JP4726372B2 - 植物その他の物質から抽出物および油類を調製する方法および装置 - Google Patents

植物その他の物質から抽出物および油類を調製する方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は油類がすでに分散されている材料から油類を抽出、濃縮する方法に関する。さらに詳しくは、本発明は加圧下で行う溶媒抽出法を用いた、種々の材料からの不揮発性の鉱油および/または精油のような揮発性油の抽出に関する。
【0002】
「不揮発性油」という用語は揮発性油ではない、植物または動物由来の油類を記述するのに通常用いられる。それらは通常モノ−、ジ−およびトリ−グリセリド類、脂肪酸類、ステロール類(およびそれらのエステル類)並びに天然ワックス類の天然の混合物を含む。
【0003】
「鉱油」とは、地下由来の石油化学的油類であって、普通は非常に広範な鎖長と分子量を持つ脂肪族および芳香族炭化水素の混合物である石油化学的油類を述べるのに通常用いられる用語である。これらの油類は多くの場合潤滑油源および燃料油源である。
【0004】
「精油」という用語は、植物材料由来の芳香成分および風味成分を含む低分子量の揮発性油類を述べるのに用いられる。
【0005】
先の出願(英国特許出願第GB2276392号)明細書において、本発明者らはHFC134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)を天然材料から精油を抽出するための溶媒として使用することを記載している。
【0006】
しかしながら、HFC134aは実際には多くの化合物、特に揮発性の低い化合物に対しては極貧溶媒である。例えば、HFC134aは若干の種類の精油類を溶解し、それにより植物をベースとした材料からそのような精油類を抽出するのを容易にすることができるものの、この溶媒は不揮発性油類のような低揮発性化合物を容易に溶解することができない。したがって、HFC134aは非常に高品質の、よい香りのする芳香族の精油類、すなわち揮発性の高い、低分子量の分解し易い油類のみを周囲温度で抽出することができ、天然原料中のこれらの成分としばしば関連している不揮発性油類を溶解しない。
【0007】
HFC134aは極貧溶媒であるため、大多数の原料から所望の成分を商業的に許容できる収率で得るためにはそれを多量に使用しなければならない。
【0008】
他の未公開出願(英国特許出願第GB9905054.4号)において、本発明者らはHFC134aを用いてある物質から不揮発性の鉱油類を抽出する方法を記載している。この方法は、温度を摂氏にしてわずか数度上昇させるとHFC134aにおける不揮発性の鉱油類の溶解度が顕著に増加するという予想外の発見に基づいている。この方法は、当前記物質をHFC134aと高温で接触させる第1の容器と、(目下、溶解した不揮発性の鉱油を含む)HFC134aを冷却する第2の容器とを含む密閉装置内で行われる。不揮発性の鉱油を溶液から沈殿させると、HFC134a溶媒から容易に分離することができ、次にこれを再利用すれば損失および環境に対する影響が最低限になる。
【0009】
本発明者らによる上記未公開出願第GB9905054.4号に記載した方法の変形例では、溶媒はHFC134aと、抽出されるべき不揮発性の鉱油が比較的に溶解し得る補助溶媒との混合物であってもよい。HFC134aの溶解特性は適当な補助溶媒を添加することにより有意に向上する。HFC134aに添加されることができる適当な溶媒は、室温で液体のものまたは液化天然ガスであってもよく、アルカン類のような炭化水素類、ベンゼンおよびそのエステル類、酢酸エステル類および酪酸エステル類のような低沸点脂肪族エステル類、アセトンのようなケトン類、ジクロロエタンおよびジクロロジフルオロメタンのような塩素化、フッ素化および塩フッ素化炭化水素類、ジメチルエーテルおよびジエチルエーテルのようなエーテル類、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロパノール、イソプロパノールのようなアルコール類、酢酸、蟻酸、さらには無水酢酸のような酸類、アセトニトリル(シアン化メチル)のようなニトリル類、無水液化アンモニアその他の液化ガス類例えば二酸化硫黄、酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素、液化硫化水素、二硫化炭素、ニトロメタンおよびニトロベンゼンはすべてこの方法において使用することができる。
【0010】
もっとも有用な補助溶媒は、ブタンとジメチルエーテルであることが分かった。しかし、残念なことに、HFC134aと混合されるこれら有用な補助溶媒の多くは混合物に引火性という深刻な危険性を再付与するため、安全性の問題が生じる。補助溶媒の選び方によっては環境問題など他の問題も生じ得る。
【0011】
深刻なオゾン消耗剤でもVOCでもないが、都合の悪いことに、HFC134aは有効かつ強力な温室効果ガスである。それは二酸化炭素のほぼ8倍のグローバルな温度上昇効果すなわち温室効果を有する。HFC134aは化学的には非常に不活性であり、それが分解される間、非常に長期間にわたって環境内に存在し続ける。HFC134aの半減期 t1/2 は8.6年と16.7年の間である。
【0012】
歴史的に見ると、ヘキサン、石油画分、ベンゼン、塩化メチレン(ジクロロメタン)のような溶媒は非常に広範囲の、よい香りのする含油樹脂、医薬含有抽出物および芳香を有する原料(花から抽出される「ロウ成分」)から油類を抽出するのに広く用いられてきた。これらの溶媒はエンジニアリング、石油産業、鉱物産業においてさえも慣用されており、その場合、それら溶媒は油を含むかまたは油で被覆された原料を脱脂して、油性潤滑配合物を除去することにより金属部品を洗浄するのに用いられている。そのような溶媒を用いてオイルシェールやタールサンドなどの鉱物質原料から有効量の油類が抽出されてきた。油性産業廃棄物で汚染された土壌でさえもそのような溶媒を用いて改善することができる。
【0013】
それらはすべて非常に引火性が高いので、炭化水素溶媒、例えばヘキサンやベンゼンや石油画分のような従来の溶媒系の一つの欠点は、これまで常に、火災または爆発および燃焼の危険があることであった。これらの溶媒はまた、そのような方法を行う者に対してさらなる危険をもたらすが、その理由は、多くの炭化水素溶媒および塩素化溶媒は吸入したり摂取したりすると有害であるかまたは毒性を有するからである。それらはしばしば発癌性であり、現在実用されている炭化水素溶媒はすべて正の光化学オゾン発生ポテンシャルを持つといわれているVOC(揮発性有機化合物)に分類されている。
【0014】
もっとも普通に使用されている溶媒であるヘキサンと「石油エーテル」のさらなる欠点は、それらの沸点(大気圧で)が摂氏50度を越えることである。このため、所望の成分の溶液からそのような溶媒を除去するためには、所望の成分を高温または高真空に暴露する必要がある。これらの処理はともに所望の成分すなわち抽出物の品質を低下、損傷し、かつ前記品質に有害である。また、前記油の溶液から溶媒を蒸発させ、濃縮により溶媒を回収することはエネルギーコストを考慮すると高価なものとなる。
【0015】
そのような工程からの最終生成物はしばしば、一般による消費を企図されており、毒性または有害残滓の存在は最終生成物の規制の承認を得ようとする場合、困難を生じることがある。
【0016】
これらの問題は、立法機関が、ヒトの食料品に用いるために販売されている油類中の溶媒残滓レベルが、50、10、さらに1ppmといったますます厳しくなる条件に合致することを要求しているときは(ますますそうであるが)、いっそう深刻になる。そのような溶媒残滓レベルを達成するには、溶液および抽出物を非常な高真空および/または非常な高温に暴露することが必要である。そのような処理を行うと抽出物から貴重な揮発性成分が大量に失われ、所望の成分に熱による深刻な損傷が生じることがある。
【0017】
これらの問題を克服するための戦略としては、ブタン、さらにはプロパンのような炭化水素溶媒を(加圧下で液状で)使用することが長い間行われてきた。しかしながら、(通常無臭の)溶媒蒸気が操作装置から少しでも漏れると、非常に危険性が高くなり、爆発や燃焼のリスクと機会が増すので、これらの方法はもちろんより一層危険である。
【0018】
塩素化炭化水素溶媒のような引火性のより低い溶媒を使用すると、これらのリスクはかなり減少する。例えば、塩化メチレン(ジクロロメタン)を使用してカフェインのような価値のある成分をコーヒーや茶から抽出することが一般的になっている。同様に、パークロロエチレンにはドライクリーニング業において油の染みた衣類を脱脂するのに使用された長い歴史がある。
【0019】
しかしながら、従来の塩素化溶媒の多くはそれら独自の問題を抱えている。これらの材料はたいてい有害または有毒であるか、あるいは環境を損なう。それらの蒸気は成層圏のオゾン保護層を枯渇させると考えられている。これら塩素化溶媒の多くは温室効果ガスでもあり、グローバルな温暖化をもたらし得る。
【0020】
本明細書に記載する方法および装置は、高品質の所望の成分、例えば油類、顔料、製薬活性成分および樹脂を陸海の両方に由来する植物、動物および鉱物質を含む広範囲の基質から抽出する際に大きな価値を有する。これらの方法および装置は本発明の一実施形態による溶媒系を用いると不揮発性の鉱油を抽出することができる。
【0021】
この方法は、所望の成分がすでに含有されている基質(たとえば大量の原料)を溶媒と接触して、所望の成分を溶媒に溶解させることを含む。この方法は、溶媒中の所望の成分の溶液から基質を除去分離する措置を講ずる。さらにこの方法は溶液から溶媒を除去すること、ならびに再生し再使用するために、および溶媒が除去された溶質を採取するために溶媒を回収する措置を講ずる。それらの場合、溶質は所望の成分を含む。
【0022】
多くの従来技術の方法において基質から所望の成分の抽出は、密閉(圧力容器)装置内において実施される必要があった。任意の溶媒抽出方法において、通常は、(溶媒と所望の成分から)形成された溶液から、ならびに消費され、かつ抽出された大量の原料から使用済みの溶媒をできるだけ多く集めることが環境的理由から大いに望ましい。それにもかかかわらず、大気中に溶媒蒸気の若干の損失が常に起きることは避けられない。
【0023】
この考察に基づいて、本発明者らは、より受け入れやすい生理的および環境的特性を有し、不揮発性の鉱油および精油を抽出することができる有効な溶媒でもある溶媒を調べた。
【0024】
したがって、本発明は、抽出油を比較的に高収率で提供することも可能な経済的方法を提供することを目的とする。また、本発明の目的は商業的に使用できる迅速な抽出方法を提供することである。
【0025】
また、本発明の目的は、操作が簡単で、大がかりな装置や複雑な装置を必要としない方法を提供することである。本発明の別の目的は、環境に有害でなく、かつ有意の光化学的オゾン発生ポテンシャルをもたない溶媒を使用することである。そのような方法は抽出工程中の溶媒の損失を排除もしくは低減することを目的とする。実際、本発明のさらなる目的は、溶媒損失が最低限になり、そのため実質的に100%の溶媒回収率が得られる方法を提供することである。
【0026】
また、本発明の目的は、非引火性溶媒系、または少なくとも火災または爆発の危険が有意に低減された少なくとも一つの系を使用することにより、火災または爆発の危険を回避することである。
【0027】
また本発明の目的は、最終製品における任意の有毒な溶媒残滓の含有量を低減し、好ましくは有毒な溶媒残滓を製品に実質的に含まないことを達成することである。本発明の目的は、抽出油が微量の溶媒さえも実質的に含まず、そのため現在または将来的な任意の規制要件を容易に満たすことができるようにすることを目的とする。
【0028】
本発明は、溶媒から最終製品を得るために大量の溶媒を除去、すなわち蒸発および濃縮する必要がないことを目的とする。
【0029】
本発明者らはヨードトリフルオロメタン(ITFM)がこれらの要求の大部分またはすべてを満たすことを見出した。
【0030】
本発明の第1の態様によれば、油を保持する基質から油を抽出する方法であって、
(a)前記基質をヨードトリフルオロメタンと、任意に1種以上の補助溶媒とを含む溶媒に接触させて前記油を前記溶媒に溶解した溶液を作成し、
(b)前記溶媒を前記基質から分離し、
(c)前記溶液から前記溶媒を分離して所望の油を提供すること、
を含む方法が提供される。
【0031】
本発明の上記態様の第1の実施形態において、この方法はさらに、上記溶媒を上記基質と第1の容器内において接触させ、得られた溶液を第2の容器に移す一方、抽出された基質を前記第1の容器内に保持することにより、上記溶液を前記基質から分離することを含む。
【0032】
好ましくは、前記第1および第2の容器がそれぞれ密閉可能であり、かつそれぞれが開閉可能な弁を有し、さらにこの方法は、
(i)前記容器を相互に結合して前記容器間に前記弁を介して流路を提供する工程と、
(ii)前記容器の前記弁を開放し、前記溶液を前記第1の容器から前記第2の容器に流す工程と
を含む。
【0033】
特に好ましい実施形態においては、この方法は前記溶媒に熱を加えて前記第1の容器内の前記溶媒を加熱する工程をさらに含む。この工程は前記油の前記溶媒における溶解を容易にする。
【0034】
別の特に好ましい実施形態においては、この方法は前記第2の容器内の前記溶液を冷却する工程をさらに含む。この冷却工程は油を溶媒から沈殿させ、油と溶媒を分離することができるようにする。
【0035】
本発明の第2の態様によれば、油を保持する基質から油を抽出する方法であって、
(i)第1および第2の密閉可能な容器であって、前記第1の容器は前記基質を前記容器内に保持する手段を備え、各容器が流入口および流出口を有し、前記第1の容器の流出口から前記第2の容器の流入口および前記第2の容器の流出口から前記第1の容器の流入口の方向にのみ液体流動回路を提供するように結合されている容器を含む装置を備え、
(ii)前記油を保持する基質を前記第1の容器内に充填し、
(iii)前記装置にヨードトリフルオロメタンと、任意に1種以上の補助溶媒とを含む溶媒を、前記溶媒が前記基質と接触して前記油の前記溶媒中の溶液を作成するように充填し、
(iv)前記溶液を前記第1の容器から前記第2の容器への前記液体流動回路内を流し、
(v)前記第2の容器内の前記油から前記溶媒を分離し、前記油を回収すること、
を含む方法が提供される。
【0036】
本発明のこの態様は基質から油を抽出する連続的方法を提供する。
【0037】
本発明のこの態様の特に好ましい実施形態では、この方法は前記第1の容器内または前記第1の容器の流入口の近くの前記溶媒に熱を加える工程をさらに含む。この加熱工程は前記油の前記溶媒における溶解を容易にする。
【0038】
別の特に好ましい実施形態では、この方法は前記第2の容器の内容物を冷却する工程をさらに含む。この冷却工程は以後の分離および回収のために前記油を前記溶媒から沈殿させることができる。
【0039】
好ましくは、本発明のこの態様の方法は前記分離された溶媒をさらなる抽出に使用するために回収することをさらに含む。
【0040】
本発明の第1および第2の態様の特に好ましい実施形態では、前記任意的な補助溶媒はHFC134aおよびHFC4310から選ばれる。
【0041】
ヨードトリフルオロメタンはグローバルな温暖化を引き起こす可能性がなく、VOCでもないという利点を有する。これは引火性がなく、さらに言えば、現実に消化剤として使用されている。オゾン層を激減させることがなく、事実上毒性がなく、生物学的災害または環境に対する危険が実質的にない。沸点が非常に低く(大気圧下で−22.5℃)、蒸気圧は25℃においてわずか63.7psi(4.3バール)と控えめである。
【0042】
ITFMはトリグリセリド類、脂肪酸類、ステロール類およびそれらのエステル類、天然ワックス類、分子量が数百までの炭化水素類(直鎖および分岐鎖ならびに環状および多環系)を含む市販の油類の多くのもの対して優れた抽出媒体であり溶媒である。また芳香油類、顔料類、フレーバー油類、および天然の植物性および動物性原料由来の多くの製薬成分を溶解する。本発明の方法におけるこれらの使用については、通常は加熱工程を実施することは必要ではない。
【0043】
ITFMはまた再利用のための取り扱いおよび回収において特に問題がない。
【0044】
ITFMは現在は高価な溶媒であるが、それを使用することに付随する金銭面の不利は本発明の方法を使用することにより最低限にすることができる。それはほとんど完全に溶媒が回収されるからである。さらに、この溶媒は環境に対して途方もなく大きな利点を提供する。
【0045】
ITFMは低沸点であるため、所望の成分の抽出および回収を室温以下で行うことができ、従って他の溶媒を使用するときにしばしば起きる抽出物の熱分解または損傷の機会をなくすことができる。ヨードトリフルオロメタン(ITFM)はpHについては中性であるため室温において水中で顕著に加水分解することはない。
【0046】
ヨードトリフルオロメタン(ITFM)に溶解する広範囲の溶質を減らす(すなわち、より選択性を高めるために)ことが必要ならば、これを1種以上の貧溶媒または非溶媒と混合することができる。適当な貧溶媒または非溶媒は例えばHFC134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)またはHFC4310(1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタン)である。抽出された油類の混合物中の特定の油の量を増加させるために抽出工程に選択性を付与するためにこれを行うことができる。この場合、補助溶媒(例えばHFC134a)は(単一溶媒ではなく)溶媒混合物の一部分のみを代表するだけなので、この補助溶媒自体に関連していると考えられる問題はいずれも低減される。
【0047】
本発明の特徴はこのようにITFMと1種以上の適当な補助溶媒の混合物の性質を利用して特定の有限限界の分子量または極性まで溶解することである。これにより一定の選択性を溶媒混合物に付与して特定の分子量の成分、例えば芳香油の揮発性成分、を抽出し、一方で不所望の汚染物質であると考えられる多くの物質、例えばトリグリセリド類、脂肪酸類、および天然ワックス類を溶液から排除する。しかしながら、補助溶媒が存在しても依然として毒性その他の健康上の危険に関する法令上その他の要求に合致する溶媒系を提供することが重要である。
【0048】
本発明の関連する特徴は、ITFMと1種以上の適当な補助溶媒との一定の混合物がトリグリセリド類、脂肪酸類、天然ワックス類、鉱油類、石油画分類等の不揮発性油類を低温で溶解しないという観察も利用するものである。高温では、そのような溶媒混合物はこれらの物質を実際に溶解する。従って、そのような不揮発性の鉱油類を溶解し、それらが存在する大量の原料のような基質からのそれらの抽出を、この溶媒混合物をかかる基質の存在下に加熱することにより行うことは簡単になる。加熱された溶媒を取り出し、それを冷却するとすべての場合において溶質類が溶液から沈殿する。(溶媒よりも比重が小さい)溶質類は冷却された溶液の頂部へ浮遊するため、容易に採取できる。この場合、この方法は昇温する工程と、溶解していることがある油を解放するためにいったん第2の容器に移送された分離された溶媒溶液を冷却する工程とを含むことになる。この時点で、解放された油またはヨードトリフルオロメタン溶媒のいずれかを第2の容器から取り出すことにより分離を完全にすることができる。
【0049】
本発明は、また、油の抽出を行う装置に関する。
【0050】
本発明の第3の態様によれば、油を保持する基質から油を抽出する装置であって、第1および第2の容器と、前記容器間に流体液絡を提供する結合手段と、前記容器間の流体液絡を阻止するように動作する少なくとも1つの閉止可能な弁と、前記第1の容器内に用意される溶媒とを備え、前記第1の容器は前記油を保持する基質を収容するように適合され、かつ前記第1の容器内に前記基質を保持するための手段を含み、前記第1の容器内に用意される溶媒はヨードトリフルオロメタンと任意的に少なくとも1種の補助溶媒とを含み、前記溶媒は前記第1および第2の容器間を前記1つのまたはそれぞれの閉止可能な弁を介して移送可能である装置が提供される。
【0051】
本発明のこの態様の特に好ましい実施形態では、各容器が流入口および流出口を備え、前記第1の容器の前記流出口が第1の結合手段により前記第2の容器の前記流入口に結合され、前記第2の容器の前記流出口は第2の結合手段により前記第1の容器の前記流入口に結合され、前記第1および第2の結合手段は少なくとも1つの前記閉止可能な弁を含み、各閉止可能な弁は流体の流れを一方向にのみ許容する逆止め弁であり、前記弁は流体流動回路を提供し、前記溶媒が前記回路を回って一方向にのみ流れることができるように構成されている。この実施形態により連続的抽出工程を行うことができる。
【0052】
好ましくは、前記第1および第2の容器のそれぞれの流入口およびそれぞれの流出口毎に1つの閉止可能な逆止め弁が設けられている。このようにして、第1および第2の容器を必要に応じて隔離することができる。
【0053】
好ましくは、この装置は前記第1の容器内または前記第1の容器の流入口に近い前記溶媒を加熱する加熱手段および/または前記第2の容器の内容物を冷却するする冷却手段を含む。
【0054】
望ましい形態において、この装置は前記流体流動回路に機能的に結合可能な溶媒タンクをさらに含む。好ましくは、この装置はまた、前記流体流動回路から溶媒を取り出す手段を含む。望ましくは、タンクからの溶媒を添加する位置および/または溶媒を取り出す位置は前記第2の容器の流出口と前記第1の容器の流入口との間である。
【0055】
好ましくは、この装置は前記第2の容器からまたは前記第2の容器に隣接する前記結合手段から、前記溶媒から分離された油を取り出す手段をさらに含む。
【0056】
さらなる実施形態において、この装置は前記回路内の圧力および/または前記第1および第2の容器内の温度を決定する手段も含む。
【0057】
さらなる実施形態において、前記第1および第2の容器は25バール以下の圧力に耐えることができる透明な圧力容器である。
【0058】
本発明の第4の態様は油を保持する基質から油を抽出する方法であって、
(i)前記基質をヨードトリフルオロメタンと1種以上の任意的な補助溶媒とを含む溶媒に接触させ、それにより前記油を前記溶媒に溶解する工程と、
(ii)前記溶媒から前記油を分離させて油と溶媒の不混和性の液体層を形成する工程と、
を含む方法を提供する。
【0059】
好ましくは、前記工程(ii)は前記油を前記溶媒に溶解した溶液を冷却することを含む。
【0060】
また、好ましくは、前記工程(i)は前記溶媒を加熱することを含む。
【0061】
本発明の第5の態様は油を保持する基質から油を抽出する方法であって、
(i)前記基質をヨードトリフルオロメタンと1種以上の任意的な補助溶媒とを含む溶媒に接触させ、それにより前記油を前記溶媒に溶解する工程と、
(ii)前記溶媒を周囲温度以下の温度で蒸発させる工程と、
を含む方法を提供する。
【0062】
本発明のこの第5の態様の好ましい実施形態においては、この方法は前記蒸発させた溶媒を回収し、前記溶媒を圧縮して再液化することをさらに含む。
【0063】
本発明はまた、油を保持する基質から油を抽出するためのヨードトリフルオロメタンの使用、および油を保持する基質から油を抽出するためのヨードトリフルオロメタンと少なくとも1種の補助溶媒とを含む溶媒の使用を企図している。
【0064】
本発明はさらに、本発明の前記第1、第2および第4の態様のいずれかの方法により得ることができるか、または得られた油を含む。
【0065】
本発明はまた、本発明の前記第1、第2および第4の態様のいずれかの方法により得ることができるか、または得られた、食品に使用する植物油であって、溶媒、特にヨードトリフルオロメタンの残渣を実質的に含有しない植物油を含む。
【0066】
所与の物質についての適切な補助溶媒およびヨードトリフルオロメタン:補助溶媒の比は下記のようにして決定される。
【0067】
取り外し可能なシールを有する空のボトルを計量し、重量を記録する(重量A)。この集成材は例えば10バールGの圧力に耐えることができるように設計する必要がある。
【0068】
このボトル内に物質、すなわち抽出すべき油を保持する基質(原料)のサンプル、またはその油自体のサンプルを入れる。
【0069】
このシール付きボトルを再度計量し、重量を記録する(重量B)。次いで、このボトルを閉じ、シールする。重量Bと重量Aとの差は油を含有する基質または油の重量である。
【0070】
ヨードトリフルオロメタン単独を上記ボトル内に加え、内容物が均質になり溶質が完全な溶液になるまで混合物を震盪する。このボトルと内容物を再度計量し、ボトルと内容物の最終重量を記録する(重量C)。重量Bと重量Cとの差は添加されたヨードトリフルオロメタンの重量である。
【0071】
次いで、溶質がごくわずかしか溶解しないかまたは不溶性である補助溶媒をボトル内に徐々に加える。最初、目に見える変化は起きないが、補助溶媒の量を増加すると、ボトルの内容物が結晶のような透明から乳白色に変わるのが分かる。内容物入りボトルの重量を再度記録する(重量D)。重量Dと重量Cとの差は添加された補助溶媒の量である。
【0072】
混合物からの油の沈殿が最適になったことを保証するために今度はボトルを冷蔵庫内に置くと、内容物は最初曇るが、すぐに透明、明瞭な油層が分離し、透明な溶媒の下層上に浮遊する。これで、低温の溶媒を取り出し、油または油を保持する基質(原料)をより多く装填した他のボトル内に導入することができる。この冷溶媒は油を溶解しないが、可温すると均質な溶液を作成するのが見られる(これ自体は冷却すると再び2つの層に分離する)。
【0073】
この手順により溶媒混合物の組成の計算をすることが可能となる。例えば、使用した溶媒の全重量はD−Bである。ヨードトリフルオロメタンの重量はC−Bであり、補助溶媒の重量はD−Cである。
【0074】
従って、溶媒の重量%組成は
ヨードトリフルオロメタン=(C−B/D−B)×100%
補助溶媒 =(D−C/D−B)×100%
である。
【0075】
溶液中の溶質の%濃度
=(B−A/D−A)×100%
である。
【0076】
以下、本発明を、本発明の方法の一実施形態による不揮発性の鉱油類の連続抽出に適した装置を示す図である図1を参照して説明する。
【0077】
閉止可能な弁を含む2つの容器(1)および(2)を2組の配管(3、4)を介して連結した。両容器は典型的には25バールまでの圧力に耐えることができる。容器(1)の下方には配管(3)を液体(6)の浴内にコイル(5)の形で配置し、予め選定された温度に加熱維持ができるようにした。配管のコイル(5)は他の手段により加熱することもでき、または容器(1)を直接加熱することもできる。
【0078】
容器(1)は内部フィルター(7)を両端部に備えているが、容器(2)は下端部のみにフィルター(8)を設けた。
【0079】
第2の容器(2)は冷却液体が流れているコイル(9)に包囲されており、このコイルの外側は断熱措置を施した。他の手段、例えば冷却ガス流または冷却浴を用いて容器(2)を冷却してもよい。
【0080】
この回路は溶媒用の流入口弁(10)および流出口弁(11)を設けた。装置の操作中に、流入口弁を溶媒タンク(12)と連結した。このタンクは系に溶媒を充填するため、および操作時の溶媒の液位を維持するために使用することができる。流出口弁(11)は系から液体を排出できるようにするために設けた。
【0081】
容器(2)の頂部には弁(13)を取付け、油の回収が必要になったり望ましくなったりしたときにこれを容易にしている。回路に圧力ゲージ(16)を設けてもよい。
【0082】
溶媒がヨードトリフルオロメタン単独であるか補助溶媒と併用されているかに関係なく、そして加熱または冷却が実際に行われるか否かに関係なく、同じ装置を使用することができる。
【0083】
この装置の操作を例示のためだけに以下の通り、ヨードトリフルオロメタンと補助溶媒の混合物を用いた不揮発性油の抽出に関して説明する。
【0084】
1.容器(1)(取外し可能なエンドキャップを有する)に油を抽出する基質(通常、微粉砕粒子状固体の形をしている)を装填する。次に、エンドキャップとフィルターを取り替える。この容器を装置の残りの部分に接続する。次いで、この段階で、シールされた装置から空気を除去する。
【0085】
2.次いで、この装置(いまや完全にシールされている)に大量溶媒貯蔵タンク(12)(操作中、装置と接続されたままになっている)からの溶媒を十分に装填する。
【0086】
3.次いで、加熱浴(6)に水または油を充填し、必要ならば加熱手段を作動させる。
【0087】
4.必要ならば、冷液体または気体を冷却コイル(5)の周りを循環させて第2の容器(2)(およびその内容物)の温度を下げる。
【0088】
加熱浴中の液体の温度が上昇するにつれ、容器(1)の下方の配管内の溶媒の温度も上昇する。これにより、もちろん、容器(1)内の熱溶媒が自然対流により容器(1)内の油を含有する基質を通って上昇する。この基質は容器(1)の頂部と底部に配置されたフィルター(7)により容器(1)内で拘束される。上方に移動した液体は対流により容器(2)を通って下降する冷液体により置き換えられる。
【0089】
回路内の全液体がこのようにして流動化し、循環する。熱液体が容器(1)内の基質を通って上方に通過するにつれ、油が基質から抽出される。溶液は、容器(2)の頂部に入ると冷却され、その溶質(油)が溶液から沈殿する。
【0090】
あるいはまた、加熱せず、対流も生じないときは、溶媒をポンプして回路を循環させてもよい。
【0091】
油は溶媒よりも軽いので、油は容器(2)の頂部まで浮遊し容器(2)の底部から通過することができずそのまま集まる。
【0092】
十分な油が抽出されたと考えられるときは、バルブ(14)(容器(2)の流入口弁)と弁(15)(容器(2)の流出口弁)以外のすべての弁を閉じる。次いで、弁(13)を開いて油を解放し、この油をボトルに注ぐ。
【0093】
このシステムは使用後、溶媒を再生処理および蒸発による回収のために弁(1)から適当な容器内に排出することにより空にしてもよい。
【0094】
当業者には直ちに明らかなように、この方法は蒸発工程なしに油を製造することができる。溶媒の蒸発は多くの従来の抽出方法にかかる主要なコストの一つであるため、このことはこのような油類の抽出における主要な改良となり、顕著なコスト節減を体現している。
【0095】
ヨードトリフルオロメタンは引火性でも毒性でもなく、環境に損害を与えず、かつ(通常の操作において)環境内に放出されることがないので、本発明の方法は従来の技術に対して顕著な改良を体現している。
【0096】
この方法の他の実施形態(図示省略)では、この装置は2つの密閉可能な容器(好ましくは透明で強化または補強ガラス製)を備え、それぞれが20バールまたは25バールまでもの圧力に耐えることができる。各容器は流入口弁および流出口弁として動作する閉止可能な弁を含む。一方の容器はまたワイヤゲージまたはワイヤウールのような取外し可能な濾過装置を備え、溶媒を取り出すときに同時に原料が容器から出るのを防止する。
【0097】
これら2つの容器は流入口弁/流出口弁を介して相互に接続され密閉された単位を形成している。典型的には、各容器は50ml〜2,000ml、好ましくは100ml〜500mlの容量である。そのような装置は容易に組立てたり取り扱ったりすることができる。しかしながら、そのような装置の上限のサイズについては通常の実際的な制限以外は特に制限はない。
【0098】
この実施形態(図示省略)では、回路の形で配置されていない2つの容器を含む装置内で基質から不揮発性の鉱油を抽出することが可能である。この基質(原料)を第1の容器内に入れ、次いで抽出媒体(すなわち、溶媒)も第1の容器内に導入する。次に、両容器の流入口弁/流出口弁を閉じ、集合体をオーブン内でまたは他の適当な加熱手段を用いて典型的には40〜60℃(そして好ましくは50℃以下)に加温する。この装置は、加熱時に撹拌してもよく、またはマグネティック・フリー(magnetic flea)のような撹拌手段を含んでもよい。
【0099】
昇温した(保持)温度で適当な滞留時間、典型的には効率と原価効率の点から1〜20分間、好ましくは3〜8分間の範囲内の時間の経過後、溶液を第1の容器から第2の容器へ移し、集合体を室温以下に冷却する。理想的には、集合体を−10〜25℃の範囲内、好ましくは0〜20℃の範囲内の温度まで冷却する。−10℃未満に冷却することは可能であるが、コストが高くなり、工程が複雑化する。
【0100】
溶液の移送は流入口弁/流出口弁を介して達成され、原料はフィルターのおかげで第1の容器内に残る。これらの弁は溶媒の移送後かつ冷却開始前に閉じられる。
【0101】
冷却の際、抽出された油が溶液から沈殿し、凝集し始める。抽出された油は常に溶媒媒体よりも顕著に密度が低いので、抽出された油は溶媒層の頂部に別個の不混和性/不溶性の層として浮遊する。抽出された油はこのようにデカンテーションにより容易に分離することができる。溶媒はほとんど完全に油を含まないので、これをさらなる抽出サイクルに使用するために第1の容器に戻すことができる。この方法を所望により数回繰り返すことができる。実際上の見地から、10サイクルが上限であり、効率と時間に基づいて考えると3〜5サイクルが好ましい。
【0102】
この手動による手順は有効性が高いものの、実行するには若干冗長であったので、全方法が上述のように連続操作として行われるのが好ましい。
【0103】
容器(1)および(2)間の温度差
問題としているような抽出物、例えば不揮発性の鉱油を調製するために設計された装置の最も経済的な使用としては、容器(1)および(2)を大幅に異なる温度で操作することが有益である。(これらの温度の間の差は普通「ΔT」という。)この「ΔT」が大きいほど装置はより良好に動作する。
【0104】
しかしながら、「ΔT」についての限界は装置の設計および製作による。
【0105】
容器(1)の操作温度の上限
ヨードトリフルオロメタンを用いるときは他の溶媒と混合されているか否かに関係なく、容器(1)の操作温度が上昇すると密閉された系内の圧力(蒸気圧)が自動的に上昇する。実際、容器(1)の最高操作温度は明らかに、使用している溶媒(混合物)の「臨界温度」を越えてはならず、これより低くなければならない。
【0106】
また、この最高操作温度はその温度を越えると原料または抽出物に損傷が生じるような温度よりも低い温度に制限される。
【0107】
容器(2)の操作温度の下限
容器(2)の操作温度は適度に手配できる限りの低温でなければならない。周囲温度を下回る温度および凍結温度さえも使用できる。
【0108】
容器(2)の操作温度の下限は溶液の性質(およびその溶質を溶解する能力)により決定される。溶質は溶媒中にできるだけ「貧に(poor)」溶解しなければならず、かつこの溶液の「貧度(poverty)」は容器(2)の操作温度を低下させることにより向上させることができる。下限はまた得られた油の粘度によって決定されるが、これは非常に低温ではある油は取り扱いが困難になるからである。
【0109】
装置の操作を単なる説明の目的で精油、すなわち揮発性油の抽出に関して以下の通り記述する。精油を含有する基質を、フランジ付き管の形状を有し、それぞれプレートとその上にステンレス鋼製メッシュのシートを固着してフィルターを形成した取外し可能なエンドキャップを備えた抽出器内に導入する。これらのエンドキャップまたはプレートはポートも備え、このポートは閉じることが可能でステンレス鋼製フィルターメッシュによりガスと液体の両方が通過できる。
【0110】
この抽出器を閉じ、空気をポンプにより排出して40ミリバール未満の圧力にする。液状ヨードトリフルオロメタンの供給源をこの抽出器に接続し液体溶媒がこの抽出器を通過することができるようにする。抽出器の内容物はこのようにしてヨードトリフルオロメタンの浴に通す。次いでヨードトリフルオロメタン源の接続を切り離したときに抽出器を密閉する。次いでこの抽出器をその横軸上で一定時間混転して溶媒と物質との間の緊密な接触を確保する。
【0111】
この混転が停止した後、流出口をもう一つの配管を介して、予め40ミリバールの圧力まで排気した小さな蒸発器に接続する。油をヨードトリフルオロメタン溶媒に溶解した溶液を抽出器から蒸発器内に断続的に通し、蒸発器内の液面とガス充填ヘッドスペースの位置を保持する。次いで、この蒸発器をコンプレッサーの流入口に接続し、このコンプレッサーにより、蒸発器のヘッドスペースからヨードトリフルオロメタン・ガスを回収し、このガス(流出口側で)を圧縮して5バールを越える圧力にすることができる。
【0112】
この圧力および室温でガスは再液化し、抽出器へ還流させて残存する油を流し去るか、または最初の溶媒タンクに再導入してさらなる浴で再使用することができる。
【0113】
この工程の間に蒸発器が非常な低温にまで冷却されることは避けられないので、それを浸漬ヒーターと温度計とを備えた水浴中に浸漬するのが望ましい。この温度計は水温が例えば10℃に低下したときに浸漬ヒーターを活性化し、水温が例えば12℃を越えるとこのヒーターのスイッチを切るように設定することができる。このようにして、蒸発器を約10℃で操作することができ、蒸気圧はコンプレッサー流入口で1〜3バールである。
【0114】
蒸発器内の圧力はこの工程中を通して30psi近辺である。溶液が抽出器から蒸発器にすべて通過し、抽出器および蒸発器の両方からの溶媒はすべて蒸発すると、蒸発器内部の蒸気圧は下降し始める。
【0115】
この圧力が0psigのすぐ上まで降下したときに蒸発器の底部の流出口を開き、油溶質(抽出物)が適当な受け器内に流入することができるようにする。油の導入前後の受け器を計量することにより芳香油の収率が分かる。
【0116】
この油を取り出した後、コンプレッサーで残存溶媒蒸気を抽出器およびその中の基質から連続吸引する。抽出器内の圧力が100ミリバールまで低下するまでには99.9%を越えるヨードトリフルオロメタン溶媒が最初のタンクに戻っている。
【0117】
溶媒の回収を改善するために、抽出器と抽出された基質を加熱してもよい。
【0118】
以下、本発明を下記の実施例により説明する。
【0119】
実施例1
周囲温度20℃で140グラムの落花生油を2,500ml容量の10バールGに耐えるように設計されたPETボトル内に導入した。このボトルにはエアロゾル弁を取り付けた。この油をエアロゾル弁を介して大口用容器から上記ボトルに導入した780グラムのヨードトリフルオロメタンに溶解した。
【0120】
生成した溶液は水晶のように透明な淡黄色を呈した。それは完全に均質な溶液で単一相であった。
【0121】
次いでHFC134aを同様の大口用貯蔵容器からエアロゾル弁を介して上記ボトル内に、混合物が2つの明瞭な層に分離するまで、導入した。このボトルを計量してHFC134aの添加量を確認した。この量はHFC134a 440グラムであることが分かった。2相系の上層は黄色で透明であった。下層は透明でウォーター・ホワイト色であった。
【0122】
この2相混合物を数秒間静かに撹拌しながら42℃に加温して透明にした。この混合物は単一相の均質な溶液を作成した。
【0123】
冷却すると、黄色層が透明なウォーター・ホワイト色層の頂部に位置している2相系が再形成される。
【0124】
この溶媒の組成はこの場合HFC134a 36.1%:ITFM 63.9w/w%であった。
【0125】
実施例2
周囲温度20℃で140グラムの落花生油を実施例1のものと同様のPETボトル内に導入した。この際、810グラムのヨードトリフルオロメタンを上記ボトルにエアロゾル弁を介して導入した。黄色の鮮やかな均質溶液を得た。
【0126】
この場合、440グラムのHFC134aを上記ボトル内に導入した。ボトルの内容物は単一相のままであり、わずかに乳白色を帯びた溶液であった。
【0127】
この溶液を4℃に冷却すると「2相」系に分離した。上層は黄色で下層は透明なウォーター・ホワイト色であった。この混合物をしずかに撹拌しながら室温(20℃)まで昇温させると、上記2相混合物がその最初の状態に戻り単一相の均質な(わずかに乳白色を帯びているとしても)溶液となる。
【0128】
この溶媒の組成はこの場合HFC134a 35.3%:ITFM 64.8w/w%であった。
【0129】
実施例3
微粉砕したゴマ種子224グラムをエアロゾル弁を取り付けた2,500ml容量PETボトル内に周囲温度20℃で導入した。780グラムのヨードトリフルオロメタンを大口用容器から上記ボトルにエアロゾル弁を介して導入した。
【0130】
このボトルを震盪してゴマ種子ペーストを分布させた。このバイオマスはITFMの比重が2.0に近いため頂部に浮遊した。
【0131】
この混合物に480グラムのHFC134aを添加した。この混合物を4℃の冷蔵庫内に置き、バイオマスを凝集させた。固形物の単一の塊を得たが、この塊は震盪によっては容易にばらばらにならなかった。これは沈殿した油とゴマ種子バイオマスとが再混合されるためであると考えられる。
【0132】
この混合物を室温まで加温させて油の再溶解を引き起こさせると、ゴマ種子バイオマスは液体中にずっと容易に分散される。
【0133】
この混合物の液相を、ボトルを逆さにしてエアロゾル弁に取り付けたフィルターを介して第2のPET容器内に採取した。透明な均質の液体が得られた。
【0134】
この液体を凍結すると2つの層に分離した。両層は(ボトルを逆さにすることにより)別々に採取することが可能であり、下層は主に溶媒を含み、上層は主に油(その中に溶解している溶媒は少ない)を含むことが見出された。
【0135】
この溶媒の組成はこの場合HFC134a 38%:ITFM 62w/w%であった。
【0136】
実施例4
20グラムの落花生油(Sun Pat)をエアロゾル弁とフィルターとを取り付けた210ml容量のPETボトル内に導入した。195グラムのITFMを添加した。混合物はクリーム色の均一な分散物を形成した。次いで、101グラムのHFC134aを添加し、混合物を震盪した。この溶液を濾過して新しいPETボトル内に入れた。274グラムの溶液を回収した。
【0137】
この溶液にさらに7グラムのHFC134aを添加した。これは単一相のままであった。
【0138】
さらに5グラムのHFC134aを添加した。混合物を冷凍したところ2つの明瞭な層が形成された。この溶液の下層を回収し、さらに20℃で141グラムのピーナツバターに添加した。クリーム色のピーナツ・バイオマスのミルク状の均一な分散物が形成された。この混合物を再び濾過して上記溶液が最初に濾過されたボトル内に戻し、合わせた濾液を再び凍結した。
【0139】
この溶液を凍結すると多量の油が溶液から沈殿し黄色の油の厚い層が表面に形成された。この油状物質は、下の(主に溶媒)層を取り出した後にボトルを逆さにすることにより、容易に回収された。
【0140】
この混合物におけるこの溶媒の組成はHFC134a 37%:ITFM 63w/w%であった。
【0141】
実施例5
28グラムの挽いたロースト・ココア豆を210ml容量のPETボトル内に入れ、エアロゾル弁とフィルターとを取り付けた。189グラムのITFMと106グラムのHFC134aを添加した。
【0142】
この混合物を濾過し、第2のボトル内に入れ−10℃に冷凍した。白色の固体のココアバターが表面に浮かぶのが見られた。このボトルを室温まで再加温するとココアバターが溶融し、再溶解し、液相全体を通して均質に分布した。
【0143】
この混合物におけるこの溶媒の組成はHFC134a 36%:ITFM 64w/w%であった。
【0144】
本発明はこのように上述の欠点の多くに取り組み不揮発性の鉱油類を良い収率で100%純粋に近い形で得る手段を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の方法の一実施形態による不揮発性の鉱油類の連続抽出に適した装置を示す図である。

Claims (28)

  1. 油類、顔料、製薬活性成分または樹脂から選ばれる成分を保持する基質から前記成分を抽出する方法であって、
    (a)前記基質をヨードトリフルオロメタンを含む溶媒に接触させて前記成分を前記溶媒に溶解した溶液を作成し、
    (b)前記溶媒を前記基質から分離し、
    (c)前記溶液から前記溶媒を分離して所望の成分を提供すること、
    を含む方法。
  2. 前記溶媒を前記基質と第1の容器内において接触させ、抽出された基質を前記第1の容器内に保持しつつ前記溶液を第2の容器に移すことにより、得られた溶液を前記基質から分離することをさらに含む請求項1記載の方法。
  3. 前記第1および第2の容器はそれぞれ密閉可能であり、かつそれぞれ開閉可能な弁を有し、
    (i)前記容器を相互に結合して前記容器間に前記弁を介して流路を提供する工程と、
    (ii)前記溶液を前記第1の容器から前記第2の容器に流す工程とをさらに含む
    請求項2記載の方法。
  4. 熱を加えて前記第1の容器内の前記溶媒を加熱する工程をさらに含む請求項2または3記載の方法。
  5. 前記第2の容器内の前記溶液を冷却する工程をさらに含む請求項2〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記溶媒がヨードトリフルオロメタンと、1種以上の補助溶媒とを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 油類、顔料、製薬活性成分または樹脂から選ばれる成分を保持する基質から前記成分を抽出する方法において、
    (a)第1および第2の密閉可能な容器であって、前記第1の容器は前記基質を前記容器内に保持する手段を含み、各容器は流入口および流出口を有しており、前記第1の容器の流出口から前記第2の容器の流入口へ、および前記第2の容器の流出口から前記第1の容器の流入口への方向のみの液体流動回路を提供するように結合されている容器を含む装置を用意し、
    (b)前記成分を保持する基質を前記第1の容器内に充填し、
    (c)前記装置にヨードトリフルオロメタンを含む溶媒を、前記溶媒が前記基質と接触して前記成分を前記溶媒に溶解した溶液を作成するように充填し、
    (d)前記溶液を前記第1の容器から前記第2の容器への前記液体流動回路内を流し、
    (e)第2の容器内の前記成分から前記溶媒を分離し、かつ前記成分を回収すること、を含む方法。
  8. 前記第1の容器内または前記第1の容器の流入口の近くの前記溶媒に熱を加える工程をさらに含む請求項記載の方法。
  9. 前記第2の容器の内容物を冷却する工程をさらに含む請求項または記載の方法。
  10. 前記分離された溶媒をさらなる抽出に使用するために回収することをさらに含む請求項のいずれか1項記載の方法。
  11. 前記溶媒がヨードトリフルオロメタンと、1種以上の補助溶媒とを含む、請求項7〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 記補助溶媒は1,1,1,2−テトラフルオロエタンおよび1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタンから選ばれる請求項11記載の方法。
  13. 油類、顔料、製薬活性成分または樹脂から選ばれる成分を保持する基質から前記成分を抽出する装置であって、第1および第2の容器と、前記容器間に流体液絡を提供する結合手段と、前記容器間の流体液絡を阻止するように動作する少なくとも1つの閉止可能な弁とを備え、前記第1の容器は前記成分を保持する基質を収容するように適合され、かつ前記第1の容器内に前記基質を保持するための手段を備え、前記第1の容器内に用意される溶媒はヨードトリフルオロメタンを含み、前記溶媒は前記第1および第2の容器間を前記1つのまたはそれぞれの閉止可能な弁を介して移送可能である装置。
  14. 各容器は流入口および流出口を備え、前記第1の容器の前記流出口は第1の結合手段により前記第2の容器の前記流入口に結合され、前記第2の容器の前記流出口は第2の結合手段により前記第1の容器の流入口に結合され、前記第1および第2の結合手段は少なくとも1つの前記閉止可能な弁を含み、前記各閉止可能な弁は流体の流れを一方向にのみ許容する逆止め弁であり、前記弁は流体流動回路を提供し、前記溶媒が前記回路を一方向にのみ流れることができるように配置されている請求項13記載の装置。
  15. 前記第1および第2の容器のそれぞれの流入口およびそれぞれの流出口ごとに1つの閉止可能な逆止め弁を備える請求項14記載の装置。
  16. 前記第1の容器内または前記第1の容器の流入口に近い前記溶媒を加熱する加熱手段を含む請求項14または15記載の装置。
  17. 前記第2の容器の内容物を冷却する冷却手段を含む請求項1416のいずれか1項記載の装置。
  18. 前記流体流動回路に結合可能な溶媒タンクをさらに含む請求項1317のいずれか1項記載の装置。
  19. 前記第2の容器から、または前記第2の容器に隣接する前記結合手段から、前記溶媒から分離された成分を回収する手段をさらに含む請求項1318のいずれか1項記載の装置。
  20. 前記溶媒がヨードトリフルオロメタンと、1種以上の補助溶媒とを含む、請求項13〜19のいずれか1項に記載の装置。
  21. 油を保持する基質から油を抽出する方法であって、
    (i)前記基質をヨードトリフルオロメタンを含む溶媒に接触させ、それにより前記油を前記溶媒に溶解する工程と、
    (ii)前記溶媒から前記油を分離させて油と溶媒の不混和性の液体層を作成する工程と、
    を含む方法。
  22. 前記工程(ii)は前記油を前記溶媒に溶解した溶液を冷却することを含む請求項21記載の方法。
  23. 前記工程(i)は前記溶媒を加熱することを含む請求項21または22記載の方法。
  24. 前記溶媒がヨードトリフルオロメタンと、1種以上の補助溶媒とを含む、請求項21〜23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 油類、顔料、製薬活性成分または樹脂から選ばれる成分を保持する基質から前記成分を抽出する方法であって、
    (i)前記基質をヨードトリフルオロメタンを含む溶媒に接触させ、それにより前記成分を前記溶媒に溶解する工程と、
    (ii)前記溶媒を周囲温度以下の温度で蒸発させる工程と、
    を含む方法。
  26. 前記蒸発させた溶媒を回収し、前記溶媒を圧縮して再液化することをさらに含む請求項25記載の方法。
  27. 前記溶媒がヨードトリフルオロメタンと、1種以上の補助溶媒とを含む、請求項25または26に記載の方法。
  28. 油類、顔料、製薬活性成分または樹脂から選ばれる成分を保持する基質から前記成分を抽出するためのヨードトリフルオロメタンと少なくとも1種の補助溶媒とを含む溶媒の使用。
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