<全体構成>
まず、図1および図2を用いて、本発明の実施例に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、ガラス製または樹脂製の透明板部材152および透明部材保持枠(ガラス枠)154からなる扉部材156の奥側にガラスを通して視認可能に配設した後述する遊技盤(盤面)102を備えている。
扉部材156の下方には、後述する発射モータ602によって回動する発射杆138と、この発射杆138の先端部に取り付けて球を後述する遊技領域104に向けて打ち出す発射槌140と、この発射槌140によって打ち出す球を後述する外レール106に導くための発射レール142と、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、発射レール142に供給するための貯留皿144と、遊技者による押下操作が可能であり、所定の時期にその操作を検出した場合に後述する装飾図柄表示装置110等による演出表示を変化させるためのチャンスボタン146を配設している。
また、発射杆138および発射槌140の下方には、発射杆138を制御して遊技領域104に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル148を配設していると共に、貯留皿144の下方には、貯留皿144に貯留できない溢れ球を貯留するための下皿150を設けている。
図2は、遊技盤102を正面から見た略示正面図である。遊技盤102には、外レール106と内レール108とを配設し、遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある。)が転動可能な遊技領域104を区画形成している。
遊技領域104の略中央には、演出装置200を配設している。この演出装置200には、略中央に横長の装飾図柄表示装置110を配設し、その下方に、普通図柄表示装置112と、特別図柄表示装置114と、普通図柄保留ランプ116と、特別図柄保留ランプ118と、高確中ランプ120を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。演出装置200の詳細については後述する。
装飾図柄表示装置110は、装飾図柄(図5(b)参照)ならびに演出に用いる様々な画像を表示するための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成している。
この装飾図柄表示装置110は、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cおよび演出表示領域110dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110bおよび左図柄表示領域110cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域110dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域110a、110b、110c、110dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置110の表示画面内で自由に変更することを可能としている。
なお、装飾図柄表示装置110は、液晶表示装置に代えて、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、EL(ElectroLuminescence)表示装置、ドラム式表示装置、リーフ式表示装置等他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置112は、普図(図5(c)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。特図表示装置114は、特図(図5(a)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ116は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を2つまで保留することを可能としている。特図保留ランプ118は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を4つまで保留することを可能としている。
高確中ランプ120は、遊技状態が高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置200の周囲には、一般入賞口122と、普図始動口124と、第1特図始動口126と、第2特図始動口128と、可変入賞口130を配設している。
一般入賞口122は、本実施例では遊技盤102に複数配設しており、この一般入賞口122への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口122に入賞した場合)、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施例では10個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出する。
貯留皿144に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口122に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口124は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤102の左側に1つ配設している。普図始動口124を通過した球は一般入賞口122に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口124を通過したことを所定の玉検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置112による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口126は、本実施例では遊技盤102の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口126への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施例では3個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口126に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口128は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口126の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口128は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置112が当り図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。
第2特図始動口128への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施例では5個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口128に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口130は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤102の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口130は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選し、特図表示装置114が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。
可変入賞口130への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施例では15球)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出する。なお、可変入賞口130に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材132や、遊技釘134を複数個、配設していると共に、内レール108の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口136を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が貯留皿144に貯留している球を発射レール142の発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル148の操作量に応じた強度で発射モータ602を駆動し、発射杆138および発射槌140によって外レール106、内レール108を通過させて遊技領域104に打ち出す。そして、遊技領域104の上部に到達した球は、打球方向変換部材132や遊技釘134等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口122、可変入賞口130)や始動口(第1特図始動口126、第2特図始動口128)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口124を通過するのみでアウト口136に到達する。
<演出装置>
次に、パチンコ機100の演出装置200について説明する。この演出装置200の前面側には、ワープ装置230および前面ステージ234を配設し、演出装置200の背面側には、装飾図柄表示装置110および遮蔽手段250を配設している。すなわち、演出装置200において、装飾図柄表示装置110および遮蔽手段250は、ワープ装置230および前面ステージ234の後方に位置することとなる。
ワープ装置230は、演出装置200の左上方に設けた入球口232に入った遊技球を演出装置200の前面下方の前面ステージ234に排出し、さらに、前面ステージ234に排出した遊技球が前面ステージ234の中央部後方に設けた第2の入球口236に入った場合は、遊技球を、第1特図始動口126の上方である演出装置200の下部中央に設けた排出口238から第1特図始動口126に向けて排出するものである。この排出口238から排出した遊技球は第1特図始動口126に入球しやすくなっている。
遮蔽手段250は、格子状の左扉250aおよび右扉250bからなり、装飾図柄表示装置110および前面ステージ234の間に配設する。左扉250aおよび右扉250bの上部には、図示しない2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉250aおよび右扉250bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。
遮蔽手段250は、左右扉250a、250bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置110を視認し難いように遮蔽する。左右扉250a、250bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置110の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置110の表示の全てを視認可能である。また、左右扉250a、250bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。
なお、左右扉250a、250bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置110の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置110による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置110を全く視認不可にしてもよい。
<図柄の種類>
次に、図3および図4を用いて、パチンコ機100の特図表示装置114、装飾図柄表示装置110、普図表示装置112が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図3(a)は特図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例では、当り種別を、15R時短有り特別大当り、15R時短有り大当り、2R時短有り特別大当り、2R時短有り大当り、2R時短無し特別大当り、2R時短無し大当り、小当り、外れの8種類としている。従って、本実施例の特図の停止表示態様には、15R時短有り特別大当り図柄である「特図1」と、15R時短有り大当り図柄である「特図2」と、2R時短有り特別大当り図柄である「特図3」と、2R時短有り大当り図柄である「特図4」と、2R時短無し特別大当り図柄である「特図5」と、2R時短無し大当り図柄である「特図6」と、小当り図柄である「特図7」と、外れ図柄である「特図8」の8種類がある。
第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として特図変動遊技を開始した場合には、特図表示装置114は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図の変動表示」を行う。そして、特図の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図変動遊技の当選を報知する場合には「特図1」〜「特図7」のいずれかを停止表示し、特図変動遊技の外れを報知する場合には「特図8」を停止表示する。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
同図(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施例の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置110の左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、15R時短有り大当りを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに15R時短有り大当りに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の数字の装飾図柄の組合せ(例えば、「装飾2−装飾2−装飾2」))を停止表示し、15R時短有り特別大当りを報知する場合には、15R時短有り特別大当りに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の奇数番号数字の装飾図柄の組合せ(例えば、「装飾1−装飾1−装飾1」))を停止表示する。
また、2R時短有り特別大当り、または2R時短有り大当りを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに、2R時短有り特別大当り、または2R時短有り大当りに対応する図柄組合せ(本実施例では、装飾1−装飾3−装飾5)を停止表示し、2R時短無し特別大当り、2R時無し大当り、または小当りを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに、2R時短無し特別大当り、2R時短無し大当り、または小当りに対応する図柄組合せ(本実施例では、装飾1−装飾2−装飾3)を停止表示する。
なお、大当り(15R時短有り大当り、2R時短有り大当り、または2R時短無し大当り)に対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、大当り遊技を開始し、特別大当り(15R時短有り特別大当り、2R時短有り特別大当り、または2R時短無し特別大当り)に対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、特別大当り遊技を開始し、小当りに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、小当り遊技を開始する。また、外れを報知する場合には、同図(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示した後で、保留している装飾図柄の変動表示があれば、その変動表示を開始する。
図4は普図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図1」と、外れ図柄である「普図2」の2種類がある。普図始動口124を球が通過したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として普図変動遊技を開始した場合には、普図表示装置112は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図1」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図2」を停止表示する。
<大当り種別>
次に、特図変動遊技における大当り種別の詳細について説明する。上述のように、本実施例では、大当り種別を、15R時短有り特別大当り、15R時短有り大当り、2R時短有り特別大当り、2R時短有り大当り、2R時短無し特別大当り、2R時短無し大当り、小当り、外れの8種類としている。各大当りまたは小当りに当選した場合、各大当り遊技または小当り遊技が開始される。
なお、以下、大当り遊技および小当り遊技を大当りおよび小当りと略す場合がある。また、本実施例では、小当りも大当りの中の1つとしているため、特に指定せずに大当りと言う場合には、小当りも含まれている。
15R特別大当り遊技および15R大当り遊技においては、15R特別大当り遊技または15R大当り遊技を開始してから所定第1閉鎖時間(例えば、3秒)可変入賞口130の扉部材を閉鎖し、特別開放時間(例えば、30秒)および特別閉鎖時間(例えば、1.5秒)の周期で15回繰り返し扉部材を開閉した後、所定第2閉鎖時間(例えば、0.2秒)閉鎖して15R特別大当り遊技または15R大当り遊技を終了する。
また、2R時短無し特別大当り遊技および2R時短無し大当り遊技においては、2R時短無し特別大当り遊技または2R時短無し大当り遊技を開始してから所定第1閉鎖時間(例えば、3秒)可変入賞口130の扉部材を閉鎖し、所定開放時間(例えば、0.9秒)開放し、所定第2閉鎖時間(例えば、0.2秒)閉鎖し、所定開放時間(例えば、0.9秒)開放し、所定第2閉鎖時間(例えば、0.5秒)閉鎖して2R時短無し特別大当り遊技または2R時短無し大当り遊技を終了する。さらに、本実施例では、小当り遊技における動作も、2R時短無し特別大当り遊技または2R時短無し大当り遊技と同様の動作としている。
なお、小当り遊技は、可変入賞口130の扉部材の開放時間の合計が第1特定時間(例えば、1.8秒)以内であれば開放時間や開放回数を適宜設定可能である。また、2R時短無し特別大当り遊技及び2R時短無し大当り遊技は、可変入賞口130の扉部材の1回の開放時間が第2特定時間(例えば、30秒)以内であれば開放時間を適宜設定可能であり、小当り遊技の1回の開放時間よりも多くしたり短くしたりすることもできる。さらに、所定第1閉鎖時間を設けず(例えば、0秒)、2R時短無し特別大当り遊技、2R時短無し大当り遊技または小当り遊技を開始してからすぐに可変入賞口130の扉部材を開放してもよい。
各大当り遊技および小当りの終了後には、当り種別に基づいた遊技状態が設定される。まず、15R時短有り特別大当り遊技、2R時短有り特別大当り遊技および2R時短無し特別大当り遊技では、大当り遊技終了後の遊技状態が高確率(確変)状態となる。この高確率状態は、次に大当り遊技に当選するまで、または所定変動回数(例えば、100回)特図表示装置114が変動するまで継続する。一方、15R時短有り大当り遊技、2R時短有り大当り遊技、2R時短無し大当り遊技および小当り遊技では、大当り遊技または小当り遊技終了後の遊技状態が低確率(確変無し)状態となる。
また、15R時短有り特別大当り遊技、15R時短有り大当り遊技、2R時短有り特別大当り遊技および2R時短有り大当り遊技では、大当り遊技終了後に、特図変動時間の短縮(例えば、変動時間を5秒から2秒に変更)、普図変動時間の短縮(例えば、変動時間を30秒から5秒に変更)、第2特図始動口128の開放時間の延長(例えば、開放時間を1秒から4秒に変更)からなる時短有り状態となる。この時短有り状態は、次に大当り遊技に当選するまで、または所定変動回数(例えば、100回)特図表示装置が変動するまで継続する。一方、2R時短無し特別大当り遊技、2R時短無し大当り遊技、小当り遊技では、大当り遊技または小当り遊技の終了後に時短有り状態とはならない(時短無し状態)。
従って、本実施例では、15R時短有り特別大当り遊技終了後には、遊技状態が高確率状態且つ時短有り状態となり、15R時短有り大当り遊技終了後には、遊技状態が低確率状態且つ時短有り状態となる。また、2R時短有り特別大当り遊技終了後には、遊技状態が高確率状態且つ時短有り状態となり、2R時短有り大当り遊技終了後には、遊技状態が低確率状態且つ時短有り状態となり、2R時短無し特別大当り遊技終了後には、遊技状態が高確率状態且つ時短無し状態となる。また、2R時短無し大当り遊技および小当り遊技終了後には、遊技状態が低確率状態且つ時短無し状態、すなわち通常状態となる。
なお、15R時短有り特別大当り遊技及び15R時短有り大当り遊技は、遊技者に遊技価値として多量の遊技球を付与するために設定したものであって、可変入賞口130の扉部材の開放回数は15回(15R)に限定されるものではなく、それ以外の回数(例えば、14回以下又は16回以上)であってもよい。
また、2R時短有り特別大当り遊技及び2R時短無し特別大当り遊技は、遊技者に多量の遊技球を付与することなく遊技価値として遊技状態を遊技者に有利な確変状態にするために設定したものであって、可変入賞口130の扉部材の開放回数は2回(2R)に限定されるものではなく、それ以外の回数(例えば、3回以上)であってもよい。
また、本実施例では、15Rの大当り遊技(15R時短有り特別大当り遊技および15R時短有り大当り遊技)の終了後に必ず時短有り状態を付与する構成としたが、これに限定されるものではなく、抽選によって15Rの大当り遊技終了後に時短有り状態を付与するか否かを決定するようにしてもよい。
<制御部>
次に、図5および図6を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、図5は主制御部300、払出制御部550、発射制御部600、電源管理部650の回路ブロック図を示したものであり、図6は第1副制御部400、第2副制御部500の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主に演出の制御を行う第1副制御部400および第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて、主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部550と、遊技球の発射制御を行う発射制御部600と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部650によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する他の制御部についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器314aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路316(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、各始動口124、126、128、一般入賞口122の入り口および可変入賞口130の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ318が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路316および基本回路302に出力するためのセンサ回路320と、特図表示装置114の表示制御を行うための表示回路322と、普図表示装置112の表示制御を行うための表示回路324と、各種状態表示部326(普図保留ランプ116、特図保留ランプ118、高確中ランプ120等)の表示制御を行うための表示回路328と、第2特図始動口128および可変入賞口130を開閉駆動する各種ソレノイド330を制御するためのソレノイド回路332を接続している。
なお、第1特図始動口126に球が入賞したことを球検出センサ318が検出した場合には、センサ回路320は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路316に出力する。この信号を受信したカウンタ回路316は、第1特図始動口126に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口126に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路316は、第2特図始動口128に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口128に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口128に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部550にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部550との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部550との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部550にコマンドを送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部550からは主制御部300にコマンドを送信できないように構成している。
<払出制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部550について説明する。
払出制御部550は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて払出制御部550の全体を制御する基本回路552を備えており、この基本回路552には、CPU554と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM556と、一時的にデータを記憶するためのRAM558と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O560と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ562を搭載している。この基本回路552のCPU554は、水晶発振器564が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路552には、各種センサ568が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を基本回路552に出力するためのセンサ回路570と、各種ランプ572の制御を行うための表示回路574と、払出装置576を駆動するモータの制御を行うためのモータ制御回路578と、基本回路552に供給される電源の電圧を監視するための電圧監視回路580を接続している。
また、払出制御部550は、CRインタフェース部556を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット654および球貸し操作部656との通信を行う。
<発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の発射制御部600、電源管理部650について説明する。
発射制御部600は、払出制御部550が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、操作ハンドル148内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による発射ハンドル148の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆138および発射槌140を駆動する発射モータ602の制御や、貯留皿144から発射レール142に球を供給する球送り装置604の制御を行う。
電源管理部650は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置576等の各装置に供給する。さらに、電源管理部650は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
<第1副制御部、第2副制御部>
次に、図6を用いて、パチンコ機100の第1副制御部400および第2副制御部500について説明する。
第1副制御部400は、主に装飾図柄表示装置110の表示制御を介して遊技台の演出制御を行うもの、第2副制御部500は、主に演出用駆動装置やランプ類の制御を行うものである。第1副制御部400と第2副制御部500は、第1副制御部400の行う演出制御に応じてI/O410及びI/O510を介して相互に通信を行う。
第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンドなどに応じて、P−ROM406に格納された制御プログラムや各種データに基づき第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
第1副制御部400のCPU404は、主制御部300から送信された各種制御データを入力I/O410を介して受信し、受信したコマンドの内容に応じて各種演算処理を行い装飾図柄表示装置110の表示を制御する。CPU404には、さらに、不図示のバスを介して、P−ROM406、RAM408、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)431、VRAM433が接続されている。
P−ROM406は、第1副制御部400全体を制御するためのプログラムや演出用のデータ等を記憶する記憶手段の1つである。RAM408は、CPU404で処理されるプログラムのワークエリアを有し、演出用のデータ等を一時的に記憶する記憶手段の1つである。VDP431は、装飾図柄表示装置110に表示する画像を生成するプロセッサ(GPU、ビデオチップ等とも言う)である。VRAM433は、装飾図柄表示装置110に出力する画像を生成するためのワークエリアが設定された記憶手段の1つである。
VDP431には、VRAM433が接続されると共に、不図示のスケーラおよびトランスミッタを介して、装飾図柄表示装置110が接続されている。スケーラは、VDP431が生成した画像を装飾図柄表示装置110の画素数に合わせて拡大するものであり、トランスミッタは、デジタル画像データをアナログ信号のR(赤)信号、G(緑)信号、B(青)信号に変換して装飾図柄表示装置110に出力するものである。なお、装飾図柄表示装置110には、CPU404によって装飾図柄表示装置110の表示画面の輝度調整を可能とするための輝度調整信号が入力されている。
VRAM433は2つのフレームバッファ1およびフレームバッファ2を含む複数の記憶領域から構成され(図10参照)、このうち一方のフレームバッファの内容を装飾図柄表示装置(液晶表示装置)110で表示させている間に他方のフレームバッファに対してVDP431が描画を行う。
1フレームの表示期間はT1=1/30秒(約33.3ms)であるものとし、VDP431はその半分の1/60秒ごとに第1副制御部400のCPU404に対してVsync割り込み信号を送信する。この表示同期制御は、VDP431の内蔵タイマーによって制御される。
また、第1副制御部400は、装飾図柄表示装置110の表示領域の一部、ないし全部を遮蔽したり、露出させたりする演出用の各種役物を駆動するステッピングモータやソレノイドなどのシャッタデバイス424を駆動するモータ制御回路426を有する。シャッタデバイス424のシャッタの現在位置などの情報はセンサ出力検出回路430を介して検出する。
また、基本回路402は、スピーカ416(及び不図示のアンプ)の制御を行うための音源IC418と接続されるとともに、チャンスボタン146の操作を検出し、演出制御中、チャンスボタン146の操作に応じてチャンスボタン用ランプ146aの点灯/消灯(あるいは点滅など)を制御するとともに、必要であれば装飾図柄表示装置(液晶表示装置)110の表示を変更する制御も行う。
また、第1副制御部400には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する、図示しない起動信号出力回路(リセット信号出力回路)を設けており、CPU404は、この起動信号出力回路から起動信号を入力した場合に、演出制御を開始する。
第2副制御部500は、P−ROM506に格納された制御プログラムや各種データに基づき第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502には、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。この基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、第2副制御部500は、演出用の各種役物を駆動するステッピングモータやソレノイドなどの各種演出用駆動装置524を駆動する演出用駆動装置制御回路526を有する。
さらに、第2副制御部500には、シリアル通信制御回路530を設けており、このシリアル通信制御回路530は、それぞれシリアル通信駆動回路541、571を内蔵する遊技盤用ランプ基板540、及び遊技台枠用ランプ基板570と通信し、これにより、主に遊技台枠側に設けられる各種ランプ561、主に遊技盤側に設けられる各種ランプ562の点灯/消灯(点滅)を制御することができる。
なお、第1副制御部400及び第2副制御部500の動作に必要な電源電圧は電源管理部650を介して供給される。
<主制御部のデータテーブル>
次に、図7および図8を用いて、パチンコ機100の主制御部300のROM306が記憶しているデータテーブルについて説明する。
<大当り判定テーブル>
図7(a)は大当り判定テーブルの一例を、同図(b)は大当り当選時の高確率状態移行判定テーブルの一例を、同図(c)は大当り当選時のラウンド数決定テーブルの一例を、同図(d)は2R大当り当選時の時短状態移行判定テーブルの一例を、それぞれ示した図である。
同図(a)に示す大当り判定テーブルは、RAM308に設けた遊技状態格納領域に記憶している情報(以下、単に「遊技情報」と称する。)の種類と、大当り判定に使用する抽選データ(大当り判定用抽選データ)と、小当り判定に使用する抽選データ(小当り判定用抽選データ)と、を対応付けて記憶したデータテーブルである。
主制御部300の基本回路302は、これらの情報を用いて、特図変動遊技を当選(大当り(特別大当りを含む))とするか、当選(小当り)とするか、不当選(外れ)とするかの決定、すなわち「当り判定」を行う。なお、「遊技情報」は、特図変動遊技を所定の低確率で当選と判定する低確率状態を示す情報、および低確率よりも高い高確率で特図変動遊技を当選と判定する高確率状態を示す情報等を含むが、以下、これらを単に「低確率状態」および「高確率状態」と称する。また、遊技状態格納領域に記憶する情報には別の情報もあるが、これらの情報については後述する。
例えば、遊技状態が低確率状態の場合、取得した特図当選乱数値(乱数値については後述する)が10001〜10187であるときは、特図変動遊技の当選(大当り)と判定し、RAM308に設けた大当りフラグの格納領域に大当りとなることを示す情報を設定する(ここで、大当りの情報をRAM308に設定することを大当りフラグをオンに設定するという)。また、取得した特図当選乱数値が20001〜21092であるときは、特図変動遊技の当選(小当り)と判定し、RAM308に設けた小当りフラグの格納領域に小当りとなることを示す情報を設定する(ここで、小当りの情報をRAM308に設定することを小当りフラグをオンに設定するという)。
また、取得した特図当選乱数値が10001〜10187および20001〜21092以外の数値である場合には、特図変動遊技の外れと判定し、RAM308に設けた大当りフラグおよび小当りフラグの格納領域に外れとなることを示す情報を設定する(ここで、外れの情報をRAM308に設定することを当りフラグをオフに設定するという)。
なお、本実施例では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、低確率状態における大当り判定用抽選データが示す数値範囲は10001〜10187(数値範囲の大きさは187)であるから、低確率状態における大当りの当選確率は、約1/350.4(=187/65536)である。これに対して、高確率状態における大当り判定用抽選データが示す数値範囲は30001〜31092(数値範囲の大きさは1092)であるから、高確率状態における大当りの当選確率は約1/60.0(=1092/65536)であり、大当りの当選確率は、低確率状態よりも高確率状態の方が高くなるように設定している。
また、低確率状態における小当り判定用抽選データが示す数値範囲は20001〜21092(数値範囲の大きさは1092)であるから、低確率状態における小当りの当選確率は、約1/60.0(=1092/65536)である。これに対して、高確率状態における小当り判定用抽選データが示す数値範囲は40001〜41092(数値範囲の大きさは1092)であるから、高確率状態における小当りの当選確率は約1/60.0(=1092/65536)であり、小当りの当選確率は、低確率状態と高確率状態で同一となるように設定している。
<高確率状態移行判定テーブル>
同図(b)に示す大当り時の高確率状態移行判定テーブルは、上述の当り判定の結果、大当りと判定した場合に確変移行判定に使用する抽選データを記憶したデータテーブルである。
主制御部300の基本回路302は、この大当り時の高確率状態移行判定テーブルを用いて、特図変動遊技の終了後に大当り遊技を開始するか、または特別大当り遊技を開始するかの判定、すなわち確変移行判定を行う。例えば、取得した特図乱数値(乱数値については後述する)が、高確率状態に対応する抽選データの数値範囲(64〜127)である場合には、RAM308に設けた確変(確率変動)フラグの格納領域に、特図変動遊技の終了後に特別大当り遊技を開始することを示す情報を設定する(ここで、確変フラグの格納領域に特別大当り遊技開始の情報を設定することを確変フラグをオンに設定するという)。
一方、取得した特図乱数値が、低確率状態に対応する抽選データの数値範囲(0〜63)である場合には、上述の確変フラグの格納領域に、大当り遊技を開始することを示す情報を設定する(ここで、確変フラグの格納領域に大当り遊技開始の情報を設定することを確変フラグをオフに設定するという)。なお、本実施例では、特図乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)、抽選データの移行判定乱数の範囲は64〜127(数値範囲の大きさは64)であるから、大当り判定の結果が当選である場合に確変移行判定の結果を当選にする確率、すなわち特別大当りを開始する確率は1/2(=64/128)である。
<ラウンド数決定テーブル>
同図(c)に示す大当り時のラウンド数決定テーブルは、上述の当り判定の結果、大当りと判定した場合にラウンド数の決定に使用する抽選データを記憶したデータテーブルである。
主制御部300の基本回路302は、この大当り時のラウンド数決定テーブルを用いて、特図変動遊技の終了後に(特別)大当り遊技を15ラウンド(15回)行うか、または特図変動遊技の終了後に(特別)大当り遊技を2ラウンド(2回)行うかの判定、すなわちラウンド数の決定を行う。例えば、取得した乱数値が15Rに対応する抽選データの数値範囲(0〜99)である場合には、RAM308に設けたラウンド数の格納領域に15を設定し、RAM308に設けた15R大当りフラグの格納領域に15R大当りとなることを示す情報を設定する(ここで、15R大当りの情報をRAM308に設定することを15R大当りフラグをオンに設定するという)。
また、取得した乱数値が2Rに対応する抽選データの数値範囲(100〜127)である場合には、RAM308に設けたラウンド数の格納領域に2を設定し、RAM308に設けた2R大当りフラグの格納領域に2R大当りとなることを示す情報を設定する(ここで、2R大当りの情報をRAM308に設定することを2R大当りフラグをオンに設定するという)。
なお、本実施例では、乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)、ラウンド数15に対応する抽選データの範囲は0〜99(数値範囲の大きさは100)であるから、特図変動遊技の終了後に行う(特別)大当り遊技の回数が15ラウンド(15回)になる確率は1/1.28(=100/128)である。また、ラウンド数2に対応する抽選データの範囲は100〜127(数値範囲の大きさは28)であるから、特図変動遊技の終了後に行う(特別)大当り遊技の回数が2ラウンド(2回)になる確率は約1/4.57(=28/128)である。
<時短状態移行判定テーブル>
同図(d)に示す2R大当り当選時の時短状態移行判定テーブルは、上述のラウンド数の決定の結果、ラウンド数が2ラウンドに決定した場合に時短状態移行判定に使用する抽選データを記憶したデータテーブルである。
主制御部300の基本回路302は、この2R大当り当選時の時短状態移行判定テーブルを用いて、2R(特別)大当り遊技の終了後に時短無し状態に移行するか、または2R(特別)大当り遊技の終了後に時短有り状態に移行するか、すなわち時短状態移行判定を行う。例えば、取得した乱数値が時短無し状態に対応する抽選データの数値範囲(0〜63)の場合には、RAM308に設けた移行先遊技状態の格納領域に時短無し状態を設定する(ここで、時短無し状態の情報をRAM308に設定することを時短フラグをオフに設定するという)。また、取得した乱数値が時短有り状態に対応する抽選データの数値範囲(64〜127)の場合には、RAM308に設けた移行先遊技状態の格納領域に時短有り状態を設定する(ここで、時短有り状態の情報をRAM308に設定することを時短フラグをオンに設定するという)。
なお、本実施例では、乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)、時短無し状態に対応する抽選データの範囲は0〜63(数値範囲の大きさは64)であるから、2R(特別)大当り遊技の終了後に時短無し状態に移行する確率は1/2(=64/128)である。また、時短有り状態に対応する抽選データの範囲は64〜127(数値範囲の大きさは64)であるから、2R(特別)大当り遊技の終了後に時短有り状態に移行する確率は1/2(=64/128)である。
<タイマ番号決定テーブル>
図8はタイマ番号決定テーブルの一例を示した図である。このタイマ番号決定テーブルは、特図表示装置114による特図の変動表示を開始してから停止表示をするまでの変動時間を示すタイマ番号を決定するための抽選に使用する抽選データを記憶したデータテーブルである。
主制御部300の基本回路302は、このタイマ番号決定テーブルを用いて、上述の15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、小当りフラグ、時短フラグ、および後述するタイマ乱数の値に基づいて、タイマ番号を決定する。例えば、15R大当りフラグがオフ、2R大当りフラグがオフ、小当りフラグがオフ、時短フラグがオフ、取得したタイマ乱数の値が50000の場合には、タイマ乱数の値は0〜59143の範囲であることから、タイマ番号決定テーブルのそれらの条件に対応する1行目に記憶しているタイマ番号を示すタイマ1、変動時間を示す5、および停止時間を示す0.5を選択し、RAM308に設けたそれぞれの記憶領域に記憶する。
なお、本実施例では、タイマ乱数の値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)であって、15R大当りフラグがオフ、2R大当りフラグがオフ、小当りフラグがオフ、時短フラグがオフの場合は、タイマ1のタイマ乱数の範囲は0〜59143(数値範囲の大きさは59144)であるから、タイマ番号としてタイマ1(変動時間5秒、停止時間0.5秒、リーチなし)を選択する確率は59144/65536である。また、タイマ番号として、タイマ2(変動時間10秒、停止時間0.5秒、ノーマルリーチ)を選択する確率は4250/65536、タイマ3(変動時間20秒、停止時間0.5秒、ロングリーチ)を選択する確率は800/65536、タイマ4(変動時間40秒、停止時間0.5秒、マルチラインリーチ)を選択する確率は250/65536である。
一方、15R大当りフラグがオン、2R大当りフラグがオフ、小当りフラグがオフ、時短フラグがオンまたはオフの場合は、タイマ2のタイマ乱数の範囲は0〜15535(数値範囲の大きさは15536)であるから、タイマ番号としてタイマ2(変動時間10秒、停止時間0.5秒、ノーマルリーチ)を選択する確率は15535/65536である。また、タイマ番号として、タイマ3(変動時間20秒、停止時間0.5秒、ロングリーチ、ノーマルリーチ(再変動))を選択する確率は9000/65536、タイマ4(変動時間40秒、停止時間0.5秒、マルチラインリーチ)を選択する確率は38000/65536、タイマ5(変動時間50秒、停止時間0.5秒、全回転リーチ)を選択する確率は3000/65536である。
<第1副制御部のデータテーブル>
次に、図9〜図12を用いて、パチンコ機100の第1副制御部400のP−ROM406が記憶しているデータテーブルについて説明する。
<変動番号選択テーブル>
図9(a)は上述の当りフラグがオフの場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を、同図(b)は上述の15R大当りフラグがオンの場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を、同図(c)は上述の2R大当りフラグがオンで時短フラグがオフの場合、または小当りフラグがオンの場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を、同図(d)は上述の2R大当りフラグがオンで時短フラグがオンの場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を、それぞれ示したものである。
これらの変動番号選択テーブルは、装飾図柄表示装置110における演出表示態様を決定するためのデータテーブルであり、上述のタイマ番号、確変フラグ、および後述する変動決定用乱数の値に基づいた変動番号の決定に使用する。なお、変動番号選択テーブルの「変動形態」の項目に対応する列には、変動番号に対応する変動形態を参考までに記載しており、例えば、変動番号の変動11を選択した場合には、後述する変動形態「ロングリーチ」で装飾図柄表示装置110の表示制御を行い、変動番号の変動19を選択した場合には、後述する変動形態「全回転リーチ」で装飾図柄表示装置110の表示制御を行うことを示している。
例えば、上述の当りフラグがオフ、タイマ番号がタイマ1、確変フラグがオン(またはオフ)の場合には、同図(a)に示す、当りフラグがオフの場合の変動番号選択テーブルを参照する。この場合、タイマ番号=タイマ1に対応する変動決定用乱数値の数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)であるから、変動番号として、100%(=128/128)の確率で、すなわち取得した変動決定用乱数値に関わらず変動1を選択し、RAM408に設けている変動番号記憶領域に、選択結果が変動1であることを示す情報を記憶する。
また、上述の15R大当りフラグがオン、タイマ番号がタイマ2、確変フラグがオフの場合には、同図(b)に示す、15R大当りフラグがオンの場合の変動番号選択テーブルを参照する。この場合、タイマ番号=タイマ2、確変フラグ=オフに対応する変動決定用乱数値の数値範囲は0〜47(数値範囲の大きさは48)と48〜127(数値範囲の大きさは80)の2種類があるから、変動番号として、48/128の確率で変動6を選択し、80/128の確率で変動7を選択する。
<図柄決定テーブル>
図10〜図12は、上述の変動番号選択テーブルを用いて決定した変動番号、および後述する図柄決定用乱数の値に基づいて装飾図柄表示装置110に仮停止させる仮停止図柄の組合せ、および停止表示させる停止図柄の組合せをそれぞれ決定するための図柄決定テーブルの一例を示した図である。なお、仮停止図柄の組合せは、図柄が停止図柄の組合せとなる前に一時的に停止する仮の停止図柄の組合せを示しており、停止図柄の組合せは、最終的に停止する停止図柄の組合せを示している。
より詳細には、図10(a)は変動番号が変動1である場合に使用し、仮停止および停止させる装飾図柄の組合せの種類を決定するための図柄決定テーブルの一例を、同図(b)は変動2〜変動5に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(c)は変動6、10、13、14、18に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(d)は変動7に対応する図柄決定テーブルの一例を示したものである。また、図11(a)は変動9に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(b)は変動11、15、16、19に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(c)は変動8、17、20に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(d)は変動12に対応する図柄決定テーブルの一例を、それぞれ示したものである。また、図12(a)は変動21に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(b)は変動22に対応する図柄決定テーブルの一例を、それぞれ示したものである。
また、図10(a)および(b)に示す、変動1〜変動5に対応する図柄決定テーブルは、上述の当りフラグがオフの場合に選択するテーブルであり、図10(c)および(d)に示す、変動6、10、13、14、18、7に対応する図柄決定テーブルは、上述の15R大当りフラグがオンで確変フラグがオフの場合に選択するテーブルである。
また、図11(a)〜(d)に示す、変動9、11、15、16、19、8、17、20、12に対応する図柄決定テーブルは、上述の15R大当りフラグがオンで確変フラグもオンの場合に選択するテーブルである。
また、図12(a)に示す、変動21に対応する図柄決定テーブルは、上述の2R大当りフラグがオンで確変フラグがオン(またはオフ)で時短フラグがオフの場合、または上述の小当りフラグがオンの場合に選択するテーブルであり、図12(b)に示す、変動22に対応する図柄決定テーブルは、上述の2R大当りフラグがオンで確変フラグがオン(またはオフ)で時短フラグがオンの場合に選択するテーブルである。
第1副制御部400の基本回路402は、例えば、変動番号が変動6である場合には、図10(c)に示す図柄決定テーブルを参照する。この場合、変動6に対応する図柄決定用乱数値(乱数値については後述する)の数値範囲は、0〜25(数値範囲の大きさは26)、26〜51(数値範囲の大きさは26)、52〜77(数値範囲の大きさは26)、78〜102(数値範囲の大きさは25)、103〜127(数値範囲の大きさは25)の5種類があるから、停止図柄の組合せとして、それぞれ約1/5の確率で、「装飾2−装飾2−装飾2」、「装飾4−装飾4−装飾4」、「装飾6−装飾6−装飾6」、「装飾8−装飾8−装飾8」、または「装飾10−装飾10−装飾10」のいずれかを選択する。
<主制御部メイン処理>
次に、図13(a)および(b)を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。同図(a)は、主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割り込みマスクの設定、I/Oポート310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT313への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施例では、WDT313に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS102では、WDT313のカウンタの値をクリアし、WDT313による時間計測を再始動する。
ステップS103では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路336が、電源管理部650から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS102に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS104に進む。
ステップS104では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタ・タイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS105では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)にはステップS107に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS108に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けた操作部を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS107に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)は、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。
そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS107に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS106に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS107に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS107に進む。
ステップS106では、復電時処理を行う。復電時処理の詳細については後述する。
ステップS107では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割り込み禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。
ステップS108では、割り込み禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。また、この基本乱数初期値更新処理の終了後に割り込み許可の設定を行ってステップS109に進む。
ステップS109では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割り込み処理を行っている間を除いて、ステップS108およびS109の処理を繰り返し実行する。
<復電時処理>
次に、図13(b)を用いて、上記主制御部メイン処理におけるステップS106の復電時処理について説明する。なお、同図は復電時処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタを読み出し、スタックポインタに再設定する。ステップS202では、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定する。
ステップS203では、RAM308に設けられた送信情報記憶領域に、正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、電源遮断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する主制御部タイマ割り込み処理のステップS315において、第1副制御部400へ送信される。ステップS204では、割り込み許可の設定を行う。
この復電時処理を実行した後に、CPU304が再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割り込み処理(後述)に分岐する直前に行った(上記主制御部メイン処理におけるステップS108、ステップS109内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。
<主制御部タイマ割り込み処理>
次に、図14(a)および(b)を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割り込み処理について説明する。同図(a)は、主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施例では約2msに1回)でタイマ割り込み信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割り込み信号を契機として主制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。
ステップS301では、タイマ割り込みスタート処理を行う。このタイマ割り込みスタート処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS302では、WDT313のカウント値が初期設定値(本実施例では32.8ms)を超えてWDT割り込みが発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施例では、主制御部タイマ割り込みの周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS303では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述のガラス枠154が開放状態または閉鎖状態のいずれの状態であるかを検出するためのガラス枠開放センサ、上述の下皿150が球で一杯になったか否かを検出するための下皿満タンセンサ、内枠が開放状態または閉鎖状態のいずれの状態であるかを検出するための内枠開放センサ、および複数の球検出センサを含む各種センサ318の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
本実施例では、前々回のタイマ割り込み処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割り込み処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS303では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が一致するか否かを判定する。そして、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施例では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、入賞口(一般入賞口122、可変入賞口130)や始動口(第1特図始動口126、第2特図始動口128)への入球、または普図始動口124の通過があったと判定する。
例えば、一般入賞口122への入球を検出する球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口122へ入球したと判定し、以降の一般入賞口122への入球に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口122への入球に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
ステップS304およびステップS305では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS108で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する普図当選乱数値および特図乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。なお、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。
ステップS306では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS307では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置112に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特別図柄表示装置114に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS308では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口(一般入賞口122、第1、第2特図始動口126、128、および可変入賞口130)に入賞(入球)があった場合に、RAM308に入賞口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS309では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1、第2特図始動口126、128に入賞があり、且つ、保留している特図変動遊技の数が4未満である場合には、入賞した始動口に対応するカウンタ回路316bのカウンタ値記憶用レジスタから値を特図当選乱数値として取得する。また、上述の特図乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図乱数値として取得し、RAM308に設けた乱数値記憶領域に特図当選乱数値と共に記憶する。
また、普図始動口124を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が2未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた上述の特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより第1、第2特図始動口126、128、普図始動口124、または可変入賞口の入賞(入球)を検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、第1、第2特図始動口126、128、普図始動口124、および可変入賞口130の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
ステップS310では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部550に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS311では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動中(後述する普図汎用タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、上述の普図1の態様となるように普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、上述の普図2の態様となるように普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行うと共に、その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により普図の停止表示を行い、普図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口128の羽根部材の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間を経過したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、普図の状態を非作動中に設定する。普図の状態が非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS312に移行するようにしている。
ステップS312では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口128の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。
また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置112に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
ステップS313では、特図状態更新処理を行う。この特図状態更新処理は、特図の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図変動中(後述する特図汎用タイマの値が1以上)における特図状態更新処理では、特図表示装置114を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。
また、特図変動表示時間が経過したタイミング(特図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、15R大当りフラグがオンで確変フラグがオンの場合には特図表示装置114に、上述の特図1、15R大当りフラグがオンで確変フラグがオフの場合には特図表示装置114に、上述の特図2、2R大当りフラグがオンで確変フラグがオンで時短フラグがオンの場合には特図表示装置114に、上述の特図3、2R大当りフラグがオンで確変フラグがオフで時短フラグがオンの場合には特図表示装置114に、上述の特図4、2R大当りフラグがオンで確変フラグがオンで時短フラグがオフの場合には特図表示装置114に、上述の特図5、2R大当りフラグがオンで確変フラグがオフで時短フラグがオフの場合には特図表示装置114に、上述の特図6、小当りフラグがオンの場合には特図表示装置114に、上述の特図7、当りフラグがオフの場合には、上述の特図8の態様となるように特図表示装置114を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。
その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により特図の停止表示をおこない、特図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。また、コマンド設定送信処理(ステップS315)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に02Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、大当りフラグがオンの場合には、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS315)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に04Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の開放期間(例えば、15R大当りの場合は30秒間)だけ、可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS315)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に10Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば、15R大当りの場合は1.5秒間)だけ、可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS315)で一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に20Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(15R大当りフラグがオンの場合は15ラウンド、2R大当りフラグがオンの場合は2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS315)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に08Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、特図の状態を非作動中に設定する。特図の状態が非作動中の場合における特図状態更新処理では、何もせずに次のステップS314に移行するようにしている。
ステップS314では、特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理では、特図変動遊技および可変入賞口130の開閉制御を行っておらず(特図の状態が非作動中)、且つ、保留している特図変動遊技の数が1以上である場合に、上記図7(a)の大当り判定テーブル、同図(b)の大当り当選時の高確率状態移行判定テーブル、同図(c)の大当り当選時のラウンド数決定テーブル、同図(d)の2R大当り当選時の時短状態移行判定テーブル、上記図8のタイマ番号決定テーブルなどを使用した各種抽選のうち、最初に当り判定を行う。
具体的には、ステップS303で乱数値記憶領域に記憶した特図当選乱数値が、大当り判定用抽選データが示す数値範囲(低確率状態では10001〜10187、高確率状態では30001〜31092)であるときは、特図変動遊技の当選(大当り)と判定して大当りフラグをオンに設定する。また、特図当選乱数値が、小当り判定用抽選データが示す数値範囲(低確率状態では20001〜21092、高確率状態では40001〜41092)であるときは、特図変動遊技の当選(小当り)と判定して小当りフラグをオンに設定する。また、特図当選乱数値が、大当り判定用抽選データおよび小当り判定用抽選データが示す数値範囲以外の数値である場合には、特図変動遊技の外れと判定して当りフラグをオフに設定する。
なお、保留している特図変動遊技の数は、RAM308に設けた特図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している特図変動遊技の数から1を減算した値を、この特図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また、当り判定に使用した乱数値を消去する。
大当りフラグにオンを設定した場合には、次に確変移行判定を行う。具体的には、ステップS309で乱数値記憶領域に記憶した特図乱数値が、高確率状態に対応する抽選データの数値範囲(64〜127)である場合には、確変フラグをオンに設定し、特図乱数値が、低確率状態に対応する抽選データの数値範囲(0〜63)である場合には、確変フラグをオフに設定する。
大当りフラグにオンを設定した場合には、次にラウンド数の決定を行う。具体的には、取得した乱数値が15Rに対応する抽選データの数値範囲(0〜99)である場合には、15R大当りフラグをオンに設定し、取得した乱数値が2Rに対応する抽選データの数値範囲(100〜127)である場合には、2R大当りフラグをオンに設定する。
ラウンド数が2ラウンドに決定した場合には、次に時短状態移行判定を行う。具体的には、取得した乱数値が、時短無し状態に対応する抽選データの数値範囲(0〜63)の場合には、時短フラグをオフに設定し、取得した乱数値が、時短有り状態に対応する抽選データの数値範囲(64〜127)の場合には、時短フラグをオンに設定する。
大当り判定の結果に関わらず、次にタイマ番号を決定する処理を行う。具体的には、上述の特図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を特図タイマ乱数値として取得する。上述の15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、小当りフラグ、時短フラグ、および取得した特図タイマ乱数値を含むタイマ乱数の数値範囲に対応するタイマ番号を選択し、RAM308に設けた所定のタイマ番号格納領域に記憶する。さらに、そのタイマ番号に対応する変動時間と停止時間を、特図変動表示時間として、上述の特図表示図柄更新タイマに記憶し、コマンド設定送信処理(ステップS315)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に01Hを送信情報(一般情報)として追加記憶してから処理を終了する。
また、ステップS314では、高確率状態または時短有り状態を開始してからの特図表示装置114の変動回数を計数すると共に、RAM308に設けた変動回数カウンタに当該計数値を記憶する。変動回数カウンタの値が、予め設定された所定変動回数(例えば、100回)になった場合には、変動回数カウンタの値をクリアすると共に、遊技状態を高確率状態または時短有り状態から低確率状態または時短無し状態に変更する(確変フラグまたは時短フラグをオフにセットする)。さらに、コマンド設定送信処理(ステップS315)で遊技状態を示す情報を含む遊技状態コマンドを第1副制御部400に送信するように設定する。
ステップS315では、第1副制御部400に送信する各種コマンドの設定および送信処理を行う。ここでは、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理、一般コマンド回転停止設定送信処理、一般コマンド入賞演出設定送信処理、一般コマンド終了演出設定送信処理、一般コマンド大入賞口開放設定送信処理および一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を含む各種コマンドの設定送信処理を行う。また、上記復電時処理のステップS203において正常復帰コマンドがセットされている場合は、この正常復帰コマンドを第1副制御部400に送信する処理を行う。
図15は、主制御部300から第1副制御部400へ送信されるコマンドの出力内容の例を示した図である。主制御部300から第1副制御部へ送信されるコマンドには、同図に示す、遊技状態、特図保留数、大当り種別、特図作動状態、大当りラウンド数、演出種別、入賞スイッチ情報、デバイス情報および特図状態などを示す情報のいずれか1つまたは複数が含まれている。
例えば、復帰コマンド(正常復帰コマンド)には、RAMクリアスイッチが押されたか否かの情報、および大当り中か否かの情報に加えて、遊技状態、特図保留数、大当り種別、特図作動状態および大当りラウンド数を示す情報が含まれている。また、基本コマンドには、入賞スイッチ情報および特図保留数を示す情報が含まれ、デバイスコマンドには、デバイス情報を示す情報が含まれ、遊技状態コマンドには、特図状態、大当り種別および遊技状態を示す情報が含まれている。また、図柄変動開始コマンドには、大当り種別および演出種別を示す情報が含まれ、図柄変動停止コマンドには、大当り種別を示す情報が含まれ、可変入賞口開放コマンドおよび可変入賞口閉鎖コマンドには、大当りラウンド数を示す情報が含まれている。
これらの出力内容のうち、遊技状態は、通常状態(低確率状態且つ時短無し状態)、時短状態(低確率状態且つ時短有り状態)、確変時短状態(高確率状態且つ時短有り状態)、確変(時短無し)状態(高確率状態且つ時短無し状態)のいずれかを示している。
なお、主制御部300のCPU304は、上述のように、上記主制御部タイマ割り込み処理の特図関連抽選処理(ステップS314)において特図表示装置114が変動するごとにRAM308に設けた変動回数カウンタを更新し、変動回数カウンタの値が所定変動回数となるまで確変時短状態、時短状態、又は確変(時短無し)状態を継続する。CPU304は、この所定のカウンタの値が所定変動回数となった場合、カウンタの値をクリアするとともに遊技状態を通常状態に変更する。そして、CPU304は、上記主制御部タイマ割り込み処理のコマンド設定送信処理(ステップS315)において特図の停止、大当り遊技の開始、大当り遊技の終了等のタイミングで遊技状態コマンドを第1副制御部400に送信する。第1副制御部400は、この遊技状態コマンドに基づいて、高確率状態や時短有り状態の終了、大当り遊技の開始/終了を判定する。
また、特図保留数は、特図変動遊技の保留数として保留0〜4のいずれかを示しており、大当り種別は、外れ、15R時短有り大当り、15R時短有り特別大当り、2R時短有り大当り、2R時短有り特別大当り、2R時短無し大当り、2R時短無し特別大当り、小当りのいずれかを示しており、特図作動状態は、特図表示装置114の作動状態として作動なし、変動中、表示確定中のいずれかを示している。
また、大当りラウンド数は、現在のラウンド数として1〜15のいずれかを示しており、演出種別は、ステップS314で決定されたタイマ番号としてタイマ1〜5のいずれかを示しており、入賞スイッチ情報は、第1特図始動口スイッチ(第1特図始動口126への入賞の有無)、第2特図始動口スイッチ(第2特図始動口128への入賞の有無)、可変入賞口スイッチ(可変入賞口130への入賞の有無)を示しており、デバイス情報は、ガラス枠154開放の有無、内枠開放の有無、下皿150満タンの有無、スイッチ断線(各種センサ318の断線)の有無のいずれかを示しており、特図状態は、特図停止、大当り開始、大当り終了のいずれかを示している。
なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報(コマンド)は16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(00Hの場合は基本コマンド、01Hの場合は図柄変動開始コマンド、04Hの場合は図柄変動停止コマンド、05Hの場合は入賞演出開始コマンド、06Hの場合は終了演出開始コマンド、07Hの場合は大当りラウンド数指定コマンド、08Hの場合は遊技状態コマンド、0EHの場合は復帰コマンド、0FHの場合はRAMクリアコマンドをそれぞれ示すなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報はコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、大当りフラグの値、確変フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、大当りフラグの値、確変フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、確変フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば確変フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口126への入賞の有無、第2特図始動口128への入賞の有無、可変入賞口130への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンド種別に01H、コマンドデータにRAM308に記憶している上述の15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、小当りフラグ、時短フラグ(以下、これらのフラグを各種フラグと称する場合がある)、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンド種別に04H、コマンドデータにRAM308に記憶している各種フラグの値などを示す情報を設定する。
また、上述の一般コマンド入賞演出設定送信処理では、コマンド種別に05H、コマンドデータにRAM308に記憶している入賞演出期間中に装飾図柄表示装置110、スピーカ416、各種ランプ(561、562)などに出力する演出制御情報、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンド種別に06H、コマンドデータにRAM308に記憶している演出待機期間中に装飾図柄表示装置110、スピーカ416、各種ランプ(561、562)などに出力する演出制御情報、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンド種別に07H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンド種別に08H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
図14に戻って、ステップS316では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS317では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS303において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無、内枠開放エラーの有無、または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラー、内枠開放エラー、または下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無、内枠開放エラーの有無、または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド330を駆動して第2特図始動口128や、可変入賞口130の開閉を制御したり、表示回路322、324、328を介して普図表示装置112、特図表示装置114、各種状態表示部326などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS310)で設定した出力予定情報を出力ポート310を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS318では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS320に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS319に進む。
ステップS319では、タイマ割り込みエンド処理を行う。このタイマ割り込みエンド処理では、ステップS301で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行う。
ステップS320では、後述する電断時処理を行う。
<電断時処理>
次に、図14(b)を用いて、上記主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS320の電断時処理について説明する。なお、同図は電断時処理の流れを示すフローチャートである。
本実施例では、主制御部300のRAM308の一部領域は、不揮発性領域であり、この不揮発性領域は、上記主制御部メイン処置の初期化処理(ステップS107)においても初期化されない。RAM308の不揮発性領域には、スタックポインタ退避領域およびチェックサム退避領域が設けられている。
ステップS401では、上記スタックポインタ退避領域に、CPU304のスタックポインタ(SP)の値を退避する。ステップS402では、RAM308の不揮発性領域に設けられた復帰フラグを立てる(オンする)。
ステップS403では、電源遮断の直前におけるRAM308のチェックサムの値を算出し、上記チェックサム退避領域に、その値を退避する。また、ここでは、復電時に電断時の状態に復帰するため、RAM308に設けられた各レジスタの値をRAM308の不揮発性領域に復帰データとして退避する。退避する情報としては、遊技状態、特図保留数、大当り種別、特図作動状態などがある。
ステップS404では、主制御部300に設けられたI/Oポート310の状態をデータオフ状態にする初期化を行う。ステップS405では、RAM308への書き込みを禁止する設定を行う。そして、主制御部タイマ割り込み処理に復帰した後に、電源断を迎える。
<第1副制御部メイン処理>
次に、図16(a)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する副制御部メイン処理について説明する。なお、同図は第1副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400には、電源が投入されるとリセット信号を出力するリセット信号出力回路を設けている。このリセット信号を入力した基本回路402のCPU404は、リセット割り込みによりリセットスタートしてP−ROM406に予め記憶した制御プログラムに従って処理を実行し、まず、ステップS501で各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化などを行う。また、ステップS501では、後述のVsync変数を0にリセットする。
ステップS502では、主制御部300から送信された演出コマンドを入力するコマンド入力処理を行う。コマンド入力処理の詳細については後述する。
ステップS503では、RAM408などに割り当てたVsync変数が2以上か否かを判定する。前述のように、VDP431は、1フレーム区間に相当する所定時間T1=1/30s(約33.3ms)のその半分の1/60秒ごとに第1副制御部400のCPU404に対してVsync割り込み信号を送信するが、このVsync変数は、図16(b)のVsync割り込み処理によって1ずつインクリメントされる。
即ち、図16(b)のVsync割り込み処理に示すように、VDP431からのVsync割り込みが発生すると、CPU404はステップS401において、Vsync変数を1、インクリメントする。
従って、ステップS503においてVsync変数≧2であるか否かを判定することは、1フレーム区間に相当する所定時間T1=1/30sに相当する時間が経過したか否かの判定と同等である。ステップS503が否定された場合にはステップS502に戻り、コマンド入力処理を繰り返す。ステップS503が肯定された場合、即ち、1フレーム区間T1=1/30sに相当する時間が経過した場合には、ステップS504以降において、1フレーム区間で実行すべき演出制御を行う。
ステップS504では、Vsync変数を0にリセットする。ステップS505では、主制御部300から送信された演出コマンドに従って、装飾図柄表示装置110の表示、スピーカ416、シャッタデバイス424、各種ランプ(561、562)などを制御するための演出データを更新する。
ステップS506では、演出データに基づき音源IC418及びスピーカ416を制御し、音出力処理を行う。ステップS507では、入賞、さらに抽選状態に応じて制御される装飾図柄表示装置110の表示状態に応じてチャンスボタン146の操作状態を検出し、チャンスボタン用ランプ146aをチャンスボタン146の操作状態に適した点灯/消灯(点滅)状態に制御する。
ステップS508では、入賞、さらに抽選状態に応じて制御される装飾図柄表示装置110の表示状態に同期して、モータ制御回路426及びセンサ出力検出回路430を用いてシャッタデバイス424を動作させる。
ステップS509では、主制御部300から送信された演出コマンドに従って、第2副制御部500において各種演出用駆動装置524、各種ランプ(561、562)などを駆動するための制御コマンドを送信する。
ステップS310では、VDP431、VRAM433、P−ROM506を用いた表示制御処理を実行し、ステップS502に戻る。第1副制御部400のCPU404は、後述するVsync割り込み処理、ストローブ処理、チャンスボタン割り込み処理、コマンド入力処理による中断を除いて、以後、ステップS502〜S510の処理を繰り返し実行する。
<Vsync割り込み処理>
次に、図16(b)を用いて、第1副制御部400のVsync割り込み処理について説明する。なお、同図はVsync割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
上述のように、VDP431からのVsync割り込みが発生すると、図16(b)に示すように、CPU404はステップS601において、Vsync変数を1、インクリメントする。
<ストローブ割り込み処理>
次に、図16(c)を用いて、第1副制御部400のストローブ割り込み処理について説明する。なお、同図はストローブ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このストローブ割り込み処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ割り込み処理のステップS701では、主制御部300が出力した演出コマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けた上記コマンド記憶領域に記憶する。
<チャンスボタン割り込み処理>
次に、図16(d)を用いて、第1副制御部400のチャンスボタン割り込み処理について説明する。なお、同図はチャンスボタン割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このチャンスボタン割り込み処理は、第1副制御部400がチャンスボタン検出回路によってチャンスボタン146の操作を検出した場合に実行する処理である。チャンスボタン割り込み処理のステップS801では、RAM408の検知カウンタ記憶領域に記憶している、チャンスボタン146の押下回数を計測するための検知カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の検知カウンタ記憶領域に記憶する。
<コマンド入力処理>
次に、図16(e)を用いて、上記第1副制御部メイン処理におけるコマンド入力処理(ステップS502)について説明する。同図はコマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS901では、コマンド記憶領域の内容を確認し、未処理のコマンドが残っているか否かを判断する。そして、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っている場合にはステップS902に進み、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っていない場合には処理を終了して第1副制御部メイン処理に復帰する。
ステップS902では、コマンド記憶領域に記憶している未処理コマンドのうちの次に処理するべき未処理コマンドの種類に基づいて、後述する図16(f)に示す変動パターン選択処理、同図(g)に示す図柄停止処理、図17および図18に示す遊技状態変化処理、ならびに図19に示す演出復帰処理などを行う。
未処理コマンドに基づく処理は他にも備えている。例えば、大当り中に可変入賞口130の開放制御を開始するたびに主制御部300が出力し、大当り開始後の可変入賞口130の開放回数を示す情報を含むラウンド開始コマンドが未処理コマンドである場合に行うラウンド開始処理等である。なお、上記ラウンド開始処理では未処理コマンドに含まれている上記大当り開始後の可変入賞口130の開放回数を示す情報を抽出し、RAM408の記憶領域に記憶する。その他の処理は、ここでは割愛する。
<変動パターン選択処理>
次に、図16(f)を用いて、変動パターン選択処理について説明する。なお、同図は変動パターン選択処理の流れを示すフローチャートである。
副制御部404のCPU404は、RAM408のコマンド記憶領域に記憶している未処理コマンドが、上述の図柄変動開始コマンドである場合に変動パターン選択処理を実行する。ステップS1001では、未処理コマンドに含まれている上記大当りフラグの値、確変フラグの値、およびタイマ番号を抽出し、RAM408のそれぞれの記憶領域に記憶する。また、変動番号選択テーブル、図柄決定テーブルを参照して演出データ(本実施例では変動番号、仮停止図柄・停止図柄の組合せ等)を選択し、これをRAM408に設けた記憶領域に記憶した後、処理を終了する。
<図柄停止処理>
次に、図16(g)を用いて、図柄停止処理について説明する。なお、同図は図柄停止処理の流れを示すフローチャートである。
副制御部404のCPU404は、RAM408のコマンド記憶領域に記憶している未処理コマンドが、上述の図柄変動停止コマンドである場合に図柄停止処理を実行する。ステップS1101では、上記図柄記憶領域に記憶している停止図柄の組合せを構成する3つの装飾図柄を装飾図柄表示装置110の左、中、右図柄表示領域110a〜110cの3つの表示領域に表示するように設定して処理を終了する。
<遊技状態変化処理>
次に、図17および図18を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する遊技状態変化処理について説明する。なお、これらの図は遊技状態変化処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400のCPU404は、RAM408のコマンド記憶領域に記憶している未処理コマンドが、特図停止時や大当り開始/終了時に主制御部300から送信される遊技状態コマンドである場合に、この遊技状態変化処理を実行する。
まず、図17において、ステップS1201では、遊技状態コマンドに示されている特図状態が大当り開始であるか否か、すなわち大当りが開始されるか否かを判定する。遊技状態コマンドの特図状態が大当り開始である場合はステップS1202に進み、そうでない場合はステップS1203に進む。ステップS1202では、大当り中に実行する演出である大当り中演出を設定する。
ステップS1203では、遊技状態コマンドに示されている特図状態が大当り終了であるか否か、すなわち大当りが終了されるか否かを判定する。遊技状態コマンドの特図状態が大当り終了である場合はステップS1204に進み、そうでない場合はステップS1211(図18参照)に進む。
ステップS1204では、遊技状態コマンドに示されている大当り種別が、15R時短有り特別大当りまたは2R時短有り特別大当りであるか否か、すなわち、大当り終了後の遊技状態が高確率状態(確変状態)且つ時短有り状態となるか否かを判定する。遊技状態コマンドの大当り種別が15R時短有り特別大当りまたは2R時短有り特別大当りである場合はステップS1205に進み、そうでない場合はステップS1206に進む。ステップS1205では、高確率状態且つ時短有り状態において実行する演出である確変演出を設定する。
ステップS1206では、遊技状態コマンドに示されている大当り種別が、15R時短有り大当りまたは2R時短有り大当りであるか否か、すなわち、大当り終了後の遊技状態が低確率状態且つ時短有り状態となるか否かを判定する。遊技状態コマンドの大当り種別が15R時短有り大当りまたは2R時短有り大当りである場合はステップS1207に進み、そうでない場合はステップS1208に進む。ステップS1207では、低確率状態且つ時短有り状態において実行する演出である時短演出を設定する。
ステップS1208では、遊技状態コマンドに示されている大当り種別が2R時短無し特別大当りであるか否か、すなわち、大当り終了後の遊技状態が高確率状態且つ時短無し状態となるか否かを判定する。遊技状態コマンドの大当り種別が2R時短無し特別大当りである場合はステップS1210に進む。そうでない場合、すなわち、遊技状態コマンドの大当り種別が2R時短無し大当りまたは小当りであり、大当り終了後の遊技状態が低確率状態且つ時短無し状態(通常状態)となる場合はステップS1209に進む。
ステップS1209では、RAM408に設けた特定演出フラグをオンにセットする。ステップS1210では、特定演出(詳細は後述する)を設定する。従って、本実施例では、2R時短無し特別大当り終了後の高確率状態且つ時短無し状態、ならびに2R時短無し大当りおよび小当り終了後の通常状態において、この特定演出が実行されることとなる。
次に、図18において、ステップS1211では、特定演出フラグがオンであるか否かを判定する。特定演出フラグがオンである場合はステップS1212に進み、そうでない場合はステップS1216に進む。ステップS1212では、RAM408に設けた特定演出用カウンタの値を1、インクリメントする。遊技状態変化処理は、大当り開始/終了以外では、特図の停止ごとに送信される遊技状態コマンドを受信した場合に実行される。従って、特定演出用カウンタは特図の変動が何回行われたかをカウントするものとなっている。
ステップS1213では、特定演出用カウンタの値が予め設定された特図表示装置114の所定変動回数であるか否かを判定する。特定演出用カウンタの値が所定変動回数である場合はステップS1214に進み、そうでない場合は処理を終了する。
なお、本実施例では、この所定変動回数は、高確率状態が継続する所定変動回数と同一(例えば、100回)に設定されている。従って、2R時短無し特別大当り終了後の時短無しの確変状態、ならびに2R時短無し大当りおよび小当り終了後の通常状態では、いずれも同一の変動回数の間、特定演出が継続されることとなる。このように、本実施例では、特定演出中の遊技状態が時短無しの確変状態であるか通常状態であるかを、遊技者が判別できないようにしている。
ステップS1214では、特定演出フラグをオフにセットする。ステップS1215では、特定演出用カウンタの値を初期値(0)にリセットする。
ステップS1216では、遊技状態コマンドに示された遊技状態と、後述するステップS1218においてRAM408に記憶した遊技状態が異なるか否か、すなわち遊技状態が変化したか否かを判定する。遊技状態コマンドの遊技状態とRAM408に記憶した遊技状態が異なる場合はステップS1217に進み、そうでない場合は処理を終了する。
ステップS1217では、通常状態で実行される演出である通常演出を設定する。従って、各遊技状態に基づいて実行されていた各演出(高確率状態且つ時短有り状態における確変演出、低確率状態且つ時短有り状態における時短演出、および高確率状態且つ時短無し状態における特定演出)は、遊技状態の終了(通常状態への変更)に伴って終了し、以後、通常演出が実行されることとなる。一方、2R時短無し大当りまたは小当りに基づき、2R時短無し大当りまたは小当り終了後の通常状態において実行されていた特定演出は、特定演出用カウンタの値が所定変動回数に達したことに基づいて終了し、以後、通常演出が実行されることとなる。
図17に戻って、ステップS1218では、遊技状態コマンドに示された遊技状態を、RAM408の所定の領域に記憶して処理を終了する。
<演出復帰処理>
次に、図19を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する演出復帰処理について説明する。なお、同図は演出復帰処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400のCPU404は、RAM408のコマンド記憶領域に記憶している未処理コマンドが、大当り中状態、大当りラウンド数(1〜15)、可変入賞口の状態(開放中または閉鎖中)を示す情報が含まれる正常復帰コマンドである場合に、この演出復帰処理を実行する。
ステップS1301では、正常復帰コマンドに示されている遊技状態が大当り中であるか否かを判定する。すなわち、ここでは、電断時の遊技状態が大当り中であるか否かを判定し、大当り中である場合はステップS1302に進み、そうでない場合はステップS1303に進む。ステップS1302では、復電後に実行する演出として大当り中演出を設定して処理を終了する。
ステップS1303では、正常復帰コマンドに示されている遊技状態が確変時短状態であるか否かを判定する。すなわち、ここでは、電断時の遊技状態が高確率(確変)状態且つ時短有り状態であるか否かを判定し、高確率状態且つ時短有り状態である場合はステップS1304に進み、そうでない場合はステップS1305に進む。ステップS1304では、復電後に実行する演出として確変演出を設定して処理を終了する。
ステップS1305では、正常復帰コマンドに示されている遊技状態が時短状態であるか否かを判定する。すなわち、ここでは、電断時の遊技状態が低確率状態且つ時短有り状態であるか否かを判定し、低確率状態且つ時短有り状態である場合はステップS1306に進み、そうでない場合はステップS1307に進む。ステップS1306では、復電後に実行する演出として時短演出を設定して処理を終了する。
ステップS1307では、正常復帰コマンドに示されている遊技状態が確変(時短無し)状態であるか否かを判定する。すなわち、ここでは、電断時の遊技状態が高確率(確変)状態且つ時短無し状態であるか否かを判定し、高確率状態且つ時短無し状態である場合はステップS1308に進む。そうでない場合、すなわち電断時の遊技状態が低確率状態且つ時短無し状態(通常状態)である場合はステップS1309に進む。ステップS1308では、復電後に実行する演出として特定演出を設定して処理を終了する。
ステップS1309では、復電後に実行する演出として通常演出を設定して処理を終了する。従って、本実施例では、電断時に通常演出を実行していた場合だけでなく、電断時に2R時短無し大当りまたは小当りに基づく特定演出を実行していた場合にも、復電時に通常演出が設定され、実行されることとなる。
<第2副制御部メイン処理>
次に、図20を用いて、第2副制御部500のCPU504が実行する第2副制御部メイン処理について説明する。なお、同図は第2副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400の場合と同様、リセット信号を入力した第2副制御部500の基本回路502のCPU504は、リセット割り込みによりリセットスタートしてP−ROM506に予め記憶した制御プログラムに従って処理を実行し、まず、ステップS1401で各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化などを行う。
ステップS1402では、第1副制御部400が送信(第1副制御部メイン処理のステップS509)する演出コマンドを検出する。第1副制御部400からの演出コマンドを受信した場合には、当該コマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。そして、ステップS1403及びS1404において、受信した演出コマンドに基づく演出制御を行う。
ステップS1403では、上記コマンド記憶領域に記憶した演出コマンドに基づき、シリアル通信制御回路530、遊技盤用ランプ基板540、及び遊技台枠用ランプ基板570を介して遊技盤用ランプ561、遊技台枠用ランプ562の点灯/消灯(点滅)を制御する。
ステップS1404では、上記コマンド記憶領域に記憶した演出コマンドに基づき、演出用駆動装置制御回路526を介して演出用の各種役物を駆動するステッピングモータやソレノイドなどの各種演出用駆動装置524を駆動する。
<演出例>
次に、図21(a)および(b)を用いて、2R時短無し特別大当り、2R時短無し大当りまたは小当りにおける演出例について説明する。なお、同図(a)は2R時短無し特別大当り、2R時短無し大当りまたは小当りにおける変動表示演出開始から特定演出終了までの流れの一例を示した図であり、同図(b)は2R時短無し特別大当り、2R時短無し大当りまたは小当りにおける可変入賞口130の開放態様および演出態様の一例を示した図である。
<変動表示演出>
同図(a)に示す変動表示演出では、主制御部300のCPU304は、例えば、特図変動遊技の結果、2R時短無し特別大当りに当選したと判定した場合(上述の2R大当りフラグがオン、確変フラグがオン、時短フラグがオフの場合)に、上記主制御部タイマ割り込み処理の特図状態更新処理(ステップS313)において、特図表示装置114を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す特図変動表示を開始するとともに、第1副制御部400に対して所定のコマンドを送信する。
この所定のコマンドを受信した第1副制御部400は、上記図8のタイマ番号決定テーブルを参照し、2R大当りフラグがオン、確変フラグがオン、時短フラグがオフに対応する演出データ(タイマ番号1、変動時間5秒、停止時間0.5秒、変動態様リーチなし)を取得する。なお、本実施例では、特図変動遊技の結果、2R時短無し大当りに当選したと判定した場合(上述の2R大当りフラグがオン、確変フラグがオフ、時短フラグがオフの場合)、または、特図変動遊技の結果、小当りに当選したと判定した場合(上述の小当りフラグがオンの場合)にも、同一の演出データ(タイマ番号1、変動時間5秒、停止時間0.5秒、変動態様リーチなし)を取得する。
また、第1副制御部400は、上記図9(c)の2R大当りフラグがオンで時短フラグがオフの場合に使用する変動番号選択テーブルを参照し、タイマ番号1に対応する変動番号21を選択した後、上記図12(a)の変動21に対応する図柄決定テーブルを参照し、変動番号21に対応する停止図柄の組合せ(装飾1−装飾2−装飾3)を取得する。なお、本実施例では、特図変動遊技の結果、2R時短無し大当りに当選したと判定した場合(上述の2R大当りフラグがオン、確変フラグがオフ、時短フラグがオフの場合)、または小当りに当選したと判定した場合(上述の小当りフラグがオンの場合)にも、上記図9(c)の同一の変動番号選択テーブルを参照し、タイマ番号1に対応する変動番号21を選択した後、上記図12(a)の変動21に対応する図柄決定テーブルを参照し、変動番号21に対応する停止図柄の組合せ(装飾1−装飾2−装飾3)を取得する。
続いて、第1副制御部400は、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信した場合に、装飾図柄表示装置110を用いて、取得した演出データに従って装飾図柄の変動表示(この例では、変動時間5秒、変動態様リーチなしの変動表示)を行う。
<停止表示演出>
続いて、同図(a)に示す停止表示演出では、主制御部300のCPU304は、特図変動表示時間(この例では、5秒)が経過したタイミングで開始する特図状態更新処理において、上述の特図5の態様となるように、特図表示装置114を構成する7セグメントLEDの停止表示を所定の期間(この例では、先に取得した停止時間である0.5秒間)継続し、特図変動遊技の結果を遊技者に報知するとともに、第1副制御部400に対して図柄変動停止コマンドを送信する。
この図柄変動停止コマンドを受信した第1副制御部400は、装飾図柄表示装置110を用いて、取得した停止図柄の組合せ(この例では、装飾1−装飾2−装飾3)に従って装飾図柄の停止表示を行う。
<開放演出>
続いて、同図(a)および(b)に示す開放演出では、主制御部300のCPU304は、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理において、所定の入賞演出期間(この例では、3秒間)、すなわち装飾図柄表示装置110による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。なお、この入賞演出期間中は、主制御部300のCPU304は、第2可変入賞口131を閉鎖状態に保持するとともに、第1副制御部400に所定のコマンド送信することによって、大当りを開始することを遊技者に報知する画像(この例では、主人公である殿のキャラクタと、侍のキャラクタが決闘を行い、殿が勝利する動画)を装飾図柄表示装置110を用いて表示させる。
続いて、主制御部300のCPU304は、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理において、所定の開放期間(この例では、0.9秒間)、可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を開放状態(球進入可能状態)に保持する信号を出力する。
続いて、主制御部300のCPU304は、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理において、所定の閉鎖期間(この例では、0.2秒間)、可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を閉鎖状態(球進入不可能状態)に保持する信号を出力する。
続いて、主制御部300のCPU304は、可変入賞口130の扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(この例では、2回(2ラウンド))繰り返し、終了したタイミングで開始する特図状態更新処理において、所定の終了演出期間(例えば、0.5秒間)、すなわち装飾図柄表示装置110による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
最後に、主制御部300のCPU304は、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理において、特図表示装置114を構成する7セグメントLEDを消灯する。なお、2R時短無し(特別)大当り、または小当りにおける開放演出中は、上述の停止表示演出における態様(特図5の点灯)と消灯を繰り返すように7セグメントLEDを制御しているが、例えば、上述の停止表示演出における態様(特図5の点灯)を継続したり、7セグメントLEDをすべて点灯または消灯したり、すべての点灯とすべての消灯を繰り返すように制御したりしてもよい。
なお、小当り遊技は、可変入賞口130の扉部材の開放時間の合計が第1特定時間(例えば、1.8秒)以内であれば扉部材の開放時間や開放回数を適宜設定可能である。また、2R時短無し(有り)特別大当り遊技および2R時短無し(有り)大当り遊技は、可変入賞口130の扉部材の1回の開放時間が第2特定時間(例えば、30秒)以内であれば開放時間を適宜設定可能であり、小当り遊技の1回の開放時間よりも多くしたり短くしたりすることもできる。また、第1閉鎖時間を設けず(例えば、0秒)、小当り遊技を開始(開放演出を開始)してからすぐに可変入賞口130の扉部材を開放してもよい。
<特定演出>
同図(a)に示す特定演出では、主制御部300のCPU304は、大当り遊技または小当り遊技が終了したタイミングで開始する上記主制御部タイマ割り込み処理のコマンド設定送信処理(ステップS315)において、遊技状態コマンドを第1副制御部400に送信する。遊技状態コマンドを受信した第1副制御部400のCPU404は、上記遊技状態変化処理のステップS1210において特定演出を設定し、これに基づいて、装飾図柄表示装置110その他を用いた特定演出を、開放演出の後に開始する。
この特定演出では、装飾図柄表示装置110に「勝負モード」というメッセージを表示すると共に殿のキャラクタと他のキャラクタが決闘(勝負)を行う様子の画像を表示し、装飾図柄の変動表示を行う場合にはこれらの画像に重ねて装飾図柄の変動表示を行う。本実施例では、このように通常演出とは異なる特定演出を行うことで、遊技者に高確率状態であるかもしれないという期待感を抱かせ、遊技意欲を持続させるようにしている。なお、この特定演出は、上述のように、いずれかの大当りまたは小当りに当選するか、または特図表示装置114の変動回数が所定変動回数に達するまで継続される。
このように、本実施例では、2R時短無し特別大当り遊技、2R時短無し大当り遊技、小当り遊技における演出及び可変入賞口130の開放終了後の演出(特定演出)を共通にしている。このため、例えば、2R時短無し特別大当り終了後の特定演出中に小当りに当選し、該当選による可変入賞口の開放(小当り遊技)終了後に所定変動回数特図表示装置が変動した場合、可変入賞口の開放(小当り遊技)を挟んで特定演出が所定変動回数よりも多く行われることとなる。このようにすることで、2R時短無し特別大当り遊技終了後に所定変動回数特図表示装置が変動して高確率状態から低確率状態となった後も、特定演出が行われている間は高確率状態が継続しているかもしれないという期待感を遊技者に抱かせ、遊技を継続させることができる。
また、2R時短無し特別大当り終了後の特定演出中に2R時短無し大当りに当選し、該当選による可変入賞口の開放(2R時短無し大当り遊技)終了後に所定変動回数特図表示装置が変動した場合にも、可変入賞口の開放(2R時短無し大当り遊技)を挟んで特定演出が所定変動回数よりも多く行われることとなる。この場合にも、2R時短無し特別大当り遊技終了後に特定演出を開始し、2R時短無し大当りに当選して高確率状態から低確率状態となった後も、特定演出が行われている間は遊技者に期待感を抱かせ、遊技を継続させることができる。
なお、説明は省略するが、本実施例では、2R時短有り特別大当り遊技、2R時短有り大当り遊技における演出も共通にしている。
<電源遮断から復帰する場合の演出>
次に、図22(a)および(b)を用いて、2R時短無し特別大当り、2R時短無し大当りまたは小当りに基づく特定演出中に電源が遮断され、その後に復帰する場合について説明する。なお、同図(a)は2R時短無し特別大当りに基づく特定演出中に電源が遮断され、その後に復帰する場合の各種状態の流れを示した図であり、同図(b)は2R時短無し大当りまたは小当りに基づく特定演出中に電源が遮断され、その後に復帰する場合の各種状態の流れを示した図である。
同図(a)に示されるように、2R時短無し特別大当りに当選した場合、2R時短無し特別大当り遊技において可変入賞口130が所定の態様で開放される。また、2R時短無し特別大当り遊技の終了に伴って確変フラグがオンにセットされ、遊技状態が高確率状態且つ時短無し状態となると共に、特定演出が実行される。なお、2R時短無し特別大当り遊技の終了後は、時短フラグはオフのままである。
上述のように、主制御部300のCPU304は、電源遮断後に復帰する場合、電断時処理のステップS403においてRAM308の不揮発領域に退避させた各レジスタの値を、復電時処理のステップS202において各レジスタに再設定する。これにより、電断時の確変フラグおよび時短フラグの状態は、復電後も維持される。
従って、2R時短無し特別大当りに基づく特定演出中に電源が遮断された場合、復電後も確変フラグがオン、時短フラグがオフの状態、すなわち高確率状態且つ時短無し状態が維持される。これにより、第1副制御部400のCPU404は、復電後の演出復帰処理のステップS1308において特定演出を設定し、特定演出を実行することとなる。
一方、同図(b)に示されるように、2R時短無し大当りまたは小当りに当選した場合、2R時短無し特別大当り遊技または小当り遊技において可変入賞口130が所定の態様で開放される。そして、2R時短無し特別大当り遊技または小当り遊技の終了に伴って特定演出が実行されるが、確変フラグおよび時短フラグはオフのままである。
従って、2R時短無し大当りまたは小当りに基づく特定演出中に電源が遮断された場合、復電後も確変フラグがオフ、時短フラグがオフの状態、すなわち通常状態が維持される。これにより、第1副制御部400のCPU404は、復電後の演出復帰処理のステップS1309において通常演出を設定し、通常演出を実行することとなる。
このように、本実施例では、復電後に遊技者に有利な遊技状態(高確率状態)に復帰する場合のみ、電断時に実行していた特定演出を復電後に実行し、復電後に遊技状態が通常状態に復帰する場合には、電断時に実行していた特定演出ではなく通常演出を復電後に実行するようになっている。
このため、本実施例に係るパチンコ機100では、例えば遊技店の開店時に電源を投入した場合に、復電後に特定演出が実行されるか、通常演出が実行されるかによって遊技者に有利な状態(高確率状態)に復帰したか否かを容易に判別可能となっている。
なお、復電後に大当り状態、高確率状態且つ時短有り状態および低確率状態且つ時短有り状態に復帰する場合も遊技者に有利な状態に復帰することとなるが、これらの場合は、大当り中演出、確変演出および時短演出がそれぞれ実行されるため、遊技者に有利な状態に復帰したか否かを容易に判別可能である。すなわち、本実施例に係るパチンコ機100では、復電後に通常演出以外の演出が実行されるか否かによって、遊技者に有利な遊技状態に復帰したか否かを容易に判別することができるようになっている。
以上説明したように、本実施例に係るパチンコ機100は、遊技者に有利となる第1遊技状態(本実施例では、2R時短無し特別大当り遊技終了後の高確率状態且つ時短無し状態)、および遊技者に有利とならない第2遊技状態(本実施例では、2R時短無し大当り遊技または小当り遊技終了後の通常状態)を発生させる遊技状態発生手段(本実施例では、主に主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS314の特図関連抽選処理)と、第1遊技状態または第2遊技状態において特定演出状態を発生させる特定演出状態発生手段(本実施例では、主に遊技状態変化処理および演出復帰処理)と、電源投入時に電源遮断時の状態に復帰させる復帰手段(本実施例では、主に主制御部メイン処理におけるステップS106の復電時処理)と、を備え、復帰手段が復帰させる電源遮断時の状態が第1遊技状態であった場合、特定演出状態発生手段は特定演出状態を発生させ、復帰手段が復帰させる電源遮断時の状態が第2遊技状態であった場合、特定演出状態発生手段は特定演出状態を発生させない。
これにより、遊技店の開店前の電源投入時に特定演出が実行されていた場合、そのパチンコ機100が高確率状態且つ時短無し状態であることを容易に認識することができるため、遊技店員は確実に高確率状態且つ時短無し状態にあるパチンコ機100を初期化することができる場合がある。また、電源投入時に通常状態(低確率状態且つ時短無し状態)にあるパチンコ機100は特定演出を実行しないため、通常状態にあるパチンコ機100を初期化する必要がなくなり、遊技店員の作業負担を軽減させることができる場合がある。
また、パチンコ機100は、遊技盤102の遊技領域104の所定領域(本実施例では、第1特図始動口126および第2特図始動口128)を遊技球が通過したことに基づいて所定の抽選を行う抽選手段(本実施例では、主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS314の特図関連抽選処理)と、遊技球が進入可能な球進入可能状態と進入不可能な球進入不可能状態とに変化可能な可変入賞口130と、をさらに備え、遊技状態発生手段は、抽選手段の抽選結果が第1の結果(本実施例では、2R時短無し特別大当り)の場合、可変入賞口130を所定態様で球進入可能状態とする遊技者に有利な第3遊技状態(本実施例では、2R時短無し特別大当り遊技)を発生させると共に第3遊技状態の終了後に第1遊技状態を発生させ、抽選手段の抽選結果が第2の結果(本実施例では、2R時短無し大当りまたは小当り)の場合、第3遊技状態(本実施例では、2R時短無し大当り遊技または小当り遊技)を発生させると共に第3遊技状態の終了後に第2遊技状態を発生させ、特定演出状態発生手段は、第3遊技状態の終了後に特定演出状態を発生させる。
これにより、高確率状態且つ時短無し状態は大当り遊技終了後に特定演出と共に開始されるため、大当り遊技終了後に特定演出が開始されることによって、遊技者は高確率状態が開始されたかもしれないと期待することができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる場合がある。
また、特定演出状態は、現在の遊技状態が遊技者に有利な遊技状態である可能性が高いことを示唆するものである。これにより、遊技店員は、電源投入時にパチンコ機100が特定演出を実行中であることに基づいてそのパチンコ機100が高確率状態且つ時短無し状態であることを容易に認識することができるため、確実に高確率状態且つ時短無し状態にあるパチンコ機100を初期化することができる場合がある。また、遊技者は、現在の遊技状態が遊技者に有利な遊技状態(高確率状態)である可能性が高いことを認識することができ、遊技者の興趣を向上させることができる場合がある。
次に、図26〜35を用いて、本発明の実施例3について説明する。本実施例は、本発明をスロットマシン1000に提供したものである。以下、本実施例に係るスロットマシン1000について説明する。
<全体構成>
まず、図26を用いて、本実施例1に係るスロットマシン1000の全体構成について説明する。なお、同図はスロットマシン1000の外観斜視図を示したものである。
スロットマシン1000は、略箱状の本体1101と、この本体1101の前面開口部に取り付けられた前面扉1102とを有して構成されている。スロットマシン1000の本体1101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が所定コマ数だけ配置されたリールが3個(左リール1110、中リール1111、右リール1112)収納され、スロットマシン1000の内部で回転できるように構成されている。各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール1110〜1112が構成されている。リール1110〜1112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓1113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール1110〜1112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施例では、3個のリールをスロットマシン1000の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
また、図柄表示窓1113の外枠には、点滅や点灯などの点灯制御によって、後述する有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED(図示省略)が配置されている。
さらに、スロットマシン1000内部において各々のリール1110〜1112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間を、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン1114上に表示されるようにリール1110〜1112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ1120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、スロットマシン1000に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本の入賞ライン1114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン1114の数については5本に限定されるものではない。
スタートランプ1121は、リール1110〜1112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ1122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ1123は、内部抽選において、特定の入賞役(例えば、BB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ1124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器1125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器1126は、メダル投入時のエラー表示や、ビッグボーナスゲーム中(BBゲーム中)の遊技回数、所定の入賞役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器1127は、スロットマシン1000に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ1128は、演出用のランプである。
メダル投入ボタン1130、1131は、スロットマシン1000に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例においては、メダル投入ボタン1130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン1131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口1134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン1130又は1131により電子的に投入することもできるし、メダル投入口1134から実際のメダルを投入することもできる。精算ボタン1132は、スロットマシン1000に電子的に貯留されたメダル及びベットされたメダルを精算し、メダル払出口1155よりメダル受皿1156に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン1133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。
スタートレバー1135は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口1134に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー1135を操作すると、これを契機としてリール1110〜1112が回転し、遊技が開始される。ストップボタン1137〜1139は、スタートレバー1135の操作によって回転を開始したリール1110〜1112に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール1110〜1112に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン1137〜1139を操作すると対応するいずれかのリール1110〜1112が停止することになる。
ドアキー孔1140は、スロットマシン1000の前面扉1102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口1155は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿1156は、メダル払出口1155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿1156は、本実施例1では発光可能な受皿を採用している。
上部ランプ1150、サイドランプ1151、中央ランプ1152、腰部ランプ1153、下部ランプ1154は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。演出装置1190は、例えば開閉自在な扉(シャッター)1163が前面に取り付けられた液晶表示装置を含み、この演出装置1190には、例えば小役告知等の各種の情報が表示される。音孔1160は、スロットマシン1000内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。タイトルパネル1162には、スロットマシン1000を装飾するための図柄が描かれる。
<制御部>
次に、図27および図28を用いて、このスロットマシン1000の制御部の回路構成について詳細に説明する。
スロットマシン1000の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部1300と、主制御部1300より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部1400と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、図27を用いて、スロットマシン1000の主制御部1300について説明する。なお、同図は主制御部1300の回路ブロック図を示したものである。
主制御部1300は、主制御部1300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU1310や、CPU1310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路1314は、水晶発振器1311から発振されたクロックを分周してCPU1310に供給する回路である。例えば、水晶発振器1311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU1310は、クロック補正回路1314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU1310には、センサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割り込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路1315がバスを介して接続されている。CPU1310は、電源が投入されると、データバスを介してROM1312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路1315に送信する。タイマ回路1315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU1310に送信する。CPU1310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU1310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路1315の分周値を1/256、ROM1312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
さらに、CPU1310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているROM1312や、一時的なデータを保存するためのRAM1313が接続されている。これらのROM1312やRAM1313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400においても同様である。また、CPU1310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース1360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース1360を介して、スタートレバーセンサ1321、ストップボタンセンサ1322、メダル投入ボタンセンサ1323、精算スイッチセンサ1324、メダル払い出しセンサ1326、電断判定回路1327の状態を検出し、各センサを監視している。
メダル投入センサ1320は、メダル投入口1134に投入されたメダルを検出するためのセンサである。スタートレバーセンサ1321はスタートレバー1135の操作を検出するためのセンサである。ストップボタンセンサ1322はストップボタン1137〜1139のいずれかが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検出するためのセンサである。メダル投入ボタンセンサ1323はメダル投入ボタン1130、1131のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検出するためのセンサである。精算スイッチセンサ1324は、精算ボタン1132に設けられており、精算ボタン1132が一回押されると、貯留されているメダル及びベットされているメダルが精算されて払い出されることになる。メダル払い出しセンサ1326は、払い出されるメダルを検出するためのセンサである。電断判定回路1327は、スロットマシン1000に供給される電源の遮断を検出するための回路である。
CPU1310には、更に、入力インタフェース1361、出力インタフェース1370、1371がアドレスデコード回路1350を介してアドレスバスに接続されている。CPU1310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース1361には、インデックスセンサ1325が接続されている。インデックスセンサ1325は、各リール1110〜1112の取付台の所定位置に設置されており、リール1110〜1112に設けた遮光片がこのインデックスセンサ1325を通過するたびにハイレベルになる。CPU1310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。出力インタフェース1370には、リールを駆動させるためのモータを制御するリールモータ駆動部1330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口1155から払出すための装置。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部1331と、遊技ランプ1340(具体的には、入賞ライン表示ランプ1120、スタートランプ1121、再遊技ランプ1122、告知ランプ1123、メダル投入ランプ1124等)と、7セグメント(SEG)表示器1341(払出枚数表示器1125、遊技情報表示器1126、貯留枚数表示器1127等)が接続されている。
また、CPU1310には、乱数発生回路1317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路1317は、水晶発振器1311及び水晶発振器1316から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU1310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。CPU1310のデータバスには、副制御部1400にコマンドを送信するための出力インタフェース1371が接続されている。主制御部1300と副制御部1400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部1300は副制御部1400へコマンドを送信するが、副制御部1400から主制御部1300へ何らかのコマンド等を送信することはできない。
<副制御部>
次に、図28を用いて、スロットマシン1000の副制御部1400について説明する。なお、同図は副制御部1400の回路ブロック図を示したものである。
副制御部1400は、主制御部1300より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部1400の全体を制御する演算処理装置であるCPU1410や、CPU1410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路1414は、水晶発振器1411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU1410に供給する回路である。
また、CPU1410にはタイマ回路1415がバスを介して接続されている。CPU1410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM1412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路1415に送信する。タイマ回路1415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU1410に送信する。CPU1410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU1410には、副制御部1400の全体を制御するための命令及びデータ、ライン表示LEDの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM1412や、データ等を一時的に保存するためのRAM1413が各バスを介して接続されている。
さらに、CPU1410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース1460が接続されており、入出力インタフェース1460には、図柄表示窓1113の外枠に配設され、点滅や点灯などの点灯制御によって有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED1420、前面扉1102の開閉を検出するための扉センサ1421、RAM1413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ1422が接続されている。
CPU1410には、データバスを介して主制御部1300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース1461が接続されており、入力インタフェース1461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU1410のデータバスとアドレスバスには、音源IC1480が接続されている。音源IC1480は、CPU1410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC1480には、音声データが記憶されたROM1481が接続されており、音源IC1480は、ROM1481から取得した音声データをアンプ1482で増幅させてスピーカ1483から出力する。CPU1410には、主制御部1300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路1450が接続されており、アドレスデコード回路1450には、主制御部1300からのコマンドを受信するための入力インタフェース1461、時計IC1423、7セグメント表示器1440への信号を出力するための出力インタフェース1472等が接続されている。
時計IC1423が接続されていることで、CPU1410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器1440は、スロットマシン1000の内部に設けられており、たとえば副制御部1400に設定された所定の情報を遊技店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース1470には、デマルチプレクサ1419が接続されている。デマルチプレクサ1419は、出力インタフェース1470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ1419は、CPU1410から受信されたデータに応じて上部ランプ1150、サイドランプ1151、中央ランプ1152、腰部ランプ1153、下部ランプ1154、リールパネルランプ1128、タイトルパネルランプ1170、払出口ストロボ1171を制御する。タイトルパネルランプ1170は、タイトルパネル1162を照明するランプであり、払出口ストロボ1171は、メダル払い出し口1155の内側に設置されたストロボタイプのランプである。なお、CPU1410は、扉・液晶画面制御部1490への信号送信は、デマルチプレクサ1419を介して実施する。扉・液晶画面制御部1490は、液晶表示装置1157及び扉1163を制御する制御部である。
<図柄配列>
次に、図29を用いて、上述の各リール1110〜1112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール1110、中リール1111、右リール1112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール1110〜1112には、同図の右側に示す複数種類(本実施例では、8種類)の図柄が所定コマ数(本実施例では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール1110〜1112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施例では、左リール1110の番号1のコマには「BB1図柄」、中リール1111の番号0のコマには「CHANCE図柄(チャンス図柄)」、右リール1112の番号2のコマには「リプレイ図柄」がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、スロットマシン1000の入賞役の種類について説明する。
スロットマシン1000の入賞役には、特別役1(BB1)と、特別役2(BB2)と、特別役3(RB)と、小役1〜3(ベル、スイカ、チェリー)と、再遊技役1、2(チャンス、リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。また、本実施例において、特別役1(BB1)はボーナス役1(BB1)と言うことがあり、特別役2(BB2)はボーナス役2(BB2)と言うことがあり、特別役3(RB)はボーナス役3(RB3)と言うことがある。また、これら特別役1〜3を総称してボーナス役と言うことがある。
本実施例における入賞役のうち、特別役1(BB1)、特別役2(BB2)および特別役3(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技役1(チャンス)、再遊技役2(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく前回遊技で投入した枚数と同じ枚数のメダルを投入したものとする再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施例における「入賞役」には、作動役である、特別役1(BB1)、特別役2(BB2)、特別役3(RB)および再遊技役1(チャンス)、再遊技役2(リプレイ)が含まれる。
また、「入賞」とは、入賞役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されることをいうが、本実施例における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1(BB1)、特別役2(BB2)、特別役3(RB)、再遊技役1(チャンス)、再遊技役2(リプレイ)への入賞が含まれる。
「特別役1(BB1)、特別役2(BB2)」(以下、特別役1(BB1)および特別役2(BB2)を「ビッグボーナス(BB)」と総称する場合がある)は、入賞によりビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「BB1図柄−BB1図柄−BB1図柄」、BB2が「BB2図柄−BB2図柄−BB2図柄」である。
また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM313の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組合せ「BB1図柄−BB1図柄−BB1図柄」、BB2に対応する図柄組合せ「BB2図柄−BB2図柄−BB2図柄」が、有効ライン上に揃って入賞する状態にある。
「特別役3(RB)」(以下、特別役3(RB)を「レギュラーボーナス」と称する場合がある。)は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「RB図柄−RB図柄−RB図柄」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに自動的に開始させる設定としてもよい。
なお、本実施例では、上述したビッグボーナス遊技(BB遊技)およびレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を合わせて特別遊技又は単にボーナス遊技と言うことがある。また特別遊技は、通常遊技よりも遊技媒体の獲得率が高く、遊技者に有利な遊技状態である。
「小役1(ベル)、小役2(スイカ)、小役3(チェリー)」(以下、単に「ベル」、「スイカ」、「チェリー」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、ベルが「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」、スイカが「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」、チェリーが「チェリー図柄−ANY−ANY」である。また、対応する払出枚数は、ベルが15枚、スイカが5枚、チェリーが2枚である。
なお、「チェリー図柄−ANY−ANY」の場合、左リール1110の図柄が「チェリー図柄」であればよく、中リール1111と右リール1112の図柄はどの図柄でもよいことを示している。
「再遊技役1(チャンス)、再遊技役2(リプレイ)」(以下、単に「チャンス」、「リプレイ」と称する場合がある)は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。対応する図柄組合せは、チャンスが「CHANCE図柄−CHANCE図柄−CHANCE図柄」、リプレイが「リプレイ図柄−リプレイ図柄−リプレイ図柄」である。
なお、本実施例では、小役1(ベル)、小役2(スイカ)、小役3(チェリー)、再遊技役1(チャンス)、および再遊技役2(リプレイ)を一般役と言う。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン1000の遊技状態の種類について説明する。
本実施例では、スロットマシン1000の遊技状態は、通常遊技状態と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の特別役(ボーナス役)内部当選遊技と、BB遊技とRB遊技を含むボーナス遊技と、再遊技変動遊技と、に大別することができる。
<通常遊技状態>
通常遊技状態の内容は特に限定されないが、例えば、内部抽選の結果が概ねハズレとなり、遊技者が複数回の遊技を行った場合に遊技中に獲得できるメダルの総数が、遊技中に投入したメダルの総数に満たないような遊技状態をいい、本実施例では、後述する特別役(ボーナス役)内部当選遊技、ボーナス遊技、および再遊技変動遊技以外の遊技状態をいう。この通常遊技状態では、BB1、BB2またはRBに内部当選した場合(重複役による内部当選を含む)に特別役(ボーナス役)内部当選遊技に移行する。また、再遊技変動遊技が終了した場合には、通常遊技状態に移行する。
<特別役(ボーナス役)内部当選遊技>
この特別役(ボーナス役)内部当選遊技は、特別役に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが可能となっている遊技状態をいう。この特別役(ボーナス役)内部当選遊技は、通常遊技状態において、BB1、BB2またはRBに内部当選した場合(重複役による内部当選を含む)、または後で説明する再遊技変動遊技において、BB1、BB2またはRBのいずれかの特別役に内部当選した場合(重複役による内部当選を含む)で、且つ所定の遊技数(本実施例では、100ゲーム)を消化した場合に移行する。また、BB1、BB2またはRBに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に終了し、入賞した特別役(特別役1〜3)の種類に応じて、次に説明するBB遊技(BB1遊技、BB2遊技)やRB遊技に移行する。
<BB遊技>
BB遊技の内容は特に限定されないが、遊技者にとって通常遊技状態よりも利益の大きい遊技状態であり、本実施例では、遊技中に獲得するメダルの総数が、遊技中に投入したメダルの総数を超えるような遊技状態をいう。BB遊技の一つであるBB1遊技は、特別役(ボーナス役)内部当選遊技においてBB1に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に移行し、後述するRB遊技を繰返し実行可能な遊技状態である。また、BB遊技の一つであるBB2遊技は、特別役(ボーナス役)内部当選遊技においてBB2に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に移行し、後述するRB遊技を繰返し実行可能な遊技状態である。
また、BB遊技(BB1遊技またはBB2遊技)は、遊技中に予め定められた所定の数(例えば、351枚)を超えるメダルが払い出された場合に終了し、再遊技変動遊技に移行する。但し、BB遊技中のRB遊技の開始条件は、RB遊技を開始する役(例えば、リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<RB遊技>
RB遊技の内容は特に限定されないが、遊技者にとって通常遊技状態よりも利益の大きい遊技状態であり、本実施例では、遊技中に獲得するメダルの総数が、遊技中に投入したメダルの総数を超えるような遊技状態をいう。RB遊技は、特別役(ボーナス役)内部当選遊技においてRBに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に移行する。また、RB遊技は、遊技中に予め定められた所定の数(例えば、104枚)を超えるメダルが払い出された場合に終了し、再遊技変動遊技に移行する。但し、予め定めた所定の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」、「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた所定の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた所定の数(例えば8回)の入賞があった場合に終了するようにしてもよい。
<再遊技変動遊技>
再遊技変動遊技の内容は特に限定されないが、本実施例では、再遊技役の内部当選確率を、通常遊技状態における再遊技役(例えば、再遊技役1(リプレイ))の内部当選確率(本実施例では、約1/7.3)よりも上昇させる変動を行う遊技状態である。再遊技変動遊技状態は、BB遊技状態またはRB遊技状態において、遊技中に予め定められた所定の数を超えるメダルが払い出された場合に移行する。また、再遊技変動遊技状態では、所定の遊技数(本実施例では、100ゲーム)を消化した場合に通常遊技状態に移行し、BB1、BB2またはRBのいずれかの特別役に内部当選した場合(重複役による内部当選を含む)で、且つ所定の遊技数(本実施例では、100ゲーム)を消化した場合に特別役(ボーナス役)内部当選遊技に移行する。なお、本実施例では、再遊技変動遊技をリプレイタイム(RT)とも言う。
<主制御部メイン処理>
次に、図30を用いて、主制御部1300のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部1300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
遊技の基本的制御は、主制御部1300のCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、CPU1310が同図のメイン処理を繰り返し実行する。
ステップS1501では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU1310のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割り込みマスクの設定、RAM1313に記憶する各種変数の初期設定、ウォッチドックタイマ(WDT)への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップS1502では、WDTのカウンタの値をクリアし、WDTによる時間計測を再始動する。
ステップS1503では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電断判定回路1327が、主制御部1300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU1310が電源の遮断を検知した場合)にはステップS1502に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU1310が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1504に進む。
ステップS1504では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述するタイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をタイマ回路1315に設定する処理、RAM1313の書き込みを許可する設定等を行う。
ステップ1105では、設定キーセンサの状態に基づいて設定キーを受け付けているか否かを判断する。そして、設定キーを受け付けている場合にはステップS1506の設定変更処理に進み、設定キーを受け付けていない場合にはステップS1507に進む。
ステップS1506では、設定変更処理を行う。この設定変更処理では、最初に、機能限定ウェイトの設定を解除すると共に、割込み許可の設定を行った後、設定値の変更を行う。
ステップS1507では、電断前(電源の遮断前)の状態に復帰するか否かを判断する。そして、電断前の状態に復帰する場合にはステップS1508に進み、そうでない場合にはステップS1510に進む。
ステップS1508では、主制御部1300のタイマ割込み処理において割込み機能を所定時間ウェイトさせるべく、機能限定ウェイトの設定を行う。具体的には、RAM1313の所定記憶領域に機能限定中であることを示す情報を記憶する。
ステップS1509では、スタックポインタに、電断時に記憶したスタックポインタを再設定するなど、復電時の処理を行って処理を終了する。なお、主制御部1300のRAM1313には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS109では、その送信情報記憶領域に、正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、電断時の状態に復帰したことを示すコマンドであり、主制御部1300のタイマ割り込み処理などにおいて、副制御部1400へ送信される。
ステップS1510では、遊技メダル投入処理を行う。この遊技メダル投入処理では、機能限定ウェイトの設定を解除すると共に、割込み許可の設定を行った後、メダル投入に関する処理を行う。具体的には、遊技メダルの投入に基づく賭け枚数増加処理、精算ボタンの押下に基づく遊技媒体の精算処理などを行う。
ステップS1511では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。ここでは、スタートレバーセンサ1321の状態に基づいてスタートレバー1135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定する。
ステップS1512では、乱数発生回路1317から乱数を取得する乱数取得処理を行う。ステップS1513では、ステップS1512で取得した乱数値と、ROM1312に格納した抽選データを用いて、入賞役の内部抽選を行う。
なお、この内部抽選においては、上述したいずれかの入賞役に単独で当選する単独役に加えて、特別役と一般役の両方に同時当選する重複役を用意している。これにより、例えばBB1(BB2)とチャンスの重複役に当選した場合は、BB1(BB2)とチャンスの両方に内部当選した状態となる。
ステップS1514では、リール回転開始処理により、全リール1110〜1112の回転を開始する。この際、ステップS1513の内部抽選の結果等に基づき、リール1110〜1112の停止位置を規定したリール停止制御テーブルを選択する。
ステップS1515では、ストップボタンセンサ1322の状態に基づいてストップボタン1137〜1139が操作されたか否かのチェックを行い、ストップボタン1137〜1139が操作されたと判断した場合は、ステップS1514で選択したリール停止制御テーブルに基づいて、押されたストップボタン1137〜1139に対応するリール1110〜1112の回転を停止する。そして、インデックスセンサ1325の状態に基づいて全リール1110〜1112が停止したか否かを判定し、全リール1110〜1112が停止した場合にはステップS1516に進み、そうでない場合にはストップボタン1137〜1139が操作され全リール1110〜1112が停止するのを待つ。
ステップS1516では、ストップボタン1137〜1139が押されることによって停止した全リール1110〜1112の図柄の入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン1114上に、内部当選した役またはフラグ持越し中の役に対応する図柄組合せが揃った(表示された)場合にその役に入賞したと判定する。ステップS1517では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの役に入賞していれば、その役に対応する枚数のメダルを払い出す。
ステップS1518では、遊技を終了するための制御や、遊技状態を移行するための制御を行う。例えば、BB入賞やRB入賞の場合に次回からBB遊技またはRB遊技が開始できるように準備し、それらの最終遊技では、次回から通常遊技が開始できるように準備する。
以上により1遊技が終了し、以降、このメイン処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<副制御部メイン処理>
次に、図31(a)を用いて、副制御部1400のメイン処理について説明する。なお、同図は副制御部1400のCPU1410が実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS1601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS201で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS1602では、コマンド入力処理(詳細は後述する)を行う。ステップS1603では、演出データの更新処理を行う。この演出データの更新処理では、演出を制御するための動作制御データの更新を行う。
ステップS1604では、ステップS1603で更新した演出データの中に副制御部1400の各演出デバイスのドライバに出力するデータがあるか否かを判定する。該当する場合はステップS1605へ進み、該当しない場合はステップS1606へ進む。ステップS1605では、副制御部1400の演出デバイスのドライバにデータをセットする。データのセットにより演出デバイスがそのデータに応じた演出を実行する。
ステップS1606では、ステップS1603で更新した演出データの中に扉・液晶画面制御部1490に送信する制御コマンドがあるか否かを判定する。該当する場合はステップS1607へ進み、該当しない場合はステップS1602へ戻る。ステップS207では、扉・液晶画面制御部1490に制御コマンドを送信してステップS1602へ戻る。
<コマンド入力処理>
次に、図31(b)を用いて、上記副制御部メイン処理におけるステップS1602のコマンド入力処理について説明する。なお、同図は副制御部1400のコマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1701では、RAM1413に設けたコマンド記憶領域に未処理の制御コマンドが残っているか否かを判定する。該当する場合はステップS1702へ進み、該当しない場合は処理を終了する。ステップS1702では、コマンド記憶領域から制御コマンドを一つ取得し、制御コマンドに応じた処理(例えば、後述する遊技状態変化処理や演出復帰処理など)を実行する。取得した制御コマンドはコマンド記憶領域から消去する。
<ストローブ割り込み処理>
次に、図31(c)を用いて、副制御部1400のストローブ割り込み処理について説明する。なお、同図は副制御部1400のストローブ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このストローブ割り込み処理は、副制御部1400が、主制御部1300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ割り込み処理のステップS1801では、主制御部1300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM1413に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
<タイマ割り込み処理>
次に、図31(d)を用いて、副制御部1400のタイマ割込み処理について説明する。なお、同図は、副制御部1400のタイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
副制御部1400は所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込みを契機として、タイマ割込み処理を実行する。なお、副制御部1400は汎用タイマの設定(10ms)としており、S1901ではこの汎用タイマの更新を行う。
<遊技状態変化処理>
次に、図32および図33を用いて、副制御部1400の遊技状態変化処理について説明する。なお、これらの図は副制御部1400の遊技状態変化処理の流れを示すフローチャートである。
副制御部1400のCPU1410は、RAM1413のコマンド記憶領域に記憶している未処理コマンドが、全リール1110〜1112停止時、ならびにBBまたはRB遊技開始/終了時に主制御部1300から送信される遊技状態コマンドである場合に、この遊技状態変化処理を実行する。
図34(a)は、主制御部1300から副制御部1400へ送信されるコマンドの出力内容の例を示した図である。遊技状態コマンドには、同図に示す遊技状態および内部当選役を示す情報が含まれている。すなわち、遊技状態コマンドには、遊技状態が、通常(通常遊技状態)、BB(BB遊技状態)、RB(RB遊技状態)、RT(再遊技変動遊技状態)、および内部当選(特別役内部当選遊技状態)のいずれであるかを示す情報、ならびに、上記主制御部メイン処理の抽選処理(ステップS1513)における内部抽選の結果である内部当選役が、外れ、ベル、スイカ、チェリー、リプレイ、チャンス、RB、BB(BB1またはBB2)、BBチャンス(BB1またはBB2とチャンスの重複役)のいずれであるかを示す情報が含まれている。なお、本実施例では、一般役であるチャンスを、入賞後に特定演出を予め定めた所定遊技回数にわたって特定演出を実行する特定役として設定している。
遊技状態コマンドには、上記遊技状態および内部当選役を示す情報以外の情報も含まれている。例えば、遊技状態コマンドには、送信タイミングが、全リール1110〜1112停止時、またはBBもしくはRB遊技開始/終了時のいずれであるかを示す情報が含まれている。また、全リール停止時に送信される遊技状態コマンドには、有効化された入賞ライン1114上に揃った図柄組合せに関する情報が含まれている。
図32に戻って、遊技状態変化処理のステップS2001では、遊技状態コマンドに示されている送信タイミングが、BB遊技開始時であるか否かを判定する。送信タイミングがBB遊技開始時である場合はステップS2002に進み、そうでない場合はステップS2003に進む。ステップS2002では、BB遊技中に実行される演出であるBB中演出を設定する。
ステップS2003では、遊技状態コマンドに示されている送信タイミングが、RB遊技開始時であるか否かを判定する。送信タイミングがRB遊技開始時である場合はステップS2004に進み、そうでない場合はステップS2005に進む。ステップS2004では、RB遊技中に実行される演出であるRB中演出を設定する。
ステップS2005では、遊技状態コマンドに示されている送信タイミングが、BB遊技終了時またはRB遊技終了時であるか否かを判定する。送信タイミングがBB遊技またはRB遊技終了時である場合はステップS2006に進む。そうでない場合、すなわち送信タイミングが全リール1110〜1112停止時である場合は、ステップS2007に進む。ステップS2006では、BB遊技およびRB遊技の終了後に移行する再遊技変動遊技(RT)中に実行される演出であるRT中演出を設定する。
ステップS2007では、遊技状態コマンドに示されている内部当選役がBBチャンス(BB1またはBB2とチャンスの重複役)であり、且つ有効化された入賞ライン1114上に揃った図柄組合せに対応する役(停止役)がチャンスであるか否かを判定する。遊技状態コマンドに示されている内部当選役がBBチャンスであり、且つ停止役がチャンスである場合、すなわちチャンスに入賞し、且つBBに内部当選した状態(特別役内部当選遊技状態)である場合はステップS2010に進み、そうでない場合はステップS2008に進む。
ステップS2008では、遊技状態コマンドに示されている内部当選役がチャンス(単独役)であり、且つ有効化された入賞ライン1114上に揃った図柄組合せに対応する役(停止役)がチャンスであるか否かを判定する。遊技状態コマンドに示されている内部当選役がチャンスであり、且つ停止役がチャンスである場合(チャンスに入賞した場合)はステップS2009に進み、そうでない場合はステップS2011(図33参照)に進む。
ステップS2009では、RAM1413に設けた特定演出フラグをオンにセットする。ステップS2010では、チャンス入賞後の所定遊技回数にわたって実行される特定演出を設定する。
次に、図33において、ステップS2011では、特定演出フラグがオンであるか否かを判定する。特定演出フラグがオンである場合はステップS2012に進み、そうでない場合はステップS2016に進む。ステップS2012では、RAM1413に設けた特定演出用カウンタの値を1、インクリメントする。遊技状態変化処理は、BB遊技またはRB遊技開始/終了以外では、全リール1110〜1112の停止ごとに送信される遊技状態コマンドを受信した場合に実行される。従って、特定演出用カウンタは全リール1110〜1112の停止、すなわち遊技が何回行われたかをカウントするものとなっている。
ステップS2013では、特定演出用カウンタの値が予め設定された所定遊技回数であるか否かを判定する。特定演出用カウンタの値が所定遊技回数である場合はステップS2014に進み、そうでない場合は処理を終了する。
なお、本実施例では、この所定遊技回数は、特定演出が継続される所定遊技回数と同一に設定されている。従って、チャンスに入賞後は、BB内部当選中であるか否かに関わらず、所定遊技回数にわたって特定演出が継続されることとなる。このように、本実施例では、特定演出中の状態がBB内部当選状態であるか否かを、遊技者が判別できないようにしている。
ステップS2014では、特定演出フラグをオフにセットする。ステップS2015では、特定演出用カウンタの値を初期値(0)にリセットする。
ステップS2016では、遊技状態コマンドに示された遊技状態と、後述するステップS2018においてRAM1413に記憶した遊技状態が異なるか否か、すなわち遊技状態が再遊技変動遊技状態から通常遊技状態に変化したか否かを判定する。遊技状態コマンドの遊技状態とRAM1413に記憶した遊技状態が異なる場合はステップS2017に進み、そうでない場合は処理を終了する。ステップS2017では、通常遊技状態で実行される演出である通常演出を設定する。
図32に戻って、ステップS2018では、遊技状態コマンドに示された遊技状態を、RAM1413の所定の領域に記憶して処理を終了する。
<演出復帰処理>
次に、図34(b)を用いて、副制御部1400のCPU1410が実行する演出復帰処理について説明する。なお、同図は演出復帰処理の流れを示すフローチャートである。
副制御部1400のCPU1410は、RAM1413のコマンド記憶領域に記憶している未処理コマンドが、正常復帰コマンドである場合に、この演出復帰処理を実行する。なお、正常復帰コマンドには、図34(a)に示した遊技状態および内部当選役を示す情報が含まれている。
ステップS2101では、正常復帰コマンドに示されている遊技状態がBB遊技状態であるか否かを判定する。すなわち、ここでは、電断時の遊技状態がBB遊技状態であるか否かを判定し、BB遊技状態である場合はステップS2102に進み、そうでない場合はステップS2103に進む。ステップS2102では、復電後に実行する演出としてBB中演出を設定して処理を終了する。
ステップS2103では、正常復帰コマンドに示されている遊技状態がRB遊技状態であるか否かを判定する。すなわち、ここでは、電断時の遊技状態がRB遊技状態であるか否かを判定し、RB遊技状態である場合はステップS2104に進み、そうでない場合はステップS2105に進む。ステップS2104では、復電後に実行する演出としてRB中演出を設定して処理を終了する。
ステップS2105では、正常復帰コマンドに示されている遊技状態が再遊技変動遊技(RT)状態であるか否かを判定する。すなわち、ここでは、電断時の遊技状態がRT状態であるか否かを判定し、RT状態である場合はステップS2106に進み、そうでない場合はステップS2107に進む。ステップS2106では、復電後に実行する演出としてRT中演出を設定して処理を終了する。
ステップS2107では、正常復帰コマンドに示されている遊技状態が、特別役内部当選遊技状態であるか否かを判定する。すなわち、ここでは、電断時の遊技状態が特別役内部当選遊技状態であるか否かを判定し、特別役内部当選遊技状態である場合はステップS2108に進む。そうでない場合、すなわち電断時の遊技状態が通常遊技状態である場合はステップS2109に進む。ステップS2108では、復電後に実行する演出として特定演出を設定して処理を終了する。
ステップS2109では、復電後に実行する演出として通常演出を設定して処理を終了する。従って、本実施例では、電断時に通常演出を実行していた場合だけでなく、電断時にチャンスの単独役に内部当選後にチャンスに入賞したことに基づいて特定演出を実行していた場合にも、復電時に通常演出が設定され、実行されることとなる。
<電源遮断から復帰する場合の演出>
次に、図35(a)および(b)を用いて、BBチャンスに内部当選(ボーナス役と特定役の重複当選)後のチャンス入賞、またはチャンスに内部当選後のチャンス入賞に基づく特定演出中に電源が遮断され、その後に復帰する場合について説明する。なお、同図(a)はBBチャンスに内部当選後のチャンス入賞に基づく特定演出中に電源が遮断され、その後に復帰する場合の各種状態の流れを示した図であり、同図(b)はチャンスに内部当選後のチャンス入賞に基づく特定演出中に電源が遮断され、その後に復帰する場合の各種状態の流れを示した図である。
同図(a)に示されるように、BBチャンスに内部当選した場合、特別役(ボーナス役)であるBB、および特定役であるチャンスの内部当選フラグがオンにセットされる。その後、遊技者の停止操作によって有効な入賞ライン1114に3つのCHANCE図柄が揃い、チャンスに入賞した場合、チャンスの内部当選フラグはオフにセットされるが、ボーナス役の内部当選フラグはフラグ持越しによりオンの状態が維持され、遊技状態が特別役内部当選遊技状態となる。そして、チャンスに入賞後は、特定演出が実行される。本実施例における特定演出では、液晶表示装置1157に「勝負モード」というメッセージを表示すると共に殿のキャラクタと他のキャラクタが決闘(勝負)を行う様子の画像を表示する。
主制御部1300のCPU1310は、電源遮断後に復帰する場合、電断時においてRAM1313の不揮発領域に退避させた各レジスタの値を、主制御部メイン処理の復電時処理(ステップS1509)において各レジスタに再設定する。これにより、電断時のボーナス役内部当選フラグの状態は、復電後も維持される。
従って、BBチャンスに内部当選後のチャンス入賞に基づく特定演出中に電源が遮断された場合、復電後もボーナス役内部当選フラグがオンの状態、すなわち特別役役内部当選遊技状態が維持される。これにより、副制御部1400のCPU1410は、復電後の演出復帰処理のステップS2108において特定演出を設定し、特定演出を実行することとなる。
一方、同図(b)に示されるように、チャンスに内部当選後、遊技者の停止操作によって有効な入賞ライン1114に3つのCHANCE図柄が揃い、チャンスに入賞した場合、特定演出が実行される。この場合、ボーナス役内部当選フラグはオフのままであり、遊技状態は通常遊技状態である。
従って、チャンスに内部当選後のチャンス入賞に基づく特定演出中に電源が遮断された場合、復電後もボーナス役内部当選フラグがオフの状態、すなわち通常遊技状態が維持される。これにより、副制御部1400のCPU1410は、復電後の演出復帰処理のステップS2109において通常演出を設定し、通常演出を実行することとなる。
このように、本実施例では、復電後に遊技者に有利な遊技状態(特別役内部当選遊技状態)に復帰する場合のみ、電断時に実行していた特定演出を復電後に実行し、復電後に遊技状態が通常状態に復帰する場合には、電断時に実行していた特定演出ではなく通常演出を復電後に実行するようになっている。
このため、本実施例に係るスロットマシン1000では、例えば遊技店の開店時に電源を投入した場合に、復電後に特定演出が実行されるか、通常演出が実行されるかによって遊技者に有利な状態(特別役内部当選遊技状態)に復帰したか否かを容易に判別可能となっている。
なお、復電後にBB遊技状態、RB遊技状態および再遊技変動遊技状態に復帰する場合も遊技者に有利な状態に復帰することとなるが、これらの場合は、BB中演出、RB中演出およびRT中演出がそれぞれ実行されるため、遊技者に有利な状態に復帰したか否かを容易に判別可能である。すなわち、本実施例に係るスロットマシン1000では、復電後に通常演出以外の演出が実行されるか否かによって、遊技者に有利な遊技状態に復帰したか否かを容易に判別することができるようになっている。
以上説明したように、本実施例に係るスロットマシン1000は、遊技者に有利となる第1遊技状態(本実施例では、BBチャンスに内部当選後のチャンス入賞により開始される特別役内部当選遊技状態)、および遊技者に有利とならない第2遊技状態(本実施例では、チャンスに内部当選後のチャンス入賞により開始される通常遊技状態)を発生させる遊技状態発生手段(本実施例では、主に主制御部メイン処理におけるステップS1518の遊技終了処理)と、第1遊技状態または第2遊技状態において特定演出状態を発生させる特定演出状態発生手段(本実施例では、主に遊技状態変化処理および演出復帰処理)と、電源投入時に電源遮断時の状態に復帰させる復帰手段(本実施例では、主に主制御部メイン処理におけるステップS1509の復電時処理)と、を備え、復帰手段が復帰させる電源遮断時の状態が第1遊技状態であった場合、特定演出状態発生手段は特定演出状態を発生させ、復帰手段が復帰させる電源遮断時の状態が第2遊技状態であった場合、特定演出状態発生手段は特定演出状態を発生させない。
これにより、遊技店の開店前の電源投入時に特定演出が実行されていた場合、そのスロットマシン1000が特別役内部当選遊技状態であることを容易に認識することができるため、遊技店員は確実に特別役内部当選遊技状態にあるスロットマシン1000を初期化することができる場合がある。また、電源投入時に通常遊技状態にあるスロットマシン1000は特定演出を実行しないため、通常遊技状態にあるスロットマシン1000を初期化する必要がなくなり、遊技店員の作業負担を軽減させることができる場合がある。
また、スロットマシン1000は、複数種類の入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(本実施例では、主制御部メイン処理におけるステップS1513の抽選処理)と、複数種類の入賞役のうち、少なくとも一つを選択する操作を遊技者より受付ける選択操作受付手段(本実施例では、主に主制御部メイン処理におけるステップS1515の処理)と、をさらに備え、複数種類の入賞役は、複数種類の一般役(本実施例では、小役1(ベル)、小役2(スイカ)、小役3(チェリー)、再遊技役1(チャンス)および再遊技役2(リプレイ))および複数種類の重複役(本実施例では、例えばBBチャンス)を含み、複数種類の一般役は、所定の遊技媒体(本実施例では、メダル)を付与する入賞役(本実施例では、小役1(ベル)、小役2(スイカ)、小役3(チェリー))、および遊技媒体の投入によらずに遊技を行うことができる特定役(本実施例では、再遊技役1(チャンス))を含み、複数種類の重複役は、通常遊技よりも遊技媒体の獲得期待度の高い遊技者に有利な特別遊技となる特別役(本実施例では、特別役1(BB1)、特別役2(BB2)、特別役3(RB))、および複数種類の一般役が重複して当選する入賞役であり、遊技状態発生手段は、抽選手段の抽選結果が特定役の当選を含む重複役の当選であり、且つ選択操作受付手段により受付けられた役が特定役である場合に第1遊技状態を発生させ、抽選手段の抽選結果が特定役の当選であり、且つ選択操作受付手段により受付けられた役が特定役である場合に第2遊技状態を発生させ、特定演出状態発生手段は、抽選手段の抽選結果が特定役の当選を含む重複役の当選または特定役の当選であり、且つ選択操作受付手段により受付けられた役が特定役であった場合に、特定演出状態を発生させる。
これにより、特別役内部当選遊技状態はBBチャンス当選後のチャンス入賞により特定演出と共に開始されるため、チャンス入賞後に特定演出が開始されることによって、遊技者は特別役内部当選遊技状態が開始されたかもしれないと期待することができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる場合がある。
なお、本実施例では、チャンスを特定役としているが、チャンス以外の一般役を特定役としてもよい。
また、特定演出状態は、現在の遊技状態が遊技者に有利な遊技状態である可能性が高いことを示唆するものである。これにより、遊技店員は、電源投入時にスロットマシン1000が特定演出を実行中であることに基づいてそのスロットマシン1000が特別役内部当選遊技状態であることを容易に認識することができるため、確実に特別役内部当選遊技状態にあるスロットマシン1000を初期化することができる場合がある。また、遊技者は、現在の遊技状態が遊技者に有利な遊技状態(特別役内部当選遊技状態)である可能性が高いことを認識することができ、遊技者の興趣を向上させることができる場合がある。
なお、本発明に係る遊技台は、上記した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、本発明に係る第1遊技状態および第2遊技状態は、上記各実施例において示した遊技状態に限定されるものではなく、その他の遊技状態であってもよい。
また、上記実施例では、遊技台としてパチンコ機(1種)およびスロットマシンを例にあげたが、これに限るものではなく、パチンコ機(2種、3種)、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、スマートボール、およびカジノマシン等に適当してもよい。
また、本発明の実施例に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。