JP4725108B2 - カラー固体撮像素子 - Google Patents

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本発明はカラーフィルターを具備するカラ−固体撮像素子に関するものであり、特にそのカラーフィルターの構造に関するものである。
デジタルカメラ、カラースキャナー、及びカラーコピー機などに搭載される固体撮像素子は、通常、半導体基板の表層または絶縁基板上に形成された半導体薄膜に形成された複数の光電変換素子を有する。光電変換素子としては例えばCCD等が用いられ、これら光電変換素子の前面にそれぞれ複数の着色層(例えば赤、青、緑色の着色層)を配列したカラ−フィルターを形成してカラー化を図っている。
カラーフィルターを形成する方法には、顔料分散法、染色法、または染料分散法などがある。これらの方法においてはいずれも原色(赤、青、緑)あるいは補色(シアン、マゼンタ、イエロー)のカラーレジストをリソグラフィによりパターン形成する方式が採用されている。
染料を用いる染色法や染料分散法によって得られたカラーフィルターは、耐熱性や耐光性に問題があることから、一般に、ラインイメージセンサ等に使用される撮像素子のカラーフィルターにおいては、耐熱性や耐光性など信頼性、着色力、色分離に優れる顔料分散法で得られたカラーフィルターを採用している。
近年、カラー固体撮像素子の高密度化および微細化に伴い、これに使用されるカラーフィルターも微細化が要求されている。また、カラーフィルタ形成時の露光精度を向上し得、またデジタルカメラ等のマイクロレンズと受光素子との距離を短くするために、顔料濃度を高くして着色層を薄膜化することが望まれている。
しかしながら、顔料濃度を高くすると、現像時に、顔料が残渣として残ったり、着色層の露光感度が低下し、着色層の硬化が不十分となり、剥離を生じていた。
このことから、着色層として色素蒸着膜を形成する技術を適用し、例えばその着色層側端部にテーパを設けて、着色層側端部を重ねる技術がある(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この技術では着色層のサイズを微細化すると、全面に均一にテーパを形成することが困難となり、シミやむらの原因となり画像が劣化するという問題があった。
また、初めに緑色着色層を形成し、その上に、赤色着色層及び青色着色層をオーバーラップさせる技術がある(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この技術では着色層のサイズを微細化すると、初めに緑色着色層を形成した時点で、青色着色層及び赤色着色層を形成すべき開口が丸みを帯びて、青色着色層及び赤色着色層の形状が悪化するという問題があった。
一方、カラーフィルターの製造工程において使用されるリソグラフィの露光波長もより短波長化している。現在の露光工程においては例えばi線(365nm)の使用が一般的となってきている。このi線を使用した露光に対し、赤色着色層は感度が良いけれども、緑色及び青色着色層は感度が低く、露光不良となり易い。
例えば、緑色着色層において、400nmにおける透過率が5%の場合には、露光波長(365nm)における透過率は約3%と低下する。これにより、露光不足が生じ、特に着色層下部の硬化が不十分となる。これにより、着色層の剥離が生じやすかった。
また、例えば波長400nmの光の透過率が約5%以下の場合には、波長365nmの光の透過率は約3%以下に低下する傾向がある。また、波長400nmの光の透過率が40%以下の青色着色層では、波長365nmの光の透過率が0.1%以下まで低下する傾向がある。露光不良により、着色層の下方の硬化がより不十分になり易かった。これにより、現像工程において、着色層下部に現像液の浸み込みが起こり、特に、通常、緑色着色層の後に形成される青色着色層では、小さい画素サイズ、例えば3μm以下になると、剥離が発生しやすいという問題があった。このため、露光による硬化を十分に行うことが要求されている。
特に市松模様のベイヤー配列では、先に緑色着色層を形成するので、緑色着色層の解像度が、そのまま固体撮像素子のカラーフィルタの解像度にひびく。このため、分光特性が良好で、かつ解像度の高い緑色着色層の形成が強く求められていた。
特開2001−305295号公報 特開平11−150252号公報
本発明は、短波長露光を用いても、シミ、色むら、剥離を生ずることなく、良好なパターン精度で微細なパターン加工が可能であり、膜厚が薄くても十分な着色濃度を持ち、色分離に優れた分光特性を持つカラーフィルターを備え、かつ量産性に優れたカラー固体撮像素子を提供することを目的とする。
本発明のカラー固体撮像素子は、複数の光電変換素子が配置された基板上に、該複数の光電変換素子にそれぞれ対応して互いに隣接して形成された、赤色、緑色、および青色着色層を有するカラーフィルターが設けられ、該カラーフィルターはi線を露光源とするリソグラフィーにより形成されたカラー固体撮像素子において、
前記緑色着色層は、該基板上に形成された第1の緑色着色層と、該第1の緑色着色層上に形成され、該第1の緑色着色層の面積よりも狭い面積を有する第2の緑色着色層とを含む段差のある側端部を持つ二層構成を有し、前記青色着色層は、その側端部が該段差のある側端部と接触して形成されることにより、その上端の一部が該第1の緑色着色層上に延出した延出部を有し、該第1の緑色着色層の厚さは該第2の緑色着色層の厚さよりも薄くすることを特徴とする。
また、本発明のカラー固体撮像素子は、複数の光電変換素子が配置された基板上に、該複数の光電変換素子にそれぞれ対応して互いに隣接して形成された、赤色、緑色、および青色着色層を有するカラーフィルターが設けられ、該カラーフィルターはi線を露光源とするリソグラフィーにより形成されたカラー固体撮像素子において、
前記緑色着色層は、該基板上に形成された第1の緑色着色層と、該第1の緑色着色層上に形成され、該第1の緑色着色層の面積よりも狭い面積を有する第2の緑色着色層とからなる二層構成を有し、前記青色着色層は、その側端部が該第1の緑色着色層の側端部と接触し、かつ該第2の緑色着色層の側端部と間隔をおいて形成され、該第1の緑色着色層の厚さは該第2の緑色着色層の厚さよりも薄くすることを特徴とする。
本発明によれば、カラーフィルターの製造工程において例えばi線のような波長365nm付近の短波長露光を用いても、シミ、色むら、剥離を生ずることなく、良好なパターン精度で微細なパターン加工が可能であり、これにより、膜厚が薄くても十分な着色濃度を持ち、色分離に優れた分光特性を持つカラーフィルターを備え、かつ量産性に優れたカラー固体撮像素子が得られる。
本発明のカラー固体撮像素子は、以下の2つの観点に大別される。
本発明の第1の観点に係るカラー固体撮像素子は、複数の光電変換素子が配置された基板と、この基板上に、複数の光電変換素子にそれぞれ対応して互いに隣接して形成された、赤色、緑色、及び青色着色層を有するカラーフィルターとを含み、緑色着色層は、基板上に形成された第1の緑色着色層と、第1の緑色着色層上に形成され、第1の緑色着色層の面積よりも狭い面積を有する第2の緑色着色層とを含む段差のある側端部を持つ二層構成を有し、青色着色層は、その側端部が緑色着色層の段差のある側端部と接触して形成されることにより、その上端の一部が第1の緑色着色層上に延出した延出部を有する。
本発明の第2の観点に係るカラー固体撮像素子は、複数の光電変換素子が配置された基板上に、複数の光電変換素子にそれぞれ対応して互いに隣接して形成された、赤色、緑色、および青色着色層を有するカラーフィルターが設けられたカラー固体撮像素子において、緑色着色層は、基板上に形成された第1の緑色着色層と、第1の緑色着色層上に形成され、第1の緑色着色層の面積よりも狭い面積を有する第2の緑色着色層とからなる二層構成を有し、青色着色層は、その側端部が該第1の緑色着色層の側端部と接触し、かつ第2の緑色着色層の側端部と間隔をおいて形成されている。
上記カラー固体撮像素子において、基板として、半導体基板、あるいは半導体膜が設けられた絶縁基板等を使用することができる。
複数の光電変換素子は、上記基板中に配設され得る。
カラー固体撮像素子がラインセンサ等に使用される場合、例えば赤色、緑色、および青色着色層は、ライン状にパターン加工され得る(リニア配列)。
また、カラー固体撮像素子がデジタルカメラ等に使用される場合、赤色、緑色、および青色着色層は、例えば市松状にパターン加工され得る(ベイヤー配列)。
以下、図面を参照し、本発明をより詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の観点に係るカラー固体撮像素子の一例の構成を模式的に表す正面図を示す。
また、図2は、そのA−A’断面図を示す。
図示するように、このカラー固体撮像素子は、受光部である複数の光電変換素子15を形成した基板16上に、受光部の凹凸を埋めるように形成された例えば0.5ないし2.0μmの厚さを有する第1の平坦化層17、入射光を色分解するカラーフィルター10、そして例えば0.5ないし2.0μmの厚さを有する第2の平坦化層18を順次形成することより構成されている。そしてカラーフィルター10は、所謂リニア配列によって、赤色着色層11、緑色着色層12、及び青色着色層13が、赤色用光電変換素子15R、緑色用光電変換素子15G、及び青色用光電変換素子15Bに各々対応してストライプ状に配列されている。このうち、緑色着色層12は、第1の平坦化層17上に設けられた例えば0.5ないし2.0μmの厚さを有する第1の緑色着色層12aと、第1の緑色着色層12a上に形成され、例えば0.5ないし2.0μmの厚さを有し、第1の緑色着色層12aの幅よりも狭い例えば5ないし50μmの幅を有する第2の緑色着色層12bとからなり、段差のある側端部を持つ二層構成となっている。また、例えば5ないし50μmの見かけ上の幅及び1.0ないし2.5μmの厚さを有する青色着色層13及び例えば5ないし50μmの見かけ上の幅及び1.0ないし2.5μmの厚さを有する赤色着色層11は段差のある側端部と接触して形成されている。このような側端部の形状により、青色着色層13及び赤色着色層11は、その上端の一部が、各々、第1の緑色着色層12a上に延出した延出部31,32を有する。
なお、青色あるいは赤色着色層がカラーフィルタの端に位置する場合は、青色/赤色着色層の厚さを一定に保つため、青色/赤色着色層を緑色着色層と挟み込むように、額縁パターン33を設けることが好ましい。このとき、額縁パターン33は、緑色着色層の第1の緑色着色層12a及び第2の緑色着色層12bと同様に、第1の額縁パターン33a、第2の額縁パターン33bを形成して、青色/赤色着色層と接触する側端部に段差を持つ二層構成とすることが出来る。この額縁パターン33を形成することにより、青色/赤色着色層の硬化が十分に進み、着色層の剥がれやシミを防止することが出来る。この額縁パターンの段差の幅も、緑色着色剤と同様に、例えば1ないし5μm程度とすることが出来る。
ラインセンサとなる各着色層の厚みは、1.0ないし2.5μm程度、実際には1.5ないし2μm程度の範囲が好ましく用いられる。
第1の緑色着色層と、第2の緑色着色層の厚みは、同じであっても、異なっていても良く、2層合わせて目的の分光特性が得られればよい。
第1の緑色着色層を薄めにするほうが、きれいに下層の凹凸を埋めて平坦な面を形成できるので、第1の緑色着色層を薄めに、第2の緑色着色層を厚めに塗って、目的の厚さにするのが好ましい。例えば第1の緑色着色層を0.5μm、第2の緑色着色層を2μmとし、合わせて2.5μmとすることも可能である。
緑色着色層を同じレジストを用いて2層構成にする場合には、第1の緑色着色層と第2の緑色着色層の厚みの差は少ないほうがよい。レジストによって適切にぬれる厚みが異なるので、あまり膜厚差をつけすぎると、同じレジストが使えなくなる傾向がある。
なお、ここでは、青色着色層及び赤色着色層の両方の上端の一部が延出部を各々形成しているが、本発明では、少なくとも青色着色層の上端の一部が延出部を有する。
この第1の緑色着色層と第2の緑色着色層によって形成される、段差のある側端部の幅は、段差があれば、隣接する着色層の延出部が第1の緑色着色層上に形成され、十分に硬化されるという本発明の効果を得ることができる。好ましい段差(第1の緑色着色層と第2の緑色着色層の幅)の差は、その画素サイズによっても異なるが、リニア配列(1次元)の場合は例えば1μmないし5μm程度である。この下限は解像度によって定まる値であって特に制限はない。
本発明によれば、まず、緑色着色層12を第1の緑色着色層12aと第2の緑色着色層12bとの2回に分けて形成する際に、第1の緑色着色層12aと第2の緑色着色層12bの各膜厚を薄くできる。
図3に、緑色着色層単層と二層に分けた場合の一層の緑色着色層の分光特性の一例を示す。
図中、曲線4は単層の場合、曲線5はその1/2層の場合の光の波長と透過率との関係を表すグラフを示す。例えば曲線4に示すように単層の場合、400nmの透過率は10%未満であるが、曲線5に示すように1/2層では400nmの透過率は約20%となり、露光波長である365nmの透過率も約15%であるので、着色層下部まで露光が入り、十分な硬化が可能になる。
このようなことから、緑色着色層12の露光、現像工程のパターン精度が良好となり、かつ露光による硬化が十分になることから第1の平坦化層17上に強固に密着する。また、青色着色層及び赤色着色層を形成すべき開口のパターン精度も良好となる。また、青色着色層13及び赤色着色層11の各延出部31,32は、それ以外の部分よりも膜厚が薄いため、露光が十分となり、特に露光しにくい青色着色層13においても延出部31が十分硬化しやすい。延出部31が硬化されることで、緑色着色層12及び青色着色層13間が十分密着し、現像時に現像液が入り込まなくなり、青色着色層の剥がれを防止し得る。また、現像液が着色層の底部に染み込むことにより生ずるシミや、パターン変形が部分的に生じ、画素形状が部分的に変化して観察される外観不良によるムラ等が生じることがない。
なお、光電変換素子15の受光面の寸法が数μmと非常に小さく、十分な光感度が得ら
れにくい場合には、第2の平坦化層18上に、各光電変換素子15R、15G、15Bに対応した図示しないマイクロレンズを形成することもできる。
図4に、本発明の第1の観点に係るカラー固体撮像素子の他の一例の構成を模式的に表す正面図を示す。
また、図5は、そのB−B’断面図を示す。
図示するように、このカラー固体撮像素子は、受光部である複数の光電変換素子25B,25G,図示しない25Rと、その上に例えば0.5ないし2.0nmの厚さを有する平坦化層24とが設けられた半導体基板26上に、入射光を色分解するカラーフィルター10、そして例えば0.05ないし0.5μmの厚さを有する保護層29が形成されている。
カラーフィルター20は、緑色着色層12、赤色着色層11、及び青色着色層13が、緑色用光電変換素子15G、青色用光電変換素子15B、及び赤色用光電変換素子15Rに各々対応して市松状に配列されている。この配列では、例えば図4に示すように、緑色着色層は、各行、各列に一つの画素おきに、例えば奇数行では偶数列に、偶数行では奇数列に配置されている。また、青色着色層は、奇数行の奇数列のみに、また赤色着色層は偶数行の偶数列のみに配置されており、青色着色層及び赤色着色層は、各々、緑色着色層に囲まれたいわゆるベイヤー配列となっている。
このうち、緑色着色層22は、平坦化層24上に設けられた例えば1.5μm×1.5μmないし10μm×10μmのサイズを有する第1の緑色着色層22aと、第1の緑色着色層22a上に形成され、第1の緑色着色層22aの面積よりも狭く、例えば1.4μm×1.4μmないし9.9μm×9.9μmのサイズを有する第2の緑色着色層22bとからなり、段差のある側端部を持つ二層構成となっている。
ここで、ベイヤー配列のカラーフィルターの厚みは、例えば画素サイズが3μm×3μmの場合、好ましくは0.8ないし1.2μmであり、画素サイズが2μm×2μm以下では好ましくは0.7μm以下、より好ましくは0.1μmないし0.5μmである。これは、アスペクト比との関係のためで、画素サイズが小さくなっても厚みがそのままであると、解像性が低下し、また、受光素子までの距離が相対的に長くなる傾向があることによる。薄いカラーフィルターであれば、解像度が高いため生産性に優れ、かつ、集光のために設けられるマイクロレンズと受光素子との距離が近くなるのでデバイス特性が向上し得る。しかし、膜厚が薄くなっても分光特性を保とうとすれば顔料濃度が高くなり、通常解像度は低下しやすい。本発明によれば、分光特性と解像度を両立したカラーフィルターを具備するカラー固体撮像素子を得ることができる。
第1の緑色着色層と、第2の緑色着色層の厚みは、同じであっても、異なっていても良く、2層合わせて目的の分光特性が得られればよい。
第1の緑色着色層を薄めにするほうが、きれいに下層の凹凸を埋めて平坦な面を形成できるので、第1の緑色着色層を薄めに、第2の緑色着色層を厚めに塗って、目的の厚さにするのが好ましい。例えば第1の緑色着色層を0.1μm、第2の緑色着色層を0.7μmとし、合わせて0.8μmとすることも可能である。
緑色着色層を、同じレジストを用いて2層構成にする場合には、第1の緑色着色層と第2の緑色着色層の厚みの差は少ないほうが好ましい。レジストによって適切にぬれる厚みが異なるので、あまり膜厚差をつけすぎると、同じレジストが使えなくなる傾向がある。
また、青色着色層23は段差のある側端部と接触して形成されている。このような側端部の形状により、青色着色層23は、その上端の一部が、各々、第1の緑色着色層22a上に延出した延出部41を有し、1.5μm×1.5μmないし10μm×10μmの見かけ上のサイズを有する。また、赤色着色層も図示しない延出部を有し得る。
この第1の緑色着色層と第2の緑色着色層によって形成される、段差のある側端部の幅は、段差があれば、隣接する着色層の延出部が第1の緑色着色層上に形成され、十分に硬化されるという本発明の効果を得ることができる。好ましい段差の(第1の緑色着色層と第2の緑色着色層の幅)差は、その画素サイズによっても異なるが、ベイヤー配列(2次元)の場合は例えば0.01μmないし0.1μm程度である。この下限は解像度によって定まる値であって特に制限はない。ベイヤー配列の場合、段差のある側端部の幅の上限は、光取り込み効率向上のため0.2μm以下が好ましく、特に画素サイズが3μm以下の場合、0.05μm以下とすることが好ましい。
本発明によれば、まず、緑色着色層22を第1の緑色着色層22aと緑色着色層22bとの2回に分けて形成するため、第1の緑色着色層22aと緑色着色層22bの各膜厚が薄く、緑色着色層22の露光、現像工程のパターン精度が良好となる。携帯電話やデジタルカメラに搭載されるエリアセンサーの場合、緑色着色層分光特性が、例えば400nmで10%と、ある程度高くなり得る。この場合でも、緑色着色層を2層構成にすることでまた、青色着色層及び赤色着色層を形成すべき開口のパターン精度も良好となる。さらに、青色着色層23の延出部41は、それ以外の部分よりも膜厚が薄いため、露光が十分となり、特に露光しにくい青色着色層23においても延出部41が十分硬化しやすい。延出部41が硬化されることで、緑色着色層22及び青色着色層23間が十分密着し、現像時に現像液が入り込まなくなり、青色着色層の剥がれを防止し得る。また、現像液が着色層の底部に染み込むことにより生ずるシミや、パターン変形が部分的に生じ、画素形状が部分的に変化して観察される外観不良によるムラ等が生じることがない。
図6は、本発明の第2の観点に係るカラー固体撮像素子の一例の構成を模式的に表す正面図を示す。
また、図7は、そのC−C’断面図を示す。
図示するように、このカラー固体撮像素子は、そのカラーフィルター10’のうち、例えば5ないし50μmの見かけ上の幅及び1ないし2.5μmの厚さを有する青色着色層13’及び例えば5ないし50μmの見かけ上の幅及び1ないし2.5μmの厚さを有する赤色着色層11’が段差のある側端部のうち第1の緑色着色層12a及び第1の額縁パターン33a’と接触し、かつ第2の緑色着色層12b及び第2の額縁パターン33b’と間隔をおいて形成されていること以外は、図1及び図2と同様の構成を有する。
本発明によれば、まず、緑色着色層12を第1の緑色着色層12aと第2の緑色着色層12bとの2回に分けて形成する際に、第1の緑色着色層12aと第2の緑色着色層12bの各膜厚を薄くできることから、緑色着色層12の露光、現像工程のパターン精度が良好となり、また、青色着色層及び赤色着色層を形成すべき開口のパターン精度も良好となる。さらに、露光による硬化が十分になることから第1の平坦化層17上に強固に密着する。このため、例え第2の緑色着色層12bと青色着色層13’の間、及び第2の緑色着色層12bと赤色着色層11’の間に間隔があっても、第1の緑色着色層12aと青色着色層13’の間、及び第1の緑色着色層12aと赤色着色層11’との間が密着し、現像時に現像液が入り込まなくなり、青色着色層の剥がれを防止し得る。また、現像液が着色層の底部に染み込むことにより生ずるシミや、パターン変形が部分的に生じ、画素形状が部分的に変化して観察される外観不良によるムラ等が生じることがない。
なお、このカラー固体撮像素子においても、光電変換素子15の受光面の寸法が数μmと非常に小さく、十分な光感度が得られにくい場合には、第2の平坦化層18上に、各光電変換素子15R、15G、15Bに対応した図示しないマイクロレンズを形成することができる。
図8は、本発明の第2の観点に係るカラー固体撮像素子の他の一例の構成を模式的に表す正面図を示す。
また、図9は、そのD−D’断面図を示す。
図示するように、このカラー固体撮像素子は、青色着色層23’が段差のある側端部のうち第1の緑色着色層22aと接触し、かつ第2の緑色着色層22bと間隔をおいて形成されていること以外は、図4及び図5と同様の構成を有する。また、また、赤色着色層も同様に第1の緑色着色層22aと接触し、かつ第2の緑色着色層22bと間隔をおいて形成され得る。
本発明によれば、まず、緑色着色層22を第1の緑色着色層22aと第2の緑色着色層22bとの2回に分けて形成する際に、第1の緑色着色層22aと第2の緑色着色層22bの各膜厚を薄くできることから、緑色着色層12の露光、現像工程のパターン精度が良好となり、また、青色着色層及び赤色着色層を形成すべき開口のパターン精度も良好となる。さらに、露光による硬化が十分になることから基板26上に強固に密着する。このため、例え第2の緑色着色層22bと青色着色層23’の間、及び第2の緑色着色層22bと赤色着色層21’の間に間隔があっても、第1の緑色着色22aと青色着色層23’の間、及び第1の緑色着色層22aと赤色着色層21’との間が密着し、現像時に現像液が入り込まなくなり、青色着色層の剥がれを防止し得る。また、現像液が着色層の底部に染み込むことにより生ずるシミや、パターン変形が部分的に生じ、画素形状が部分的に変化して観察される外観不良によるムラ等が生じることがない。
本発明のカラー固体撮像素子に用いられるカラーフィルターは、各色の着色剤を含む着色層からなる。
緑色着色剤としては、緑色顔料または緑色染料あるいはそれらの中間体が使用可能である。例えばC.I.ピグメントグリーン7、36、37、緑色染料としては、例えばC.I.Acidグリーン25、41を単独で、または混合して使用することができる。
青色着色剤として、例えばC.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、6、22、60等の青色顔料、例えばC.I.Acidブルー41、83、90、113、129等の青色染料を使用することができる。
赤色着色剤として、赤色顔料例えばC.I.ピグメントレッド123、155、168、177、180、217、及び220、及び赤色染料例えばC.I.Acidレッド37、50、111、114、257、266を用いることができる。
さらに、赤色着色層及び緑色着色層には、黄色着色剤を添加、あるいは黄色着色層を重ねることができる。黄色着色剤として、黄色顔料例えばC.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、及びC.I.ピグメントイエロー185を、黄色染料例えばC.I.Acidイエロー17、49、67、72、127、110等を単独でまたは混合して使用することができる。
本発明に用いられるカラーフィルタは、好ましくは顔料分散法で形成し得る。
特にアクリル系の顔料分散カラーレジストが、耐熱性の観点から好ましい。
その他、例えばPVAやカゼインなどの透明樹脂をパターン化し、その透明パターンに染料を固着させてカラーフィルターとする所謂染色法を使用することもできる。
また、分子内に少なくとも1つ以上の重合可能な官能基を有する染料をそのままモノマーとして、あるいは重合して染色重合物として用い、感光剤(光開始剤等)を混ぜてカラーレジスト化し、そのカラーレジストをリソグラフィでパターン化させてカラーフィルターとする所謂染料分散法を使用することもできる。
分子内に少なくとも1つ以上の重合可能な官能基を有する染料として、例えばアントラ
キノン系染料、ニトロソ系染料、ニトロ系染料、アゾ系染料(即ち、モノアゾ系染料、ジ
アゾ系染料、トリアゾ系染料、ポリアゾ系染料等)、アゾイック系染料、スチルベン系染
料、カロテノイド系染料、ジフェニルメタン系染料、トリアリルメタン系染料、キサンテ
ン系染料、アクリジン系染料、キノリン系染料、メチン系染料、ポリメチン系染料、チア
ゾール系染料、インダミン系染料、インドフェノール系染料、アジン系染料、オキサジン
系染料、チアジン系染料、サルファー系染料、ラクトン系染料、アミノケトン系染料、ヒ
ドロキシケトン系染料、インジゴイド系染料、フタロシアニン系染料、天然有機色素物、
酸化物系、無機色素物系等から適宜選択して使用することができる。また重合可能な官能
基を持たない染料には官能基を導入して使用することができる。
これら各色顔料及び染料等の着色剤は、各色の着色層中に単独又は適宜混合して用いられる。特に緑色着色層に用いられるとき、第1の緑色着色層と第2の緑色着色層に含まれる着色剤は同じ割合でもよいが、それぞれ割合を変える、あるいは片方の層のみに含ませることもできる。このとき、着色剤の割合によって緑色と言えないような色(黄色等)となる場合もあるが、本発明では第1又は第2の緑色着色層として取り扱うものとする。
実施例
実施例1
本発明の第1の観点に係るカラー固体撮像素子として、図1及び図2に示すカラー固体撮像素子の顔料分散法を用いた製造方法の一例について説明する。
まず、複数の光電変換素子を形成した半導体基板を用意した。
この基板上に、表面の凹凸を埋め平坦化するため第1の平坦化層を形成した。
第1の平坦化層としては熱硬化性のアクリル樹脂を用いた。アクリル樹脂をスピンコート法により約1μmの厚さにて基板表面に塗布形成し、220℃のホットプレート上にて約10分間過熱し、熱硬化させた。
緑色、青色、赤色レジストを次のように調製した。
なお、以下、特に断りのない限り「部」は重量部をいうものとする。
(1)緑色分散体の調製
アクリル樹脂溶液…40部
分散液…1部
シクロヘキサノン…48部
に、着色剤として以下の顔料を分散させ、ロールミルで混練して緑色分散体を得た。
着色剤:C. I. Pigment GREEN 7…8部
C. I. Pigment Yellow 139…2部
(2)緑色レジストの調製
このようにして調製した緑色分散体と、さらに以下の材料を混ぜ合わせ、第1及び第2の緑色レジスト層となる緑色レジストを得た。
緑色分散体…57.1部
アクリル樹脂…14部
アクリルモノマー…4.15部
開始剤…0.7部
増感剤…0.4部
シクロヘキサノン…27部
PGMAC(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)…10.9部
(1)青色分散体の調製
アクリル樹脂溶液…40部
分散液…1部
シクロヘキサノン…48部
に、着色剤として以下の顔料を分散させ、ロールミルで混練して青色分散体を得た。
着色剤:C.I.Pigment BLUE 15:6…9部
C.I.Pigment Violet 23…1部
(2)青色レジストの調製
このようにして調製した青色分散体と、さらに以下の材料を混ぜ合わせ、青色レジスト層となる青色レジストを得た。
青色分散体…57.1部
アクリル樹脂…14部
アクリルモノマー…4.15部
開始剤…0.7部
増感剤…0.4部
シクロヘキサノン…27部
PGMAC…10.9部
(1)赤色分散体の調製
アクリル樹脂溶液…40部
分散液…1部
シクロヘキサノン…48部
に、着色剤として以下の顔料を分散させ、ロールミルで混練して赤色分散体を得た。
着色剤:C.I.Pigment RED 48:1…5.5部
C.I.Pigment RED 177…0.5部
C.I.Pigment Yellow 139…2部
(2)赤色レジストの調製
このようにして調製した赤色分散体と、さらに以下の材料を混ぜ合わせ、赤色レジスト層となる赤色レジストを得た。
赤色分散体…57.1部
アクリル樹脂…14部
アクリルモノマー…4.15部
開始剤…0.7部
増感剤…0.4部
シクロヘキサノン…27部
PGMAC…10.9部
次いで、緑色レジストをスピンコート法により約1μmの厚さで塗布し、第1の緑色レジスト層を形成した。
続いて、80℃のホットプレートにて約1分のプリベークを行った。
プリベークの後、フォトリソグラフ法により第1の緑色レジスト層のパターン形成を行った。パターン形成には、ニコン社製i線ステッパーを用いた。第1の緑色着色層のパターンの形状に対応する光透過領域を有するマスクを介して、i線を1000mJ/cm2の露光量で照射することにより露光を行った。なお、露光機としてはi線ステッパーの使用が一般的であるが、遠紫外線を含む光を照射するアライナーの使用が可能であり、例えばg線(405nm)ステッパーを使用することもできる。
次いで、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)を主成分とする有機アルカリ水溶液の現像液によって1分スプレー現像した後、純水リンス、スピン乾燥させた。
次いで、220℃のホットプレート上にて約10分間加熱し、パターン化したカラーレ
ジスト層を熱硬化することにより、厚さ1μm、幅10μmのストライプ状の第1の緑色着色層と、第1の緑色着色層の両側に8μm間隔をあけて、厚さ1μm、幅5μmのストライプ状の第1の額縁パターンを形成した。
その後、厚さを1.2μmとし、第1の緑色着色層のパターンの形状より狭い幅の第2の緑色着色層のパターンの形状と、第1の額縁パターンの形状より狭い幅の第2の額縁パターンの形状に対応する光透過領域を有するマスクを用いること以外は同様にして、緑色レジスト層の塗布、第2の緑色レジスト層の形成、露光、及び現像を行うことにより、第1の緑色着色層上に、第1の緑色着色層の幅よりも狭い幅を有し、厚さ1.2μm、幅8μmの第2の緑色着色層を、第1の額縁パターン上に、第1の額縁パターンより狭い幅を有し、厚さ1.2μm、幅4μmの第2の額縁パターンを形成した。
こうして得られた緑色着色層は、段差のある側端部の幅が1μm(片側)、第1の緑色着色層と第2の緑色着色層の厚みを合わせたトータル膜厚が2.2μmであった。また、額縁パターンは、青色着色層または赤色着色層と接する側に、段差のある側端部を有し、その幅は1μmであり、第1の額縁パターンと第2の額縁パターンの厚みを合わせたトータル膜厚は緑色着色層と同じ2.2μmであった。
また、上記青色レジストを塗布し、青色レジスト層を形成して、青色用光電変換素子に対応する位置に、青色着色層のパターンの形状てに対応する光透過領域を有するマスクを用いて、露光量1500mJ/cm2で露光すること以外は同様に、青色レジスト層の露光及び現像等を行うことにより、青色着色層を形成した。
青色着色層の膜厚は2μm、線幅10μmとし、緑色着色層及び額縁パターンと隣接する領域は幅1μmの延出部として、第1の緑色着色層及び第1の額縁パターン上に形成されていた。
さらに、上記赤色レジストを塗布し、赤色レジスト層を形成して、赤色用光電変換素子に対応する位置に、赤色着色層のパターンの形状に対応する光透過領域を有するマスクを用いて、同様に、400mJ/cm2で露光すること以外は同様に、レジスト層の塗布、露光及び現像等を行うことにより、赤色着色層を形成した。
赤色着色層の膜厚は2μm、線幅は10μmとし、緑色着色層及び額縁パターンと隣接する領域は幅1μmの延出部として第1の緑色着色層及び第1の額縁パターン上に形成されていた。
最後に、カラーフィルターの表面平坦化のため、第1の平坦化層と同様に、第2の平坦化層として熱硬化性のアクリル樹脂を緑色、青色および赤色着色層表面に1μmの膜厚で塗布した。続いて、220℃のホットプレート上にて約10分間加熱し、熱硬化させ、カラー固体撮像素子を得た。
このカラー固体撮像素子では、第1の緑色着色層の段差のある側端部に、青色着色層及び赤色着色層の上端の一部が1μmにわたり延出して十分に硬化し、密着しているため、その現像工程においても、着色層の剥がれ及び現像液の染み込みによるシミ・ムラは見られなかった。
得られたカラー固体撮像素子のカラーフィルターの分光特性を図10に示す。
図中、1、2、及び3はそれぞれ赤色、緑色、および青色用のカラーフィルターの分光特性を示す。横軸は波長(nm)、縦軸は各カラー波長に対する透過率を示す。
図示するように、この分光特性から、本発明のカラー固体撮像素子のカラーフィルターは、特に色分離が優れるように構成されていることがわかる。
例えば12の分光特性は、図10の透過率曲線2に示すように、波長400〜450nm及び620〜680nmにおいて透過率5%以下、波長530nm付近のピーク透過率が78%と、色分離に優れた緑色の分光特性が得られた。
かかる分光特性は、カラースキャナーやカラーコピー機に使用される固体撮像素子用の緑色用のカラーフィルターとして好適である。
本発明によれば、緑色着色層の透過率曲線2が、赤色着色層の透過率曲線1及び青色着色層の透過率曲線3と低い透過率で交差するように色分離に優れる分光特性を有するように形成した場合であっても、各着色層の剥がれや、現像液がカラーレジストパターンの底部に染み込むことにより生ずるシミや、パターン変形が部分的に生じ、画素形状が部分的に変化して観察される外観不良であるムラ等が生じることがない。
以上の工程により、着色層の底部の剥がれを防止でき、また着色層におけるシミやムラの発生を防止することができる。また、フォトリソグラフ法による現像後に残さが生じないようにすることができる。このため、シャープで良形状のカラーフィルターが得られた。
このように、本発明によれば、シミ、色むら、剥離を生ずることなく、良好なパターン精度で色分離に優れた分光特性を持つカラーフィルターを備えたカラー固体撮像素子が得られ、また、このカラー固体撮像素子は、複雑な装置等を必要とせず、従来の顔料分散法等を利用して形成し得るので、量産性に優れる。
また、図6及び図7に示すカラー固体撮像素子は、青色着色層パターン及び赤色着色層パターン露光時に使用するマスクパターンの形状を各々変更すること以外は上記実施例1と同様にして得られる。
実施例2
図4及び図5に示すカラー固体撮像素子の顔料分散法を用いた製造方法について、説明する。
複数の光電変換素子を形成した半導体基板を用意した。
緑色、青色、赤色レジストは、各色分散体の量を、57.1部から43.1部、アクリル樹脂の量を14部から1部に変更する以外は実施例1と同様にして調製した。
この基板上に、緑色レジストをスピンコート法により約0.4μmの厚さで塗布し、第1の緑色レジスト層を形成した。続いて、80℃のホットプレートにて約1分のプリベークを行った。
プリベークの後、フォトリソグラフ法により第1の緑色レジスト層のパターン形成を行った。
パターン形成には、実施例1と同様にニコン社製i線ステッパーを用いた。このとき、図4の22に示すような配列の第1の緑色着色層のパターンの形状に対応する光透過領域を有するマスクを介して、i線を700mJ/cm2の露光量で照射することにより露光を行った。
次いで、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)を主成分とする有機アルカリ水溶液の現像液によって1分スプレー現像した後、純水リンス、スピン乾燥させた。
次いで、220℃のホットプレート上にて約10分間加熱し、パターン化したカラーレ
ジスト層を熱硬化することにより、図4の22に示すような配列で、第1の緑色着色層を形成した。
その後、厚さを0.4μmとし、第1の緑色着色層のパターンの形状より狭い面積の第2の緑色着色層のパターンの形状に対応する光透過領域を有するマスクを用いること以外は同様にして、第2の緑色レジスト層の塗布、露光、及び現像を行うことにより、第1の緑色着色層上に、第1の緑色着色層の面積よりも狭い面積を有する第2の緑色着色層を形成した。
こうして得られた緑色着色層は、第1の緑色着色層の画素サイズが2.1μm×2.1μm、第2の緑色着色層のサイズが2.0μm×2.0μmであり、段差のある側端部の幅が0.05μm(片側)、第1の緑色着色層と第2の緑色着色層の厚みを合わせたトータル膜厚が0.8μmであった。また、第1の緑色着色層はその斜め方向に隣接する第1の緑色着色層と角で接続されている状態であった。
また、青色レジストを塗布して青色レジスト層を形成し、青色用光電変換素子に対応する位置に、青色着色層のパターンの形状に対応する光透過領域を有するマスクを用いて、露光量900mJ/cm2で露光すること以外は同様に、レジスト層の塗布、露光及び現像等を行うことにより、図4の23に示すような配列で、青色着色層を形成する。このとき、青色着色層の膜厚は0.8μm、画素サイズは2.0μm×2.0μmであり、青色着色層の上端の一部は、隣接する緑色着色層の段差のある側端部に0.05μmの幅で延出していた。
さらに、赤色レジストを塗布し、赤色レジスト層を形成した。赤色用光電変換素子に対応する位置に、赤色着色層のパターンの形状に対応する光透過領域を有するマスクを用いて、同様に、400mJ/cm2で露光すること以外は同様に、レジスト層の塗布、露光及び現像等を行うことにより、図4の21に示すような配列で、赤色着色層を形成した。
このとき、赤色着色層の膜厚は0.8μm、画素サイズは2.0μm×2.0μmであり、赤色着色層の上端の一部は、隣接する緑色着色層の段差のある側端部に0.05μmの幅で延出していた。
最後に、カラーフィルターの表面を平滑化するため、保護層として熱硬化性アクリル樹脂を緑色、青色および赤色着色層表面に塗布した。続いて、220℃のホットプレート上にて約10分間加熱し、熱硬化させ、図4及び図5に示すような構成を有するカラー固体撮像素子を得た。
このカラー固体撮像素子では、第1の緑色着色層の段差のある側端部に、青色着色層及び赤色着色層の上端の一部が0.05μmの幅で延出して十分に硬化し、密着しているため、その現像工程においても、着色層の剥がれ及び現像液の染み込みによるシミ・ムラは見られなかった。
得られたカラー固体撮像素子のカラーフィルターの分光特性を図11に示す。
図中、曲線6、7、及び8はそれぞれ赤色、緑色、および青色着色層の分光特性を示す。横軸は波長(nm)、縦軸は波長に対する透過率を示す。
図示するように、このカラーフィルターは、図10に示すカラーフィルタの分光特性と比較して赤色着色層の分光特性6、緑色着色層の分光特性7、青色着色層の分光特性8とも、各色における主感度の波長(450nm、530nm、620nm)における透過率は高かった。各分光特性が交差する波長(500nm、580nm)における透過率が高く、例えばカラースキャナーや、カラーコピー機に使用するには色分離は図10に示す結果の方が良好であった。
この分光特性から、このカラー固体撮像素子のカラーフィルターは、特に光感度が優れるように構成されていることがわかる。かかる分光特性は、携帯電話やデジタルカメラに使用される固体撮像素子としてのエリアセンサーとして好適である。
このように、本発明によれば、シミ、色むら、剥離を生ずることなく、良好なパターン精度で色分離に優れた分光特性を持つカラーフィルターを備えたカラー固体撮像素子が得られ、またこのカラー固体撮像素子は、複雑な装置等を必要とせず、従来の顔料分散法等を利用して形成し得るので、量産性に優れる。
また、図8及び図9に示すカラー固体撮像素子は、青色着色層パターン及び赤色着色層パターン露光時に使用するマスクパターンの形状を各々変更すること以外は上記実施例2と同様にして得られる。
比較例1
緑色着色層を2層構成にしないこと以外は実施例1と同様にし、次のように、緑色レジスト層を塗布、露光、及び現像した。まず、実施例1と同様の緑色顔料を含む緑色レジスト層をスピンコート法により約2.5μmの厚さで塗布形成した。続いて、80℃のホットプレート上で1分間プリベークした後、ニコン社製i線ステッパーを使用して、上記第1の実施例と同様のマスクを介し2000mJ/cm2の露光量を照射した。次いで、TMAHを主成分とする有機アルカリ水溶液の現像液によって1分スプレー現像した後、純水リンス、スピン乾燥させた。
現像後の緑色着色層のほとんどは、現像により第1の平坦化層から剥離した。レジスト層の厚さが2.5μmと厚くなると、2000mJ/cm2の露光量の照射によっても、硬化が不十分なためと考えられる。
比較例2
比較例1の露光量を2000mJ/cm2以上の通常のステッパ装置の限界まで上げて照射する以外は比較例1と同様にした。現像後の緑色着色層を観察したが、緑色着色層は部分的に形成されているだけで、そのほとんどは剥離していた。2000mJ/cm2を超える露光量の照射によっても硬化が不十分な部分が発生するためと考えられる。
比較例3
比較例1の現像時間を比較例1における1分から30秒に短縮し、現像後の緑色着色層を観察した。緑色着色層はパターニングできているものの、目視で平坦化層が着色しているのが観察できる程残さが多く、また、緑色着色層のエッジ底部にシミが発生していた。現像時間が短いため、緑色のカラーレジストの除去が十分に行われないためと考えられる。
本発明の第1の観点に係るカラー固体撮像素子の一例の構成を模式的に表す正面図 図1ののA−A’断面図 緑色着色層単層と二層に分けた場合の一層の緑色着色層の分光特性の一例を表すグラフ図 本発明の第1の観点に係るカラー固体撮像素子の他の一例の構成を模式的に表す正面図 図4のB−B’断面図 本発明の第2の観点に係るカラー固体撮像素子の一例の構成を模式的に表す正面図 図6のC−C’断面図 本発明の第2の観点に係るカラー固体撮像素子の他の一例の構成を模式的に表す正面図 図8のD−D’断面図 本発明の第1の観点に係るカラー固体撮像素子の一例のカラーフィルターの分光特性を表すグラフ図 本発明の第1の観点に係るカラー固体撮像素子の他の一例のカラーフィルターの分光特性を表すグラフ図
符号の説明
10,20…カラーフィルター、11,21…赤色着色層、12,22…緑色フィルター、13,23…青色着色層、14…カラー固体撮像素子、15,25…光電変換素子、16,26…基板、17…第1の平坦化層、18…第2の平坦化層、30,31…延出部

Claims (2)

  1. 複数の光電変換素子が配置された基板上に、該複数の光電変換素子にそれぞれ対応して互いに隣接して形成された、赤色、緑色、および青色着色層を有するカラーフィルターが設けられ、該カラーフィルターはi線を露光源とするリソグラフィーにより形成されたカラー固体撮像素子において、
    前記緑色着色層は、該基板上に形成された第1の緑色着色層と、該第1の緑色着色層上に形成され、該第1の緑色着色層の面積よりも狭い面積を有する第2の緑色着色層とを含む段差のある側端部を持つ二層構成を有し、前記青色着色層は、その側端部が該段差のある側端部と接触して形成されることにより、その上端の一部が該第1の緑色着色層上に延出した延出部を有し、該第1の緑色着色層の厚さは該第2の緑色着色層の厚さよりも薄くすることを特徴とするカラー固体撮像素子。
  2. 複数の光電変換素子が配置された基板上に、該複数の光電変換素子にそれぞれ対応して互いに隣接して形成された、赤色、緑色、および青色着色層を有するカラーフィルターが設けられ、該カラーフィルターはi線を露光源とするリソグラフィーにより形成されたカラー固体撮像素子において、
    前記緑色着色層は、該基板上に形成された第1の緑色着色層と、該第1の緑色着色層上に形成され、該第1の緑色着色層の面積よりも狭い面積を有する第2の緑色着色層とからなる二層構成を有し、前記青色着色層は、その側端部が該第1の緑色着色層の側端部と接触し、かつ該第2の緑色着色層の側端部と間隔をおいて形成され、該第1の緑色着色層の厚さは該第2の緑色着色層の厚さよりも薄くすることを特徴とするカラー固体撮像素子。
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