JP4734783B2 - 車両用動力装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両運行中、エンジンの運転が必要ないときにエンジンを自動停止し、必要が生じたときに再始動を行う運行が可能な車両の動力装置、特にその制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料消費を抑えるため、および排気ガスの量を低減するために、車両運行中において、不要なときにエンジンを自動的に一時停止し、必要となったときに再始動を行う運行が可能な車両が知られている。例えば、信号待ちなどで所定時間車両が停止した状態となったとき、エンジンを自動的に停止させ、運転者が発進を要求したときエンジンを再始動する制御が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述のようなエンジン再始動を行う場合、振動、ショックなどが生じ、搭乗者に不快感を与える場合があるという問題があった。
【0004】
本発明は、前述の問題点を解消するためなされたものであり、エンジンの再始動時の振動、ショックを低減することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前輪、後輪の4輪にて駆動する4輪駆動走行が可能な車両を対象とし、前述の課題を解決するために、エンジンの動力を前輪、後輪に分配する機構の制御を適切に実施することにより、振動、ショックの発生を抑制する。
【0006】
前後輪いずれか一方にて駆動する2輪駆動走行と、前記4輪駆動走行とを切り換えることができる車両においては、エンジンの再始動時には、4輪駆動走行が可能な状態に制御する。これにより、エンジン再始動により立ち上がるトルクが、4輪に分散され、車体の振動およびショックが低減される。
【0007】
また、常時4輪駆動走行を行う車両においては、前後輪の差動を制限する、または差動作用が働かないような状態に制御する。前後輪に回転差が生じ、動力の分配が偏るような状況においても、差動制限を行うことにより、所定の割合で動力分配が実行される。これにより、エンジン再始動により立ち上がるトルクが分散され、車体振動およびショックが低減される。差動作用が働かない状態に制御する場合においても、同様にトルクが前後輪へ分散される。また、差動制限が摩擦により達成される場合、動力伝達系のガタ系に減衰要素を付与することとなり、ガタ打ち音の発生を抑制できる。また、差動作用が働かないように制御する場合、差動機構に係るガタ系を動力伝達系から排除することができ、この部分からのガタ打ち音の発生を無くすことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。図1は、本実施形態にかかる車両用動力装置10の概略構成が示されている。動力装置10は、エンジン12と回転電機14の二つの原動機を有する。エンジン12は往復型ガソリンエンジンである。また、回転電機14は、不図示の走行用バッテリから、同じく不図示のインバータを介して電力の供給を受け、電動機として機能し、車両を駆動する。また、回転電機14は、減速時、車両の車輪から駆動され発電機として機能し、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換し、これを走行用バッテリに蓄える。また、走行用バッテリの蓄電量が減少した場合は、エンジン12により回転電機14を駆動し、走行用バッテリに対し充電を行う。
【0009】
これらの原動機は、所定の条件に従って運転が制御され、エンジン12、回転電機14のいずれか一方により車両を駆動する場合、双方により車両を駆動する場合がある。エンジン12が停止するのは、運行中において信号待ちなどにより車両が停止した場合、また極低速走行時のエンジンの効率が悪い領域などである。このエンジン12の停止状態から、運転が必要となったときに、エンジンの再始動制御が行われる。
【0010】
これら原動機の出力は、動力伝達装置である自動変速機16に送られる。自動変速機16は、流体伝動機構、変速機構、制御機構を含む。本実施形態において、流体伝動機構はトルクコンバータ18であり、変速機構は、複数の遊星歯車機構を含む歯車変速機部20であり、この歯車変速機部20は、また各遊星歯車機構の各要素の動きを拘束するクラッチ、ブレーキを含む。これらのクラッチおよびブレーキは、制御機構としての流体圧制御部22からの作動流体の選択的供給によって制御される。また、この制御流体圧は、エンジン12により駆動される機械式の主オイルポンプ24により発生され、前記流体圧制御部22に送られる。また、車両運行中において、エンジン12が停止している場合に、自動変速機16および後述するトランスファにATF(作動流体)を供給するための補助オイルポンプ26が備えられている。なお、補助オイルポンプは電気モータにより駆動される。
【0011】
歯車変速機部20の出力は、トランスファ28に送られ、ここから前輪推進軸30、後輪推進軸32を介して前後輪に分配される。トランスファ28は、大別して、2輪駆動走行と4輪駆動走行を切り換えるパートタイム方式のもの、常時4輪駆動走行を行うフルタイム方式のものがあり、本実施形態においては、前者のパートタイム方式が用いられ、駆動輪の切り換えは、前述の流体圧制御部22からの流体圧により制御される湿式多板クラッチにより行われる。なお、フルタイム方式の場合の多くは、前後輪の回転差を吸収するセンターデフを備えている。
【0012】
エンジン12の出力軸には、さらに伝動機構34介して補機回転電機36が結合されている。伝動機構34は、ベルト、チェーンなどの無端可撓部材を用いた機構または歯車列などとすることができる。補機回転電機36は、エンジン12の運転時は発電機と機能し、エンジン補機や車両の電装品などに電力を供給する補機バッテリ(不図示)に充電を行い、また前記電装品などに直接電力を供給する。また、補機回転電機36は、エンジン12の始動の際には、補機バッテリからの電力を受け電動機としても機能する。
【0013】
エンジン12、回転電機14および自動変速機16などの制御は、走行速度など車両の運行状況や、エンジンや自動変速機の状態、運転者の要求などに基づき制御装置38が行う。運転者の要求の中で、変速機の動作状態の選択については、車室内に備えられたシフトレバー40により行われる。シフトレバー40は、変速機の動作状態に対応したいくつかのシフトポジションを有し、ポジションセンサ40aがシフトポジションを検出して、これに対応した信号を制御部38に送出する。運転者はシフトレバー40を移動させることにより、シフトポジションの選択が可能となっている。シフトポジションの例としては、主に駐車時に用いられ、変速機16を機械的にロックして車両が移動しないようにするPポジション、車両を後退走行可能とするRポジション、変速機16を中立状態すなわち原動機の駆動トルクを駆動輪へと伝達しない状態とするNポジション、車両を前進走行可能とするDポジションなどがある。Dポジションにおいては、車両速度、運転者の加速要求などに応じて適切な変速段が制御部38により選定され、流体圧制御部22の動作により変速動作が実行される。前進走行を可能とするポジションには、Dポジションの他、変速される段を限定したものとするポジション、例えばLポジション、2ポジションなどがある。
【0014】
また、エンジン12のクランクシャフトには、回転速度を検出するためのエンジン回転速度センサ42が設けられ、この出力が制御部38に送出される。また、運転者の制動要求は、車室内に備えられたブレーキペダル44の操作量をブレーキセンサ44aで検出し、これに基づき制御装置38で認識される。また、運転者の加速要求は、アクセルペダル46の操作量をアクセルセンサ46aで検出し、これの出力に基づき制御装置で認識される。
【0015】
図2には、自動変速機16の変速機構の概略が示されている。この自動変速機16は、副変速機ODと、単純連結3遊星ギア列からなる前進4速後進1速の主変速機Mとを組み合わせた5速構成となっている。図2にはまたトルクコンバータ18も示されており、図示するように直結クラッチLCを備えている。副変速機ODは、サンギアS0、キャリアC0、リングギアR0に関連して第1のワンウェイクラッチF−0とこれに並列する多板クラッチC−0およびこれと直列する多板ブレーキB−0を備えている。一方、主変速機Mは、サンギアS1〜S3、キャリアC1〜C3、リングギアR1〜R3からなる各変速要素を適宜直結した単純連結の3組のギアユニットP1,P2,P3を備え、各ギアユニットの変速要素に関連して多板クラッチC−1,C−2、バンドブレーキB−1、多板ブレーキB−2〜B−4、ワンウェイクラッチF−1および第2のワンウェイクラッチF−2が配設されている。なお、図示されていないが各クラッチおよびブレーキは、サーボ流体圧の制御でそれらの摩擦材を係合解放操作する流体圧アクチュエータであるピストンを持ったサーボ手段を備えている。
【0016】
また、自動変速機16の入力回転速度を検出するために、入力回転センサD1が副変速機ODのサンギアS0上に設けられている。回転センサは、歯車状の円板と、この円板の周縁に設置され、歯車の歯の有無によってオン信号、オフ信号を出力するピックアップとを含む。第1速から第4速においては、サンギアS0は、トルクコンバータ12のタービンと一体となって回転するので、変速機16の入力回転速度の検出を行うことができる。また、クラッチC−1またはC−2の回転速度を検出するためのクラッチ回転センサD2が、クラッチC−1またはC−2のドラム上に設けられている。さらに、自動変速機14の出力回転速度を検出するために、プロペラシャフトまたはこれと一体となって回転する軸上に出力回転センサD3が設けられている。これらのセンサD2,D3の構造は、入力回転センサD1と同様のものである。
【0017】
図3は、図2に示す変速機において、ある変速段を選択する場合の各係合要素の作動状態を示す図である。図において、「○」は、当該係合要素が係合した状態、ワンウェイクラッチに関してはロックした状態であることを示している。「△」は、当該係合要素の係合が行われるが、動力伝達とは関係のないものであることを示している。なお、シフトレバーの位置に対応して、選択される変速段の範囲は限定される。
【0018】
図3に示されるように、変速状態が中立状態(P,Nポジション)のときには、クラッチC−1,C−2が双方とも解放状態となっている。これに対し、Dポジション、Rポジションなどの駆動力が伝達可能で、走行可能状態となった場合には、クラッチC−1(前進の場合)、クラッチC−2(後退の場合)が係合状態となる。クラッチC−1またはクラッチC−2の係合動作は、シフトレバー30を操作して実行されるが、実際の係合は、シフトレバー30が操作された後、移行期間があってから完了する。これは、クラッチC−1またはC−2に流体圧が供給され、クラッチの摩擦プレートが完全に密着するまでに時間を要するからである。
【0019】
図4は、クラッチC−1,C−2にATFを供給する回路を示す図である。ATFは、エンジンにより駆動させる主オイルポンプ24または補助オイルポンプ26により供給される。二つのオイルポンプ24,26から吐出されるATFが流れる流路は、チェック弁48にて合流する。チェック弁48は、いずれか一方のオイルポンプから吐出されたATFを後流へと送り出す。好適には、その時点での吐出圧が高いオイルポンプからの流体を後流へと送る。チェック弁48の後流には1次調圧弁50が配置され、この1次調圧弁50により、これ以降の流体圧回路の基準の圧力となるライン圧に調圧がなされている。また、1次調圧弁50は、電磁弁52により制御されている。
【0020】
1次調圧弁50により調圧されたライン圧は、マニュアル弁54の入力弁に導かれる。マニュアル弁54は、運転者が操作するシフトレバーと機械的に接続されており、シフトレバーの操作により前進側のシフト位置が選択されると、ライン圧がクラッチC−1に向けて供給される。また、シフトレバーにより後退のシフト位置が選択されるとライン圧はクラッチC−2に供給される。
【0021】
また、マニュアル弁54と前進側のクラッチC−1の間の流路には、大オリフィス56と切換弁58が直列に配置される。切換弁58の開閉は、前述の制御装置38に制御されるソレノイド60により行われる。この切換弁58は、大オリフィス56を介して供給されるライン圧を、前進クラッチC−1に対して選択的に供給または遮断するためのものである。
【0022】
また、切換弁58に並列する流路が形成され、この流路には、チェックボール62と小オリフィス64が並列に設けられている。小オリフィス64の流路断面積は、大オリフィス56のそれよりも狭く設定されている。そして、切換弁58が閉じられた場合は、大オリフィス56を通過したATFは、小オリフィス64を経由してクラッチC−1に到達する。なお、チェックボール62は、クラッチC−1が係合しているときに、ここに供給する流体の量を減少させる機能を有する。また、クラッチC−1を解放するときには、オイルの流路面積を拡大して、クラッチC−1からのATFの排出を促進する機能を備えている。
【0023】
さらに、クラッチC−1と切換弁58の間の流路から分岐して、オリフィス66を介してC1アキュームレータ68が配置されている。C1アキュームレータ68は、ピストンとスプリングを備え、シフトレバーが、中立位置(N)から前進位置(D)に操作され、クラッチC−1を操作する際に、クラッチC−1のストロークを緩慢に増大させるために設けられている。
【0024】
また、チェック弁48と1次調圧弁50の間の流路から分岐して、蓄圧制御弁70を介してアキュームレータ72が配置されている。アキュームレータ72もピストンとスプリングを有している。このアキュームレータ72は、エンジンの再始動時など、主オイルポンプ24の吐出量がまだ所定値に達していない時点で、蓄えておいた高圧のATFを、蓄圧制御弁70の制御により放出する。この放出により、クラッチC−1を早期に係合することができる。
【0025】
前述のように本実施形態においては、トランスファ28の切り換えも流体圧制御部22から供給される流体圧で制御される。具体的には、1次調圧弁50とマニュアル弁54との間の流路から分岐した流路にトランスファ制御弁74を設ける。この弁74の制御により、トランスファ28の動力分配作用の制御を行うことができる。
【0026】
図5は、エンジン再始動時のクラッチC−1に供給される流体圧の特性を示した図である。エンジン12の再始動指令出力で、エンジン回転速度NEが上昇し、それに伴って、エンジンに連結され、駆動されている主オイルポンプ24も回転が上昇し、流体圧が上がる。エンジン回転速度NEは、目標であるアイドル回転速度NETGTに制御される。このとき、クラッチC−1における流体圧の立ち上がりを早める早期供給制御を行う。
【0027】
早期供給制御は、図中の期間TFASTの間、切換弁58を開ける制御である。これにより、小オリフィス64を介さずに、クラッチC−1にATFが供給され、より早い時期にクラッチC−1が係合する。さらに、クラッチC−1の係合を早期に行うために、蓄圧制御弁70を開けることにより、アキュームレータ72に蓄えられたATFを放出することもできる。また、補助オイルポンプ26も併用し、ATFの供給をより早期に立ち上げることもできる。なお、図5中、NTはトルクコンバータのタービン回転速度を示している。
【0028】
また、エンジンの始動指令がなされると、早期供給制御の開始と同時に、4輪駆動信号がオンとなる。この信号に対応してトランスファ制御弁74が制御され、トランスファ28が前後輪に動力を分配する状態、すなわち車両が4輪駆動走行を行う状態に制御される。この制御により、クラッチC−1が係合する前に4輪駆動走行を行う状態が達成される。なお、エンジン12が自動停止している状態で、4輪駆動状態に制御されている場合は、エンジン再始動時についても、この状態が引き続き維持される。
【0029】
以上のエンジン再始動時の制御に関し、後退時の場合、前述のクラッチC−1に供給される流体圧を、後退用のクラッチC−2に供給する。
【0030】
図6には、エンジン始動時の動力装置10の制御の一例が示されている。まず、シフトポジションが駆動ポジション、すなわちエンジンの動力が駆動輪に伝達可能なポジションとなっているかが判断される(S100)。これは、ポジションセンサ40aからの出力に基づきなされ、選択されたポジションがD,R,2およびLなどとなっているかにより判断される。駆動ポジションとなっていない場合は、エンジンが再始動しても、その出力トルクが駆動輪に伝達されないので、これの反力を受けて車体振動が発生することがない。よって、エンジン再始動に備える必要はなく、リターンする。駆動ポジションと判断された場合、エンジンの再始動条件が成立したかを判断する(S102)。本実施形態の場合、ブレーキペダルがオフ、バッテリの蓄電量低下、アクセルペダルがオン、車速が0でない、のいずれかが成立した場合、再始動条件の成立を判断する。信号待ちでエンジンが自動停止した際に、ブレーキペダルのオフが判断されれば、運転者は発進しようとしていると判断できるので、アクセルペダルの操作がなされる前にエンジンを再始動しておくのが好ましい。また、アクセルペダルがオンされれば、運転者は発進の意思が有るものと判断できるので、エンジンの再始動が必要となる。また、バッテリの蓄電量が低下している場合、これに充電を行うためにエンジンの運転を行うのが好ましい。エンジンの再始動条件が成立していなければ、エンジン停止状態を継続する(S104)。
【0031】
次に、アクセルペダルのオンによるエンジンの再始動か、または他の条件成立による再始動制御中にアクセルペダルがオンされたか、を判断する(S106)。アクセルペダルがオンされていると、エンジンが再始動された後、比較的大きなトルクが発生する可能性があるので、これに対応する制御を実行する。この制御は、トランスファを4輪駆動状態とする制御である(S108)。エンジンが再始動したときに、その出力トルクが前後輪の4輪に分散され、車体の振動、ショックの発生が抑制される。本実施形態の場合は、流体圧制御部22からの流体圧の供給によりクラッチの制御が実行されるが、電磁クラッチなどを用いて2輪、4輪駆動の切り換えを行うこともできる。
【0032】
4輪駆動状態となった後、エンジンの再始動を行う(S110)。また、ステップS106で、アクセルペダルがオンとなっていないと判断された場合は、現在のトランスファの状態でエンジンの始動制御を行う(S110)。
【0033】
また、アクセルペダルの操作の有無にかかわらず、エンジン再始動条件が成立した際には常に4輪駆動状態に制御するようにすることもできる。
【0034】
フルタイム式のトランスファを備える車両においては、2輪駆動と4輪駆動を切り換えるという概念がない。この切換えに代えて、フルタイム式の場合には、トランスファに備わっているセンターデフの差動作用の制限が行われる。これは、例えば、前輪側、後輪側の回転要素の間に摩擦を生じさせる要素を配置し、この間に発生する摩擦力を調整することにより達成される。より具体的には、前後輪の回転要素間に摩擦クラッチを配置し、このクラッチの係合力を調整することにより、差動作用の制限が達成される。クラッチが完全に係合した状態になると、デフがロックした状態となり、エンジンの駆動力が確実に前後輪に分配され、ショック等の発生を抑えることができる。また、ガタ要素であるデフに摩擦を生じさせることで、ガタ打ち音の発生を抑えることができる。デフの差動制限を行うクラッチは、駆動輪の切り換えを行うクラッチと同様、流体圧制御部22から供給される流体圧により制御することができる。
【0035】
以上の制御は、所定のプログラムに従って制御装置38が動作することにより実行される。したがって、制御装置38は、車両運行中のエンジンの自動停止、再始動の判断を行い、この動作を制御する制御装置として機能する。また、流体圧制御部22を介して、エンジンの出力を前後輪に分配するトランスファの動作の制御も行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の車両用動力装置の概略構成を示す図である。
【図2】 変速機の概略構成を示す図である。
【図3】 図2に示す変速機のギア選択を示す図である。
【図4】 変速機の流体圧回路の一部の概略を示す図である。
【図5】 エンジン再始動時の流体圧などの変化を表す図である。
【図6】 エンジン再始動時のトランスファ制御に係るフローチャートである。
【符号の説明】
10 車両用動力装置、12 エンジン、16 自動変速機、22 流体圧制御部、28 トランスファ、38 制御装置、74 トランスファ制御弁。

Claims (10)

  1. 動力を発生するエンジンと、
    前記エンジンの発生する動力を、流体圧制御部による流体圧制御により変速し駆動輪に伝達する変速機と、
    前記変速機の伝達する前記エンジンの発生する動力を、当該車両の前輪、後輪の一方のみに伝達するか、双方に伝達するかを切り換える駆動輪切換え装置と、
    当該車両運行中に所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを一時停止し、前記エンジン停止条件が不成立となったときにエンジンの再始動を指令する制御装置と、
    を有し、
    前記流体圧制御部は、前記エンジンの再始動時において、前記駆動輪に動力伝達可能な状態に制御されており、
    前記駆動輪切換え装置は、前記エンジンの再始動時において、前記前輪および前記後輪に動力伝達可能な状態に制御され
    前記エンジンの再始動時において、前記変速機と前記駆動輪切換え装置により、前記エンジンのトルクが前記前輪および前記後輪に伝達される、
    車両用動力装置。
  2. 請求項1に記載の車両用動力装置において、前記駆動輪切換え装置はトランスファである、車両用動力装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用動力装置において、前記変速機が前記駆動輪への動力伝達を開始する前に、前記駆動輪切換え装置が前記前輪および前記後輪に動力伝達可能な状態に制御される、車両用動力装置。
  4. 動力を発生するエンジンと、
    前記エンジンの発生する動力を、流体圧制御部による流体圧制御により変速し駆動輪に伝達する変速機と、
    前記変速機の伝達する前記エンジンの発生する動力を、当該車両の前輪および後輪へと伝達し、また前後輪の回転差を吸収するセンターデフと、
    前記センターデフの差動作用を制限可能なセンターデフクラッチと、
    当該車両運行中に所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを一時停止し、前記エンジン停止条件が不成立となったときにエンジンの再始動を指令する制御装置と、
    を有し、
    前記流体圧制御部は、前記エンジンの再始動時において、前記駆動輪に動力伝達可能な状態に制御されており、
    前記センターデフクラッチは、前記エンジンの再始動時において、前記差動作用を制限するように制御され
    前記エンジンの再始動時において、前記変速機と前記センターデフクラッチにより、前記エンジンのトルクが前記前輪および前記後輪に伝達される、
    車両用動力装置。
  5. 請求項4に記載の車両用動力装置において、前記センターデフクラッチは、前記エンジンの再始動時において、前記センターデフをロックする、車両用動力装置。
  6. 請求項4または5に記載の車両用動力装置において、前記変速機が前記駆動輪への動力伝達を開始する前に、前記センターデフクラッチが前記差動作用を制限するように制御される、車両用動力装置。
  7. 動力を発生するエンジンと、
    前記エンジンの発生する動力を、流体圧制御部による流体圧制御により変速し駆動輪に伝達する変速機と、
    前記変速機の伝達する前記エンジンの発生する動力を、当該車両の前輪および後輪へ分配するトランスファ装置と、
    当該車両運行中に所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを一時停止し、前記エンジン停止条件が不成立となったときにエンジンの再始動を指令する制御装置と、
    を有し、
    前記トランスファ装置は、前後輪の回転差を吸収する差動機構を有し、
    前記流体圧制御部は、前記エンジンの再始動時において、前記駆動輪に動力伝達可能な状態に制御されており、
    前記トランスファ装置は、前記エンジンの再始動時において、前記差動作用を制限するように制御され
    前記エンジンの再始動時において、前記変速機と前記トランスファ装置により、前記エンジンのトルクが前記前輪および前記後輪に伝達される、
    車両用動力装置。
  8. 請求項7に記載の車両用動力装置において、前記トランスファ装置は、前記エンジンの再始動時において、前輪と後輪の回転差を生じないリジット状態に制御される、車両用動力装置。
  9. 請求項7または8に記載の車両用動力装置において、前記変速機が前記駆動輪への動力伝達を開始する前に、前記トランスファ装置が前記差動作用を制限するように制御される、車両用動力装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の車両用動力装置であって、
    前記エンジンの再始動は、アクセルペダルが踏み込まれたことによる再始動である、車両用動力装置。
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