JP4731457B2 - 通信装置 - Google Patents

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本発明は、有音パケット又は無音パケットを他の装置へ送信することが可能な通信装置に関する。
IPネットワークを介して音声パケットを送受信することが可能なIP電話装置が普及している。IP電話装置は、ユーザの発話に基づくアナログの音声信号をデジタル信号に変換し、得られたデジタルの音声信号をパケット化してIPネットワークを介して通信相手のIP電話装置との間で送受信する。
IP電話装置は、IPネットワークにおいて予め割り当てられた帯域を使用して音声パケットの送受信を行なうが、例えば自身が使用している帯域の使用率が大きくなった場合、送受信される音声パケットに遅延が生じる。このため、受信側のIP電話装置では音声パケットを一定時間間隔で受信できなくなるので、受信間隔に揺らぎが生じる可能性がある。また、IPネットワークの使用率が更に大きくなった場合、送受信される音声パケットがIPネットワーク上で廃棄(パケットロス)される可能性もある。
特に、IPネットワークに接続された無線アクセスポイントを介した無線通信が可能な無線IP電話装置では、音声パケットの受信間隔の揺らぎ又は音声パケットの廃棄が生じ易い。また、無線IP電話装置は、使用中のユーザが複数の無線アクセスポイント間を移動している場合にはその間に無線アクセスポイントをつなぎ換える処理を行なうが、この処理の際にも音声パケットの遅延又は廃棄が生じる可能性が高い。
なお、IP電話装置は、アナログの音声信号をデジタル信号に変換して更に音声コーデックで圧縮することによってデータ量を削減し、IPネットワークの使用率を減少させることによって音声パケットの遅延又は廃棄の発生を抑制するように構成されている。また、IP電話装置は、PLC(Packet Loss Concealment)機能を備えている。PLC機能とは、IPネットワーク上で音声パケットが廃棄されてしまった場合、廃棄された音声パケットの前に受信していた音声パケットに基づく予測に従って、廃棄された音声パケットを補完することによって音声の品質をある程度維持する機能である。
更に、ユーザが発話を行なっていない場合、音声パケットの送信を行なわないことによってIPネットワークへの負荷を軽減するように構成されたIP電話装置も知られている。このようなIP電話装置を用いることによりIPネットワークを有効に利用することができる。
しかし、音声パケットの送受信が行なわれない場合、受信側のIP電話装置においては通信が途絶えた状態になる。この場合、受信側のIP電話装置では、送信すべき音声パケットがないために通信が途絶えたのか、又は通信相手のIP電話装置に何らかの故障が発生したために通信が途絶えたのかを識別することができない。このため、受信側のIP電話装置は、送信側のIP電話装置に何らかの故障が発生したために通信が途絶えているにも拘わらず、音声パケットの受信を待ち受け続けるので、IPネットワークを無駄に占有してしまうことになる。
そこで、特許文献1には、送信すべき音声信号がない場合には無音パケットを生成して送信するように構成された電話機が開示されている。この電話機ではユーザによる発話がない場合には無音の音声パケットを送信することにより、通信相手の電話機は、ユーザの発話による音声信号に基づく有音の音声パケットが送信されてこない場合であっても、無音の音声パケットが送信されてくることによって通信相手の電話機は故障していないことを認識することができる。また、特許文献1に開示されている電話機は、通話相手の電話機から音声及び無音の音声パケットのいずれをも受信しなくなった場合には通話相手の電話機に何らかの故障の発生を検知することができるので、この場合には、通話相手の電話機との通信を終了することによってIPネットワークの無駄な占有を防止することができる。
特開2002−354145号公報
一方、IP電話装置が利用するIPネットワークは、一般的にベストエフォート型のネットワークである。従って、例えばIPネットワークに接続されたパーソナルコンピュータが、FTP(File Transfer Protocol)又はHTTP(HyperText Transfer Protocol)等に従ってIPネットワークを一時的に占有してデータの転送処理を行なうバースト転送によって大容量のデータを転送している場合、パーソナルコンピュータがデータ転送に要する長時間に亘ってIPネットワークを占有することになり、IP電話装置は自身が利用する帯域を確保することが困難となる。
この場合、長時間に亘って音声パケットの受信間隔に揺らぎが生じるのみならず、送受信される音声パケットが大量に廃棄される可能性が高いが、大量の音声パケットが廃棄された場合、上述したPLCによるパケットの補完処理では十分に対応することができない。また、長時間に亘って音声パケットの受信間隔に揺らぎが生じた場合、又は大量の音声パケットが廃棄された場合、送受信される音声信号の音質を維持することができない。この場合、受信側のIP電話装置で再生された音声は、ユーザにとってはノイズとしか聞こえず、受信側のユーザに不快感を与える虞がある。このような状況ではユーザは、ネットワークがいつ回復するか、又はネットワークの使用状況等を把握することができないため、不快感を感じつつも通信を継続せざるを得ない場合が多い。
上述した特許文献1に開示されている電話機は、通信相手の電話機に故障が発生した場合に通信を終了することによってIPネットワークへの負荷を軽減させるため、IPネットワークの有効利用が可能である。しかし、他の装置によってIPネットワークが長時間に亘って占有されている場合に送受信する音声信号の音質を改善し、又はIPネットワークへの負荷を軽減できるものではない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ネットワークを介した通信状況が悪く、従来であればパケットの受信間隔に揺らぎが生じ、又は大量のパケットが廃棄される状況であっても、受信側のユーザに不快感を与えず、ネットワークへの通信負荷を軽減することによって通信状況の早期回復を促進することが可能な通信装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、無音パケットを送信している場合、その旨を示す情報ならびにどの程度のパケットがロスしているかが推測できる情報を通信相手の装置へ通知することが可能な通信装置を提供することにある。この情報を通信相手が受信することにより、復帰までの時間を推測することが可能となる。
本発明の他の目的は、ネットワークを介した通信状況が悪いほど、即ちパケットのロス率が高いほど、ネットワークへの通信負荷をより大幅に軽減すると共に、パケットのロス率が減少した場合にネットワークへの急激な負荷の増大を防止することが可能な通信装置を提供することにある。
本発明に係る通信装置は、有音の音声信号を含む有音パケット及び無音の音声信号を含む無音パケットのいずれかを選択して他の装置へ送信する通信装置において、他の装置へ送信した有音パケット又は無音パケットの送信状態を検出し、検出した送信状態に基づいて送信すべき有音パケット又は無音パケットの選択を制御する。よって、送信状態に基づいて選択された有音パケット又は無音パケットが他の装置へ送信される。なお、無音パケットを他の装置へ送信する場合、有音パケットを送信する際の送信間隔よりも長い送信間隔で送信するように、無音パケットを生成する際の生成間隔を制御する。また、無音パケットを他の装置へ送信している場合、その旨を示す情報を他の装置へ送信する。更に、無音パケットを送信している旨を示す情報を他の装置から受け付けた場合には無音パケットを他の装置へ送信する。
本発明に係る通信装置は、他の装置へ送信した有音パケット又は無音パケットのロス率を送信状態として検出し、検出したロス率が所定の閾値以上であり、廃棄されるパケットの量が多くなった場合、有音パケットの送信を停止して無音パケットを送信する。また、検出したロス率が所定の閾値よりも小さくなり、廃棄されるパケットの量が少なくなった場合、有音パケットの送信を再開する。
本発明に係る通信装置は、パケットのロス率が所定の閾値以上である場合、検出したロス率が高いほど長い送信間隔で無音パケットを送信するように、無音パケットを生成する際の生成間隔を制御する。なお、複数のロス率のそれぞれに、ロス率の高/低に応じて長/短の送信間隔を対応付けてテーブルに記憶しておき、検出したロス率が所定の閾値以上である場合、検出したロス率に対応してテーブルに記憶してある送信間隔で無音パケットを送信するように、無音パケットを生成する際の生成間隔を制御する。また、無音パケットを他の装置へ送信している場合、検出したロス率に応じたメッセージを他の装置へ通知する。
本発明では、他の装置へ送信されたパケットの送信状態に基づいて有音パケット又は無音パケットを選択して送信する。よって、例えば、送信状態が悪い場合に有音パケットの送信を停止して無音パケットを送信することにより、受信側の通信装置は無音の音声を再生するため、ノイズのような品質の悪い音声を再生することがなく、受信側のユーザに不快感を与えない。送信状態が悪い状況のネットワークにおいて、このように有音パケットの代わりに無音パケットを送信することにより、送信されるデータ量を削減してネットワークへの通信負荷を軽減することができるので、ネットワークにおける通信状況を早期に回復させることができる。また、パケットの送信状態に基づいてネットワークの回復状況を監視しており、送信状態が改善された場合に有音パケットの送信を再開することにより、ネットワークを介したパケットの送信処理を自動的に再開することができる。
また、無音パケットを送信する場合、有音パケットを送信する際の送信間隔よりも長い送信間隔で送信することにより、通話に関係のない無音パケットの送信に伴うネットワークへの通信負荷をより軽減することができ、ネットワークにおける通信状況の早期の回復を促進することができる。また、無音パケットを他の装置へ送信している場合、ネットワークに異常が発生したために無音パケットを送信していることを示す情報を他の装置へ送信することにより、無音パケットを受信している他の装置のユーザは、無音パケットに基づいて再生される無音の音声信号が、ネットワークに発生した異常が原因であることを把握することができる。更に、無音パケットを送信している旨の通知を受け付けた場合に通信相手の装置へ無音パケットを送信することにより、送受信されるデータ量を更に削減してネットワークへの通信負荷を軽減し、ネットワークにおける通信状況の早期回復をより促進することができる。
本発明では、他の装置へ送信されたパケットのロス率が所定の閾値以上であり、廃棄されるパケットの量が多くなった場合に無音パケットを送信することにより、受信側の通信装置は無音の音声を再生するため、ノイズのような品質の悪い音声を再生することがなく、受信側のユーザに不快感を与えない。有音パケットの代わりに無音パケットを送信することにより、送信されるデータ量を削減してネットワークへの通信負荷を軽減することができるので、ネットワークにおける通信状況を早期に回復させることができる。また、ロス率の検出によってネットワークの回復状況を監視しており、検出したロス率が所定の閾値よりも小さくなり、ネットワーク上で廃棄されるパケットの量が少なくなった場合に有音パケットの送信を再開することにより、回復したネットワークを利用したパケットの送信処理を自動的に再開することができる。
本発明では、パケットのロス率が高いほど長い送信間隔で無音パケット送信することにより、ネットワークの使用率が高いほど、送信される無音パケットのデータ量を削減することができ、無音パケットの送信に伴うネットワークへの通信負荷をより軽減することができる。また、パケットのロス率の減少に従って段階的に送信間隔を短くすることにより、送信される無音パケットのデータ量をネットワークの回復段階に従って徐々に増加させるので、ネットワークへの急激な負荷の増大を防止することができると共に、有音パケットの送信処理と無音パケットの送信処理との切り換え動作の頻度を増大させない。
また、複数のロス率のそれぞれに、ロス率の高/低に応じて長/短の送信間隔を対応付けて記憶してあるテーブルを用意しておき、検出したロス率に対応する送信間隔をテーブルから読み出し、読み出した送信間隔で無音パケットを送信することにより、無音パケットの送信間隔をテーブルの参照処理によって容易に特定することができる。更に、無音パケットを他の装置へ送信している場合、検出したロス率に応じたメッセージを他の装置へ通知することにより、無音パケットを受信している他の装置のユーザに、ネットワークにおける通信状況の回復段階を適宜通知することができる。具体的には、ネットワークの通信状況が徐々に回復していること、又はネットワークの通信状況が悪化していること等を通知することができる。
以下に、本発明に係る通信装置を、その実施形態であるIP電話装置を示す図面に基づいて詳述する。図1は本実施形態に係るIP電話装置を含むIP電話システムの構成例を示す模式図である。
本実施形態のIP電話システム100は、IPネットワークN、IPネットワークNに接続された複数の無線アクセスポイント2,2…、IPネットワークNを介した通信の利用が可能な複数のIP電話装置(通信装置)1,1…等により構成される。なお、IP電話装置1,1…は、無線アクセスポイント2,2…及びIPネットワークNを介して、デジタルの音声信号を含む音声パケットの送受信とインスタントメッセージ(IM:Instant Messenger)の送受信とが同時に可能に構成されている。
図2は本実施形態に係るIP電話装置1の構成例を示すブロック図である。本実施形態のIP電話装置1は、音声入力部10、A/D変換部11、有音パケット生成部12、無音パケット生成部13、パケット切換部14、RTP制御部15、音声信号生成部16、D/A変換部17、音声出力部18、RTCP制御部19、ネットワーク品質判定部20、メモリ部21、情報送受信部22、通信部24、制御部25、操作部26、表示部27等を備えている。
制御部25は、時計手段、ROM及びRAMが内蔵されたCPU(Central Processing Unit )又はMPU(Micro Processor Unit)等で構成され、時計手段にて計時するタイミングに従って、ROMに予め記憶してある制御プログラムを適宜RAMに読み出して実行する。ROMには、IP電話装置1を本発明に係る通信装置として動作させるために必要な種々の制御プログラムが予め格納されている。RAMはSRAM又はフラッシュメモリ等で構成されており、制御部25による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。なお、図2には、制御部25がパケット切換部14、ネットワーク品質判定部20、情報送受信部22、操作部26及び表示部27とのみ接続してあるように記載してあるが、制御部25は、上述したハードウェア各部と接続しており、上述したようなハードウェア各部を制御する。
操作部26は、IP電話装置1をユーザが操作するために必要な各種の操作キーを備えており、ユーザにより各操作キーが操作された場合、操作された操作キーに対応した制御信号を制御部25へ送出し、制御部25は取得した制御信号に対応した処理を実行する。
表示部27は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)で構成され、IP電話装置1の動作状況、操作部26から入力された情報、ユーザへ通知すべき情報等を表示する。
音声入力部10は具体的にはたとえばマイクロフォンであり、IP電話装置1を電話機として使用する際にユーザが発話した音声を集音し、得られたアナログの音声信号をA/D変換部11へ送出する。
A/D変換部11は、音声入力部10から送出されたアナログの音声信号に対してA/D変換処理を行ない、得られたデジタルの音声信号を有音パケット生成部12へ送出する。なお、A/D変換部11は、アナログの音声信号を適切にサンプリングすることによってA/D変換処理を行なう。
有音パケット生成部(有音パケット生成手段)12は、A/D変換部11から送出されたデジタルの音声信号に対して圧縮処理を行なうことにより、IPネットワークNを介して送受信される音声信号の情報量を削減すると共に、制御部25からの指示に従ったパケット化周期でパケット化処理を行ない、有音の音声信号を含む有音パケットを生成してパケット切換部14へ送出する。
無音パケット生成部13は、無音の音声信号を含む無音パケットを生成するためのデータを記憶したメモリ(図示せず)を備えており、制御部25からの指示に従った周期(生成間隔)で無音パケットを生成してパケット切換部14へ送出する。なお、無音パケット生成部13を、制御部25からの指示があった場合にのみ無音パケットを生成して送出するように構成してもよい。
パケット切換部(切換手段)14は、制御部25からの指示に従って有音パケット又は無音パケットのRTP制御部15への伝送経路を適宜切り換える切換処理を行ない、音声パケット生成部12から送出された有音パケット及び無音パケット生成部13から送出された無音パケットのいずれかを選択してRTP制御部15へ送出する。なお、制御部25の所定領域には有音フラグが設定されており、パケット切換部14によって音声パケット生成部12からの有音パケットがRTP制御部15へ送出される状態である場合には有音フラグがオンに、無音パケット生成部13からの無音パケットがRTP制御部15へ送出される状態である場合には有音フラグがオフにそれぞれ設定する。これにより制御部25は通信相手のIP電話装置1に対して有音パケットを送信中であるか無音パケットを送信中であるかを管理している。
RTP(Real-time Transport Protocol)制御部25は、パケット切換部14から送出された有音パケット又は無音パケットに対してRTPパケット化処理を行なうことによりRTPパケットを生成し、通信部(送信手段)24を介して通信相手のIP電話装置1へ送信する。
通信部24は、無線通信に係る電波の送受信を行なうアンテナ24aに接続されており、IPネットワークNを介して外部の装置と通信を行なう手段であり、制御部25からの指示に従ってアンテナ24aを介して最寄りの無線アクセスポイント2との接続を確立する。よって、通信部24は、RTP制御部15から送出されたRTPパケットを通信相手のIP電話装置1へ送信し、また、通信相手のIP電話装置1から伝送されてきたRTPパケットを受信する。なお、通信部24は、アンテナ24aを介してRTPパケットを受信した場合には、受信したRTPパケットをRTP制御部15へ送出する。
RTP制御部15は、通信部24からRTPパケットを取得した場合、取得したRTPパケットに対してRTPパケット化処理の逆変換処理を行なうことにより音声パケット(有音パケット及び無音パケット)を生成して音声信号生成部16へ送出する。
音声信号生成部16はRTP制御部15から送出された音声パケットに対してパケット化処理の逆変換処理を行なうことによりデジタルの音声信号を生成してD/A変換部17へ送出する。
D/A変換部17は音声信号生成部16から送出されたデジタルの音声信号に対してD/A変換処理を行なうことにより得られたアナログの音声信号を音声出力部18へ送出する。
音声出力部18は、音声増幅回路及びスピーカ等を備えており、D/A変換部17から送出されたアナログの音声信号に基づく音声を外部へ出力する。なお、音声出力部18は、通信相手のIP電話装置1からの着信を示す着信音も出力する。
RTCP(RTP Control Protocol)制御部19は、IPネットワークNを介して他のIP電話装置1との間での通信を行なっている場合に、この通信の状況についての統計情報を示すRTCPパケットを、通信部24を介して通信相手のIP電話装置1との間で送受信する。RTCP制御部19は、通信部24を介して通信相手のIP電話装置1から取得したRTCPパケットをネットワーク品質判定部20へ送出する。なお、通信状況についての統計情報には、RTP制御部15によって生成され、通信部24を介して通信相手のIP電話装置1へ送信されたRTPパケットのパケットロス率(送信状態)を検出するための情報等が含まれている。
ネットワーク品質判定部(検出手段)20は、RTCP制御部19から送出されたRTCPパケットに含まれる情報に基づいて、通信部24を介して通信相手のIP電話装置1へ送信したRTPパケットのパケットロス率を検出する。ネットワーク品質判定部20にはメモリ部21が接続されている。メモリ部21は、フラッシュメモリのような書き換え可能な不揮発性のメモリであり、ネットワーク品質判定部20が検出したパケットロス率に基づいてIPネットワークNにおける通信状況が良いか悪いかを判断するための閾値(例えば、10%)を記憶している。
ネットワーク品質判定部(判断手段)20は、パケットロス率を検出した場合、検出したパケットロス率がメモリ部21に記憶されている閾値以上であるか否かを判断し、判断結果を制御部25へ通知する。なお、本実施形態では、ネットワーク品質判定部20は、検出するパケットロス率に基づいてIPネットワークNにおける通信状況を監視しており、パケットロス率が閾値以上でない場合はIPネットワークNにおける通信状況は良好であり、パケットロス率が閾値以上である場合はIPネットワークNにおける通信状況は良好ではないとする。
ネットワーク品質判定部20から上述した判断結果を通知された制御部(切換制御手段)25は、パケットロス率が閾値以上である場合は無音パケット生成部13から送出される無音パケットをRTP制御部15へ伝送するようにパケット切換部14を制御し、パケットロス率が閾値よりも小さい場合は有音パケット生成部12から送出される有音パケットをRTP制御部15へ伝送するようにパケット切換部14を制御する。
このような制御部25による制御によって本実施形態のIP電話装置1は、パケットロス率が所定の閾値よりも小さい場合、即ちIPネットワークNにおける通信状況が良好である場合は、ユーザの発話に基づく有音パケットの送信処理を通信相手のIP電話装置1との間で行なう。しかし、パケットロス率が所定の閾値以上である場合、即ちIPネットワークNにおける通信状況が良好でない場合は、無音パケットの送信処理を通信相手のIP電話装置1との間で行なう。従って、IPネットワークNにおける通信状況が悪いために受信側のIP電話装置1で再生される音声信号の音質が劣化するような場合には、無音パケットを送信することにより、受信側のIP電話装置1では無音の音声信号が再生されるので受信側のユーザに不快感を与えない。
また、IP電話装置1は、IPネットワークNにおける通信状況が良好でない場合には有音パケットの代わりに無音パケットを送信するので、通信相手のIP電話装置1との間で送受信されるデータ量を削減することができる。この結果、IPネットワークNへの通信負荷を軽減することができるのでIPネットワークNにおける通信状況の早期回復を促進することができる。
更に、IP電話装置1は、パケットロス率に基づいてIPネットワークNにおける通信状況を監視しているので、通信相手のIP電話装置1へ無音パケットを送信している状態で、パケットロス率が所定の閾値よりも小さくなった場合、即ちIPネットワークNにおける通信状況が良好となった場合は、無音パケットの送信処理を終了して有音パケットの送信処理を再開することができる。よって、IPネットワークNの通信状況が回復した場合には有音パケットの送信処理を自動的に再開することができる。
メモリ部21には、図3(a)に示すような送信間隔テーブル21aも記憶されている。図3はIP電話装置1が処理を行なう際に用いるテーブルの登録内容を示す模式図であり、図3(a)に送信間隔テーブル21aの登録内容を、図3(b)に後述のメッセージテーブル23aの登録内容をそれぞれ示している。
送信間隔テーブル21aには、前述した閾値以上のパケットロス率を複数に区分したそれぞれに、パケットロス率の高/低に応じて長/短の送信間隔が対応付けて登録されている。なお、ここでの送信間隔とは、RTP制御部15が通信部24を介して通信相手のIP電話装置1へ無音パケットを送信する際の送信間隔であり、具体的には無音パケット生成部13が無音パケットを生成する際の生成間隔である。本実施形態では、RTP制御部15が通信部24を介して有音パケットを送信する際の所定の送信間隔を20msecとしており、無音パケットの送信間隔は有音パケットの送信間隔よりも長く設定してある。具体的には、10%以上20%未満のパケットロス率に対応して40msecの送信間隔が、20%以上のパケットロス率に対応して60msecの送信間隔が登録されている。また、有音パケットを送信する際の所定の送信間隔は制御部25のROMに予め記憶してある。
ネットワーク品質判定部(読み出し手段)20は、検出したパケットロス率がメモリ部21に記憶してある閾値以上であると判断した場合、検出したパケットロス率に対応する無音パケットの送信間隔を送信間隔テーブル21aから読み出し、検出したパケットロス率が上述した閾値以上であるという判断結果と共に制御部25へ通知する。
制御部25は、ネットワーク品質判定部20から判断結果と共に送信間隔を通知された場合、通知された送信間隔を自身のRAMに記憶すると共に有音フラグをオフにする。そして、制御部(制御手段)25は、無音パケット生成部13から送出される無音パケットをRTP制御部15へ伝送するようにパケット切換部14を制御すると共に、通知された送信間隔に応じた周期(生成間隔)で無音パケットを生成してパケット切換部14へ送出するように無音パケット生成部13を制御する。
このような制御部25による制御によって本実施形態のIP電話装置1は、パケットロス率が所定の閾値以上である場合、即ちIPネットワークNにおける通信状況が良好でない場合、有音パケットの送信間隔よりも長い送信間隔で無音パケットを送信するので、通話に関係のない無音パケットの送信処理のためのIPネットワークNの通信負荷を軽減することができる。また、IP電話装置1は、パケットロス率が高いほど長い送信間隔で無音パケットを送信することにより、IPネットワークNにおける通信状況がより悪いほど無音パケットの送信処理のためのIPネットワークNの通信負荷をより軽減することができるので、IPネットワークNにおける通信状況の早期回復を促進することができる。
更に、IP電話装置1は、通信相手のIP電話装置1へ無音パケットを送信している場合、無音パケットの送信間隔を、IPネットワークNにおける通信状況の回復に伴うパケットロス率の減少に応じて段階的に短くすることにより、通信相手のIP電話装置1との間で送受信されるデータ量の急激な増加を防止することができる。
なお、上述した閾値及び送信間隔テーブル21aの登録内容は上述した各値に限られず、また、操作部26を介してユーザから入力された値をそれぞれ設定できるようにIP電話装置1を構成することもできる。なお、RTCPパケットは通常5sec前後で送受信されるため、無音パケットの送信間隔は最長でも1sec程度とすることが望ましい。
情報送受信部22は、IPネットワークNを介してインスタントメッセージによる情報転送処理を行なうための情報転送処理プログラムを有し、図3(b)に示すメッセージテーブル23aを記憶してあるメモリ(メッセージ記憶手段)23を備えている。メッセージテーブル23aには、送信間隔テーブル21aと同様に、複数のパケットロス率のそれぞれに応じたメッセージが対応付けて登録されている。なお、IP電話装置1が無音パケットを送信している状態から有音パケットの送信処理を再開する際にユーザに通知すべきメッセージもメモリ23に記憶させてある。
制御部25は、ネットワーク品質判定部20から上述した判断結果を通知された場合、判断結果が示すパケットロス率に対応したメッセージを通信相手のIP電話装置1へ送信するように情報送受信部22を制御する。
このような制御部25による制御によって情報送受信部22は、パケットロス率が閾値以上である場合、即ちIPネットワークNにおける通信状況が良好でない場合、情報転送処理プログラムを実行することにより、パケットロス率に対応したメッセージを通信相手のIP電話装置1へ送信することができる。従って、無音パケットを受信する通信相手のIP電話装置1のユーザは、IPネットワークNに異常が発生したために無音パケットが送信されてきていることを把握することができる。また、パケットロス率に応じて異なるメッセージを通信相手のIP電話装置1へ送信することにより、通信相手のユーザは、IPネットワークNにおける通信状況の回復段階を把握することができる。
以下に、上述した構成のIP電話システム100において、IP電話装置1による通信処理について説明する。図4及び図5はIP電話装置1による通信処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、制御部25のROMに記憶してある制御プログラムに従って制御部25がIP電話装置1を構成するハードウェア各部を制御することによって実行される。
IP電話装置1がIPネットワークNを介して通信相手のIP電話装置1との間で音声パケットの送受信処理を行なっている場合、RTCP制御部19は、通信部24を介して通信相手のIP電話装置1からRTCPパケットを受信したか否かを判断し(S1)、受信していないと判断した場合(S1:NO)、RTCPパケットを受信するまで待機する。RTCP制御部19は、RTCPパケットを受信したと判断した場合(S1:YES)、受信したRTCPパケットをネットワーク品質判定部20へ送出する。ネットワーク品質判定部20は、RTCP制御部19から取得したRTCPパケットに含まれる情報に基づいて、通信相手のIP電話装置1へ送信したRTPパケットのパケットロス率を検出する(S2)。
ネットワーク品質判定部20は、検出したパケットロス率がメモリ部21に記憶してある閾値以上であるか否かを判断し(S3)、パケットロス率が閾値以上であると判断した場合(S3:YES)、検出したパケットロス率に対応した送信間隔を送信間隔テーブル21aから読み出し(S4)、判断結果と共に制御部25へ通知する。
制御部25は、有音フラグがオンに設定されているか否かを判断し(S5)、有音フラグがオンであると判断した場合(S5:YES)、即ち、通信相手のIP電話装置1に対して有音パケットを送信中である場合、有音フラグをオフに設定する(S6)。制御部25は、自身のRAMに記憶してある送信間隔をネットワーク品質判定部20から通知された送信間隔に変更し(S7)、変更した送信間隔に応じたメッセージを通信相手のIP電話装置1へ送信するように情報送受信部22を制御する。情報送受信部22は、制御部25からの指示に従って、ステップS7で変更された後の送信間隔に応じたメッセージをメッセージテーブル23aから読み出し、情報転送処理プログラムを実行することによって、読み出したメッセージを通信相手のIP電話装置1へ送信する(S8)。
制御部25は、ステップS7で変更した送信間隔に応じた周期で無音パケットをパケット切換部14へ送出するように無音パケット生成部13を制御すると共に、無音パケット生成部13から送出される無音パケットをRTP制御部15へ伝送するようにパケット切換部14を制御する。よって、RTP制御部15は、ステップS7で変更された後の送信間隔で、無音パケット生成部13からの無音パケットを通信部24を介して送信する(S9)。
IP電話装置1は、例えば、ユーザが操作部26を操作することによるIPネットワークNを介した通信処理の終了の指示を行なったか否かを判断している(S10)。制御部25は、通信処理の終了が指示されていないと判断した場合(S10:NO)、ステップS1へ処理を戻し、上述したステップS1〜S10の処理を繰り返す。制御部25は、通信処理の終了が指示されたと判断した場合(S10:YES)、通信処理を終了する。
ステップS5で、有音フラグがオンでないと判断した場合(S5:NO)、即ち、通信相手のIP電話装置1に対して無音パケットを送信中である場合、制御部25は、自身のRAMに既に記憶してある送信間隔と、ネットワーク品質判定部20から通知された送信間隔とを比較することにより、送信間隔の変更が必要であるか否かを判断する(S11)。制御部25は、送信間隔の変更が必要であると判断した場合(S11:YES)、即ち、RAMに記憶してある送信間隔とネットワーク品質判定部20から通知された送信間隔とが異なる場合、自身のRAMに記憶してある送信間隔をネットワーク品質判定部20から通知された送信間隔に変更し(S12)、変更後の送信間隔に応じたメッセージを通信相手のIP電話装置1へ送信するように情報送受信部22を制御する。
情報送受信部22は、制御部25からの指示に従って、ステップS12で変更された後の送信間隔に応じたメッセージをメッセージテーブル23aから読み出し、情報転送処理プログラムを実行することによって、読み出したメッセージを通信相手のIP電話装置1へ送信し(S8)、ステップS9へ処理を移行し、制御部25が、ステップS12で変更した後の送信間隔で、無音パケット生成部13からの無音パケットを通信部24を介して送信する(S9)。制御部25が送信間隔の変更が必要でないと判断した場合(S11:NO)、即ち、RAMに記憶してある送信間隔とネットワーク品質判定部20から通知された送信間隔とが同一である場合、RTP制御部15は、制御部25のRAMに記憶してある送信間隔で、無音パケット生成部13からの無音パケットを通信部24を介して送信し(S13)、ステップS10へ処理を移行する。
一方、制御部25は、ステップS3でパケットロス率が閾値以上でないと判断した場合(S3:NO)、ステップS14へ処理を移行し、有音フラグがオンに設定されているか否かを判断する(S14)。制御部25は、有音フラグがオンであると判断した場合(S14:YES)、即ち、通信相手のIP電話装置1に対して有音パケットを送信中である場合、有音パケットの送信処理を継続し、音声入力部10を介して入力された音声信号をA/D変換部11によってA/D変換する(S15)。
次に有音パケット生成部12は、A/D変換部11によってA/D変換された音声信号から有音パケットを生成する。生成された有音パケットはパケット切換部14によってRTP制御部15へ伝送され、通信部24を介して通信相手のIP電話装置1へ送信される(S16)。この後、制御部25は、ステップS10へ処理を移行し、前述同様に、通信処理の終了が指示されたか否かを判断し(S10)、指示されていないと判断した場合(S10:NO)、ステップS1へ処理を戻し、上述したステップS1〜S16の処理を繰り返し、通信処理の終了が指示されたと判断した場合(S10:YES)、通信処理を終了する。
また、制御部25は、ステップS14で有音フラグがオンでないと判断した場合(S14:NO)、即ち、通信相手のIP電話装置1に対して無音パケットを送信中である場合、有音フラグをオンに設定する(S17)。制御部25は、自身のROMに予め記憶してある有音パケットを送信する際の所定の送信間隔を読み出してRAMに記憶させることによってパケットの送信間隔を変更する(S18)。そして、制御部25は、有音パケットの送信処理を再開したことを通知するためのメッセージを通信相手のIP電話装置1へ送信するように情報送受信部22を制御する。よって、情報送受信部22は、有音パケットの送信処理を再開したことを示すメッセージをメモリ23から読み出し、情報転送処理プログラムを実行することによって通信相手のIP電話装置1へ送信する(S19)。
この後、制御部25は、ステップS15へ処理を移行し、音声入力部10を介して入力された音声信号をA/D変換部11によってA/D変換し(S15)、有音パケット生成部12が、A/D変換された音声信号から有音パケットを生成する。生成された有音パケットはパケット切換部14によってRTP制御部15へ伝送され、通信部24を介して通信相手のIP電話装置1へ送信される(S16)。この後、制御部25は、ステップS10へ処理を移行し、前述同様に、通信処理の終了が指示されたか否かを判断し(S10)、指示されていないと判断した場合(S10:NO)、ステップS1へ処理を戻し、上述したステップS1〜S19の処理を繰り返し、通信処理の終了が指示されたと判断した場合(S10:YES)、通信処理を終了する。
上述した実施形態では、IPネットワークNにおける通信状況を、送受信されるパケットのパケットロス率によって判断する構成について説明した。しかし、例えば、無線通信におけるIP電話装置1と無線アクセスポイント2との間の通信状態に基づいてIPネットワークにおける通信状況を判断することもできる。
上述した実施形態では、情報送受信部22が、インスタントメッセージによる情報転送処理を行なうための情報転送処理プログラムを有する構成について説明した。しかし、情報送受信部22はインスタントメッセージに限られず、例えば、IPネットワークNを介して電子メールを送受信するための処理プログラム(メーラー)であってもよい。また、IP電話機能及びセルラー方式の電話機能を有するデュアル携帯電話機を本発明の通信装置に適用した場合には、IPネットワークNを介した通信処理における通信状況が悪くなった場合、セルラー方式の電話機能及びメール機能を用いて通信相手の電話機に無音パケットを送信している旨を通知することができる。
また、通信相手へ送信するメッセージは、図3(b)に示すメッセージに限らない。例えば、パケットロス率が減少してIPネットワークNにおける通信状況が回復するにつれて、「IPネットワークの使用環境がレベル3です」、「IPネットワークの使用環境がレベル2です」、「IPネットワークの使用環境がレベル1です」、「もう少しお待ち下さい」のようなメッセージを送信するようにしてもよい。更に、例えば、パケットロス率が10%以上20%未満である場合であっても、パケットロス率が10%未満であった状態から10%以上20%未満へ増加した場合、又はパケットロス率が20%以上であった状態から10%以上20%未満へ減少した場合において異なるメッセージを送信するようにしてもよい。この場合、通信相手のユーザは、IPネットワークNにおける通信状況が回復しているのか又は悪化しているのかを把握することができる。
更に、有音パケットの送信処理を行なっている状態で、通信相手のIP電話装置1から無音パケットを送信している旨のメッセージを通知された場合に、有音パケットの送信処理を中断して無音パケットの送信処理を行なうようにIP電話装置1を構成することもできる。具体的には、制御部25は、情報送受信部(受付け手段)22によって無音パケットを送信している旨のメッセージを受信した場合、無音パケット生成部13から送出される無音パケットをRTP制御部15へ伝送するようにパケット切換部14を制御する。よって、RTP制御部15は、無音パケット生成部13からの無音パケットを通信部24を介して送信する。この場合、2つのIP電話装置1,1間で送受信されるデータ量を更に削減することができ、IPネットワークNへの通信負荷を軽減し、IPネットワークNにおける通信状況の早期回復をより促進することができる。
また、通信相手の電話機が本発明のIP電話装置1が有する無音パケットの送信機能を備えていないが、ミュート機能を備えている場合、通信相手の電話機に、例えば「IPネットワークの使用環境が悪いので無音を送信します。可能であればミュート機能を実行させてください」という主旨のメッセージを送信する。そしてこのメッセージを受信した通信相手の電話機においてミュート機能を実行してもらうことによって、2つのIP電話装置1,1間で無音パケットの送受信を行なうことができる。なお、この場合、IPネットワークNにおける通信状況が回復して有音パケットの送信処理を再開する際に、通信相手の電話機に、例えば「IPネットワークの使用環境が回復しました。ミュート機能を停止させてください」という主旨のメッセージを送信する。そしてこのメッセージを受信した通信相手の電話機においてミュート機能を停止してもらうことによって、2つのIP電話装置1,1間で有音パケットの送受信を再開させることができる。
上述した実施形態では、IPネットワークNを介して有音パケットを送信している状態で、送信した有音パケットのパケットロス率が所定の閾値以上になった場合、即ちIPネットワークNにおける通信状況が悪くなった場合、有音パケットの送信処理から無音パケットの送信処理へ自動的に切り換わる構成について説明した。しかし、音質が多少劣化した場合であっても、通信相手のIP電話装置1へ有音パケットを送信したい状況があり得る。このような状況に対応するために、通信相手のIP電話装置1毎に音質優先であるか接続優先であるかを予め設定しておき、接続優先であると設定されたIP電話装置1に対しては、音質が劣化した場合であっても有音パケットの送信処理から無音パケットの送信処理への切り換えを行なわないように構成してもよい。
具体的な構成については以下に説明する。図6は設定条件テーブルの登録内容を示す模式図であり、図6(a)に示すような設定条件テーブルをメモリ部21又は図示しないメモリに記憶させておく。図6(a)に示す設定条件テーブルには、各電話番号のそれぞれに対応付けて音質優先であるか接続優先であるかの設定が登録されている。このようなテーブルにより、制御部25は、接続優先に設定された電話番号のIP電話装置1との間で通信を行なっている間にネットワーク品質判定部20によって検出されたパケットロス率が所定の閾値以上となった場合であっても、有音パケット生成部12から送出される有音パケットをRTP制御部15へ伝送するようにパケット切換部14を制御する。これにより、IP電話装置1は、有音パケットの送信処理から無音パケットの送信処理への切り換えを行なわず、有音パケットの送信処理を継続する。
また、制御部25は、音質優先に設定された電話番号のIP電話装置1との間で通信を行なっている間にネットワーク品質判定部20によって検出されたパケットロス率が所定の閾値以上となった場合、無音パケット生成部13から送出される無音パケットをRTP制御部15へ伝送するようにパケット切換部14を制御する。これにより、IP電話装置1は、有音パケットの送信処理から無音パケットの送信処理へ切り換えることにより無音パケットの送信処理を開始する。
以上のように、IP電話装置1,1間である程度の音質を維持した通信を行ないたい場合は、IPネットワークNにおける通信状況が悪化した場合に無音パケットの送受信を行なうことによってIPネットワークNの回復を待つことができる。また、音質が多少劣化したとしてもIP電話装置1,1間での通信を継続したい場合は、IPネットワークNにおける通信状況が悪化した場合であっても有音パケットの送受信を継続することができる。
また、例えば、110番、119番のような緊急呼を接続優先に設定しておくことにより、緊急呼の電話機との間では無音パケットの送信処理を行なわずに有音パケットの送信を継続することもできる。
また、図6(b)に示すような設定条件テーブルを用いることもできる。図6(b)に示す設定条件テーブルには、各電話番号のそれぞれに、パケットロス率に対応して音質優先であるか接続優先であるかの設定が登録されている。これにより、制御部25は、各電話番号のIP電話装置1と通信を行なっている間にネットワーク品質判定部20によって検出されたパケットロス率が所定の閾値以上となった場合、パケットロス率に対応して接続優先が設定されていれば有音パケットの送信処理を継続し、パケットロス率に対応して音質優先が設定されていれば無音パケットの送信処理を開始する。
これにより、IP電話装置1,1間で送受信される有音パケットのパケットロス率に応じて、接続を優先して音質が多少劣化したとしてもIP電話装置1,1間での通信を継続することができるようにするか、又は、音質を優先してある程度の音質を維持した通信を行なうことができるようにするかを、通信相手に応じて選択することが可能になる。
(付記1)
有音の音声信号を含む有音パケットを生成する有音パケット生成手段と、無音の音声信号を含む無音パケットを生成する無音パケット生成手段と、前記有音パケット生成手段が生成した有音パケット及び前記無音パケット生成手段が生成した無音パケットのいずれかを選択する切換処理を行なう切換手段と、該切換手段による切換処理によって選択された有音パケット又は無音パケットを他の装置へ送信する送信手段とを備える通信装置において、
前記送信手段が前記他の装置へ送信した有音パケット又は無音パケットの送信状態を検出する検出手段と、
該検出手段が検出した送信状態に基づいて、前記有音パケット生成手段が生成した有音パケット又は前記無音パケット生成手段が生成した無音パケットを選択するように前記切換手段を制御する切換制御手段と
を備えることを特徴とする通信装置。
(付記2)
前記送信手段が無音パケットを送信する場合、有音パケットを送信する際の送信間隔よりも長い送信間隔で送信するように、前記無音パケット生成手段が無音パケットを生成する際の生成間隔を制御する手段を備えることを特徴とする付記1に記載の通信装置。
(付記3)
前記送信手段が無音パケットを前記他の装置へ送信している場合、その旨を示す情報を前記他の装置へ送信する手段を備えることを特徴とする付記1又は2に記載の通信装置。
(付記4)
無音パケットを送信している旨を示す情報を他の装置から受け付ける受付手段を備え、
前記切換制御手段は、前記受付手段が前記情報を受け付けた場合、前記無音パケット生成手段が生成した無音パケットを選択するように前記切換手段を制御することを特徴とする付記3に記載の通信装置。
(付記5)
前記検出手段は、前記送信手段が前記他の装置へ送信した有音パケット又は無音パケットのロス率を送信状態として検出するように構成してあり、
前記検出手段が検出したロス率が所定の閾値以上であるか否かを判断する判断手段を備え、
前記切換制御手段は、前記判断手段が所定の閾値以上でないと判断した場合は前記有音パケット生成手段が生成した有音パケットを選択するように、前記判断手段が所定の閾値以上であると判断した場合は前記無音パケット生成手段が生成した無音パケットを選択するように前記切換手段を制御することを特徴とする付記1乃至4のいずれかひとつに記載の通信装置。
(付記6)
前記判断手段が所定の閾値以上であると判断した場合、前記検出手段が検出したロス率が高いほど長い送信間隔で前記送信手段が無音パケットを送信するように、前記無音パケット生成手段が無音パケットを生成する際の生成間隔を制御する制御手段を備えることを特徴とする付記5に記載の通信装置。
(付記7)
前記所定の閾値以上のロス率のそれぞれに、ロス率の高/低に応じて長/短の送信間隔を対応付けて記憶してあるテーブルと、
前記判断手段が所定の閾値以上であると判断した場合、前記検出手段が検出したロス率に対応する送信間隔を前記テーブルから読み出す読み出し手段とを備え、
前記制御手段は、前記読み出し手段が読み出した送信間隔で前記送信手段が無音パケットを送信するように前記無音パケット生成手段が無音パケットを生成する際の生成間隔を制御するように構成してあること
を特徴とする付記6に記載の通信装置。
(付記8)
前記検出手段が検出するロス率に応じたメッセージを記憶してあるメッセージ記憶手段と、
前記送信手段が無音パケットを前記他の装置へ送信している場合、前記検出手段が検出したロス率に応じたメッセージを前記メッセージ記憶手段から読み出して前記他の装置へ通知する手段と
を備えることを特徴とする付記5乃至7のいずれかひとつに記載の通信装置。
本実施形態に係るIP電話装置を含むIP電話システムの構成例を示す模式図である。 本実施形態に係るIP電話装置の構成例を示すブロック図である。 IP電話装置が処理を行なう際に用いるテーブルの登録内容を示す模式図である。 IP電話装置による通信処理の手順を示すフローチャートである。 IP電話装置による通信処理の手順を示すフローチャートである。 設定条件テーブルの登録内容を示す模式図である。
符号の説明
100 IP電話システム
1 IP電話装置(通信装置)
12 有音パケット生成部(有音パケット生成手段)
13 無音パケット生成部(無音パケット生成手段)
14 パケット切換部(切換手段)
20 ネットワーク品質判定部(検出手段、判断手段)
23 メモリ(メッセージ記憶手段)
24 通信部(送信手段)
25 制御部(切換制御手段、制御手段)

Claims (5)

  1. 有音の音声信号を含む有音パケットを生成する有音パケット生成手段と、無音の音声信号を含む無音パケットを生成する無音パケット生成手段と、前記有音パケット生成手段が生成した有音パケット及び前記無音パケット生成手段が生成した無音パケットのいずれかを選択する切換処理を行なう切換手段と、該切換手段による切換処理によって選択された有音パケット又は無音パケットを他の装置へ送信する送信手段とを備える通信装置において、
    前記送信手段が前記他の装置へ送信した有音パケット又は無音パケットの送信状態を検出する検出手段と、
    該検出手段が検出した送信状態に基づいて、前記有音パケット生成手段が生成した有音パケット又は前記無音パケット生成手段が生成した無音パケットを選択するように前記切換手段を制御する切換制御手段と
    を備えることを特徴とする通信装置。
  2. 前記送信手段が無音パケットを送信する場合、有音パケットを送信する際の送信間隔よりも長い送信間隔で送信するように、前記無音パケット生成手段が無音パケットを生成する際の生成間隔を制御する手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記送信手段が無音パケットを前記他の装置へ送信している場合、その旨を示す情報を前記他の装置へ送信する手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
  4. 前記検出手段は、前記送信手段が前記他の装置へ送信した有音パケット又は無音パケットのロス率を送信状態として検出するように構成してあり、
    前記検出手段が検出したロス率が所定の閾値以上であるか否かを判断する判断手段を備え、
    前記切換制御手段は、前記判断手段が所定の閾値以上でないと判断した場合は前記有音パケット生成手段が生成した有音パケットを選択するように、前記判断手段が所定の閾値以上であると判断した場合は前記無音パケット生成手段が生成した無音パケットを選択するように前記切換手段を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかひとつに記載の通信装置。
  5. 前記判断手段が所定の閾値以上であると判断した場合、前記検出手段が検出したロス率が高いほど長い送信間隔で前記送信手段が無音パケットを送信するように、前記無音パケット生成手段が無音パケットを生成する際の生成間隔を制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
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