<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施例1に係るスロットマシン100の全体構成について説明する。なお、同図はスロットマシン100の外観斜視図を示したものである。
スロットマシン100は、略箱状の本体101と、この本体101の前面開口部に取り付けられた前面扉102とを有して構成されている。スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が所定コマ数だけ配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施例1では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
また、図柄表示窓113の外枠には、点滅や点灯などの点灯制御によって、後述する有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED(図示省略)が配置されている。
さらに、スロットマシン100内部において、各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ(図示省略)で構成されるインデックスセンサ(左)383、インデックスセンサ(中)384、およびインデックスセンサ(右)385(図2参照)が設けられており、これらのインデックスセンサの投光部と受光部の間を、リールに設けられた一定の長さの遮光片(インデックス)が通過するように構成されている。スロットマシン100は、これらのインデックスセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン(有効ライン)を示すランプである。本実施例では、有効となる入賞ラインは、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本の入賞ライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ123は、内部抽選において、特定の入賞役(例えば、BB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器126は、メダル投入時のエラー表示や、ビッグボーナスゲーム中(BBゲーム中)の遊技回数、所定の入賞役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
メダル投入ボタン130、131は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例1においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130又は131により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入することもできる。精算ボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル及びベットされたメダルを精算し、メダル払出口155よりメダル受皿156に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。
スタートレバー135は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー135を操作すると、これを契機としてリール110乃至112が回転し、遊技が開始される。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール110乃至112に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン137乃至139を操作すると対応するいずれかのリール110乃至112が停止することになる。
ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿156は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿156は、本実施例1では発光可能な受皿を採用している。
上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。演出装置190は、例えば開閉自在な扉装置(シャッター)163が前面に取り付けられた液晶表示装置を含み、この演出装置190には、例えば小役告知等の各種の情報が表示される。音孔160は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。タイトルパネル162には、スロットマシン100を装飾するための図柄が描かれる。
<主制御部300>
次に、図2〜図4を用いて、このスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部400と、副制御部400より送信されたコマンドに応じて液晶表示装置157や扉装置163を制御する扉・液晶画面表示制御部490によって構成されている。
<主制御部>
まず、図2を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。なお、同図は主制御部300の回路ブロック図を示したものである。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、センサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割り込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを8MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを47に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
さらに、CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400においても同様である。
また、CPU310には、複数のデバイスが個別に接続された入力インタフェース360(入力ポート0〜3)が接続されている。詳細は後述するが、CPU310は、所定の周期(本実施例では、後述する主制御部300タイマ割込み処理の実行間隔)で、入力インタフェース360(入力ポート0〜3)に入力される、各種デバイスの信号状態(状態情報)を取得するように構成している。なお、本実施例では、CPUが、入力専用ポートを介して各種デバイスの状態情報を取得するように構成しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、CPUが、入出力兼用ポートを介して各種デバイスの状態情報を取得するように構成してもよい。また、入力ポートはデジタル入力ポートに限定されず、アナログ入力ポートでもよい。
本実施例では、入力インタフェース360(入力ポート0〜3)に、メダル投入ボタンセンサ1(符号375)、メダル投入ボタンセンサ2(符号376)、メダル投入ボタンセンサ3(符号377)、精算スイッチセンサ378、スタートレバーセンサ379、リセットスイッチ380、設定スイッチ381、外部リセットセンサ382、インデックスセンサ(左)383、インデックスセンサ(中)384、インデックスセンサ(右)385、設定キースイッチ386、電断監視回路387、ストップボタンセンサ(左)388、ストップボタンセンサ(中)389、ストップボタンセンサ(右)390、メダル投入センサ1(符号391)、メダル投入センサ2(符号392)、メダル投入センサ3(符号393)、ドア開放センサ394、メダル払い出しセンサ1(符号395)、メダル払い出しセンサ2(符号396)、の各デバイスを接続している。
メダル投入ボタンセンサ1〜3(符号375〜377)は、どのメダル投入ボタンが押されたかを検出するためのセンサであり、本実施例では、メダル投入ボタンセンサ1(符号375)によりメダル投入ボタン130の操作を検出し、メダル投入ボタンセンサ2(符号376)によりメダル投入ボタン131の操作を検出し、メダル投入ボタンセンサ3(符号377)は未使用としている。本実施例では、遊技者などがメダル投入ボタン130の操作を行っていない場合には、メダル投入ボタンセンサ1(符号375)が入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、メダル投入ボタン130の操作を行った場合には、メダル投入ボタンセンサ1(符号375)が入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。なお、メダル投入ボタン131とメダル投入ボタンセンサ2(符号376)については、メダル投入ボタン130とメダル投入ボタンセンサ1(符号375)の関係と同様である。
精算スイッチセンサ378は、精算ボタン132に設けられており、精算ボタン132が一回押されると、貯留されているメダル及びベットされているメダルが精算されて払い出されることになる。本実施例では、遊技者などが精算ボタン132の操作を行っていない場合には、精算スイッチセンサ378が入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、精算ボタン132の操作を行った場合には、精算スイッチセンサ378が入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。
スタートレバーセンサ379は、スタートレバー135の操作を検出するためのセンサである。本実施例では、遊技者などがスタートレバー135の操作を行っていない場合には、スタートレバーセンサ379が入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、スタートレバー135の操作を行った場合には、スタートレバーセンサ379が入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。
リセットスイッチ380は、スロットマシン100のリセット(初期化)を行うためのスイッチである。本実施例では、遊技店の店員などがリセットスイッチ380の押下操作を行っていない場合には、リセットスイッチ380が入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、リセットスイッチ380の操作を行った場合には、リセットスイッチ380が入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。
設定スイッチ381は、設定値を設定するためのスイッチである。本実施例では、遊技店の店員などが設定スイッチ381の操作を行っていない場合には、設定スイッチ381が入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、設定スイッチ381の操作を行った場合には、設定スイッチ381が入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。
外部リセットスイッチセンサ382は、外部から入力するリセット信号を検出するためのセンサである。本実施例では、外部からリセット信号を入力していない場合には、外部リセットスイッチセンサ382が入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、外部からリセット信号を入力した場合には、外部リセットスイッチセンサ382が入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。
インデックスセンサ(左)383は、左リール110に設けられた遮光片(インデックス:図示略)の通過を検出するためのセンサであり、インデックスセンサ(中)384は、中リール111に設けられた遮光片(インデックス:図示略)の通過を検出するためのセンサであり、インデックスセンサ(右)385は、右リール111に設けられた遮光片(インデックス:図示略)の通過を検出するためのセンサである。本実施例では、左リール110に設けられた遮光片(インデックス)がインデックスセンサ(左)383を通過している場合には、インデックスセンサ(左)383が入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力し、左リール110に設けられた遮光片(インデックス)がインデックスセンサ(左)383を通過していない場合には、インデックスセンサ(左)383が入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力するように構成している。なお、インデックスセンサ(中)384と中リール111の遮光片(インデックス)、およびインデックスセンサ(右)385と右リール112の遮光片(インデックス)については、インデックスセンサ(左)383と左リール110の(インデックス)の関係と同様である。
設定キースイッチ386は、設定値の変更を有効または無効にするためのスイッチである。本実施例では、遊技店の店員などが設定キースイッチ386の操作を行っていない場合には、設定キースイッチ386が入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、設定キースイッチ386の操作を行った場合には、設定キースイッチ386が入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。
電断監視回路387は、スロットマシン100に供給される電源の遮断を検出するための回路である。本実施例では、電源監視回路387に所定の電圧値以上の電圧が入力されている場合には、電断監視回路387が入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、電源監視回路387に所定の電圧値未満の電圧が入力されていない場合には、電断監視回路387が入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。
ストップボタンセンサ(左)388、ストップボタンセンサ(中)389、およびストップボタンセンサ(右)390は、どのストップボタンが押されたかを検出するためのセンサであり、本実施例では、ストップボタンセンサ(左)388でストップボタン137の押下操作を検出し、ストップボタンセンサ(中)389でストップボタン138の押下操作を検出し、ストップボタンセンサ(右)390でストップボタン139の押下操作を検出する。本実施例では、遊技者などがストップボタン137の操作を行っていない場合には、ストップボタンセンサ(左)388が入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、ストップボタン137の操作を行った場合には、ストップボタンセンサ(左)388が入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。なお、ストップボタンセンサ(中)389とストップボタン138、およびストップボタンセンサ(右)390とストップボタン139については、ストップボタンセンサ(左)388とストップボタン137の関係と同様である。
メダル投入センサ1〜3(符号391〜393)は、メダル投入口134に投入されたメダルを検出するためのセンサである。メダル投入センサ1〜3は、メダル投入口134に投入されたメダルの通過を検出している場合には、入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、メダルの通過を検出していない場合には、入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。
ドア開放センサ394は、前面扉102の開閉を検出するためのセンサである。本実施例では、前面扉102が閉じている場合には、ドア開放センサ394が入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、前面扉102が開いている場合には、ドア開放センサ394が入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。
メダル払い出しセンサ1(符号395)およびメダル払い出しセンサ2(符号396)は、払い出されるメダルを検出するためのセンサである。メダル払い出しセンサ1(符号395)およびメダル払い出しセンサ2(符号396)は、払い出されるメダルの通過を検出している場合には、入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、払い出されるメダルの通過を検出していない場合には、入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。
図3は、上述の各種デバイスと、入力ポート0〜3(入力インターフェイス360)の接続関係を示した図である。詳細は後述するが、CPU310は、入力ポート0〜3の各々に対応する1バイト(bit7〜bit0の8ビット)のレベルデータを読み出すことによって、入力ポート0〜3に接続された各デバイスが出力する信号(本実施例では、オンレベル信号またはオフレベル信号)の状態を取得することが可能である。
同図に示すように、入力ポート0のbit0に対応する入力端子には、メダル投入ボタンセンサ1(符号375)、bit1に対応する入力端子にはメダル投入ボタンセンサ2(符号376)、bit2に対応する入力端子にはメダル投入ボタンセンサ3(符号377)、bit3に対応する入力端子には精算スイッチセンサ378、bit4に対応する入力端子にはスタートレバーセンサ379、bit5に対応する入力端子にはリセットスイッチ380、bit6に対応する入力端子には設定スイッチ381、bit7に対応する入力端子には外部リセットセンサ382を、それぞれ接続している。
また、入力ポート1のbit0に対応する入力端子には、インデックスセンサ(左)383、bit1に対応する入力端子にはインデックスセンサ(中)384、bit2に対応する入力端子にはインデックスセンサ(右)385、bit3に対応する入力端子にはオーバーフロー端子、bit4に対応する入力端子には自動精算スイッチ、bit5に対応する入力端子には打ち止めスイッチ、bit6に対応する入力端子には設定キースイッチ386、bit7に対応する入力端子には電断監視回路387を、それぞれ接続している。
なお、図示は省略しているが、オーバーフロー端子は、貯留されたメダルが所定量以上になったか否かを検出するための端子であり、本実施例では、貯留されたメダルが所定量未満の場合には、オーバーフロー端子が入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、貯留されたメダルが所定量以上になった場合には、オーバーフロー端子が入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。また、自動精算スイッチは、1回のボーナス遊技終了後に自動的にメダルの精算を行うように設定するスイッチであり、本実施例では、自動精算スイッチがオフに設定されている場合には、自動精算スイッチが入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、自動精算スイッチがオンに設定されている場合には、自動精算スイッチが入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。また、打ち止めスイッチは、1回のボーナス遊技終了後に一度リセットをしないと次回の遊技を開始できないように設定するスイッチであり、本実施例では、打ち止めスイッチがオフに設定されている場合には、打ち止めスイッチが入力インターフェース360に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力し、打ち止めスイッチがオンに設定されている場合には、打ち止めスイッチが入力インターフェース360に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力するように構成している。
また、入力ポート2のbit0に対応する入力端子には、ストップボタンセンサ(左)388、bit1に対応する入力端子にはストップボタンセンサ(中)389、bit2に対応する入力端子にはストップボタンセンサ(右)390を、それぞれ接続しており、bit3〜bit7は未使用の端子である。
また、入力ポート3のbit0に対応する入力端子には、メダル投入センサ1(符号391)、bit1に対応する入力端子にはメダル投入センサ2(符号392)、bit2に対応する入力端子にはメダル投入センサ3(符号393)、bit3に対応する入力端子にはドア開放センサ394、bit4に対応する入力端子にはメダル払い出しセンサ1(符号395)、bit5に対応する入力端子にはメダル払い出しセンサ2(符号396)を、それぞれ接続しており、bit6〜bit7は未使用の端子である。
図2に戻って、CPU310には、さらに、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのモータを制御するリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口155から払出すための装置。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント(SEG)表示器341(払出枚数表示器125、遊技情報表示器126、貯留枚数表示器127等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。主制御部300と副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は副制御部400へコマンドを送信するが、副制御部400から主制御部300へ何らかのコマンド等を送信することはできない。
<副制御部400>
次に、図4を用いて、スロットマシン100の副制御部400について説明する。なお、同図は副制御部400の回路ブロック図を示したものである。
副制御部400は、主制御部300より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。
また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、ライン表示LEDの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。
さらに、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、図柄表示窓113の外枠に配設され、点滅や点灯などの点灯制御によって有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED420が接続されている。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472等が接続されている。
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部400に設定された所定の情報を遊技店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ128、タイトルパネルランプ170、払出口ストロボ171を制御する。タイトルパネルランプ170は、タイトルパネル162を照明するランプであり、払出口ストロボ171は、メダル払い出し口155の内側に設置されたストロボタイプのランプである。なお、CPU410は、扉・液晶画面制御部490への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。扉・液晶画面制御部490は、液晶表示装置157及び扉装置163を制御する制御部である。
<主制御部メイン処理>
次に、図5を用いて、主制御部300のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
遊技の基本的制御は、主制御部300のMainCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、MainCPU310が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、主制御部メイン処理のステップS101において各種の初期化処理が実行され、その後、ステップS102では、メダル投入に関する処理を行う。ここでは、後述する入力ポート状態更新処理で取得した入力ポート0のレベルデータ(のbit0〜bit3)に基づいて、メダルの投入の有無をチェックし、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、ステップS102では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。ここでは、後述する入力ポート状態更新処理で取得した入力ポート0のレベルデータ(のbit4)に基づいて、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、副制御部400に対してスタート信号(コマンド)を送信する準備を行う。なお、副制御部400に対するコマンドの送信は、後述する遊技状態制御処理において一括して行う。
ステップS103では、有効な入賞ライン114を確定し、ステップS104では、乱数発生器317で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、ステップS104で取得した乱数値と、ROM312に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、役の内部抽選を行う。ステップS106では、ステップS105の内部抽選結果等に基づき、リール停止テーブルの候補を選択する。ステップ107では、リール回転開始処理により、全リール110〜112の回転を開始させる。
ステップS108では、演出用投入ボタンの受付処理を行い、ステップS109では、リール制御処理を行う。このリール制御処理では、ステップS106で選択した複数のリール停止テーブルの候補から、リール110〜112の停止順序や停止状況に応じて、実際にリール停止制御に用いるリール停止テーブルを決定する。また、後述する入力ポート状態更新処理で取得した入力ポート2のレベルデータ(のbit0〜bit2)に基づいて、ストップボタン137〜139が操作されたか否かのチェックを行うとともに、決定したリール停止テーブルに基づいて、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112の回転を停止させる。
ステップS110では、ストップボタン137〜139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行う。ここでは、有効ライン上に、内部当選した役またはフラグ持越し中の役に対応する図柄組合せが揃った(表示された)場合にその役に入賞したと判定する。また、このステップS110では、入賞判定の結果、役に入賞したと判定した場合に、当該役に対応するコマンドを副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS111では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。ステップS112では、遊技状態制御処理を行う。以上により1遊技が終了し、以降、主制御部メイン処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込み処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のタイマ割込み処理について説明する。なお、同図は、主制御部300タイマ割込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300のCPU310は、上述のタイマ回路315から入力する割り込み要求に基づいて、所定の割り込み周期(本実施例では、1.504msに1回)で、主制御部300タイマ割込み処理を実行する。
ステップS201では、入力ポート状態更新処理を行う。詳細は後述するが、この入力ポート状態更新処理では、CPU310の入力ポートに入力する信号の状態を取得し、必要に応じてチャタリングの除去処理を行う。
ステップS202では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、遊技制御に使用する各種タイマの更新を行う。例えば、4.1秒を計時するためのウェイトタイマを更新する場合には、主制御部300タイマ割込み処理が14回実行される度に(約21.056m秒毎に)ウェイトタイマを1つ減算する。また、他に、副制御部400への制御コマンドの送信待ちタイマや、上述の遊技状態制御処理において設定される待ち時間を計時するためのタイマなどを更新する。
<入力ポート状態更新処理>
次に、図7を用いて、上記主制御部300タイマ割込み処理における入力ポート状態更新処理について詳細に説明する。なお、同図は、入力ポート状態更新処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301では、CPU310は、入力ポート0〜3の各々に対応する1バイト(bit7〜bit0の8ビット)のレベルデータを、1つの入力ポート毎に順番に読み出すことによって、入力ポート0〜3に接続された各デバイスが出力する信号(本実施例では、オンレベル信号またはオフレベル信号)の状態を示すビットデータ(本実施例では、1または0)を取得する。例えば、デバイスから入力する信号がオンレベルの信号の場合には、該当する入力ポートのビットデータとして1が取得され、デバイスから入力する信号がオフレベルの信号の場合には、該当する入力ポートのビットデータとして0が取得される。
ステップS302では、最初に、ROM312に予め記憶されている入力ポート設定データを参照し、上記ステップS301でビットデータを取得したポートに対応する論理補正値を取得する。
図8は入力ポート設定データの一例を示した図である。同図に示すように、入力ポート設定データは、1バイトのポートアドレスと、1バイトのチャタリング除去情報と、1バイトの論理補正値を、対応付けて記憶したデータである。ステップS302では、例えば、上記ステップS301でビットデータを取得したポートが「入力ポート3」であった場合には、図9の(1)に示すように、論理補正値として、ポートアドレス003H(入力ポート3)に対応する論理補正値である030H(00110000B)を取得する。
図7に戻って、ステップS302では、次に、取得した論理補正値を用いて、上記ステップS301で取得したビットデータを変換する。具体的には、ステップS302で取得した論理補正値と、上記ステップS301で取得したレベルデータの排他的論理和(EXOR)を算出し、この算出結果を補正後のレベルデータとして記憶する。例えば、ステップS301で取得したレベルデータ(取得レベルデータ)が01BH(00011011B)であり、ステップS302で取得した論理補正値が030H(00110000B)であった場合には、図9の(2)に示すように、両者の排他的論理和(EXOR)である02BH(00101011B)を、補正後のレベルデータとして記憶する。
このような論理補正を行うことによって、一般的な論理(人間が直感的に理解し易い論理)とは逆の論理(人間が直感的に理解し難い論理)で作動するデバイス(例えば、状態の変化が無い場合にオンレベルの信号を出力し、状態の変化があった場合にオフレベルの信号を出力するように構成されたデバイス)であっても、一般的な論理に変換することが可能となる。そのため、全てのデバイスの論理を一般的な論理に統一することができ、プログラム開発者などの理解が容易となり、プログラムのデバッグやテストの効率を高めることができる場合がある。
次のステップS303では、最初に、上記入力ポート設定データを参照し、上記ステップS301でビットデータを取得したポートに対応するチャタリング除去情報を取得する。ここで、チャタリング除去情報とは、チャタリング除去処理を行うことを示す実行情報(本実施例では、1ビットの情報量の1)と、チャタリング除去処理を行わないことを示す非実行情報(本実施例では、1ビットの情報量の0)のいずれかの情報を、各入力ポートのビットデータに対応付けて記憶した情報である。
例えば、上記ステップS301でビットデータを取得したポートが「入力ポート3」であった場合には、図9の(3)に示すように、チャタリング除去情報として、ポートアドレス003H(入力ポート3)に対応するチャタリング除去情報である038H(00111000B)を取得する。
また、ステップS303では、次に、取得したチャタリング除去情報を用いて、上記ステップS302で変換を行ったレベルデータ(補正後のレベルデータ)のうち、チャタリング除去情報の該当ビットに0が設定されているビットデータ(i=0設定のビットデータ)を特定し、これを第1レベルデータとして記憶する。例えば、図9の(2)、(3)、(4)に示すように、補正後のレベルデータが02BH(00101011B)であり、ステップS303で取得したチャタリング除去情報が038H(00111000B)であった場合には、補正後のレベルデータのうち、チャタリング除去情報のビットデータに0が設定されている、bit7、bit6、bit2、bit1、bit0の各ビットデータ(この例では、bit7=0、bit6=0、bit2=0、bit1=1、bit0=1)を、第1レベルデータのbit7、bit6、bit2、bit1、bit0の各ビットデータとして、レジスタなどに記憶する。
ステップS304では、チャタリング除去処理(詳細は後述)を行う。ステップS305では、上記ステップS303で特定されたチャタリング除去処理無しのビットデータと、上記ステップS304で特定されたチャタリング除去有りのビットデータを結合し、第1レベルデータを生成する。例えば、上記ステップS303で特定されたチャタリング除去処理無しのビットデータがbit7=0、bit6=0、bit2=0、bit1=1、bit0=1であり、上記ステップS304で特定されたチャタリング除去処理有りのビットデータがbit5=0、bit4=1、bit3=1であった場合には、図9の(4)に示すように、01BH(00011011B)を第1レベルデータとして記憶する。
なお、この第1レベルデータに基づいて遊技制御を行うデバイス(複数回の状態情報を監視して遊技制御を行うデバイス)としては、例えば、メダルの滞留状態を複数回の状態情報により監視する事が必要なメダル投入センサ1〜3(符号391〜393)およびメダル払い出しセンサ1、2(符号395、396)や、ドアの開閉状態を複数回の情報により継続的に監視することが必要なドア開放センサ394や、操作手段の操作状態を複数回の状態情報により継続的に監視することが必要なストップボタンセンサ388〜390、メダル投入センサ1〜3(符号375〜377)、スタートレバーセンサ379などが挙げられる。
ステップS306では、前回の入力ポート状態更新処理でRAM313の今回第1レベルデータ記憶領域に記憶した第1レベルデータ(前回)を、前回の第1レベルデータとして、RAM313の前回第1レベルデータ記憶領域に記憶(退避)する。また、ステップS305で生成した第1レベルデータ(今回)を、RAM313の今回第1レベルデータ記憶領域に記憶(更新)する。
ステップS307では、ステップS306で退避した第1レベルデータ(前回)と、ステップS306で更新した第1レベルデータ(今回)を比較することによってエッジデータを生成し、生成したエッジデータをRAM313のエッジデータ記憶領域に記憶する。
具体的には、第1レベルデータ(前回)の所定ビットデータが1で、第1レベルデータ(今回)の所定ビットデータが0の場合、すなわち、所定ビットデータが1から0に変化した場合には、エッジデータの該当ビットデータに1(立ち下がりエッジ)を記憶する。また、第1レベルデータ(前回)の所定ビットデータが0で、第1レベルデータ(今回)の所定ビットデータが1の場合、すなわち、所定ビットデータが0から1に変化した場合には、エッジデータの該当ビットデータに1(立ち上がりエッジ)を記憶する。一方、第1レベルデータ(前回)の所定ビットデータが1で、第1レベルデータ(今回)の所定ビットデータが1の場合や、第1レベルデータ(前回)の所定ビットデータが0で、第1レベルデータ(今回)の所定ビットデータが0の場合、すなわち、所定ビットデータに変化が無い場合には、エッジデータの該当ビットデータに0を記憶する。例えば、図9の(4)、(5)、(6)に示すように、第1レベルデータ(今回)が01BH(00011011B)で、第1レベルデータ(前回)が013H(00010011B)の場合には、エッジデータとして08H(00001000B)を記憶する。
なお、このエッジデータに基づいて遊技制御を行うデバイス(状態情報の変化を監視して遊技制御を行うデバイス)としては、例えば、操作手段の状態変化を監視することが必要なストップボタンセンサ388〜390、メダル投入センサ1〜3(符号375〜377)、スタートレバーセンサ379や、状態情報の変化点を契機としてリール110〜112の回転位置を把握することが必要なインデックスセンサ383〜385などが挙げられる。
ステップS308では、全ての入力ポート(本実施例では、入力ポート0〜入力ポート3の4つの入力ポート)について上記ステップS301〜S307の処理を実行したか否かを判定し、実行していない場合にはステップS301に戻って残りの入力ポートの処理を継続し、実行した場合には処理を終了する。
<チャタリング除去処理>
次に、図10を用いて、上記入力ポート状態更新処理におけるチャタリング除去処理について詳細に説明する。なお、同図はチャタリング除去処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS401では、上述の前回第1レベルデータ記憶領域に記憶した第1レベルデータ(前回)と、前回以前のチャタリング除去処理のステップS405でRAM313の前回第2レベルデータ記憶領域に記憶した第2レベルデータ(前回)と、前回以前のチャタリング除去処理のステップS405でRAM313の前々回第2レベルデータ記憶領域に記憶した第2レベルデータ(前々回)を取得する。
ステップS402では、補正後のレベルデータ、および上記ステップS401で取得した第2レベルデータ(前回)と第2レベルデータ(前々回)のビットデータのうち、上記ステップS303で取得したチャタリング除去情報のビットデータに1が設定されているビットデータ(i=1設定のビットデータ)の比較を行う。比較の結果、補正後のレベルデータ、第2レベルデータ(前回)、および第2レベルデータ(前々回)の該当ビットデータが同一のビットデータの場合には、ステップS403に進んで、補正後のレベルデータのビットデータを、新たなビットデータとして特定する。一方、該当ビットデータが異なる場合には、ステップS404に進んで、上記ステップS401で取得した第1レベルデータ(前回)のビットデータを、新たなビットデータとして特定する。
例えば、図9の(2)、(3)、(7)に示すように、補正後のレベルデータが02BH(00101011B)、チャタリング除去情報が038H(00111000B)、第2レベルデータ(前回)が03BH(00111011B)、第2レベルデータ(前々回)が01BH(00011011B)であった場合には、これらのビットデータのうち、チャタリング除去情報のビットデータに1が設定されているビットデータ(この例では、bit5、bit4、bit3のビットデータ)の比較を行う。この例では、補正後のレベルデータ、第2レベルデータ(前回)、および第2レベルデータ(前々回)のbit5のビットデータは、それぞれ1、1、0であり、該当ビットデータが異なるため、第1レベルデータ(前回)のビットデータである0を、新たなbit5のビットデータとして特定する。また、補正後のレベルデータ、第2レベルデータ(前回)、および第2レベルデータ(前々回)のbit4のビットデータは、それぞれ0、1、1であり、該当ビットデータが異なるため、第1レベルデータ(今回)のビットデータである1を、新たなbit4のビットデータとして特定する。また、補正後のレベルデータ、第2レベルデータ(前回)、および第2レベルデータ(前々回)のbit3のビットデータは、それぞれ1、1、1であり、該当ビットデータが同一であるため、補正後のレベルデータのビットデータである1を、新たなbit3のビットデータとして特定する。
ステップS405では、前回第2レベルデータ記憶領域に記憶した第2レベルデータ(前回)を、前々回の第2レベルデータとして、前々回第2レベルデータ記憶領域に記憶(退避)し、上記ステップS302で変換を行ったレベルデータ(補正後のレベルデータ)を、前回第2レベルデータ記憶領域に記憶する。
<副制御部400の処理>
次に、図11(a)および(b)を用いて、副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、副制御部400の割込み処理の流れを示すフローチャートである。副制御部400は、所定の周期(本実施例では、2msに1回)でタイマ割込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込みを契機として、副制御部400の割込み処理を実行する。
ステップS501では、受信コマンドがあるか否かを判定する。主制御部300からコマンドを受信した場合はステップS502に進み、そうでない場合は処理を終了する。ステップS502では、受信コマンドを未処理コマンドとしてRAM413のコマンド記憶領域に記憶(格納)する。
同図(b)は、副制御部400のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS601では、RAM413のコマンド記憶領域に未処理コマンド(上記副制御部400の割込み処理によって格納される制御コマンド)が格納されているか否かを判定する。未処理コマンドがある場合はステップS602に進み、そうでない場合はステップS601に戻る。ステップS602では、未処理コマンドの内容を解析して判定する。
ステップS603では、演出制御処理を行う。この演出制御処理では、主制御部300から受信したコマンド等に基づいて、副制御部400の各演出デバイス(演出ランプ430、スピーカ483等)、ならびに液晶表示装置157および扉163等による各種演出制御の設定や、動作制御データ等の更新を行う。
ステップS604では、副制御部400の各演出デバイス、ならびに液晶表示装置157および扉163を制御する扉・液晶画面制御部490に制御データを出力する必要があるか否かを判定する。制御データを出力する必要がある場合はステップS605に進み、そうでない場合はステップS601に戻る。ステップS605では、副制御部400の各演出デバイスおよび扉・液晶画面制御部490に制御データを出力した後に、ステップS601に戻って上記処理を繰り返し実行する。
以上説明したように、本実施例に係るスロットマシンは、遊技に関連して設けられた複数のデバイス(例えば、図2に示す各種デバイス)と、前記複数のデバイスが個別に接続され、前記デバイスの状態を示す状態情報(例えば、オンレベルまたはオフレベルの情報)が入力される入力ポート(例えば、入力インターフェース360)と、前記入力ポートに入力された前記状態情報を所定の周期で取得する取得手段(例えば、入力ポート状態更新処理のステップS301)と、前記取得手段により取得された複数回の状態情報が所定のパターンに合致すること(例えば、前々回、前回、今回の3回の状態情報が全て一致すること)を特定する特定処理をすくなくとも実行可能な特定処理手段(例えば、チャタリング除去処理)と、前記特定処理手段により複数回の状態情報が前記所定のパターンに合致すると特定された場合に、特定された複数回の状態情報のうちの少なくとも1つの状態情報に基づいて遊技に関する制御を行う遊技制御手段(例えば、主制御部メイン処理)と、を備える遊技台であって、前記複数のデバイスが個別に接続される前記入力ポートの接続箇所各々に対応付けて、前記特定処理手段が前記特定処理を行うことを示す実行情報(例えば、2進数の1の情報)、または前記特定処理手段が前記特定処理を行わないことを示す非実行情報(例えば、2進数の0の情報)のいずれか1つの情報が設定された設定情報(例えば、チャタリング除去情報)を記憶する設定情報記憶手段をさらに備え、前記特定処理手段は、前記設定情報において前記実行情報が設定されている接続箇所に接続されたデバイスの状態情報に対し、前記特定処理を実行することを特徴とする、遊技台である。
スロットマシンでは、主制御部におけるROMのプログラム記憶領域は4.5Kバイト、ROMのデータ記憶領域は3Kバイト、RAM(RWM)の記憶領域は512Kバイトとそれぞれ規則で定められており、主制御部に搭載できるメモリの容量が限られているため、プログラムやデータの容量削減が大きな課題となっている。この点、本実施例に係るスロットマシン100によれば、デバイスに対して特定処理を行うか否かを設定情報の設定で容易に切り替えることができ、特定処理が必要なデバイスに対してのみ当該処理を行う事ができる。そのため、デバイスの追加に伴うプログラム容量やデータ容量の増大を回避することができ、限られたハードウェア資源を有効に活用できる場合がある。また、プログラム容量やデータ容量の削減が可能となることによって、不正行為の対策を目的とした新たなデバイスやシステム(プログラム)などを追加することが可能となる場合がある。また、例えば、追加するデバイスがチャタリングを除去したいデバイスである場合には、設定情報の設定によりチャタリングを除去する処理を行うことができ、また、追加するデバイスがチャタリングを除去する必要がないデバイスである場合には、設定情報の設定によりチャタリングを除去しない処理を行うことができる。そのため、デバイスの特性に合わせた設定が可能で、デバイスの追加に対して柔軟に対応することができる場合がある。
なお、本発明に係る「取得手段」は、入力ポートに入力された状態情報を所定の周期で取得する手段であればよく、タイマ割込みで定期的に実行されるソフトウェア処理によって入力ポートに入力された状態情報を所定の周期で取得する場合に限定されるものではない。したがって、例えば、メインループ内で定期的に実行されるソフトウェア処理によって入力ポートに入力された状態情報を所定の周期で取得(ポーリング)してもよく、また、ハードウェア処理(例えば、論理回路)によって入力ポートに入力された状態情報を所定の周期で取得するように構成してもよい。
また、本発明に係る「所定のパターン」は、前々回、前回、今回の3回の状態情報が全て一致するパターンに限定されず、例えば、前々回がオンレベルで、前回および今回がオフレベル(オン→オフ→オフ)のパターン、前々回がオフレベルで、前回および今回がオンレベル(オフ→オン→オン)のパターンなど、複数回の情報情報が一致しないパターンであってもよい。また、状態情報の取得回数も3回に限定されず、2回、または、4回以上であってもよい。
また、本発明に係る「状態情報」は、オンレベルまたはオフレベル(0か1の2ビットの情報)に限定されるものではなく、例えば、アナログ入力ポートに入力する電圧値なども含まれる。この場合、所定のパターンとしては、例えば、前々回、前回、今回の3回の電圧値が所定の閾値以上であるパターン、前々回の電圧値が所定の閾値未満で、前回および今回の電圧値が所定の閾値以上のパターン、前々回の電圧値が所定の閾値以上で、前回および今回の電圧値が所定の閾値未満のパターンなどが挙げられる。
また、前記取得手段により取得された複数回の状態情報のうちの少なくとも1つの状態情報を記憶する状態情報記憶手段(例えば、RAM313)と、第1のタイミング(例えば、今回の入力ポート状態更新処理)で前記取得手段により取得された第1の状態情報(例えば、補正後のレベルデータ)と、前記第1のタイミングよりも前の第2のタイミング(例えば、前回の入力ポート状態更新処理)で前記取得手段により取得されて前記状態情報記憶手段により記憶された第2の状態情報(例えば、第2レベルデータ(前回))と、を比較する比較手段(例えば、チャタリング除去処理のステップS402)と、をさらに備え、前記特定処理手段により実行される前記特定処理は、前記比較手段により比較された前記第1の状態情報と、前記第2の状態情報と、が同一の状態情報となるパターン(例えば、第1の状態情報がオンで第2の状態情報がオン(オン→オン)、または第1の状態情報がオフで第2の状態情報がオフ(オフ→オフ))に合致することを特定する処理であってもよい。
このような構成とすれば、デバイスの状態情報をより正確に取得することが可能となるため、デバイスの正確な状態情報に基づいて信頼性の高い遊技制御を行うことができる場合がある。
また、前記特定処理手段により実行される前記特定処理は、前記第1の状態情報から前記第2の状態情報への状態情報の変化(例えば、立ち上がりエッジや立ち下がりエッジ)を特定する処理(例えば、入力ポート状態更新処理のステップS307)をさらに含んでもよい。
このような構成とすれば、さらにデバイスの状態情報の変化に基づいて遊技制御を行うことができるため、より高度な遊技制御を行うことができる場合がある。
また、前記第2の状態情報は、前記第1のタイミングよりも前の複数のタイミングで前記取得手段により取得されて前記状態情報記憶手段により記憶された複数の状態情報(例えば、第2レベルデータ(前回)と第2レベルデータ(前々回))を含んでもよい。
このような構成とすれば、デバイスの状態情報をより正確に取得することが可能となるため、デバイスの正確な状態情報に基づいて信頼性の高い遊技制御を行うことができる場合がある。
また、前記実行情報および前記非実行情報の各々は、1ビットの情報量とされていてもよい。
このような構成とすれば、特定処理に要する情報量を少なくすることができ、限られたハードウェア資源を有効に活用することができる場合がある。
また、前記特定処理手段により複数回の状態情報が前記所定のパターンに合致すると特定された場合に、特定された所定のパターンに基づいて、前記取得手段により取得された状態情報を更新して記憶する更新記憶手段(例えば、チャタリング除去処理のステップS405)をさらに備え、前記遊技制御手段は、前記更新記憶手段により更新記憶された内容に基づいて前記遊技に関する制御を行ってもよい。
このような構成とすれば、デバイスの情報情報を常に最新の情報に保つことができ、デバイスの最新の状態情報に基づいて信頼性の高い遊技制御を行うことができる場合がある。
また、前記複数のデバイスには、遊技に関した検出を行う検出デバイス(例えば、スタートレバーセンサ379)が含まれていてもよい。
このような構成とすれば、遊技台内部のメンテナンス(例えば、遊技球の玉詰まりを直す作業)を行うための前扉の開閉や、遊技操作(例えば、スタートレバーの操作)による振動などに起因してチャタリングが発生し易い検出デバイス(例えば、投入ボタン)に対して特定処理を行うことができ、デバイスの正確な状態情報に基づいて信頼性の高い遊技制御を行うことができる場合がある。
なお、本発明に係る遊技台の構成は、上記実施例に係るスロットマシン100の構成に限定されるものではない。したがって、例えば、上記実施例では、本発明をチャタリングの除去処理に適用したが、例えば、静電気などが原因で発生するノイズの除去処理などの他の処理に適用してもよい。
また、上記実施例では、本発明を主制御部300に適用したが、例えば、副制御部400や扉・液晶画面制御部490などの他の制御部に適用してもよい。
また、上記実施例においては、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシンの例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンやパチンコ機などにも適用可能である。以下、本発明を適用したパチンコ機1100について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図12を用いて、パチンコ機1100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機1100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機1100は、ガラス製または樹脂製の透明板部材1152および透明部材保持枠1154からなる扉部材1156の奥側にガラスを通して視認可能に配設した後述する遊技盤(盤面)1102を備えている。
また、発射杆1138および発射槌1140の下方には、発射杆1138を制御して遊技領域1104に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル1148を配設していると共に、貯留皿1144の下方には、貯留皿1144に貯留できない溢れ球を貯留するための下皿1150を設けている。
図13は、遊技盤1102を正面から見た略示正面図である。遊技盤1102には、外レール1106と内レール1108とを配設し、遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある。)が転動可能な遊技領域1104を区画形成している。
遊技領域1104の略中央には、演出装置1200を配設している。この演出装置1200には、略中央に横長の装飾図柄表示装置1110を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置1112と、特別図柄表示装置1114と、普通図柄保留ランプ1116と、特別図柄保留ランプ1118と、高確中ランプ1120を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
演出装置1200は、可動部を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。装飾図柄表示装置1110は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な画像を表示するための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置1110は、左図柄表示領域1110a、中図柄表示領域1110b、右図柄表示領域1110cおよび演出表示領域1110dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域1110a、中図柄表示領域1110bおよび左図柄表示領域1110cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域1110dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域1110a、1110b、1110c、1110dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置1110の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置1110は、液晶表示装置に代えて、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、EL(ElectroLuminescence)表示装置、ドラム式表示装置、リーフ式表示装置等他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置1112は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。特図表示装置1114は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ1116は、保留している普図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を2つまで保留することを可能としている。特図保留ランプ1118は、保留している特図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を4つまで保留することを可能としている。高確中ランプ1120は、遊技状態が高確率状態(後述する大当り遊技の当選確率を通常の確率よりも高く設定した遊技状態)であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を低確率状態(後述する大当り遊技の当選確率を通常の確率に設定した遊技状態)から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。なお、本実施例では、後述するミッションタイムに移行する場合にも高確中ランプ1120を点灯し、ミッションタイムを終了した場合に高確中ランプ1120を消灯するように構成している。
また、この演出装置1200の周囲には、一般入賞口1122と、普図始動口1124と、第1特図始動口1126と、第2特図始動口1128と、可変入賞口1130を配設している。一般入賞口1122は、本実施例では遊技盤1102に複数配設しており、この一般入賞口1122への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口1122に入賞した場合)、後述する払出装置1552を駆動し、所定の個数(本実施例では10個)の球を賞球として貯留皿1144に排出する。貯留皿1144に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口1122に入球した球は、パチンコ機1100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口1124は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤1102の左側に1つ配設している。普図始動口1124を通過した球は一般入賞口1122に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口1124を通過したことを所定の玉検出センサが検出した場合、パチンコ機1100は、普図表示装置1112による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口1126は、本実施例では遊技盤1102の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口1126への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置1552を駆動し、所定の個数(本実施例では3個)の球を賞球として貯留皿1144に排出するとともに、特図表示装置1114による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口1126に入球した球は、パチンコ機1100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口1128は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口1126の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口1128は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置1112が当たり図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口1128への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置1552を駆動し、所定の個数(本実施例では5個)の球を賞球として後述する貯留皿1144に排出するとともに、特図表示装置1114による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口1128に入球した球は、パチンコ機1100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口1130は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤1102の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口1130は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選し、特図表示装置1114が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口1130への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置1552を駆動し、所定の個数(本実施例では15球)の球を賞球として貯留皿1144に排出する。なお、可変入賞口1130に入球した球は、パチンコ機1100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材1132や、遊技釘1134を複数個、配設していると共に、内レール1108の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機1100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口1136を設けている。
このパチンコ機1100は、遊技者が貯留皿1144に貯留している球を発射レール1142の発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル1148の操作量に応じた強度で発射モータ1602を駆動し、発射杆1138および発射槌1140によって外レール1106、内レール1108を通過させて遊技領域1104に打ち出す。そして、遊技領域1104の上部に到達した球は、打球方向変換部材1132や遊技釘1134等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口1122、可変入賞口1130)や始動口(第1特図始動口1126、第2特図始動口1128)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口1124を通過するのみでアウト口1136に到達する。
<演出装置>
次に、パチンコ機1100の演出装置1200について説明する。この演出装置1200の前面側には、ワープ装置1230およびステージを配設し、演出装置1200の背面側には、装飾図柄表示装置1110および遮蔽手段1250を配設している。すなわち、演出装置1200において、装飾図柄表示装置1110および遮蔽手段1250は、ワープ装置1230およびステージの後方に位置することとなる。
ワープ装置1230は、演出装置1200の左上方に設けた入球口1232に入った遊技球を演出装置1200の前面下方の前面ステージ1234に排出し、さらに、前面ステージ1234に排出した遊技球が前面ステージ1234の中央部後方に設けた第2の入球口1236に入った場合は、遊技球を、第1特図始動口1126の上方である演出装置1200の下部中央に設けた排出口1238から第1特図始動口1126に向けて排出するものである。この排出口1238から排出した遊技球は特図始動口1126に入球しやすくなっている。
遮蔽手段1250は、格子状の左扉1250aおよび右扉1250bからなり、装飾図柄表示装置1110および前面ステージ1234の間に配設する。左扉1250aおよび右扉1250bの上部には、図示しない2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉1250aおよび右扉1250bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段1250は、左右扉1250a、1250bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置1110を視認し難いように遮蔽する。左右扉1250a、1250bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置1110の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置1110の表示の全てを視認可能である。また、左右扉1250a、1250bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左右扉1250a、1250bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置1110の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置1110による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置1110を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図14を用いて、このパチンコ機1100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機1100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部1300と、主制御部1300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主に演出の制御を行う副制御部1400と、主制御部1300が送信するコマンドに応じて、主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部1550と、遊技球の発射制御を行う発射制御部1600と、パチンコ機1100に供給される電源を制御する電源管理部1650によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機1100の主制御部1300について説明する。
主制御部1300は、主制御部1300の全体を制御する基本回路1302を備えており、この基本回路1302には、CPU1304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM1306と、一時的にデータを記憶するためのRAM1308と、各種デバイスの入出力を制御するための入出力インターフェース(入出力ポート)1321と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1312と、を搭載している。なお、ROM1306やRAM1308については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部1400についても同様である。この基本回路1302のCPU1304は、水晶発振器1314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路1302の入出力インターフェース(入出力ポート)1321には、水晶発振器1314aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路1316(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ1318や扉開放センサ1319が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路1316および基本回路1302に出力するためのセンサ回路1320と、特図表示装置1114の表示制御を行うための表示回路1322と、普図表示装置1112の表示制御を行うための表示回路1324と、各種状態表示部1326(普図保留ランプ1116、特図保留ランプ1118、高確中ランプ1118等)の表示制御を行うための表示回路1328と、第2特図始動口1128や可変入賞口1130等を開閉駆動する各種ソレノイド1330を制御するためのソレノイド回路1332と、電圧監視回路1336を接続している。
詳細は後述するが、CPU1304は、所定の周期(本実施例では、後述する主制御部タイマ割り込み処理の実行間隔)で、入出力インタフェース(入出力ポート)1321に入力される、各種デバイス(この例では、各種センサ1318、扉開放センサ1319、電圧監視回路1336)の信号状態(状態情報)を取得するように構成している。
例えば、第1特図始動口1126に球が入賞したことを球検出センサ1318が検出した場合には、センサ回路1320は球を検出したことを示すオンレベルの球検出信号(例えば、ハイレベルの球検出信号)をカウンタ回路1316と入出力インターフェース1321に出力し、第1特図始動口1126に球が入賞したことを球検出センサ1318が検出していない場合には、オフレベルの球検出信号(例えば、ローレベルの球検出信号)をカウンタ回路1316と入出力インターフェース1321に出力する。CPU1304は、後述する主制御部タイマ割り込み処理で、入出力インターフェース1321に入力される球検出センサ1318の信号状態を取得する。また、オンレベルの球検出信号を受信したカウンタ回路1316は、第1特図始動口1126に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口1126に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
また、扉部材1156が開放されたことを扉開放センサ1319が検出した場合には、扉開放センサ1319は入出力インターフェース1321に対してオンレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力し、扉部材1156が閉鎖されたことを扉開放センサ1319が検出した場合には、扉開放センサ1319は入出力インターフェース1321に対してオフレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力するように構成している。CPU1304は、後述する主制御部タイマ割り込み処理で、入出力インターフェース1321に入力される扉開放センサ1319の信号状態を取得する。
また、電圧監視回路1336は、電源管理部1650から主制御部1300に供給している電源電圧の異常を検出するための回路である。本実施例では、電圧監視回路1336に所定の電圧値以上の電圧が入力されている場合には、電圧監視回路1336が入出力インターフェース1321に対してオフレベルの低電圧信号(例えば、ローレベルの低電圧信号)を出力し、電圧監視回路1336に所定の電圧値未満の電圧が入力されていない場合には、電圧監視回路1336が入出力インターフェース1321に対してオンレベルの低電圧信号(例えば、ローレベルの低電圧信号)を出力するように構成している。CPU1304は、後述する主制御部タイマ割り込み処理で、入出力インターフェース1321に入力される電圧監視回路1336の信号状態を取得する。
さらに、基本回路1302には、情報出力回路1334を接続しており、主制御部1300は、この情報出力回路1334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路1652にパチンコ機1100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部1300は、副制御部1400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部1550にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、副制御部1400および払出制御部1550との通信を可能としている。なお、主制御部1300と副制御部1400および払出制御部1550との情報通信は一方向の通信であり、主制御部1300は副制御部1400および払出制御部1550にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、副制御部1400および払出制御部1550からは主制御部1300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機1100の副制御部1400について説明する。
副制御部1400は、主に主制御部1300が送信したコマンド等に基づいて副制御部1400の全体を制御する基本回路1402を備えており、この基本回路1402には、CPU1404と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM1406と、一時的にデータを記憶するためのRAM1408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1412を搭載している。この基本回路1402のCPU1404は、水晶発振器1414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路1402には、スピーカ1416(およびアンプ)の制御を行うための音源IC1418と、各種ランプ1420の制御を行うための表示回路1422と、演出装置1200の演出用可動体等を駆動する駆動装置であるソレノイドまたはモータ等が含まれる各種演出用駆動装置1424の制御を行うための演出用駆動装置制御回路1426と、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)1110および遮蔽手段1250の制御を行うための副制御部1500と、チャンスボタン1146の押下を検出して信号を出力するチャンスボタン検出回路1380を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機1100の払出制御部1550、発射制御部1600、電源管理部1650について説明する。
払出制御部1550は、主に主制御部1300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置1552を制御すると共に、払出センサ1554が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部1556を介して、パチンコ機1100とは別体で設けられたカードユニット1654との通信を行う。
発射制御部1600は、払出制御部1550が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、操作ハンドル1148内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による発射ハンドル1148の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆1138および発射槌1140を駆動する発射モータ1602の制御や、貯留皿1144から発射レール1142に球を供給する球送り装置1604の制御を行う。
電源管理部1650は、パチンコ機1100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部1300、副制御部1400等の各制御部や払出装置1552等の各装置に供給する。さらに、電源管理部1650は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部1300のRAM1308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
<主制御部メイン処理>
次に、図15を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)を設けている。この起動信号を入力した基本回路1302のCPU1304は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM1306に予め記憶している制御プログラムに従って処理を実行する。
ステップS1101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU1304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割り込みマスクの設定、RAM1308に記憶する各種変数の初期設定、WDT1313への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施例では、WDT1313に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS1102では、WDT1313のカウンタの値をクリアし、WDT1313による時間計測を再始動する。
ステップS1103では、後述する主制御部タイマ割り込み処理のステップ203において生成・記憶するレベルデータを読み出して、電圧監視回路1336からの低電圧信号がオンであるか否か(レベルデータのビットデータのうち、電圧監視回路1336に該当するビットデータが1であるか0であるか)を監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(該当するビットデータが1(オンレベル信号)にセットされている場合)にはステップS1102に戻り、低電圧信号がオフの場合(該当するビットデータが0(オフレベル信号)にセットされている場合)にはステップS1104に進む。
ステップS1104では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタ・タイマ1312に設定する処理、RAM1308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS1105では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部1300の基本回路1302を初期状態にする場合)にはステップS1107に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS1108に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けた操作部を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路1302を初期状態にすべくステップS1107に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)は、RAM1308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路1302を初期状態にすべくステップS1107に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM1308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS1106に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機1100を初期状態にすべくステップS1107に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS1107に進む。
ステップS1106では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM1308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタを読み出し、スタックポインタに再設定する。また、電断時にRAM1308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割り込み許可の設定を行う。以降、CPU1304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機1100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割り込み処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS1108、ステップS1109内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。
ステップS1107では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割り込み禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定、RAM1308の全ての記憶領域の初期化などを行う。
ステップS1108では、割り込み禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM1308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。また、この基本乱数初期値更新処理の終了後に割り込み許可の設定を行ってステップS1109に進む。
ステップS1109では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部1300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
主制御部1300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割り込み処理を行っている間を除いて、ステップS1108およびS1109の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割り込み処理>
次に、図16を用いて、主制御部1300のCPU1304が実行する主制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部1300は、所定の周期(本実施例では約2msに1回)でタイマ割り込み信号を発生するカウンタ・タイマ1312を備えており、このタイマ割り込み信号を契機として主制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。
ステップS1201では、タイマ割り込みスタート処理を行う。このタイマ割り込みスタート処理では、CPU1304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS1202では、WDT1313のカウント値が初期設定値(本実施例では32.8ms)を超えてWDT割り込みが発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施例では、主制御部タイマ割り込みの周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS1203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、入出力インターフェース(入出力ポート)1321に接続された各デバイス(本実施例では、各種センサ1318、扉開放センサ1319)が出力する信号(本実施例では、オンレベル信号またはオフレベル信号)の状態を示すビットデータ(本実施例では、1または0)を取得する。また、上述の論理補正を行った後、チャタリング除去情報の該当ビットに0が設定されているビットデータ(i=0設定のビットデータ)を特定し、これを第1レベルデータとして記憶する一方で、チャタリング除去情報の該当ビットに1が設定されているビットデータ(i=1設定のビットデータ)については、上述のチャタリング除去処理を行う。続いて、チャタリング除去処理無しのビットデータと、チャタリング除去有りのビットデータを結合し、第1レベルデータを生成する。そして、第1レベルデータに基づいて、例えば、入賞口(一般入賞口1122、可変入賞口1130)や始動口(第1特図始動口1126、第2特図始動口1128)への入球、または普図始動口1124の通過があったか否かを判定し、入球したと判定した場合には、以降の入球に伴う処理を行う。
ステップS1204およびステップS1205では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS1110で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部1300で使用する普図当選乱数値および特図乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM1308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM1308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。なお、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM1308に設けている。
ステップS1206では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部1300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS1207では、タイマ更新処理を行う。詳細は後述するが、このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置1112に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特別図柄表示装置1114に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS1208では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口(一般入賞口1122、第1、第2特図始動口1126、1128、および可変入賞口1130)に入賞(入球)があった場合に、RAM1308に各入賞口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS1209では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1、第2特図始動口1126、1128に入賞があり、且つ、保留している特図変動遊技の数が4未満である場合には、入賞した始動口に対応するカウンタ回路1316bのカウンタ値記憶用レジスタから値を特図当選乱数値として取得する。また、上述の特図乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図乱数値として取得し、RAM1308に設けた乱数値記憶領域に特図当選乱数値と共に記憶する。また、普図始動口1124を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が2未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図当選乱数値として取得し、RAM1308に設けた上述の特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより第1、第2特図始動口1126、1128、普図始動口1124、または可変入賞口の入賞(入球)を検出した場合に、副制御部1400に送信すべき送信情報に、第1、第2特図始動口1126、1128、普図始動口1124、および可変入賞口の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
ステップS1210では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部1550に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS1211では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動中(後述する普図汎用タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置1112を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、上述の普図1の態様となるように普図表示装置1112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、上述の普図2の態様となるように普図表示装置1112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行うと共に、その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM1308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により普図の停止表示を行い、普図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口1128の羽根部材の開閉駆動用のソレノイド1330に、羽根部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド1330に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間を経過したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、普図の状態を非作動中に設定する。普図の状態が非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS1212に移行するようにしている。
ステップS1212では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口1128の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM1308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置1112に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM1308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM1308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
ステップS1213では、特図状態更新処理を行う。この特図状態更新処理は、特図の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図変動中(後述する特図汎用タイマの値が1以上)における特図状態更新処理では、特図表示装置1112を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。
また、特図変動表示時間が経過したタイミング(特図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、大当たりフラグがオンで確変フラグがオフの場合には特図表示装置1114に、上述の特図1、大当たりフラグがオンで確変フラグがオンの場合には特図表示装置1114に、上述の特図2、大当たりフラグがオフの場合には、上述の特図3の態様となるように特図表示装置1112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行うと共に、その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM1308に設けた特図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により特図の停止表示をおこない、特図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。また、コマンド設定送信処理(ステップS1215)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に02Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、大当たりフラグがオンの場合には、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置1110による大当たりを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM1308に設けた特図待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS1215)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に04Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口1130に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口1130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド1330に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS1215)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に10Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口1130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド1330に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM1308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS1215)で一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に20Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(例えば15ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置1110による大当たりを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM1308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS1215)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に08Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、特図の状態を非作動中に設定する。特図の状態が非作動中の場合における特図状態更新処理では、何もせずに次のステップS1214に移行するようにしている。
ステップS1214では、特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理では、特図変動遊技および可変入賞口1130の開閉制御を行っておらず(特図の状態が非作動中)、且つ、保留している特図変動遊技の数が1以上である場合に、大当たり判定テーブル、高確率状態移行判定テーブル、タイマ番号決定テーブルなどを使用した各種抽選のうち、最初に大当たり判定を行う。具体的には、ステップS1203で乱数値記憶領域に記憶した特図当選乱数値が、大当たり判定テーブルの第1特図始動口用抽選データの数値範囲であるか否かを判定し、特図当選乱数値が第1特図始動口用抽選データの数値範囲である場合には、特図変動遊技の当選と判定してRAM1308に設けた大当たりフラグの格納領域に大当たりとなることを示す情報を設定する(ここで、大当たりの情報をRAM1308に設定することを大当たりフラグをオンに設定するという)。一方、特図当選乱数値が第1特図始動口用抽選データの数値範囲以外である場合には、特図変動遊技の外れと判定してRAM1308に設けた大当たりフラグの格納領域に外れとなることを示す情報を設定する(ここで、外れの情報をRAM1308に設定することを大当たりフラグをオフに設定するという)。なお、保留している特図変動遊技の数は、RAM1308に設けた特図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している特図変動遊技の数から1を減算した値を、この特図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また、当り判定に使用した乱数値を消去する。
大当たりフラグにオンを設定した場合には、次に確変移行判定を行う。具体的には、ステップS1209で乱数値記憶領域に記憶した特図乱数値が、移行判定乱数の数値範囲であるか否かを判定し、特図乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、RAM1308に設けた確変(確率変動)フラグの格納領域に、特別大当たり遊技を開始することを示す情報を設定する。(ここで、特別大当たり遊技開始の情報をRAM1308に設定することを確変フラグをオンに設定するという)。一方、特図乱数値が抽選データの数値範囲以外である場合には、上述の確変フラグの格納領域に、大当たり遊技を開始することを示す情報を設定する(ここで、大当たり遊技開始の情報をRAM1308に設定することを確変フラグをオフに設定するという)。
大当たり判定の結果に関わらず、次にタイマ番号を決定する処理を行う。具体的には、上述の特図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を特図タイマ乱数値として取得する。大当たりフラグの値、および取得した特図タイマ乱数値を含むタイマ乱数の数値範囲に対応するタイマ番号を選択し、RAM1308に設けた所定のタイマ番号格納領域に記憶する。さらに、そのタイマ番号に対応する変動時間を、特図変動表示時間として、上述の特図表示図柄更新タイマに記憶し、コマンド設定送信処理(ステップS1215)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に01Hを送信情報(一般情報)として追加記憶してから処理を終了する。
ステップS1215では、コマンド設定送信処理を行う。なお、副制御部1400に送信する出力予定情報(コマンド)は16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(00Hの場合は基本コマンド、01Hの場合は図柄変動開始コマンド、04Hの場合は図柄変動停止コマンド、05Hの場合は入賞演出開始コマンド、06Hの場合は終了演出開始コマンド、07Hの場合は大当たりラウンド数指定コマンド、0EHの場合は復電コマンド、0FHの場合はRAMクリアコマンドをそれぞれ示すなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報はコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、大当たりフラグの値、確変フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、大当たりフラグの値、確変フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、確変フラグの値などを含み、大当たりラウンド数指定コマンドの場合であれば確変フラグの値、大当たりラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口1126への入賞の有無、第2特図始動口1128への入賞の有無、可変入賞口1130への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンド種別に01H、コマンドデータにRAM1308に記憶している大当たりフラグの値、確変フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンド種別に04H、コマンドデータにRAM1308に記憶している大当たりフラグの値、確変フラグの値などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド入賞演出設定送信処理では、コマンド種別に05H、コマンドデータにRAM1308に記憶している入賞演出期間中に装飾図柄表示装置1110・各種ランプ1420・スピーカ1416に出力する演出制御情報、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンド種別に06H、コマンドデータにRAM1308に記憶している演出待機期間中に装飾図柄表示装置1110・各種ランプ1410・スピーカ1416に出力する演出制御情報、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンド種別に07H、コマンドデータにRAM1308に記憶している大当たりラウンド数、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンド種別に08H、コマンドデータにRAM1308に記憶している大当たりラウンド数、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。副制御部1400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部1300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS1216では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM1308に記憶している遊技情報を、情報出力回路1334を介してパチンコ機1100とは別体の情報入力回路1652に出力する。
ステップS1217では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップ203において生成・記憶した第1レベルデータを読み出して、ガラス枠開放エラーの有無(第1レベルデータのビットデータのうち、扉開放センサ1319に該当するビットデータ)を監視し、ガラス枠開放エラーを検出した場合(該当するビットデータが1(オンレベル信号)にセットされている場合)に、副制御部1400に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーを示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド1330を駆動して第2特図始動口1128や、可変入賞口1130の開閉を制御したり、表示回路1322、1324、1328を介して普図表示装置1112、特図表示装置1114、各種状態表示部1326などに出力する表示データを、入出力インタフェース1321の出力ポートに設定する。
ステップS1218では、ステップ203において生成・記憶したレベルデータを読み出して、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS1220に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1219に進む。
ステップS1219では、タイマ割り込みエンド処理を行う。このタイマ割り込みエンド処理では、ステップS1201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行う。
ステップS1220では、電源管理部1650から主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路が、所定の値以下である場合に電圧が低下したことを示す電圧低下信号を出力しているか否か、すなわち電源の遮断を検知したか否かを監視し、電源の遮断を検知した場合には、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM1308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行う。
以上説明したように、パチンコ機1100は、遊技に関連して設けられた複数のデバイス(例えば、各種センサ1318)と、前記複数のデバイスが個別に接続され、前記デバイスの状態を示す状態情報(例えば、オンレベルまたはオフレベルの情報)が入力される入力ポート(例えば、入出力インターフェース1321)と、前記入力ポートに入力された前記状態情報を所定の周期で取得する取得手段と、前記取得手段により取得された複数回の状態情報が所定のパターンに合致することを特定する特定処理をすくなくとも実行可能な特定処理手段と、前記特定処理手段により複数回の状態情報が前記所定のパターンに合致すると特定された場合に、特定された複数回の状態情報のうちの少なくとも1つの状態情報に基づいて遊技に関する制御を行う遊技制御手段(例えば、主制御部メイン処理)と、を備える遊技台であって、前記複数のデバイスが個別に接続される前記入力ポートの接続箇所各々に対応付けて、前記特定処理手段が前記特定処理を行うことを示す実行情報(例えば、2進数の1の情報)、または前記特定処理手段が前記特定処理を行わないことを示す非実行情報(例えば、2進数の0の情報)のいずれか1つの情報が設定された設定情報(例えば、チャタリング除去情報)を記憶する設定情報記憶手段をさらに備え、前記特定処理手段は、前記設定情報において前記実行情報が設定されている接続箇所に接続されたデバイスの状態情報に対し、前記特定処理を実行することを特徴とする、遊技台である。
パチンコ機では、主制御部におけるROMのプログラム記憶領域は3Kバイト、ROMのデータ記憶領域は3Kバイト、RAM(RWM)の記憶領域は512Kバイトとそれぞれ規則で定められており、主制御部に搭載できるメモリの容量が限られているため、プログラムやデータの容量削減が大きな課題となっている。この点、本実施例に係るパチンコ機1100によれば、デバイスに対して特定処理を行うか否かを設定情報の設定で容易に切り替えることができ、特定処理が必要なデバイスに対してのみ当該処理を行う事ができる。そのため、デバイスの追加に伴うプログラムやデータの増大を回避することができ、限られたハードウェア資源を有効に活用できる場合がある。また、例えば、追加するデバイスがチャタリングを除去したいデバイスである場合には、設定情報の設定によりチャタリングを除去する処理を行うことができ、また、追加するデバイスがチャタリングを除去する必要がないデバイスである場合には、設定情報の設定によりチャタリングを除去しない処理を行うことができる。そのため、デバイスの特性に合わせた設定が可能で、デバイスの追加に対して柔軟に対応することができる場合がある。
なお、パチンコ機1100として、第1種のパチンコ機を例示したが、例えば、第2種、第3種、アレンジボール、じゃん球、これらの組合せ(例えば、第1種+第1種、第1種+第2種)など、第1種以外のパチンコ機にも本発明を適用することができる。
なお、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。