JP4729926B2 - Ip電話システム - Google Patents

Ip電話システム Download PDF

Info

Publication number
JP4729926B2
JP4729926B2 JP2005002856A JP2005002856A JP4729926B2 JP 4729926 B2 JP4729926 B2 JP 4729926B2 JP 2005002856 A JP2005002856 A JP 2005002856A JP 2005002856 A JP2005002856 A JP 2005002856A JP 4729926 B2 JP4729926 B2 JP 4729926B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
telephone
call
emergency call
information
subscriber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005002856A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006191472A (ja
Inventor
英樹 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP2005002856A priority Critical patent/JP4729926B2/ja
Priority to CN200510137785A priority patent/CN100576860C/zh
Priority to US11/326,615 priority patent/US7471673B2/en
Publication of JP2006191472A publication Critical patent/JP2006191472A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4729926B2 publication Critical patent/JP4729926B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M1/00Substation equipment, e.g. for use by subscribers
    • H04M1/253Telephone sets using digital voice transmission
    • H04M1/2535Telephone sets using digital voice transmission adapted for voice communication over an Internet Protocol [IP] network
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L65/00Network arrangements, protocols or services for supporting real-time applications in data packet communication
    • H04L65/1066Session management
    • H04L65/1069Session establishment or de-establishment
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L65/00Network arrangements, protocols or services for supporting real-time applications in data packet communication
    • H04L65/1066Session management
    • H04L65/1083In-session procedures
    • H04L65/1094Inter-user-equipment sessions transfer or sharing
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L65/00Network arrangements, protocols or services for supporting real-time applications in data packet communication
    • H04L65/1066Session management
    • H04L65/1101Session protocols
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L65/00Network arrangements, protocols or services for supporting real-time applications in data packet communication
    • H04L65/40Support for services or applications
    • H04L65/401Support for services or applications wherein the services involve a main real-time session and one or more additional parallel real-time or time sensitive sessions, e.g. white board sharing or spawning of a subconference
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M1/00Substation equipment, e.g. for use by subscribers
    • H04M1/80Telephone line holding circuits
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M3/00Automatic or semi-automatic exchanges
    • H04M3/42Systems providing special services or facilities to subscribers
    • H04M3/50Centralised arrangements for answering calls; Centralised arrangements for recording messages for absent or busy subscribers ; Centralised arrangements for recording messages
    • H04M3/51Centralised call answering arrangements requiring operator intervention, e.g. call or contact centers for telemarketing
    • H04M3/5116Centralised call answering arrangements requiring operator intervention, e.g. call or contact centers for telemarketing for emergency applications
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M7/00Arrangements for interconnection between switching centres
    • H04M7/006Networks other than PSTN/ISDN providing telephone service, e.g. Voice over Internet Protocol (VoIP), including next generation networks with a packet-switched transport layer
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M1/00Substation equipment, e.g. for use by subscribers
    • H04M1/72Mobile telephones; Cordless telephones, i.e. devices for establishing wireless links to base stations without route selection
    • H04M1/724User interfaces specially adapted for cordless or mobile telephones
    • H04M1/72403User interfaces specially adapted for cordless or mobile telephones with means for local support of applications that increase the functionality
    • H04M1/72418User interfaces specially adapted for cordless or mobile telephones with means for local support of applications that increase the functionality for supporting emergency services
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M2242/00Special services or facilities
    • H04M2242/04Special services or facilities for emergency applications

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • General Business, Economics & Management (AREA)
  • Emergency Management (AREA)
  • Marketing (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)
  • Telephone Function (AREA)
  • Alarm Systems (AREA)

Description

本発明はIP電話システムに関し、特に、犯罪通報、火災通報、事故通報、救急などの緊急通報機能に関するものである。
IPネットワーク上で音声通信を実現するVoIP技術を用いて電話サービスを提供するIP電話システムが広く普及し始めている。
電話サービスの一つとして、犯罪通報、火災通報、事故通報、救急など緊急性を要する場合に利用される緊急通報がある。IP電話システムにおける緊急通報機能をどのように実現するかについて、総務省を中心として検討が行われている(非特許文献1、2参照)。緊急通報機能では、緊急通報受理機関側から呼を終了しない限り、通報者から切断した場合でも、呼を維持する必要がある(回線保留機能)。また、回線保留中に通報者が切断した場合でも、緊急通報受理機関側から呼び出すことができなくてはならない(逆信機能)。
従来からの既存の電話システムでは、通報者側の電話交換機にて、緊急呼であることを認識して、通報者からの切断があっても緊急通報受理機関側に切断信号を送出することなく回線を保留し、また、回線保留中は通報者からの新規発呼及び通報者への緊急通報受理機関からの逆信以外の着呼を制限している(例えば、特許文献1参照)。
「携帯電話からの緊急通報における発信者位置情報通知機能に係る技術的条件」についての報告書案(総務省情報通信審議会情報通信技術分科会緊急通報機能等高度化委員会) 「IPネットワーク技術に関する研究会報告書」(総務省) 特開平11−103349号公報
従来の固定電話システムでは、呼に対して物理的(電気的)に回線を割り当てていたため、回線を保留することができた。ところが、IP電話システムは、デジタル化した音声データをパケット化してIPネットワーク上を転送することにより通信が実現されているため、特定の物理的な回線が割り当てられることがない。
また、IP電話システムでの電話番号は、従来の固定電話のような市外局番や市内局番などから構成される位置に依存した電話番号ではなく、「050」で始まる電話番号である。この「050」で始まる電話番号は、位置を変えて利用できることが前提とされているためであり、従って、回線保留中に通報者が切断してから、逆信がなされる前に場所を変わっている可能性もある。
そのため、緊急通報に関し、従来の電話交換システムと同様に、あたかも回線があるかのように処理し得るIP電話システムが望まれている。
かかる課題を解決するため、本発明のIP電話システムは、(1)IP電話サービスを受けようとする加入者側に設置されたVoIPシグナリングプロトコルによって制御されるIP電話機と、(2)緊急通報受理機関に設置されたVoIPシグナリングプロトコルによって制御される音声接続切り替え機能と逆信のための呼び出し信号を送出する機能とを有する指令台と、(3)VoIPシグナリングプロトコルによって上記IP電話機又は上記指令台を制御してIP電話サービスを提供する1又は複数のIP電話交換装置と、(4)上記IP電話交換装置の指示により、回線保留中において、上記指令台との間で音声コネクションを確立すると共に、上記回線保留の終了により上記指令台との間で確立された音声コネクションを解放する少なくとも1つの保留装置と、(5)緊急通報に関係する情報を含めた登録加入者情報を管理する、上記各IP電話交換装置に対応付けられた呼処理データベースと、(6)緊急通報に関係する情報を含めたIP網の加入者情報を管理する加入者情報データベースとを有し、(7)緊急通報元の上記IP電話機と上記指令台との緊急通報に係る音声コネクションが確立されている状態において、緊急通報元の上記IP電話機から切断指令があって、回線保留状態に切り替える際に、上記IP電話交換装置の制御により、緊急通報元の上記IP電話機と上記指令台との音声コネクションを解放させ、上記指令台と上記保留装置との間で音声コネクションを確立させる回線保留状態にさせると共に、上記加入者情報データベースと上記呼処理データベースとに回線保留状態に係る情報を設定させ、(8)回線保留状態において、上記指令台からの逆信指示があると、上記加入者情報データベースと上記呼処理データベースとに設定された回線保留状態に係る情報に基づき、緊急通報元の上記IP電話機を特定し、上記IP電話交換装置の制御により、緊急通報元の上記IP電話機を呼び返し、緊急通報元の上記IP電話機の応答により、回線保留の終了が必要となると、上記IP電話交換装置の制御により、上記指令台と上記保留装置との間の音声コネクションを解放させて、緊急通報元の上記IP電話機と上記指令台との緊急通報に係る音声コネクションとを再確立させ、上記加入者情報データベースと上記呼処理データベースとに回線保留状態に係る情報を解除することを特徴とする。
本発明のIP電話システムによれば、従来の電話交換システムと同様に、あたかも回線があるかのように、緊急通報機能を提供することができる。
(A)第1の実施形態
以下、本発明によるIP電話システムの第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態のIP電話システム(IP電話サービスの提供システム)10の網構成を示すブロック図である。
図1において、IP電話網5は、IP電話サービスを提供する事業者(キャリア)が、その加入者に対してIP電話サービスを提供するための1又は複数のIP電話交換装置1(図1では2個のIP電話交換装置1a、1bを示している)と、IP電話交換装置1が電話サービスを提供するために利用する呼処理データベース(以下、呼処理DBと略する)2(図1では2個の2a及び2b)と、IP電話サービスの加入者情報を管理する加入者情報データベース(以下、加入者情報DBと略する)3と、IP電話網5内で回線保留相当の機能を補助するための保留装置4を有している。
IP電話システム10によるIP電話サービスの加入者は、IP電話機6をIP電話網5に接続している。また、緊急通報受理機関(例えば、警察署、海上保安庁、消防署)は、緊急通報指令台(以下、指令台と略する)7をIP電話網5に接続しており、これにより、緊急通報を処理可能としている。
IP電話交換装置1及びIP電話機6は、ハードウェア構成は既存のものとほぼ同様であり、主として、ソフトウェアによって実現される呼処理の中に、緊急通報用の呼処理に対応する部分が追加されている。なお、IP電話機6は、純粋なIP電話機に限定されず、IP電話網5に音声によってアクセス可能なIP電話端末の全般を表している。
保留装置4は、詳細構成の図示は省略するが、IP電話端末6と同様な呼処理を実現できる構成を有するものであれば良い。保留装置4は、IP電話網5の中に1台でも複数台でも良い。後者の場合に、例えば、緊急通報の種別毎(「110」(警察署)、「118」(海上保安庁)、「119」(消防署)など)に設けられたものであっても良い。また、1台の保留装置4が、複数のIPアドレスや通信インタフェースなどを備えて、複数の回線に対する回線保留を同時に補助し得るものであっても良い。
呼処理DB2及び加入者情報DB3は、外部装置からのアクセスが可能なデータベースとしての一般的な構成を有している。
ここで、呼処理DB2は、IP電話交換装置1のそれぞれの台に1対1に対応するように設けられたものであっても良く、図1は、このような場合を示している。1対1対応の場合には、IP電話交換装置1a、1bと、呼処理DB2a、2bとが同一装置上に構成されたものであっても良く、また、専用線などによって直結されたものであっても良い。
加入者情報DB3は、IP電話サービスを提供する事業者(キャリア)毎(言い換えると、IP電話網5毎)に1台だけ設けられていても良く、同一事業者に関するものであっても複数の加入者情報DB3がIP電話網5内に分散配置されたものであっても良い。
指令台7は、モニタやキーボード(又は操作卓)などを備えたものであるが、機能的には、IP電話機6とほぼ同様な呼処理機能を実現できるハードウェア構成及びソフトウェア構成を有している。指令台7は、機能的には、IP電話機6と同様な機能に加え、音声接続先を切り替える機能と、逆信のための呼び出し信号を送出する機能とを有している。なお、図1では、指令台7がIP電話網5に直接接続されているものを示したが、指令台が現状の電話網対応のものであり、その指令台をIP電話網5にゲートウェイが接続制御するものであっても良い。言い換えると、現状の指令台とゲートウェイとの組合せが、図1に示した指令台7に該当していても良い。
図2は、第1の実施形態の呼処理DB2の管理情報の構成例を示す説明図である。
図2において、呼処理DB2は、呼処理に必要な登録加入者情報を管理しているものである。呼処理DB2は、登録動作したある加入者についての登録加入者情報として、少なくとも、IP電話交換装置1で扱う加入者(IP電話機6)毎に、その加入者を識別するための情報としての電話番号とIPアドレスと、その加入者が緊急通報中かどうかを識別するための情報(緊急通報状態)と、回線保留中に接続している保留装置4を特定する情報(IPアドレスなど)と、その加入者が契約している付加サービス(例えば、転送、発信専用、番号非通知など)に関する情報とを管理している。
なお、呼処理DB2で管理される登録加入者情報には、指令台7(緊急通報受理機関)に係る登録加入者情報も含まれている。呼処理DB2は、指令台7(緊急通報受理機関)に係る登録加入者情報を専用エリアで管理し、その書換えを実行できる保守者を制限できるものであることが好ましい。
図3は、第1の実施形態の加入者情報DB3の管理情報の構成例を示す説明図である。
図3において、加入者情報DB3は、IP電話網5で電話サービスを受けるように加入契約された加入者毎に、以下のような情報を管理しているものである。加入者情報DB3は、ある契約加入者についての情報として、少なくとも、その加入者を識別するための情報としての電話番号とIPアドレスと、緊急通報状態と、回線保留中に接続している保留装置4を特定する情報(IPアドレスなど)と、その加入者を現在扱っているIP電話交換装置1を特定する情報と、その加入者が契約している付加サービス(例えば、転送、発信専用、番号非通知など)に関する情報とを管理している。
なお、加入者情報DB3で管理される契約加入者情報には、指令台7(緊急通報受理機関)に係る情報も含まれている。加入者情報DB3は、指令台7(緊急通報受理機関)に係る情報を専用エリアで管理し、その書換えを実行できる保守者を制限できるものであることが好ましい。
上述した呼処理DB2及び加入者情報DB3はそれぞれ、少なくともリブートや電源断などによっては保持している情報が消滅しない、不揮発性の記憶装置である。
IP電話機6は、電源投入したりIP電話網5に接続したりすると、自装置に付与されているIPアドレスと電話番号をIP電話網5に送信し、IP電話交換装置1へ登録を依頼し、IP電話交換装置1からの登録成功応答を受信することで利用可能となるものである。なお、第1の実施形態は、SIPプロトコルに限定されるものではないが、機能説明や以下の動作説明は、SIPプロトコルを考慮して記述している。
IP電話交換装置1は、IP電話機6及び指令台7からの登録依頼を受信し、加入者情報DB3を検索し、同一電話番号を有する加入者が登録されていれば、加入者情報DB3の該当する加入者情報の領域に、一緒に受信したIPアドレスとIP電話交換装置1を特定するための情報とを登録すると共に、IP電話交換装置1が利用する呼処理DB2に、その加入者を識別するための情報としての電話番号とIPアドレスと、その加入者が契約している付加サービスに関する情報とを格納し、登録依頼元へ登録が成功した旨を通知する機能を有する。
また、IP電話交換装置1は、加入者が緊急通報を発呼した場合には、加入者情報DB3から指令台7に関する情報を取得して指令台7を扱うIP電話交換装置1に接続する機能と、加入者情報DB3及び呼処理DB2の該当する加入者の緊急通報状態を「緊急通報中」に設定する機能とを有する。
さらに、緊急通報中の加入者が切断した場合に、接続先の指令台7に対して接続先を保留装置4に変更するように指示する機能と、呼処理DB2及び加入者情報DB3の該当する加入者の緊急通報状態を「保留中」にし、接続した保留装置4を特定する情報を設定する機能とを有する。
さらにまた、IP電話交換装置1は、緊急通報状態が「保留中」に通報者が新規発呼を行った場合、呼処理DB2に格納した保留装置4の情報に基づいて、保留装置4と指令台7との接続を通報者のIP電話機6と指令台7との接続に変更するように指示する機能と、呼処理DB2及び加入者情報DB3の該当する加入者の緊急通報状態を「緊急通報中」にし、接続した保留装置4に関する情報を削除する機能とを有する。
また、IP電話交換装置1は、緊急通報状態が「保留中」に第3者から通報者に着信があった場合、通報者を話中としての処理を行う機能を有する。IP電話交換装置1は、緊急通報状態が「保留中」に指令台7から逆信指示があった場合、契約付加サービスに関わらず該通報者のIP電話機6を呼び出し、応答したら、呼処理DB2に格納した保留装置4の情報に基づいて、保留装置4と指令台7との接続を通報者のIP電話機6と指令台7との接続に変更するように指示する機能と、呼処理DB2及び加入者情報DB3の該当する加入者の緊急通報状態を「緊急通報中」にし、接続した保留装置4に関する情報を削除する機能とを有する。
保留装置4は、指令台7との音声コネクションを保留するための相手として機能するものであり、IP電話交換装置1の指示により、指令台7との音声コネクションを確立したり、解放したりする機能を有する。
なお、IP電話機6及び指令台7を含むIP電話網5に係る全てのリソースは、緊急通報に係るIPパケットを送信又は中継するときは、そのIPパケットの優先レベルのフラグやフィールドを最上位にする設定を行うようになされている。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態のIP電話システムの動作を説明する。以下の動作説明では、次のような場合を想定している。IP電話交換装置1aが呼処理DB2aを、IP電話交換装置1bが呼処理DB2bを利用するものする。また、加入者のIP電話機6と緊急通報受理機関の指令台7が加入者情報DB3に加入登録されており、指令台7は、IP電話交換装置1bに扱われるものとして既に登録済みで、IP電話機6は登録処理によりIP電話交換装置1aに登録されるものとする。さらに、IP電話機6から発呼された緊急通報は指令台7に着信するものとする。
(A−2−1)IP電話機6の登録シーケンス
まず、図4を参照して、IP電話機6のIP電話網5への登録シーケンスを説明する。
IP電話機6の加入者が、IP電話機6をIP電話網5に接続するか、若しくは、IP電話網5に接続された電源の切断されたIP電話機6の電源を投入すると、IP電話機6からIP電話網5に対して、IP電話機6のIP電話網5への登録要求がVoIPシグナリングプロトコル(例えばSIP)により、少なくともIP電話機6の電話番号とIPアドレスを伴って発行される(S001)。IPアドレスの管理領域の関係から、該要求は、IP電話交換装置1aが受信する。このとき、IP電話交換装置1aは、該要求が加入者からのものかを確認するために加入者情報DB3に対して、ステップS001で受信した情報と自装置を特定するための情報とを伴う確認要求を送出する(S002)。加入者情報DB3は、受信した電話番号に基づいて検索し、管理情報を確認する(S003)。
加入者情報DB3は、受信した電話番号が自DBに未登録であれば加入者ではないものとみなし、ステップS002での確認要求にエラーで応答する(S004)。エラー応答を受信したIP電話交換装置1aは、IP電話機6が登録対象ではないものとして登録拒否で応える(S005)。
これに対して、加入者情報DB3は、ステップS003の処理において、IP電話機6の電話番号が検索できれば(電話番号が登録されていれば)、該当する加入者情報の管理領域に受信したIP電話機6のIPアドレスと、IP電話機6を扱うことになったIP電話交換装置1aを特定するための情報を登録し(S006)、さらに、管理している加入者情報から該加入者が契約している付加サービスの情報を抽出して、ステップS002の確認要求の応答としてIP電話交換装置1aに返却する(S007)。IP電話交換装置1aは、IP電話機6から受信した電話番号とIPアドレス、及び、加入者情報DB3から受信した契約付加サービス情報を呼処理に用いるデータとして呼処理DB2aに登録指示する(S008)。要求を受けた呼処理DB2aは、受信したデータを登録する(S009)。そして、登録成功が、呼処理DB2aからIP電話交換装置1aへ、IP電話交換装置1aからIP電話機6へ通知されて、登録処理が完了する(S010、S011)。
なお、上述したステップS006における加入者情報DB3でのデータ登録や、ステップS009における呼処理DB2aでのデータ登録では、登録対象データ以外のデータ領域は空(又は無意味なデータ)となっている。例えば、以上のような登録時点では、呼処理DB2aや加入者情報DB3のIPアドレスや緊急通報状態や保留装置特定情報は空となっている。
以上の登録動作そのものは、呼処理DB2aや加入者情報DB3内の情報が異なっているが、既存のIP電話システムとほぼ同様である。
(A−2−2)緊急通報の発呼シーケンス
次に、図5を参照して、加入者(IP電話機6)からの緊急通報の発呼シーケンスを説明する。以下では、図4を用いて説明した登録が完了した状態を前提とする。
IP電話機6から加入者が緊急通報特番(例えば、「110」、「118」又は「119」)をダイヤルすると、IP電話機6を扱うIP電話交換装置1aに、VoIPシグナリングプロトコルを適用した発呼が行われる(S012)。
このとき、IP電話交換装置1aは、接続先(指令台7)の情報を取得するために、加入者情報DB3に対して、ダイヤルされた緊急通報特番を添えて接続先情報の取得を要求する(S013)。加入者情報DB3は、指定された緊急通報特番を索引にして指令台7のIPアドレス(及び又は指令台7に付与されている電話番号)を取得し(S014)、IP電話交換装置1aに返却する(S015)。なお、指令台7には、IP電話機6の電話番号と同様な具体的な電話番号が割り当てられていてルーティングがなされるので、加入者情報DB3は、特番を指令台7に付与されている電話番号に変換することも行っている。
図5は、上述のように、加入者情報DB3は、特番を指令台7に付与されている電話番号に変換する場合を示しているが、これに代え、IP電話交換装置1aに、緊急通報特番を指令台7の電話番号に変換するための情報を保持させておき、IP電話交換装置1aが、緊急通報特番を指令台7の電話番号に変換し、変換した電話番号を添えて接続先情報の取得を加入者情報DB3に要求するようにしても良い。
IP電話交換装置1aは、上述のようにして、接続先(指令台7)の情報(IPアドレス及び又は電話番号)を取得すると、緊急通報を行うために、加入者情報DB3と呼処理DB2aに対して、IP電話機6の電話番号と「緊急通報中」状態を渡すことにより、緊急通報状態(「緊急通報中」)の設定を要求する(S016、S019)。加入者情報DB3、呼処理DB2aはそれぞれ、管理しているIP電話機6の状態を「緊急通報中」に設定し(S017、S020)、応答を返却する(S018、S021)。
なお、図5では、IP電話交換装置1aが、加入者情報DB3に緊急通報状態を設定させた後に、呼処理DB2aに緊急通報状態を設定させる場合を示しているが、この順序が逆でも構わないことは当然である。
その後、IP電話交換装置1aが指令台7に対して接続を要求し、応答を受信することで、IP電話機6と指令台7での緊急呼が確立される(S022〜S025)。
ここで、指令台7への接続に係るシーケンス(S022〜S024)はVoIPシグナリングプロトコルによるものであるため、図5では概略のみを示し、詳細を示していない。ステップS022の宛先が指令台7であるため、指令台7を扱うことになっているIP電話交換装置1bを経由するが、通常のルーティングの範疇であることから、図5では詳細を示していない。
但し、IP電話交換装置1bが、IP電話交換装置1aと同様に、指令台7の電話番号と「緊急通報中」状態を渡して、加入者情報DB3及び呼処理DB2bに対して、管理している指令台7の状態を「緊急通報中」に設定するようにしても良い。
(A−2−3)緊急呼の加入者からの切断シーケンス
次に、図6を参照して、緊急通報中の加入者からの切断シーケンスを説明する。なお、以下では、図5の発呼シーケンスにより緊急呼が確立した状態を前提とする。
IP電話機6の切断により、IP電話機6から、IP電話機6を扱うIP電話交換装置1aに対してVoIPシグナリングプロトコルを適用した切断要求が行われる(S026)。
このとき、IP電話交換装置1aは、呼処理DB2aにおけるIP電話機6の呼状態(緊急通報状態)を参照する(S027、S028)。図6では、省略しているが、IP電話機6が、「緊急通報中」や「保留中」でなければ(緊急通報状態が「空」であれば)、一般的な切断シーケンスが実行される。
図5の発呼シーケンスにより緊急呼が確立した状態で切断要求が行われたので、IP電話機6の緊急通報状態が「緊急通報中」であり(S029)、IP電話交換装置1aは、通報者からは呼を終了させてはならないため、回線保留を行う処理に入る。IP電話交換装置1aは、IP電話機6側は切断処理が行われているため、指令台7側の接続を保持しなくてはならず、そのため、指令台7を一時的に保留装置4と接続させることで指令台7側の接続を保留させる。すなわち、IP電話交換装置1aは、指令台7に対しては保留装置4との接続を指示し、保留装置4に対しては指令台7との接続を指示して、指令台7を保留装置4に接続させる(S030、S031)。これにより、IP電話機6側の通話コネクションは切断されるが、指令台7は保留装置4とのコネクションが残るため、逆信を行うことも可能である(S032)。
次に、IP電話交換装置1aは、加入者情報DB3と呼処理DB2aに対して、IP電話機6の電話番号と「保留中」状態、及び該当緊急通報の保留を実施している保留装置4を特定する情報を渡して、緊急通報状態の設定を要求する(S033、S036)。加入者情報DB3、呼処理DB2aはそれぞれ、管理しているIP電話機6の状態を「保留中」に設定すると共に保留装置4の特定情報を格納し(S034、S037)、応答を返却する(S035、S038)。
なお、図6では、IP電話交換装置1aが、加入者情報DB3に緊急通報状態を設定させた後に、呼処理DB2aに緊急通報状態を設定させる場合を示しているが、この順序が逆でも構わないことは当然である。
IP電話交換装置1aがIP電話機6に処理終了を応答することでシーケンスが終了する(S039)。
なお、IP電話交換装置1bは、ステップS030の指令台7への保留装置4との接続指示を中継する際に、ステップS033〜S038によるIP電話交換装置1aの動作と同様にして、指令台7の電話番号と「保留中」状態を渡して、加入者情報DB3及び呼処理DB2bに対して、管理している指令台7の状態を「保留中」に設定するようにしても良い。
上記では、緊急通報中の加入者から切断が指示された場合のシーケンスを説明したが、指令台7による切断指示の場合の動作は、IP電話システムにおける一般的な切断シーケンスとほぼ同様である。異なる点は、IP電話交換装置1bが加入者情報DB3や呼処理DB2aの緊急通報状態を「空」にするなどの処理を行う点である。
(A−2−4)緊急通報保留中加入者からの新規発呼シーケンス
次に、図7を参照して、緊急通報保留中の加入者からの新規発呼シーケンスを説明する。なお、図6で説明した切断シーケンスにより、指令台7側は保留装置4と接続されて保留状態となっていることを前提とする。
IP電話機6に対する加入者による新たな発呼があると、IP電話機6から、IP電話機6を扱うIP電話交換装置1aに対してVoIPシグナリングプロトコルを適用した発呼要求が行われる(S040)。
このとき、IP電話交換装置1aは、呼処理DB2aにおけるIP電話機6の呼状態(緊急通報状態)を参照する(S041、S042)。図7では、省略しているが、IP電話機6が、「緊急通報中」や「保留中」でなければ(緊急通報状態が「空」であれば)、一般的な発呼シーケンスが実行される。
図6の切断シーケンスにより緊急呼が保留した状態で発呼要求が行われたので、IP電話機6の緊急通報状態が「保留中」であり(S043)、IP電話交換装置1aは、通報者からの新規呼を発生させてはならないため、保留中の指令台7に接続させる。すなわち、IP電話交換装置1aは、指令台7に対しては保留装置4との接続をIP電話機6との接続に切り替える指示を行い(S044)、保留装置4に対しては指令台7との接続を切断する指示を行う(S045)。これにより、IP電話機6と指令台7との通話が回復される(S046)。
次に、IP電話交換装置1aは、加入者情報DB3と呼処理DB2aに対して、IP電話機6の電話番号と「緊急通報中」状態を渡すとともに、該当緊急通報の保留を実施していた保留装置4を特定する情報を削除することを要求する(S047、S050)。加入者情報DB3、呼処理DB2aはそれぞれ、管理しているIP電話機6の状態を「緊急通報中」に設定すると共に保留装置4の情報を削除し(S048、S051)、応答を返却する(S049、S052)。
その後、IP電話交換装置1aがIP電話機6に処理終了を応答することでシーケンスが終了する(S053)。
なお、IP電話交換装置1bも、加入者情報DB3及び呼処理DB2bに対して、管理している指令台7の状態などを操作することを指示するようにしても良い。
以上のような処理により、緊急呼の保留状態において、加入者が、指令台7以外への新規発呼を行っても指令台7との通話状態に復帰するようになる。
(A−2−5)緊急通報保留時の加入者への着呼シーケンス
次に、図8を参照して、IP電話機6が登録されているIP電話交換装置1aに、緊急通報保留中の加入者に対する第3者からの着呼要求があった場合のシーケンスを説明する。ここでも、図6で説明した切断シーケンスにより、IP電話機6の緊急通報状態が「保留中」であることを前提とする。
IP電話機6に対する着呼要求がIP電話交換装置1aに到達すると(S054)、IP電話交換装置1aは、IP電話機6の緊急通報状態を参照する(S055、S056)。
図8では、省略しているが、IP電話機6が、「緊急通報中」や「保留中」でなければ(緊急通報状態が「空」であれば)、一般的な着呼シーケンスが実行される。
図6の切断シーケンスにより緊急呼が保留した状態で着呼要求が到達したので、IP電話機6の緊急通報状態が「保留中」であり(S057)、IP電話交換装置1aは、通話は切断されているが、指令台7からの逆信による呼回復を優先できるようにするために、着呼要求を拒否して、IP電話機6が話中であるとして応答を返す(S058)。
以上のように、保留状態のIP電話機6に対する着呼要求は、IP電話機6自体は切断されていても、話中を発呼元に返信し、指令台7からの逆信に直ちに対応できるようにしている。
(A−2−6)緊急通報保留時の加入者への逆信シーケンス
次に、図9を参照して、指令台7から緊急通報保留中の加入者への逆信シーケンスを説明する。ここで、図6で説明したシーケンスにより、指令台7側が保留装置4と接続された保留状態となっていることを前提とする。
指令台7に対してオペレータが逆信指示を行うと、指令台7から逆信指示がIP電話交換装置1aになされる(S059)。この逆信指示は、指令台7が登録されているIP電話交換装置1bを経由して、IP電話網5内をルーティングされ、IP電話交換装置1aに到達するが、ルーティングについては通常の動作であるため、ここでは詳細を記載しない。同様に、指令台7への信号もIP電話網5内をルーティングされていくが、図9ではそのルーティング処理の記載を省略している。
IP電話交換装置1aは、逆信指示が与えられると呼状態を参照する(S060、S061)。IP電話交換装置1aは、IP電話機6の緊急通報状態が「保留中」であるため(S062)、IP電話機6と指令台7の通話を回復させる。すなわち、IP電話交換装置1aは、IP電話機6に対して発呼し(S062)、IP電話機6が応答したら(S063)、指令台7に対しては、保留装置4との接続をIP電話機6との接続に切り替える指示を行い(S064)、保留装置4に対しては、指令台7との接続を切断する指示を行う(S065)。これにより、IP電話機6と指令台7との通話が回復される(S066)。
ここで、通常の呼接続処理であれば付加サービスの契約条件を確認し、仮に、着信転送が契約されていればその設定された転送先に呼を接続するが、緊急呼の逆信であるため、付加サービスの契約条件に依らずに、発信元のIP電話機6に着信させる。
次に、IP電話交換装置1aは、加入者情報DB3と呼処理DB2aに対して、IP電話機6の電話番号と「緊急通報中」状態を渡すとともに、該当緊急通報の保留を実施していた保留装置4を特定する情報を削除することを要求する(S067、S070)。加入者情報DB3、呼処理DB2aはそれぞれ、管理しているIP電話機6の状態を「緊急通報中」に設定すると共に保留装置4の情報を削除し(S068、S071)、応答を返却する(S069、S072)。
その後、IP電話交換装置1aが指令台7に逆信処理終了を応答することでシーケンスが終了する(S073)。
なお、IP電話交換装置1bも、加入者情報DB3及び呼処理DB2bに対して、管理している指令台7の状態などを操作することを指示するようにしても良い。
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態のIP電話システムによれば、緊急通報に関する状態をデータベース2及び3で管理すると共に、指令台7側との接続を一時的に保留するための保留装置4を適用したことにより、通報者のIP電話機6が呼切断しても、従来の電話交換システムと同様にあたかも回線があるかのように、回線保留や逆信機能を実現させることができる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明によるIP電話システムの第2の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(B−1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態のIP電話システムでIP電話サービスを提供する網構成は、IP電話交換装置1における緊急呼接続時の機能が異なる点を除いて、第1の実施形態と同様である(図1参照)。
第2の実施形態におけるIP電話交換装置1は、緊急呼確立時に、回線保留で必要となる保留装置4のリソースを予約し、呼処理DB2及び加入者情報DB3に登録する機能を有する点が、第1の実施形態のIP電話交換装置1と異なっている。
(B−2)第2の実施形態の動作
以下では、第2の実施形態のIP電話システムと、上述した第1の実施形態のIP電話システムとで、相違している動作を説明する。
(B−2−1)緊急通報の発呼シーケンス
まず、図10を参照して、第2の実施形態における加入者(IP電話機6)からの緊急通報の発呼シーケンスを説明する。なお、図10は、第1の実施形態に係る図5のシーケンス図に対応するものであり、同一、対応ステップには同一、対応符号を付して示している。
加入者からの緊急通報の発呼シーケンスにおいて、第1の実施形態との相違点は、IP電話交換装置1aが加入者情報DB3と呼処理DB2aに緊急通報状態を設定する際に渡す情報として、確保した保留装置4の情報が追加になっている点(S016’、S019’)、加入者情報DB3と呼処理DB2aにて設定する情報として保留装置4を特定する情報が追加になっている点(S017’、S020’)である。すなわち、発呼シーケンスにおいて、加入者情報DB3と呼処理DB2aに、保留装置4の情報が設定される点が第1の実施形態とは異なっている。
なお、図10は、IP電話交換装置1aが、自己が格納している保留装置4の情報を直ちに加入者情報DB3と呼処理DB2aに与えて設定させる場合を示したが、IP電話交換装置1aが1又は複数の保留装置情報を格納しておき、いずれかの保留装置4に使用可能かを確認させた上で、保留装置情報を加入者情報DB3と呼処理DB2aに与えて設定させるようにしても良い。
(B−2−2)緊急呼の加入者からの切断シーケンス
次に、図11を参照して、第2の実施形態における緊急通報中の加入者からの切断シーケンスを説明する。なお、図11は、第1の実施形態に係る図6のシーケンス図に対応するものであり、同一、対応ステップには同一、対応符号を付して示している。
緊急通報中の加入者からの切断シーケンスにおいて、第1の実施形態との相違点は、IP電話交換装置1aが加入者情報DB3と呼処理DB2aに緊急通報状態を設定する際に渡す情報として、保留装置4の情報が不要になっている点(S033’、S036’)と、加入者情報DB3及び呼処理DB2aにて設定する情報として保留装置4を特定する情報が不要になっている点(S034’、S037’)である。すなわち、加入者からの切断シーケンスから、保留装置情報の設定処理が除外されている。
(B−2−3)緊急通報保留中加入者からの新規発呼シーケンス
次に、図12を参照して、第2の実施形態における緊急通報保留中の加入者からの新規発呼シーケンスを説明する。なお、図12は、第1の実施形態に係る図7のシーケンス図に対応するものであり、同一、対応ステップには同一、対応符号を付して示している。
緊急通報保留中の加入者からの新規発呼シーケンスにおいて、第1の実施形態との相違点は、IP電話交換装置1aが加入者情報DB3と呼処理DB2aに緊急通報状態の設定を要求した際、加入者情報DB3及び呼処理DB2aにて保留装置4を特定する情報の削除が不要になっている点(S048’、S051’)である。
これにより、加入者情報DB3及び呼処理DB2aにて保留装置4を特定する情報がそのまま残り、その後に、加入者からの切断シーケンスなどで、再度保留状態に移行する際に、加入者情報DB3及び呼処理DB2aに特定情報が記述されている保留装置4(緊急呼の発呼シーケンスで予約された装置)が保留に利用される。
(B−2−4)緊急通報保留時の加入者への逆信シーケンス
次に、図13を参照して、第2の実施形態における指令台7から緊急通報保留中の加入者への逆信シーケンスを説明する。なお、図13は、第1の実施形態に係る図9のシーケンス図に対応するものであり、同一、対応ステップには同一、対応符号を付して示している。
緊急通報保留中の加入者に対する指令台からの逆信シーケンスにおいて、第1の実施形態との相違点は、IP電話交換装置1aが加入者情報DB3と呼処理DB2aに緊急通報状態の設定を要求した際、各DBにて保留装置4を特定する情報の削除が不要になっている点(S068’、S071’)である。
これにより、この場合も、加入者情報DB3及び呼処理DB2aにて保留装置4を特定する情報がそのまま残り、その後に、加入者からの切断シーケンスなどで、再度保留状態に移行する際に、加入者情報DB3及び呼処理DB2aに特定情報が記述されている保留装置4(緊急呼の発呼シーケンスで予約された装置)が保留に利用される。
(B−3)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な効果に加え、緊急呼確立時に保留に必要なリソースを確保するので、回線保留、逆信の確実な実施を期待できるという効果を奏することができる。
(C)第3の実施形態
次に、本発明によるIP電話システムの第3の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(C−1)第3の実施形態の構成
図14は、第3の実施形態のIP電話システムにおける網構成を示すブロック図であり、第1の実施形態に係る図1との同一、対応部分には同一符号を付して示している。
第3の実施形態のIP電話システム10Aは、「保留中」の緊急通報状態におけるIP電話機6の移動に対応しようとしたものである。例えば、IP電話機6がパソコン上に実現されたソフトフォンの場合において、緊急通報を行った場所でパソコンを取り外し、移動先でパソコンを取り付けなおした場合にも対応しようとしたものである。
図14においては、IP電話機6の移動先でのIP電話交換装置をIP電話交換装置1cで表し、このIP電話交換装置1cに対応する呼処理DBを呼処理DB2cで表している。
第3の実施形態は、(1)IP電話機6が、緊急通報状態「保留中」に移動し、IP電話網5内の別のIP電話交換装置1cに登録し直すことが第1の実施形態と異なっており、また、(2)呼処理DB2と加入者情報DB3で管理するデータ構成が第1の実施形態と異なっている。
図15は、第3の実施形態における呼処理DB2のデータ構成を示しており、データ要素として、緊急通報を保留しているIP電話交換装置1を特定するための情報が、第1の実施形態のデータ構成に追加されている。
図16は、第3の実施形態における加入者情報DB3のデータ構成を示しており、呼処理DB2と同様に、データ要素として、緊急通報を保留しているIP電話交換装置1を特定するための情報が、第1の実施形態のデータ構成に追加されている。
(C−2)第3の実施形態の動作
次に、第3の実施形態のIP電話システムの動作を説明する。以下の第3の実施形態についての動作説明では、第1の実施形態の想定事項に加え、以下の事項をも想定している。すなわち、IP電話交換装置1cが呼処理DB2cを利用する。加入者のIP電話機6は、当初の登録処理によりIP電話交換装置1aに登録されるが、IP電話機6からの緊急通報中であって、指令台7が切断する前の保留状態(IP電話機6の切断指示による)において、IP電話機6がIP電話交換装置1cの管理エリアでIP電話網5に接続することによりIP電話交換装置1cに登録するものとする。
(C−2−1)IP電話機6の登録シーケンス
まず、図17を参照して、IP電話機6のIP電話網5への登録シーケンスを説明する。なお、図17は、第1の実施形態に係る図4のシーケンス図に対応するものであり、同一ステップには同一符号を付して示し、また、新たなステップや新たなステップの影響を受けたステップには新規符号を付して示している。
IP電話機6のIP電話網5への登録シーケンスにおいて、第1の実施形態との相違点は、以下の(a)〜(d)である。新規登録時のシーケンスも、移動先での登録時のシーケンスも、共に、図17で示すシーケンスに含まれている。
(a) 加入者情報DB3におけるステップS003の加入者登録判断の後、緊急通報状態が設定されていて、かつ、保留中IP電話交換装置特定情報が設定されていなければ(S104)、当該IP電話機6は緊急通報発呼後に再度登録処理を行っていることを意味するため、「IP電話交換装置特定情報」に設定されている情報を、緊急通報発呼時に当該IP電話機6が登録されていたIP電話交換装置1aであるとみなし、「IP電話交換装置特定情報」に設定されている情報を「保留中IP電話交換装置特定情報」に設定する(S105)。
すなわち、緊急通報状態にあるIP電話機6からの登録要求は、移動先での登録要求とみなしている。言い換えると、ステップS104の判断は、新規登録要求か移動先での登録要求かを判断していることになる。新規登録要求であれば、IP電話交換装置1aが加入者確認要求を加入者情報DB3を送出し、移動先での登録要求であれば、IP電話交換装置1cが加入者確認要求を加入者情報DB3を送出している。
(b) ステップS006の加入者情報DB3におけるデータ登録後の、IP電話交換装置1への応答において、返却情報に「緊急通報状態」と「保留中IP電話交換装置特定情報」とが追加されている(S107)。
(c) 続く呼処理DB2への登録要求において、渡される情報に「緊急通報状態」と「保留中IP電話交換装置特定情報」とが追加されている(S108)。
(d) 続く呼処理DB2における登録情報に「緊急通報状態」と「保留中IP電話交換装置特定情報」とが追加されている(S109)。
以上のようにして、移動先からの登録要求に対しては、呼処理DB2及び加入者情報DB3に、緊急通報時点でのIP電話交換装置1aの特定情報を書き込むことにより、必要に応じて、緊急通報での位置情報を確認することがきる。
(C−2−2)緊急通報加入者からの移動先での新規発呼シーケンス
次に、図18を参照して、回線保留状態において、緊急通報加入者が移動先で新規発呼した際のシーケンスを説明する。
IP電話機6から新たな発呼があると、IP電話機6から、IP電話機6を扱うIP電話交換装置1cに対してVoIPシグナリングプロトコルを適用した発呼要求が行われる(S201)。このとき、IP電話交換装置1cは、呼処理DB2の呼状態を参照する(S202、S203)。なお、呼処理DB2は、参照時の返却情報には「保留中IP電話交換装置特定情報」も含める。上述した事項を想定しているので、参照時の返却情報における「保留中IP電話交換装置特定情報」はIP電話交換装置1aを特定するための情報になっている。
IP電話交換装置1cは、IP電話機6の緊急通報状態が「保留中」であるので(S204)、通報者からの新規呼を発生させないために、保留中の指令台7に接続させる処理を実行させる(S205〜S212)。具体的には、以下のとおりである。
ステップS203で取得した情報から、緊急通報を保留しているのはIP電話交換装置1aであることから、IP電話交換装置1cは、IP電話交換装置1aに対してIP電話機6と指令台7の接続を要求する(S205)。IP電話交換装置1aは、IP電話機6に関する最新情報を取得するために加入者情報DB3に状態を問い合わせ、IP電話機6の新しいIPアドレスを得(S206、S207)、呼処理DB2aの情報を更新する(S208、S209、S210)。その後、第1の実施形態のステップS044以降と同じように、指令台7に対して、IP電話機6と接続するように指示し(S211)、保留装置4に対して、指令台7との呼を切断するように指示し(S212)、これによりIP電話機6と指令台7の呼が回復される(S213)。
次に、IP電話交換装置1aは、加入者情報DB3と呼処理DB2aに対して、IP電話機6の電話番号と「緊急通報中」状態を渡すとともに、該当緊急通報の保留を実施していた保留装置4を特定する情報を削除することを要求する(S214、S217)。加入者情報DB3及び呼処理DB2aはそれぞれ、管理しているIP電話機6の状態を「緊急通報中」に設定するとともに保留装置4の情報を削除し(S215、S218)、応答をIP電話交換装置1aに返却する(S216、S219)。
その後、IP電話交換装置1aがIP電話交換装置1cに処理終了を応答し(S220)、IP電話交換装置1cは、呼処理DB2cの情報を更新し(S221〜S223)、IP電話機6に処理終了を応答することでシーケンスが終了する(S224)。
以上のようにして、IP電話交換装置1cの管理エリアに移動したIP電話機6が新規発呼した場合にも、IP電話機6を、発呼先ではなく、指令台7に接続させることができる。
以上では、緊急通報に介在したIP電話交換装置がIP電話交換装置1aであるために、移動したIP電話機6と指令台7との音声コネクションの再確立もIP電話交換装置1aが主導権をとって実行させるものを示したが、移動先を管理エリアとするIP電話交換装置1cが、主導権をとって移動したIP電話機6と指令台7との音声コネクションの再確立を実行させるようにしても良い。
(C−2−3)移動先の緊急通報加入者への逆信シーケンス
次に、移動先に係るIP電話交換装置1cの制御下にある加入者に対し、指令台7から逆信した場合の動作を、図19を参照して説明する。
指令台7にてオペレータが逆信指示を行うと、指令台7から、逆信指示が、指令台7への呼接続を指示したIP電話交換装置1aになされる(S225)。この際の逆信指示も、指令台7が登録されているIP電話交換装置1bを経由して、IP電話網5内をルーティングされ、IP電話交換装置1aに到達するが、ルーティングについては通常の動作であるため、ここでは詳細を記載しない。
IP電話交換装置1aは、逆信指示が到来すると、加入者情報DB3の呼状態を参照する(S226、S227)。この参照により、IP電話交換装置1aは、現時点では、IP電話交換装置1cにIP電話機6が登録されていることが分かり、IP電話交換装置1cに逆信指示を伝える(S228)。
IP電話機6を制御しているIP電話交換装置1cでは、第1の実施形態のステップS060〜S066(図8参照)と同様のシーケンスにより、緊急呼の回復を行う(S229〜S235)。ここで、通常の呼接続処理であれば、付加サービスの契約条件を確認し、仮に着信転送が契約されていれば、その設定された転送先に呼を接続するが、緊急呼の逆信であるため、この場合の逆信処理でも、付加サービスの契約条件に依らず、発信元のIP電話機6に着信させる。
次に、IP電話交換装置1cは、加入者情報DB3と呼処理DB2cに対して、IP電話機6の電話番号と「緊急通報中」状態を渡すとともに、該当緊急通報の保留を実施していた保留装置4を特定する情報を削除することを要求する(S236、S239)。加入者情報DB3及び呼処理DB2cはそれぞれ、管理しているIP電話機6の状態を「緊急通報中」に設定するとともに保留装置4の情報を削除し(S237、S240)、応答をIP電話交換装置1cに返却する(S238、S241)。
その後、IP電話交換装置1cからIP電話交換装置1aに応答が返されると(S242)、IP電話交換装置1aは、呼処理DB2aに対してIP電話機6の電話番号と「緊急通報中」状態を渡すとともに、該当緊急通報の保留を実施していた保留装置4を特定する情報を削除することを要求する(S243)。呼処理DB2aは、管理しているIP電話機6の状態を「緊急通報中」に設定するとともに保留装置4の情報を削除し(S244)、応答をIP電話交換装置1aに返却する(S245)。IP電話交換装置1aが、指令台7からの逆信指示に対する応答を指令台7に返すことでシーケンスが終了する(S246)。
以上のようにして、指令台7が緊急通報の加入者(IP電話機6)の登録移動を知っていなくても、移動したIP電話機6に対して指令台7から逆信を行うことができる。
(C−2−4)再設定された緊急呼の移動先での切断シーケンス
次に、図19に示した処理により再設定された緊急呼を、再度、緊急通報者が切断する動作を、図20を参照して説明する。
IP電話機6の切断により、IP電話機6から、IP電話機6を扱うIP電話交換装置1cに対してVoIPシグナリングプロトコルを適用して切断要求が行われる(S247)。
このとき、IP電話交換装置1cは、呼処理DB2cの呼状態を参照する(S248、S249)。IP電話機6の緊急通報状態が「緊急通報中」であることから(S250)、IP電話交換装置1cは、通報者からは呼を終了させてはならないと判断し、回線保留を行うことに決定する。回線保留では、IP電話機6側は切断処理が行われるため、指令台7側の接続を保持しなくてはならず、そのため、IP電話交換装置1cは、指令台7を一時的に保留装置4と接続することで指令台7側の接続を保留する動作を行う。すなわち、IP電話交換装置1cは、緊急呼を開始したときはIP電話交換装置1aの制御下にあったことが分かるので(上述したステップS249参照)、IP電話交換装置1aに対して、切断を要求する(S251)。
このとき、IP電話交換装置1aは、呼処理DB2aにおける呼状態を参照し(S252、S253)、IP電話機6の緊急通報状態が「緊急通報中」であることを得て(S254)、回線保留を行うこととし、指令台7と保留装置4の間での接続を指示する(S255、S256)。これにより、IP電話機6側の通話コネクションは切断されるが、指令台7は保留装置4とのコネクションが残り(S257)、逆信を行うことも可能である。
次に、IP電話交換装置1aは、詳述は省略するが、加入者情報DB3と呼処理DB2aに対し、緊急通報状態を「保留中」とする処理を実行する(S258〜S263)。
その後、IP電話交換装置1aからIP電話交換装置1cにステップS251の切断要求に対する応答が返され(S264)、IP電話交換装置1cは、呼処理DB2cに対して、緊急通報状態を「保留中」とする処理を実行する(S265〜S267)。IP電話交換装置1cがIP電話機6に処理終了を応答することでシーケンスが終了する(S268)。
以上のようにして、移動先で緊急呼の切断指示が発行されても、指令台7と保留装置4との音声コネクションを確立させて回線保留を実現することができる。
なお、緊急呼の状態や回線保留状態において、指令台7に対する切断指示があった場合には、一般的な切断シーケンスと同様なシーケンスが実行される。但し、各部のDBに対し、緊急通報状態を「空」にする動作もあわせてなされる。
(C−3)第3の実施形態の効果
第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な効果に加え、利用者が緊急通報の回線保留中に移動しても、移動先での回線保留や逆信の機能を実現することができるという効果を奏することができる。
(D)第4の実施形態
次に、本発明によるIP電話システムの第4の実施形態を、第3の実施形態との相違点を中心に説明する。
第2の実施形態のIP電話システムは、緊急呼確立時に、回線保留で必要となる保留装置4のリソースを予約し、呼処理DB2及び加入者情報DB3に登録する機能を有する点が、第1の実施形態のIP電話交換装置と異なっている。
この第4の実施形態のIP電話システムは、第3の実施形態のIP電話交換装置の構成をベースとし(図14参照)、緊急呼確立時に、回線保留で必要となる保留装置4のリソースを予約し、呼処理DB2及び加入者情報DB3に登録するという機能を追加したものである。
そのため、第4の実施形態のシーケンスは、第3の実施形態のシーケンスから、以下のような点が異なっている。
加入者からの緊急通報の発呼シーケンスにおける第3の実施形態との相違点は、第1の実施形態と第2の実施形態との差異に同じく、図10において、IP電話交換装置1aが加入者情報DB3と呼処理DB2aに緊急通報状態を設定する際に渡す情報として、確保した保留装置4の情報が追加になっている点(S016’、S019’)と、各DBにて設定する情報として保留装置4を特定する情報が追加になっている点(S017’、S020’)である。
また、緊急通報中の加入者からの切断シーケンスにおける第3の実施形態との相違点は、図20のステップS259、S262、S266において保留装置4の特定情報設定が行われない点である。
さらに、緊急通報保留中の加入者からの新規発呼シーケンスにおける第3の実施形態との相違点は、図18のステップS215、S218、S222において保留装置4の特定情報が削除されない点である。
さらにまた、緊急通報保留中の加入者に対する指令台からの逆信シーケンスにおける第3の実施形態との相違点は、図19のステップS236、S240、S244において保留装置4の特定情報が削除されない点である。
第4の実施形態によれば、第3の実施形態と同様な効果に加え、緊急呼確立時に保留に必要なリソースを確保するので、回線保留、逆信の確実な実施を期待できるという効果を奏することができる。
(E)第5の実施形態
次に、本発明によるIP電話システムの第5の実施形態を、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
第5の実施形態のIP電話システムにおける網構成は第1の実施形態と同様である。
上述した第1の実施形態は、緊急呼の回線保留状態において、緊急通報元のIP電話機6が第3者に発呼した場合には第3者ではなく指令台7と接続させ、また、緊急呼の回線保留状態において、第3者が緊急通報元のIP電話機6に発呼した場合には話中処理するものであった。
この第5の実施形態は、上述の2つの場合の一方又は両方で、緊急通報元のIP電話機6と第3者との通話路を確立させる。但し、第5の実施形態では、上述のように回線保留状態で確立させた通話路を、指令台7から逆信指示があった際には、強制切断し、緊急通報元のIP電話機6を指令台7に接続させる。
すなわち、第5の実施形態は、回線保留状態において、切断されている緊急通報元のIP電話機6と第3者との通話路確立は認めるが、逆信指示時には、その通話路を強制切断して、逆信に応じる点が、第1の実施形態と異なっている。
緊急呼の回線保留状態において、緊急通報元のIP電話機6が第3者に発呼した場合や、緊急呼の回線保留状態において、第3者が緊急通報元のIP電話機6に発呼した場合に、緊急通報元のIP電話機6と第3者との通話路を確立させる際の呼処理動作は、一般的な通話路を確立させる際の動作とほぼ同様であるので、その説明は省略する。
但し、加入者情報DB3や呼処理DB2において、緊急通報元のIP電話機6に係る登録加入者情報や加入者情報に対し、通話状態にある第3者の電話番号やIPアドレスなどの第3者の特定情報の書き込みが実行される。加入者情報DB3や呼処理DB2には、図示は省略するが、第3者の特定情報の欄も設けられている。
以下では、図21を参照して、回線保留状態で、しかも、緊急通報元のIP電話機6と第3者とが通話中に、逆信指示が生じた場合のシーケンスを説明する。なお、図21は、第1の実施形態に係る図9に対応する図面である。
指令台7に対してオペレータが逆信指示を行うと、指令台7から逆信指示がIP電話交換装置1aになされる(S459)。
IP電話交換装置1aは、逆信指示が与えられると、呼処理DB2aの呼状態を参照する(S460、S461)。IP電話交換装置1aは、IP電話機6の緊急通報状態が「保留中」で、しかも、第3者との通話状態(図21では省略しているがこのような情報も返信される)であるため、IP電話機6と指令台7の通話を回復させる。すなわち、IP電話交換装置1aは、IP電話機6に対しては、指令台7との接続を指示し(S462)、指令台7に対しては、IP電話機6との接続に切り替える指示を行う(S463)。これにより、IP電話機6と指令台7との通話が回復される(S464)。
さらに、IP電話交換装置1aは、上述した参照処理により認識した第3者に対して切断を指示し(S465)、保留装置4に対しても、指令台7との接続を切断する指示を行う(S466)。
その後、IP電話交換装置1aは、加入者情報DB3と呼処理DB2aに、現状に合わせた更新を実行させた後(S467〜S472)、指令台7に逆信処理終了を応答することでシーケンスが終了する(S473)。
第5の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な効果に加え、緊急通報元の加入者は、回線保留状態では第3者と通話し得るという効果を奏することができる。
(F)他の実施形態
上記各実施形態の説明においても、種々変形実施形態に言及したが、さらに、以下に例示するような変形実施形態を挙げることができる。
加入者情報DBは複数のサーバで構成しても良い。また、呼処理DBとIP電話交換装置は物理的に同一のサーバで構成しても良い。呼処理DBのデータは、IP電話交換装置のリブート後は、IP電話交換装置のメインメモリ上にあっても良く、逐一加入者情報DBをアクセスする形態でも良い。
上記実施形態では、加入者情報DBと呼処理DBとが別個のものを示したが、上述した加入者情報DBと呼処理DBとの機能を発揮できるならば、同一のデータベースであっても良い。
IP電話機のIP電話網への接続に際して実行される、IPアドレスの付与については、DHCPやPPPなど、その実現手段は問われない。
また、IP電話機は、アダプタとアナログ電話機を接続するようなものや、PCやPDA等にIP電話ソフトウェアをインストールしたソフトフォンなど形態は問われない。
上記各実施形態の説明は、呼処理プロトコルがSIPであるイメージで行ったが、呼処理プロトコルはSIPに限定されるものではなく、MGCPなどの他のプロトコルを適用したものであっても良い。
上記各実施形態においては、他人のなりすましを考慮し、データベースにおける加入者を特定する情報として、電話番号とIPアドレスとの組み合わせを用いるものを示したが、他の情報を、加入者を特定する情報として用いても良いことは勿論である。例えば、SIP−URIとIPアドレスとの組み合わせを用いるようにしても良い。
第1の実施形態のIP電話システム(IP電話サービスの提供システム)の網構成を示すブロック図である。 第1の実施形態の呼処理データベースの管理情報の構成例を示す説明図である。 第1の実施形態の加入者情報データベースの管理情報の構成例を示す説明図である。 第1の実施形態のIP電話機をIP電話網へ登録する動作を示すシーケンス図である。 第1の実施形態の加入者が緊急通報を発呼した際の動作を示すシーケンス図である。 第1の実施形態の緊急通報加入者からの切断動作を示すシーケンス図である。 第1の実施形態の緊急通報保留中の加入者からの新規発呼動作を示すシーケンスを説明する。 第1の実施形態の緊急通報保留中の加入者に対する第3者からの着呼要求時動作を示すシーケンス図である。 第1の実施形態の緊急通報保留中の加入者に対する逆信動作を示すシーケンス図である。 第2の実施形態の加入者が緊急通報を発呼した際の動作を示すシーケンス図である。 第2の実施形態の緊急通報加入者からの切断動作を示すシーケンス図である。 第2の実施形態の緊急通報保留中の加入者からの新規発呼動作を示すシーケンスを説明する。 第2の実施形態の緊急通報保留中の加入者に対する逆信動作を示すシーケンス図である。 第3の実施形態のIP電話システム(IP電話サービスの提供システム)の網構成を示すブロック図である。 第3の実施形態の呼処理データベースの管理情報の構成例を示す説明図である。 第3の実施形態の加入者情報データベースの管理情報の構成例を示す説明図である。 第3の実施形態のIP電話機をIP電話網へ登録する動作を示すシーケンス図である。 第3の実施形態の回線保留状態における緊急通報加入者が移動先で新規発呼した際の動作を示すシーケンス図である。 第3の実施形態の移動先の緊急通報加入者への逆信動作を示すシーケンス図である。 第3の実施形態の再設定された緊急呼の移動先での切断動作を示すシーケンス図である。 第5の実施形態の緊急通報保留中かつ第3者と通話中の加入者に対する逆信動作を示すシーケンス図である。
符号の説明
1、1a〜1c…IP電話交換装置、2、2a〜2c…呼処理データベース(呼処理DB)、3…加入者情報データベース(加入者情報DB)、4…保留装置、5…IP電話網、6…IP電話機、7…指令台、10、10A…IP電話システム。

Claims (3)

  1. IP電話サービスを受けようとする加入者側に設置されたVoIPシグナリングプロトコルによって制御されるIP電話機と、
    緊急通報受理機関に設置されたVoIPシグナリングプロトコルによって制御される音声接続切り替え機能と逆信のための呼び出し信号を送出する機能とを有する指令台と、
    VoIPシグナリングプロトコルによって上記IP電話機又は上記指令台を制御してIP電話サービスを提供する1又は複数のIP電話交換装置と、
    上記IP電話交換装置の指示により、回線保留中において、上記指令台との間で音声コネクションを確立すると共に、上記回線保留の終了により上記指令台との間で確立された音声コネクションを解放する少なくとも1つの保留装置と、
    緊急通報に関係する情報を含めた登録加入者情報を管理する、上記各IP電話交換装置に対応付けられた呼処理データベースと、
    緊急通報に関係する情報を含めたIP網の加入者情報を管理する加入者情報データベースとを有し、
    緊急通報元の上記IP電話機と上記指令台との緊急通報に係る音声コネクションが確立されている状態において、緊急通報元の上記IP電話機から切断指令があって、回線保留状態に切り替える際に、上記IP電話交換装置の制御により、緊急通報元の上記IP電話機と上記指令台との音声コネクションを解放させ、上記指令台と上記保留装置との間で音声コネクションを確立させる回線保留状態にさせると共に、上記加入者情報データベースと上記呼処理データベースとに回線保留状態に係る情報を設定させ、
    回線保留状態において、上記指令台からの逆信指示があると、上記加入者情報データベースと上記呼処理データベースとに設定された回線保留状態に係る情報に基づき、緊急通報元の上記IP電話機を特定し、上記IP電話交換装置の制御により、緊急通報元の上記IP電話機を呼び返し、緊急通報元の上記IP電話機の応答により、回線保留の終了が必要となると、上記IP電話交換装置の制御により、上記指令台と上記保留装置との間の音声コネクションを解放させて、緊急通報元の上記IP電話機と上記指令台との緊急通報に係る音声コネクションとを再確立させ、上記加入者情報データベースと上記呼処理データベースとに回線保留状態に係る情報を解除する
    ことを特徴とするIP電話システム。
  2. 上記保留装置として複数が設けられており、
    緊急通報者に係る上記IP電話機を管理する上記IP電話交換装置は、緊急通報起動時に、回線保留に必要な上記保留装置を予約し、上記加入者情報データベースと上記呼処理データベースに情報を設定することを特徴とする請求項1に記載のIP電話システム。
  3. 上記呼処理データベース及び上記加入者情報データベースは、上記IP電話交換装置の制御下で、緊急通報を発呼した際に上記IP電話機を管理していた上記IP電話交換装置を特定する情報を格納する機能を有し、上記IP電話機が回線保留中に移動しても移動先からの新規発呼、移動先への逆信を可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載のIP電話システム。
JP2005002856A 2005-01-07 2005-01-07 Ip電話システム Active JP4729926B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005002856A JP4729926B2 (ja) 2005-01-07 2005-01-07 Ip電話システム
CN200510137785A CN100576860C (zh) 2005-01-07 2005-12-28 Ip电话系统
US11/326,615 US7471673B2 (en) 2005-01-07 2006-01-06 IP telephone system having a hold function and a callback function

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005002856A JP4729926B2 (ja) 2005-01-07 2005-01-07 Ip電話システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006191472A JP2006191472A (ja) 2006-07-20
JP4729926B2 true JP4729926B2 (ja) 2011-07-20

Family

ID=36798163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005002856A Active JP4729926B2 (ja) 2005-01-07 2005-01-07 Ip電話システム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7471673B2 (ja)
JP (1) JP4729926B2 (ja)
CN (1) CN100576860C (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100411482C (zh) * 2005-07-27 2008-08-13 华为技术有限公司 接入媒体网关过载控制方法
US7587031B1 (en) 2005-12-22 2009-09-08 Nortel Networks Limited Forced hold call handling in a VoP environment
US7653374B2 (en) * 2006-01-20 2010-01-26 Alcatel-Lucent Usa Inc. Real-time E911 location information in a consumer VOIP solution
US8098652B2 (en) * 2006-09-20 2012-01-17 Verizon Patent And Licensing Inc. IP telephone provisioning system and methods
US8284906B2 (en) * 2006-12-22 2012-10-09 Rockstar Bidco, LP Message mapping for forced hold call handling in a VoP environment
JP4855984B2 (ja) * 2007-03-20 2012-01-18 株式会社日立製作所 Ip電話システム、ip交換機、ip端末、ip交換機のバックアップ方法、およびip端末のログイン方法
US7983652B1 (en) * 2008-01-10 2011-07-19 At&T Mobility Ii Llc Emergency call notification for network services
JP5841468B2 (ja) * 2012-03-21 2016-01-13 Kddi株式会社 VoLTEサービスの通信規制方法およびシステム
JP2019004307A (ja) * 2017-06-14 2019-01-10 サクサ株式会社 非常通報装置及びシステム
JPWO2022054283A1 (ja) * 2020-09-14 2022-03-17

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3083752B2 (ja) * 1996-03-01 2000-09-04 三菱電機株式会社 緊急呼制御方式
US6600914B2 (en) * 1999-05-24 2003-07-29 Arraycomm, Inc. System and method for emergency call channel allocation
JP3399423B2 (ja) * 1999-11-12 2003-04-21 日本電気株式会社 自動均等呼分配方法及びシステム
KR100450964B1 (ko) * 2001-10-13 2004-10-02 삼성전자주식회사 인터넷 프로토콜 텔레포니 시스템의 가입자 그룹 서비스방법
KR100475189B1 (ko) * 2002-12-16 2005-03-10 삼성전자주식회사 브이오아이피 게이트웨이 및 브이오아이피 시스템에서호를 처리하고 링크 테스트를 수행하는 방법
JP4094474B2 (ja) * 2003-04-18 2008-06-04 日本電信電話株式会社 電話網の回線保留再呼出しシステム
JP2004363818A (ja) * 2003-06-03 2004-12-24 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> インターネット電話システム及び同システムにおける回線保留方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN100576860C (zh) 2009-12-30
US20060251231A1 (en) 2006-11-09
US7471673B2 (en) 2008-12-30
JP2006191472A (ja) 2006-07-20
CN1801863A (zh) 2006-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4729926B2 (ja) Ip電話システム
JP2006191474A (ja) 緊急通報システム
CN100471309C (zh) 移动一机多号业务系统及其应用
CA2551426C (en) Gateway device
JP2000059415A (ja) インターネット電話用ゲートウェイ装置
CN101543012B (zh) 通信系统
CN101569163B (zh) 用于将标识数据链接到网络之间的呼叫的方法和设备
CN1622573A (zh) 提供专用企业通信网络与蜂窝通信网络的互用性的系统
CN103209462A (zh) 一种移动通信方法、移动通信服务器以及系统
CN1711785B (zh) 用于管理通信网络到移动终端的接入的系统和方法
JP3303776B2 (ja) Lan電話端末を接続する交換機およびその接続方法
CN101945187A (zh) 将固话分机与移动终端进行绑定的方法和系统
CN104158989B (zh) 一种固定电话漫游系统和方法
WO2010009678A1 (zh) 处理局域网数据的方法、互通网关、接入点及系统
CN101904148A (zh) 用于公司分机标识进行网络漫游的方法和装置
WO2006109883A1 (ja) 電話制御装置、電話制御方法、電話制御用プログラム、電話端末、電話発呼方法、電話発呼用プログラム及び電話制御システム
CN101543013A (zh) 通信系统
CN109451490A (zh) 呼叫处理方法、系统及存储介质
CN1829262B (zh) 实现虚拟总机的移动分机作主叫时显示总机号码的装置和方法
JP2005318054A (ja) 交換機およびip電話機の移設方法
EP2023686A2 (en) Reduction of wireless communication costs in enterprises
JP2017011575A (ja) Pbx連携システム、及び、その通信制御方法
KR20010011139A (ko) 서비스 제어기에서의 번호 이동성 루팅 처리 방법
CN1984352B (zh) 一种汇接局软交换和shlr管理补充业务的方法和系统
EP2193672B1 (en) Distributed fault-tolerant voice message system for independent mobile telephony networks

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110404

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4729926

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350