作を、診断方法も含めて、図6のフローチャートを用いて説明する。
直流電源3の電圧を出力することにより、診断モジュール20の端子AとCに電圧が加わり(ステップF1)、診断モジュール20はステップF2以降を実行する。
測定部25を構成する電圧計30、電流計31、雑音計32などが、伝送線路1,21,2の電気特性の初期測定を行い(ステップF2)、選択部33において、前記初期測定値のうちの一つが選択される(ステップF3)。
前記選択された初期測定値S1が、閾値演算部26に入力され、閾値演算部26は、初期測定値S1にそのばらつきを加算または減算することにより、閾値S3を演算する(ステップF4)。なお、閾値S3を変更設定できるようにしてもよい。
すべての電気特性の初期測定値S1に基づき、閾値S3を演算していなければ、ステップF3以降を繰り返し、演算していればステップF6以降を実行する(ステップF5)。
測定部25を構成する電圧計30、電流計31、雑音計32などが、伝送線路1,21,2の電気特性の測定を行い(ステップF6)、選択部33において、前記測定値のうちの一つが選択される(ステップF7)。
比較部27は、閾値S3と前記選択された測定値S2とを比較する(ステップF8)。測定値S2が閾値S3より大きいまたは小さければ、伝送線路に異常のあることを検出し(ステップF13)、警報出力部28は、比較部27の出力に基づいて警報を出力(例えば、約5ボルトの電圧信号)する(ステップF14)。そして、警報出力部28の出力に接続された、ブザーやランプなどから発せられる音響や光によって、ユーザーは伝送線路に異常の有ることを知ることができる。
例えば、伝送線路1,2間の直流電圧の閾値は、20.8ボルトと21.2ボルトであり、測定値S2が20.8ボルトより小さいまたは21.2ボルトより大きければ、警報を出力する(ステップF14)。同様に、前記通信波形のピークツーピーク電圧の閾値は、0.8ボルトと1.2ボルトである。
一方、測定値S2が閾値S3より大きくまたは小さくなければ(例えば、前記直流電圧が、20.8ボルトから21.2ボルトの範囲内)、伝送線路に異常のないことを検出し(ステップF9)、警報を出力せず(ステップF10)、記憶部36は、測定値S2を時間タイマー35の時間情報とともに記憶する(ステップF11)。
ステップF11またはステップF14の処理が行われたあと、ステップF15に進む(予測処理(ステップF12)は後述する)。なお、ステップF15が処理される前に、記憶部36は、前記警報出力のデータ(“1”または“0”)を記憶してもよい。
すべての電気特性の測定値S2と閾値S3とを比較していなければ、ステップF7以降を繰り返し、比較していればステップF6以降を繰り返す(ステップF15)。これらの処理により、すべての電気特性の測定値S2について、閾値S3と比較、伝送線路異常診断、記憶などが行われる。
なお、ホスト装置6と診断モジュール20との通信処理(図6に図示しない)は、定期または不定期なホスト装置6からの通信信号に基づき、通信部34を介し、記憶部36に記憶された情報をホスト装置6へ送信する。
図9において、周囲環境の影響、例えば湿度の高い環境で伝送線路が吸湿したとき、差圧伝送器9に接続された伝送線路7,8の絶縁劣化が進行し、伝送線路に流れる電流が、徐々に増加していく場合について説明する。
例えば、現在から7日前の電流計31で測定された伝送線路電流は、Curpであったが、前記絶縁劣化の進行によって、伝送線路電流は徐々に増加して、現在ではCurtになった。現在の時点では、閾値よりも小さいため、伝送線路の異常と診断されないが、ユーザーが、ホスト装置6において、診断モジュール20から送信された時間情報と伝送線路電流を見ることにより、現在から7日以内に伝送線路電流が閾値より大きくなり、伝送線路の異常と診断されうることを予測できる。
そして、伝送線路の異常が起こり通信障害が発生する前に、ユーザーが前記予測に基づき、伝送線路7,8の絶縁抵抗を調査し、その抵抗が小さくなっていれば、伝送線路を交換することにより、通信障害の発生を防止し、フィールド機器システムの通信などの信頼性を向上させることができる。
本実施例によって、ユーザーは、フィールド機器システムの異常診断に関し、特に伝送線路の開放、短絡などの異常の発生を事前に予測し、通信障害の発生を防止して、フィールド機器システムの計測、通信、制御などの信頼性を向上させることができる。
[第2の実施例]
図3を用いて、第2の実施例を説明する。図3は、診断モジュール20のブロック図であり、図2と同一のものは同一符号を付し、説明を省略する。
図3において、予測部37は、記憶部36、制御部29に接続されている。予測部37は、記憶部36から、現在から所定の日数前の測定値を取得し、現在の測定値が所定の時間経過した時に、閾値に到達するかしないかを予測する。診断モジュール20は、ホスト装置6からの通信信号に基づき、前記予測結果を制御部29、通信部34を介して、ホスト装置6に送信する。なお、予測部36は、マイクロプロセッサをコンピュータプログラムに基づき、図7のフローチャートの動作をさせることによっても、実現できる
予測部37の動作を、診断方法も含めて、図7のフローチャートと図9を用いて説明する。図9は、前述したように、伝送線路7,8が絶縁劣化する状況を示している。
図6のステップF12において行う予測処理は、例えば、現在から7日前の伝送線路電流がCurpであって、現在においてCurtまで増加したとき、7日後の伝送線路電流を予測するものである。
予測部37は、記憶部36から、記憶されている時間情報に基づいて、現在から7日前の伝送線路電流の測定値Curpを取得し(ステップF16)、現在と7日前の測定値の変化量ΔCur(=Curt−Cutp)を演算する(ステップF17)。
さらに、予測部37は、7日後の予測測定値Curnを、現在の測定値Curtに変化量ΔCurを加算することによって算出する(ステップF18)。予測測定値Curnが閾値より大きければ(ステップF19)、現在の測定値Curtが7日以内に閾値に到達することを予測し(ステップF20)、小さければ到達しないことを予測する(ステップF21)結果を出す。
ホスト装置6からの通信信号に基づき、診断モジュール20は、通信部34を介し、前記予測結果をホスト装置6へ送信する。
ユーザーは、ホスト装置6において、前記予測結果から、今後伝送線路の異常が起こり、通信障害が発生しうることを知り、その発生前に、伝送線路7,8の絶縁抵抗を調査し、その抵抗が小さくなっていれば、伝送線路を交換することにより、通信障害の発生を防止し、フィールド機器システムの通信などの信頼性を向上させることができる。
本実施例によって、ユーザーは、フィールド機器システムの異常診断に関し、特に伝送線路の開放、短絡などの異常の発生しうる予測結果を得ることによって、通信障害の発生を防止して、フィールド機器システムの計測、通信、制御などの信頼性を向上させることができる。また、診断モジュール20が、前記予測を行うので、ユーザーの測定値の監視負担を軽減できる。
[第3の実施例]
図4を用いて、第3の実施例を説明する。図4は、診断モジュール20のブロック図であり、図2、3と同一のものは同一符号を付し、説明を省略する。一般に、ホスト装置6は、特定のフィールド機器に通信信号を送り、そのフィールド機器から応答信号を取得する。
図4において、通信解析部38は、通信部34、制御部29に接続されている。通信解析部38は、通信部34を介して、ホスト装置6からの特定のフィールド機器に対する通信信号を取得し、その通信信号に対し、そのフィールド機器が応答しない通信誤りの回数や割合を演算する。
そして、診断モジュール20は、ホスト装置6からの通信信号に基づき、前記通信誤りの回数や割合を制御部29、通信部34を介し、ホスト装置6に送信する。なお、予測部36は、マイクロプロセッサをコンピュータプログラムに基づき、図8のフローチャートの動作をさせることによっても、実現できる
通信解析部38の動作を、診断方法も含めて、図8のフローチャートを用いて説明する。図8の処理は、診断モジュール20が、ホスト装置6からの通信信号を受信したときに行われる。
通信部34は、ホスト装置6からの特定のフィールド機器に対する通信信号を受信し(ステップF22)、通信解析部38は、前記受信信号を通信部34から取得し、それに含まれる通信の相手先のアドレスなどを調べることによって、相手先のフィールド機器を特定する(ステップF23)。
さらに、通信解析部38は、相手先のフィールド機器からの応答信号を待って(ステップF24)、応答があれば、そのフィールド機器の通信誤り無しの回数データを1回増やし(ステップF27)、次にステップF28を実行する。応答がなく、所定の時間(例えば1分)経過していなければ(ステップF25)、ステップF24を繰り返し、経過していれば、そのフィールド機器の通信誤り有りの回数データを1回増やす(ステップF26)。そして、通信誤り有りの回数を、通信誤り有りと無しの回数の合計で除算することによって、そのフィールド機器の通信誤りの割合を演算する(ステップF28)。
そして、ホスト装置6からの通信信号に基づき、診断モジュール20は、通信部34を介して、各フィールド機器の識別番号、前記通信誤り有りの回数や通信誤りの割合を、ホスト装置6へ送信する。
フィールド機器内部の通信回路の部品の特性が劣化して、そのフィールド機器からの応答信号がなく、頻繁に通信障害が発生しているとき、ユーザーは、ホスト装置6において、前記通信誤り有りの回数や割合が大きいことを知り、前記識別番号を参照して、通信障害の原因である特定のフィールド機器を知ることができる。そのため、少ない原因調査の工数で、そのフィールド機器を交換することにより、通信障害の発生を抑え、フィールド機器システムの通信などの信頼性を向上させることができる。
本実施例によって、ユーザーは、フィールド機器システムの異常診断に関し、特にフィールド機器の通信誤りに関する情報を得ることによって、通信障害の発生を抑え、フィールド機器システムの計測、通信、制御などの信頼性を向上させることができる。また、ユーザーは、通信障害の原因調査負担を軽減できる。
[第4の実施例]
診断モジュール20と伝送線路との接続場所を図1と異なるものとし、さらに開閉部を備えた、第4の実施例を図5を用いて説明する。図5は、図1と同一のものは同一符号を付し、説明を省略する。
詳しくは、診断モジュール20の端子Aは伝送線路7に接続され、端子Bは伝送線路39に接続され、端子Cは伝送線路8に接続されている。開閉部43は、伝送線路39,8と診断モジュール20の警報出力部28の出力に接続され、伝送線路41,42を介して、差圧伝送器9に接続されている。
図6のステップF9において、伝送線路に異常のないことを検出し、開閉部43は、警報出力部28の出力(例えば、約0ボルトの電圧信号)に基づき、伝送線路39,8と41,42を接続する。また、伝送線路に異常のあることを検出し(ステップF13)、開閉部43は、警報出力部28の出力(例えば、約5ボルトの電圧信号)に基づき、伝送線路39,8と41,42を切断する。そして、引き続き、警報出力部28はその出力を維持し、開閉部43は伝送線路39,8と41,42を切断した状態を維持する。なお、開閉部43は、診断モジュール20内の端子A、Bの間に直列に接続してもよい。
例えば、伝送線路に接続されている差圧伝送器9の端子部(図示しない)において、不注意に伝送線路が短絡されることがある。このとき、閾値より大きい電流が伝送線路7,41,42,8に流れるため、電流診断モジュール20は、図6のステップF13において、伝送線路に異常のあることを検出する。そして、開閉部43は、警報出力部28の出力に基づき、伝送線路39,8と41,42を切断し、短絡されている伝送線路を除去でき、フィールド機器システム40は、通信を行うことができる。
本実施例によって、診断モジュール20と開閉部43は、伝送線路異常の原因となっている伝送線路を自動で切断することによって、通信障害の発生を防止し、フィールド機器システムの計測、通信、制御などの信頼性を向上させることができる。また、ユーザーの通信障害発生時の原因調査、通信回復のための負担を軽減できる。
なお、本発明の診断モジュール20または診断方法を、ホスト装置6、差圧伝送器9などのフィールド機器、携帯型機器の内部に設けてもよい。
本発明の一実施例を示す構成図である。 診断モジュール20の具体例を示すブロック図である。 診断モジュール20の他の具体例を示すブロック図である。 診断モジュール20の他の具体例を示すブロック図である。 本発明の他の実施例を示す構成図である。 診断モジュール20の動作を示すフローチャートである。 診断モジュール20の動作のうち予測処理部を示すフローチャートである。 診断モジュール20の動作のうち通信解析処理部を示すフローチャートである。 周囲環境の影響による伝送線路電流の時間に対する特性例である。 従来の一例を示す構成図である。
符号の説明
2、7、8、21 伝送線路
3 直流電源
ターミネータ
6 ホスト装置
9 差圧伝送器
10 温度伝送器
11 渦流量計
20 診断モジュール
22 フィールド機器システム
24 電源生成部
25 測定部
26 閾値演算部
27 比較部
28 警報出力部
29 制御部
30 電圧計
31 電流計
32 雑音計
33 選択部
34 通信部
35 時間タイマー
36 記憶部
37 予測部
38 通信解析部

Claims (6)

  1. 伝送線路の異常を検出する診断モジュールを備えるフィールド機器システムにおいて、
    前記診断モジュールは、
    前記伝送線路の電気特性を測定する少なくとも一つの測定部と、
    前記測定部の初期測定値に基づいて閾値を演算する閾値演算部と、
    前記測定部の測定値と前記閾値とを比較する比較部と、
    前記比較部の出力に基づいて警報を出力する警報出力部と、
    前記測定部の測定値を時間情報とともに記憶する記憶部と、
    外部装置との間で通信する通信部と、
    前記記憶部に記憶された過去の測定値と時間情報に基づいて、現在から第1所定時間前の前記伝送線路に流れる電流の測定値と現在の前記伝送線路に流れる電流の測定値との変化量を演算し、この変化量と現在の前記伝送線路に流れる電流の測定値とを加算することによって現在から前記第1所定時間を経過した時の予測測定値を算出し、この予測測定値が前記閾値より大きければ、現在の前記伝送線路に流れる電流の測定値が現在から前記第1所定時間以内に前記閾値に到達することを予測する予測部を備えた、
    ことを特徴とするフィールド機器システム。
  2. 前記診断モジュールは、
    前記伝送線路に接続されるホスト装置からの通信の相手先フィールド機器に対する通信信号を取得し、この取得した通信信号に含まれる前記相手先フィールド機器のアドレスを調べることによって前記相手先フィールド機器を特定し、この特定した相手先フィールド機器から応答信号が無く第2所定時間を経過していれば前記相手先フィールド機器の通信誤りの回数データを増やし、この回数データに基づいて前記通信誤りの回数または割合を演算する通信解析部を備えた、
    ことを特徴とする請求項1に記載のフィールド機器システム。
  3. 前記伝送線路から分岐した伝送線路に前記診断モジュールおよび開閉部を介して接続される端子部を有する1台のフィールド機器とを備え、
    前記開閉部は、前記警報出力部の出力に基づいて前記分岐した伝送線路と前記端子部とを接続または切断する、
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のフィールド機器システム。
  4. フィールド機器システムを構成する伝送線路の異常を検出する診断方法において、
    測定部により前記伝送線路の電気特性を測定するステップと、
    前記測定部の初期測定値に基づいて閾値を演算するステップと、
    前記測定部の測定値と前記閾値とを比較するステップと、
    前記比較された結果に基づいて警報を出力するステップと、
    前記測定部の測定値を時間情報とともに記憶するステップと、
    外部装置との間で通信するステップと、
    前記記憶された過去の測定値と時間情報に基づいて、現在から第1所定時間前の前記伝送線路に流れる電流の測定値と現在の前記伝送線路に流れる電流の測定値との変化量を演算し、この変化量と現在の前記伝送線路に流れる電流の測定値とを加算することによって現在から前記第1所定時間を経過した時の予測測定値を算出し、この予測測定値が前記閾値より大きければ、現在の前記伝送線路に流れる電流の測定値が現在から前記第1所定時間以内に前記閾値に到達することを予測するステップを備えた、
    ことを特徴とする診断方法。
  5. 前記診断方法は、
    前記伝送線路に接続されるホスト装置からの通信の相手先フィールド機器に対する通信信号を取得し、この取得した通信信号に含まれる前記相手先フィールド機器のアドレスを調べることによって前記相手先フィールド機器を特定し、この特定した相手先フィールド機器から応答信号が無く第2所定時間を経過していれば前記相手先フィールド機器の通信誤りの回数データを増やし、この回数データに基づいて前記通信誤りの回数または割合を演算するステップを備えた、
    ことを特徴とする請求項4に記載の診断方法。
  6. 前記伝送線路から分岐した伝送線路に開閉部を介して接続される端子部を有する1台のフィールド機器とを備え、
    前記警報を出力するステップの出力に基づいて、前記開閉部によって前記分岐した伝送線路と前記端子部とを接続または切断するステップを備えた、
    ことを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の診断方法。
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