JP4736788B2 - 光学情報付き容器、光学情報の読取方法 - Google Patents

光学情報付き容器、光学情報の読取方法 Download PDF

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本発明は、バーコード、QRコード(登録商標)等の光学情報の付加された容器、及び、該容器に付加された光学情報を読み取る読み取り方法に関するものである。
商品の販促のため、QRコード等の情報コードを用いて種々のサービスを提供することが行われている。例えば、何らかの景品や特典を付与するようなサービス情報をQRコードに付与しておき、そのQRコードを携帯電話のカメラで読み取って、そのQRコードの情報データをネットワークを介して指示された送信先に送ることによって、懸賞の応募、特典ポイントの加算などを行うことができる。
このような方法でQRコードを用いる場合には、商品の精算前に情報コードを読み取っても応募できるため、商品の購入前に第3者によってQRコードが携帯電話等によって盗み見られることを防止しておかなければならない。かかる課題に対応するため特許文献1に、第1のラベルと第2のラベルとを張り合わせた重層ラベルをカンコーヒー等の容器に貼る技術が開示されている。当該技術では、第2のラベルの表面にバーコードを印字することで、重層ラベルの表面からバーコードを読めるようにし、一方で、第1のラベルにQRコードを印字し、第2のラベルを剥がさないと第1のラベルのQRコードが読めないようにしている。また、特許文献2には、QRコード等の二次元コードの読み取り手順が開示されている。特許文献3、4には、透明なプラスチック容器にバーコードを付加することが開示されている。
特開2004−198616号公報 特開平7−254037号公報 特開昭64−11913号公報 特開2000−327062号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、二次元コードを第1のラベルに印刷した上に、第2のラベルを貼り付けた2層ラベルを作成しなければならなず、手間が掛かる。更に、第2のラベルを剥がすことでQRコードが読めるようになること、即ち、QRコードが読み出せるようになるとのメッセージを付加させる必要がある。また、商品に予め広い貼り付け用のスペースが必要なため、商品デザインの自由度が制約されるという課題があった。また、懸賞等のキャンペーン期間のみ、商品やラベル等の作成のために別のデザイン、別の基材を準備しなければならないといった煩雑さもある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、読み取り不可能な状態から読み取り可能に変えることができる光学情報の付加された容器、及び、該容器に付加された光学情報を読み取る読み取り方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の光学情報付き容器は、外観から内容物を目視可能な透明部を備え、この透明部に前記内容物とほぼ同じ色の不透明色に一部または全部を構成する光学情報が記録されており、前記光学情報は、前記内容物の増加または減少の度合を表す目盛状に、少なくとも1箇所に配置されて前記透明部に記録されていることを技術的特徴とする。
請求項2の光学情報付き容器は、外観から内容物を目視可能な透明部を備え、この透明部に前記内容物とほぼ同じ色の透明色に一部または全部を構成する光学情報が記録されており、前記光学情報は、前記内容物の増加または減少の度合を表す目盛状に、少なくとも1箇所に配置されて前記透明部に記録されていることを技術的特徴とする。
請求項1では、内容物を目視可能な透明部に内容物とほぼ同じ色の不透明色で記録された光学情報は、内容物の増加または減少の度合を表す目盛状に、少なくとも1箇所に配置されて透明部に記録されている。例えば、白色のQRコードは、ペットボトル容器内に内容物(例えば白色の牛乳)が充填された状態では、白色のQRコードと背景色(牛乳)とはコントラスト差が無いため、情報コード読取装置で読み取ることができない。ここで、内容物(牛乳)が減り、QRコードの背面に内容物(牛乳)が無い状態になれば、白色のQRコードと背景色(透明な容器)とのコントラスト差が大きくなるため情報コード読取装置で読み取ることができる。このため、目盛状に設けられた情報コードが読み取れるか否により、内容物の量を測定することができる。また、情報コードに特別な構成を付加しなくても、商品の購入前に第3者によってQRコード等の情報コードが携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。
請求項2の容器では、内容物を目視可能な透明部に内容物とほぼ同じ色の透明色で記録された光学情報は、内容物の増加または減少の度合を表す目盛状に、少なくとも1箇所に配置されて透明部に記録されている。例えば、黒色半透明のQRコードは、ペットボトル容器内に内容物(例えばコーヒー飲料水)が充填された状態で、黒色半透明のQRコードと背景色(コーヒー飲料水)とはコントラスト差が無いため、情報コード読取装置で読み取ることができない。ここで、内容物(コーヒー飲料水)が減り、QRコードの背面に内容物(コーヒー飲料水)が無い状態になれば、該QRコードの裏面に反射体を置くことで、または、裏面側から照射光を当てることで、半透明のQRコードと背景色(透明な容器)とのコントラスト差が大きくできるため、情報コード読取装置で読み取ることが可能になる。このため、目盛状に設けられた情報コードが読み取れるか否により、内容物の量を測定することができる。また、情報コードに特別な構成を付加しなくても、商品の購入前に第3者によってQRコード等の情報コードが携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。
請求項3の光学情報の読取方法で、内容物を目視可能な透明部に内容物とほぼ同じ色の不透明色で記録された光学情報、例えば、白色のQRコードは、ペットボトル容器内に内容物(例えば白色の牛乳)が充填された状態で、白色のQRコードと背景色(牛乳)とはコントラスト差が無いため、情報コード読取装置で読み取ることができない。ここで、内容物(牛乳)が減り、QRコードの背面に内容物(牛乳)が無い状態になれば、白色のQRコードと背景色(透明な容器)とのコントラスト差が大きくなるため、透明部の表面方向から表面照明光を照射し、この表面照明光がQRコードに反射した表面反射光を主に受光してQRコードを情報コード読取装置で読み取ることができる。このため、目盛状に設けられた情報コードが読み取れるか否により、内容物の量を測定することができる。
請求項4の光学情報の読取方法で、内容物を目視可能な透明部に内容物とほぼ同じ色の不透明色で記録された光学情報、また、内容物を目視可能な透明部に内容物とほぼ同じ色の透明色で記録された光学情報、例えば、黒色半透明のQRコードは、ペットボトル容器内に内容物(例えば黒色透明なコーヒー飲料水)が充填された状態で、黒色半透明のQRコードと背景色(コーヒー飲料水)とはコントラスト差が無いため、情報コード読取装置で読み取ることができない。ここで、内容物(コーヒー飲料水)が減り、QRコードの背面に内容物(コーヒー飲料水)が無い状態になれば、透明部の表面方向から照明光を照射し、この照明光が透明部の裏面側に位置する例えば白色反射体で反射した裏面反射光のうち光学情報を透過した透過光を主に受光する。白色反射体で反射し容器を透過する透過光は、透明部と黒色半透明のQRコードとで透過率が異なり、コントラスト差となり、情報コード読取装置で読み取ることができる。このため、目盛状に設けられた情報コードが読み取れるか否により、内容物の量を測定することができる。
請求項5の光学情報の読取方法で、内容物を目視可能な透明部に内容物とほぼ同じ色の不透明色で記録された光学情報、また、内容物を目視可能な透明部に内容物とほぼ同じ色の透明色で記録された光学情報、例えば、シボ加工から成るQRコードは、ペットボトル容器内に内容物(例えば透明なミネラルウオータ)が充填された状態で、半透明のQRコードと背景色(ミネラルウオータ)とはコントラスト差が無いため、情報コード読取装置で読み取ることができない。ここで、内容物(ミネラルウオータ)が減り、QRコードの背面に内容物(ミネラルウオータ)が無い状態になれば、透明部の裏面側に位置する光源から裏面照明光を照射し、この裏面照明光のうち光学情報を透過した透過光を主に受光して光学情報を読み取る。容器を透過する透過光は、透明部とシボ加工から成るQRコードとで透過率が異なり、コントラスト差となり、情報コード読取装置で読み取ることができる。このため、目盛状に設けられた情報コードが読み取れるか否により、内容物の量を測定することができる。
[第1実施形態]
先ず、第1実施形態の容器に付加された情報コードを読み取る情報コード読取装置について図1を参照して説明する。
情報コード読取装置20は、ケース22を備えている。ケース22の後方部は操作者が手で握るための把持部22bが形成されている。ケース22の前方部の下部には、読取口22aが設けられている。ケース22内には、照射用赤色発光ダイオード34(照明光源に該当)、第1反射鏡32f、結像レンズ30、第2反射鏡32sおよび光学的センサ36、制御素子26の実装された基板24を備えている。
第1実施形態では、照射用赤色発光ダイオード34が発光すると、その赤色光はケース22外部のQRコードQを照射する。QRコードQにより反射された赤色光は、再度、ケース22内に入り第1反射鏡32fで反射されて、結像レンズ30へ入射し、第2反射鏡32sで反射され、受光素子がマトリクス状に配列された光学的センサ36にQRコードの像を結像させる。このQRコードの像を光電変換して読み取った光学的センサ36は、像のパターンを表す電気信号として制御素子26側に出力する。制御素子26は、光学的センサ36からQRコードの読み取りデータををデコード(解読)して、QRコードが表している情報を得、所定タイミングで、電波による無線通信あるいは有線で図示しない本体装置へ送信する。
引き続き、上記情報コード読取装置20で読み取るQRコードが付加された容器について、図2を参照して説明する。
図2(A)及び図2(B)は、黒色のQRコードQの付加されたペットボトルから成る容器10を示している。図2(A)は、容器10内に黒色のコーヒー飲料水12が入っている状態、即ち、消費者による購買前の状態を示し、図2(B)は、消費者により購買されてコーヒー飲料水12が飲まれ空になった容器10を示している。
黒色のQRコードQは、図2(A)に示すペットボトル容器10内にコーヒー飲料水12が充填された状態では、背景色(コーヒー飲料水)とのコントラスト差が無いため、情報コード読取装置20で読み取ることができない。しかし、図2(B)に示すように容器10が空の状態になれば、図3(B)に示すように容器10の背後に例えば白色板(反射体)14を置くことで、図4に示す模式図のように、情報コード読取装置20の発光ダイオード34からの光が、QRコードQの印字部分を除き容器10を透過して、白色板14で反射し、光学的センサ36にQRコード像36aを結像させる。即ち、黒色のQRコードQと背景色(白色の板)とのコントラスト差が大きくなるため、情報コード読取装置20で読み取ることができる。このため、QRコードに特別な構成を付加しなくても、商品の購入前に第3者によってQRコードの情報が携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。
該QRコードQを拡大して図3(A)に示す。QRコードQは、3個の位置決めマーク52と、1個の頂点検出用セル54で領域が確定し、その中側はデータ領域56として、二進情報を表示するセル58が配置されている。
ここで、QRコードの読み取りの手順について図19、図20を参照して説明する。
図3(A)を参照して上述したQRコードQは、セル数が縦横同数(21セル×21セル)の正方形状に配置されている。各セルは、光学的に異なった2種類のセルから選ばれており、図および説明上では白(明)・黒(暗)で区別して表す。位置決めマーク52は、二次元コード1の4つの頂点の内、3つに配置されている。位置決めマーク52の明暗配置は、図19(A)に示すように黒部からなる正方形52a内の中心に白部からなる縮小した正方形52bが形成され、その内の中心に黒部からなる更に縮小した正方形52cが形成されているパターンである。
この位置決めマーク52をスキャンした場合の明暗検出を図19(A)中に示す。位置決めマーク52の中心を代表的な角度で横切る走査線(a),(b),(c)での明暗検出パターンは、図19(B)に示すごとく、すべて同じ周波数成分比を持つ構造になっている。即ち、位置決めマーク52の中心を横切るそれぞれの走査線(a),(b),(c)の周波数成分比は暗:明:暗:明:暗=1:1:3:1:1となっている。勿論、走査線(a),(b),(c)の中間の角度の走査線においても比率は1:1:3:1:1である。
このことにより、QRコードがいかなる方向に回転していても、一定方向の走査処理のみで位置決めマーク52の持つ特定周波数成分比を検出することができる。このため走査方向を繰り返し何度も変更して基準となる所定のパターンを検出する必要がない。したがって、位置決めマーク52の中心位置が容易に早期に判明するので、QRコードQの位置が迅速に特定でき、その後の処理も早期に開始できる。
次に、図20のフローチャートを参照し、読み取り装置によるQRコードの切り出し(領域の確定)取り処理について説明する。まず、読み取り装置のCCD側から読み込まれた画像信号の2値化がなされる(S12)。この2値化された画像がハード処理にて順次メモリに格納される(S14)。これと並列のハード処理にてこの2値画像から、位置決めマーク52の位置座標が検出される(S16)。
次に位置決めマーク52が3個以上見つけられたか否かが判定される(S18)。3個存在しなければ次の処理に移れない。したがってS12の処理に戻り、再度画像の読み直しをすることになる。即ち、図2(A)を参照して上述した容器10内にコーヒー飲料水が入っている状態では、QRコードQの位置決めマーク52を探せず、QRコードの切り出しはできなくなる。
一方、図2(B)に示す容器10が空の状態では、位置決めマーク52を探すことができる(S18:Yes)。この場合、位置決めマーク52の存在しないもう一つの頂点を計算で求める(S20)。次にその該当する個所に頂点検出用セル54が存在するか否かを判定する(S22)。S22にて頂点検出用セル54が検出されれば(S22:Yes)、QRコードの領域の確定が完了する。この後、図3(A)を参照して上述したデータ領域56内のセル58から情報の読み出しを開始する。
第1実施形態では、QRコードを容器10へ直接印刷するため、QRコードQを設けるのに手間が掛からない。更に、QRコードQを印刷するだけなので必要とするスペース小さく、商品に付加させ易く、商品デザインの自由度が制約されることがない。このため、懸賞等のキャンペーン期間のみ、商品やラベル等の作成に別のデザイン、別の基材の準備を行うといった煩雑さもない。
[第1実施形態の第1改変例]
図5(A)及び図5(B)は、第1実施形態の第1改変例に係る情報コード付き容器10の正面図であり、図5(A)は、容器10内に黒色半透明のコーラ飲料水12が入っている状態、即ち、消費者による購買前の状態を示し、図5(B)は、消費者により購買されてコーラ飲料水12が飲まれ空になった容器10を示している。
黒色半透明のQRコードQは、図5(A)に示すペットボトル容器10内にコーラ飲料水12が充填された状態では、背景色(コーラ飲料水)とのコントラスト差が無いため、情報コード読取装置20で読み取ることができない。しかし、図5(B)に示すように容器10が空の状態になれば、図3(B)を参照して上述した第1実施形態と同様に容器10の背後に例えば白色板(反射体)14を置くことで、黒色半透明のQRコードQは背景色(白色の板)とのコントラスト差が大きくなり、情報コード読取装置20で読み取ることができる。このため、QRコードに特別な構成を付加しなくても、商品の購入前に第3者によってQRコードの情報が携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。この例では、黒色半透明のQRコードQを印刷により構成したが、例えば、容器10の表面をシボ加工等の加工を加えるにより、半透明のQRコードを形成することも可能である。
[第1実施形態の第2改変例]
図6は、第1実施形態の第2改変例に係る情報コード付き容器の斜視図である。
第1実施形態の改変例では、透明ガラス製の容器10の前面側の前壁10Fに、目盛状に3つのQRコードQ1、Q2、Q3が印刷され、QRコードQ1、Q2、Q3の背面側の後壁10Rは白色に形成されている。この容器10内には、内容物12としてコーヒー豆粉末が収容され、容器10の底部には図示しないコーヒードリッパが連結され、該底部からコーヒー豆粉末がコーヒードリッパへ搬送されるようになっている。
この容器10では、コーヒー豆粉末の増加又は減少の度合を表す目盛状にQRコードQ1、Q2、Q3が印刷されているため、QRコードの前方に読み取り装置を設け、いずれのQRコードが読み取れるか否により、内容物(コーヒー豆粉末)12の量を測定することができる。
[第1実施形態の第3改変例]
図7(A)は第1実施形態の第3改変例に係る情報コード付き包装材の斜視図であり、図7(B)は、剥離された情報コード付き包装材の斜視図である。
第1実施形態の第3改変例では、黒色のバーコードBが印刷されたセロハンから成る透明包装材110が、黒色の紙箱112を覆っている。
黒色のバーコードBは、図7(A)に示す紙箱112を包装材110が覆っている状態では、背景色(黒色の紙箱)とのコントラスト差が無いため、情報コード読取装置20で読み取ることができない。しかし、図7(B)に示すように包装材110を紙箱112から剥離すれば、黒色のバーコードBは背景色(例えばテーブルの色)とのコントラスト差が大きくなるため、情報コード読取装置20で読み取ることができる。このため、バーコードに特別な構成を付加しなくても、商品の購入前に第3者によってバーコードの情報が携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。
[第1実施形態の第4改変例]
図8(A)は第1実施形態の第4改変例に係る情報コード付き包装材の斜視図であり、図8(B)は、剥離された情報コード付き包装材の斜視図である。
第1実施形態の第4改変例では、黒色半透明のバーコードBが印刷されたセロハンから成る透明包装材110が、黒色の紙箱112を覆っている。
黒色半透明のバーコードBは、図8(A)に示す紙箱112を包装材110が覆っている状態では、背景色(黒色の紙箱)とのコントラスト差が無いため、情報コード読取装置20で読み取ることができない。しかし、図8(B)に示すように包装材110を紙箱112から剥離すれば、黒色半透明のバーコードBは背景色(例えばテーブルの色)とのコントラスト差が大きくなるため、情報コード読取装置20で読み取ることができる。このため、バーコードに特別な構成を付加しなくても、商品の購入前に第3者によってバーコードの情報が携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の容器に付加された情報コードを読み取る情報コード読取装置について図9、図10を参照して説明する。
第2実施形態の情報コード読取装置20は、第1実施形態の情報コード読取装置と同様である。但し、第2実施形態では、照射用赤色発光ダイオード34が外されている。そして、図10に示すよう容器10の背後に光源42を配置し、光源42からの光がQRコードQを透過し、ケース22内に入り第1反射鏡32fで反射されて、結像レンズ30へ入射し、第2反射鏡32sで反射され、光学的センサ36にQRコードの像を結像させる。
第2実施形態の情報コード読取装置20で読み取るQRコードQが付加された容器については、図2を参照して上述した第1実施形態と同様であるため、図2を参照して説明を行う。黒色のQRコードQは、図2(A)に示すペットボトル容器10内にコーヒー飲料水12が充填された状態では、背景色(コーヒー飲料水)とのコントラスト差が無いため、情報コード読取装置20で読み取ることができない。しかし、図2(B)に示すように容器10が空の状態になれば、図11(A)に示す模式図のように容器10の背後に光源42を置くことで、光源42からの光が、QRコードQの印字部分を除き容器10を透過して、光学的センサ36にQRコード像36aを結像させる。このため、QRコードに特別な構成を付加しなくても、商品の購入前に第3者によってQRコードの情報が携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。
[第2実施形態の第1改変例]
第2実施形態の第1改変例に係る容器10は、図5(A)及び図5(B)は、第1実施形態の第1改変例に係る情報コード付き容器10と同様であるため、図5を参照して説明を行う。。図5(A)は、容器10内に黒色半透明のコーラ飲料水12が入っている状態、即ち、消費者による購買前の状態を示し、図5(B)は、消費者により購買されてコーラ飲料水12が飲まれ空になった容器10を示している。
黒色半透明のQRコードQは、図5(A)に示すペットボトル容器10内にコーラ飲料水12が充填された状態では、背景色(コーラ飲料水)とのコントラスト差が無いため、情報コード読取装置20で読み取ることができない。しかし、図5(B)に示すように容器10が空の状態になれば、図11(B)に示すように、容器10の背後に光源42を置くことで、光源42からの光が、半透明のQRコードQを透過して、光学的センサ36にQRコード像36aを結像させる。このため、QRコードに特別な構成を付加しなくても、商品の購入前に第3者によってQRコードの情報が携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。この第2実施形態においても、第1実施形態の第2改変例、第3改変例、第4改変例と同様に構成することができる。
[第3実施形態]
引き続き、第3実施形態に係るQRコードが付加された容器について、図12を参照して説明する。
図12(A)及び図12(B)は、白色のQRコードQの付加されたペットボトルから成る容器10を示している。図12(A)は、容器10内に白色の牛乳12が入っている状態、即ち、消費者により購買前の状態を示し、図12(B)は、牛乳12が飲まれ空になった容器10を示している。
白色のQRコードQは、図12(A)に示すペットボトル容器10内に牛乳12が充填された状態では、背景色(牛乳)とのコントラスト差が無いため、情報コード読取装置20で読み取ることができない。しかし、図12(B)に示すように容器10が空の状態になれば、QRコードQと背景色(透明なペットボトル容器10)とのコントラスト差が大きくなるため、図14に示す模式図のように、情報コード読取装置20の発光ダイオード34からの光が、QRコードQの非印字部分で透過して、QRコードQの印字部分で反射し、光学的センサ36にQRコード像36aを結像させ、情報コード読取装置20で読み取ることができる。このため、QRコードに特別な構成を付加しなくても、商品の購入前に第3者によってQRコード等の情報が携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。
第3実施形態のQRコードを図13(A)に示す。ここでは、図3(A)を参照して上述した第1実施形態の黒色のQRコードQと同様な内容が表示されているが、白色のQRコードでは、黒色のQRコードにおける黒色部分(暗部)が非印刷部(下地部)となり、黒色のQRコードにおける下地部分(明部)が白色印刷部となる。即ち、黒色QRコードを明暗反転したものとなる。更に、QRコードの回りにマージンとなるための白色枠59を設けてQRコードの切り出しを可能にしてある。
[第3実施形態の第1改変例]
第3実施形態の第1改変例に係るQRコードの拡大平面図を図15(A)に示し、該QRコードの読み取りの説明図を図15(B)に示す。第3実施形態の第1改変例では、黒色半透明のQRコードが印刷され、容器10の中には黒色のコーラ飲料水が充填される。この第3実施形態の第1改変例は、第1実施形態の第1改変例と同様であるため説明を省略する。この第3実施形態においても、第1実施形態の第2改変例、第3改変例、第4改変例と同様に構成することができる。
図16に、第1、第2、第3実施形態のQRコードを白色、赤色、黒色にした際に、容器の中身に1(透明白)としてミネラルウオータを、2(透明赤)としてアセロラ飲料水を、3(透明黒)として黒色のコーラ飲料水、4(不透明白)として牛乳を、5(不透明赤)としてトマトジュースを、6(不透明黒)としてコーヒー飲料水を用いた際の評価結果を示している。ここで、第1実施形態では、反射体(板)の色として、白色、赤色、黒色を用いた。反射体及び結果の欄で、×は読み取りが困難が生じる場合を、△は反射の度合いによっては読み取り可能になる場合を、○は読み取り可能な場合を、◎は読み取り可能で特に望ましい場合を示している。この評価の結果より、第1、第2実施形態では、どのような色のQRコードでも読み取り可能であるが、第3実施形態では、QRコード色と中身の色の組み合わせによっては読み取りが出来ないことがあることが分かる。
更に、図17に、第1、第2、第3実施形態の第1改変例の半透明QRコードを半透明白色、半透明赤色、半透明黒色にした際の評価結果を示している。この評価の結果より、第1、第2、第3実施形態の第1改変例では、組み合わせによっては読み取りが出来ないことがあることが分かる。
図18に、更に第1実施形態において、照明光、光学的センサ、好適な反射体色の対応を図表に示す。ここで、照明光の白は、蛍光灯、白熱電球等の室内照明や太陽光を意味し、コード同色とはコードと同じ色の照明を示す。光学的センサとして、モノクロセンサとカラーセンサとを用いている。例えば、中身色白色、コード白色の場合には、モノクロセンサでも、カラーセンサでも反射体色が黒色が最適である。また、中身色赤色、コード赤色の場合には、照明色が同色の赤の場合には、モノクロセンサでも、カラーセンサでも反射体色が緑色が最適である。
上述した実施形態では、光学情報としてバーコード等の一次元コード、QRコード等の二次元コードを例示し、情報コード読取装置10にて読み取る例を挙げたが、本発明の光学情報は情報コードに限定されず、数字、文字等をOCRで読み取る場合にも適用可能である。また、容器、包装材は、無色透明でなくとも、透明であれば有色でも適用し得ることは言うまでもない。
第1実施形態に係る情報コード読取装置の構成を示す断面図である。 図2(A)及び図2(B)は、黒色のQRコードの付加された容器を示す正面図であって、図2(A)は容器内に黒色のコーヒー飲料水が入っている状態を、図2(B)は空になった状態を示している。 図3(A)はQRコードの拡大図であり、図3(B)はQRコードの読み取りの説明図である。 第1実施形態の情報コード読取装置によるQRコードの読み取りの模式図である。 図5(A)及び図5(B)は、黒色半透明のQRコードの付加された容器を示す正面図であって、図5(A)は容器内にコーラ飲料水が入っている状態を、図5(B)は空になった状態を示している。 第1実施形態の第2改変例に係る情報コード付き容器の斜視図である。 図7(A)は第1実施形態の第3改変例に係る情報コード付き包装材の斜視図であり、図7(B)は剥離された情報コード付き包装材の斜視図である。 図8(A)は第1実施形態の第4改変例に係る情報コード付き包装材の斜視図であり、図8(B)は剥離された情報コード付き包装材の斜視図である。 第2実施形態の情報コード読取装置の構成を示す断面図である。 第2実施形態に係るQRコードの読み取りの説明図である。 図11(A)は第2実施形態に係る情報コード読取装置によるQRコードの読み取りの模式図であり、図11(B)は第2実施形態の第1改変例に係る情報コード読取装置によるQRコードの読み取りの模式図である。 第3実施形態に係る白色のQRコードの付加された容器を示す正面図であって、図12(A)は容器内に牛乳が入っている状態を、図12(B)は空になった状態を示している。 図13(A)は、第3実施形態のQRコードの拡大図であり、図13(B)はQRコードの読み取りの説明図である。 第3実施形態の情報コード読取装置によるQRコードの読み取りの模式図である。 図15(A)は、第3実施形態の第1改変例に係るQRコードの拡大図であり、図15(B)はQRコードの読み取りの説明図である。 第1、第2、第3実施形態に係る情報コードの読み取りの評価結果を示す図表である。 第1、第2、第3実施形態の第1改変例に係る情報コードの読み取りの評価結果を示す図表である。 第1実施形態に係る情報コードの読み取り評価を示す図表である。 図19(A)は位置決めマークの走査を説明する説明図であり、図19(B)は位置決めマークの明暗検出パターンを示す波形図である。 QRコードの切り出し処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 容器
12 内容物
14 白色板(反射体)
20 情報コード読取装置
34 照射用赤色発光ダイオード
36 光学的センサ
42 光源
52 位置決めマーク
54 頂点検出用セル
Q QRコード(情報コード)
B バーコード

Claims (5)

  1. 外観から内容物を目視可能な透明部を備え、この透明部に前記内容物とほぼ同じ色の不透明色に一部または全部を構成する光学情報が記録されており、
    前記光学情報は、前記内容物の増加または減少の度合を表す目盛状に、少なくとも1箇所に配置されて前記透明部に記録されていることを特徴とする光学情報付き容器。
  2. 外観から内容物を目視可能な透明部を備え、この透明部に前記内容物とほぼ同じ色の透明色に一部または全部を構成する光学情報が記録されており、
    前記光学情報は、前記内容物の増加または減少の度合を表す目盛状に、少なくとも1箇所に配置されて前記透明部に記録されていることを特徴とする光学情報付き容器。
  3. 請求項1に記載の光学情報付き容器に記録された光学情報の読取方法であって、前記光学情報が記録された透明部の容器内背後に前記内容物が存在しない場合における光学情報の読取方法において、
    前記光学情報付き容器に記録された光学情報に対して前記透明部の表面方向から表面照明光を照射し、この表面照明光が前記光学情報に反射した表面反射光を主に受光して前記光学情報を読み取ることを特徴とする光学情報の読取方法。
  4. 請求項1または2に記載の光学情報付き容器に記録された光学情報の読取方法であって、前記光学情報が記録された透明部の容器内背後に前記内容物が存在しない場合における光学情報の読取方法において、
    前記光学情報付き容器に記録された光学情報に対して前記透明部の表面方向から照明光を照射し、この照明光が前記透明部の裏面側に位置し前記光学情報の記録範囲よりも広い面を有する反射体で反射した裏面反射光のうち前記光学情報を透過した透過光を主に受光して前記光学情報を読み取ることを特徴とする光学情報の読取方法。
  5. 請求項1または2に記載の光学情報付き容器に記録された光学情報の読取方法であって、前記光学情報が記録された透明部の容器内背後に前記内容物が存在しない場合における光学情報の読取方法において、
    前記光学情報付き容器に記録された光学情報に対して前記透明部の裏面側に位置し、前記光学情報の記録範囲よりも広い発光面を有する光源から裏面照明光を照射し、この裏面照明光のうち前記光学情報を透過した透過光を主に受光して前記光学情報を読み取ることを特徴とする光学情報の読取方法。
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