JP4736764B2 - 基板検査装置並びにその検査ロジック設定方法および検査ロジック設定装置 - Google Patents

基板検査装置並びにその検査ロジック設定方法および検査ロジック設定装置 Download PDF

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    • G01R31/70Testing of connections between components and printed circuit boards
    • G01R31/71Testing of solder joints

Description

本発明は、基板検査装置で用いられる検査ロジックを生成するための技術に関する。
従来より、多数の電子部品が実装されたプリント基板の半田実装品質を検査するための基板検査装置が提案されている。この種のプリント基板において「電子部品の電極部とランドを半田付けした際の半田盛りの形状」を半田フィレットと呼ぶが、電子部品の電極部の濡れ上がりによっては、半田フィレットが形成されているように見えて、実は電子部品と半田フィレットが未接触な場合もある。よって、半田付けの良否を検査するには、自由曲線からなる半田フィレットの形状を正確に捉える必要がある。
しかしながら、従前の基板検査装置では、モノクロ(単色)単一照明を光源に用いていたために、半田フィレットの3次元形状を画像解析するのが困難であった。それゆえ、半田付けの良否を判定することができず、基板検査装置として実用に耐えるものではなかった。
このような課題を解決するため、本出願人は、図20に示す方式の基板検査装置を提案した(特許文献1参照)。この方式は3色光源カラーハイライト方式(もしくは単にカラーハイライト方式)とよばれるもので、複数の色の光源で検査対象を照らすことによって半田フィレットの3次元形状を疑似カラー画像として得る技術である。
プリント基板の自動検査の実用化は、実質、このカラーハイライト方式技術の登場以降であると言われている。特に、電子部品が小型化する現在では、半田フィレット形状を目視で判別することも困難であり、カラーハイライト方式の基板検査装置なしでは基板検査が成り立たないと言うこともできる。
図20に示すように、カラーハイライト方式の基板検査装置は、基板110上の検査対象107に異なる入射角で三原色光を照射する投光部105と、検査対象107からの反射光を撮像する撮像部106と、を備える。この投光部105は、異なる径を有し、かつ制御処理部からの制御信号に基づき赤色光、緑色光、青色光を同時に照射する3個の円環状光源111,112,113により構成されている。各光源111,112,113は、検査対象107の真上位置に中心を合わせ、かつ検査対象107から見て異なる仰角に対応する方向に配置されている。
かかる構成の投光部105で検査対象(半田フィレット)107を照射すると、撮像部106には、検査対象107の表面の傾斜に応じた色の光が入射する。よって、図21に示すように、電子部品の半田付けが良好であるとき/部品が欠落しているとき/半田不足の状態であるときなど、半田フィレットの形状に応じて、撮像画像の色彩パターンに明確な差異が現れる。これにより、半田フィレットの3次元形状を画像解析するのが容易になり、電子部品の有無や半田付けの良否を正確に判定することができるようになる。
カラーハイライト方式の基板検査装置では、「あるべき良品の色」や「あるべき不良品の色」を表す色条件を予め設定しておき、検査画像の中から色条件を満たす領域を抽出し、その抽出された領域のもつ種々の特徴量(たとえば、面積や長さ)に基づいて良否の判定を行う。したがって、実際の検査に先立ち、検査に用いる色条件、良品と不良品とを切り分けるための判定条件などを設定しておく必要がある。この色条件および判定条件が検査ロジックのパラメータとなる。検査ロジックを設定・調整することを一般にティーチングと呼ぶ。
検査精度を向上するためには、良品の示す特徴量と不良品の示す特徴量との間に有意かつ明確な差異が現れるように色条件を設定することが肝要である。すなわち、色条件のティーチングの善し悪しが検査精度を直接左右すると言える。
そこで本出願人は、図22に示すように、カラーハイライト方式における色条件の設定を支援するためのツールを提案している(特許文献2参照)。このツールでは、色条件として、複数の色特徴量(赤、緑、青の各色相比ROP、GOP、BOPおよび明度データBRT)のそれぞれの上限値および下限値の設定が可能である。図22の入力画面には、色条件の設定値を入力するための設定部127とともに、設定された各色条件により抽出される色彩の範囲を表示するための設定範囲表示部128が設けられている。この設定範囲表示部128には、所定の明度の下で得られるすべての色彩を示した色合い図134が表示されており、オペレータが各色特徴量の上限値、下限値を設定すると、色合い図134上には、設定された色条件により抽出される色彩を囲むような確認領域135が表示される。また、2値化表示ボタン129を押すと、現在の色条件による抽出結果が二値画像で表示される。このツールによれば、オペレータは、確認領域135や二値画像を見ながら、適切な抽出結果が得られるまで色条件の追い込みを行うことができる。
特開平2−78937号公報 特開平9−145633号公報
基板検査装置は、プリント基板の実装品質について一度に複数の検査項目を高速かつ正確に検査することが出来るという利点がある。ただし、基板検査装置の実稼動にあたっては、検査項目ごと(検査対象の部品の種類ごと、不良の種類ごと)に検査ロジックのティーチングを行い、不良品の見逃しがなく、かつ、良品を不良品と判定してしまう過検出が許容値(あらかじめ想定する値)以下に抑え込めるまで、判定精度を十分に高めなければならない。
不良品の見逃しと過検出について補足すれば、どのような検査であっても不良品の流出は絶対に許されない。不良品と良品の判定が難しい場合は、良品を不良品と判定する方を良しとするが、過検出が多くなると良品を不良品として廃棄するロスコストが増えるか、不良品の再検査が必要となり、検査を自動化するメリットがなくなってしまう。
ところが、カラーハイライト方式の基板検査装置では、実用に耐え得る高度な基板検査が可能な反面、不良品の見逃しと過検出を目標値まで抑え込むためのティーチングが難しい。上述した色条件設定支援ツールを利用したとしても、結局、色条件の追い込みはオペレータの経験と勘に頼る部分が大きいため、設定ミスの発生は避けられない。しかも、どれだけ優れたオペレータでも試行錯誤的に調整を繰り返さなければならず、非効率的であり、多大な労力と調整時間を要してしまうという問題がある。
また、カラーハイライト方式の基板検査装置の検査ロジックの中には、色条件および判定条件以外に、「領域条件」の設定を含むものがある。領域条件は、撮影によって得た原画像から検査対象となる検査領域(すなわち、色の分布を調査する範囲)を抽出する際に用いられる。半田形状は、基板の種類、半田ペーストの状態などの様々な要因によって変化するため、それに応じて不良品の特徴が現れる箇所も異なってくる。カラーハイライト方式の基板検査装置では、良品と不良品の差異が最もよく現れる箇所に検査領域を設定することで、検査精度を向上することができるのである。しかしながら、この領域条件の設
定に関しても、従来はオペレータが経験と勘を頼りに試行錯誤的に設定するほか無かった。しかも、領域条件が変われば上述した色条件および判定条件についても再度調整が必要となるため、ティーチングの負担が倍増することとなり問題となっていた。
さらに、同種の部品かつ同種の不良であっても、不良品の特徴が現れる箇所やその特徴の現れ方がばらつくことがある。たとえば、図23は同種の部品に生じた「ぬれ不良(浮き不良ともいう)」の例を示しているが、ぬれ不良の特徴である赤系色がランド中央に現れたり、ランド先端に現れたり、ランド右端に現れたりしていることがわかる。このような場合、オペレータが不良の傾向を把握することは非常に困難であり、従来のツールでは試行錯誤を重ねても適切な領域条件を設定することができなかった。
商品ライフサイクルの短命化が進む変化の激しい製造環境では、ティーチング作業の軽減、さらにはティーチングの自動化が強く望まれている。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、基板検査装置での基板検査に用いられる検査ロジックのパラメータ、すなわち領域条件、色条件、判定条件を求め、検査ロジックを自動で生成可能な技術を提供することにある。
本発明では、情報処理装置(検査ロジック設定装置)が、まず、検査により検出されるべき部品を撮像して得られた複数の第1画像と、検査により除外されるべき部品を撮像して得られた複数の第2画像とを取得する。たとえば、良品を検出する良品検査の場合には、実装状態の良好な部品の画像が第1画像となり、実装状態の不良な部品の画像が第2画像となる。逆に、不良を検出する不良検査の場合には、その不良をもつ部品の画像が第1画像となり、それ以外の画像が第2画像となる。
次に、情報処理装置は、取得した複数の第1画像および第2画像のそれぞれの画像を複数のブロックに分割する。そして、複数の第1画像と複数の第2画像との間の色距離をブロックごとに算出する。
色距離とは、あるブロック内に含まれる第1画像の全ての画素と、同一のブロック内に含まれる第2画像の全ての画素との色(もしくは色分布)の差異を数値化したものである。たとえば、色空間におけるユークリッド距離やマハラノビス距離を用いればよい。このようにブロックごとの色距離を求めることで、第1画像と第2画像の間の色の違いが画像中のどのブロックで顕著に現れているかを把握することができる。ここで、色空間は上述した色相比および明度を用いるものに限らず、RGB、HSV、HSL、CMY、YCCなど、任意の色空間を用いることができる。
次に、情報処理装置は、複数のブロックの中から色距離が相対的に大きいブロックを1つ以上選択し、選択されたブロックを領域条件として設定する。この領域条件を用いることにより、第1画像と第2画像の色の差異の顕著な部分が検査領域として選ばれる。したがって、不良の特徴の現れ方にバラツキがあったとしても、適切な検査領域が自動的に選択されることとなり、基板検査の判定精度の向上を図ることができる。
領域条件が決定した後は、情報処理装置が、その領域条件を用いて色条件および判定条件の算出処理を実行するとよい。具体的には、情報処理装置が、前記第1画像から前記領域条件で規定される部分を対象画像として抽出するとともに、前記第2画像から前記領域条件で規定される部分を除外画像として抽出し、1または複数の色特徴量について、対象画像の各画素を対象点、除外画像の各画素を除外点として、前記複数の対象点および除外点それぞれの色特徴量の値の度数分布を求める。そして、前記1または複数の色特徴量の
値の度数分布に基づいて、前記対象点の色特徴量の値と前記除外点の色特徴量の値とを最もよく分離する色特徴量の値の範囲を求める。この1または複数の色特徴量の種類およびその値の範囲(以下、色特徴量の種類とその値の範囲を「色範囲」とよぶ。)は、色条件として設定される。
ここで、色範囲の探索処理で用いる色特徴量は上述したような各種の色空間を構成する色特徴量を用いることができる。また、単一の色空間を構成する色特徴量だけでなく、異なる色空間から複数の色特徴量を選択することも可能であるが、上記色距離の計算で用いる色空間と同一のものが含まれていることが好ましい。
色特徴量の種類は予め定められていてもよい。例えば、対象画像に多く含まれ、かつ除外画像にほとんど含まれない傾向にある色が予めわかっている場合には、その色に関係する1または複数の特徴量(色の強度、明度など)を、色条件に用いる色特徴量として採用してもよい。このように構成することによって、検査精度の低下を低減しつつ処理量を削減することができる。
また、色条件に用いる色特徴量を動的に決定することも好ましい。例えば、情報処理装置が、1または複数の色特徴量から構成される色特徴量候補を複数有しており、前記複数の色特徴量候補のそれぞれについて、前記対象点の色特徴量の値と前記除外点の色特徴量の値とを最もよく分離する色特徴量の値の範囲および分離度を求め、その分離度を比較することによって前記色条件として採用する色特徴量候補を選択し、前記選択された色特徴量候補を構成する1または複数の色特徴量の種類および値の範囲を前記色条件として設定するようにしてもよい。なお、採用される色特徴量候補は1つでも複数でもよい。このように構成することによって、対象画像と除外画像の差異が顕著に現れるような色条件(色特徴量)が自動的に設定され、検査精度のさらなる向上を図ることができる。
続いて、情報処理装置が、前記対象画像および前記除外画像のそれぞれから前記色条件を満たす画素領域を抽出し、1または複数の特徴量について、前記複数の画素領域それぞれの特徴量の値の度数分布を求める。そして、前記1または複数の特徴量の値の度数分布に基づいて、前記対象画像から抽出された画素領域の特徴量の値と前記除外画像から抽出された画素領域の特徴量の値とを最もよく分離する特徴量の値の範囲を算出する。この1または複数の特徴量の種類および値の範囲は、判定条件として設定される。
ここで特徴量としては、画素領域の面積、面積比、長さ、最大幅、重心、形状など種々のものが想定される。検査により検出すべき対象に応じて好ましい特徴量を1つまたは2つ以上採用すればよい。この特徴量の採用もまた、色特徴量の場合と同様、システムにより自動で求める構成ともできるし、予めよく分離する特徴量がわかっていればそれを採用する構成とすることもできる。
以上の処理により、検査ロジックを構成する領域条件、色条件および判定条件が自動生成される。しかも、良品と不良品との差異が最もよく現れるように領域条件並びに色条件が設定されるので、検査精度を向上することができる。
上記検査ロジック設定処理に際し、情報処理装置が、前記選択されたブロックから互いに領域の異なる複数の領域条件を作成し、前記複数の領域条件のそれぞれについて、色条件および判定条件を算出することも好ましい。単一の検査領域にて基板検査を行うのではなく、複数の検査領域にて個別に検査し、それらの結果を総合的に判断して最終的な良否判定を行うことで、検査精度のさらなる向上を図ることができる。
なお、領域条件を分割して複数の領域条件を作成してもよいが、好ましくは、情報処理
装置が、色距離が相対的に大きいブロックを複数選択し、選択された複数のブロックを色距離の大きさに基づいてグループ分けすることによって、前記互いに領域の異なる複数の領域条件を作成するとよい。色距離の類似するブロックをまとめて検査領域を形成したほうが、検査領域内の色分布のバラツキが小さくなり、判定結果の信頼性が向上するからである。また、色距離の類似するブロックをまとめることで、検査領域の数を少なくすることができ、検査ロジック設定処理並びに基板検査処理の処理負荷を軽減できるという効果もある。
領域条件を複数にするだけでなく、一の領域条件に対応付ける色条件および判定条件を複数にすることも好ましい。すなわち、情報処理装置が、1つの領域条件について、または、複数の領域条件のそれぞれについて、互いに異なる複数の色条件および判定条件の組を算出し設定するとよい。この場合も、領域条件、色条件および判定条件の組み合わせが複数になる。個々の組み合わせにて個別に検査し、それらの結果を総合的に判断して最終的な良否判定を行うことで、検査精度のさらなる向上を図ることができる。
領域条件、色条件および判定条件の複数の組それぞれの検査結果を総合的に判断して最終的な良否判定を行う手法には種々のものが考えられる。たとえば、基板検査装置が、画像から各領域条件で規定される複数の検査領域を抽出し、各検査領域から、対応する色条件を満たす領域を抽出し、各検査領域について、抽出された領域が、対応する判定条件を満たすか否かを個別に判定した後、それらの個別判定結果を論理演算して最終的な部品実装状態の判定結果を算出するとよい。論理演算とは、論理和、論理積、またはこれらの組み合わせである。
不良品の特徴が現れる箇所のバラツキが大きい場合には、検査領域のいずれかで「不良」と判定された場合に、部品実装状態を「不良」と判定するような論理演算式にすればよい。また、良品の特徴が現れる箇所のバラツキが大きい場合には、検査領域のいずれかで「良」と判定された場合に、部品実装状態を「良」と判定するような論理演算式が好ましい。さらに、良品、不良品ともにバラツキが大きい場合には、論理和と論理積を組み合わせて論理演算式を構成するとよい。いずれの論理演算式を採用するかは、情報処理装置が画像のバラツキに基づいて決定することができる。
上記各処理は、情報処理装置のプログラムによって実行されるものである。このように自動生成された検査ロジック(領域条件、色条件、判定条件)は基板検査装置の記憶部に格納され、基板検査処理に供される。
基板検査装置は、基板上の実装部品に異なる入射角で複数の色の光を照射し、その反射光を撮像して得られた画像から前記領域条件で規定される検査領域を抽出し、その検査領域から前記色条件を満たす領域を抽出し、抽出された領域が、前記判定条件を満たすか否かで前記部品の実装状態を検査する。
また、検査ロジックとして、領域条件、色条件および判定条件の複数の組、並びに、その複数の組の論理演算式が基板検査装置の記憶部に格納される場合、基板検査処理は次のように行われる。基板検査装置は、基板上の実装部品に異なる入射角で複数の色の光を照射し、その反射光を撮像して得られた画像から前記複数の組のそれぞれの領域条件で規定される複数の検査領域を抽出し、各検査領域から、対応する前記色条件を満たす領域を抽出し、前記各検査領域について、抽出された領域が、対応する前記判定条件を満たすか否かを個別に判定した後、それらの個別判定結果を前記論理演算式に代入することにより部品実装状態の最終的な判定結果を算出する。
なお、本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む基板検査装置の検査ロジック設定方
法、または、かかる方法を実現するためのプログラム、または、そのプログラムを記憶した記憶媒体として捉えることができる。また、本発明は、上記処理を実行する手段の少なくとも一部を有する基板検査装置の検査ロジック設定装置、または、かかる装置を備えた基板検査装置として捉えることもできる。上記手段および処理の各々は可能な限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
本発明によれば、基板検査装置での基板検査に用いられる検査ロジックを自動生成することができ、ティーチング作業の軽減、さらにはティーチングの自動化を図ることが可能となる。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
<第1実施形態>
(基板検査システムの構成)
図1は、本発明の実施形態に係る基板検査システムのハードウェア構成を示している。
基板検査システムは、基板検査処理を実行する基板検査装置1と、この基板検査装置1の基板検査処理において用いられる検査ロジックを自動生成する検査ロジック設定装置2とから構成される。基板検査装置1と検査ロジック設定装置2は、有線もしくは無線のネットワーク、または、MOやDVDなどの記録媒体を介して、画像やパラメータなどの電子データの受け渡しを行うことができる。なお、本実施形態では基板検査装置1と検査ロジック設定装置2が別体構成となっているが、基板検査装置本体に検査ロジック設定装置の機能を組み込んで一体構成とすることも可能である。
(基板検査装置の構成)
基板検査装置1は、カラー光を基板に照射してそれを撮影し、撮影された画像を用いて基板20上の実装部品21の実装品質(半田付け状態など)を自動検査する装置である。基板検査装置1は、概略、Xステージ22、Yステージ23、投光部24、撮像部25、制御処理部26を備えている。
Xステージ22およびYステージ23は、それぞれ制御処理部26からの制御信号に基づいて動作するモータ(図示せず)を備える。これらモータの駆動によりXステージ22が投光部24および撮像部25をX軸方向へ移動させ、またYステージ23が基板20を支持するコンベヤ27をY軸方向へ移動させる。
投光部24は、異なる径を有しかつ制御処理部26からの制御信号に基づき赤色光,緑色光,青色光を同時に照射する3個の円環状光源28,29,30により構成されている。各光源28,29,30は、観測位置の真上位置に中心を合わせかつ観測位置から見て異なる仰角に対応する方向に配置されている。かかる配置により、投光部24は基板20上の実装部品21に異なる入射角で複数の色の光(本実施形態では、R,G,Bの3色)を照射する。
撮像部25はカラーカメラであって、観測位置の真上位置に下方に向けて位置決めしてある。これにより基板表面の反射光が撮像部25により撮像され、三原色のカラー信号R,G,Bに変換されて制御処理部26へ供給される。
制御処理部26は、A/D変換部33、画像処理部34、検査ロジック記憶部35、判定部36、撮像コントローラ31、XYステージコントローラ37、メモリ38、制御部
(CPU)39、記憶部32、入力部40、表示部41、プリンタ42、通信I/F43などで構成される。
A/D変換部33は、撮像部25からのカラー信号R,G,Bを入力してディジタル信号に変換する回路である。各色相毎のディジタル量の濃淡画像データは、メモリ38内の画像データ格納エリアへと転送される。
撮像コントローラ31は、制御部39と投光部24および撮像部25とを接続するインターフェイスなどを備える回路であり、制御部39の出力に基づき投光部24の各光源28,29,30の光量を調整したり、撮像部25の各色相光出力の相互バランスを保つなどの制御を行う。
XYステージコントローラ37は制御部39とXステージ22およびYステージ23とを接続するインターフェイスなどを備える回路であり、制御部39の出力に基づきXステージ22およびYステージ23の駆動を制御する。
検査ロジック記憶部35は、基板検査処理に用いられる検査ロジックを記憶する記憶部である。基板検査装置1では、半田形状を検査するフィレット検査や部品の欠落を検査する欠落検査など、複数種類の検査処理を行うことができる。検査ロジックは、検査の種類ごとに用意されるものであって、画像中の検査対象範囲(検査領域)を規定するための領域条件、検査領域内の画像から所定の色彩パターン(画素領域)を抽出するための色条件、その色彩パターンの良否を判定するための判定条件などから構成される。領域条件は、例えば、「リード先端からリードに直交する方向に±10画素ずつ、リードに沿う方向に20画素の範囲」のように、画像中の検査領域の位置、大きさ、範囲などを規定する条件である。色条件は、例えば、「画素の明度が150から250の間、かつ、青信号の強度が150から180の間」のように、注目する色特徴量(この例では、明度と青信号の強度)とその色特徴量の値の範囲とを規定する条件である。判定条件は、例えば、「面積が検査領域の60%以上」のように、注目する特徴量(この例では、面積)とその特徴量の値の範囲(この例では、しきい値)とを規定する条件である。
画像処理部34は、基板20上の部品21を撮像して得られた画像から領域条件で規定される検査領域を抽出する処理、検査領域の画像(検査画像)から色条件を満たす領域を抽出する処理、および、抽出された領域から判定条件で用いられる特徴量の値を算出する処理を実行する回路である。判定部36は、画像処理部34で算出された特徴量の値を受け取り、その特徴量の値が判定条件を満たすか否かで部品の実装状態の良否を判定する処理を実行する回路である。
入力部40は、操作情報や基板20に関するデータなどを入力するのに必要なキーボードやマウスなどから構成されている。入力されたデータは制御部39へ供給される。通信I/F43は、検査ロジック設定装置2や他の外部装置などとの間でデータの送受信を行うためのものである。
制御部(CPU)39は、各種演算処理や制御処理を実行する回路である。記憶部32は、ハードディスクやメモリから構成される記憶装置であって、制御部39にて実行されるプログラムの他、基板のCAD情報、基板検査処理の判定結果などが格納される。
図2に基板検査装置1の機能構成を示す。基板検査装置1は、指示情報受付機能10、基板搬入機能11、CAD情報読込機能12、ステージ操作機能13、撮像機能14、検査ロジック読込機能15、検査機能16、判定結果書込機能17、基板搬出機能18を有する。これらの機能は、制御部39が記憶部32に格納されたプログラムに従って上記ハ
ードウェアを制御することによって実現されるものである。また、記憶部32の内部には、CAD情報を記憶するCAD情報記憶部32aと判定結果を記憶する判定結果記憶部32bが設けられている。
(基板検査処理)
次に、上記基板検査装置1における基板検査処理について述べる。ここでは、基板検査処理の一例として、ぬれ不良(浮き不良)検査を説明する。ぬれ不良とは、電子部品における実装不良の一種であり、部品の電極が半田と接着していないことを原因とする不良である。
図3の上段に示すように、良品の半田フィレットでは、部品21から基板20上のランドにかけて山の裾野のような広い傾斜面が形成される。これに対し、ぬれ不良が生じると、半田がランド上に平坦に広がった形状となる。
これらの半田フィレットを基板検査装置1で撮像すると、それぞれ図3の下段に示すような画像が得られる。赤色,緑色,青色の照射光はそれぞれ異なる角度で半田フィレットに入射するため、半田フィレットの傾斜に応じて撮像部25に入射する反射光の色相が変化する。つまり、傾斜の急な部分では入射角度の最も浅い青色光の反射光が支配的となるのに対し、傾斜がほとんどない部分では赤色光の反射光が支配的となる。したがって、良品の半田フィレットでは青色の色相の領域が大きくなり、不良品の半田フィレットでは青色以外の色相の領域が大きくなるのである。
本実施形態のぬれ不良検査では、このような色彩パターンの傾向を利用し、青色領域の大きさ(面積)に基づいて半田フィレットの良否判定を行う。以下、図4のフローチャートに沿って、ぬれ不良検査の処理の流れを具体的に説明する。
指示情報受付機能10は、基板検査の実行を指示する指示情報が入力されるまで待ち状態にある(ステップS100;NO、ステップS101)。入力部40の操作により、もしくは、通信I/F43を介して外部機器から指示情報が入力されると、指示情報受付機能10が指示情報を、基板搬入機能11、CAD情報読込機能12および検査ロジック読込機能15に送る(ステップS100;YES)。この指示情報には検査対象となる基板の情報(型番など)が含まれている。
また、基板搬入機能11は、指示情報に基づいてプリント基板搬入部から検査対象となる基板20をコンベヤ27上に搬入し(ステップS102)、CAD情報読込機能12は、基板の型番に対応するCAD情報をCAD情報記憶部32aから読み込む(ステップS103)。このCAD情報には、基板20の寸法、形状とともに基板20上に実装されている部品の種類、数量、それぞれの実装位置の情報が含まれている。
検査ロジック読込機能15は、前記CAD情報より取得した部品の種類に応じてぬれ検査用の検査ロジックを検査ロジック記憶部35から読み込む(ステップS104)。検査ロジックには、領域条件、色条件および判定条件が含まれる。なお、検査ロジックの読み込みのタイミングとしては、ここに示したような、CAD情報の取得後、検査の開始前にすべての部品について一括して読み込むものに限らず、後述する部品の撮像のタイミングに合わせてそのとき撮像対象となっている部品の検査ロジックを個別に読み込むものとすることもできる。
次に、ステージ操作機能13は、読み込まれたCAD情報から基板20の寸法、形状、部品の配置などの情報を得て、基板20上に実装された複数の部品21が順に観測位置(撮像位置)に位置合わせされるように、XYステージコントローラ37を介してXステー
ジ22およびYステージ23を操作する(ステップS105)。
一方、撮像機能14は、撮像コントローラ31を介して投光部24の3個の光源28,29,30を発光させ、赤色、緑色、青色の光を同時に基板20上に照射する。また、撮像機能14は、撮像コントローラ31を介して撮像部25を制御し、ステージ22,23の操作に同期して基板20上の部品21を撮像する(ステップS106)。撮像された画像はメモリ38に取り込まれる。
次に、検査機能16が、画像処理部34によって撮像画像から半田領域を抽出する(ステップS107)。ここで抽出される半田領域は、検査ロジックの領域条件によって規定された領域である。領域条件は、たとえば、撮像画像に対する相対座標や、撮像画像中のランド領域あるいは部品領域に対する相対座標などで規定される。本実施形態では、図5に示すように、ランド領域72に対する相対座標により規定される領域条件を用いる。領域条件で規定される検査領域73の形状は図5のものに限らず、円形、長円形、多角形、自由形状などどのような形状でもよい。なお、撮像画像中のランド領域または部品領域の特定はたとえばテンプレートマッチングにより自動で行うことができる。
続いて、検査機能16は、抽出された半田領域(検査領域)を色条件を用いて二値化する(ステップS108)。なお、ここでは、青信号の強度および明度のいずれも0から255までの256段階の値をとるものとする。ここで用いられる色条件は、青信号の強度の下限と上限、および、明度の下限と上限の4つの値で構成されている。二値化処理では、色条件で定義された色範囲内に含まれる画素が白画素に、それ以外の画素が黒画素に変換される。
図5の右側は、二値化後の半田領域を示している。色条件で二値化することにより、半田領域中の青系色の領域が白画素として抽出され、良品画像と不良品画像の間の差異(特徴)が明確化していることがわかる。しかも、図5から明らかなように、ランド領域72の全体を比較する場合に比べて、検査領域73の部分を比較した方が、良品画像と不良品画像との差異が極めて顕著に現れることがわかる。
続いて、検査機能16は、画像処理部34にて、白画素領域の特徴量を抽出する。ここでは特徴量として白画素領域の面積(画素数)が計算される。そして、検査機能16は、白画素領域の面積値を判定部36に引き渡し、判定部36にて白画素領域の面積値としきい値とを比較する(ステップS109)。面積値がしきい値を超えた場合には(ステップS109;YES)、当該部品21の半田実装品質が良と判定され(ステップS110)、面積値がしきい値以下の場合には(ステップS109;NO)、当該部品21の半田実装品質が不良と判定される(ステップS111)。
判定結果書込機能17は、上記判定結果をロケーションID(部品を特定するための情報)とともに判定結果記憶部32bに書き込む(ステップS112)。
基板20上のすべての部品について検査を行ったら、基板搬出機能18がプリント基板搬送部によって基板20を搬出し、基板検査処理を終了する(ステップS113)。
以上述べた基板検査処理によれば、2次元画像に現れる色彩パターンによって半田フィレットの3次元形状を的確に把握できるため、半田実装品質の良否を正確に判定可能となる。さらに、撮像画像から、良品と不良品の差異が明確に現れる箇所(検査領域)を抽出し、その検査領域を用いて検査を行っているため、良好な判定精度を得ることができる。
ところで、不良品の見逃しがなく、かつ、過検出が許容値以下になるような高い判定精
度を実現するためには、予め検査ロジックの色条件および判定条件を検査対象に合わせて最適な値に設定しておく必要がある。また、半田形状は、基板の種類、半田ペーストの状態などの様々な要因によって変化するとともに、同種の部品かつ同種の不良であっても不良の特徴の現れる箇所は変化するため、それに応じて良品と不良品の差異が最もよく現れる箇所が検査領域として選ばれるように領域条件を設定することが重要である。本実施形態では、検査ロジックの生成(ティーチング)は、検査ロジック設定装置2によって自動的に行われる。以下、詳しく説明する。
(検査ロジック設定装置の構成)
検査ロジック設定装置2は、図1に示すように、CPU、メモリ、ハードディスク、I/O制御部、通信I/F、表示部、情報入力部(キーボードやマウス)などを基本ハードウェアとして備える汎用のコンピュータ(情報処理装置)によって構成される。
図6に第1実施形態に係る検査ロジック設定装置2の機能構成を示す。検査ロジック設定装置2は、指示情報受付機能50、教師画像情報読込機能51、画像取得機能52、振分機能53、度数算出機能54、色範囲探索機能55、二値化機能56、特徴量ヒストグラム生成機能57、しきい値算出機能58、検査ロジック生成機能59、検査ロジック書込機能60、色距離算出機能80、検査領域決定機能81を有する。これらの機能は、メモリもしくはハードディスクに格納されたプログラムがCPUに読み込まれ実行されることによって実現されるものである。
また、ハードディスク内には、ティーチングに用いる教師画像情報を記憶する教師画像情報DB61が設けられている。教師画像情報は、基板検査装置1によって撮像された実装部品の画像と、その画像が検出すべきもの(良品)か除外すべきもの(ぬれ不良の生じた不良品)かを示す教師情報(ティーチングデータ)とからなる。ティーチングの信頼性を高めるために、良品と不良品それぞれについて数十〜数千の教師画像情報を準備することが好ましい。
(検査ロジック設定処理)
図7のフローチャートに沿って、検査ロジック設定処理の流れを説明する。なお、本実施形態では、上述したぬれ不良検査で用いられる検査ロジックを生成する例を挙げる。
指示情報受付機能50は、検査ロジックの自動生成を指示する指示情報が入力されるまで待ち状態にある(ステップS200;NO、ステップS201)。情報入力部から指示情報が入力されると、指示情報受付機能50は教師画像情報読込機能51に指示情報を伝える(ステップS200;YES)。この指示情報には検査ロジック生成の対象となる教師画像情報を特定する情報、検査対象となる部品の品種あるいは型番を示す情報、および検出すべき不良の種類の情報などが含まれている。
教師画像情報読込機能51は、指示情報に従って、作成すべき検査ロジックに対応する教師画像情報を教師画像情報DB61から読み込む(ステップS202)。教師画像情報には、良品画像(良好な形状の半田フィレットが写っている画像)と不良品画像(ぬれ不良の生じた半田フィレットが写っている画像)とが含まれる。これらの画像には教師情報が付与されている。
図8に良品画像と不良品画像の例を示す。良品画像では、部品62両端のランド領域63,63に良好な半田フィレットが形成されている。それぞれのランド領域63,63には教師情報「良」が付与されている。一方、不良品画像では、部品64が傾いて実装されており、片側のランド領域65ではぬれ不良が生じている。よって、このランド領域65には教師情報「不良」が付与されている。なお、反対側のランド領域66には教師情報「
無視」が付与されている。
教師画像情報が読み込まれたら、画像取得機能52が、教師画像情報から教師情報の付与されたランド領域を抽出する(ステップS203)。画像取得機能52は、図9に示すように、ランドウィンドウ70と部品本体ウィンドウ71から構成されるテンプレートを有しており、テンプレートを拡大/縮小したり、ランドウィンドウ70と部品本体ウィンドウ71の相対位置をずらしたりしながら、各ウィンドウ70,71を画像中のランド領域63,65,66および部品62,64に合わせ込む。ウィンドウの合わせ込みには、たとえば、テンプレートマッチングなどの手法を利用すればよい。これにより、良品画像と不良品画像それぞれについてランド領域63,65,66が特定される。そして、ランドウィンドウ70から部品本体ウィンドウ71との重なり部分を除いた領域がランド領域として抽出される(図9の斜線部分参照)。なお、ランド領域自体(ランドウィンドウ70全体)をランド領域として抽出してもよい。
次に、振分機能53が、教師情報に基づき、抽出されたランド領域を良品画像(第1画像)と不良品画像(第2画像)とに振り分ける(ステップS204)。すなわち、教師情報「良」が付与されたランド領域が良品画像とされ、教師情報「不良」が付与されたランド領域が不良品画像とされる。教師情報「無視」が付与されたランド領域は無視される。
次に、色距離算出機能80が、図10に示すように、良品画像と不良品画像のそれぞれを複数のブロックに分割して、それらのブロックごとに良品画像と不良品画像との間の色距離を算出する(ステップS205)。図10の例では、ブロックB1〜B6の6つのブロックに分割しているが、ブロック数や分割の仕方は任意である。
具体的には、色距離算出機能80は、まず良品画像のブロックB1内の全画素の色特徴量の値と、不良品画像のブロックB1内の全画素の色特徴量の値との度数分布を求める。このとき、良品画像の画素と不良品画像の画素とが互いに区別可能となるよう度数分布が求められる。また、ブロックB2〜B6についても同様にして度数分布が求められる。
以下、度数分布を視覚的に説明するために、色ヒストグラムを用いる。色ヒストグラムとは、色空間を構成する色特徴量を軸とする多次元空間内の各点に画素の度数(個数)を記録したものである。色ヒストグラムにより、ブロック内の画素の色分布を把握することができる。なお、ここで言うところの画素とは、画像の最小解像度のことである。複数の画素でまとめてマッピング処理を実行すると混色が発生するため、画素ごとの処理が好ましい。
一般に、色空間は、3種以上の色特徴量によって構成される多次元空間である。よって、画素の色分布を正確に把握するには、少なくとも2以上の色特徴量について度数を算出することが望ましい。
ただし、本実施形態の方式では、上述したように、半田領域には青(良好な場合)または赤(不良の場合)の色が強く現れる傾向がある(これは、半田表面において鏡面反射に近い反射が生じるためである。)。また、上述のように、良好な半田領域ではほとんどの画素が青系色となり、不良な半田領域ではほとんどの画素が赤系色になることもわかっている。
したがって、良品の色と不良品の色を分離するための色条件を決定する目的であれば、色相に関しては1色(たとえば青色)または2色(たとえば青色と赤色)についての色特徴量を考慮すれば十分といえる。そこで、本実施形態では、良品画像に多く含まれ、かつ、不良品画像にほとんど含まれない傾向にある色相として青色を選択し、明度と青色の強
度の組み合わせごとに度数を計算する。
図10は、2次元色ヒストグラムの例である。図10の横軸は青の強度、縦軸は明度の値であり、いずれも0から255までの256段階の数値で表されている。青の強度に関しては0に近いほど青信号の強度が弱い、すなわち画素に青成分が含まれていないことを表し、255に近づくほど青の強度が強いことを表す。明度は値が大きくなるほど明るさが強くなることを表す。図中の白丸(○)が良品画像の画素の度数が1以上の点を表し、黒三角(▲)が不良品画像の画素の度数が1以上の点を表している。なお、白丸および黒三角は、(青の強度、明度)に加えて度数(その色をもつ画素の個数)のデータを持っている。また、後掲の図11、図12についても、図10と同様、白丸および黒三角は個々の画素を表すものではなく、(青の強度、明度、度数)の3次元のデータを保持しているものである。
次に、色距離算出機能80は、上記度数分布に基づいて、良品の色分布と不良品の色分布との間の色距離を算出する。色距離としては、(1)良品の色分布の代表点(たとえば重心など)と不良品の色分布の代表点との間のユークリッド距離、(2)良品の色分布の代表点と不良品の色分布の代表点との間の重み付け距離(たとえば、明度値の差異を重視するなら、明度値に重みを付ければよい)、(3)不良品の代表点(たとえば重心、端点など)と良品の色分布とのマハラノビス距離、(4)逆に、良品の代表点(たとえば重心、端点など)と不良品の色分布とのマハラノビス距離、などを用いればよい。もちろんこれら以外の色距離を採用しても構わない。このようにブロックごとの色距離を求めることで、良品画像と不良品画像の間の色の違いが画像中のどのブロックで顕著に現れているかを把握することができる。
色距離が求まったら、検査領域決定機能81が、複数(ここでは6つ)のブロックの中から色距離が相対的に大きいブロックを1つ以上選択し、そのブロックを基板検査で用いる領域条件に設定する(ステップS206)。ブロックの選択方法としては、たとえば、(1)予め定められたしきい値よりも色距離が大きいブロックを選択する方法、(2)色距離の大きいブロックから順に所定数のブロックを選択する方法、(3)全ブロックの色距離の平均値を求め、その平均値より大きい色距離をもつブロックを選択する方法、などが考えられる。もちろん、それ以外の方法を採用してもよい。ここでは、図10に示すように、ブロックB3,B4,B5,B6が選ばれ、それらのブロックを統合した領域が領域条件に設定されたものとする。
領域条件が設定されたら、その領域条件を用いて色条件の算出処理が行われる。以下、良品画像のうち領域条件で規定される部分画像を「対象画像」、不良品画像のうち領域条件で規定される部分画像を「除外画像」とよぶ。つまり、対象画像は検査により検出されるべき良好な半田フィレットの色彩パターンを表しており、除外画像は検査により除外されるべき不良な半田フィレットの色彩パターンを表している。よって、ぬれ不良検査用の最適な色条件を作成することは、対象画像の画素の色をなるべく多く包含し、かつ、除外画像の画素の色をほとんど排除できるような色範囲の最適解を求めることと等価である。
そこでまず、度数算出機能54が、対象画像と除外画像の全画素の色特徴量の値の度数分布を求める(ステップS207)。このとき、対象画像の画素は「対象点」として、除外画像の画素は「除外点」として、互いに区別可能な形式で度数の計算が行われる。ここで用いる色ヒストグラムは、色距離算出処理で用いたものと同じく、青信号の強度軸と明度軸からなる2次元色ヒストグラムである。図11にマッピング後の色ヒストグラムの一例を示す。図11の横軸は青の強度、縦軸は明度の値であり、いずれも0から255までの256段階の数値で表されている。青の強度に関しては0に近いほど青信号の強度が弱い、すなわち画素に青成分が含まれていないことを表し、255に近づくほど青の強度が
強いことを表す。明度は値が大きくなるほど明るさが強くなることを表す。図中の白丸(○)が対象画像の画素(対象点)の度数が1以上の点を表し、黒三角(▲)が除外画像の画素(除外点)の度数が1以上の点を表している。
次に、色範囲探索機能55が、図11で示したような対象点と除外点それぞれの度数分布に基づいて、対象点の色分布と除外点の色分布とを最適に切り分ける色範囲を探索する(ステップS208)。本実施形態では、アルゴリズムの簡単化のため、図12(a)に示すように、強度の下限(BInf)と上限(BSup)、および、明度の下限(LInf)と上限(LSup)の4つの値を求める。ここで求めるべき最適解は、対象点(○)をなるべく多く包含し、かつ、除外点(▲)をほとんど含まないような色範囲を構成する4つの値の組み合わせ(BInf, BSup, LInf, LSup)である。
具体的には、色範囲探索機能55は、BInf、BSup、LInf、LSupそれぞれの値を変えながら、各色範囲について度数合計値Eを算出し(数式1参照)、度数合計値Eが最大となる色範囲を求める。度数合計値Eは、色範囲に含まれる対象点の数(度数)と除外点の数(度数)の差を表す指標である。図12(b)は、度数合計値Eが最大となる色範囲を示している。
Figure 0004736764
そして、色範囲探索機能55は、度数合計値Eが最大となる色範囲を検査用の色条件として設定する。このように、本実施形態によれば、対象画像(対象点)と除外画像(除外点)とを適切に切り分ける色特徴量とその値の組み合わせを生成し、色条件として設定することが自動で行える。
なお、本実施形態では、明度の上限値および下限値と青色の強度の上限値および下限値という4つの色パラメータで色条件を構成したが、パラメータは他の色特徴量に注目して行うものであっても構わない。色特徴量としては、例えば、青、赤、緑、シアン、マゼンタ、イエローなどの色の強度、明度、彩度、色相、CIEXYZにおける刺激値X,Y,Z、色度x,y,z、CIELABにおけるL*,a*,b*、CIELUVにおけるL*,u(u′),v(v′)などを用いることができる。また、色条件を構成する色特徴量の数は、2種類に限らず、1種類でもよいし、3種類以上を組み合わせても構わない。すなわち、色条件に採用する色パラメータは撮像された画像中の半田領域のもつ色彩パターンの傾向に合わせて適宜選択することができる。また、色パラメータを予め決定しておくのではなく、1または複数の色特徴量から構成される色特徴量候補を複数用意しておき、それぞれの色特徴量候補について上述した度数分布の算出処理および色条件算出処理を行い、その中から最適な色特徴量を色条件として採用することも好ましい。このとき、各色特徴量候補の度数分布について、対象点と除外点の分離度(本実施形態では、最大となる度数合計値Eが分離度に相当する。)を求め、互いの分離度を比較することによって、採用する色特徴量候補を決定すればよい。例えば、分離度が最大となる一つの色特徴量候補を選択してもよいし、分離度の大きい順に複数の色特徴候補を選択してもよい。また、色範囲を探索する手法としては、上述した手法のほか、判別分析、SVM(Support Vector Machine)等の公知の手法を用いることができる。
次に、上記色条件を用いて、検査用の判定条件を自動生成する処理が実行される。
まず、二値化機能56が、上記色条件を用いて、良品画像および不良品画像のすべての検査領域を二値化する(ステップS209)。この二値化処理では、色条件で定義された色範囲内に含まれる画素が白画素に、それ以外の画素が黒画素に変換される。
検査領域を二値化すると、良品画像では白画素の領域が非常に大きく、不良品画像では白画素の領域がきわめて小さくなる(図5参照)。よって、このような二値化画像を利用すると、良品・不良品を識別するための特徴量を定量的に計算するのが容易になる。特徴量としては、白画素領域の面積、面積比、重心、長さ、最大幅、形状などが挙げられるが、ここでは面積を特徴量として選ぶ。なお、1種類の特徴量でなく、複数種類の特徴量を組み合わせることも好ましい。また、上記色特徴量の場合と同様、特徴量の種類が予め定められていてもよいし、複数の特徴量候補について以下に述べるしきい値算出処理を行って、もっともよく良品画像と不良品画像を分離できる特徴量としきい値の組あるいはそれらの組み合わせを動的に判定条件として採用するものであってもよい。
特徴量ヒストグラム生成機能57は、良品画像の特徴量の分布傾向と不良品画像の特徴量の分布傾向との違いを把握するため、良品画像、不良品画像のそれぞれについて、白画素領域の面積値の度数分布を求める(ステップS210)。ここでは面積値の度数分布を視覚的に示すため、面積ヒストグラムを用いる。図13は、良品画像と不良品画像の面積ヒストグラム(以下、単に「良品ヒストグラム」「不良品ヒストグラム」とよぶ。)の一例を示している。良品画像の特徴量分布と不良品画像の特徴量分布に明確な違いが現れていることがわかる。
次に、しきい値算出機能58が、良品ヒストグラムおよび不良品ヒストグラムの度数分布に基づいて、良品画像の特徴量の値と不良品画像の特徴量の値を最もよく分離するしきい値を算出する(ステップS211)。ヒストグラムに現れた2つの山を最適に分離する手法は種々提案されており、ここではどの方法を採用してもよい。たとえば、大津の判別分析法を利用してもよいし、あるいは、経験に基づき良品画像の山の端から3σだけ離れた点をしきい値に決めてもよい。このようにして、良品と不良品を判別するためのしきい値が生成される。
続いて、検査ロジック生成機能59が、上記領域条件、色条件、および判定条件から検査ロジックを生成する(ステップS212)。生成された検査ロジックは、例えば、「領域条件『リード先端からリードに直交する方向に±10画素ずつ、リードに沿う方向に20画素の範囲』の画像中、色条件『画素の明度が150から250の間、かつ、青信号の強度が150から180の間』に合致する画素領域が、判定条件『画素領域の面積が検査領域の60%以上』を満たすときに良品、満たされないときはぬれ不良が生じていると判断する」のようになる。そして、検査ロジック書込機能60が、その検査ロジックを基板検査装置1の検査ロジック記憶部35に書き込んで、検査ロジック設定処理を終了する(ステップS213)。
以上述べた本実施形態によれば、基板検査処理で用いられる検査ロジックが自動で生成されるので、ティーチングに要する時間と負荷を大幅に削減することができる。
しかも、上述したアルゴリズムによって最適な領域条件、色条件および判定条件が算出
されるので、カラー画像を用いた良否判定を高精度に行うことが可能となる。なお、色条件と判定条件の信頼性は、最初に与える教師画像情報の数が多くなるほど向上する。
<第2実施形態>
上記第1実施形態によれば、教師画像から適切な領域条件が設定され、良好なぬれ不良検査を実施可能である。しかしながら、部品や基板の種類によっては、良品の半田形状にバラツキが生じやすいものもあり、そのような部品では良品であっても検査領域の一部分にぬれ不良品と類似した色彩パターンが現れることがある。
図14に一例を示す。図14では、典型的な良品の色彩パターンを示す良品A、一部に不良品に類似した色彩パターンを含む良品B、典型的なぬれ不良の色彩パターンを示す不良品Cを示している。良品Bの画像は、良好な半田形状を示す青系色が大半を占めているにも拘わらず、検査領域の右側部分に不良を示す赤系色が現れているため、二値化後の画素領域が小さくなり、不良と判断されてしまう(過検出)ことがわかる。このような過検出が多くなると良品を不良品として廃棄するロスコストが増えるか、不良品の再検査が必要となり、検査を自動化するメリットがなくなるという問題がある。
かかる問題を解決するために、本実施形態では、検査領域を複数の小検査領域から構成し、小検査領域ごとに検査ロジックを生成することとする。単一の検査領域にて基板検査を行うのではなく、複数の小検査領域にて個別に検査し、それらの結果を総合的に判断して最終的な良否判定を行うことにより、図14のように検査領域の一部分のみに偶発的に現れる良品のバラツキに対処するのである。
(パラメータ設定処理)
図15のフローチャートに沿って、本実施形態のパラメータ設定処理の流れを説明する。なお、小検査領域を規定するための複数の領域条件の設定処理以外の部分は第1実施形態の処理(図7参照)と同様なので、同一のステップ番号を付して詳しい説明を省略する。
まず、入力された指示情報に従って教師画像情報が読み込まれ、ランド領域の抽出および良品画像と不良品画像の振り分けが行われる(ステップS200〜S204)。そして、第1実施形態と同様、良品画像と不良品画像が複数のブロックに分割され、ブロックごとの色距離が算出される(ステップS205)。そして、色距離が相対的に大きいブロックが選ばれる(ステップS300)。ここでも、第1実施形態と同様、ブロックB3,B4,B5,B6が選ばれたものとする。
続いて、検査領域決定機能81が、選ばれたブロックB3,B4,B5,B6を色距離の大きさに基づいてグループ分けし、それぞれのブロックグループを領域条件として設定する(ステップS301)。本実施形態では、ブロックのグループ分けに図16に示すようなクラスタリング手法を用いる。
まず、検査領域決定機能81は、各ブロックの色距離を算出する(ステップS400)。ここでの色距離算出手法は、ステップS205と同じである。なお、初回は、ステップS205で算出した色距離を用いればよい。
次に、検査領域決定機能81は、ブロック同士の色距離の差の絶対値を計算する(ステップS401)。色距離差の絶対値は、2つのブロックの組み合わせの全てについて算出される。
続いて、検査領域決定機能81は、各組み合わせについて、色距離差の絶対値が所定の
値kより大きいか否かを調べ(ステップS402)、色距離差の絶対値が定数k以下のブロック同士を統合する(ステップS403)。所定の値kは、例えば、すべての組み合わせについて色距離差の絶対値を求め、その平均値を用いるというように、算出した色距離差の絶対値に関する統計的処理を行うことによりシステムが自動で求めてもよいし、経験的に求められた値が存在するときはその値を用いてもよい。ブロック統合後に残ったブロック数が1より多い場合には(ステップS404;YES)、残ったブロックについて再度ステップS400からの処理を繰り返す。
そして、色距離差が定数k以下となるブロックの組み合わせがなくなるか(ステップS402;NO)、あるいは、ブロック数が1つになったら(ステップS404;NO)、検査領域決定機能81は、上記繰り返し処理を終了し、残ったブロックの各々を領域条件として設定する(ステップS405)。ここでは、ブロックB3とB6、ブロックB4とB5がそれぞれ統合され、2つの領域条件1,2が作られたものとする。なお、上記処理において領域条件が1つになるということは、良品画像や不良品画像のバラツキが小さく検査領域を分割する必要がないということを意味する。
このように色距離の類似するブロックをまとめて検査領域を形成することで、検査領域内の色分布のバラツキが小さくなり、基板検査における判定結果の信頼性が向上すると期待できる。また、色距離の類似するブロックをまとめることで、検査領域の数を少なくすることができ、以降の検査ロジック設定処理並びに基板検査処理の処理負荷を軽減できるという効果もある。
領域条件が決定した後は、第1実施形態と同様の手法により、領域条件の各々について色条件および判定条件が算出され(ステップS207〜S211)、検査ロジックが生成される(ステップS212、S213)。
(基板検査処理)
基板検査処理においては、第1実施形態と同様の処理により(図4参照)、小検査領域の各々について個別に良否判定が行われ、個別判定結果が得られる。その後、基板検査装置は、個別判定結果を論理演算して最終的な部品実装状態の判定結果を算出する。
本実施形態では、良品にバラツキが発生しやすい部品を想定しているため、いずれかの小検査領域で「不良」と判定されても、それを無視できるような論理演算を採用するとよい。たとえば、小検査領域のいずれかで「良」と判定された場合に、部品実装状態を「良」と判定し、全ての小検査領域で「不良」と判定された場合にのみ、部品実装状態を「不良」と判定する、という論理演算が考えられる。
仮に、「不良」判定を「true」、「良」判定を「false」としたならば、上記論理演算は、個別判定結果の論理積ということができる(つまり、個別判定結果の全てが「true」=「不良」ならば、最終判定結果も「true」=「不良」となる。)。逆に、「良」判定を「true」、「不良」判定を「false」としたならば、上記論理演算は、個別判定結果の論理和ということができる(つまり、個別判定結果が1つでも「true」=「良」ならば、最終判定結果も「true」=「良」となる。)。
図17に本実施形態の基板検査結果を示す。図14と比較すれば、本実施形態の方法により、検査領域の一部に不良品に類似した色彩パターンを含む良品Bについても正しい最終判定結果が得られることがわかる。
<第3実施形態>
上記第2実施形態では、良品にバラツキが発生しやすいケースに好適な基板検査処理を
説明した。これに対し、第3実施形態では、不良品にバラツキが発生しやすいケースに好適な基板検査処理を説明する。
不良品の特徴が現れる箇所がばらつく場合には、たとえ不良品であっても検査領域の一部分に良品と類似した色彩パターンが現れることがある。そうすると、第1実施形態や第2実施形態の方法では、不良品が良品と判定されるおそれがある。このような不良品の見逃しは検査において絶対に許されないことである。
そこで、不良品にバラツキが発生しやすい部品の場合には、いずれかの小領域で「良」と判定されても、それを無視できるような論理演算を採用するとよい。たとえば、小検査領域のいずれかで「不良」と判定された場合に、部品実装状態を「不良」と判定し、全ての小検査領域で「良」と判定された場合にのみ、部品実装状態を「良」と判定する、という論理演算が考えられる。
仮に、「不良」判定を「true」、「良」判定を「false」としたならば、上記論理演算は、個別判定結果の論理和ということができる。逆に、「良」判定を「true」、「不良」判定を「false」としたならば、上記論理演算は、個別判定結果の論理積ということができる。
図18に本実施形態の基板検査結果を示す。本実施形態の方法により、検査領域の一部に良品に類似した色彩パターンを含む不良品Dについても正しい最終判定結果が得られることがわかる。
なお、検査ロジックの作成については、第2実施形態と同様の手法を用いることができる。また、良品と不良品のいずれにバラツキが発生しやすいかは、たとえば、色ヒストグラムにマッピングされた良品画像の色分布と不良品画像の色分布の分散(もしくは標準偏差)を調べることで判断可能である。したがって、検査ロジック設定処理の中で、論理式決定機能によって、良品画像の色分布と不良品画像の色分布のどちらのバラツキが大きいかを判断し、それに応じて論理積を用いるか論理和を用いるか自動的に決定し、その論理演算式を検査ロジックの中に設定するようにしてもよい。
<第4実施形態>
上記第2、第3実施形態では、2つの小検査領域の個別判定結果の論理積あるいは論理和を最終判定結果とした。これらの方法は、それぞれ、良品にバラツキが発生しやすい傾向にある部品、不良品にバラツキが発生しやすい傾向にある部品に好適である。
これに対し、第4実施形態では、3つ以上の小検査領域の個別判定結果から、論理積と論理和とを組み合わせた論理演算式により最終判定結果を得る。この方法は、良品・不良品ともにバラツキが発生しやすい傾向にある場合に好適である。
図19に本実施形態の基板検査処理の一例を示す。本例では、「不良」判定を「true」、「良」判定を「false」とし、3つの小検査領域1〜3の個別判定結果R1〜Rから下記論理演算式により最終判定結果Rを得る。
R=(R1 ∪ R2) ∩ R3
ただし、記号「∪」は論理和、記号「∩」は論理積を表す。
この方法によれば、典型的な良品の色彩パターンを示す良品A、一部に不良品に類似した色彩パターンを含む良品B、典型的なぬれ不良の色彩パターンを示す不良品C、一部に良品に類似した色彩パターンを含む不良品Dのいずれもが、正しく良否判定されることがわかる。
なお、論理演算式の決定については、たとえば、検査ロジック設定処理の中で、論理式決定機能によって、複数のサンプル画像(良品画像、不良品画像)について、想定し得る全ての組み合わせの論理演算式を試した上で、最も良好な判定結果が得られる式(つまり、不良品を良品と誤判定する「見逃し」が発生せず、かつ、良品を不良品と誤判定する「過検出」が最小となる論理演算式)を採用すればよい。
<変形例>
上記実施形態は本発明の一具体例を例示したものにすぎない。本発明の範囲は上記実施形態に限られるものではなく、その技術思想の範囲内で種々の変形が可能である。
たとえば、上記実施形態では、選択されたブロックを統合したものを領域条件として設定しているが、さらに、その領域条件を適宜拡大/縮小したり変形したりして、最適な領域条件を求めてもよい。すなわち、ブロックを統合した領域を初期領域条件として、色条件および判定条件を算出するとともに、そのときの特徴量ヒストグラムにおいて良品ヒストグラムと不良品ヒストグラムの分離度を求める。続いて、領域条件を所定のルールに従って少しずつ変更しながら、それぞれの領域条件について、色条件、判定条件および分離度を算出する。そして、分離度が最大となった領域条件、並びに、その領域条件に対応する色条件および判定条件を検査ロジックとして採用するのである。これにより、最適な検査ロジックが求まり、検査精度のさらなる向上を図ることができる。
また、上記第2〜第4実施形態では、最初の領域条件の決定において用いたブロックをグループ分け(クラスタリング)することにより複数の領域条件を作成しているが、これに限らず、決定された単一の領域条件を改めて細かな領域に分割(たとえば100個の領域に分割する)した上で、それらの領域をグループ分け(クラスタリング)して複数の領域条件を作成するようにしてもよい。このようにすれば、小検査領域の形状や大きさの自由度が上がるので、バラツキ対応の柔軟性が向上する。
また、本実施形態の色条件では、パラメータとして2つの色特徴量を用いて、色範囲は当該色特徴量の最大値・最小値で規定され、二次元平面上では矩形を表す範囲としたが、色範囲の決定方法はこれに限らず、二次元平面上で円形、多角形、自由曲線図形などを表す範囲としてもよい。さらに、3つ以上のパラメータを用いる場合も同様に、各パラメータについての最大値・最小値を求めてその組み合わせを色範囲としてもよいし、2つ以上のパラメータの組み合わせについての色範囲表現(例えば、三次元空間内で球形を表す範囲など)としてもよい。また、色範囲を探索する手法としては、上記実施形態で述べた手法のほか、判別分析、SVM(Support Vector Machine)等の公知の手法を用いることができる。
また、上記実施形態ではぬれ不良検査を例に挙げて説明したが、本発明は、撮像画像から検査領域を特定し、色条件によって領域抽出を行い、その抽出された領域のもつ何らかの特徴量を判定条件によって判定するものであれば、他の基板検査処理にも適用可能である。
また、上記実施形態では特徴量として面積を用いたが、良否判定に用いる特徴量としては他にも、面積比、長さ、最大幅、重心などを好ましく採用できる。面積比とは、ランドウィンドウ内で二値化された面積の占有率である。たとえばランド領域に対して部品がずれて半田付けされていると、半田領域の面積が大小するため、面積比が変化する。これを特徴量として捉えれば、部品ずれの検査に有効である。また、長さとは、白画素領域の縦方向や横方向の長さであり、最大長は、白画素領域の長さの中で最大の値である。また、重心とは、白画素領域の重心のランドウィンドウに対する相対位置である。
良否を精度良く判定できるものであればどの特徴量を用いてもよく、精度向上のために複数種類の特徴量を組み合わせることも好ましい。また、検査ロジック設定処理において複数種類の特徴量を抽出し、その中で良品と不良品とが最もよく分離されるものを特徴量として採用するといったことも可能である。なお、上記実施形態では判定条件の決定に面積ヒストグラム(面積値ヒストグラム)を用いたが、特徴量の種類が異なればそれに合わせた特徴量ヒストグラム(面積比ヒストグラム、長さヒストグラム、最大幅ヒストグラム、重心ヒストグラムなど)を用いることになる。たとえば、面積値ヒストグラムの替わりに面積比ヒストグラムを用いれば、ランドウィンドウにおける色パラメータで二値化された画素の占有率によって良否判定を実行するので、部品がズレたり傾いたりしてランドウィンドウの大きさが小さくなったり大きくなったりした場合でも、ランドウィンドウの大きさに影響されない判定処理が可能となる。
また、上記実施形態では、領域条件と色条件および判定条件の組とが一対一に対応しているが、一の領域条件に対して複数の色条件および判定条件を対応付けることも好ましい。具体的には、領域条件R1に関して、対象点と除外点の分離度が高い順に色条件C1、C2、C3が得られ、各色条件に関して判定条件J1、J2、J3が得られたとき、(R1、C1、J1)、(R1、C2、J2)、(R1、C3、J3)のような3つの組み合わせを作成することができる。領域条件が同一であっても、色条件や判定条件が異なれば、得られる個別判定結果も異なる。これらの個別判定結果を論理演算式を用いて総合評価することで、信頼性の高い最終判定結果を得ることができる。なお、この方法は、第2〜第4実施形態のように、複数の領域条件を用いる場合にも適用可能である。例えば、領域条件が3つ存在し、各領域条件について3組ずつ色条件および判定条件を求めたとすると、領域条件、色条件および判定条件の組は9個になる。
本発明の実施形態に係る基板検査システムのハードウェア構成を示す図。 基板検査装置の機能構成を示す図。 半田フィレットの形状と撮像パターンの関係を示す図。 基板検査処理の流れを示すフローチャート。 良品画像と不良品画像における検査領域の二値化結果の一例を示す図。 第1実施形態の検査ロジック設定装置の機能構成を示す図。 第1実施形態の検査ロジック設定処理の流れを示すフローチャート。 良品画像と不良品画像の一例を示す図。 半田領域の抽出処理を示す図。 色距離算出処理と検査領域決定処理を示す図。 2次元色ヒストグラムの一例を示す図。 色範囲の探索処理を示す図。 良品および不良品の面積ヒストグラムとしきい値算出処理を示す図。 良品のバラツキによる問題を示す図。 第2実施形態の検査ロジック設定処理の流れを示すフローチャート。 クラスタリングによる領域条件の作成処理の流れを示すフローチャート。 第2実施形態の基板検査処理を示す図。 第3実施形態の基板検査処理を示す図。 第4実施形態の基板検査処理を示す図。 カラーハイライト方式の基板検査装置の構成を示す図。 撮像画像に現れる色彩パターンの一例を示す図。 色パラメータの設定支援ツールを示す図。 同種の部品に生じたぬれ不良の例を示す図。
符号の説明
1 基板検査装置
2 検査ロジック設定装置
10 指示情報受付機能
11 基板搬入機能
12 CAD情報読込機能
13 ステージ操作機能
14 撮像機能
15 検査ロジック読込機能
16 検査機能
17 判定結果書込機能
18 基板搬出機能
20 基板
21 実装部品
22 Xステージ
23 Yステージ
24 投光部
25 撮像部
26 制御処理部
27 コンベヤ
28 赤色光源
29 緑色光源
30 青色光源
31 撮像コントローラ
32 記憶部
32a CAD情報記憶部
32b 判定結果記憶部
33 A/D変換部
34 画像処理部
35 検査ロジック記憶部
36 判定部
37 XYステージコントローラ
38 メモリ
39 制御部
40 入力部
41 表示部
42 プリンタ
50 指示情報受付機能
51 教師画像情報読込機能
52 画像取得機能
53 振分機能
54 度数算出機能
55 色範囲探索機能
56 二値化機能
57 特徴量ヒストグラム生成機能
58 しきい値算出機能
59 検査ロジック生成機能
60 検査ロジック書込機能
62,64 部品
63,65,66 ランド領域
70 ランドウィンドウ
71 部品本体ウィンドウ
72 ランド領域
73 検査領域
80 色距離算出機能
81 検査領域決定機能

Claims (42)

  1. 基板上の実装部品に異なる入射角で複数の色の光を照射し、その反射光を撮像して得られた画像から所定の領域条件で規定される検査領域を抽出し、その検査領域から所定の色条件を満たす領域を抽出し、抽出された領域が所定の判定条件を満たすか否かで前記部品の実装状態を検査する基板検査装置において用いられる検査ロジックを生成する方法であって、
    情報処理装置が、
    検査により検出されるべき部品を撮像して得られた複数の第1画像と検査により除外されるべき部品を撮像して得られた複数の第2画像とを取得し、
    前記複数の第1画像および第2画像のそれぞれの画像を複数のブロックに分割し、
    前記複数の第1画像と前記複数の第2画像との間の色距離を、前記ブロックごとに算出し、
    前記複数のブロックの中から色距離が相対的に大きいブロックを1つ以上選択し、
    選択されたブロックを前記領域条件として設定する基板検査装置の検査ロジック設定方法。
  2. 情報処理装置が、
    前記第1画像から前記領域条件で規定される部分を対象画像として抽出し、
    前記第2画像から前記領域条件で規定される部分を除外画像として抽出し、
    1または複数の色特徴量について、前記対象画像の各画素を対象点、前記除外画像の各画素を除外点として、前記複数の対象点および除外点それぞれの色特徴量の値の度数分布を求め、
    前記1または複数の色特徴量の値の度数分布に基づいて、前記対象点の色特徴量の値と前記除外点の色特徴量の値とを最もよく分離する色特徴量の値の範囲を求め、
    前記1または複数の色特徴量の種類および値の範囲を前記色条件として設定する請求項1記載の基板検査装置の検査ロジック設定方法。
  3. 前記色特徴量の種類が予め定められている請求項2記載の基板検査装置の検査ロジック設定方法。
  4. 情報処理装置が、
    1または複数の色特徴量から構成される色特徴量候補を複数有しており、
    前記複数の色特徴量候補のそれぞれについて、前記対象点の色特徴量の値と前記除外点の色特徴量の値とを最もよく分離する色特徴量の値の範囲および分離度を求め、その分離度を比較することによって前記色条件として採用する色特徴量候補を選択し、
    前記選択された色特徴量候補を構成する1または複数の色特徴量の種類および値の範囲を前記色条件として設定する請求項2記載の基板検査装置の検査ロジック設定方法。
  5. 情報処理装置が、
    前記対象画像および前記除外画像のそれぞれから前記色条件を満たす画素領域を抽出し、
    1または複数の特徴量について、前記複数の画素領域それぞれの特徴量の値の度数分布を求め、
    前記1または複数の特徴量の値の度数分布に基づいて、前記対象画像から抽出された画素領域の特徴量の値と前記除外画像から抽出された画素領域の特徴量の値とを最もよく分離する特徴量の値の範囲を求め、
    前記1または複数の特徴量の種類および値の範囲を前記判定条件として設定する請求項2〜4のいずれかに記載の基板検査装置の検査ロジック設定方法。
  6. 前記特徴量の種類が予め定められている請求項5記載の基板検査装置の検査ロジック設定方法。
  7. 情報処理装置が、
    1または複数の特徴量から構成される特徴量候補を複数有しており、
    前記複数の特徴量候補のそれぞれについて、前記対象画像から抽出された画素領域の特徴量の値と前記除外画像から抽出された画素領域の特徴量の値とを最もよく分離する特徴量の値の範囲および分離度を求め、その分離度を比較することによって前記判定条件として採用する特徴量候補を選択し、
    前記選択された特徴量候補を構成する1または複数の特徴量の種類および値の範囲を前記判定条件として設定する請求項5記載の基板検査装置の検査ロジック設定方法。
  8. 情報処理装置が、
    前記選択されたブロックから互いに領域の異なる複数の領域条件を作成し、
    前記複数の領域条件のそれぞれについて、前記色条件および前記判定条件を算出し設定する請求項5〜7のいずれかに記載の基板検査装置の検査ロジック設定方法。
  9. 情報処理装置が、
    色距離が相対的に大きいブロックを複数選択し、
    選択された複数のブロックを色距離の大きさに基づいてグループ分けすることによって、前記互いに領域の異なる複数の領域条件を作成する請求項8記載の基板検査装置の検査ロジック設定方法。
  10. 情報処理装置が、
    前記領域条件について、互いに異なる複数の前記色条件および前記判定条件の組を算出し設定する請求項5〜9のいずれかに記載の基板検査装置の検査ロジック設定方法。
  11. 情報処理装置が、
    算出された前記領域条件、色条件および判定条件の複数の組の論理演算式を、基板検査装置が検査を行うための検査ロジックとして設定する請求項5〜10のいずれかに記載の基板検査装置の検査ロジック設定方法。
  12. 前記検査ロジックは、部品の種類ごとに求められる請求項1〜11のいずれかに記載の基板検査装置の検査ロジック設定方法。
  13. 前記検査ロジックは、不良の種類ごとに求められる請求項1〜12のいずれかに記載の基板検査装置の検査ロジック設定方法。
  14. 基板上の実装部品に異なる入射角で複数の色の光を照射し、その反射光を撮像して得られた画像から所定の領域条件で規定される検査領域を抽出し、その検査領域から所定の色条件を満たす領域を抽出し、抽出された領域が所定の判定条件を満たすか否かで前記部品の実装状態を検査する基板検査装置において用いられる検査ロジックを生成するための装置であって、
    検査により検出されるべき部品を撮像して得られた複数の第1画像と検査により除外されるべき部品を撮像して得られた複数の第2画像とを取得する画像取得手段と、
    前記複数の第1画像および第2画像のそれぞれの画像を複数のブロックに分割して、前記複数の第1画像と前記複数の第2画像との間の色距離を、前記ブロックごとに算出する色距離算出手段と、
    前記複数のブロックの中から色距離が相対的に大きいブロックを1つ以上選択し、選択されたブロックを前記領域条件として設定する領域条件決定手段と、
    を備える基板検査装置の検査ロジック設定装置。
  15. 前記第1画像から前記領域条件で規定される部分を対象画像として抽出する手段と、
    前記第2画像から前記領域条件で規定される部分を除外画像として抽出する手段と、
    1または複数の色特徴量について、前記対象画像の各画素を対象点、前記除外画像の各画素を除外点として、前記複数の対象点および除外点それぞれの色特徴量の値の度数分布を求める手段と、
    前記1または複数の色特徴量の値の度数分布に基づいて、前記対象点の色特徴量の値と前記除外点の色特徴量の値とを最もよく分離する色特徴量の値の範囲を求める手段と、
    前記1または複数の色特徴量の種類および値の範囲を前記色条件として設定する手段と、
    をさらに備える請求項14記載の基板検査装置の検査ロジック設定装置。
  16. 前記色特徴量の種類が予め定められている請求項15記載の基板検査装置の検査ロジック設定装置。
  17. 1または複数の色特徴量から構成される色特徴量候補を複数有しており、
    前記複数の色特徴量候補のそれぞれについて、前記対象点の色特徴量の値と前記除外点の色特徴量の値とを最もよく分離する色特徴量の値の範囲および分離度を求め、その分離度を比較することによって前記色条件として採用する色特徴量候補を選択し、
    前記選択された色特徴量候補を構成する1または複数の色特徴量の種類および値の範囲を前記色条件として設定する請求項15記載の基板検査装置の検査ロジック設定装置。
  18. 前記対象画像および前記除外画像のそれぞれから前記色条件を満たす画素領域を抽出する手段と、
    1または複数の特徴量について、前記複数の画素領域それぞれの特徴量の値の度数分布を求める手段と、
    前記1または複数の特徴量の値の度数分布に基づいて、前記対象画像から抽出された画素領域の特徴量の値と前記除外画像から抽出された画素領域の特徴量の値とを最もよく分離する特徴量の値の範囲を求める手段と、
    前記1または複数の特徴量の種類および値の範囲を前記判定条件として設定する手段と、
    をさらに備える請求項15〜17のいずれかに記載の基板検査装置の検査ロジック設定装置。
  19. 前記特徴量の種類が予め定められている請求項18記載の基板検査装置の検査ロジック設定装置。
  20. 1または複数の特徴量から構成される特徴量候補を複数有しており、
    前記複数の特徴量候補のそれぞれについて、前記対象画像から抽出された画素領域の特徴量の値と前記除外画像から抽出された画素領域の特徴量の値とを最もよく分離する特徴量の値の範囲および分離度を求め、その分離度を比較することによって前記判定条件として採用する特徴量候補を選択し、
    前記選択された特徴量候補を構成する1または複数の特徴量の種類および値の範囲を前記判定条件として設定する請求項18記載の基板検査装置の検査ロジック設定装置。
  21. 前記領域条件決定手段によって、前記選択されたブロックから互いに領域の異なる複数の領域条件が作成され、
    前記複数の領域条件のそれぞれについて、前記色条件および前記判定条件が算出され設定される請求項18〜20のいずれかに記載の基板検査装置の検査ロジック設定装置。
  22. 前記領域条件決定手段は、
    色距離が相対的に大きいブロックを複数選択し、
    選択された複数のブロックを色距離の大きさに基づいてグループ分けすることによって、前記互いに領域の異なる複数の領域条件を作成する請求項21記載の基板検査装置の検査ロジック設定装置。
  23. 前記領域条件について、互いに異なる複数の前記色条件および前記判定条件の組が算出され設定される請求項18〜22のいずれかに記載の基板検査装置の検査ロジック設定装置。
  24. 算出された前記領域条件、色条件および判定条件の複数の組の論理演算式が、基板検査装置が検査を行うための検査ロジックとして設定される請求項18〜23のいずれかに記載の基板検査装置の検査ロジック設定装置。
  25. 前記検査ロジックは、部品の種類ごとに求められる請求項14〜24のいずれかに記載の基板検査装置の検査ロジック設定装置。
  26. 前記検査ロジックは、不良の種類ごとに求められる請求項14〜25のいずれかに記載の基板検査装置の検査ロジック設定装置。
  27. 基板上の実装部品に異なる入射角で複数の色の光を照射し、その反射光を撮像して得られた画像から所定の領域条件で規定される検査領域を抽出し、その検査領域から所定の色条件を満たす領域を抽出し、抽出された領域が所定の判定条件を満たすか否かで前記部品の実装状態を検査する基板検査装置において用いられる検査ロジックを生成するプログラムであって、
    検査により検出されるべき部品を撮像して得られた複数の第1画像と検査により除外されるべき部品を撮像して得られた複数の第2画像とを取得する処理と、
    前記複数の第1画像および第2画像のそれぞれの画像を複数のブロックに分割する処理と、
    前記複数の第1画像と前記複数の第2画像との間の色距離を、前記ブロックごとに算出する処理と、
    前記複数のブロックの中から色距離が相対的に大きいブロックを1つ以上選択する処理と、
    選択されたブロックを前記領域条件として設定する処理と、
    を情報処理装置に実行させるためのプログラム。
  28. 前記第1画像から前記領域条件で規定される部分を対象画像として抽出する処理と、
    前記第2画像から前記領域条件で規定される部分を除外画像として抽出する処理と、
    1または複数の色特徴量について、前記対象画像の各画素を対象点、前記除外画像の各画素を除外点として、前記複数の対象点および除外点それぞれの色特徴量の値の度数分布を求める処理と、
    前記1または複数の色特徴量の値の度数分布に基づいて、前記対象点の色特徴量の値と前記除外点の色特徴量の値とを最もよく分離する色特徴量の値の範囲を求める処理と、
    前記1または複数の色特徴量の種類および値の範囲を前記色条件として設定する処理と、
    をさらに情報処理装置に実行させるための請求項27記載のプログラム。
  29. 前記色特徴量の種類が予め定められている請求項28記載のプログラム。
  30. 1または複数の色特徴量から構成される色特徴量候補を複数有しており、
    前記複数の色特徴量候補のそれぞれについて、前記対象点の色特徴量の値と前記除外点の色特徴量の値とを最もよく分離する色特徴量の値の範囲および分離度を求め、その分離度を比較することによって前記色条件として採用する色特徴量候補を選択する処理と、
    前記選択された色特徴量候補を構成する1または複数の色特徴量の種類および値の範囲を前記色条件として設定する処理と、
    を情報処理装置に実行させるための請求項28記載のプログラム。
  31. 前記対象画像および前記除外画像のそれぞれから前記色条件を満たす画素領域を抽出する処理と、
    1または複数の特徴量について、前記複数の画素領域それぞれの特徴量の値の度数分布を求める処理と、
    前記1または複数の特徴量の値の度数分布に基づいて、前記対象画像から抽出された画素領域の特徴量の値と前記除外画像から抽出された画素領域の特徴量の値とを最もよく分離する特徴量の値の範囲を求める処理と、
    前記1または複数の特徴量の種類および値の範囲を前記判定条件として設定する処理と、
    をさらに情報処理装置に実行させるための請求項28〜30のいずれかに記載のプログラム。
  32. 前記特徴量の種類が予め定められている請求項31記載のプログラム。
  33. 1または複数の特徴量から構成される特徴量候補を複数有しており、
    前記複数の特徴量候補のそれぞれについて、前記対象画像から抽出された画素領域の特徴量の値と前記除外画像から抽出された画素領域の特徴量の値とを最もよく分離する特徴量の値の範囲および分離度を求め、その分離度を比較することによって前記判定条件として採用する特徴量候補を選択する処理と、
    前記選択された特徴量候補を構成する1または複数の特徴量の種類および値の範囲を前記判定条件として設定する処理と、
    を情報処理装置に実行させるための請求項31記載のプログラム。
  34. 前記選択されたブロックから互いに領域の異なる複数の領域条件が作成され、
    前記複数の領域条件のそれぞれについて、前記色条件および前記判定条件が算出され設定される請求項31〜33のいずれかに記載のプログラム。
  35. 色距離が相対的に大きいブロックが複数選択され、
    選択された複数のブロックを色距離の大きさに基づいてグループ分けすることによって、前記互いに領域の異なる複数の領域条件が作成される請求項34記載のプログラム。
  36. 前記領域条件について、互いに異なる複数の前記色条件および前記判定条件の組が算出され設定される請求項31〜35のいずれかに記載のプログラム。
  37. 算出された前記領域条件、色条件および判定条件の複数の組の論理演算式を、基板検査装置が検査を行うための検査ロジックとして設定する処理をさらに情報処理装置に実行させるための請求項31〜36のいずれかに記載のプログラム。
  38. 前記検査ロジックは、部品の種類ごとに求められる請求項27〜37のいずれかに記載のプログラム。
  39. 前記検査ロジックは、不良の種類ごとに求められる請求項27〜38のいずれかに記載
    のプログラム。
  40. 請求項27〜39のいずれかに記載のプログラムを記憶する記憶媒体。
  41. 請求項1〜13のいずれかに記載の検査ロジック設定方法によって設定された領域条件、色条件および判定条件を記憶する記憶部と、
    基板上の実装部品に異なる入射角で複数の色の光を照射する投光手段と、
    その反射光を撮像して得られた画像から前記領域条件で規定される検査領域を抽出し、その検査領域から前記色条件を満たす領域を抽出する領域抽出手段と、
    抽出された領域が、前記判定条件を満たすか否かで前記部品の実装状態を検査する検査手段と、を備える基板検査装置。
  42. 請求項11に記載の検査ロジック設定方法によって設定された領域条件、色条件および判定条件の複数の組、並びに、その複数の組の論理演算式を記憶する記憶部と、
    基板上の実装部品に異なる入射角で複数の色の光を照射する投光手段と、
    その反射光を撮像して得られた画像から前記複数の組のそれぞれの領域条件で規定される複数の検査領域を抽出し、各検査領域から、対応する前記色条件を満たす領域を抽出する領域抽出手段と、
    前記各検査領域について、抽出された領域が、対応する前記判定条件を満たすか否かを個別に判定した後、それらの個別判定結果を前記論理演算式に代入することにより部品実装状態の最終的な判定結果を算出する検査手段と、を備える基板検査装置。
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