JP4732880B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば移動通信システムを構成する基地局に用いられるアンテナ装置に関する。
一般的に、移動通信に使用されている基地局アンテナ装置は、利用する周波数毎に設計される。基地局アンテナ装置は、ビルの屋上、あるいは鉄塔などに設置され、移動体との通信に使用される。最近では、多くの基地局が乱立し、また、複数の通信システムが混在するため、基地局の配置が大きな問題になっている。
また、基地局の設置は大掛かりであるため、設置場所の確保などの問題、また、鉄塔などの建設に多額の費用が発生するため、コスト削減などの問題がある。
また、風圧荷重の観点から、基地局用アンテナは一般的に円筒状の誘電体レドーム内に収められており、その美観上の問題から、基地局用アンテナは極力小さくする必要がある。
アンテナの放射素子から金属反射器までの距離を小さくすることにより、アンテナの直径を小さくする、すなわち細径化を実現できる。しかし、放射素子を反射器に近接して設置すると、比帯域幅が狭くなり、水平面内半値幅が広くなる問題がある。
また、広帯域アンテナは、広い周波数領域に渡って共振しているために、水平面内指向性の周波数特性の変動を抑える必要がある。
以上のことから、アンテナ装置の水平面内指向性を維持しつつ、広帯域化を図る必要がある。
基地局アンテナ装置について、図1Aから図1Cを参照して説明する。
図1Aから図1Cにおいて、1は誘電体基板、10はダイポールアンテナ、5と6はマイクロストリップ線路である。マイクロストリップ線路5は給電部のアース部に接続される。7は金属反射板である。
ダイポールアンテナ10は、ダイポール素子3および4により構成され、それらは誘電体基板1の両面に、プリント配線技術により一方ずつ形成される。各ダイボール素子の内側にはそれぞれ給電線の一端が連結され、給電線はダイポール素子と直角に誘電体基板1に形成される。一方の給電線の他端は誘電体基板1に形成された設置層と連結され、他方の給電線の他端は誘電体基板1を介して接地層上に延長され、ストリップラインを構成する。
このようなプリントダイボールアンテナは製造が容易であり、ダイポールアンテナとしての基本特性は満足する。しかし、このようなダイポールアンテナは広帯域特性を有していない。また、平面反射板を用いているため、アンテナの直径が大きい問題がある。
アンテナの直径を小さくするためには、例えば図2Aおよび図2Bに示すように、金属反射器の形状を変える工夫が必要である。例えば、平面反射板の代わりに、図2A示すようにコーナーレフレクターを用いたり、図2Bに示すように円筒型反射器を用いたりする。
図2Aおよび図2Bにおいて、1は誘電体基板、3と4はダイポール素子、5と6はマイクロストリップ線路である。マイクロストリップ線路5は給電部のアース部に接続されている。7は金属反射板である。
しかし、コーナーレフレクター付アンテナの場合、水平面内半値幅を小さくするために、反射器の幅を広げる必要がある。しかし、アンテナの等価半径が大きくなるため、アンテナを収納するための円筒状誘電体レドームを太くする必要がある。それに伴い、アンテナの風圧荷重が大きくなる問題がある。
また、アンテナ放射素子と反射器の間の距離を小さくすることにより、水平面内半値幅を小さくすることができるが、アンテナの入力特性が劣化する問題がある。
また、広帯域のアンテナでは、広い周波数帯域に渡って共振するので、水平面内指向性の周波数変動が大きな問題となる。
しかしながら、上述した背景技術には以下の問題がある。
プリントダイポールアンテナでは、水平面内半値幅を維持しながら、広帯域化を図るのが困難である問題がある。
本発明は上記のような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、水平面内半値幅を維持しながら、広帯域化を図ることができるアンテナ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のアンテナ装置は、誘電体基板と、該誘電体基板の両面に形成されるダイポール素子と、前記ダイポール素子の給電点を介して接続される給電線路と、前記ダイポール素子と近接する箇所に配置される部分円筒状の無給電素子と、前記誘電体基板に対して、前記無給電素子に対向する位置に配置される部分円筒状の反射器とを備え、前記無給電素子は、該無給電素子の部分円筒状の中心が前記ダイポール素子の正面となるように配置され、前記反射器に対して前記誘電体基板が配置される方向をx軸とし、前記無給電素子の部分円筒部分の端から略矩形のダイポール素子の短辺方向の中心線に引いた垂線とx軸のなす角をθとした場合、前記無給電素子における前記θは、30°≦θ≦70°であり、前記反射器は、該反射器の部分円筒状の中心が前記ダイポール素子の背面となるように配置され、前記反射器に対して前記誘電体基板が配置された方向をx軸とし、前記誘電体基板に形成される略矩形のダイポール素子の長手方向をz軸とし、前記反射器の部分円筒部分の端から前記誘電体基板のz軸に平行な中心線に引いた垂線とx軸のなす角をφとした場合、前記反射器における前記φは、65°≦φ≦85°である。

このように構成することにより、簡単な構造で外形サイズを変化させずにアンテナの水平面内指向性を維持しながら広帯域化を実現できる。
本発明の実施例によれば、水平面内半値幅を維持しながら、広帯域化を図ることができるアンテナ装置を実現することができる。
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
本発明の実施例にかかるアンテナ装置について、図3A、図3Bおよび図3Cを参照して説明する。
図3Aは、本発明の実施例にかかるアンテナ装置を示す概略構成図である。図3Bは、図3Aの平面図(y方向から見た図)である。図3Cは、上から見た図(z方向から見た図)である。
ここで、金属反射板107の一主面に対して、誘電体基板101が配置された方向をx軸とし、誘電体基板101に形成されるダイポール素子103および104の長手方向をz軸とした。y軸は、x軸およびz軸と直交する方向である。
図3A〜図3Cにおいて、101はアンテナパターンすなわちダイポール素子がプリント配線技術により形成される誘電体基板、102は無給電素子、110は、電波を放射するダイポールアンテナ、105と106はダイポールアンテナを給電するマイクロストリップ線路(給電線路)である。107は金属反射板である。
ダイポールアンテナ110は、ダイポール素子103および104により構成される。
ダイポール素子103および104は、略矩形であり、所定の周波数に共振するように、誘電体基板101の両面で、その中央部にそれぞれ形成された給電線路105および106に対して、互いに直角に反対方向にそれぞれ形成される。すなわち、ダイポール素子103、104はダイポールアンテナ110の中心軸を中心に180°回転した位置に形成される。また、放射素子103、104の両端の距離は、所定の周波数の波長の約1/2である。給電線路105は給電部のアース部に接続される。また、ダイポールアンテナ110の短辺方向の中心線と金属反射板107との距離は所定の周波数の波長の約1/4である。
また、無給電素子102の形状は、部分円筒状、すなわち部分円筒曲板型であり、無給電素子102の部分円筒の中心がダイボールアンテナ110の正面方向、すなわち図3Aに示されるダイポールアンテナ110に対して+x方向になるように設置される。
また、金属反射板107の形状も、部分円筒状、すなわち部分円筒曲板型であり、金属反射板107の部分円筒の中心がダイボールアンテナ110の背面方向、すなわち図3Aに示されるダイポールアンテナ110に対して−x方向になるように設置される。
本実施例にかかるアンテナ装置では、ダイポール素子103と104を金属反射板107に近づけて設置することで、アンテナの細径化を実現する。また、本実施例にかかるアンテナ装置では、無給電素子102の幅、すなわち無給電素子102のy軸方向の長さを長くすることにより、広い帯域幅を実現することができる。
また、無給電素子102と金属反射板107とが部分円筒形状であることから、円筒状レドームに収納した場合に、そのカーブに沿って形成できる。このため、無給電素子102と金属反射板107の幅の増大によるアンテナの等価半径の増加を最小限に抑えることができる。
次に、本実施例にかかるアンテナ装置と従来のアンテナ装置における電圧定在波比(VSWR: Voltage Standing Wave Ratio)特性および水平面内半値幅(HPBW: Half Power Bandwidth)特性の比較について説明する。
以下、無給電素子102の幅およびカーブを表す角度をθとする。図3Cに示すように無給電素子102の部分円筒部分の端からダイポールアンテナ110の短辺方向の中心線に引いた垂線とx軸のなす角をθとする。
また、反射器107の幅およびカーブを表す角度をφとする。図3Cに示すように反射器107の部分円筒部分の端から誘電体基板101のz軸に平行な中心線に引いた垂線とx軸のなす角をφとする。
また、無給電素子102とダイポールアンテナ110との距離をDsとする。図3Cに示すように、無給電素子102とダイポールアンテナ110とのx軸方向における最近接距離をDsとする。
ダイポール素子110と反射器107間の距離をDとする。図3Cに示すように、ダイポールアンテナ110の短辺方向の中心線から反射器107に引いた垂線の長さをDとする。
アンテナ径Dに対して反射板の幅φ(Phi)を変化させた場合の電圧定在波比特性と水平面内半値幅特性について説明する。ここで、従来のアンテナ装置は、図2Bを参照して説明したアンテナ装置である。
図4Aは、4GHzにおけるVSWR特性であり、左側が従来のアンテナ装置、右側が本実施例にかかるアンテナ装置である。図4Bは、4GHzにおけるHPBW特性であり、左側が従来のアンテナ装置、右側が本実施例にかかるアンテナ装置である。
図5Aは、4.5GHzにおけるVSWR特性であり、左側が従来のアンテナ装置、右側が本実施例にかかるアンテナ装置である。図5Bは、4.5GHzにおけるHPBW特性であり、左側が従来のアンテナ装置、右側が本実施例にかかるアンテナ装置である。
図6Aは、5GHzにおけるVSWR特性であり、左側が従来のアンテナ装置、右側が本実施例にかかるアンテナ装置である。図6Bは、5GHzにおけるHPBW特性であり、左側が従来のアンテナ装置、右側が本実施例にかかるアンテナ装置である。図6Aに示す本実施例にかかるアンテナ装置のVSWR特性において、φが大きくなるにしたがってVSWRが1.0から1.5となる。
図7Aは、5.5GHzにおけるVSWR特性であり、左側が従来のアンテナ装置、右側が本実施例にかかるアンテナ装置である。図7Bは、5.5GHzにおけるHPBW特性であり、左側が従来のアンテナ装置、右側が本実施例にかかるアンテナ装置である。図7Aに示す本実施例にかかるアンテナ装置のVSWR特性において、VSWRは1.0である。
図8Aは、6GHzにおけるVSWR特性であり、左側が従来のアンテナ装置、右側が本実施例にかかるアンテナ装置である。図8Bは、6GHzにおけるHPBW特性であり、左側が従来のアンテナ装置、右側が本実施例にかかるアンテナ装置である。図8Aに示す本実施例にかかるアンテナ装置のVSWR特性において、Dが大きくなるにしたがってVSWRは1.5、1.0、1.5となる。
周波数変動を観測するため、上述したように5つの周波数帯(4GHz、4.5GHz、5GHz、5.5GHz、6GHz)におけるVSWRとHPBWの検討を行った。各図面において、横軸はダイポール素子110と反射器107間の距離D[mm]、縦軸は円筒型反射器の幅を表す角度φ[deg]である。
各図面において、グラフの左に行けば行くほど、すなわちDの値が小さいほどダイポール素子110が反射器107に近づく。その結果、アンテナ径が小さくなり、細径化が実現できる。また、円筒型反射器の幅を表す角度φが大きいほど反射器が幅広になる。
基地局用のアンテナ装置として要求される条件は、VSWRが1.5以下である。また、水平面内半値幅HPBWはセクター数によって異なるが、本実施例においては3セクター用として120±10°以内とする場合について説明する。
図4Aから図8Bによれば、本実施例にかかるアンテナ装置は、全体的に広い帯域に渡って共振できる。また、本実施例にかかるアンテナ装置は、水平面内指向性の周波数特性が改善しているのが分かる。
従来のアンテナ装置では、図4Aに示すように、ダイポール素子110と反射器107との距離を小さくする、すなわちアンテナ径が小さくなると、低域周波数でのVSWR特性が劣化し、比帯域幅が劣化する傾向が確認できる。また、従来のアンテナ装置において、VSWR特性を向上させるため、円筒型の反射器の幅を広げると、水平面内半値幅は狭くなり、HPBWの周波数特性が劣化する。
一方、本実施例にかかるアンテナ装置では、広い周波数帯に渡って、VSWR特性が良好であることが確認できる。また、従来のアンテナ装置よりも、周波数の変化に対する水平面内半値幅HPBWの変動幅が小さい。したがって、本実施例にかかるアンテナ装置は、放射指向性と入力特性共に良好な広帯域アンテナ装置であることが分かる。
以下、本実施例にかかるアンテナ装置における無給電素子102の寸法と、給電点から見た素子のインピーダンス整合、水平面内指向性との関係について、図9を参照して説明する。
図9は、反射器幅φを一定にし、ダイポール素子110の反射器107までの距離Dに対して部分円筒型無給電素子102の幅を表す角度θを変化させた場合におけるVSWR(定在波比)特性を示す。
図9に示すVSWR特性において、5GHzの場合、θが大きくなるにしたがって、VSWRが1.5から1.0になる。また、5.5GHzの場合のVSWRは1.0である。また、6GHzの場合θが大きくなるにしたがって、VSWRが1.0から1.5となる。
ダイポール素子110と反射器107との距離を小さくすることにより、アンテナ装置の直径を小さくすることができる。しかし、特に低い周波数帯(Freq.=4.5GHz以下)で、特性図の左側に行くほど、すなわちDが小さくなるほど、VSWR特性の劣化が生じる。
ここで、VSWR特性の劣化を抑えるためには、無給電素子102の幅θを広げる、すなわち無給電素子102の幅θを大きくすることが有効であることが分かる。
例えば、Freq.=4.5GHzにおけるVSWR特性図を参照して説明する。この特性図によれば、D=9.5mm付近で、θ=30°では4.5GHzにおけるVSWRの劣化が見られるが、幅広のθ=75°の無給電素子にすれば、VSWRの劣化が改善される。
次に、水平面内半値幅について、図10を参照して説明する。
図10は、反射器幅φを一定にし、ダイポール素子110の反射器107までの距離Dに対して部分円筒型無給電素子102の幅を表す角度θを変化させた場合におけるHPBW特性を示す。
図10に示すHPBW特性において、4.5GHzの場合、Dが大きくなるにしたがって、HPBWが120から115となる。また、5GHzの場合、Dが大きくなるにしたがって、HPBWは115、110、115と変化する。また、5.5GHzの場合、Dが大きくなるにしたがって、HPBWは110から115となる。また、6GHzの場合、Dが大きくなるにしたがって、HPBWは110から115となる。
図10によれば、無給電素子102の幅の増加、すなわちθの増加は、水平面内半値幅へ与える影響は小さく、全周波数帯域に渡って、水平面内半値幅は許容範囲内に収められていることが分かる。
なお、基地局用アンテナは円筒状レドーム内に収納されることが多い。このため、本実施例にかかるアンテナ装置を用いることにより、アンテナ装置の外形サイズを維持したままで、低い周波数においても水平面内指向性を許容範囲内に収めることができ、広帯域化が実現できる。
次に、本実施例にかかるアンテナ装置と従来のアンテナ装置における反射減衰量の比較について、図11を参照して説明する。
図11は、本実施例にかかるアンテナ装置と従来のアンテナ装置の周波数対反射減衰量(S11)特性図である。
図11によれば、本実施例にかかるアンテナ装置を使用することにより、反射減衰量S11が−14dB以下(VSWR≦1.5)となる帯域幅が広がるため、広帯域化を実現できることが分かる。したがって、本実施例にかかるアンテナ装置では、その入力特性が大幅に改善され、細径で水平面内指向性の周波数変動を抑えることができ、また広帯域特性を実現できる。
次に、無給電素子102の幅を表すθと反射器107の幅を表すφとを変化させた場合におけるVSWRが1.5以下となる比帯域幅および水平面内半値幅の偏差値について、図12Aおよび図12Bを参照して説明する。
広帯域なアンテナでは、VSWRが1.5以下となっても、一番低い周波数帯および高い周波数帯、すなわち、そのアンテナの使用周波数の上限および下限において、水平面内半値幅を許容範囲内に収めることが困難になる。例えば、120°ビームアンテナの場合、半値幅を共振周波数帯域内において120°±10°以内に収めることが困難になる。しかし、基地局アンテナとして水平面内半値幅は重要なファクターの一つでもあり、放射指向性の広帯域化が必要とされている。
図12Aにおいては、VSWRが1.5以下となる比帯域幅を(fhigh−flow)/f×100[%]で定義する。ここで、fhighは一番高い周波数、すなわちアンテナの使用周波数の上限、flowは一番低い周波数、すなわちアンテナの使用周波数の下限、fはVSWRが1.5以下となる周波数帯の中心に位置し、fhighとflowの中心となる周波数である。この比帯域幅を用いて入力特性の評価を行った。
また、図12Bにおいては、上述した3つの周波数、すなわちfhighと、flowと、fにおける水平面内半値幅をそれぞれ計算し、それぞれの値の120°からの偏差を比較し、最悪値(最大となる値)をプロットすることにより、水平面内半値幅の周波数特性の検討を行った。
図12Aおよび図12Bによれば、要求される比帯域幅に対応して、それぞれ最適となる無給電素子102の幅を表すθと反射器107の幅を表すφとの組み合わせが存在するのが分かる。
例えば、VSWRが1.5以下となる比帯域幅が30%以上である必要である場合、 θを約70°以下、すなわち30°≦θ≦70°、φを約75°以下、すなわち55°≦φ≦75°の組み合わせにする必要がある。
また、本実施例にかかるアンテナ装置は、無給電素子102の形状を部分円筒状とすることにより入力インピーダンスの広帯域化を実現している。しかし、図12Bに示すように、水平面内半値幅の周波数特性は、無給電素子の幅にはほとんど依存しないことが分かる。つまり、本実施例にかかるアンテナ装置は、放射指向性の広帯域化にも貢献できることが分かる。
図12Bによれば、反射器107の幅およびカーブを表す角度をφが約65°〜約80°、すなわち65°≦φ≦80°において、水平面内半値幅の最大偏差値を許容範囲内に抑えることができることがわかる。
上述したように、無給電素子102の幅を表すθと反射器107の幅を表すφとを適切に選択することによって、入力インピーダンスおよび放射指向性の広帯域化の両方を満足するような構成が実現できる。
次に、無給電素子102とダイポール素子110との距離Dsについて、図13Aおよび図13Bを参照して説明する。
図13Aには、無給電素子102とダイポール素子110との距離Dsに対する反射減衰量S11を示す。ここで、中心周波数とは、アンテナが共振する周波数帯の中心の周波数を示す。無給電素子102とダイポール素子110との距離Dsは、中心周波数の波長に比例する。
図13Aにおいて点線で示されるのは、VSWRが1.5となるレベルである。図13Aから分かるように、通信システムの中心周波数の波長の約0.01倍以上、かつ約0.075倍以下の範囲以外では、アンテナの広帯域特性が劣化し、幅広の部分円筒型無給電素子102による効果が得られないことが分かる。
さらに、定性的に評価するため、図13Bに横軸にDsを中心周波数の波長によって規格した値Ds[λ]に対するVSWRが1.5以下となる比帯域幅を示す。図13Bにおいて、部分円筒型無給電素子がない場合、つまりプリントダイポールアンテナのみの場合に実現できる比帯域幅の最良値を点線で示す。
図13Bによれば、点線で示される17%より低い所では、部分円筒型の無給電素子を付ける効果が無いことがわかる。
したがって、ダイポール素子110と部分円筒型の無給電素子102までの距離に対応するDsが0.01λから0.075λまでの場合、幅広の部分円筒型無給電素子によるアンテナの細径化及び広帯域が実現できることが分かる。
また、本実施例にかかるアンテナ装置は、該アンテナの外側に誘電体製のカバー(レドーム)が配置され、基地局に搭載される。
図14に、本実施例にかかるアンテナ装置を示す概略構成図を示す。図15に、本実施例にかかるアンテナ装置のVSWR特性を示す。
図14において、101はアンテナパターンすなわちダイポール素子がプリント配線技術により形成される誘電体基板、102は無給電素子、110は電波を放射するダイポールアンテナ、105と106はダイポールアンテナを給電するマイクロストリップ線路(給電線路)である。108はアンテナ全体をカバーするように用いられる誘電体レドームである。107は金属反射板である。ダイポールアンテナ110は、ダイポール素子103および104により構成される。
図15によれば、誘電体レドーム108がダイポール素子110の近傍にあるにも関わらず、良好なVSWR特性を有するのが分かる。
図15によれば、VSWRが1.5以下となる比帯域幅は34.4%に達していることが分かる。したがって、本発明の実施例にかかるアンテナ装置によれば、広帯域化ができることがわかる。
本発明の実施例によれば、簡単な構造でアンテナの水平面内指向性の周波数変動を抑えながら広帯域化を実現できる。
また、本発明の実施例にかかるアンテナ装置によれば、外形サイズを維持した状態で広帯域特性を実現できる。
本発明にかかるアンテナ装置は、移動通信システムの基地局に適用できる。
プリントダイポールアンテナの構成を示す模式図である。 プリントダイポールアンテナの構成を示す模式図である。 プリントダイポールアンテナの構成を示す模式図である。 コーナーレフレクター付きアンテナの構成を示す模式図である。 円筒型反射器付きアンテナの構成を示す模式図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置の構成を示す模式図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置の構成を示す模式図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置の構成を示す模式図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置のVSWR特性を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置のHPBW特性を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置のVSWR特性を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置のHPBW特性を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置のVSWR特性を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置のHPBW特性を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置のVSWR特性を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置のHPBW特性を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置のVSWR特性を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置のHPBW特性を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置のVSWR特性を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置のHPBW特性を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置の反射減衰量を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置におけるVSWRが1.5以下となる比帯域幅を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置における水平面内半値幅の120°からの最大偏差値を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置の反射減衰量を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置の比帯域幅を示す特性図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置を示す模式図である。 本発明の一実施例にかかるアンテナ装置のVSWRを示す特性図である。
符号の説明
1 誘電体基板
3、4 ダイポール素子
5、6 マイクロストリップ線路
7 反射板
10 ダイポールアンテナ
101 誘電体基板
102 無給電素子
103、104 ダイポール素子
105、106 マイクロストリップ線路
107 反射板
108 レドーム
110 ダイポールアンテナ

Claims (2)

  1. 誘電体基板;
    該誘電体基板の両面に形成されるダイポール素子;
    前記ダイポール素子の給電点を介して接続される給電線路;
    前記ダイポール素子と近接する箇所に配置される部分円筒状の無給電素子;
    前記誘電体基板に対して、前記無給電素子に対向する位置に配置される部分円筒状の反射器;
    を備え
    前記無給電素子は、
    該無給電素子の部分円筒状の中心が前記ダイポール素子の正面となるように配置され、前記反射器に対して前記誘電体基板が配置される方向をx軸とし、前記無給電素子の部分円筒部分の端から略矩形のダイポール素子の短辺方向の中心線に引いた垂線とx軸のなす角をθとした場合、前記無給電素子における前記θは、30°≦θ≦70°であり、
    前記反射器は、
    該反射器の部分円筒状の中心が前記ダイポール素子の背面となるように配置され、前記反射器に対して前記誘電体基板が配置された方向をx軸とし、前記誘電体基板に形成される略矩形のダイポール素子の長手方向をz軸とし、前記反射器の部分円筒部分の端から前記誘電体基板のz軸に平行な中心線に引いた垂線とx軸のなす角をφとした場合、前記反射器における前記φは、65°≦φ≦85°であることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1に記載のアンテナ装置において:
    前記無給電素子から前記ダイポール素子までの長さは、通信システムの中心周波数の波長の約0.01倍以上で、かつ約0.075倍以下の長さであることを特徴とするアンテナ装置。
JP2005352368A 2005-12-06 2005-12-06 アンテナ装置 Expired - Fee Related JP4732880B2 (ja)

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