JP4737002B2 - 沸騰冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子素子を冷媒の気化熱により冷却する沸騰冷却装置に関し、特に、内燃機関を備える車両に搭載される電子素子を冷却する沸騰冷却装置に関する。
近年、サイリスタやパワートランジスタ等の電子素子の性能の向上は著しく、それに対応して電子素子からの発熱量が大きくなっている。一方、たとえば電動機と直流バッテリとを搭載する電気自動車(この電気自動車には、ハイブリッド自動車、燃料電池車を含む。)ではインバータにより電力変換を行なって、直流バッテリから電動機に電力を供給している。電動機の定格出力の上昇に伴い、このようなインバータ等の電子素子の発熱量も上昇し、十分な冷却対策が必要になっている。
車両においては、搭載スペースに制約があるので、インバータ等の電子素子、電子素子を収納するケースおよび電子素子の冷却装置の小型化が要求されている。この小型化によって、電子素子の発熱密度は一層上昇する傾向にある。そのため、車両に搭載される電子素子の冷却装置においては、冷却効率と小型化との両立が必要になる。このような冷却装置に関して、以下の公報に開示された技術がある。
特開2002−4860号公報(特許文献1)は、ハイブリッド電気自動車用冷却装置において、冷却系のコンパクト化と冷却性能とを両立する技術を開示する。この公報に開示されたハイブリッド電気自動車用冷却装置は、内燃機関などのエンジンにより駆動される発電機と、これにより得られた電力によってインバータを介して駆動される電動機とを備えるハイブリッド電気自動車において、発電機、電動機およびインバータにそれぞれ設けられる冷却ジャケットであって、インバータの冷却ジャケットと発電機および電動機の冷却ジャケットとを冷却ファンを備えたラジエータ(放熱器)に対して並列に配管して、電動ポンプなどの圧送手段により冷媒を環流させるよう構成される冷却ジャケットと、インバータに設けられた冷却ジャケットの入口側に設けられる可変の絞り手段と、インバータモジュール出口の冷却温度をモニタし、インバータの熱負荷が大きいときは、冷媒の飽和温度近辺となるように可変の絞り手段を制御する一方、インバータの熱負荷が小さいときは、飽和温度よりも低い値である規定値以下となるように冷却ファンの作動を制御する制御装置とを含む。
この公報に開示されたハイブリッド電気自動車用冷却装置によると、構造が複雑で比較的発熱密度が小さい発電機および電動機は、液相の対流熱伝達で冷却される。発熱密度が大きいインバータは、液相の対流熱伝達より冷却効率がよい沸騰熱伝達で冷却される。液相の対流熱伝達および沸騰熱伝達には共通の冷媒が用いられる。これにより、放熱器、電動ポンプ、リザーブタンクなどの部品を共通化できる。そのため、冷却系のコンパクト化と冷却性能とを両立することができる。
特開2002−4860号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたハイブリッド電気自動車用冷却装置においては、発電機、電動機およびインバータを冷却する冷媒が、エンジン冷却系の放熱器とは別の専用の空冷の放熱器で冷却される。空冷の放熱器は、水冷の放熱器に比べて伝熱面積を大きくする必要があり大型化してしまう。そのため、冷却装置をさらに小型化する必要があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、冷却性能を向上させつつ小型化が可能な沸騰冷却装置を提供することである。
第1の発明に係る沸騰冷却装置は、内燃機関を備える車両に搭載される電子素子を沸騰熱伝達により冷却する。この沸騰冷却装置は、電子素子に近接した位置に設けられ、第1の冷媒が沸騰するときの気化熱により電子素子を冷却するための第1の冷却手段と、第1の冷却手段に接続され、第1の冷媒が循環する第1の循環路と、内燃機関を冷却する、熱伝達率が空気よりも大きい第2の冷媒が循環する第2の循環路と、第1の循環路の一部と第2の循環路の一部とが近接した位置に設けられ、第2の冷媒を用いて第1の冷媒を冷却するための第2の冷却手段とを含む。
第1の発明によると、第1の冷却手段は、電子素子に近接した位置に設けられ、第1の冷媒が沸騰するときの気化熱により発熱する電子素子を冷却する。そのため、空冷や水冷に比べて、電子素子をより効率的に冷却することができるとともに、伝熱面積を小さくして第1の冷却手段を小型化することができる。第2の冷却手段は、第1の冷媒が循環する第1の循環路の一部と、第2の冷媒が循環する第2の循環路の一部とが近接した位置に設けられ、第2の冷媒を用いて第1の冷媒を冷却する。この第2の冷媒は、熱伝達率が空気よりも大きい。そのため、空冷に比べて、伝熱面積を小さくして第2の冷却手段を小型化することができる。さらに、第2の冷媒は、内燃機関を冷却する冷媒である。すなわち、内燃機関および第1の冷媒が共通の第2の冷媒で冷却される。そのため、第1の冷媒を専用冷媒で冷却する場合と比べて、たとえば、その専用冷媒を貯留するリザーブタンク、専用冷媒を循環させる電動ポンプ、専用冷媒の熱を放出する放熱器などを新たに設ける必要がない。さらに、たとえば、第1の循環路内で第1の冷媒を自然対流させる場合は、第1の冷媒専用の電動ポンプ、第1の冷媒専用のリザーブタンクを新たに設ける必要がない。その結果、冷却性能を向上させつつ小型化が可能な沸騰冷却装置を提供することができる。
第2の発明に係る沸騰冷却装置においては、第1の発明の構成に加えて、第2の冷却手段は、気化した第1の冷媒が循環する第1の循環路の一部と第2の循環路の一部とが近接した位置に設けられる。
第2の発明によると、気化した第1の冷媒が循環する第1の循環路の一部と第2の循環路の一部とが近接する。これにより、気化した第1の冷媒の熱が第2の冷媒に伝達される。そのため、気化した第1の冷媒を第2の冷媒を用いて凝縮することができる。
第3の発明に係る沸騰冷却装置においては、第1または第2の発明の構成に加えて、第1の循環路は、第2の循環路に対して独立して設けられる。第1の循環路は、第2の冷媒の温度より高い飽和温度である第1の冷媒が循環する。
第3の発明によると、第1の循環路を第2の循環路に対して独立して設けられる。そのため、第1の冷媒の温度と第2の冷媒の温度とを異なる値にすることができる。さらに、第1の冷媒の成分を第2の冷媒の成分と異なるように選定することができるとともに、第1の循環路を小型化して第1の循環路の内圧を容易に調整することができる。このような成分の選定や内圧の調整により、第1の循環路には、第2の冷媒の温度より高い飽和温度である第1の冷媒が循環する。これにより、気化した第1の冷媒の温度を第2の冷媒を用いて飽和温度に低下させて、第1の冷媒を凝縮することができる。
第4の発明に係る沸騰冷却装置においては、第1または第2の発明の構成に加えて、第1の循環路は、第2の循環路に対して独立して設けられる。第1の循環路は、第2の冷媒の温度より高く、かつ電子素子が正常に作動する最高温度より低い飽和温度である第1の冷媒が循環する。
第4の発明によると、第1の循環路は、第2の循環路に対して独立して設けて、第1の冷媒の温度と第2の冷媒の温度とを異なる値にする。さらに、第1の冷媒の成分を選定したり第1の循環路の内圧を調整したりすることを可能にする。このような成分の選定や内圧の調整により、第1の循環路には、第2の冷媒の温度より高い飽和温度である第1の冷媒が循環する。そのため、気化した第1の冷媒の温度を第2の冷媒を用いて飽和温度に低下させて、第1の冷媒を凝縮することができる。さらに、第1の冷媒の飽和温度は、電子素子が正常に作動する最高温度より低い。これにより、電子素子を沸騰冷媒の気化熱により冷却して、電子素子の温度を正常に作動する温度に維持することができる。
第5の発明に係る沸騰冷却装置においては、第1〜第4のいずれかの発明の構成に加えて、第1の冷却手段は、第1の冷媒の蒸発器である。第2の冷却手段は、第1の冷媒の凝縮器である。
第5の発明によると、蒸発器で蒸発した第1の冷媒を、凝縮器で凝縮することができる。
第6の発明に係る沸騰冷却装置は、第1〜第5のいずれかの発明の構成に加えて、第2の冷媒の放熱器をさらに含む。
第6の発明によると、内燃機関の熱と第1の冷媒の熱とを吸収した第2の冷媒は、1つの放熱器で冷却される。これにより、第1の冷媒を専用冷媒で冷却する場合と比べて、専用冷媒の熱を放出する放熱器を新たに設ける必要がなく、沸騰冷却装置を小型化することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。なお、以下においては、本実施の形態に係る冷却装置を、ハイブリッド自動車に適用した形態を説明するが、本発明に係る冷却装置はハイブリッド自動車に適用されることに限定されない。
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本実施の形態に係る沸騰冷却装置について説明する。沸騰冷却装置を搭載するハイブリッド自動車は、エンジン10と、インバータ20と、蒸発器30と、凝縮器40と、循環路50と、電動ポンプ60と、ラジエータ70と、リザーブタンク80と、LLC(Long Life Coolant)循環路100とを含む。なお、以下の説明においては、図1の紙面の上方を現実の上方として、図1の紙面の下方を現実の下方として説明する。なお、方向はこれに限定されない。
エンジン10は、ハイブリッド自動車の駆動源の1つであり、駆動することにより熱を発生する。
インバータ20は、駆動用バッテリ(図示せず)からの直流電流を交流電流に変換して、駆動源の1つであるモータに供給する。インバータ20は、直流電流を交流電流に変換する際に発熱する。インバータ20を構成する素子には、後述する沸騰冷媒の飽和温度より高い温度であっても正常に作動するような材料が用いられる。
蒸発器30は、インバータ20に接触して設けられ、内部に沸騰冷媒が循環する循環路50の一部を構成する循環路50Aを含む。蒸発器30は、インバータ20の熱を循環路50Aに伝達して、沸騰冷媒を沸騰させて気化させる。
凝縮器40は、蒸発器30の上方に設けられ、循環路50の一部を構成する循環路50CとLLC循環路100の一部を構成するLLC循環路100Aとが近接した位置に設けられる。凝縮器40は、循環路50Cを循環する沸騰冷媒の熱をLLC循環路100Aを循環するLLCに伝達させることで、気化した沸騰冷媒を凝縮する。
循環路50は、沸騰冷媒を自然対流させる通路であり、LLC循環路100とは独立して構成される。循環路50は、循環路50A,50B,50C,50Dから構成される。インバータ20が作動していない状態では、沸騰冷媒は液体として循環路50Aに滞留している。インバータ20の熱により、沸騰冷媒は循環路50Aで沸騰する。沸騰して気化した冷媒蒸気は循環路50Bを上昇して循環路50Cに達する。循環路50Cに達した冷媒蒸気は、LLC循環路100Aを循環するLLCで冷却され凝縮する。凝縮して液化した冷媒は循環路50Dを下降し、再び循環路50Aに戻る。なお、循環路50の構造は、これに限定されない。また、循環路50は、沸騰冷媒を自然対流ではなく強制対流させる構造であってもよい。
循環路50を循環する沸騰冷媒の飽和温度は、冷媒成分の選定や循環路50の内圧の調整により、LLCの温度に比べて高く、かつインバータ20が正常に作動する最高温度より低く設定されている。
電動ポンプ60は、エンジン10およびモータにより作動され、LLCをLLC循環路100に循環させる。
ラジエータ70は、LLCが流れるチューブ(図示せず)と、チューブに接触するフィン(図示せず)とを含み、チューブを流れるLLCの熱をフィンを介して外部の空気に放出する。
リザーブタンク80は、LLCを貯留するタンクで、ラジエータキャップ72と供給路82で接続される。温度上昇により膨張したLLCにより、LLC循環路100の内圧が一定の値より大きくなると、ラジエータキャップ72の加圧弁(図示せず)が開かれ、LLCの膨張分がリザーブランク80に送られる。温度低下により収縮したLLCにより、LLC循環路100の内圧が一定の値より小さくなると、ラジエータキャップ72の負圧弁(図示せず)が開かれ、LLCの収縮分がリザーブランク80から補充される。
LLC循環路100は、電動ポンプ60の作動によりLLCが循環する通路である。LLC循環路100は、LLC循環路100A,100B,100C,100D,100E,100F、合流部102、分岐部104から構成される。凝縮器40内部に設けられるLLC循環路100Aで沸騰冷媒の熱を吸収したLLCは、LLC循環路100Bを流れ、エンジン10の熱を吸収したLLC循環路100Cを流れるLLCと合流部102で合流し、ラジエータ70に入る。ラジエータ70で冷却されたLLCが、LLC循環路100Dを流れ、凝縮器40に接続されるLLC循環路100Eとエンジン10に接続されるLLC循環路100Fとに、分岐部104で分岐される。
以上のような構造に基づく、本実施の形態に係る沸騰冷却装置の動作について説明する。
運転者によりハイブリッド自動車の運転操作が開始されると、エンジン10やモータが駆動され始め、エンジン10およびインバータ20が発熱する。インバータ20で発生した熱は、蒸発器30内部の循環路50Aに滞留する液体の沸騰冷媒に伝達される。液体の沸騰冷媒の温度が飽和温度に達すると、沸騰冷媒が沸騰して気化し始める。
ここで、沸騰冷媒の循環路50とLLC循環路100とは独立しているため、沸騰冷媒の成分をLLCと異なるように選定することができるとともに、循環路50の内圧を容易に調整することができる。沸騰冷媒の成分の選定、循環路50の内圧の調整、インバータ20を構成する素子の材料の選定などにより、沸騰冷媒の飽和温度は、インバータ20が正常に作動する最高温度より低く設定されている。これにより、インバータ20を沸騰冷媒の気化熱により冷却して、インバータ20の温度を正常に作動する温度に維持することができる。そのため、空冷や水冷と比べて、インバータ20をより効率的に冷却することができるとともに、蒸発器30の伝熱面積を小さくして蒸発器30を小型化することができる。
さらに、沸騰冷媒の循環路50とLLC循環路100とは独立しているため、LLCを交換する際に沸騰冷媒を交換する必要がなく、沸騰冷媒の交換回数や、交換による循環路50の内圧の再調整回数を低減することができる。さらに、循環路50を小型化して沸騰冷媒の交換量を低減することもできる。そのため、沸騰冷媒の交換時などにおけるメンテナンス性を向上させることができる。
循環路50Aで気化した沸騰冷媒は、循環路50Bを上昇して凝縮器40内部の循環路50Cに達する。循環路50Cは、LLCが流れるLLC循環路100Aと近接する。ここで、循環路50とLLC循環路100とは独立して設けられるため、沸騰冷媒の温度とLLCの温度とは異なる値となる。また、沸騰冷媒の成分の選定や循環路50の内圧の調整などにより、沸騰冷媒の飽和温度は、LLCの温度より高く設定されている。そのため、熱伝達率が空気よりも大きいLLCを用いて気化した沸騰冷媒を凝縮することができる。これにより、沸騰冷媒を空冷で凝縮する場合に比べて、凝縮器40の伝熱面積を小さくして凝縮器40を小型化することができる。さらに、エンジン10および沸騰冷媒を共通のLLCで冷却することができる。沸騰冷媒の熱を吸収したLLCは、電動ポンプ60によりLLC循環路100を循環し、エンジン10の熱とともに、ラジエータ70で放熱する。これにより、沸騰冷媒を専用の冷媒で冷却する場合と比べて、専用のリザーブタンク、電動ポンプ、ラジエータなどを新たに設けることを抑制し、沸騰冷却装置を小型化することができる。
以上のように、本実施の形態に係る沸騰冷却装置によれば、蒸発器に滞留する沸騰冷媒の気化熱によりインバータが冷却される。そのため、空冷や水冷と比べて冷却性能を向上させつつ伝熱面積を小さくして蒸発器を小型化することができる。気化した沸騰冷媒は凝縮器でLLCにより凝縮される。液体であるLLCは熱伝達率が空気よりも大きいため、沸騰冷媒を空冷のラジエータで冷却する場合に比べて、伝熱面積を小さくして凝縮器を小型化することができる。さらに、沸騰冷媒を凝縮するLLCは、エンジン冷却用に用いられるLLCである。そのため、沸騰冷媒を専用の冷媒で冷却する場合と比べて、専用のリザーブタンク、電動ポンプ、ラジエータなどを設けることが抑制される。その結果、冷却性能を向上させつつ小型化が可能な沸騰冷却装置を提供することができる。
なお、本実施の形態に係る沸騰冷却装置において、沸騰冷媒を循環路50内で自然対流ではなく強制対流させる場合、沸騰冷媒専用の電動ポンプおよび沸騰冷媒専用のリザーブタンクを設ける必要がある。このような場合であっても、循環路50とLLC循環路100とは独立しているため、循環路50を小型化することにより、沸騰冷媒専用の電動ポンプおよび沸騰冷媒専用のリザーブタンクを小型化することができる。
また、本実施の形態に係る沸騰冷却装置においては、LLC循環路100内に設けられる切替弁と、切替弁を制御する制御部とを設けて、エンジン10およびインバータ20の温度や負荷状態に応じてLLCの流れを制御するようにしてもよい。たとえば、合流部102および分岐部104に切替弁を設け、エンジン10の温度が低く暖機が必要な場合は、LLCをラジエータ70に循環させずにエンジン10と凝縮器40との間を循環させるように制御部が切替弁の開閉を制御する。これにより、エンジン10を速やかに暖機することができる。また、エンジン10が停止しており暖機も完了している場合は、LLC循環路100Dに電動ポンプをさらに設け、LLCをエンジン10に循環させずに凝縮器40とラジエータ70との間を循環させるように制御部が切替弁の開閉を制御する。これにより、LLCを速やかに冷却することができる。
<第1の実施の形態の変形例>
図2を参照して、第1の実施の形態の変形例に係る沸騰冷却装置について説明する。第1の実施の形態の変形例に係る沸騰冷却装置は、上述の第1の実施の形態に係る沸騰冷却装置の構成と比較して、エンジン10と凝縮器40とを並列に接続するLLC循環路100に代えて、エンジン10と凝縮器40とを直列に接続するLLC循環路200を含む点が異なる。これら以外の構成は、上述の第1の実施の形態に係る沸騰冷却装置の構成と同じ構成である。同じ構成については同じ参照符号が付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
LLC循環路200は、LLC循環路100A,200A,200B,200Cから構成される。LLC循環路100Aで沸騰冷媒の熱を吸収したLLCが、LLC循環路200Aを流れてエンジン10に入り込み、エンジン10の熱を吸収する。沸騰冷媒の熱とエンジン10の熱を吸収したLLCは、循環路200Bを流れ、ラジエータ70で放熱する。ラジエータ70で放熱したLLCが、LLC循環路200Cを流れ、再びLLC循環路100Aに戻る。
本変形例に係る沸騰冷却装置によれば、凝縮器40内部のLLC循環路100Aで沸騰冷媒の熱を吸収したLLCが、さらにエンジン10の熱を吸収する。沸騰冷媒の熱とエンジン10の熱とを吸収したLLCは、ラジエータ70で放熱する。そのため、上述の第1の実施の形態に係る沸騰冷却装置と同様に、気化した沸騰冷媒をエンジン冷却用に用いられるLLCで凝縮することができる。これにより、凝縮器を小型化しつつ、沸騰冷媒を専用の冷媒で冷却する場合と比べて、専用のリザーブタンク、電動ポンプ、ラジエータなどを新たに設けることを抑制し、沸騰冷却装置を小型化することができる。
<第2の実施の形態>
図3を参照して、第2の実施の形態に係る沸騰冷却装置について説明する。第2の実施の形態に係る沸騰冷却装置は、上述の第1の実施の形態に係る沸騰冷却装置の構成と比較して、LLC循環路100に代えて、LLC循環路300、切替弁310,320、電動ポンプ360、およびサブラジエータ370を含む点が異なる。これら以外の構成は、上述の第1の実施の形態に係る沸騰冷却装置の構成と同じ構成である。同じ構成については同じ参照符号が付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
LLC循環路300は、沸騰冷媒およびエンジン10を冷却するためのLLCを循環させる循環路である。LLC循環路300は、LLC循環路100A,300A,300B,300C,300D,300E,300F,300G,300H,300J、合流部302、分岐部304から構成される。
切替弁310は、切替弁310を流れるLLCの温度が予め定められた温度より低い場合、LLC循環路300AとLLC循環路300Bとを連通し、LLC循環路300Hを遮断するように制御部(図示せず)により制御される。切替弁310は、切替弁310を流れるLLCの温度が予め定められた温度より高くなると、LLC循環路300AとLLC循環路300Hとを連通し、LLC循環路300Bを遮断するように制御部により制御される。
切替弁320は、切替弁310と連動して作動する。切替弁320は、切替弁310を流れるLLCの温度が予め定められた温度より低い場合、LLC循環路300EとLLC循環路300Gとを連通し、LLC循環路300Jを遮断するように制御部により制御される。切替弁320は、切替弁310を流れるLLCの温度が予め定められた温度より高くなると、LLC循環路300GとLLC循環路300Jとを連通し、LLC循環路300Eを遮断するように制御部により制御される。
サブラジエータ370は、メインラジエータ70と同構造の空冷のラジエータである。電動ポンプ360は、切替弁310を流れるLLCの温度が予め定められた温度より高くなると、エンジン10およびモータにより作動され、凝縮器40とサブラジエータ370との間でLLCを循環させる。
以上のような構造に基づく、本実施の形態に係る沸騰冷却装置の動作について説明する。
切替弁310を流れるLLCが予め定められた温度より低い場合は、切替弁310により、LLC循環路300EとLLC循環路300Gとが連通され、LLC循環路300Jが遮断される。また、切替弁320により、LLC循環路300EとLLC循環路300Gとが連通され、LLC循環路300Jが遮断される。そのため、上述の第1の実施の形態に係る沸騰冷却装置と同様の動作が行なわれる。すなわち、図3(A)の矢印に示すように、LLC循環路100Aで沸騰冷媒の熱を吸収したLLCが、電動ポンプ60の作動によりLLC循環路300A,300Bを流れ、エンジン10の熱を吸収したLLCと合流部302で合流し、ラジエータ70で放熱する。このとき、電動ポンプ360を作動させる必要はなく、電動ポンプ360の消費電力を抑制することができる。
一方、エンジン10やインバータ20の発熱量が多くなり、切替弁310を流れるLLCが予め定められた温度より高くなると、切替弁310により、LLC循環路300AとLLC循環路300Hとが連通され、LLC循環路300Bが遮断される。また、切替弁320により、LLC循環路300GとLLC循環路300Jとが連通され、LLC循環路300Eが遮断される。さらに、電動ポンプ360が作動し始める。これにより、図3(B)の矢印に示すように、エンジンを冷却するLLCと沸騰冷媒を冷却するLLCとが独立して循環し、エンジン10の熱を吸収したLLCは、ラジエータ70で冷却され、沸騰冷媒の熱を吸収したLLCは、サブラジエータ370で冷却される。
以上のように、本実施の形態に係る沸騰冷却装置によれば、エンジンやインバータの発熱量が多くなり、LLCの温度が予め定められた温度より高くなると、エンジンを冷却するLLCと沸騰冷媒を冷却するLLCとが一時的に独立して循環する。沸騰冷媒の熱を吸収したLLCは、沸騰冷媒の熱を吸収したLLC専用のラジエータで冷却される。そのため、沸騰冷媒を冷却するLLCを速やかに冷却することができ、インバータをより効率よく冷却することができる。さらに、LLCの温度が予め定められた温度より低い通常時には、沸騰冷媒は、エンジン冷却用に用いられるLLCで冷却される。これにより、沸騰冷媒の熱を吸収したLLC専用の電動ポンプの消費電力を抑制することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の第1の実施の形態に係る沸騰冷却装置の模式図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例に係る沸騰冷却装置の模式図である。 本発明の第2の実施の形態に係る沸騰冷却装置の模式図である。
符号の説明
10 エンジン、20 インバータ、30 蒸発器、40 凝縮器、50,50A,50B,50C,50D 循環路、60,360 電動ポンプ、70 ラジエータ、72 ラジエータキャップ、80 リザーブタンク、82 供給路、100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,200,200A,200B,200C,300,300A,300B,300C,300D,300E,300F,300G,300H,300J LLC循環路、102,302 合流部、104,304 分岐部、310,320 切替弁、370 サブラジエータ。

Claims (5)

  1. 内燃機関を備える車両に搭載される電子素子を沸騰熱伝達により冷却する沸騰冷却装置であって、前記電子素子はその作動により発熱し、
    前記電子素子に近接した位置に設けられ、第1の冷媒が沸騰するときの気化熱により前記電子素子を冷却するための第1の冷却手段と、
    前記第1の冷却手段に接続され、前記第1の冷媒が循環する第1の循環路と、
    前記内燃機関を冷却する、熱伝達率が空気よりも大きい第2の冷媒が循環する第2の循環路と、
    前記第2の循環路に接続され、前記第2の冷媒の熱を外気に放出する放熱器と、
    前記第1の循環路の一部と前記第2の循環路の一部とが近接した位置に設けられ、前記第2の冷媒を用いて前記第1の冷媒を冷却するための第2の冷却手段と
    前記第2の循環路上に設けられ、前記第2の冷媒の流れる経路を、前記放熱器に循環させずに前記内燃機関と前記第2の冷却手段との間を循環させる第1経路と、前記内燃機関に循環させずに前記第2の冷却手段と前記放熱器との間を循環させる第2経路とのいずれかに切替可能な切替弁と、
    前記切替弁を制御する制御装置とを含み、
    前記制御装置は、前記内燃機関の暖機が必要な場合は前記第2の冷媒の流れる経路を第1経路とし、前記内燃機関の暖機が不要な場合は前記第2の冷媒の流れる経路を前記第2経路とするように、前記切替弁を制御する、沸騰冷却装置。
  2. 前記第2の冷却手段は、気化した第1の冷媒が循環する前記第1の循環路の一部と前記第2の循環路の一部とが近接した位置に設けられる、請求項1に記載の沸騰冷却装置。
  3. 前記第1の循環路は、前記第2の循環路に対して独立して設けられ、前記第2の冷媒の温度より高い飽和温度である第1の冷媒が循環する、請求項1または2に記載の沸騰冷却装置。
  4. 前記第1の循環路は、前記第2の循環路に対して独立して設けられ、前記第2の冷媒の温度より高く、かつ前記電子素子が正常に作動する最高温度より低い飽和温度である第1の冷媒が循環する、請求項1または2に記載の沸騰冷却装置。
  5. 前記第1の冷却手段は、前記第1の冷媒の蒸発器であり、
    前記第2の冷却手段は、前記第1の冷媒の凝縮器である、請求項1〜4のいずれかに記載の沸騰冷却装置。
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