JP4735875B2 - 飲料容器 - Google Patents

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Description

本発明は、飲料容器、特に容器内に収容した液体を冷却したまま長時間保持できる飲料容器構造及びこれを用いた液体の保冷方法に関する。
今日、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、小売店、自動販売機等で様々な液体飲料が販売されている。これら液体飲料の個装形態としては、ペットボトルに代表される樹脂製ボトル、スチール缶・アルミ缶などの金属缶容器、ガラスビン、紙パックなどの個装パッケージがある。特にペットボトルは軽量で高い強度を有するため広く用いられている。
これら液体飲料は常温で提供されることもあるが、多くの場合、冷却されるか加温されるかのいずれかの状態で需要者に販売され飲用に供される。特に夏場や比較的高温の環境で販売される場合、清涼感を維持し、開栓後の雑菌の繁殖を抑えるため、液体の保冷状態をある程度の時間、維持する必要がある。
液体飲料の保冷状態を維持する手段として、アルミ蒸着フィルムを張り合わせた不織布からなる保冷カバーなどが市販されているが、その効果は長時間持続するものではない。そこで、周囲にジェル状冷却剤をつけた冷却剤付きペットボトルホルダー(特許文献1:特開2004-317101)、二重構造としたペットボトル(例えば、特許文献2:特開2005-145488)、ペットボトルの容器本体の一部に断熱材を使用したもの(例えば、特許文献3:特開2006-077883)、ペットボトルの蓋部分にかぶせることにより、より密着した状態でペットボトルを長時間冷やせるペットボトル用ドーナツ型保冷剤(特許文献4:特開2007-017139)、底面側から前記容器本体部の内部に突出するように形成された保冷剤収納部を備えた構造(特許文献5:特開2008-239246)など、様々なものが提案されている。また、容器全体を凍結させてしまうことも考えられる。
このうち、ペットボトル外部に冷却剤・保冷剤を取り付ける構成では、冷却剤・保冷剤の重量や嵩(かさ)のため容器の軽量性や取扱性が低下し、また、利用者が予め冷却剤・保冷剤を冷却しておく必要があるなど利便性には大きな問題がある。保冷剤のコストや使用済保冷剤の処理も問題である。ペットボトルを二重構造とする場合、このような問題は少ないが、空気層を設ける程度では十分な断熱効果を得るのは難しく内容量も低下してしまう。また、構造が極めて複雑になるため安価な容器の提供は困難である。ペットボトルの容器本体の一部に断熱材を使用する場合も、それだけで十分な断熱効果を得るのは難しい。さらに容器内部に突出するように保冷剤収納部を設ける場合、内容量の低下は著しくなる上、保冷剤のコストや使用済保冷剤の処理も問題である。また、容器全体を凍結させる場合、液体部分が残らず、溶け始めても液温が低すぎるため購入直後には飲用に供し得なかったり、凍結体が容器内に浮き上がって飲みにくいなどの問題がある。
特開2004-317101 特開2005-145488 特開2006-077883 特開2007-017139 特開2008-239246
本発明は、上記従来技術の問題点を考慮し、容器の取扱性を損なったり容量の低下を招くことなく、購入者が即時に飲むことができるとともに長時間にわたって保冷状態が維持される飲料容器を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題の解決のために種々検討を重ねた結果、容器内部に対流遮断部を設けることにより、上記課題が解消されるという予想外の事実を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の容器においては、対流遮断部を設けることにより、容器内の対流は対流遮断部より頂部側(以下、「容器上部」と言う)における対流と対流遮断部より底部側(以下、「容器下部」と言う)における対流に実質的に分断される。このため、容器に液体を充填した状態で容器下部を集中的に冷却すると、冷却の効果は主として容器下部にとどまる。このため、容器下部で凍結が起こっても容器上部内は液体状態に保持できる。もっとも、容器内の液体は上部と下部との間で流通可能であるため、容器下部の飲料が凍結した状態で、容器を、例えば、室温環境に移動させると、容器下部の凍結体の融解熱により容器上部の液体を長時間保冷状態に保持できる。また、本発明においては容器に収納した液体自体を保冷材として使用しているため、別に保冷材を用いる必要がない。このため、容器の容量、軽量性、取扱性などを損なわず、保冷剤のコストや使用済保冷剤の処理の問題も発生しない。
本発明の第一の態様を模式的に示した斜視図である。 本発明における対流遮断部のひとつの態様を示す断面図である。 本発明の第二の態様を模式的に示した斜視図である。 本発明の第三の態様を模式的に示した斜視図である。 本発明の実施例1の容器を冷却した際の容器内の温度変化を容器上部と下部とで対比して示したグラフである。 本発明の実施例1の容器の凍結状態を示す写真である。
本発明による飲料容器は、容器内部に対流遮断部を有することを特徴とする。
一般に飲料容器は飲み口を備えた頂部と底部を有するが、本発明において「対流遮断部」とは容器に液体を充填して外部から冷却した際、容器縦方向(容器の頂部と底部とを結ぶ方向。以下同じ。)全長における連続した対流の発生を妨げる部分を指す。
対流遮断部の構造は上記機能を有するものであれば特に限定されないが、特に(1)飲料容器の縦方向に直交する面に設けられた一以上の開口部を有する対流遮断板により構成される第一の態様、(2)容器の底部から頂部の間に少なくとも一部に狭窄部を設けることによるにより構成される第二の態様、さらに(3)容器の一部に横方向の貫通孔を有する第三の態様が含まれる。以下、各態様について詳細に説明する。
(対流遮断板による態様)
対流遮断板による態様を図1に模式的に示す。図において、対流遮断板2は、容器内の対流を対流遮断部より頂部側3(以下、「容器上部」と言う)における対流と対流遮断部より底部側4(以下、「容器下部」と言う)における対流に実質的に分断する板状部分であり、この図に示すように、容器縦方向と概ね直交する面に設けられ、一以上の開口部5を有する。
対流遮断板は、容器縦方向と「直交する」面上にあるが、ここで「直交する」とは横断するという程度の意味であり、必ずしも容器縦軸に直角な面でなくともよい。また、図1では対流遮断板を平面として示しているが、対流遮断板は曲面、多角形面、波板などの形状も含み得る。したがって、基本的には対流遮断板の縁部(容器本体と接する縁線からなる形状)を結んだ平面が容器縦軸に概ね直交していればよく、好ましくは縦軸に対して90度±20度程度の範囲に収まればよい。曲面の例としては、半球やその一部、楕円・放物線その他任意の曲線の回転面が含まれる。また、多角形面の例としては、円錐台(プリン状の形状)や角錐台の表面のような形状が含まれる。また、断面形状が容器外周に沿って隆起した形状でもよい。容器下部を外部から冷却した場合、壁面に沿って下降流が発生し、容器中央に上昇流が生じるが、対流遮断板の壁面近傍にこのような隆起部を設けることにより、容器中央の上昇流の大部分が隆起部の方向に導かれ容器上下の対流を効果的に遮断できる。
対流遮断板は独立した部材でなくともよく、容器下部または上部と連続し、これと一体をなすものでもよい。例えば、パリソンを所定形状の型内に入れ、前記開口部から空気を吹き込んでブロー成形して対流遮断板を含む容器の半分(例えば、下部)を製造し、しかる後、容器の残り半分をこれに接合することが可能である。
図1では対流遮断板が5個の開口部を有する例を示しているが、容器の寸法や、形状や目的に応じて、少数(例えば、1〜5個)の開口部にとどめてもよいし、より多数(例えば、篩板状)の開口部を設けてもよい。開口部の形状は、例えば、円形、楕円形、多角形、環状など任意である。配置も任意であるが、容器下部を外部から冷却した場合、壁面に沿って発生する下降流が容器上部の液体を引き込まないように少なくとも壁面からは一定の距離を隔てて開口部を設けることが好ましい。例えば、500mLペットボトルに飲料を充填する場合、7〜12mm程度は隔てることが好ましい。また、液体の粘度が比較的高く容器径が大きい場合は対流セルが生じるが、この場合は、冷却条件に応じて想定される対流セルの形状や寸法に応じて下降流や上昇流が強く生じる部分以外に開口部を設けることが好ましい。
開口部の(総)面積は、容器の寸法にもよるが、500mLペットボトルの場合、容器断面積の1/20〜4/5程度が好ましい。1/20未満だと冷却停止後の室温環境下での液体の流通が低くなり過ぎて、室温環境での保冷効果が効率的に発揮できない。4/5を超えると対流遮断板を設けることによる効果が小さくなる。もっとも、これらの数値範囲は典型的な場合についてのものであり、液体の種類や保冷状態を維持すべき時間や目的によってはこれらの範囲外であっても本発明の範囲に含まれる。
対流遮断板は、飲料容器の底部から縦方向にそって飲料容器の高さの好ましくは1/10〜7/10、より好ましくは2/5〜3/5の範囲に設ける。1/10未満であると、容器下部の容積が容器全体の1/10未満となるため保冷効果が長時間維持しにくい。また、7/10を超えると、容器上部の容積が3/10未満となるため液体部分が少量しか残らず、購入者が即時に飲料として用いる場合は不適当である。もっとも、これらの数値範囲は典型的な場合についてのものであり、液体の種類や保冷状態を維持すべき時間や目的によってはこれらの範囲外であっても本発明の範囲に含まれる。
また、対流遮断板は、単一の板でもよいが、断熱板と支持板を少なくとも各1枚を組み合わせた複合体または断熱層と支持層を少なくとも各1層を組み合わせた積層体とすることが好ましい。このような構成とすることで冷却時に容器下部−上部間での伝搬・放射による熱移動が妨げられ、上部を液体に保持したまま下部を凍結させることがより容易になる。支持板(層)はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板、好ましくは、容器本体の構成材料であり、断熱板(層)は発泡ポリエチレン、発泡ウレタンなどの発泡体である。
対流遮断板2を断熱板と支持板の組み合わせとした場合、これらを積層体ではなく、その間に空隙を有する構造としてもよい。例えば、断熱板を湾曲させて、断熱板と支持板の間に空隙を設ける。この場合、それぞれの開口部の位置をずらしておくことが好ましい。図2に、このような態様を説明する。
図2(A)は、図1の対流遮断板2の位置近傍における横断面図であり、支持板2はその端部が容器壁面6に接している。但し、図1とは異なり開口部5を中央に1つ有する態様を示す。
これに対し、図2(B)及び(C)は、断熱板7を設けた態様であり、これは、中央から外れた位置(図では左右にひとつづつ)開口部8を有する。また、容器壁面6は断熱板7の動きを規制する環状リブ9をその内側に有している。
凍結前の状態では、断熱板7の開口部8は対流遮断板2から離れた位置にあり、開口部8と開口部5を通って上下の液は流通可能である(図2(B))。しかし、冷却により下部が凍結すると断熱板7は上方に移動し、開口部8は対流遮断板2の非開口部に押し付けられる。また、対流遮断板2の開口部5も断熱板7で閉塞された状態になる(図2(C))。従って、下部の凍結が進行すればするほど対流遮断効果が増す結果となる。
一方、容器を室温下に置いた場合、上記の密着−閉塞状態は解除されるので、再び、対流遮断板2の上下での液の流通が再開し、下部からの液を上部に供給することが可能になる。
図2の例では環状リブ9で断熱板7の動きを規制する例を示したが、断熱板7は例えば、その端部が対流遮断板2または容器内面6に固定あるいは一体化されていてもよい。
なお、対流遮断板の厚みは、大きいほど対流遮断効果が期待できるが、厚みが大きいと容器の内容量が減る。好ましくは容器本体の厚みと同程度かその数倍程度である。
(狭窄部による態様)
狭窄部による態様を図3に模式的に示す。この図に示すように、狭窄部10は容器を実質的に上下に2分するように設けられるとともに、これら上下部分に充填された液体の流通路を形成する。
狭窄部は、容器外形の横断面と相似の形状、矩形状または円形の断面形状とする。例えば、容器が円筒状の場合、その一部を絞って狭窄することにより円形の断面形状を有する狭窄部を設ける。容器の一部を相対する平行部材間に挟み部材間の距離を縮めて狭窄することにより矩形状の断面形状を有する狭窄部を設けてもよい。狭窄部の断面積(すなわち、流通路部分の断面積)は、容器の寸法にもよるが、500mLペットボトルの場合、容器断面積の1/20〜4/5程度が好ましい。1/20未満だと室温環境下での液体の流通が低くなり過ぎて保冷効果が効率的に発揮できない。4/5を超えると対流遮断板を設けることによる効果が小さくなる。もっとも、これらの数値範囲は典型的な例についてのものであり、液体の種類や保冷状態を維持すべき時間や目的によってはこれらの範囲を外れるものも本発明の範囲に含まれる。
狭窄部は、飲料容器の底部から縦方向にそって飲料容器の高さの好ましくは1/10〜7/10、より好ましくは2/5〜3/5の範囲に設ける。1/10未満であると、容器下部の容積が容器全体の1/10未満となるため保冷効果が長時間維持しにくい。また、7/10を超えると、容器上部の容積が3/10未満となるため液体部分が少量しか残らず、購入者が即時に飲料として用いる場合は不適当である。もっとも、これらの数値範囲は典型的な場合についてのものであり、液体の種類や保冷状態を維持すべき時間や目的によってはこれらの範囲外であっても本発明の範囲に含まれる。
図3に示すように、狭窄部10を覆うように形状保持部材11を設けてもよい。形状保持部材は狭窄部を覆い、容器の上部と下部とを連結するものであり、これにより、容器が狭窄部で屈曲・屈服するのを防止できる。形状保持部材は容器本体と同じ材質で容器本体の外形に即した形状を有する樹脂部材を特に設けてもよいが、好ましくは、容器外周に製品表示などに慣用されているシュリンクフィルムを形状保持部材としても用いればよい。
(貫通孔による態様)
貫通孔による態様を図4に模式的に示す。この図に示すように、貫通孔15は容器1を実質的に上下に2分するように容器の横方向に抜けており、貫通孔15以外の容器部分がこれら上下部分に充填された液体の流通路を形成する。この場合、上下の対流遮断の目的のみでは、必ずしも孔が容器を貫通している必要はなく、かかる非貫通の態様も本発明に含まれるが、貫通孔とした場合には、この部分を通して冷気を通すことができるという点で、コンビニなど販売店での冷蔵庫内保冷に適している。すなわち、こうした店の冷蔵庫では、棚型であれ平型であれ、ペットボトルを列状に庫内に並べているが、冷気がペットボトル自体により遮られて十分に庫内に行き渡らない。特に、本発明の場合、少なくとも容器下部を凍結した状態で、平型冷凍庫(現在、アイスクリーム類の販売に用いられている冷凍庫)内に置いて販売することを想定しているが、その場合、冷気は横方向にしか流通しないので各ペットボトルが均一に冷却されないおそれがある。これに対し、貫通孔が冷気の循環経路に沿うようにペットボトルを庫内に配置すれば、冷気が円滑に庫内を循環して各ペットボトルを均一に保冷できる。
上下の対流遮断の目的では、貫通孔(非貫通孔の場合も同様)の容器縦方向に沿った厚みは任意であり、例えば、1mm以上であればよいが、冷気の流路としても機能させる場合は、例えば、2cm以上であることが好ましい。貫通孔の高さが大きいほど、容器の内容量が減少するので、好ましくは5cm以下である。もっとも、これらの寸法はペットボトルの本来の容量(貫通孔を設けない場合の基準容量)に依存する。また、貫通孔を設ける態様では、ペットボトルの本来の容量がある程度大きいことが望ましく、例えば、750mL以上である。
本発明は、上記第一の態様〜第三の態様のいずれについても、各種材料の飲料容器に適用可能である。例えば、ペットボトルに代表される樹脂製ボトル、スチール缶・アルミ缶などの金属缶容器、ガラスビン、紙パックのいずれにも適用可能である。もっとも、容器自体が低熱伝導性材料で形成されたものが好ましく、特にペットボトルへの適用が好ましい。また、飲料としては凍結可能なものであれば特に制限されず、水、茶系飲料、コーヒー、果汁飲料、乳飲料、アルコール飲料などが含まれる。特にペットボトルへの充填に適した飲料が好ましい。
なお、上記第一の態様〜第三の態様のいずれについても、容器の一部に断熱材料を用いて保冷性を高めることができる。例えば、下記の保冷方法において容器底部からの冷却を行う場合は容器側面には断熱材料を付与する構成となし得る。特に容器側面の大部分は断熱材料で覆い、容器下部側面の一部を断熱材料を設けない露出部とする構成をとることにより、利用者が必要に応じて当該露出部に指などを当てて内容物の融解を促進し適時の利用に供することが可能になる。また、容器下部の全部または一部の柔軟性を高くして、利用者が容器下部の低温融解液を容易に容器上部に押し出し得るようにしてもよい。
(保冷方法)
上記の説明からも理解されるように、本発明によれば、容器内液体の保冷方法も提供される。具体的には、上述した本発明の容器に液体を充填し、対流遮断部より底部側(容器下部)を集中的に前記液体の凝固点以下に冷却することにより、飲料容器の対流遮断部より頂部側(容器上部)を液体状態に保持しつつ、容器下部内の液体の全部または一部を凍結させ、これにより容器を冷却状態から解放した後においても、容器下部内の凍結体の融解熱により容器内液体の保冷状態を維持することを特徴とする容器内液体の保冷方法が提供される。あるいは、飲料容器に液体を充填し、全体を凍結させた後、流通に置き、店頭で容器下部を冷却しながら凍結状態を維持し、容器上部のみを解凍し液体に戻すことも可能である。
容器下部を集中的に前記液体の凝固点以下に冷却するには、例えば、冷却板上に容器を載せて冷却する方法、容器下部またはその一部のみを包むように冷却部を設けた冷凍装置を用いる方法、容器下部またはその一部のみに冷風を吹き付ける方法などが挙げられる。
製造工場や販売店舗において、このような方法をとって容器上部の大部分を液体状態に保持しつつ、容器下部内の液体の全部または一部を凍結させる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
中央に直径1.5cmの孔を設けたポリエチレンテレフタレートの平板(ペットボトル材料と同じもの)と四隅に直径1.2cmの孔を4個穿ち空けた発泡ポリスチレンの薄板(厚さ約1.5mm)各1枚をその間に空隙を存在するように周縁で接合して対流遮断板を作成した。対流遮断板の寸法は下記ペットボトルの内壁に密着するようにした。
これを高さ(底部から飲み口キャップ下縁までの距離)約19.5cm、縦横が各約6cmの500mL角型ペットボトルの内部、底部から約8.5cmの位置に固定して本発明の飲料容器を作成した。
これに水を充填し、底部にペルチェ素子を用いた冷却板を有し、全体が断熱材料で覆われた実験用冷凍庫の前記冷却板上に置いて冷却を行った。容器内に温度計端子を容器下部(上記の対流遮断板より下の部分)と容器上部(上記の対流遮断板より下の部分)に入れて、庫底温度とともに測定した。時間経過による温度変化のグラフを図5に示す。図中、庫底温度は庫内底部の空気温度である。ペットボトルは基本的に底部が平板ではないため底部からの冷却は困難であるが、本発明によれば、若干の遅延はあるものの、容器下部の冷却が極めて円滑に進行していることがわかる。これに対し、容器上部の冷却は緩慢かつ非連続的であり、対流遮断板により容器の上下が明らかに遮断され異なる温度変化を示していることがわかる。
最終的に本発明の容器を用いた場合、容器の下部のみで早期に氷結が進行した。その状態を図6に示す(図6では液体、固体の別がわかりやすいように、下部氷結後、容器内に少量の着色剤を添加し、傾斜した状態で撮影を行なった。着色剤による着色部が容器上部にとどまっていることからもわかるように氷結は下部のみである)。
また、容器の下部が氷結した後、容器を冷却板上から取り去り、室温環境下に置いた際の飲み口直下における温度変化を調べた結果、本発明によれば、長時間にわたって容器内の飲料を保冷状態に維持できることが確認された。
ポリエチレンテレフタレート製の筒状容器の底部から8cmの位置を加熱した板で挟み込み、矩形状の狭窄部を形成した。これをシュリンクフィルムで巻いてフィルムを定着することにより、自立形状を保持した容器が製造できた。
実施例1と同様に冷却実験と室温環境下での放置実験を行ったところ、同様に容器下部のみの氷結と長時間の保冷維持が確認できた。

Claims (6)

  1. 対流遮断部を内部に有するとともに、飲み口を備えた頂部と底部を有するものであり、
    前記対流遮断部が、飲料容器の縦方向(頂部と底部とを結ぶ方向。以下同じ。)に直交する面に設けられた一以上の開口部を有する対流遮断板により構成され、
    前記対流遮断板が、飲料容器の底部から縦方向にそって飲料容器の高さの1/10〜7/10の範囲に設けられ、それぞれ開口部を有する断熱板と支持板を少なくとも各1枚組み合わせたものである飲料容器。
  2. 前記対流遮断板が、前記開口部の位置がずれた断熱板と支持板を両者間に空隙を介して結合させたものである請求項に記載の飲料容器。
  3. 前記飲料容器が低熱伝導性材料で形成されたものである請求項1又は2に記載の飲料容器。
  4. 前記低熱伝導性材料がPET(ポリエチレンテレフタレート)である請求項に記載の飲料容器。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の飲料容器に液体を充填し、対流遮断部より底部側(以下、「容器下部」と言う)を集中的に前記液体の凝固点以下に冷却することにより、飲料容器の対流遮断部より頂部側(容器上部)を液体状態に保持しつつ、容器下部内の液体の全部または一部を凍結させ、これにより容器の冷却を停止した後においても、容器下部内の凍結体の融解熱により容器内液体の保冷状態を維持することを特徴とする容器内液体の保冷方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の飲料容器に液体を充填し、全体を凍結させた後、流通に置くことを特徴とする容器内液体の保冷方法。
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