JP4734230B2 - 複素環置換ジヒドロキナゾリンおよび抗ウイルス剤としてのその使用 - Google Patents

複素環置換ジヒドロキナゾリンおよび抗ウイルス剤としてのその使用 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、複素環置換ジヒドロキナゾリンおよびその製造方法、そして更に疾患を処置および/または予防するための薬剤、特に抗ウイルス剤、殊にサイトメガロウイルスに対する抗ウイルス剤として使用する薬剤の製造のための使用に関する。
ジヒドロキナゾリンの合成については、Saito T., et al. Tetrahedron Lett., 1996
, 37, 209-212 および Wang F., et al. Tetrahedron Lett., 1997, 38, 8651-8654で述べられている。
抗ウイルス活性を有し、異なる構造を有する物質は、市場で入手可能であるが、しかしながら、常に耐性が発現する可能性がある。それゆえ、効果的処置のための新規な物質が望ましい。
それゆえ、本発明の一つの目的は、ヒトおよび動物のウイルス感染疾患を処置するための同等または改善された抗ウイルス活性を有する新規化合物を提供するにある。
驚くべきことに、本発明で述べられている複素環置換ジヒドロキナゾリンが抗ウイルス作用を有していることが見出された。
本発明は、式:
Figure 0004734230
[式中、
Figure 0004734230
は、単結合または二重結合を表し、
は、水素、アミノ、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルチオ、シアノ、ハロゲン、ニトロまたはトリフルオロメチルを表し、
は、水素、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、シアノ、ハロゲン、ニトロまたはトリフルオロメチルを表し、
は、アミノ、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルチオ、シアノ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、アルキルスルホニルまたはアルキルアミノスルホニルを表し、
または、
基R、RおよびRの一つは、水素、アルキル、アルコキシ、シアノ、ハロゲン、ニトロまたはトリフルオロメチルを表し、そして、他の二つはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、1,3−ジオキソラン、シクロペンタン環またはシクロヘキサン環を形成し、
は、水素またはアルキルを表し、
は、水素、アルキル、アルコキシ、ホルミル、カルボキシル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、アミノカルボニルまたはニトロ(ここでアルキルは、1〜3個の置換基によって置換されていてもよく、その置換基は、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシルおよびアリールからなる群から、互いに独立して選択される)を表し、
は、水素、アルキル、アルコキシ、ホルミル、カルボキシル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、アミノカルボニルまたはニトロ(ここでアルキルは、1〜3個の置換基によって置換されていてもよく、その置換基は、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシルおよびアリールからなる群から、互いに独立して選択される)を表し、
または、
およびRは、それらが結合している炭素原子と一緒になって1,3−ジオキソラン、シクロペンタン環またはシクロヘキサン環を形成し、
は、水素またはアルキルを表し、
は、水素、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルチオ、ホルミル、カルボキシル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、ニトロまたは窒素によって結合している5〜7員複素環を表し、
は、水素、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ホルミル、カルボキシル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシルまたはニトロを表し、
そして、
10は、水素、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ホルミル、カルボキシル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシルまたはニトロを表す]
の化合物およびその塩、その溶媒和物およびその塩の溶媒和物を提供する。
式(I)に包含され、下記に言及される化合物が、塩、溶媒和物および塩の溶媒和物ではない場合、本発明による化合物は、式(I)の化合物ならびにその塩、溶媒和物および塩の溶媒和物、実施態様として下記に言及される化合物ならびにその塩、溶媒和物およびその塩の溶媒和物である。
本発明による化合物は、その構造によっては、立体異性体形態(エナンチオマー、ジアステレオマー)で存在しうる。それゆえ、本発明は、エナンチオマーまたはジアステレオマーおよびそのそれぞれの混合物に関する。立体異性的に純粋な構成物は、エナンチオマーおよび/またはジアステレオマーのかかる混合物から、公知の方法で単離されうる。
本発明による化合物が、互変異性体形態で存在しうる場合は、本発明は、更にすべての互変異性体形態も提供する。
本発明に関する塩は、本発明による化合物の生理的に許容される塩である。しかしながら、それ自身、医薬適用には適切ではないが、たとえば、本発明による化合物を単離するかまたは精製するために使用されうる塩もまた提供される。
本発明による化合物の生理的に許容される塩には、鉱酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、たとえば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸および安息香酸の塩が含まれる。
本発明による化合物の生理的に許容される塩はまた、例示として且つ好ましくは、アルカリ金属塩(たとえば、ナトリウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(たとえば、カルシウム塩およびマグネシウム塩)および例示として且つ好ましくは、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、アルギニン、リシン、エチレンジアミンおよびN−メチルピペリジンのようなアンモニアまたは1〜16個の炭素原子を有する有機アミンから誘導されるアンモニウム塩のような通例の塩基の塩が含まれる。
本発明において、溶媒和物とは、溶媒分子と配位することによって、固体または液体状態の複合体を形成する本発明による化合物の形態である。水和物は、配位が水とおこなわれる特別な形態の溶媒和物である。
本発明では、別途述べない限り、置換基は、次の意味を有する:
アルキル自体およびアルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、アルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アルキルアミノスルホニルおよびアルコキシカルボニル中の“アルコ(alk)”および“アルキル(alkyl)”は、一般的には、1〜6個まで、好ましくは、1〜4個まで、特に好ましくは1〜3個の炭素原子を有する直鎖または分枝状のアルキル基であり、例示として且つ好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルである。
アルコキシは、例示として且つ好ましくは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシおよびn−ヘキソキシである。
アルキルチオは、例示として且つ好ましくは、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、tert−ブチルチオ、n−ペンチルチオおよびn−ヘキシルチオである。
アルキルアミノは、一つまたは二つのアルキル置換基(互いに独立して選択される)を有するアルキルアミノ基であり、例示として且つ好ましくは、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、tert−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノ、n−ヘキシルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ、N−メチル−N−n−プロピルアミノ、N−イソプロピル−N−n−プロピルアミノ、N−tert−ブチル−N−メチルアミノ、N−エチル−N−n−ペンチルアミノおよびN−n−ヘキシル−N−メチルアミノである。C−C−アルキルアミノは、たとえば、1〜3個の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基であるか、またはそれぞれのアルキル置換基につき1〜3個の炭素原子を有するジアルキルアミノ基である。
アルキルアミノカルボニルは、一つまたは二つのアルキル置換基(互いに独立して選択される)を有するアルキルアミノカルボニル基であり、例示として且つ好ましくは、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、n−プロピルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニル、tert−ブチルアミノカルボニル、n−ペンチルアミノカルボニル、n−ヘキシルアミノカルボニル、N,N−ジメチルアミノカルボニル、N,N−ジエチルアミノカルボニル、N−エチル−N−メチルアミノカルボニル、N−メチル−N−n−プロピルアミノカルボニル、N−イソプロピル−N−n−プロピルアミノカルボニル、N−tert−ブチル−N−メチルアミノカルボニル、N−エチル−N−n−ペンチルアミノカルボニルおよびN−n−ヘキシル−N−メチルアミノカルボニルである。C−C−アルキルアミノカルボニルは、たとえば、1〜3個の炭素原子を有するモノアルキルアミノカルボニル基であるか、またはそれぞれのアルキル置換基につき1〜3個の炭素原子を有するジアルキルアミノカルボニル基である。
アルキルスルホニルは、例示として且つ好ましくは、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、n−ペンチルスルホニルおよびn−ヘキシルスルホニルである。
アルキルアミノスルホニルは、一つまたは二つのアルキル置換基(互いに独立して選択される)を有するアルキルアミノスルホニル基であり、例示として且つ好ましくは、メチルアミノスルホニル、エチルアミノスルホニル、n−プロピルアミノスルホニル、イソプロピルアミノスルホニル、tert−ブチルアミノスルホニル、n−ペンチルアミノスルホニル、n−ヘキシルアミノスルホニル、N,N−ジメチルアミノスルホニル、N,N−ジエチルアミノスルホニル、N−エチル−N−メチルアミノスルホニル、N−メチル−N−n−プロピルアミノスルホニル、N−イソプロピル−N−n−プロピルアミノスルホニル、N−tert−ブチル−N−メチルアミノスルホニル、N−エチル−N−n−ペンチルアミノスルホニルおよびN−n−ヘキシル−N−メチルアミノスルホニルである。C−C−アルキルアミノスルホニルは、たとえば、1〜3個の炭素原子を有するモノアルキルアミノスルホニル基であるか、またはそれぞれのアルキル置換基につき1〜3個の炭素原子を有するジアルキルアミノスルホニル基である。
アルキルカルボニルは、例示として且つ好ましくは、アセチルおよびプロパノイルである。
アルコキシカルボニルは、例示として且つ好ましくは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、n−ペントキシカルボニルおよびn−ヘキソキシカルボニルである。
アリールは、一般に6〜14個の炭素原子を有する単環〜三環の芳香族炭素環基であり、例示として且つ好ましくは、フェニル、ナフチルおよびフェナントレニルである。
窒素によって結合している5〜7員複素環は、窒素によって結合している単環式非芳香族複素環であって、通例5〜7個、好ましくは、5または6個の環原子を有し、且つN、O、S、SO、SOより成る群から2個まで、好ましくは、1個までの更なるヘテロ原子および/またはヘテロ基(hetero group)を有する。この複素環は、飽和していてもよいし、一部不飽和であってもよい。例示として且つ好ましくは、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルおよびチオモルホリニルのようなO、NおよびSより成る群から1個までの更なるヘテロ原子を有する5または6員の単環式飽和複素環が優先される。
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素であり、好ましくは、フッ素および塩素である。
炭素原子上の記号*は、この炭素原子の位置での立体配置に関して、本発明では、化合物が鏡像異性的に純粋な形態で存在し、90%以上(>90%ee)の鏡像異性体過剰率を意味するものとして理解されるものであることを意味する。
式(I)の化合物の中で、
Figure 0004734230
が、単結合または二重結合を表し、
が、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルチオ、フッ素または塩素を表し、
が、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルチオ、フッ素または塩素を表し、
が、C−C−アルキル、シアノ、フッ素、塩素、ニトロまたはトリフルオロメチルを表し、
または、
基R、RおよびRの一つが、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、シアノ、ハロゲン、ニトロまたはトリフルオロメチルを表し、そして、他の二つが、それらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロペンタン環またはシクロヘキサン環を形成し、
が、水素を表し、
が、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、カルボキシル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルアミノまたはニトロを表し、
が、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、カルボキシル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルアミノまたはニトロを表し、
または、
およびRが、それらが結合している炭素原子と一緒になって1,3−ジオキソランを形成し、
が、水素またはメチルを表し、
が、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、カルボキシル、アミノカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、トリフルオロメチル、フッ素、塩素、シアノ、ヒドロキシルまたはニトロを表し、
が、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フッ素、塩素、シアノまたはヒドロキシルを表し、
そして、
10が、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フッ素、塩素、シアノまたはヒドロキシルを表す、
こうした化合物が優先される。
これらのうち、
Figure 0004734230
が、単結合または二重結合を表し、
が、水素、メチル、メトキシ、メチルチオ、フッ素または塩素を表し、
が、水素を表し、
が、メチル、シアノ、フッ素、塩素、ニトロまたはトリフルオロメチルを表し、
が、水素を表し、
が、水素、メチル、メトキシ、フッ素または塩素を表し、
が、水素、メチル、メトキシ、フッ素または塩素を表し、
が、水素を表し、
が、アミノカルボニル、フッ素、塩素、シアノまたはヒドロキシルを表し、
が、水素を表し、
そして、
10が、水素を表す、
式(I)の化合物が特に優先される。
式(I)において、
Figure 0004734230
が単結合を表す、式(I)のこうした化合物もまた優先される。
式(I)において、Rが、水素、メチル、メトキシまたはフッ素を表す式(I)のこうした化合物もまた優先される。
これらのうち、Rがメトキシを表す式(I)のこうした化合物が特に優先される。
式(I)において、Rが、フェニル環の結合部位(point of attachment)に対するオルト位を介してフェニル環に結合している、式(I)のこうした化合物もまた優先される。本発明では、基R、RおよびRによって置換されるフェニル環の結合部位は、式(I)に従って、ジヒドロキナゾリンの二つの窒素原子の一つに結合するフェニル環の炭素原子であることを意味するものと理解されるべきである。
式(I)において、Rが、メトキシを表し、且つRが、フェニル環の結合部位に対するオルト位を介してフェニル環に結合している、こうした式(I)の化合物が特に優先される。
式(I)において、Rが、水素を表す、こうした式(I)の化合物もまた優先される。
式(I)において、Rが、トリフルオロメチル、塩素、メチル、イソプロピルまたはtert−ブチルを表す、こうした式(I)の化合物もまた優先される。
これらのうち、式(I)において、Rが、トリフルオロメチル、塩素またはメチルを表す、こうした式(I)の化合物が特に優先される。
式(I)において、Rが、フェニル環の結合部位に対するオルト位を介してフェニル環に結合しており、且つRが、フェニル環の結合部位に対するメタ位を介してフェニル環に結合しており、その位置がRの位置の反対側にある、こうした式(I)の化合物もまた優先される。
式(I)において、Rが、フェニル環の結合部位に対するオルト位を介してフェニル環に結合しており、Rが、トリフルオロメチル、塩素またはメチルを表し、且つRが、フェニル環の結合部位に対するメタ位を介してフェニル環に結合しており、その位置がRの位置の反対側にある、こうした式(I)の化合物が特に優先される。
式(I)において、Rが水素を表す、こうした化合物もまた優先される。
式(I)において、Rが、水素、メチル、メトキシ、フッ素または塩素を表す、こうした化合物もまた優先される。
式(I)において、Rが、水素、メチル、メトキシまたはフッ素を表す、こうした化合物もまた優先される。
式(I)において、Rが水素を表す、こうした化合物もまた優先される。
式(I)において、Rがフッ素を表す、こうした化合物もまた優先される。
式(I)において、Rがフッ素を表し、且つRが、式:
Figure 0004734230
中で描かれているようにジヒドロキナゾリンの芳香環系(aromatic system)に結合している、こうした化合物が特に優先される。
式(I)において、Rが水素を表す、こうした化合物もまた優先される。
これらの中で、R10が、水素、メチルまたはフッ素を表す、式(I)のこうした化合物が特に優先される。
基のそれぞれの組み合わせまたは好ましい組み合わせにおいて与えられた特定の基の定義は、各場合において与えられた基の組み合わせとは無関係に、基の他の組み合わせの定義によっても要求されるように置き換えられる。
上記に述べられた一つまたはそれ以上の好ましい範囲の組み合わせが、最も特に優先される。
この発明は、更に、
方法[A]に従って、
式:
Figure 0004734230
(式中、
Figure 0004734230
、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、上記の定義と同様であり、
そして、
11は、好ましくはメチルまたはエチルであるアルキルを表す)の化合物を塩基と反応させること、
または、
方法[B]に従って、
式:
Figure 0004734230
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、上記の定義と同様である)の化合物を、還元剤との反応によって、
式:
Figure 0004734230
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、上記の定義と同様である)の化合物に変換すること、
を含んでなる式(I)の化合物を製造する方法を提供する。
方法[A]による反応は、一般に、不活性溶媒中、好ましくは、室温から溶媒の還流温度までの温度範囲において、常圧で行われる。
適切な塩基は適宜、水性溶液中で、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物、または炭酸セシウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩であって、水中の水酸化ナトリウムが優先される。
適切な不活性溶媒は、たとえば、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールまたはtert−ブタノールのようなアルコール、または溶媒の混合物であり、ジオキサンまたはテトラヒドロフランが優先される。
方法[B]による反応は適宜、不活性溶媒中、好ましくは、0℃から室温までの温度範囲において、常圧で行われる。
適切な還元剤は、たとえば、錫/塩酸、またはパラジウム−炭素、白金、酸化白金、ラニーニッケル、Rh(acac)(cod)−2PPhのような触媒を用いる水素での水素添加であり、そして、更にヒドリド供与体と酸との組み合わせである。
適切なヒドリド供与体は、たとえば、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、BH−THF、[FCC(O)O]BH・THFまたはトリエチルシランである。
適切な酸は、たとえば、酢酸またはトリフルオロ酢酸のようなカルボン酸である。
酢酸を溶媒として、水素化シアノホウ素ナトリウム/氷酢酸が優先される。
適切な不活性溶媒は、たとえば、メタノール、エタノールまたはイソプロパノールのようなアルコール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランまたはジオキサンのようなエーテルであり、エタノールが優先される。
式(Ib)の化合物は、方法[A]に従って製造することができる。
式(II)の化合物は、公知であるか、または式:
Figure 0004734230
(式中、R、R、R10およびR11は、上記の定義と同様である)の化合物を、二段階反応で、まず、式:
Figure 0004734230
(式中、R、RおよびRは、上記の定義と同様である)の化合物と反応させ、そして、次いで、式:
Figure 0004734230
(式中、
Figure 0004734230
、R、R、RおよびRは、上記の定義と同様である)の化合物と反応させることによって製造することができる。
反応工程の両方とも、一般的には、不活性溶媒中、好ましくは、室温から100℃までの温度範囲で、常圧のもとで行われる。二番目の工程では適宜、反応混合物にシリカゲルを加える。この反応では、好ましくは、最初と二番目の工程の間にワークアップがなされる。
適切な不活性溶媒は、たとえば、メチレンクロリド、トリクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、1,2−ジクロロエタンまたはトリクロロエチレンのようなハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、ブチル−tert−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル、ベンゼン、キシレン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサンまたは鉱物油留分のような炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリルまたは酢酸エチルのような他の溶媒、または溶媒の混合物であり、メチレンクロリドが優先される。
式(IV)の化合物は、公知であるか、または対応する出発原料から公知の方法で合成することができる。
式(V)の化合物は、公知であるか、または対応する出発原料から公知の方法によって合成することができる(たとえば、J. Chang-Fong, et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 2002, 12, 155-158; Y. Nakamura,et al., Org. Lett. 2002, 4, 2317-2320; L. D. Basanagoudar, et al., Ind. J. Chem. 1991, 30B, 1014-1017; S.B. Rajur, et al., Ind. J. Chem. 1989, 28B, 1065-1068; A. C. Cheng, et al., J. Org. Chem., 1982, 47, 5258-5262):
Figure 0004734230
この目的のために必要な出発原料は、公知であるか、または対応する出発原料から公知の方法で合成されうる。
式(III)の化合物は、公知であるか、または式:
Figure 0004734230
(式中、R、R、R10および、R11は、上記の定義と同様である)の化合物をトリフェニルホスフィンおよび四塩化炭素と反応させることによって製造することができる。
この反応は、一般に、不活性溶媒中、塩基の存在下で、好ましくは、室温から50℃までの温度範囲において、常圧で行われる。
適切な不活性溶媒は、たとえば、ジエチルエーテル、ブチル−tert−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル、ベンゼン、キシレン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサンまたは鉱物油留分のような炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリルまたはピリジンのような他の溶媒であり、アセトニトリルが優先される。
適切な塩基は、たとえば、炭酸セシウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩およびアルカリ土類金属炭酸塩、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンまたはピリジンのようなアミンであり、トリエチルアミンが優先される。
式(VI)の化合物は、公知であるか、または対応する出発原料から公知の方法、たとえば、下記の合成スキームによるヘック反応(Heck reaction)またはウィティッヒ−ホーナー反応(Wittig-Horner reaction)によって合成することができる。
ヘック反応:
Figure 0004734230
ウィティッヒ−ホーナー反応:
Figure 0004734230
この目的のために必要な出発原料は、公知であるか、または対応する出発原料から公知の方法で合成することができる。
本発明による化合物の製造は、下記の合成スキームによって図解することができる。
合成スキーム:
Figure 0004734230
本発明による一般式(I)の化合物は、予測できなかった驚くべき範囲の効果を示す。これらは、ヘルペスウイルス科(Herpes viridae)(ヘルペスウイルス(Herpes viruses))の群に属する例(representatives)、殊にサイトメガロウイルス(CMV)、特にヒトサイトメガロウイルス(HCMV)に対し抗ウイルス効果を示す。
例示として挙げることができる適応範囲は以下の通りである:
1)エイズ患者におけるHCMV感染症(網膜炎、肺炎、胃腸感染症)の処置および予防。
2)しばしば生命にかかわるHCMV肺炎または脳炎、ならびに胃腸および全身的HCMV感染症を発症する骨髄および臓器移植患者におけるサイトメガロウイルス感染症の処置および予防。
3)新生児および小児におけるHCMV感染症の処置および予防。
4)妊婦における急性HCMV感染症の処置。
5)癌および癌処置に伴う免疫抑制性患者におけるHCMV感染症の処置。
6)HCMV介在性腫瘍進行を遅延させることを標的としているHCMV陽性の癌患者の処置(J. Cinatl et al., FEMS Microbiology Reviews 2004, 28, 59-77参照)。
本発明は、更に、疾患、特にウイルス感染症、殊に上記に言及したウイルスによる感染症、およびそれによって引き起こされる感染性疾患の処置および/または予防のための本発明による化合物の使用を提供する。以下において、ウイルス感染症とは、ウイルスによる感染症とウイルスによる感染症によって引き起こされる疾患の両方を意味するものと理解されるべきである。
本発明は、更に、疾患、特に上記に言及された疾患の処置および/または予防のための本発明による化合物の使用を提供する。
本発明は、更に、疾患、特に上記に言及された疾患を処置および/または予防する薬剤を製造するための本発明による化合物の使用を提供する。
本発明による化合物は、ヘルペスウイルス科の群に属する例による感染症、特にサイトメガロウイルス、殊にヒトサイトメガロウイルスによる感染症の予防および/または処置に適切な薬剤を製造するのに使用されるのが好ましい。
本発明は、更に、抗ウイルス的に有効な量の本発明による化合物を用いて、疾患、特に上記に言及された疾患の処置および/または予防方法を提供する。
本発明は、更に、本発明による少なくとも1つの化合物および特に、上記疾患の処置および/または予防のための少なくとも1つまたはそれ以上の更なる活性化合物を含んでなる薬剤を提供する。組み合わせに適切であるものとして、例示として且つ優先度によって挙げることができる活性化合物は、ガンシクロビルまたはアシクロビルのような抗ウイルス活性化合物である。
本発明による化合物は、全身的および/または局所的に作用することができる。この目的には、これらを、たとえば、経口、非経口、肺、鼻、舌下、舌、バッカル、直腸、皮膚、経皮、結膜または耳のルート、あるいは、インプラントまたはステントのような適切な方法で投与することができる。
こうした投与ルートのために、本発明による化合物を適切な投与形態で投与することが可能である。
先行技術に述べられているように作用し、且つ速やかにおよび/または改変された形態で本発明による化合物を送達する投与形態が経口投与に適切であり、当該投与形態は、たとえば、錠剤(非被覆錠剤および被覆錠剤であって、被覆錠剤は、たとえば、腸溶性被覆またはその溶解を遅らせるかあるいは不溶性であり、そして、本発明による化合物の放出を制御する被覆を施された錠剤)、速やかに口腔内で分解する錠剤、またはフィルム/ウェファー(films/wafers)、フィルム/凍結乾燥物(films/lyophilizates)、カプセル(たとえば、ハードまたはソフトゼラチンカプセル)、糖衣錠、顆粒剤、ペレット、散剤、乳化液、懸濁液、エアロゾルまたは溶液のような結晶形態および/または非晶形態および/または溶存形態の形で本発明による化合物を含んでなる。
非経口投与では、吸収ステップを回避するか(たとえば、静脈内、動脈内、心臓内、髄腔内、または腰椎内)、または吸収を介在して(たとえば、筋肉内、皮下、皮内、経皮的または腹腔内)おこなうことができる。非経口投与に適した投与形態には、とりわけ、溶液、懸濁液、乳化液、凍結乾燥物、または無菌散剤の形態での注射および点滴製剤がある。
他の投与ルートに適切な例は、たとえば、吸入医薬形態(とりわけ、粉末吸入器、ネブライザ)、鼻用点滴剤/液剤/スプレー;舌、舌下、または口内へ投与する錠剤、フィルム/ウェファーまたはカプセル剤、坐剤、眼または耳用製剤、膣用カプセル、水溶性懸濁液(ローション、振蕩剤)、脂肪親和性懸濁液、軟膏、クリーム、経皮処置方式、ミルク、ペースト、発泡剤、ダスティングパウダー(dusting powders)、インプラントまたはステントである。
本発明による活性化合物は、上述した投与形態に変換することができる。これは、不活性な非毒性の薬学的に許容される補助剤と混和することによって、それ自体公知の方法で行うことができる。こうした補助剤には、とりわけ、担体(たとえば、微結晶セルロース、乳糖、マンニトール)、溶媒(たとえば、液体ポリエチレングリコール)、乳化剤および分散剤または湿潤剤(たとえば、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリオキシソルビタンオレアート)、結合剤(たとえば、ポリビニルピロリドン)、合成および天然高分子(たとえば、アルブミン)、安定化剤(たとえばアスコルビン酸のような、たとえば抗酸化剤)、着色剤(たとえば酸化鉄のような、たとえば無機色素)および味および/または匂いのマスキング剤が含まれる。
本発明は、更に、本発明による少なくとも一つの化合物を、通常、一つまたはそれ以上の不活性な非毒性の薬学的に適切な補助剤と一緒に含んでなる薬剤、および、上記に言及された目的のためのその使用を提供する。
通例、有効な結果を達成するためには、約0.001〜10mg/kg(体重)、好ましくは、約0.01〜5mg/kgの静脈への投与量で投与することが、有利であることが立証されており、経口投与の量は、約0.01〜50mg/kg(体重)、好ましくは、0.1〜25mg/kgである。
しかしながら、適宜、体重、適用ルート、活性化合物に対する個人の応答、製剤方法および適用がなされる時間または間隔いかんによって、上述した量を逸脱することも必要でありうる。したがって、ある場合では、上述の最小量より少ない量で済ますことで足りることができ、一方、他の場合では、上述の上限を超えなければならない。より多い量を適用する場合は、それらの量を一日にわたり、複数回の個々の投与量に分割することが望ましいといえる。
以下に述べる試験および実施例におけるパーセンテージデータは、特に指示しない限り、重量パーセンテージによるものであり、部も重量部によるものである。溶媒比、希釈比、および液体/液体溶液の濃度データは、それぞれの場合、容積(volume)に基づくものである。
A.実施例
略語:
Figure 0004734230
概括的なLC−MSおよびHPLC方法:
方法1(分析HPLC):カラム:Kromasil C18 60mm×2mm;温度:30℃;流速:0.75ml/分;移動相A:0.005M HClO、移動相B:アセトニトリル;グラジエント:→0.5分 98%A→4.5分 10%A→6.5分 10%A。
方法2(分取HPLC):カラム:GromSil C18、250mm×30mm;流速:50ml/分;実行時間(run time):38分;移動相A:水、移動相B:アセトニトリル;グラジエント:10%B(3分)→90%B(31分)→90%B(34分)→10%B(34.01分);UV検出:210nm。
方法3(LC−MS):カラム:GromSil 120(ODS−4 HE、50mm×2.0mm)、3μm;移動相A:水1l+50%強度ギ酸1ml、移動相B:アセトニトリル1l+50%強度ギ酸1ml;グラジエント:0.0分 100%A→0.2分 100%A→2.9分 30%A→3.1分 10%A→4.5分 10%A;オーブン:55℃;流速:0.8ml/分;UV検出:208−400nm。
方法4(分取HPLC、エナンチオマーの分離):カラム:セレクター ポリ(N−メタクリロイル−L−ロイシン−1−メチルアミド)を使用して、キラルシリカゲルセレクター(chiral silica gel selector)を充填している機材KBD 8361(250mm×30mm);温度:23℃;移動相:メチルtert−ブチルエーテル;流速:100ml/分;化合物をMTBE/酢酸エチル(9:1)中で溶解する。
方法5(LC−MS):カラム:GromSil 120 ODS−4 HE 50mm×2mm、3.0μm;移動相A:水+500μlの50%強度ギ酸/l、移動相B:アセトニトリル+500μlの50%強度ギ酸/l、グラジエント:0.0分 0%B→2.9分 70%B→3.1分 90%B→4.5分 90%B;オーブン:50℃;流速:0.8ml/分;UV検出:210nm。
方法6(LC−MS):機器:Micromass Quattro LCZ、HP1100;カラム:Symmetry C18、50mm×2.1mm、3.5μm;移動相A:アセトニトリル+0.1%ギ酸、移動相B:水+0.1%ギ酸;グラジエント:0.0分 10%A→4.0分 90%A→6.0分 90%A;オーブン:40℃;流速:0.5ml/分;UV検出:208−400nm。
方法7(LC−MS):カラム:GromSil 120 ODS−4 HE、50mm×2.0mm、3μm;移動相A:水1l+50%強度ギ酸1ml、移動相B:1lアセトニトリル+50%強度ギ酸1ml;グラジエント:0.0分 100%A→0.2分 100%A→2.9分 30%A→3.1分 10%A→4.5分 10%A;オーブン:55℃;流速:0.8ml/分;UV検出:208−400nm。
方法8(LC−MS):MS機器型:Micromass ZQ;HPLC機器型:Waters Alliance 2795;カラム:Merck Chromolith SpeedROD RP−18e 50mm×4.6mm;移動相A:水+500μlの50%強度ギ酸/l;移動相B:アセトニトリル+500μlの50%強度ギ酸/l;グラジエント:0.0分 10%B→3.0分 95%B→4.0分 95%B;オーブン:35℃;流速:0.0分 1.0ml/分→3.0分 3.0ml/分→4.0分 3.0ml/分;UV検出:210nm。
方法9(分取HPLC、エナンチオマーの分離):カラム:Daicel silica gel phase Chiralpak AD;移動相:イソヘキサン/エタノール/ジエチルアミン(90/10/0.02;v/v/v)。
出発原料
一般的手順[A]:2−ニトロ桂皮酸のメタノールを用いてのエステル化
517.7mmolの2−ニトロ桂皮酸を、最初に600mlのメタノールに加え、次いで、濃硫酸20滴を加え、この混合物を還流下で72時間加熱する。反応が終了した後(反応は、TLCでモニターする)、反応溶液を氷浴中で冷却する。形成する結晶を吸引しながら濾別する。次いで、母液を少し濃縮し、次に、この操作の間に形成する結晶を吸引しながら濾別する。両方のフラクションを集め、室温でメタノールで再結晶する。
実施例1A
メチル (2E)−3−(2−ニトロフェニル)プロペノアート
Figure 0004734230
100.0g(517.7mmol)の2−ニトロ桂皮酸から出発して、一般的手順[A]によって、目的物72.6g(理論量の68%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.21分
一般的手順[B]:ヘックカップリングによる2−ハロゲン置換アニリンからの置換2−アミノ桂皮酸誘導体の合成
一頚フラスコ中で、最初に、1.0当量のアリールハライドをアセトニトリル中で、1.6当量のアクリル酸メチル、2.0当量のトリエチルアミン、0.03当量の酢酸パラジウム(II)および0.03当量のトリ−O−トリルホスフィン(約1M溶液)に添加する。この混合物を還流下で、48時間攪拌する。反応が終了した後(反応は、TLCでモニターする)、溶媒を除去する。残渣をシクロヘキサン/酢酸エチル=8:2v/vを用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する。
実施例2A
メチル (2E)−3−[2−アミノ−3−フルオロフェニル]プロペノアート
Figure 0004734230
42.00g(221.04mmol)の2−ブロモ−6−フルオロアニリンから出発して、一般的手順[B]によって、目的物29.66g(理論量の68%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.14分
MS(ESIポジティブ):m/z=196(M+H)
実施例3A
メチル 2−アミノ−3−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソ−1−プロペニル]ベンゾアート
Figure 0004734230
2.00g(8.69mmol)のメチル 2−アミノ−3−ブロモベンゾアートから出発して、一般的手順[B]によって、目的物1.29g(理論量の60%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.42分
MS(ESIポジティブ):m/z=236(M+H)
実施例4A
メチル (2E)−3−[2−アミノ−3,5−ジフルオロフェニル]−2−プロペノアート
Figure 0004734230
3.00g(14.42mmol)の2−ブロモ−4,6−ジフルオロアニリンから出発して、一般的手順[B]によって、目的物1.41g(理論量の45%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.23分
MS(ESIポジティブ):m/z=214(M+H)
実施例5A
メチル 4−アミノ−3−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソ−1−プロペニル]ベンゾアート
Figure 0004734230
25.00g(90.23mmol)のメチル 4−アミノ−3−ヨードベンゾアートから出発して、一般的手順[B]によって、目的物24.31g(理論量の92%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.71分
MS(ESIポジティブ):m/z=278(M+H)
実施例6A
メチル (2E)−3−[2−アミノ−5−シアノフェニル]−2−プロペノアート
Figure 0004734230
1.90g(9.64mmol)の3−ブロモ−4−アミノベンゾニトリルから出発して、一般的手順[B]によって、目的物1.28g(理論量の50%)が得られる。
HPLC(方法1):R=2.85分
MS(DCIポジティブ):m/z=220(M+NH
一般的手順[C]:ウィティッヒ−ホーナー反応による2−ハロゲン置換ベンズアルデヒドからの置換2−ニトロ桂皮酸誘導体の合成
100mlの一頚フラスコ中で、27.5mmolのメチル ジエチルホスホノアセタート(methyl diethylphosphonoacetate)、25.0mmolのベンズアルデヒドおよび27.5mmolの水酸化リチウムをテトラヒドロフラン中に懸濁させる。反応が終了した後(反応は、TLCでモニターする)、同量の水をこの混合物に加える。水相を酢酸エチルで三回抽出する。集められた有機相を、次いで、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次に、溶媒を除去する。目的物は、更に精製せずに、室温で高真空下で乾燥する。不純物が多く存在する場合は、この目的物を、シクロヘキサン/酢酸エチルを用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することができる。
実施例7A
メチル (2E)−3−(3−メトキシ−2−ニトロフェニル)−2−プロペノアート
Figure 0004734230
2.00g(11.04mmol)の3−メトキシ−2−ニトロベンズアルデヒドから出発して、一般的手順[C]によって、目的物2.46g(理論量の92%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.37分
MS(ESIポジティブ):m/z=238(M+H)
実施例8A
メチル (2E)−3−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−プロペノアート
Figure 0004734230
20.0g(118.3mmol)の5−フルオロ−2−ニトロベンズアルデヒドから出発して、一般的手順[C]によって、目的物7.25g(理論量の27%)が得られる。
MS(DCI):m/z=243(M+NH
一般的手順[D]:ベンジルハライドから2−ニトロベンズアルデヒドの製造
10.0mmolのベンジルハライド、4Åの分子ふるい(molecular sieve)4.1gおよび20.0mmolのN−メチルモルホリン N−オキシドを45mlのアセトニトリル中に懸濁させる。変換が完了するまで(反応は、TLCでモニターする)、混合物を室温で攪拌する。反応終了後、分子ふるいを濾別し、溶媒を蒸発させ、次に、残渣を酢酸エチル中に再び加える。この溶液は、最初1N塩酸で、次いで、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を分離し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥し、次に、この溶媒を再度蒸発させる。分析検査によると、粗生成物は十分純粋であり、そのまま更に反応させることができる。
実施例9A
2−フルオロ−6−ニトロベンズアルデヒド
Figure 0004734230
2.00g(8.55mmol)の3−フルオロ−6−ニトロベンジルブロミドから出発して、一般的手順[D]によって、目的物1.09g(理論量の75%)が得られる。
HPLC(方法1):R=3.58分
一般的手順[E]:2−ニトロ桂皮酸誘導体のニトロ基の還元
アルゴン雰囲気下で、25mmolのニトロ化合物および125mmolの塩化錫(II)二水和物を最初に、250mlの二頚フラスコ中で60mlの無水エタノール中に加える。この懸濁液を還流下で30分間攪拌すると、透明な溶液が生成される。次いで、この溶液を、室温まで冷却し、続いて、氷水に注ぐ。固体の炭酸水素ナトリウムか、あるいは、飽和炭酸ナトリウム溶液のどちらかを用いて、pHをpH=7〜8に調整する。次いで、60mlの酢酸エチルを加え、沈殿した錫塩を珪藻土(kieselguhr)(厚さが約1cmの層)を通過させて濾別する。有機相を分離し、次に水相を酢酸エチルで再度一回抽出する。有機相を集め、飽和塩化ナトリウム溶液で一回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次に、溶媒をもとの容量の約半分まで濃縮する。次いで、ニトロ化合物の重量の1%に相当する活性炭を加え、次に、この混合物を還流下で30分間加熱する(溶液の色が、変化する)。活性炭を濾別し、溶媒を除去する。残渣を高真空のもとで乾燥し、次いで、更に精製を行わずそのまま次の工程に使用する。
実施例10A
メチル (2E)−3−[2−アミノフェニル]プロペノアート
Figure 0004734230
15.00g(72.34mmol)のニトロ化合物から出発して、一般的手順[E]によって、目的物12.05g(理論量の94%)が得られる。
LC−MS(方法6):R=3.29分
実施例11A
メチル 3−[2−アミノ−6−フルオロフェニル]プロペノアート
Figure 0004734230
7.25g(32.2mmol)の実施例8Aからのニトロ化合物から出発して、一般的手順[E]によって、目的物5.0g(理論量の58%)が得られる。
HPLC(方法1):R=3.33分
一般的手順[F]:置換アニリンのアペル反応(Appel reaction)によるイミノホスホランの合成
50mlの一頚フラスコ中で、10.0mmolの2−アミノ桂皮酸エステル、20.0mmolのトリフェニルホスフィン、100.0mmolの四塩化炭素および100.0mmolのトリエチルアミンを20mlのアセトニトリルに溶解する。この混合物を室温で2時間攪拌する。反応が終了した後(反応は、TLCまたは分析HPLCでモニターする)、溶媒を減圧下で除去し、次に、残渣をシクロヘキサン/酢酸エチル=7:3を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する。
実施例12A
メチル (2E)−3−{3−フルオロ−2−[(トリフェニルホスホラニリデン)アミノ]フェニル}プロペノアート
Figure 0004734230
29.3g(150.1mmol)の実施例2Aからのアミン化合物から出発して、一般的手順[F]によって、目的物55.0g(理論量の80%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.46分
MS(ESIポジティブ):m/z=456(M+H)
実施例13A
メチル (2E)−3−{5−フルオロ−2−[(トリフェニルホスホラニリデン)アミノ]フェニル}プロペノアート
Figure 0004734230
50.0g(256.2mmol)の実施例11Aからのアミン化合物から出発して、一般的手順[F]によって、目的物89.6g(理論量の77%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.36分
MS(ESIポジティブ):m/z=456(M+H)
実施例14A
メチル (2E)−3−{5−シアノ−2−[(トリフェニルホスホラニリデン)アミノ]フェニル}プロペノアート
Figure 0004734230
1.24g(4.60mmol)の実施例6Aからのアミン化合物から出発して、一般的手順[F]によって、目的物2.12g(理論量の92%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.42分
MS(ESIポジティブ):m/z=463(M+H)
一般的手順[G]:tert-ブチルオキシカルボニルを用いるインドールの保護
7.6mmolのインドールと9.2mmolのジ−tert−ブチルカルボナート(di-tert-butyl carbonate)を最初に16mlのアセトニトリル中に加え、次いで、0.8mmolの4−ジメチルアミノピリジンを加える。この混合物を室温で16時間攪拌する。反応が終了した後(反応は、TLCでモニターする)、25mlの酢酸エチルをこの反応溶液に加える。有機相を50mlの水および50mlの飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。
実施例15A
tert−ブチル 4−メチルインドール−1−カルボキシラート
Figure 0004734230
1.0g(7.6mmol)の4−メチルインドールから出発して、一般的手順[G]によって、目的物1.8g(理論量の98%)が得られる。
HPLC(方法1):R=5.50分
MS(ESIポジティブ):m/z=232(M+H)
実施例16A
tert−ブチル 4−フルオロインドール−1−カルボキシラート
Figure 0004734230
3.0g(22.2mmol)の4−フルオロインドールから出発して、一般的手順[G]によって、目的物5.1g(理論量の97%)が得られる。
HPLC(方法1):R=5.53分
MS(ESIポジティブ):m/z=236(M+H)
実施例17A
tert−ブチル 6−メチルインドール−1−カルボキシラート
Figure 0004734230
3.0g(22.9mmol)の6−メチルインドールから出発して、一般的手順[G]によって、目的物5.2g(理論量の96%)が得られる。
HPLC(方法1):R=5.68分
MS(ESIポジティブ):m/z=232(M+H)
一般的手順[H]:インドール−2−カルボン酸エステルの製造
アルゴン雰囲気下で、7.8mmolのtert−ブチル インドール−1−カルボキシラートを30mlの無水THF中に溶解し、この混合物を−78℃まで冷却する。11.7mmolのtert−ブチルリチウム(ペンタン中1.7M)をゆっくり加える。この混合物を、−78℃で60分間攪拌し、23.3mmolのエチル クロロホルマート
をゆっくり加え、次に、この混合物を−78℃で10分間攪拌する。次いで、30分間にわたって、この混合物を室温まで暖め、次に、この温度で更に60分間この混合物を攪拌する。氷冷しながら、10mlの水を加え、そして、この混合物を酢酸エチル25mlで抽出する。水相を酢酸エチル(2×25ml)で抽出する。有機抽出物を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相 シクロヘキサン/酢酸エチル=25:1)で精製する。
実施例18A
1−tert−ブチル 2−エチル 4−メチルインドール−1,2−ジカルボキシラート
Figure 0004734230
1.8g(7.8mmol)のBocによって保護された4−メチルインドール(実施例15A)から出発して、一般的手順[H]によって、目的物1.5g(理論量の62%)が得られる。
HPLC(方法1):R=5.30分
MS(ESIポジティブ):m/z=304(M+H)
実施例19A
1−tert−ブチル 2−エチル 4−フルオロインドール−1,2−ジカルボキシラート
Figure 0004734230
1.8g(7.8mmol)のBocによって保護された4−フルオロインドール(実施例16A)から出発して、一般的手順[H]によって、目的物1.5g(理論量の62%)が得られる。
HPLC(方法1):R=5.30分
MS(ESIポジティブ):m/z=308(M+H)
実施例20A
1−tert−ブチル 2−エチル 6−メチルインドール−1,2−ジカルボキシラート
Figure 0004734230
1.5g(6.5mmol)のBocによって保護された6−メチルインドール(実施例17A)から出発して、一般的手順[H]によって、目的物1.0g(理論量の48%)が得られる。
HPLC(方法1):R=5.60分
MS(ESIポジティブ):m/z=290(M+H)
一般的手順[J]:Boc保護基の除去
25mlの一頚フラスコ中で、4.8mmolのBocによって保護されたインドール誘導体を最初に加え、9.7mmolのトリフルオロ酢酸に相当するジクロロメタン/トリフルオロ酢酸の混合物(4:1)を加える。この反応混合物を室温で2時間攪拌する。反応が終了した後(反応は、TLCでモニターする)、溶媒を減圧下で除去し、目的物を減圧下で乾燥する。
実施例21A
エチル 4−メチルインドール−2−カルボキシラート
Figure 0004734230
1.5g(4.8mmol)の実施例18AからのBocによって保護されたインドール誘導体から出発して、一般的手順[J]によって、目的物0.9g(理論量の94%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.70分
MS(ESIポジティブ):m/z=204(M+H)
実施例22A
エチル 4−フルオロインドール−2−カルボキシラート
Figure 0004734230
1.0g(3.3mmol)の実施例19AからのBocによって保護されたインドール誘導体から出発して、一般的手順[J]によって、目的物0.6g(理論量の88%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.69分
MS(ESIポジティブ):m/z=208(M+H)
実施例23A
エチル 6−メチルインドール−2−カルボキシラート
Figure 0004734230
1.3g(4.3mmol)の実施例20AからのBocによって保護されたインドール誘導体から出発して、一般的手順[J]によって、目的物0.8g(理論量の96%)が得られる。
LC−MS(方法8):R=2.33分
MS(ESIポジティブ):m/z=157(M−OCHCH+H)
一般的手順[K]:1−シアノメチルインドールの合成
アルゴン雰囲気下で、4.6mmolのインドール−2−カルボン酸エステルを10mlのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、次に、5.5mmolの水素化ナトリウム(鉱物油中60%)を一度に少しずつ加える。添加後、この混合物をガスの発生が止まるまで(約30分)攪拌する。次いで、この混合物を、0℃まで冷却し、そして、5.5mmolのクロロアセトニトリルを加える。この混合物を室温で16時間攪拌する。酢酸エチルをこの混合物に加え、混合物を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。
実施例24A
エチル 1−シアノメチル−4−メチル−1H−インドール−2−カルボキシラート
Figure 0004734230
0.9g(4.6mmol)のエチル 4−メチルインドール−2−カルボキシラート(実施例21A)から出発して、一般的手順[K]によって、目的物1.0g(理論量の90%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.86分
MS(ESIポジティブ):m/z=243(M+H)
実施例25A
エチル 1−シアノメチル−4−フルオロ−1H−インドール−2−カルボキシラート
Figure 0004734230
610mg(2.9mmol)のエチル 4−フルオロインドール−2−カルボキシラート(実施例22A)から出発して、一般的手順[K]によって、目的物644mg(理論量の89%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.86分
MS(ESIポジティブ):m/z=247(M+H)
実施例26A
エチル 1−シアノメチル−6−メチル−1H−インドール−2−カルボキシラート
Figure 0004734230
871mg(4.3mmol)のエチル 6−メチルインドール−2−カルボキシラート(実施例23A)から出発して、一般的手順[K]によって、目的物1080mg(理論量の88%)が得られる。
LC−MS(方法8):R=2.44分
MS(ESIポジティブ):m/z=243(M+H)
実施例27A
メチル 1−シアノメチル−4−メトキシ−1H−インドール−2−カルボキシラート
Figure 0004734230
5.0g(24.4mmol)のメチル 4−メトキシインドール−2−カルボキシラートから出発して、一般的手順[K]によって、目的物5.6g(理論量の92%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.34分
MS(ESIポジティブ):m/z=245(M+H)
実施例28A
メチル 1−シアノメチル−6−メトキシ−1H−インドール−2−カルボキシラート
Figure 0004734230
500mg(2.4mmol)のメチル 6−メトキシインドール−2−カルボキシラートから出発して、一般的手順[K]によって、目的物460mg(理論量の75%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.42分
MS(ESIポジティブ):m/z=245(M+H)
実施例29A
エチル 1−シアノメチル−5−フルオロ−1H−インドール−2−カルボキシラート
Figure 0004734230
5.2g(24.9mmol)のエチル 5−フルオロインドール−2−カルボキシラートから出発して、一般的手順[K]によって、目的物5.5g(理論量の88%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.62分
MS(ESIポジティブ):m/z=247(M+H)
実施例30A
メチル 1−シアノメチル−5−メチル−1H−インドール−2−カルボキシラート
Figure 0004734230
250mg(1.3mmol)のメチル 5−メチルインドール−2−カルボキシラートから出発して、一般的手順[K]によって、目的物200mg(理論量の66%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.61分
MS(ESIポジティブ):m/z=229(M+H)
一般的手順[L]:シアノメチルインドールのピラジノ[1,2−a]インドールへの
還元
アルゴン雰囲気下で、170mlのジエチルエーテル中の1−シアノメチルインドール−2−カルボン酸エステル22.4mmolの懸濁液を、100mlのジエチルエーテル中の53.7mmolのリチウムアルミニウムハイドライドにゆっくり加え、次いで、この混合物を還流下で4時間攪拌する。反応が終了した後(反応は、HPLCでモニターする)、30mlの飽和塩化アンモニウム水溶液を注意深くこの混合物に加える。それぞれの場合200mlの酢酸エチルを2バッチ分加え、次に、この混合物を80℃で10分間攪拌する。この反応混合物を濾過し、有機相を飽和塩化アンモニウム水溶液(1バッチ分200ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、次に、目的物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50:1)によって精製する。
実施例31A
9−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール
Figure 0004734230
1.1g(4.3mmol)のエチル 1−シアノ−4−メチルインドール−2−カルボキシラート(実施例24A)から出発して、一般的手順[L]によって、目的物235mg(理論量の29%)が得られる。
HPLC(方法1):R=3.68分
MS(ESIポジティブ):m/z=187(M+H)
実施例32A
9−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール
Figure 0004734230
632mg(2.6mmol)のエチル 1−シアノ−4−フルオロインドール−2−カルボキシラート(実施例25A)から出発して、一般的手順[L]によって、目的物90mg(理論量の18%)が得られる。
LC−MS(方法5):R=1.67分
MS(ESIポジティブ):m/z=191(M+H)
実施例33A
7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール
Figure 0004734230
1.08g(3.8mmol)のメチル 1−シアノ−6−メチルインドール−2−カルボキシラート(実施例26A)から出発して、一般的手順[L]によって、目的物430mg(理論量の61%)が得られる。
LC−MS(方法3):R=1.62分
MS(ESIポジティブ):m/z=187(M+H)
実施例34A
9−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール
Figure 0004734230
433mg(1.7mmol)のメチル 1−シアノ−4−メトキシインドール−2−カルボキシラート(実施例27A)から出発して、一般的手順[L]によって、目的物143mg(理論量の41%)が得られる。
HPLC(方法1):R=3.46分
MS(ESIポジティブ):m/z=203(M+H)
実施例35A
7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール
Figure 0004734230
430mg(1.8mmol)のメチル 1−シアノ−6−メトキシインドール−2−カルボキシラート(実施例28A)から出発して、一般的手順[L]によって、目的物172mg(理論量の24%)が得られる。
HPLC(方法1):R=3.49分
MS(ESIポジティブ):m/z=203(M+H)
実施例36A
8−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール
Figure 0004734230
5.5g(22.4mmol)のエチル 1−シアノ−5−フルオロインドール−2−カルボキシラート(実施例29A)から出発して、一般的手順[L]によって、目的物1.8g(理論量の43%)が得られる。
HPLC(方法1):R=3.52分
MS(ESIポジティブ):m/z=191(M+H)
実施例37A
8−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール
Figure 0004734230
170mg(0.7mmol)のメチル 1−シアノ−5−メチルインドール−2−カルボキシラート(実施例30A)から出発して、一般的手順[L]によって、目的物88mg(理論量の59%)が得られる。
LC−MS(方法7):R=2.38分
MS(ESIポジティブ):m/z=187(M+H)
一般的手順[M]:イミノホスホランをイソシアネート、次いでアミンと反応させ、ジ
ヒドロキナゾリン誘導体を生成する反応
1.0当量のイミノホスホランを20mlのジクロロメタン(0.1〜0.2M溶液)に溶解する。次いで、1.05当量の置換イソシアネートを加え、この混合物を室温で反応が終了するまで攪拌する。反応はTLCまたは分析HPLCによってモニターされる。
次いで、1.0当量のアミンとスパーテルの先端ほどのシリカゲルをジクロロメタン中にカルボジイミドを溶解した結果生じる溶液に加え、次に、この混合物を室温で反応が完了するまで攪拌する。この反応が終了した後(反応は、TLCまたはHPLCによってモニターされる)、この混合物を濃縮し、逆相分取HPLCによって精製する。
ある事例では、NMRによって、様々な割合の非環化反応物の存在が示される。こうした事例では、環化化合物と非環化化合物の混合物をジオキサン中に加え、スパーテルの先端ほどのシリカゲルを加え、次に、この混合物を還流下で30分から16時間攪拌する。このシリカゲルを濾別し、次に、溶液を更なる反応に用いる。
実施例38A
メチル [8−フルオロ−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2−(9−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]インドール−2−イル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル]アセタート
Figure 0004734230
実施例12Aからのイミノホスホラン563mg(1.2mmol)、2−イソシアナト−1−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン268mg(1.2mmol)および実施例31Aからの9−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール230mg(1.2mmol)から出発して、一般的手順[M]によって、目的物325mg(理論量の42%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.98分
MS(ESIポジティブ):m/z=581(M+H)
実施例39A
メチル [8−フルオロ−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2−(9−フルオロ−3,4−ジヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]インドール−2−イル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル]アセタート
Figure 0004734230
実施例12Aからのイミノホスホラン192mg(0.4mmol)、2−イソシアナト−1−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン91mg(0.4mmol)および実施例32Aからの9−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール80mg(0.4mmol)から出発して、一般的手順[M]によって、目的物78mg(理論量の30%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.98分
MS(ESIポジティブ):m/z=585(M+H)
実施例40A
メチル [8−フルオロ−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2−(7−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]インドール−2−イル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル]アセタート
Figure 0004734230
実施例12Aからのイミノホスホラン244mg(0.5mmol)、2−イソシアナト−1−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン105mgおよび実施例33Aからの9−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール100mg(0.5mmol)から出発して、一般的手順[M]によって、目的物1mg(理論量の1%)が得られる。
LC−MS(方法3):R=3.51分
MS(ESIポジティブ):m/z=551(M+H)
実施例41A
メチル [8−フルオロ−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2−(9−メトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]インドール−2−イル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル]アセタート
Figure 0004734230
実施例12Aからのイミノホスホラン500mg(1.1mmol)、2−イソシアナト−1−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン238mg(1.1mmol)および実施例34Aからの9−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール222mg(1.1mmol)から出発して、一般的手順[M]によって、目的物270mg(理論量の38%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.73分
MS(ESIポジティブ):m/z=597(M+H)
実施例42A
メチル {8−フルオロ−2−(9−メトキシ−3,4−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2−イル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}アセタート
Figure 0004734230
実施例12Aからのイミノホスホラン281mg(0.6mmol)、1−イソシアナト−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン134mg(0.6mmol)および実施例34Aからの9−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール129mg(0.6mmol)から出発して、一般的手順[M]によって、目的物239mg(理論量の66%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.76分
MS(ESIポジティブ):m/z=567(M+H)
実施例43A
メチル {8−フルオロ−2−(7−メトキシ−3,4−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2−イル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}アセタート
Figure 0004734230
実施例12Aからのイミノホスホラン182mg(0.4mmol)、1−イソシアナト−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン134mg(0.4mmol)および実施例35Aからの7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール81mg(0.4mmol)から出発して、一般的手順[M]によって、目的物140mg(理論量の62%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.72分
MS(ESIポジティブ):m/z=567(M+H)
実施例44A
メチル [8−フルオロ−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2−(8−フルオロ−3,4−ジヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]インドール−2−イル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル]アセタート
Figure 0004734230
実施例12Aからのイミノホスホラン182mg(0.4mmol)、2−イソシアナト−1−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン86mgおよび実施例36Aからの8−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール130mg(0.4mmol)から出発して、一般的手順[M]によって、目的物95mg(理論量の35%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.80分
MS(ESIポジティブ):m/z=585(M+H)
実施例45A
メチル {8−フルオロ−2−(8−フルオロ−3,4−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2−イル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}アセタート
Figure 0004734230
実施例12Aからのイミノホスホラン546mg(1.2mmol)、1−イソシアナト−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン402mg(1.2mmol)および実施例36Aからの8−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール240mg(1.3mmol)から出発して、一般的手順[M]によって、目的物610mg(理論量の86%)が得られる。
HPLC(方法1):R=3.96分
MS(ESIポジティブ):m/z=555(M+H)
実施例46A
メチル {8−フルオロ−2−(8−メチル−3,4−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2−イル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}アセタート
Figure 0004734230
実施例12Aからのイミノホスホラン182mg(0.4mmol)、1−イソシアナト−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン134mg(0.4mmol)および実施例37Aからの8−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール80mg(0.4mmol)から出発して、一般的手順[M]によって、目的物28mg(理論量の12%)が得られる。
LC−MS(方法3):R=3.90分
MS(ESIポジティブ):m/z=551(M+H)
一般的手順[N]:置換エチル 2−オキソ−3−(2−ニトロフェニル)プロパノアートの製造
16.26mmolのカリウムtert−ブトキシドを40mlの無水ジエチルエーテルおよび4mlの無水エタノール中に溶解し、16.26mmolのシュウ酸ジエチルを加え、この混合物を室温で5分間攪拌する。次いで、14.78mmolの、しかるべきエチル 2−オキソ−3−(2−ニトロフェニル)プロパノアートを加え、混合物を室温で1時間攪拌する。飽和塩化アンモニウム溶液および氷酢酸を生じる懸濁液に加え、次に、有機相を水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。
実施例47A
エチル 2−オキソ−3−(3−フルオロ−2−メチル−6−ニトロフェニル)プロパナート
Figure 0004734230
2.50g(14.78mmol)の2,3−ジメチル−4−フルオロニトロベンゼンから出発して、一般的手順[N]によって、目的物2.43g(理論量の57%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.51分
MS(DCI):m/z=287(M+NH
手順[O]:置換インドール−2−カルボン酸エステルの製造
8.36mmolのしかるべきエチル 2−オキソ−3−(2−ニトロフェニル)プロパノアートと15mlのエタノール中の鉄粉75.24mmolと15mlの酢酸の混合物を還流下で、2時間加熱する。次いで、この懸濁液を濃縮し、残渣を酢酸エチル中で3回懸濁し、珪藻土(kieselguhr)に通過させて濾過し、濃縮する。
実施例48A
エチル 5−フルオロ−4−メチルインドール−2−カルボキシラート
Figure 0004734230
2.42g(8.36mmol)のエチル 2−オキソ−3−(3−フルオロ−2−メチル−6−ニトロフェニル)プロパノアートから出発して、一般的手順[O]によって、目的物1.49g(理論量の81%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.79分
MS(DCI):m/z=222(M+H)
実施例49A
8−フルオロ−1,2,3,4,10,10a−ヘキサヒドロピラジノ[1,2−a]インドール
Figure 0004734230
実施例36Aからのインドールピペラジン1.37g(7.20mmol)を28mlの氷酢酸中に溶解し、次に、1.81g(28.81mmol)の水素化シアノホウ素ナトリウムを一度に少しずつ加える。この混合物を室温で16時間攪拌し、30mlの水を加え、次に、この混合物を攪拌しながら、200mlの氷冷10%強度水酸化ナトリウム水溶液に一度に少しずつ加える。水相をそれぞれ50mlのジクロロメタンで2回抽出する。集められた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。これによって、1.07g(理論量の77%)の目的物を得る。
方法9によるエナンチオマーの分離によって、510mgのエナンチオマーが得られる。
HPLC(方法1):R=3.43分
MS(ESIポジティブ):m/z=193(M+H)
実施例50A
メチル {8−フルオロ−2−(8−フルオロ−3,4,10,10a−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}アセタート
Figure 0004734230
実施例12Aからのイミノホスホラン323mg(0.7mmol)、1−イソシアナト−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン154mgおよび実施例49Aからの8−フルオロ−1,2,3,4,10,10a−ヘキサヒドロピラジノ[1,2−a]インドール150mg(0.7mmol)から出発して、一般的手順[M]によって、目的物235mg(理論量の55%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.88分
MS(ESIポジティブ):m/z=587(M+H)
実施例
一般的手順[P]:キナゾリニル酢酸エステルの加水分解
1.0当量のキナゾリル酢酸エステルをジオキサン中で溶解し、次に、3.0当量の1Nの水酸化ナトリウム水溶液を加える。この混合物を50℃で16時間攪拌し、反応が終了した後、混合物を濃縮する。次いで、残渣を水の中に加え、1N塩酸を用いて、pH5に調整する。この結果生じる析出物を濾別し、少量の水およびジエチルエーテルで洗浄し、高真空下、室温で乾燥する。目的物の純度が十分高くない場合は、この目的物を逆相分取HPLCによって精製する(方法2)。
実施例1
{8−フルオロ−2−(9−メチル−3,4−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}酢酸
Figure 0004734230
実施例38Aからのメチルエステル315mg(0.5mmol)から出発して、一般的手順[P]によって、目的物330mg(理論量の99%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.75分
MS(ESIポジティブ):m/z=567(M+H)
H-NMR (400 MHz, CDCN): δ [ppm] = 7.51 (d, 1H); 7.16-7.02 (m, 3H); 6.97-6.78 (m, 4H); 6.25 (s, 1H); 4.89 (dd, 1H); 4.75 (dd, 1H); 4.00-3.93 (m, 1H); 3.82-3.75 (m, 2H); 3.65 (brs, 3H); 3.53-3.47 (m, 4H); 2.78 (dd, 1H); 2.40 (s, 3H).
実施例2
{8−フルオロ−2−(9−メチル−3,4−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}酢酸
Figure 0004734230
実施例1からのキナゾリニル酢酸330mgから出発して、エナンチオマー分離(方法4)によって、90mgのエナンチオマーが得られる。
H-NMR (400 MHz, CDCN): δ [ppm] = 7.45 (d, 1H); 7.07-6.81 (m, 7H); 6.25 (s, 1H); 4.91 (dd, 1H); 4.73 (dd, 1H); 3.91-3.88 (m, 4H); 3.78-3.72 (brs, 3H); 3.54-3.48 (m, 2H); 2.87 (dd, 1H); 2.50 (dd, 1H); 2.43 (s, 3H).
実施例3
8−フルオロ−2−(9−フルオロ−3,4−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}酢酸
Figure 0004734230
実施例39Aからのメチルエステル65mg(0.1mmol)から出発して、一般的手順[P]によって、目的物62mg(理論量の90%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.68分
MS(ESIポジティブ):m/z=571(M+H)
H-NMR (400 MHz, DMSO-d): δ [ppm] = 7.51 (d, 1H); 7.21-6.75 (m, 7H); 6.27 (s, 1H); 4.95-4.89 (m, 1H); 4.75 (dd, 1H); 4.00 (dd, 2H); 3.82-3.78 (m, 2H); 3.69-3.63 (m, 2H); 3.56 (brs, 3H), 2.83-2.69 (m, 1H); 2.50-2.42 (m, 1H).
実施例4
8−フルオロ−2−(9−フルオロ−3,4−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}酢酸
Figure 0004734230
実施例3からのキナゾリニル酢酸62mgから出発して、エナンチオマー分離(方法4)によって、27mgのエナンチオマーが得られる。
H-NMR (400 MHz, CDCN): δ [ppm] = 7.53 (d, 1H); 7.15-6.72 (m, 7H); 6.23 (s, 1H); 4.90 (dd, 1H); 4.73 (dd, 1H); 3.99-3.94 (m, 2H); 3.80-3.73 (m, 5H); 3.61-3.56 (m, 2H); 2.88 (dd, 1H); 2.52 (dd, 1H).
実施例5
{8−フルオロ−2−(9−メトキシ−3,4−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}酢酸
Figure 0004734230
実施例42Aからのメチルエステル228mg(0.4mmol)から出発して、一般的手順[P]によって、目的物228mg(理論量の99%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.55分
MS(ESIポジティブ):m/z=553(M+H)
実施例6
{8−フルオロ−2−(8−フルオロ−3,4−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}酢酸
Figure 0004734230
実施例44Aからのメチルエステル80mg(0.1mmol)から出発して、一般的手順[P]によって、目的物74mg(理論量の96%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.65分
MS(ESIポジティブ):m/z=571(M+H)
H-NMR (400 MHz, CDCN): δ [ppm] = 7.51 (d, 1H); 7.21-6.86 (m, 7H); 6.14 (s, 1H); 5.10-4.95 (m, 1H); 4.77 (dd, 1H), 4.02-3.96 (m, 4H); 3.65-3.59 (m, 5H); 3.03 (dd, 1H); 2.66 (dd, 1H).
実施例7
{8−フルオロ−2−(8−フルオロ−3,4−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}酢酸
Figure 0004734230
実施例45Aからのメチルエステル130mg(0.2mmol)から出発して、一般的手順[P]によって、目的物120mg(理論量の93%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.63分
MS(ESIポジティブ):m/z=541(M+H)
実施例8
{8−フルオロ−2−(8−フルオロ−3,4−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}酢酸
Figure 0004734230
実施例7からのキナゾリニル酢酸580mgから出発して、エナンチオマー分離(方法4)によって、235mgのエナンチオマーが得られる。
H-NMR (400 MHz, CDCN): δ [ppm] = 7.65 (s, 1H); 7.43-7.35 (m, 3H); 7.24-7.16 (m, 2H); 7.05-6.86 (m, 4H); 6.20 (s, 1H); 5.24 (dd, 1H); 4.81 (dd, 1H), 4.09-4.03 (m, 3H); 3.85-3.76 (m, 2H); 2.71 (dd, 1H); 2.52 (dd, 1H).
一般的手順[Q]:ジヒドロピラジンのテトラヒドロピラジンへの還元
0.14mmolのジヒドロピラジンを5mlの氷酢酸中で溶解し、次に、0.56mmolの水素化シアノホウ素ナトリウムを加える。室温で1時間後(反応はTLCによってモニターされる)、水および酢酸エチル(それぞれ10ml)をこの反応混合物に加える。相分離後、水相を酢酸エチル(それぞれ10ml)で抽出し、次に、集められた有機抽出物を飽和塩化アンモニウム水溶液(1バッチ10ml)および0.5M塩酸(1バッチ10ml)で洗浄する。この抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮する。必要に応じて、目的物を分取HPLCによって精製する(方法2)。
実施例9
[8−フルオロ−3−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−(9−メチル−3,4,10,10a−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル]酢酸
Figure 0004734230
実施例2からのエナンチオマー90mg(0.16mmol)から出発して、一般的手順[Q]によって94mg(理論量の99%)の目的物が得られる。
HPLC(方法1):R=4.71分
MS(ESIポジティブ):m/z=569(M+H)
H-NMR (400 MHz, CDCN): δ [ppm] = 7.61 (d, 1H); 7.19-6.90 (m, 6H); 6.47 (d, 1H); 6.24 (d, 1H); 5.08 (dd, 1H); 3.92-3.82 (m, 2H); 3.76 (s, 3H); 3.43-3.37 (m, 2H); 3.23-3.16 (m, 1H); 3.09-3.01 (m, 2H); 2.97-2.89 (m, 2H); 2.48-2.40 (m, 2H); 2.14 (s, 3H).
実施例10
[8−フルオロ−3−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−(9−フルオロ−3,4,10,10a−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル]酢酸
Figure 0004734230
実施例4からのエナンチオマー33mg(0.06mmol)から出発して、一般的手順[Q]によって14mg(理論量の39%)の目的物が得られる。
HPLC(方法5):R=2.60分
MS(ESIポジティブ):m/z=573(M+H)
H-NMR (400 MHz, CDCN): δ [ppm] = 7.60 (d, 1H); 7.16-6.96 (m, 6H); 6.37 (t, 1H); 6.24 (d, 1H); 5.05 (dd, 1H); 3.98-3.88 (m, 2H); 3.77 (s, 3H); 3.50-3.40 (m, 2H); 3.16-3.10 (m, 1H); 3.04-3.00 (m, 2H); 2.73-2.66 (m, 2H); 2.53 (dd, 2H).
実施例11
[8−フルオロ−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−(8−フルオロ−3,4,10,10a−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル]酢酸
Figure 0004734230
実施例8からのエナンチオマー165mg(0.28mmol)から出発して、一般的手順[Q]によって155mg(理論量の97%)の目的物が得られる。
HPLC(方法3):R=2.66分
MS(ESIポジティブ):m/z=543(M+H)
H-NMR (400 MHz, CDCN): δ [ppm] = 7.77 (s, 1H); 7.60 (s, 3H); 7.23-7.20 (m, 2H); 7.08-7.06 (m, 1H); 6.83-6.77 (m, 2H); 6.36 (dd, 1H); 5.41 (dd, 1H); 3.51-3.42 (m, 2H); 3.30-2.25 (m, 1H); 3.06 (dd, 2H); 2.94 (dd, 2H); 2.74 (dd, 2H); 2.49-2.42 (m, 2H).
実施例12
{8−フルオロ−2−(8−フルオロ−3,4,10,10a−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}酢酸
Figure 0004734230
実施例7からのインドール誘導体100mg(0.19mmol)から出発して、一般的手順[O]によって40mg(理論量の40%)の目的物が得られる。
HPLC(方法1):R=4.62分
MS(ESIポジティブ):m/z=543(M+H)
H-NMR (400 MHz, CDCN): δ [ppm] = 7.79 (s, 1H); 7.69-7.56 (m, 3H); 7.32-7.26 (m, 2H); 7.13-7.08 (m, 1H); 6.88-6.76 (m, 2H); 6.40-6.38 (m, 1H); 5.42 (dd, 1H); 4.06-3.98 (m, 2H); 3.71-3.64 (m, 1H); 3.56-3.49 (m, 2H); 3.33-3.26 (m, 1H); 3.17-3.05 (m, 1H); 2.95-2.90 (m; 2H); 2.84-2.78 (m, 1H); 2.53 (dd, 1H).
実施例13
{8−フルオロ−2−(9−メトキシ−2,4,10,10a−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2−(1H)−イル−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}酢酸
Figure 0004734230
実施例5からのインドール誘導体225mg(0.41mmol)から出発して、一般的手順[O]によって50mg(理論量の22%)の目的物が得られる。
HPLC(方法1):R=4.59分
MS(ESIポジティブ):m/z=555(M+H)
H-NMR (400 MHz, CDCN): δ [ppm] = 7.59 (s, 1H); 7.47-7.36 (m, 4H); 7.04-6.88 (m, 4H); 6.31 (d, 1H); 6.12 (d, 1H); 5.24 (dd, 1H); 3.74 (s, 3H); 3.50-3.34 (m, 2H); 3.05-2.98 (m, 1H); 2.90-2.71 (m, 4H); 2.60-2.51 (m, 3H).
実施例14
{8−フルオロ−2−(8−フルオロ−3,4,10,10a−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル]酢酸
Figure 0004734230
実施例6からのインドール誘導体61mg(0.10mmol)から出発して、一般的手順[O]によって20mg(理論量の36%)の目的物が得られる。
HPLC(方法1):R=4.56分
MS(ESIポジティブ):m/z=573(M+H)
H-NMR (400 MHz, CDCN): δ [ppm] = 7.65 (d, 1H); 7.35-7.22 (m, 3H); 7.08-7.04 (m, 2H); 6.84 (d, 1H); 6.78-6.73 (m, 1H); 6.38-6.34 (m, 1H); 5.20 (dd, 1H); 4.05-3.80 (m, 4H); 4.57 (s, 3H); 3.40-2.77 (m, 6H); 2.97 (dd, 1H).
実施例15
{8−フルオロ−2−(8−フルオロ−3,4,10,10a−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル]酢酸
Figure 0004734230
実施例50Aからのメチルエステル213mg(0.36mmol)から出発して、一般的手順[N]によって、目的物207mg(理論量の99%)が得られる。
HPLC(方法1):R=4.68分
MS(ESIポジティブ):m/z=573(M+H)
H-NMR (400 MHz, CDCN): δ [ppm] = 7.48 (d, 1H); 7.33-7.29 (m, 1H); 7.14-7.05 (m, 1H); 7.02-6.98 (m, 1H); 6.90-6.82 (m, 4H); 6.36-6.30 (m, 1H); 4.89 (dd, 1H); 4.05-3.90 (m, 2H); 3.82 (s, 3H); 3.46-3.19 (m, 2H); 2.99-2.80 (m, 2H); 2.73-2.65 (m, 2H); 2.54-2.48 (m, 3H).
実施例16
{8−フルオロ−2−(8−フルオロ−3,4,10,10a−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−2(1H)−イル)−3−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル}酢酸
Figure 0004734230
実施例15からのキナゾリニル酢酸200mgから出発して、エナンチオマー分離(方法4)によって、70mgのエナンチオマーが得られる。
HPLC(方法3):R=2.46分
MS(ESIポジティブ):m/z=573(M+H)
H-NMR (400 MHz, CDCN): δ [ppm] = 7.48 (d, 1H); 7.12-7.09 (m, 1H); 7.05-6.81 (m, 5H); 6.75-6.70 (m, 1H); 6.33-6.26 (m, 1H); 4.91 (dd, 1H); 4.05-3.89 (m, 2H); 3.82 (s, 3H); 3.29-3.19 (m, 2H); 3.03-2.97 (m, 1H); 2.91-2.82 (m, 2H); 2.77-2.70 (m, 1H); 2.56-2.44 (m, 3H).
下記の表の実施例17〜28は、一般的手順[P]または[Q]によって製造することができる。
Figure 0004734230
Figure 0004734230
Figure 0004734230
B.生理活性の評価
本発明化合物のイン・ビトロでの効果を次のアッセイで示すことができる:
抗−HCMV(抗−ヒトサイトメガロウイルス)細胞変性試験
試験化合物は、ジメチルスルホキシド(DMSO)中の50ミリモル(mM)溶液として使用される。ガンシクロビル(登録商標)、ホスカルネット(登録商標)およびシドフォビル(登録商標)が、参照化合物として使用される。それぞれの場合、50、5、0.5および0.05mMのDMSOストック溶液2μlを、二重反復測定のための2列のA〜H中で、細胞培地98μl分に加えた後、96ウエルプレートの11列まで培地50μl分で1:2希釈を行う。1列および12列のウエルには、50μlの培地がそれぞれ含まれる。次いで、1×10個の細胞(ヒト包皮線維芽細胞[NHDF])懸濁液150μl分をピペットで各ウエルに入れ(1列=細胞対照)、次に、2〜12列に、HCMV感染および非感染NHDF細胞の混合物(M.O.I.=0.001〜0.002)、すなわち、1000個の非感染細胞あたり1〜2個の感染細胞を入れる。12列(薬物は入っていない)は、ウイルス対照としての役割である。最終試験濃度は、250〜0.0005μMである。このプレートを37℃/5%COで6日間、すなわち、すべての細胞がウイルス対照中で感染されるまで(100%細胞変性効果(cytopathogenic effect)[CPE])、インキュベートする。次いで、ウエルを固定し、ホルマリンとギムザ染料の混合物を加えることによって染色し(30分)、再蒸留水で洗浄し、次に、50℃で乾燥オーブン中で乾燥する。続いて、このプレートを、オーバーヘッド顕微鏡(overhead microscope)(TechnomaraからのPlaque Multiplier)を用いて視覚的に評価する。
次のデータを、試験プレートから得ることができる:
CC50(NHDF)=無処理の細胞対照と比較して、細胞に対する細胞増殖抑制効果(cytostatic effects)が目に見えるほどに明白でないμM表記での薬物濃度;
EC50(HCMV)=無処理のウイルス対照と比較して、CPE(細胞変性効果(cytopathic effect))を50%阻害するμMでの薬物濃度;
SI(選択性指数)=CC50(NHDF)/EC50(HCMV)。
本発明の化合物の効果のイン・ビトロデータ中の代表例を表Aに示す:
表A
Figure 0004734230
HCMV感染症の処置に対する本発明化合物の適合性を、次の動物モデルで示すことができる:
HCMV異種移植片ゼルフォーム(Gelfoam)(登録商標)モデル
動物:
3〜4週令の雌免疫不全マウス(16〜18g)(Fox Chase SCIDまたはFox Chase SCID-NODまたはSCID beige)を、民間ブリーダー(Taconic M+B, Jackson USA)から購入する。この動物を隔離飼育器中で無菌条件(寝床および餌を含む)の下で収容する。
ウイルス増殖:
DavisまたはAD169株のヒトサイトメガロウイルス(HCMV)を、ヒト胚包皮線維芽細胞(human embryonic prepuce fibroblasts)(NHDF細胞)を使用してイン・ビトロで増殖させる。このNHDF細胞が、0.01〜0.03の感染多重度(M.O.I.)で感染した後、このウイルス感染細胞を5〜10日後に採取し、−40℃、10%DMSOを用いて、最小必須培地(MEM)、10%ウシ胎児血清(FCS)の存在下で保存する。ウイルス感染細胞を10倍段階希釈した後、力価を、ニュートラルレッドで生体染色後、コンフルエントなNHDF細胞が入っている24ウエルプレートを用いて決定する。
スポンジの調製、移植、処置および評価:
1×1×1cmの大きさであるコラーゲンスポンジ(ゼルフォーム(登録商標);Peasel & Loreyから、注文番号407534;ケー.ティー.コングら、抗菌剤と化学療法に関する39回インターサイエンスカンファレンスのアブストラクト、1999、439頁(K.T. Chong et al., Abstracts of 39th Interscience Conference on Antimicrobial Agents and Chemotherapy, 1999, p.439))を最初にリン酸緩衝食塩水(PBS)で湿らせ、閉じ込められている気泡を脱ガス処理によって除去し、次いで、MEM+10%FCS中に保管する。1×10個のウイルス感染NHDF細胞(HCMV DavisまたはHCMV AD169によって感染、M.O.I.=0.03)を感染から3時間後に分離し、20μlのMEM、10%のFCSの液滴中に加え、湿ったスポンジに加える。約16時間後、この感染スポンジを塩基性繊維芽細胞増殖因子(bFGF)5ng/μlを含有する25μlのPBS/0.1%BSA/1mM DTTによってインキュベートする。移植の場合は、免疫不全マウスをアベルチンまたはケタミン/キシラジン/アセプロマジン(azepromazine)混合物で麻酔し、背中の毛をかみそりで取り除き、表皮を非ストレス下で(unstressed)、1〜2cm切開し、次に、湿ったスポンジを背の皮膚の下に移植する。外科手術の傷を糊(tissue glue)によってふさぐ。移植から6時間後に、マウスをはじめて処置することができる(手術の日に1回の処置がある)。そのあと8日間にわたって、1日あたり3回(7.00時および14.00時および19.00時)、1日あたり2回(8.00時および18.00時)または1日あたり1回(14.00時)、経口的に薬物を用いてマウスを処置する。一日の投与量は、たとえば、3または10または30または60または100mg/kg(体重)であり、投与容量は10ml/kg(体重)である。薬物は、2%DMSOによる0.5%強度タイローズ(Tylose)懸濁液あるいは0.5%強度タイローズ懸濁液の形で配合される。移植から9日後および薬物の最後の投与から16時間後に、動物を無痛的に殺し、スポンジを除去する。このウイルス感染細胞を、コラゲナーゼ消化(330U/1.5ml)によってスポンジから剥離し、MEM、10%ウシ胎児血清、10%DMSOの存在下、−140℃で保管する。ウイルス感染細胞を10倍段階希釈した後、ニュートラルレッドで生体染色後、コンフルエントなNHDF細胞が入っている24ウエルプレートを用いて力価を決定することによって、評価が行われる。感染細胞または感染性ウイルス粒子(infectious virus particles)の数(感染中心アッセイ)は、薬物処置をプラシーボ処置対照群と比較した後に決定される。
CYP阻害アッセイ
CYP3A4のメカニズムによる(不可逆的)阻害(mechanism-based(irreversible)inhibition)を検討するために、リン酸カリウム緩衝液(pH 7.4)中のヒト肝臓ミクロソーム(ミクロソーム蛋白2mg/ml)を用い、NADPH生成系(NADP+、グルコース 6−リン酸およびグルコース 6−リン酸デヒドロゲナーゼ)を加えて、種々の濃度の試験薬物を37℃でインキュベートする。いくつかの時点で、二つの試料をインキュベーションから取り除く。
最初の試料は、新しいインキュベーション溶液(リン酸緩衝液、NADPH生成系、およびミダゾラム(midazolam)10μm)中、1:50で更に10分間、37℃でインキュベートされる。次いで、このインキュベーションを氷上でアセトニトリルを用いて終了させ、タンパク質を15000gで遠心分離してペレットにし、上清を1'−ヒドロキシミジゾラム(1'-hydroxymidizolam)の形成の標準的方法に従って、HPLC/MSによって分析する。
二番目の試料は、氷上でアセトニトリルを用いて終了させ、HPLC/UV/MSを用いて、残留している試験薬物を分析する。
この2セットの分析データを用いて、不可逆的な阻害に典型的なパラメータ(kinact、Kおよび分配比(partition ratio)r)が決定され、こうしたパラメータは、試験薬物を評価するのに使用される(A.Madan et al., in A. D. Rodrigues(ed.)“Drug-Drug Interaction”in “Drugs and the Pharmaceutical Science”, Vol. 116, ISBN 0-8247-0283.2, Marcel Dekker Inc., New York, 2002参照)。
C.医薬組成物の典型的な実施形態
本発明化合物は、次の方法で医薬製剤に変換することができる:
錠剤:
組成:
実施例1の化合物100mg、乳糖(一水和物)50mg、トウモロコシ澱粉(天然)50mg、ポリビニルピロリドン(PVP25)(BASF, Ludwigshafen, Germany)10mgおよびステアリン酸マグネシウム2mg。
錠剤重量212mg。直径8mm、曲率半径12mm。
製造:
活性成分、乳糖および澱粉の混合物を、水に溶かした5%強度PVP溶液(m/m)で顆粒化する。次いで、顆粒を乾燥し、5分間ステアリン酸マグネシウムと混合する。この混合物を、通常の錠剤圧縮機で、圧縮する(錠剤のフォーマット:上記参照)。圧縮に使用される圧縮力の基準は、15kNである。
経口投与用懸濁液:
組成:
実施例1の化合物1000mg、エタノール(96%)1000mg、ロジゲル(Rhodigel)(FMC、ペンシルバニア、USAからのキサンタンゴム)400mgおよび水99g。
経口懸濁液10mlは、本発明化合物の単回服用用量である100mgに相当する。
製造:
ロジゲルをエタノール中で懸濁し、そして、活性成分を懸濁液に加える。水を攪拌しながら加える。この混合物をロジゲルが完全に膨潤するまで、約6時間攪拌する。
静脈投与用溶液:
組成:
実施例1の化合物10〜200mg、ポリエチレングリコール400 15gおよび注射用水250g。
製造:
実施例1の化合物を、攪拌しながら、水中でポリエチレングリコール400とともに溶解する。この溶液を、濾過(孔径0.22μm)によって滅菌し、次に、無菌状態のもとで加熱滅菌注入ボトルに分配する。後者を注入ストッパーおよびトリムドキャップ(trimmed caps)で閉める。

Claims (27)

  1. 式:
    Figure 0004734230
    [式中、
    Figure 0004734230
    は、単結合または二重結合を表し、
    は、水素、 −C アルキル、 −C アルコキシ、 −C アルキルチオ、ハロゲンまたはトリフルオロメチルを表し、
    は、水素、 −C アルキル、 −C アルコキシ、 −C アルキルチオ、ハロゲンまたはトリフルオロメチルを表し、
    は、 −C アルキル、 −C アルコキシ、シアノ、ハロゲン、ニトロまたはトリフルオロメチルを表し、
    は、水素または −C アルキルを表し、
    は、水素、 −C アルキル、 −C アルコキシ、トリフルオロメチル、ハロゲンまたはヒドロキシル(ここでアルキルは、1〜3個の置換基によって置換されていてもよく、その置換基は、ハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から、互いに独立して選択される)を表し、
    は、水素、 −C アルキル、 −C アルコキシ、トリフルオロメチル、ハロゲンまたはヒドロキシル(ここでアルキルは、1〜3個の置換基によって置換されていてもよく、その置換基は、ハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から、互いに独立して選択される)を表し、
    は、水素または −C アルキルを表し、
    は、水素、 −C アルキル、 −C アルコキシ、アミノカルボニル、トリフルオロメチル、ハロゲンまたはヒドロキシルを表し、
    は、水素、 −C アルキル、 −C アルコキシ、トリフルオロメチル、ハロゲンまたはヒドロキシルを表し、
    10は、水素、 −C アルキル、 −C アルコキシ、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシルまたはニトロを表す]
    の化合物またはその塩、溶媒和物または塩の溶媒和物。
  2. Figure 0004734230
    が、単結合または二重結合を表し、
    が、水素、C−C −アルキル、C−C −アルコキシ、C−C −アルキルチオ、フッ素または塩素を表し、
    が、水素、C−C −アルキル、C−C −アルコキシ、C−C −アルキルチオ、フッ素または塩素を表し、
    が、C−C −アルキル、シアノ、フッ素、塩素、ニトロまたはトリフルオロメチルを表し、
    が、水素を表し、
    が、水素、C−C −アルキル、C−C −アルコキシ、トリフルオロメチル、フッ素、塩素、臭素またはヒドロキシルを表し、
    が、水素、C−C −アルキル、C−C −アルコキシ、トリフルオロメチル、フッ素、塩素、臭素またはヒドロキシルを表し、
    が、水素またはメチルを表し、
    が、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、アミノカルボニル、トリフルオロメチル、フッ素、塩素またはヒドロキシルを表し、
    が、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フッ素、塩素またはヒドロキシルを表し、
    そして、
    10が、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、フッ素、塩素またはヒドロキシルを表す、
    ことを特徴とする請求項1記載の化合物。
  3. Figure 0004734230
    が、単結合または二重結合を表し、
    が、水素、メチル、メトキシ、メチルチオ、フッ素または塩素を表し、
    が、水素を表し、
    が、メチル、シアノ、フッ素、塩素、ニトロまたはトリフルオロメチルを表し、
    が、水素を表し、
    が、水素、メチル、メトキシ、フッ素または塩素を表し、
    が、水素、メチル、メトキシ、フッ素または塩素を表し、
    が、水素を表し、
    が、アミノカルボニル、フッ素、塩素、シアノまたはヒドロキシルを表し、
    が、水素を表し、
    そして、
    10が、水素を表す、
    ことを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれかに記載の化合物。
  4. Figure 0004734230
    が単結合を表すことを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の化合物。
  5. が、水素、メチル、メトキシまたはフッ素を表すことを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の化合物。
  6. がメトキシを表すことを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の化合物。
  7. が、フェニル環の結合部位に対するオルト位を介してフェニル環に結合していることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の化合物。
  8. が水素を表すことを特徴とする、請求項1、請求項2または請求項4ないし請求項7のいずれかに記載の化合物。
  9. が、トリフルオロメチル、塩素、メチルまたはイソプロピルを表すことを特徴とする、請求項1、請求項2または請求項4ないし請求項8のいずれかに記載の化合物。
  10. が、トリフルオロメチル、塩素またはメチルを表すことを特徴とする、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の化合物。
  11. が、フェニル環の結合部位に対するオルト位を介してフェニル環に結合しており、且つRが、フェニル環の結合部位に対するメタ位を介してフェニル環に結合しており、その位置がRの位置の反対側にあることを特徴とする、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の化合物。
  12. が水素を表すことを特徴とする、請求項1または請求項4ないし請求項11のいずれかに記載の化合物。
  13. が、水素、メチル、メトキシ、フッ素または塩素を表すことを特徴とする、請求項1、請求項2または請求項4ないし請求項12のいずれかに記載の化合物。
  14. が、水素、メチル、メトキシまたはフッ素を表すことを特徴とする、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の化合物。
  15. が水素を表すことを特徴とする、請求項1、請求項2または請求項4ないし請求項14のいずれかに記載の化合物。
  16. がフッ素を表すことを特徴とする、請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の化合物。
  17. が水素を表すことを特徴とする、請求項1、請求項2または請求項4ないし請求項16のいずれかに記載の化合物。
  18. 10が、水素、メチルまたはフッ素を表すことを特徴とする、請求項1、請求項2または請求項4ないし請求項17のいずれかに記載の化合物。
  19. 請求項1記載の式(I)の化合物の製造方法であって、

    Figure 0004734230
    (式中、
    Figure 0004734230
    、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、請求項1の定義と同様であり、
    そして、
    11は、 −C アルキルを表す)の化合物を塩基と反応させることを特徴とする方法。
  20. 11 がメチルまたはエチルを表すことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
  21. 請求項1記載の式(I)の化合物の製造方法であって、

    Figure 0004734230
    (式中、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、請求項1の定義と同様である)の化合物を、還元剤との反応によって、式:
    Figure 0004734230
    (式中、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、請求項1の定義と同様である)の化合物に変換すること、
    を特徴とする方法。
  22. 疾患の処置および/または予防のための請求項1ないし請求項18のいずれかに記載の化合物。
  23. 請求項1ないし請求項18のいずれかに記載の化合物を不活性な非毒性の薬学的に許容される補助剤と一緒に含んでなる薬剤。
  24. ウイルス感染症を処置および/または予防する薬剤を製造するための請求項1ないし請求項18のいずれかに記載の化合物の使用。
  25. ウイルス感染症がヒトサイトメガロウイルス(HCMV)またはヘルペスウイルス科の群に属する他のウイルスによる感染症であることを特徴とする、請求項24記載の使用。
  26. ウイルス感染症の処置および/または予防のための請求項23記載の薬剤。
  27. 抗ウイルス的に有効な量の請求項1ないし請求項18のいずれかに記載の少なくとも一つの化合物、請求項23による薬剤または請求項24または請求項25によって得られる薬剤を投与することによる、ヒトを除く動物のウイルス感染症の制御方法。
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