JP4732787B2 - プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 Download PDF

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Description

本発明は,プラズマ処理装置の給電方式に関する。
近年,基板の大型化に伴い,大面積の基板をプラズマ処理するプラズマ処理装置の一例として,図11に示したマイクロ波プラズマ処理装置が提案されている。このマイクロ波プラズマ処理装置は,マイクロ波発生器91から発生したマイクロ波を給電用導波管92および複数の放射用導波管93を介して多数のスロット94から処理容器95内に伝播させることにより,処理容器95内にマイクロ波を給電する(たとえば,特許文献1を参照。)。
特開2004−200646号公報
このマイクロ波プラズマ処理装置では,マイクロ波は,結合窓A1,結合窓A2,結合窓A3にてそれぞれ分岐(兀分岐)し,各放射用導波管93を伝播する。このとき,放射用導波管93aおよび放射用導波管93bを伝播するマイクロ波は同位相となる。同様に,放射用導波管93cおよび放射用導波管93dを伝播するマイクロ波,放射用導波管93eおよび放射用導波管93fを伝播するマイクロ波もそれぞれ同位相となる。
一方,放射用導波管93bに伝播するマイクロ波と放射用導波管93cに伝播するマイクロ波とが同位相になるか否か,および,放射用導波管93dに伝播するマイクロ波と放射用導波管93eに伝播するマイクロ波とが同位相になるか否かは,放射用導波管93のピッチW1により決まる。たとえば,放射用導波管93のピッチW1が大気中の管内波長λgの1/2であれば,これらの放射用導波管93に伝播するマイクロ波はすべて同位相となる。この場合,多数のスロット94から処理容器内に伝播されたマイクロ波は強め合う。
一方,放射用導波管93のピッチW1が管内波長λgの1/2からずれると,放射用導波管93bに伝播するマイクロ波と放射用導波管93cに伝播するマイクロ波の位相は異なってくる。また,放射用導波管93dに伝播するマイクロ波と放射用導波管93eに伝播するマイクロ波の位相も異なってくる。このように,マイクロ波の位相のずれが大きくなると,放射用導波管93bおよび放射用導波管93c下のスロット94,放射用導波管93dおよび放射用導波管93e下のスロット94から処理容器95内に伝播されたマイクロ波はそれぞれ弱めあう。そして,隣り合う放射用導波管の管内波長λgが1/2ずれたとき,隣り合う放射用導波管に伝搬されるマイクロ波は最も弱め合う。以上のように,放射用導波管93のピッチW1により処理容器内でのマイクロ波の干渉パターンは異なってくる。
以上のことから,従来のマイクロ波プラズマ処理装置では,装置の設計時点において,マイクロ波の干渉パターンを考慮して放射用導波管93のピッチW1を定める必要があった。また,装置完成後にマイクロ波の給電方式を変更することはできなかった。
本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,給電方式を制御するプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法を提供することにある。
上記課題の少なくとも一つを解決するために,本発明のある観点によれば,マイクロ波をスロットに通して第1の誘電体から処理容器内に伝播させ,伝播させたマイクロ波により処理容器内に供給された処理ガスをプラズマ化させて,基板をプラズマ処理するプラズマ処理装置であって,マイクロ波発生器から発生されたマイクロ波を伝播させる給電用導波管と,上記給電用導波管内の所定の位置に設けられ,上記所定の位置を通過するマイクロ波の管内波長を変化させる第2の誘電体と,上記給電用導波管から分岐し,上記給電用導波管を伝播したマイクロ波をスロットに伝播させる複数の放射用導波管と,を備えることを特徴とするプラズマ処理装置が提供される。
本発明では,第2の誘電体が給電用導波管内の所定の位置に設けられる。マイクロ波の管内波長は,大気中の誘電率εと第2の誘電体の誘電率εとの違いから,第2の誘電体を通過する際に変化する。このため,第2の誘電体を通過せずに放射用導波管下のスロットから処理容器に伝播されたマイクロ波と第2の誘電体を通過して他の放射用導波管下のスロットから処理容器に伝播されたマイクロ波とに位相のずれが生じる。
このようにして生じたマイクロ波の位相のずれが小さいと(すなわち,同位相に近づくと),処理容器内での干渉により隣りあった導波管の境界ではマイクロ波の電界強度は強まる。一方,マイクロ波の位相のずれが大きいと(すなわち,逆位相に近づくと),処理容器内での干渉により隣りあった導波管の境界ではマイクロ波の電界強度は弱まる。
本発明によれば,このような原理を用いて,給電用導波管内に第2の誘電体を設けるという簡易で製造コストが安価な方法にてマイクロ波の位相をずらすことにより給電方式を制御することができる。この結果,処理容器内でのマイクロ波の電界強度を制御することができる。
このとき,上記第2の誘電体は,上記給電用導波管の所定位置を閉塞するように挿着されていてもよい。
また,上記複数の放射用導波管は,上記給電用導波管の長手方向に対して略垂直に同一平面上に配置されていてもよい。また,上記第2の誘電体は,上記第2の誘電体を通過して上記複数の放射用導波管のいずれかに伝播されるマイクロ波の位相と上記第2の誘電体を通過しないで上記複数の放射用導波管の他のいずれかに伝播されるマイクロ波の位相とが略逆位相になるようにマイクロ波の管内波長を変化させるようにしてもよい。
これによれば,第2の誘電体を通過せずに放射用導波管下のスロットから処理容器に伝播されたマイクロ波の位相と第2の誘電体を通過して他の放射用導波管下のスロットから処理容器に伝播されたマイクロ波の位相とはほぼ逆位相になる。これにより,処理容器内での干渉によってマイクロ波の電界強度を弱めることができる。
たとえば,前記複数の放射用導波管のうち,第1の放射用導波管に伝搬されるマイクロ波の位相と第1の放射用導波管の隣に位置する第2の放射用導波管に伝搬されるマイクロ波の位相とが略逆位相になり,第2の放射用導波管に伝搬されるマイクロ波の位相と第2の放射用導波管の隣に位置する第3の放射用導波管に伝搬されるマイクロ波の位相とが略同位相になる場合,第1および第2の放射用導波管の境界付近と,第2および第3の放射用導波管の境界付近と,に異なるガスをそれぞれ供給してもよい。
このように,放射用導波管内部を伝搬するマイクロ波の位相と隣の放射用導波管内部の位相とが略同位相になる場合と略逆位相になる場合とにおいて,それぞれの境界付近に異なるガスが供給されることにより,プラズマの状態を維持しつつ,供給された処理ガスの過剰な解離を抑制することができる。
また,このように第2の誘電体を給電用導波管内に設け,給電方式を制御する本発明によれば,たとえば,反応性ガスであるシランガス(SiH)からアモルファスシリコンを生成する成膜処理などのように,SiHをSiHラジカルに解離する程度の電界強度が求められ,SiHラジカルまで解離するほどの強い電界強度は必要ない処理プロセスにも対応することができる。
上記第2の誘電体の厚さは,上記第2の誘電体の誘電率(または比誘電率)と上記給電用導波管の幅とに基づいて求めてもよい。
第2の誘電体を通過する直前のマイクロ波の位相と第2の誘電体を通過した直後のマイクロ波の位相とのずれは,第2の誘電体の材質および厚さにより定まる。よって,ある材質から形成されている第2の誘電体の誘電率と上記給電用導波管の幅とに基づいて第2の誘電体の厚さを定めることにより,第2の誘電体を通過せずに放射用導波管下のスロットから処理容器に伝播されたマイクロ波の位相と第2の誘電体を通過して他の放射用導波管下のスロットから処理容器に伝播されたマイクロ波の位相とのずれを制御することができる。この結果,たとえば,ガスが供給される領域に放射されるマイクロ波の電界強度を弱くし,ガスが供給されない領域に放射されるマイクロ波の電界強度を強くするように,マイクロ波の給電方式を制御することができる。
また,上記第2の誘電体は,上記給電用導波管内の所定区間を閉塞する位置から上記給電用導波管内の所定区間を開口する位置まで可動可能に設けられていてもよい。
これによれば,処理プロセス,処理容器内に供給される処理ガスの種類,処理容器内のガスの供給位置などを考慮して第2の誘電体が配置される。たとえば,マイクロ波の電界強度を弱くしたい場合には,給電用導波管の所定区間を閉塞する位置に第2の誘電体を設け,マイクロ波の電界強度を強くしたい場合には,給電用導波管の所定区間を開口する位置に第2の誘電体を設ける。
このように第2の誘電体の配置を処理プロセス等に応じて変えることにより,処理プロセスに応じた給電方式を実現することができる。これにより,プラズマ処理中の異常放電を回避し,プラズマを均一に発生させ,精度よくプラズマ処理することができる。この結果,1つのプラズマ処理装置で,複数の処理プロセスにそれぞれ対応したプラズマ処理を実行することができる。
また,本発明の他の観点によれば,マイクロ波をスロットに通して第1の誘電体に伝播させ,処理容器内に供給された処理ガスをプラズマ化させて,基板をプラズマ処理するプラズマ処理方法であって,マイクロ波発生器から発生されたマイクロ波を給電用導波管に伝播させる工程と,上記給電用導波管内の所定の位置に設けられた第2の誘電体によって,上記給電用導波管の所定の位置を通過するマイクロ波の管内波長を変化させる工程と,上記給電用導波管を伝播した上記マイクロ波を上記給電用導波管から分岐した複数の放射用導波管を介してスロットに伝播させる工程と,を備えることを特徴とするプラズマ処理方法が提供される。
これによれば,給電用導波管に第2の誘電体を設けるという簡易で製造コストが安価な方法にてプラズマ処理装置の給電方式を制御することができる。
以上説明したように,本発明によれば,給電方式を制御するプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(マイクロ波プラズマ処理装置の構成の概要)
まず,本発明の一実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置について,図1を参照しながら説明する。図1は,マイクロ波プラズマ処理装置100をx軸方向およびz軸方向に平行な面で切断した断面図である。マイクロ波プラズマ処理装置100は,プラズマ処理装置の一例である。本実施形態では,マイクロ波プラズマ処理装置100により実行される処理プロセスとして,図7に示した3つの成膜プロセスを挙げて説明する。
マイクロ波プラズマ処理装置100は,処理容器10と蓋体20とからなる筐体を有している。処理容器10は,上部が開口した有底直方体形状を有していて,接地されている。処理容器10は,たとえば,アルミニウム(Al)などの金属から形成されている。処理容器10の内部には,略中央にて,たとえば,ガラス基板W(以下,「基板」という。)を載置する載置台であるサセプタ11が設けられている。サセプタ11は,たとえば,窒化アルミニウムから形成されている。
サセプタ11の内部には,給電部11aおよびヒータ11bが設けられている。給電部11aには,整合器12a(たとえば,コンデンサ)を介して高周波電源12bが接続されている。また,給電部11aには,コイル13aを介して高圧直流電源13bが接続されている。整合器12a,高周波電源12b,コイル13aおよび高圧直流電源13bは,処理容器10の外部に設けられていて,高周波電源12bおよび高圧直流電源13bは,接地されている。
給電部11aは,高周波電源12bから出力された高周波電力により処理容器10の内部に所定のバイアス電圧を印加させるようになっている。また,給電部11aは,高圧直流電源13bから出力された直流電流により基板Wを静電吸着するようになっている。
ヒータ11bには,処理容器10の外部に設けられた交流電源14が接続されていて,交流電源14から出力された交流電流により基板Wを所定の温度に保持するようになっている。
処理容器10の底面は筒状に開口され,開口された外周近傍にてベローズ15の一端が処理容器10の外部に向かって装着されている。ベローズ15の他端には,昇降プレート16が固着されている。このようにして,処理容器10底面の開口部分は,ベローズ15および昇降プレート16により密閉されている。
また,サセプタ11は,昇降プレート16上に配置された筒体17に支持されていて,昇降プレート16よび筒体17と一体となって昇降する。これにより,サセプタ11は,処理プロセスに応じた高さに調整されるようになっている。
サセプタ11の周囲には,処理容器10内のガスの流れを好ましい状態に制御するための整流板18が設けられている。また,処理容器10の底面には,図示しない真空ポンプに接続された排気口19が設けられている。真空ポンプは,処置容器10内を所望の真空度まで排気するようになっている。
蓋体20は,処理容器10の上方を密閉するように配設されている。蓋体20は,処理容器10と同様に,たとえば,アルミニウム(Al)などの金属から形成されている。また,蓋体20は,処理容器10と同様に接地されている。
蓋体20には,蓋本体21,放射用導波管22a〜放射用導波管22f,スロットアンテナ23a〜スロットアンテナ23f,および,第1の誘電体24a〜第1の誘電体24fが設けられている。
処理容器10と蓋体20とは,蓋本体21の下面外周部と処理容器10の上面外周部との間に配置されたOリング25により,気密性が保持されるように固定されている。蓋本体21の下部には,放射用導波管22a〜放射用導波管22fが形成されている。
蓋本体21を除いた後のマイクロプラズマ処理装置100の平面図である図2に示したように,放射用導波管22a〜放射用導波管22fは,同一面内にて互いに平行して並列に配設されている。各放射用導波管22には,その端部にて各放射用導波管22にほぼ垂直に給電用導波管26が接続され,給電用導波管26にはマイクロ波発生器27が接続されている。給電用導波管26の所定位置(所定区間)には,第2の誘電体28aおよび第2の誘電体28bが挿着されている。第2の誘電体の構成および機能については後述する。
放射用導波管22および給電用導波管26は,それぞれの軸方向に垂直な断面の形状が矩形状である矩形導波管により形成されている。たとえば,TE10モード(TE波:transverse electric wave;磁界がマイクロ波の進行方向成分を持つ波)の場合,各放射用導波管22および給電用導波管26の広い管壁は磁界に平行なH面となり,狭い管壁は電界に平行なE面となる。放射用導波管22および給電用導波管26の軸方向(長手方向)に垂直な方向にて切断した面の長辺方向(導波管の幅)と短辺方向とをどのように配置するかは,モード(導波管内の電磁界分布)によって変化する。
図1に示したように,スロットアンテナ23a〜スロットアンテナ23fは,放射用導波管22a〜放射用導波管22fの下部にそれぞれ設けられている。また,図2に示したように,各スロットアンテナ23には,複数のスロット(開口)がそれぞれ設けられている。たとえば,スロットアンテナ23aには,スロット23a1〜スロット23a7が設けられている。
図1に示したように,スロットアンテナ23a〜スロットアンテナ23fの下部には,第1の誘電体24a〜第1の誘電体24fがそれぞれ設けられている。各第1の誘電体24は,マイクロ波を透過するように,たとえば,石英,アルミナ(酸化アルミニウム:Al)などから形成されている。
第1の誘電体24a〜第1の誘電体24fは,金属の梁29によりその両端をそれぞれ支持されている。梁29の内部には,ガス導入管30(ガス導入管30a〜ガス導入管30g)が貫通している。
処理ガス供給源32は,バルブ32a1,マスフロコントローラ32a2,バルブ32a3,アルゴンガス供給源32a4,バルブ32a5,マスフロコントローラ32a6,バルブ32a7,酸素ガス供給源32a8,バルブ32b1,マスフロコントローラ32b2,バルブ32b3,シランガス供給源32b4,バルブ32b5,マスフロコントローラ32b6,バルブ32b7,水素ガス供給源32b8およびバルブ32c1から構成されている。
処理ガス供給源32は,各バルブの開閉を制御することにより,各ガスを選択的に処理容器10内に供給するようになっている。また,各マスフロコントローラは,それぞれが供給する処理ガスの流量を制御することによりガスを所望の濃度に調整するようになっている。
ガス導入管30a,ガス導入管30c,ガス導入管30eおよびガス導入管30gには,ガス流路31aを介してシランガス供給源32b4および水素ガス供給源32b8が接続されている。また,ガス導入管30b,ガス導入管30dおよびガス導入管30fには,ガス流路31bを介してアルゴンガス供給源32a4および酸素ガス供給源32a8が接続されている。さらに,ガス流路31aとガス流路31bとには,ガス流路31cを介してバルブ32c1が接続されている。
そして,処理プロセスに応じて,たとえば,シランガスなどの反応性ガスは,ガス流路31aに接続されているガス導入管30a,ガス導入管30c,ガス導入管30eおよびガス導入管30gを介して処理容器10内に供給されるようになっている。また,たとえば,アルゴンガスなどの不活性な処理ガスは,ガス流路31bに接続されているガス導入管30b,ガス導入管30dおよびガス導入管30fを介して処理容器10内に供給されるようになっている。さらに,アルゴンガス,酸素ガスを処理容器10全面に供給する場合には,バルブ32c1を開くことにより,これらのガスが,ガス流路31a〜ガス流路31cからガス導入管30a〜ガス導入管30gを介して処理容器10内に供給されるようになっている。
このような構成により,マイクロ波プラズマ処理装置100は,マイクロ波発生器27から出力された,たとえば,2,45GHzのマイクロ波を,給電用導波管26および複数の放射用導波管22を介してスロットアンテナ23に伝播させ,多数のスロットから第1の誘電体24に伝播させる。そして,第1の誘電体24を透過して処理容器10内に放射されたマイクロ波により,処理容器10内に供給された処理ガスがプラズマ化し,このプラズマを用いて処理容器10に配置された基板がプラズマ処理される。
(第2の誘電体)
つぎに,第2の誘電体について,図2の一部分の斜視図である図3(a)を参照して,詳細に説明する。第2の誘電体28aおよび第2の誘電体28bは,給電用導波管26と同形状の底面を持ち,厚さがLの直方体であり,たとえば,比誘電率kが「4」の石英や比誘電率kが「9」のアルミナ(酸化アルミニウム Al)などにより形成されている。本実施形態では,各第2の誘電体28は,アルミナにて形成されている。
第2の誘電体28aおよび第2の誘電体28bは,給電用導波管26の所定区間にそれぞれ配設されている。各第2の誘電体28が設けられているx座標とガスが導入されるx座標とはほぼ一致している。また,各第2の誘電体28は,給電用導波管26の所定区間を閉塞するように挿着された状態P1から給電用導波管26の所定区間を開口する状態P2まで可動可能に設けられている。
図2の一部分の平面図である図3(b)に示したように,給電用導波管26の幅が100(mm)のとき,放射用導波管22のピッチW1は,大気中の管内波長λgの1/2である77(mm)に設計されている。
このとき,図4(a)に示したように,第2の誘電体28が給電用導波管26の所定区間を開口する位置P2にある場合,図4(c)に示したように,位置S1および位置S2でのマイクロ波はいずれも山になる。これにより,放射用導波管に伝播するマイクロ波は,すべて同位相となる。
一方,図3(a)に示したように,第2の誘電体28が給電用導波管26の所定区間を閉塞するように挿着された位置P1にある場合,図3(b)に示したように,結合窓A1にて兀分岐し,放射用導波管22aおよび放射用導波管22bを伝播して各スロットから漏れ出すマイクロ波と,結合窓A2にて兀分岐し,放射用導波管22cおよび放射用導波管22dを伝播して各スロットから漏れ出すマイクロ波とは逆位相となる。その理由を以下に説明する。
大気中の管内波長λ1gおよび第2の誘電体28の管内波長λ2gは,以下の式(1)および式(2)にてそれぞれ求められる。
λ1g=λ/{1−(λ/2a)}1/2・・・(1)
λ2g=λ/{1−(λ/2a)}1/2・・・(2)
ここで,aは,給電用導波管26を軸方向に垂直に切断した断面形状の長辺方向の幅を示し,前述したとおり,本実施形態では100(mm)である。
また,自由空間における大気中の波長λは,以下の式(3)にて求められる。
λ=c/ν・・・(3)
式(3)に,マイクロ波の速度c=30×10(km/s),マイクロ波の周波数ν=2.45(GHz)を代入すると,λ=122(mm)≒120(mm)となる。
また,自由空間におけるアルミナの波長λは,以下の式(4)にて求められる。
λ=λ/(k)1/2・・・(4)
式(4)に,大気中の波長λ(=真空中の波長λ)=120(mm),比誘電率k=9を代入すると,λ=40(mm)となる。
これらの値を式(1)に代入すると,
λ1g=120/{1−(120/200)}1/2=150(mm)となる。
また,式(2)により,
λ2g=40/{1−(40/200)}1/2=41(mm)となる。
図5を参照すると,給電用導波管幅aが「100」のとき,比誘電率kが「1」の大気の管内波長λgは,154(mm)≒150(mm)となっていて,上述した計算とほぼ同じ値となる。また,比誘電率kが「9」のアルミナの管内波長λも,42(mm)≒41(mm)となっていて,上述した計算とほぼ同じ値となる。このような計算を比誘電率k(k=1〜10)の誘電体毎に実行することにより,管内波長λgの比誘電率kおよび給電用導波管幅aに対する依存性を示した図5が完成する。
図6は,位相を逆転させるために必要な第2の誘電体の厚さの比誘電率kおよび給電用導波管幅aに対する依存性を示した図である。これによれば,給電用導波管幅aが100(mm)のとき,マイクロ波が第2の誘電体28を透過するときに半波長ずれる(すなわち,図3(b)のピッチW2の実質的な波長が管内波長の1.5倍となる)ためには,第2の誘電体28(比誘電率kの値が「9」のアルミナ)の厚さは28(mm)必要である。よって,マイクロ波の波形を示した図3(c)に表された長さx1(=厚さL)は,28(mm)となる。
また,前述したように,大気中の波長λは122(mm)である。よって,図3(c)に示した長さx0(=x01+x02)は,122(mm)となる。
1つの波長に含まれる波数を「1」とすると,第2の誘電体28aを透過する(給電用導波管26のx1にて示される長さを伝播する)マイクロ波の波数n1は,x1/λ2gにて表される。同様に,給電用導波管26のx01およびx02を伝播するマイクロ波の波数n0は,x0/λ1gにて表される。
したがって,x1(=第2の誘電体28a)を伝播するマイクロ波の波数n1は,
n1=x1/λ2g=28/41=0.68(個)となる。
また,x0(=第2の誘電体28aの前後)を伝播するマイクロ波の波数n0は,
n0=x0/λ1g=122/150=0.81(個)となる。
したがって,図3(c)の位置S1から位置S2までを通過するマイクロ波の波数Nは,
N=n0+n1=0.68+0.81≒1.5(個)となる。
このように,位置S1から位置S2までを通過するマイクロ波の波数Nが1.5となる結果,図3(c)に示したように,位置S1でのマイクロ波は山,位置S2でのマイクロ波は谷になる。これにより,放射用導波管22aおよび放射用導波管22bに伝播するマイクロ波と放射用導波管22cおよび放射用導波管22dに伝播するマイクロ波とは,逆位相となる。
この結果,図9にてマイクロ波の山および谷を模式的に表したように,マイクロ波が第2の誘電体28を通過する度に放射用導波管22に伝播されるマイクロ波の位相が逆位相となる。
(成膜プロセス)
つぎに,このような原理を用いて給電方式を制御しながら,膜を生成する3つの工程について説明する。図7に示したように,マイクロ波プラズマ処理装置100は,第1工程のアモルファスシリコンCVDプロセスにてアモルファスシリコン膜を生成し,所望のアニール行程を施して,アモルファスシリコン膜をポリシリコン膜に変化させた後,第2工程の酸化プロセスにて酸化膜を生成し,第3工程の二酸化シリコンCVDプロセスにて二酸化シリコン膜を生成する。
(第1工程:アモルファスシリコンCVDプロセス)
第1工程のアモルファスシリコンCVDプロセスでは,給電方式は同相給電と逆相給電である。このような場合,マイクロ波プラズマ処理装置100は,図8に示したように,隣り合う放射用導波管22bおよび放射用導波管22cの境界部分の延長上にて給電用導波管26を塞ぐように第2の誘電体28aを装着する。同様に,隣り合う放射用導波管22dおよび放射用導波管22eの境界部分の延長上にて給電用導波管26を塞ぐように第2の誘電体28bを装着する。
これにより,図8にマイクロ波の山とマイクロ波の谷を模式的に示したように,放射用導波管22bと放射用導波管22c,および,放射用導波管22dと放射用導波管22eに伝播されるマイクロ波の位相は,第2の誘電体28aおよび第2の誘電体28bを通過することにより,それぞれ逆位相となる。
そうすると,放射用導波管22b下部のスロットから処理容器10内に漏れ出すマイクロ波と放射用導波管22c下部のスロットから処理容器10内に漏れ出すマイクロ波との干渉により,これらのマイクロ波の電界強度は弱められる。同様に,放射用導波管22dおよび放射用導波管22e下部のスロットから漏れ出すマイクロ波との干渉により,これらのマイクロ波の電界強度も弱められる。
第1工程では,ガス供給源32は,反応性ガスであるシランガスおよび水素ガスをガス導入管30a,30c,30e,30gに供給するように各バルブを制御する。そして,このような位置からシランガスおよび水素ガスが供給されると,給電されるマイクロ波の電界強度が弱められていることから,各ガスは適度に解離または電離する。たとえば,SiHはほどよく解離して,SiHラジカルが生成されるが,SiHラジカルが生成される程解離は進まない。
一方,兀分岐した放射用導波管22aと放射用導波管22b,放射用導波管22cと放射用導波管22d,および,放射用導波管22eと放射用導波管22fに伝播されるマイクロ波の位相は,同位相である。
そうすると,放射用導波管22a下部のスロットから処理容器10内に漏れ出すマイクロ波と放射用導波管22b下部のスロットから処理容器10内に漏れ出すマイクロ波との干渉により,これらのマイクロ波の電界強度は強められる。同様に,放射用導波管22cおよび放射用導波管22dのスロット,放射用導波管22eおよび放射用導波管22fのスロットから漏れ出すマイクロ波の電界強度も強められる。
また,このプロセスでは,ガス供給源32は,不活性ガスであるアルゴンガスをガス導入管30b,30d,30fに供給するように各バルブを制御する。そして,このような位置からアルゴンガスが供給されると,給電されるマイクロ波の電界強度が強められていることから,強いエネルギーを持ったマイクロ波によりアルゴンガスは十分に電離する。
このように,複数の放射用導波管22のうち,第1の放射用導波管(たとえば,放射用導波管22b)に伝搬されるマイクロ波の位相と第1の放射用導波管の隣に位置する第2の放射用導波管(たとえば,放射用導波管22c)に伝搬されるマイクロ波の位相とが略逆位相になり,第2の放射用導波管に伝搬されるマイクロ波の位相と第2の放射用導波管の隣に位置する第3の放射用導波管(たとえば,放射用導波管22d)に伝搬されるマイクロ波の位相とが略同位相になる場合,第1および第2の放射用導波管の境界付近に供給するガス(シランガスおよび水素ガス)と,第2および第3の放射用導波管の境界付近に供給するガス(アルゴンガス)とが異なるガスになるように各種ガスを供給する。この結果,SiHラジカルによりアモルファスシリコン膜を劣化させることなく,生成されたSiHラジカルなどのプラズマを用いて非常に良質なアモルファスシリコン膜を生成することができる。
(第2工程:酸化プロセス)
第2工程の酸化プロセスでは,マイクロ波プラズマ処理装置100は,図9に示したように,各放射用導波管22に伝播されるマイクロ波の位相がすべて同位相となるように,第2の誘電体28aおよび第2の誘電体28bを,給電用導波管26を開口する位置まで降下させる。そうすると,各放射用導波管22下部のスロットから処理容器10内に漏れ出すマイクロ波の干渉により,マイクロ波の電界強度は非常に強められる。
第2工程では,ガス供給源32は,不活性ガスであるアルゴンガスおよび酸素ガスをガス導入管30a〜ガス導入管30gに供給するように各バルブを制御する。そして,このような位置からアルゴンガスおよび酸素ガスが供給されると,給電されるマイクロ波の電界強度が非常に強められていることから,このアルゴンガスは十分に電離する。そして,プラズマの状態を維持したまま,酸素ガスを十分に解離,電離することができる。この結果,生成されたプラズマを用いて非常に薄い良質のゲート酸化膜を生成することができる。
(第3工程:二酸化シリコンCVDプロセス)
最終工程である第3工程の二酸化シリコンCVDプロセスでは,給電方式は同相給電である。よって,図10に示したように,マイクロ波プラズマ処理装置100は,第2工程と同様に,第2の誘電体28を,給電用導波管26を開口する位置まで降下させたままにする。
第3工程では,ガス供給源32は,反応性ガスであるシランガスをガス導入管30a,30c,30e,30gに供給するように各バルブを制御する。また,このプロセスでは,ガス供給源32は,不活性ガスであるアルゴンガスおよび酸素ガスをガス導入管30b,30d,30fに供給するように各バルブを制御する。
このように,第3行程では,酸素ガスとシランガスとを異なったガス導入管30に供給することにより,パーティクルの発生や配管のつまりなどのトラブルを防止することができる。また,本行程では,同相給電によりアルゴンガスが十分に解離されるので,プラズマの状態を維持したまま,酸素ガスを十分に解離,電離することができる。この結果,生成されたプラズマを用いて第2工程にて生成された良質のゲート酸化膜の上に,さらに,耐圧に優れたゲート酸化膜を生成することができる。
基本的には,プラズマを安定に維持するためには,マイクロ波を同相にして給電する方が望ましい。しかし,実際には,膜を形成する化学反応の進行速度や発生するパーティクルをも考慮して,給電方式は決定される。反応のプロセスによって,分子の好ましい解離状態が異なるためである。たとえば,同じシランガスを用いたプロセスであっても,アモルファスシリコンプロセスでは,シランガスをSiHまでの解離に抑えることが重要である。しかし,二酸化シリコンCVDプロセスでは,さらなる解離が進んでも,膜特性上,大きな問題は生じない。
なお,たとえば,マイクロ波を逆位相にて給電させる給電方式を採用したほうがよいガスの一例としては,分子結合エネルギーが小さいガス(たとえば,シランガス,水素ガスなどの反応性ガス)が挙げられる。
以上に説明したように,本実施形態によれば,第2の誘電体28が給電用導波管26の所定の位置に設けられる。これにより,マイクロ波の管内波長が,第2の誘電体28を通過する際に変化する。これにより,第2の誘電体28を通過する度にマイクロ波の位相をずらすことができる。このようにして,処理容器内への給電方式を制御することにより,ガスが供給される領域に放射されるマイクロ波の電界強度を調整することができ,これにより,処理容器内のプラズマ,ラジカルの状態を調整することができる。この結果,均一なプラズマを安定して維持したまま,良好な特性を示す膜を形成することができる。
また,第2の誘電体28は,給電用導波管26の所定区間を閉塞する位置から同じ給電用導波管26の所定区間を開口する位置まで可動可能に設けられている。これにより,処理プロセス,処理ガスの種類,ガスが供給される位置に応じて第2の誘電体28を所望の位置まで移動させることによって,給電方式を処理プロセスに応じて変更することができる。この結果,一つのプラズマ処理装置にて多種類の処理プロセスを行うことができる。
なお,上述した実施形態では,マイクロ波の波数Nが1.5(個)となるように第1の誘電体の厚さを定めた。しかし,本発明は,これに限らず,マイクロ波の波数Nを1+0.5×m(個)(m=1,3,5,7・・・)としてもよく,この場合にも,第2の誘電体28を通過する前のマイクロ波と第2の誘電体28を通過した後のマイクロ波とを逆位相にすることができる。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
たとえば,上述した実施形態では,第2の誘電体としてアルミナを用いたが,本発明は,これに限られず,マイクロ波を透過する部材であればよい。たとえば,第2の誘電体が比誘電率k=4の石英であって,給電用導波管の幅aが100(mm)であるとき,図6に示したように,第2の誘電体の厚さは55(mm)となる。よって,この厚さの石英を給電用導波管26に挿着することにより,上述した実施形態と同様に,複数の放射用導波管22への給電方式を制御することができる。
また,上述した実施形態では,マイクロ波が結合窓で2つに分岐する兀分岐を用いて上記給電方式を説明した。しかし,本発明の給電方式は,これに限られず,給電用導波管26の1管内波長おきに放射用導波管22が配設され,各放射用導波管22に同相給電されるp分岐や,各放射用導波管22に逆相給電されるT分岐および十字分岐を用いても実現することができる。
本発明は,給電方式を制御するプラズマ処理装置に適用可能である。
本発明の一実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置の断面図である。 同実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置の蓋本体を除いた後の平面図である。 図3(a)は,図2の一部分を示した斜視図であり,図3(b)は,図2の一部分を示したの平面図であり,図3(c)は,図3(b)に示した給電用導波管の位置におけるマイクロ波の波形を説明するための図である。 図4(a)は,図2の一部分を示した斜視図であり,図4(b)は,図2の一部分を示したの平面図であり,図4(c)は,図4(b)に示した給電用導波管の位置におけるマイクロ波の波形を説明するための図である。 管内波長の比誘電率および給電用導波管幅に対する依存性を示した図である。 位相を逆転させるために必要な誘電体の厚さの比誘電率および給電用導波管幅に対する依存性を示した図である。 3つの工程の成膜プロセスの内容を示した図である。 アモルファスシリコンCVDプロセスにおける給電方式および処理ガスを示した図である。 酸化プロセスにおける給電方式および処理ガスを示した図である。 二酸化シリコンCVDプロセスにおける給電方式および処理ガスを示した図である。 従来のマイクロ波プラズマ処理装置の蓋本体を除いた後の平面図である。
符号の説明
10 処理容器
11 サセプタ
20 蓋体
22a〜22f 放射用導波管
23a〜23f スロットアンテナ
24a〜24f 第1の誘電体
26 給電用導波管
27 マイクロ波発生器
28a,28b 第2の誘電体
29 梁
30a〜30g ガス導入管
32 ガス供給源
100 マイクロ波プラズマ処理装置

Claims (5)

  1. マイクロ波をスロットに通して第1の誘電体から処理容器内に伝播させ,伝播させたマイクロ波により処理容器内に供給された処理ガスをプラズマ化させて,基板をプラズマ処理するプラズマ処理装置であって:
    マイクロ波発生器から発生されたマイクロ波を伝播させる矩形の給電用導波管と;
    前記給電用導波管の長手方向に対して略垂直に同一平面上に配置され,前記給電用導波管から分岐し,前記給電用導波管を伝播したマイクロ波をスロットに伝播させる複数の放射用導波管と;
    前記給電用導波管と前記複数の放射用導波管とが分岐する複数の結合窓間で隣り合う放射用導波管の境界部分の延長上にて前記給電用導波管内のマイクロ波が伝播する伝播方向全体を閉塞するように、前記給電用導波管の一部にてマイクロ波の伝播方向に対して垂直に設けられ、マイクロ波の管内波長を変化させる第2の誘電体と;
    を備え、
    前記第2の誘電体は,
    前記第2の誘電体を通過して前記複数の放射用導波管のいずれかに伝播されるマイクロ波の位相と該第2の誘電体を通過しないで前記複数の放射用導波管の他のいずれかに伝播されるマイクロ波の位相とが略逆位相になるようにマイクロ波の管内波長を変化させることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記複数の放射用導波管のうち,第1の放射用導波管に伝搬されるマイクロ波の位相と第1の放射用導波管の隣に位置する第2の放射用導波管に伝搬されるマイクロ波の位相とが略逆位相になり,第2の放射用導波管に伝搬されるマイクロ波の位相と第2の放射用導波管の隣に位置する第3の放射用導波管に伝搬されるマイクロ波の位相とが略同位相になる場合,第1および第2の放射用導波管の境界付近と,第2および第3の放射用導波管の境界付近と,に異なるガスをそれぞれ供給することを特徴とする請求項に記載されたプラズマ処理装置。
  3. 前記第2の誘電体の厚さは,
    前記第2の誘電体の誘電率と前記給電用導波管の幅とに基づいて求められることを特徴とする請求項1又は2に記載されたプラズマ処理装置。
  4. 前記第2の誘電体は,
    前記給電用導波管内のマイクロ波が伝播する伝播方向に対して垂直な面で可動可能に配置され、前記給電用導波管内のマイクロ波が伝播する伝播方向全体を閉塞又は開口することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載されたプラズマ処理装置。
  5. マイクロ波をスロットに通して第1の誘電体に伝播させ,処理容器内に供給された処理ガスをプラズマ化させて,基板をプラズマ処理するプラズマ処理方法であって:
    マイクロ波発生器から発生されたマイクロ波を矩形の給電用導波管に伝播させる工程と;
    前記給電用導波管を伝播した前記マイクロ波を、前記給電用導波管の長手方向に対して略垂直に同一平面上に配置された複数の放射用導波管であって、前記給電用導波管から分岐した複数の放射用導波管を介してスロットに伝播させる工程と;
    前記給電用導波管と前記複数の放射用導波管とが分岐する複数の結合窓間で隣り合う放射用導波管の境界部分の延長上にて前記給電用導波管内のマイクロ波が伝播する伝播方向全体を閉塞するように、前記給電用導波管の一部にてマイクロ波の伝播方向に対して垂直に設けられた第2の誘電体によって,前記第2の誘電体を通過して前記複数の放射用導波管のいずれかに伝播されるマイクロ波の位相と該第2の誘電体を通過しないで前記複数の放射用導波管の他のいずれかに伝播されるマイクロ波の位相とが略逆位相になるようにマイクロ波の管内波長を変化させる工程と;
    を含むことを特徴とするプラズマ処理方法。
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