JP4728971B2 - 波長制御回路および波長多重光送信装置 - Google Patents

波長制御回路および波長多重光送信装置 Download PDF

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Description

本発明は、波長多重光通信システムにおける波長制御回路および波長多重光送信装置に関するものである。
波長多重光通信システムにおいては、単一の光ファイバケーブルにより波長が異なる複数の光信号が伝送される。これらの波長が異なる複数の光信号は、誘電体多層膜フィルタやアレイ導波路回折格子などの合波器および分波器を用いて合分波される。多くの場合、波長合波器の透過中心波長はITU−Tで定められた波長に等間隔に設定される。
この波長多重光通信システムにおいては、ある信号波長が定められた波長からドリフトすると、その信号波長自体の光パワーの減衰のみならず、隣接する波長へのクロストークとなるため、定められた波長へ信号波長を安定化することが、特に高密度波長多重光伝送システムにおいて重要となる。
図1に、従来の波長多重光通信システムにおける波長多重光送信装置の一例を示す(非特許文献1参照)。この波長多重光送信装置10は、N個の光送信器12−1〜Nからの波長の異なる光信号を波長合波器14で合波し、単一の光ファイバケーブル(図示せず)を通じて伝送する。光送信器12−1〜Nはそれぞれ、光フィルタ16−1〜Nおよび受光器18−1〜Nを通して波長の安定化を行う。すなわち、光送信器からの光信号を、所定の波長透過特性を有する光フィルタを介して、受光器で光パワーを監視し、その結果に基づいて光送信器の波長を制御することにより、波長の安定化を行うことができる。このように、光フィルタのスペクトル特性を波長基準として使用し、波長の安定化を実現している。
光フィルタには、安価なエタロンフィルタなどが用いられる。エタロンフィルタは、平行平板の両端に反射コートを形成したものであり、反射コート間の多重反射により図2のような周期的な入出力特性が得られる。エタロンフィルタのFSRの自然数倍を波長合波器14の透過中心波長間隔と等しくなるように設定することで、波長多重光送信装置10における波長基準として用いることができる。すなわち、光送信器からの送出波長が目標とする波長基準から変化したときに、光フィルタの特性により光フィルタの出力光パワーが変化するため、この変化分を観測することで光送信器の送出波長を目標とする波長基準に制御することができる。
図3に、従来の波長多重光通信システムにおける別の波長多重光送信装置の一例を示す(特許文献1参照)。この波長多重光送信装置20は、N個の光送信器12−1〜Nからの波長の異なる光信号を波長合波器24で合波し、単一の光ファイバケーブルを通じて伝送する。この合波された光信号は、光カプラ26で分岐され、マッハツェンダフィルタ28を介して、波長分波器34で分波され、受光器32−1〜Nで光パワーが監視される。
図4に、マッハツェンダフィルタの透過スペクトル特性を示す。マッハツェンダフィルタ28は、エタロンフィルタと同様にFSRの自然数倍を波長分波器34の透過中心波長間隔と等しくなるように設定することで、波長多重光送信装置20における波長基準として用いることができる。このマッハツェンダフィルタの透過中心波長を、発振器30で摂動し、受光器32−1〜Nからの出力信号を乗算器36−1〜Nで同期検波し、低域通過フィルタ(LPF)38−1〜Nの出力が0になるように、光送信器の送出波長を制御することで、光送信器の送出波長を安定化することができる。
特開平9−261181号公報 "A Highly Stable and Reliable Wavelength Monitor Integrated Laser Module Design," J. Lightwave Technol., Vol.22, pp1344-1351, May 2004
しかしながら、図1の波長多重光送信装置では、光送信器それぞれについて別個に波長安定化を行うため、光送信器ごとに光フィルタおよび受光器が必要となり、光送信器の数に比例してコストが高くなるという問題があった。
また、図3の波長多重光送信装置では、図1の構成と比較して、N個の光フィルタの機能を1つのマッハツェンダフィルタおよび波長分波器で実現できるが、このマッハツェンダフィルタおよび波長分波器は比較的高価なものであり、受光器だけでなく、乗算器やLPFが必要となる。さらに、この構成では、運用中の波長数に関わらず、システムで用いられる最大波長数に対応する波長分波器をあらかじめ用意しておかなければならないため、初期導入コストが高いという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、経済的な形で複数の波長を安定化することができる波長制御回路および波長多重光送信装置を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、波長制御回路であって、複数の送出波長のそれぞれが可変可能な光送信手段と、前記複数の送出波長に対して、基準となるスペクトル特性を与える光フィルタ手段と、前記光フィルタ手段を介して、前記複数の送出波長の光を一度に受光する単一の受光手段と、前記光送信手段の複数の送出波長について、前記単一の受光手段で得られる光パワーを基準に、各送出波長を逐次的に制御する波長制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の波長制御回路であって、前記光フィルタ手段は、基準となるスペクトル特性として、各送出波長に対して光パワーの最大ピークを与え、前記波長制御手段は、前記光送信手段の複数の送出波長について、前記単一の受光手段で得られる光パワーの最大値を基準として、各送出波長を逐次的に制御することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の波長制御回路であって、前記光フィルタ手段は、基準となるスペクトル特性として、各送出波長に対して光パワーの最小ピークを与え、前記波長制御手段は、前記光送信手段の複数の送出波長について、前記単一の受光手段で得られる光パワーの最小値を基準として、各送出波長を逐次的に制御することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、波長制御回路であって、複数の送出波長のそれぞれが可変可能な光送信手段と、前記複数の送出波長に対して、基準となるスペクトル特性を与える光フィルタ手段であって、第1の出力ポートと第2の出力ポートが逆のスペクトル特性を有する光フィルタ手段と、前記第1の出力ポートを介して、前記複数の送出波長の光を一度に受光する第1の単一の受光手段と、前記第2の出力ポートを介して、前記複数の送出波長の光を一度に受光する第2の単一の受光手段と、前記光送信手段の複数の送出波長について、前記第1および第2の単一の受光手段で得られる光パワーを基準に、各送出波長を逐次的に制御する波長制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の波長制御回路であって、前記波長制御手段は、前記光送信手段の複数の送出波長について、前記第1の単一の受光手段で得られる光パワーと前記第2の単一の受光手段で得られる光パワーとの差を基準に、各送出波長を逐次的に制御することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の波長制御回路であって、前記光フィルタ手段は、基準となるスペクトル特性として、第1の出力ポートには各送出波長に対して光パワーの最大ピークを与え、第2の出力ポートには各波長に対して光パワーの最小ピークを与え、前記波長制御手段は、前記光送信手段の複数の送出波長の一部について、前記第1の単一の受光手段で得られる光パワーの最大値を基準に、各送出波長を逐次的に制御し、前記光送信手段の複数の送出波長の一部について、前記第2の単一の受光手段で得られる光パワーの最小値を基準に、各送出波長を逐次的に制御することを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の波長制御回路であって、前記波長制御手段はさらに、前記光送信手段の複数の送出波長の一部について、前記第1の単一の受光手段で得られる光パワーと前記第2の単一の受光手段で得られる光パワーとの差を基準に、各送出波長を逐次的に制御することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれかに記載の波長制御回路であって、前記光フィルタ手段は、各送出波長に対して、波形整形のためのスペクトル特性をさらに与えることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれかに記載の波長制御回路であって、前記光フィルタ手段は、周期的なスペクトル特性を有する光フィルタ、波長合波器、またはこれらの組合せであることを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1から8のいずれかに記載の波長制御回路であって、前記光フィルタ手段は、エタロンフィルタ、マッハツェンダフィルタ、またはこれらの組合せであることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、波長多重光送信装置であって、請求項1から10のいずれかに記載の波長制御回路を備えたことを特徴とする。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図5に、本発明の第1の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す。この波長多重光送信装置100は、送出波長の異なるN個の光送信器102−1〜Nと、光送信器からの光信号を合波する波長合波器104と、合波した光信号を分岐する光カプラ106と、光カプラからの光信号を受光する受光器108と、受光器からの信号に基づいて各光送信器の波長を制御する波長制御手段110とを備えている。この波長制御手段110は、N個の光送信器102−1〜Nの送出波長をそれぞれ個別に制御することができる。
波長合波器104としてガウス型の透過特性を持つアレイ導波路回折格子を用いた場合を例として説明する。図6に示すように、波長合波器104は、その透過中心波長において最大の透過率となる。そのため、光送信器102−1〜Nのすべての送出波長がそれぞれ波長合波器104の透過中心波長に一致したときに、受光器108で得られる光パワーが最大となり、光送信器の送出波長が波長合波器の透過中心波長に安定化されたことになる。
ここで、どのように光送信器の送出波長を決定すれば、光送信器のすべての送出波長がそれぞれ波長合波器の透過中心波長に一致するかが問題となる。図5の構成においては、波長多重光のパワーを単一の受光器108で受光しているため、複数の光送信器の送出波長を同時に変化させると、受光器で得られる光パワーの変化が、どの光送信器の送出波長の変化に対応しているのかを判定することができない。そこで、ある一つの光送信器の送出波長のみを変化させて、受光器で得られる光パワーが最大になるように波長制御を行う。この動作を各光送信器について順次一つずつ行うことで、すべての光送信器の送出波長を安定化させることができる。
このことを図7を用いて説明する。i番目の光送信器i(i=1,2,...,N)について、送信波長を連続的に変化させ、受光器108で得られる光パワーが最大となる波長を決定し保持する。ここで、送信波長を変化させる範囲は、光送信器iの送信波長が対応する透過中心波長にロックするように波長合波器の透過特性に基づいて決定することができる。例えば、光送信器iに対応する透過中心波長を中心とする両隣の谷から谷までの範囲とすることができる。次に、i+1番目の光送信器i+1についても同様に、受光器108で得られる光パワーが最大となる波長を決定し保持する。このように、受光器108で受光する光パワーの最大値を探索する制御をN個の光送信器について逐次的に行うことで、全光送信器の送出波長をそれぞれ波長合波器104の対応する透過中心波長に安定化することができる。また、この安定化は、随時行ってもよい。この逐次最大値探索制御を行うことにより、光送信器を新たに追加するたびにその光送信器の送出波長について安定化を行えばよく、波長制御に必要な構成部品を全光送信器で共有でき、初期コストを抑えた波長多重光送信装置を構成することができる。
なお、ここでは、最大値探索法として、波長を連続的に変化させ、最大値を探索する方法を説明したが、山登り法や、数点の離散的な測定点からフィッティングにより最大値となる波長を決定する方法など、任意の最大値探索方法を採用することができる。これは、他の実施形態においても同様である。
(第2の実施形態)
図8に、本発明の第2の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す。この波長多重光送信装置200では、第1の実施形態に係る波長多重光送信装置100の受光器108の前段に光フィルタ202が挿入されている。この光フィルタ202は、そのFSRの自然数倍が波長合波器104の透過中心波長間隔に等しく、波長合波器の透過中心波長において最大の出力パワーが得られる特性を有している。このような光フィルタとしては、図2に示すような透過特性を有するエタロンフィルタや、図4に示すような透過特性を有するマッハツェンダフィルタなどが挙げられる。
波長合分波器104として、図9に示すようなフラットな透過特性のものを用いた場合、透過率が最大となる波長を一意に決定することができない。このとき、上記のような特性を有する光フィルタ202を用い、光送信器の波長基準とすることで、波長制御手段210により、第1の実施形態の場合と同様に光送信器の送出波長の安定化を行うことができる。
また、ガウス型のスペクトル特性を有する波長合波器104を用いた場合には、光フィルタ202の通過帯域を波長合波器の透過帯域よりも狭くなるように設定することで、通信に使用している波長に大きな影響を及ぼすことなく、最大値探索制御を行うことができる。このようなことは、例えばエタロンフィルタについては、その反射コートの反射率を高く設定することによって容易に実現することができる。
(第3の実施形態)
図10に、本発明の第3の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す。この波長多重光送信装置300では、第2の実施形態に係る波長多重光送信装置200において受光器108の前段に配置されていた光フィルタが波長合波器104の後段に配置されている。この場合、光フィルタ302は、波長安定化に使用されると同時に、通信に使用している信号光の波長スペクトルの整形にも使用される。
このことを図11を用いて説明する。光送信器102−1〜Nとして直接変調のレーザダイオード(LD)を用いた場合、そのチャープ特性により送出光スペクトルは、マークおよびスペースレベルにそれぞれ対応する2つのスペクトルピークを持ち、それらのパワー差が消光比に対応する。ここで、ある光送信器の送出波長の光パワーに対して、マークレベルに対応する光パワーが支配的であるため、波長制御手段310において逐次最大値探索制御による波長安定化制御を行うと、マークレベルに対応するスペクトルピーク波長が所定の波長に安定化されることになる。この場合、スペースレベルに対応するスペクトルピークは、光フィルタ308の透過特性を通じてフィルタリングされ損失を受けるので、その結果、消光比が増大することになる。本実施形態においては、単一の光フィルタ308を用いて、N個の光送信器の送出波長の安定化および波形整形を同時に実現することができる。
(第4の実施形態)
図12に、本発明の第4の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す。この波長多重光送信装置400は、第2の実施形態に係る波長多重光送信装置200と同じ構成であるが、ここでは、光フィルタ202とは特性が異なる光フィルタ402が使用されている。この光フィルタ402は、図13に示すように、そのFSRの自然数倍が波長合波器104の透過中心波長間隔に等しく、波長合波器の透過中心波長において最小の出力パワーが得られる入出力特性を有する。
このような特性の光フィルタ402は、図14に示すように、エタロンフィルタの反射出力を観測することで得ることができる。反射出力を観測するためには、図14(a)に示すように、エタロンフィルタに対して光を斜めに入射し、その反射光を観測する。あるいは、図14(b)に示すように、エタロンフィルタに対して垂直に光を入射し、サーキュレータ50を用いて反射出力を取り出すなどの方法がある。
また、このような特性の光フィルタ402は、図15に示すように、マッハツェンダフィルタの透過率が最小となる点を波長合波器104の透過中心波長に設定することによっても得られる。
このような入出力特性を有する光フィルタ402を用いて、図16に示すように、各光送信器102−1〜Nについて、受光器108で得られる光パワーが最小になるように、波長制御手段410において順次一つずつ最小値探索制御を行うことで、すべての光送信器の送出波長を目標とする波長合波器104の透過中心波長に安定化させることができる。
逐次最大値探索制御を行う構成においては、各光送信器について光パワーの最大値を探索することで全送出波長の安定化を行う。しかし、波長が安定化されていない複数個の光送信器の波長安定化を行う際には、先に波長が安定化される光送信器ほど、全受光パワーに対するその光送信器の送出波長変化に伴う受光パワー変化の比が大きく、後に波長が安定化される光送信器ほどその比が小さい。このことは、後に最大値探索制御を行う光送信器ほど安定化する波長以外の偶発的な光パワーの変化による雑音の影響が大きくなり、波長安定化の精度が低下することを意味する。
本実施形態においては、第2の実施形態とは逆に、先に波長が安定化される光送信器ほど、全受光パワーに対するその光送信器の送出波長変化に伴う受光パワー変化の比が小さく、後に波長が安定化される光送信器ほどその比が大きい。光送信器を徐々に追加していく場合、追加前から動作している光送信器は既に波長が安定化されているため、本実施形態の逐次最小値探索制御を用いることにより、逐次最大値探索制御を行う構成よりも適用可能な光送信器の最大数を増大することができる。
(第5の実施形態)
図17に、本発明の第5の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す。この波長多重光送信装置500では、第1の実施形態に係る波長多重光送信装置100の光カプラ106に代えて、光フィルタ502が使用されている。この光フィルタ502は、そのFSRの自然数倍が波長合波器104の透過中心波長間隔に等しく、その出力ポート1は、通信用に使用され、出力ポート2は波長安定化用に使用される。出力ポート1については、図2に示すように、波長合波器104の透過中心波長において最大の光パワーが得られ、出力ポート2については、図13に示すように、波長合波器104の透過中心波長において最小の光パワーが得られる入出力特性とする。
このような特性を有する光フィルタ502は、図18(a)および(b)に示すように、エタロンフィルタの透過出力をポート1とし、反射出力をポート2として用いることで得られる。また、図18(c)に示すように、マッハツェンダフィルタの透過中心波長を波長合波器104の透過中心波長において最大となるように設定したポートをポート1とし、もう一方のポートをポート2としてもよい。このような構成により、第3の実施形態で説明した波形整形と、第4の実施形態で説明した逐次最小値探索制御による波長安定化を同時に行うことができる。
(第6の実施形態)
図19に、本発明の第6の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す。この波長多重光送信装置600では、第5の実施形態に係る波長多重光送信装置500の光フィルタを光カプラ106の後段に配置している。この場合、波長制御手段610において、受光器604に対して逐次最大値探索制御を行い、受光器606に対して逐次最小値探索制御を行うことで、N個の光送信器102−1〜Nの送出波長を安定化することができる。
第4の実施形態において説明したように、逐次最大値探索制御では先に制御される光送信器ほど波長安定化精度が高く、逆に逐次最小値探索制御では後に制御される光送信器ほど波長安定化精度が高い。したがって、本実施形態においては、先に制御される光送信器では逐次最大値探索制御を行い、後に制御される光送信器では逐次最小値探索制御を行うことにより、一方の制御のみを行う構成よりも適用可能な光送信器の最大数を増大することができる。
(第7の実施形態)
図20に、本発明の第7の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す。この波長多重光送信装置700は、第6の実施形態の波長多重光送信装置と同じ構成である。本実施形態では、波長制御手段710において、受光器704で得られる光パワーの値から受光器706で得られる光パワーの値を減じ、その値に対して逐次最大値探索制御を行う。減算は、光受光器の出力を電気的に減算してもよいし、受光器704および受光器706の受光した光パワーを一旦数値化した後に減算してもよい。
図21を参照して、本実施形態について説明する。図に示すように、受光器704で得られる光パワーの値から受光器706で得られる光パワーの値を減算することで、光パワーの変化量が一方の受光器のみを用いる場合の2倍となる。そのため、一方の受光器のみを用いる構成よりも適用可能な光送信器の最大数を増大することができる。
(第8の実施形態)
図22に、本発明の第8の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す。この波長多重光送信装置800は、第3の実施形態の波長多重光送信装置300を、第5の実施形態の波長多重光送信装置500と組み合わせた構成としている。このような構成により、第3の実施形態で説明した波形整形と、第6の実施形態で説明した波長安定化を同時に行うことができる。具体的には、受光器804に対して逐次最大値探索制御を行い、受光器806に対しては、逐次最小値探索制御を行うことができる。
(第9の実施形態)
図23に、本発明の第9の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す。この波長多重光送信装置900は、第8の実施形態の波長多重光送信装置800と同じ構成である。本実施形態では、第3の実施形態で説明した波長整形と、第7の実施形態で説明した波長安定化を同時に行うことができる。具体的には、受光器904で得られた光パワーの値から受光器906で得られた光パワーの値を減じた値に対して逐次最大値探索制御を行うことができる。
(その他の実施形態)
第6から第9の実施形態においては、第5の実施形態において説明した光フィルタ502の出力ポート1および出力ポート2の光パワーの両方を監視している。この場合、受光器1で得られる光パワーの値に光合波器の出力端から受光器1までの損失分を加算した値と、受光器2で得られる光パワーの値に光合波器の出力端から受光器2までの損失分を加算した値との和算を行い、光カプラ106の分岐比を考慮して波長多重光の全光パワーを推定することができる。このように、新たに受光器を追加することなく、通信に使用している波長多重光の全光パワーを得ることができ、波長多重光通信システムの管理運用に役立てることができる。
以上、本発明について、具体的にいくつかの実施形態について説明したが、本発明の原理を適用できる多くの実施可能な形態に鑑みて、ここに記載した実施形態は、単に例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。例えば、基準となるスペクトル特性を与える光フィルタ手段として、アレイ導波路回折格子、エタロンフィルタ、マッハツェンダフィルタを例に説明したが、リング型共振器フィルタ、ファブリペロー干渉系ファイバブラッググレーティングフィルタを使用してもよい。したがって、ここに例示した実施形態は、本発明の趣旨から逸脱することなくその構成と詳細を変更することができる。さらに、説明のための構成要素および手順は、本発明の趣旨から逸脱することなく変更、補足、またはその順序を変えてもよい。
従来の波長多重光通信システムにおける波長多重光送信装置の一例を示す図である。 図1の光フィルタのスペクトル特性の一例を示す図である。 従来の波長多重光通信システムにおける別の波長多重光送信装置の一例を示す図である。 図3のマッハツェンダフィルタのスペクトル特性の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す図である。 図5の波長合波器のスペクトル特性の一例を示す図である。 本発明の波長制御手段における逐次最大値探索制御について説明するための図である。 本発明の第2の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す図である。 図8の波長合波器のスペクトル特性の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す図である。 本発明による光送信器の送出波長の安定化および波形整形について説明するための図である。 本発明の第4の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す図である。 図12の光フィルタのスペクトル特性の一例を示す図である。 図12の光フィルタの構成例を示す図であり、図14(a)はエタロンフィルタに対して光を斜めに入射する構成であり、図14(b)はエタロンフィルタに対して垂直に光を入射し、サーキュレータ50を用いて反射出力を取り出す構成である。 図12の光フィルタにマッハツェンダフィルタを用いた場合のスペクトル特性の一例を示す図である。 本発明の波長制御手段における逐次最小値探索制御について説明するための図である。 本発明の第5の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す図である。 図17の光フィルタの構成例を示す図であり、図18(a)はエタロンフィルタを用いた構成であり、図18(b)はエタロンフィルタとサーキュレータを用いた構成であり、図18(c)はマッハツェンダフィルタを用いた構成である。 本発明の第6の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す図である。 本発明の第7の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す図である。 本発明の波長制御手段における、2つの受光器の光パワーの差に対する逐次最大値探索制御について説明するための図である。 本発明の第8の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す図である。 本発明の第9の実施形態による波長多重光送信装置の一例を示す図である。
符号の説明
10,20 波長多重光送信装置
30 発振器
34 波長分波器
36−1〜N 乗算器
50 サーキュレータ
100 第1の実施形態による波長多重光送信装置
200 第2の実施形態による波長多重光送信装置
300 第3の実施形態による波長多重光送信装置
400 第4の実施形態による波長多重光送信装置
500 第5の実施形態による波長多重光送信装置
600 第6の実施形態による波長多重光送信装置
700 第7の実施形態による波長多重光送信装置
800 第8の実施形態による波長多重光送信装置
900 第9の実施形態による波長多重光送信装置

Claims (11)

  1. 複数の送出波長のそれぞれが可変可能な光送信手段と、
    前記複数の送出波長に対して、基準となるスペクトル特性を与える光フィルタ手段と、
    前記光フィルタ手段を介して、前記複数の送出波長の光を一度に受光する単一の受光手段と、
    前記光送信手段の複数の送出波長について、前記単一の受光手段で得られる光パワーを基準に、各送出波長を逐次的に制御する波長制御手段と
    を備えたことを特徴とする波長制御回路。
  2. 請求項1に記載の波長制御回路であって、
    前記光フィルタ手段は、基準となるスペクトル特性として、各送出波長に対して光パワーの最大ピークを与え、
    前記波長制御手段は、前記光送信手段の複数の送出波長について、前記単一の受光手段で得られる光パワーの最大値を基準として、各送出波長を逐次的に制御することを特徴とする波長制御回路。
  3. 請求項1に記載の波長制御回路であって、
    前記光フィルタ手段は、基準となるスペクトル特性として、各送出波長に対して光パワーの最小ピークを与え、
    前記波長制御手段は、前記光送信手段の複数の送出波長について、前記単一の受光手段で得られる光パワーの最小値を基準として、各送出波長を逐次的に制御することを特徴とする波長制御回路。
  4. 複数の送出波長のそれぞれが可変可能な光送信手段と、
    前記複数の送出波長に対して、基準となるスペクトル特性を与える光フィルタ手段であって、第1の出力ポートと第2の出力ポートが逆のスペクトル特性を有する光フィルタ手段と、
    前記第1の出力ポートを介して、前記複数の送出波長の光を一度に受光する第1の単一の受光手段と、
    前記第2の出力ポートを介して、前記複数の送出波長の光を一度に受光する第2の単一の受光手段と、
    前記光送信手段の複数の送出波長について、前記第1および第2の単一の受光手段で得られる光パワーを基準に、各送出波長を逐次的に制御する波長制御手段と
    を備えたことを特徴とする波長制御回路。
  5. 請求項4に記載の波長制御回路であって、
    前記波長制御手段は、前記光送信手段の複数の送出波長について、前記第1の単一の受光手段で得られる光パワーと前記第2の単一の受光手段で得られる光パワーとの差を基準に、各送出波長を逐次的に制御することを特徴とする波長制御回路。
  6. 請求項4に記載の波長制御回路であって、
    前記光フィルタ手段は、基準となるスペクトル特性として、第1の出力ポートには各送出波長に対して光パワーの最大ピークを与え、第2の出力ポートには各波長に対して光パワーの最小ピークを与え、
    前記波長制御手段は、前記光送信手段の複数の送出波長の一部について、前記第1の単一の受光手段で得られる光パワーの最大値を基準に、各送出波長を逐次的に制御し、前記光送信手段の複数の送出波長の一部について、前記第2の単一の受光手段で得られる光パワーの最小値を基準に、各送出波長を逐次的に制御することを特徴とする波長制御回路。
  7. 請求項6に記載の波長制御回路であって、
    前記波長制御手段はさらに、前記光送信手段の複数の送出波長の一部について、前記第1の単一の受光手段で得られる光パワーと前記第2の単一の受光手段で得られる光パワーとの差を基準に、各送出波長を逐次的に制御することを特徴とする波長制御回路。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の波長制御回路であって、
    前記光フィルタ手段は、各送出波長に対して、波形整形のためのスペクトル特性をさらに与えることを特徴とする波長制御回路。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の波長制御回路であって、
    前記光フィルタ手段は、周期的なスペクトル特性を有する光フィルタ、波長合波器、またはこれらの組合せであることを特徴とする波長制御回路。
  10. 請求項1から8のいずれかに記載の波長制御回路であって、
    前記光フィルタ手段は、エタロンフィルタ、マッハツェンダフィルタ、またはこれらの組合せであることを特徴とする波長制御回路。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の波長制御回路を備えたことを特徴とする波長多重光送信装置。
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