JP4721880B2 - プランジャポンプおよびこれを用いたポンプ装置 - Google Patents

プランジャポンプおよびこれを用いたポンプ装置 Download PDF

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Description

本件発明は、流体を搬送するためのプランジャポンプに関し、例えば、薬品を搬送するプランジャポンプに関する。
流体を搬送する際に使用されるプランジャポンプは、シリンダと、シリンダ内で往復運動をし、流体を加圧するためのプランジャと、シリンダ及びプランジャとの間の空間を閉鎖するための閉鎖部材とを有し、これらに区画される流体加圧室を有する構造である。
従来より、このシリンダとプランジャとの間のシール構造は、様々なものが提案されているがその多くは、閉鎖部材の長寿命化と閉鎖性の向上を目的としている。
例えば、図7(a)に示すように、シリンダ32とプランジャ31の摺動面に閉鎖部材33装着用の溝部41を設け、該溝部41に環状の閉鎖部材33を備えたプランジャポンプ300がある。閉鎖部材33の閉鎖性が早期に劣化する原因は、プランジャ31又はシリンダ32との摺動による損傷や摩耗、また、プランジャ31またはシリンダ32に付着したダストが閉鎖部材33とシリンダ32との閉鎖部への噛み込み、さらには閉鎖部での摺動摩擦抵抗による発熱劣化、搬送流体の浸食による閉鎖部材33の変質等が主たるものであった。そこで、この閉鎖部材33は、図7(b)に示すように、環状の閉鎖部材33本体の少なくもと一側面に設けられた弾性変形可能な突起部35を備え、その突起部35の側部には閉鎖部材33の周方向に沿って傾斜する傾斜面35aが形成されている(特許文献1参照)。これにより、プランジャ31と環状の閉鎖部材33が摺動する際に、同一箇所の摺動による局部的な摩耗を改善でき、プランジャ31の軸方向のみの移動に伴い周方向へ移動可能となるため、閉鎖部材の長寿命化を達成できるようにしたものである。
また、図8(a)、(b)に示すプランジャポンプ300によると、閉鎖部材33は、プランジャ31の外周面に摺動自在に接する内周縁43と、プランジャ31の仮想中心線Lを中心とする外周縁42とを持ち、四弗化エチレン樹脂などからなる環状の薄板であり、中心線を含む縦断面によって破断した場合、略逆ハ字形の破断端面を有している。この閉鎖部材33の破断端面は、図8(b)のようにシリンダ32の内側に対面する面が凹面44をなしており、弓形に湾曲することによりラッパ管状をなしている。この外周縁42と内周縁43とに、同時に直交する仮想線分Kは、中心線Lと鋭角をなして交差する。
閉鎖部材33の凹面44側が、プランジャ31により発生する高圧側に対応するように配置され、内周縁43がプランジャ31の外周面に摺動自在に当接する要に構成されているため、閉鎖面の接触面積が極めて小さく、かつ滑りが良いことから摺動抵抗が低く、プランジャ31の操作が容易であり、閉鎖部材33の疲労が大幅に軽減されるとともに、閉鎖部材33の摩耗や変質が少なく長寿命化を達成できるものである(特許文献2参照)。
さらに、図9(a)〜(c)に示すように、液体漏れを防止することを目的として、環状を成し、一方向から圧力が加えられた場合に、該圧力を受けることにより内径が小さくなる構造を備えた閉鎖部材33が提案されている。具体的には、図9(c)に示すように、閉鎖部材33は、内径から外径までの半径方向における断面がV字形状をなす弾性体からなり、閉鎖部材33をプランジャ31の周囲に設け、一方向から圧力が加えられた場合に内径が小さくなり、プランジャ31の外周に密着することになる。このため摩擦により多少内径部分が後退したとしても密着性を確保できるとし、液体漏れを防止できるものである(特許文献3参照)。
特開2001−65691号公報 特開平10−314630号公報 特開2003−329141号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2に示すプランジャポンプは、閉鎖部材とプランジャが常に摺動しているため、閉鎖部材の変質および摩耗による劣化が早いという課題を有していた。
また、これらのプランジャポンプでは接触圧力を制御する手段が無いため、閉鎖部材の変質、摩耗により、閉鎖部材とプランジャとの接触圧力が減少するとしっかりした閉鎖状態が確保できず、閉鎖部材の取り替えが必要となり、閉鎖材部材の寿命が短いという課題を有していた。
さらに、特許文献3に示すプランジャポンプは、一方向の圧力により閉鎖部材の内径が小さくなり、プランジャの外周に密着することから、前述のプランジャポンプと比較して摩耗による接触圧力の減少を抑制することはできる。しかしながら、閉鎖部材の内周の一部が摩耗した場合、閉鎖部材がプランジャの外周に密着したときに、接触圧力が場所(摩耗量が異なる)により不均一となる課題があった。さらには、プランジャとの間にすき間が生じ、流体が漏出する場合があるという課題を有していた。さらに、すき間が生じないようにするために、閉鎖部材に樹脂などの弾性体を用いることが検討されるが、樹脂は耐薬品性に劣るなどの性質を有しているため閉鎖部材の劣化が早いといった課題があった。
本発明のプランジャポンプは、シリンダと、シリンダ内に往復運動可能に設けられたプランジャと、シリンダおよびプランジャとの間に配置された閉鎖部材とを備えたプランジャポンプであって、前記閉鎖部材は環状をなすように形成されるとともに、該閉鎖部材の伸縮により閉鎖部材とプランジャとの接触状態を可変させるようにし、前記閉鎖部材は、軸方向で分離した分離部を有するとともに、該分離部に環装された弾性体を有することを特徴とする。
また、本発明のプランジャポンプにおいて、好ましくは、前記閉鎖部材は、その両端部に外周側に突出した鍔部を有することを特徴とする。
さらに、本発明のプランジャポンプにおいて、好ましくは、前記閉鎖部材は、前記シリンダに焼き嵌めにより接合されていることを特徴とする。
さらに、本発明のプランジャポンプにおいて、好ましくは、前記弾性体は、フッ素系ゴムもしくはシリコン系ゴムから成ることを特徴とする。
またさらに、本発明のプランジャポンプにおいて、好ましくは、前記閉鎖部材は、セラミックスから成ることを特徴とする。
さらにまた、本発明のポンプ装置は、上記何れかのプランジャポンプと、該プランジャポンプの駆動源であるシリンダとを備えたことを特徴とする。
本発明のプランジャポンプによれば、閉鎖部材の伸縮により閉鎖部材とプランジャとの接触状態を可変させるようにしたことから、流体突出時に必要とする閉鎖部材の接触圧力を容易に制御することができるとともに、プランジャと閉鎖部材との間からの流体の漏出を防止できる。
また、本発明のプランジャポンプによれば、前記閉鎖部材の伸縮により閉鎖部材とシリンダとの接触状態を可変させるようにし、前記閉鎖部材は、軸方向で分離した分離部を有するとともに、該分離部に環装された弾性体を有することから、流体吐出時に必要とする
閉鎖部の接触圧力調整可能であるため、閉鎖部材とはシリンダとの摺動摩擦力を調整できるので安定した吐出性能を有するとともに装置の簡略化を図ることができる。
先ず、本発明のプランジャポンプの第1の実施形態について図面を用いて説明する。
本発明のプランジャポンプは、図1(a)、(b)に示すように、円筒状のシリンダ2と、シリンダ2内に往復運動可能に設けられたプランジャ1と、内部にプランジャ1を通過させるための貫通孔を有する筒状体からなり、シリンダ2およびプランジャ1との隙間を閉鎖するための閉鎖部材3とを備えたものであり、プランジャ1は、例えば外部のモータ(不図示)によりモータカップリング6を介して駆動力を伝達され往復運動することが可能となる。また、シリンダ2は、流体導入孔7aおよび流体突出孔7bを有し、流体導入孔7a、流体突出孔7bの各々に配置される逆止弁8a、8bにより流体の出入を制限することができる。
本発明のプランジャポンプ100は、前記閉鎖部材3の伸縮によりプランジャ1の外周面との接触状態を可変させるようにして、プランジャ1の外周面と当接、非当接状態を発生させることを特徴とするものである。
詳細には、プランジャポンプ100の外部から外部静圧導入孔4を通過して閉鎖部材加圧室9に導入される静圧を閉鎖部材3の加圧面3aに加え、閉鎖部材3の内径を伸縮させ、さらに閉鎖部材3をプランジャ1の外周面に当接させ流体加圧室5を形成させることができる。ここで、静圧は流体により印加されるものであり、流体は気体もしくは液体を用いたものでよい。
ここで、簡単に本発明のプランジャポンプ100の動作を説明する。先ずモータからの駆動力がモータカップリング6を通じてプランジャ1に伝達されると、プランジャ1はプランジャ1の軸に移動する。プランジャ1が図1(a)のX方向に動く場合、流体が逆止弁8aから流体導入孔7aを通過して、閉鎖部材3がプランジャ2に当接することにより形成される流体加圧室5に導入される。続いて、プランジャポンプ100の外部より外部静圧導入孔4を通過して気体が導入され、閉鎖部材3の加圧面3aに静圧が加わり、閉鎖部材3の内径がシリンダ2に当接する。さらに、プランジャ1が図1(a)のY方向に動く場合、流体加圧室5から逆止弁8bおよび流体突出口7bを通過してりシリンダ100外部に流体は吐出する。なお、流体の導入時と吐出時の流体加圧室5の圧力が異なる場合には、閉鎖部材3とプランジャ1の接触圧力を可変してプランジャ1との摺動性及び閉鎖性を調整することができる。
このような構造の閉鎖部材3を備えることにより、外部からの静圧圧力を制御して閉鎖部材3の加圧面3aに加わる静圧を用意に制御することができ、流体の吐出時にプランジャ1と閉鎖部材3の閉鎖面から流体が漏出することを防止することができる。
この閉鎖部材3は、円筒管であることが好ましく、閉鎖部材3の一方端面もしくは一方端面の外周面がシリンダ2と接合され、他方端面もしくは他方端面の外周面は、シリンダ2と固定されていないことが好ましい。閉鎖部材3は、その内径の伸縮によってプランジャ1に当接、非当接状態を発生させるため、閉鎖部材3の長手方向の長さは、伸縮に応じて微妙に変化する。このため、閉鎖部材3の一方側端面もしくは一方側端面側の外周面のみがシリンダ2と接合されていると、伸縮に伴い閉鎖部材3および閉鎖部材3とシリンダ2との接合部に発生する応力を開放することができ、閉鎖部材3の破損もしくは接合部に発生する割れを回避することが可能となる。
また、閉鎖部材3とシリンダ2との接合は、樹脂製接着剤を介する方法、低融点ガラスを介して接合する方法、焼き嵌めによる接合方法などがあるが、特に焼き嵌めによって接合することが好ましい。焼き嵌めによる接合は、樹脂製接着剤を用いた接合と比較して耐食性に勝るため、長期の使用に対して高い信頼性を有するとともに、接合面に流体の漏出を防止することが可能となる。さらに、閉鎖部材3にセラミックスを用いた場合は、円筒形状である閉鎖部材3は、引っ張り応力よりも圧縮応力に対して強度が勝る。したがって、焼き嵌めによって閉鎖部材3に圧縮応力が掛かるように接合すると、長期の使用に対しも信頼性を確保することができる。
さらに、図2(a)、(b)に示すように閉鎖部材3は、その両端部に外周側に突出した鍔部3bを有することが好ましい。なぜならば、上述のような焼き嵌めにて閉鎖部材3を固定する場合、焼き嵌めした後に閉鎖部材3の焼き嵌め代箇所にかかる応力による変形を抑制できる。さらに、図1(b)に示すような閉鎖部材3をシリンダ2に接合した場合、図1(a)に示すように、閉鎖部材3の伸縮の起点となる部分(図中A点)が接合部付近になり、長期間の使用によりこの部分から閉鎖材部材3の剥がれ、割れなどが発生する可能性がある。一方、図2(a)、(b)に示す閉鎖部材3にすると鍔部3bと加圧面3aは、接合体でない一体形状にすることが可能であるため、閉鎖部材3の伸縮の起点となる部分(図中A‘)は、閉鎖部材3の伸縮の繰り返しによる閉鎖部材3の割れを抑制することができる。さらに、閉鎖部材3に対する圧縮応力に対して高い強度を有することができるので閉鎖剤3の機械的信頼性を向上させることができる。
また、この鍔部3bを有する閉鎖部材3をシリンダ2に接合する場合は、一方のみの鍔部3bの端面もしくは外周面の少なくとも一方を接合することが望ましい。閉鎖部材3は、その内径の伸縮によってプランジャ1に当接、非当接状態を発生させるため、閉鎖部材3の長手方向の長さは、伸縮に応じて微妙に変化する。このため、伸縮に伴い閉鎖部材3および閉鎖部材3とシリンダ2との接合部に発生する応力を開放することができ、閉鎖部材3の破損もしくは接合部に発生する割れを回避することが可能となる。
さらに、図3(a)〜(c)に示すように、閉鎖部材3は軸方向で分離した分離部3eを有するとともに、該分離部3eに環装された弾性体10を有することが好ましい。
これは、図3(b)に示すように、閉鎖部材3が分離部3eを有することで、加圧面3aに静圧が掛かった際に分離部3eの2つの先端がプランジャ1の外周面に当接し2箇所の当接部分を有することになり、閉鎖部材3の変位量を多くとることができるため、流体加圧室5の気密性を更に向上させることができる。また、分離部3eの先端は、図3(b)のθ1のようにプランジャ1に対して鋭角に当接するので、当接部へのダストの噛み込みを防ぐこともできる。また、閉鎖部材3の摩擦摩耗によりプランジャ1の外径寸法が変化しても、分離部3eのプランジャ1への接触圧力の変化は閉鎖部材3の分離部3eの変形により吸収できるため局部的な摩耗の進行も削減することができる。
さらに、閉鎖部材3と弾性体10の接合は、弾性体10の熱収縮を利用して圧着させてもよく、接着剤を介して接合しても構わない。また、図4に示すように閉鎖部材3に弾性体10を環装させた後に、さらに弾性体10の両端側にOリングなどからなるホースバンド11を環装させることにより閉鎖部材3と弾性体10の接合をより確実にすることができ、閉鎖部材加圧室9への流体の漏出を防止することができる。また、分離部3eがプランジャ1に当接したときの2箇所の接触圧力を均一に保つために、分離部3eの位置は、閉鎖部材3の軸方向の略中央部であることが好ましい。
次に、本発明のプランジャポンプの第2の実施形態について図面を用いて説明する。
本発明のプランジャポンプ200は、第1の実施形態と同様、図4(a)、(b)に示すように、円筒状のシリンダ22と、シリンダ22内に往復運動可能に設けられたプランジャ21と、シリンダ22およびプランジャ21との間を閉鎖するための閉鎖部材23とを備えたものである。
ここで、本発明のプランジャポンプは、閉鎖部材3の外径の伸縮によりプランジャ1の外周面に当接、非当接状態を発生させることを特徴とするものである。
前記閉鎖部材23は、例えば図4(a)に示すように、プランジャ21の中央部にプランジャ上部21a、プランジャ下部21bとの間に配置されている。プランジャポンプ200の外部から外部静圧導入孔24を通過して閉鎖部材加圧室29に導入される静圧により加圧面23aに圧力を加え、閉鎖部材23の外径を伸縮させることにより閉鎖部材23をシリンダ22の内周面に当接させ流体加圧室25を形成させることができる。ここで、静圧は流体によりかけられるものであり、流体は気体もしくは液体を用いたものでよい。
また、第1の実施形態のプランジャポンプ100と同様に、流体導入孔27a、流体突出孔27bの各々に配置される逆止弁28a、28bにより流体の出入を制限している。また、プランジャポンプ100と同様に外部からの静圧圧力を制御して、シリンダ22と閉鎖部材23の接触圧力も変化させることが可能である。
プランジャポンプ200の動作について述べる。モータ(不図示)からの駆動力がモータカップリング26を通じてプランジャ21に伝達されると、プランジャ21は図4(a)のXおよびY方向に移動することとなる。ここで、プランジャ21がX方向に動く場合、逆止弁28aから流体が流体加圧室25に流入される。次に、プランジャ21がY方向に動く場合、逆止弁28bを通じて流体加圧室25よりシリンダ22の外部に流体は吐出する。通常は、流体が流体突出孔27bから吐出する時には流体加圧室25の圧力が上昇するため、閉鎖部材23とシリンダ22との接触圧力を上昇させ気密性を向上させる必要があるが、本発明のプランジャポンプ200においては、流体加圧室25内の流体を外部に吐出させるときに、その反作用によりプランジャ21の先端に圧力がかかり、それに応じて閉鎖部材23がシリンダ22の内周面に当接する接触圧力が増すことになり、このために外部静圧圧力を高圧力にする必要が無いという特徴を有している。したがって、簡略化された装置で安定した吐出性能を有するプランジャポンプを得ることができる。
さらに、本発明のプランジャポンプ200は、プランジャ21に閉鎖部材23が配置されているため、閉鎖部材23の交換が必要となったとしても、プランジャ21を取り外すことで容易に行うことができる。
また、プランジャ21は、図5(a)、(b)に示すように、プランジャ下部21bのプランジャ21a側の先端に凸部30を形成し、プランジャ21aのプランジャ21b側の先端に凹部31を形成し、この凸部30および凹部31を係合させることが好ましい。このようなプランジャ21(21a、21b)を用いることにより、プランジャ21の同心度を保つことができるので、同心度ズレが要因となる、プランジャ21とシリンダ22の過度の摩擦することを防止することができる。さらに、凸部30の軸方向の長さおよび凹部31の深さを調整することにより、閉鎖部材23の伸縮量を制限することができるので、過度の静圧により閉鎖部材23の加圧面23aや閉鎖部材23とプランジャ21の接合部に過度の応力が掛かることを防止できる。
ここで、閉鎖部材23は、円筒管であることが好ましく、プランジャ21を上部21a、下部22bに分けた間に配置され、閉鎖部材23の一方端面もしくは一方端面の外周面がプランジャ21と接合され、他方側端面もしくは他方側端面側の外周面は、プランジャ
21と固定されていないことが好ましい。閉鎖部材23は、その外径の伸縮によってシリンダ22に当接、非当接状態を発生させるため、閉鎖部材23の長手方向の長さは、伸縮に応じて微妙に変化する。このため、閉鎖部材23の一方端面もしくは一方端面側の外周面のみがプランジャ21と接合されていることで伸縮にともなって閉鎖部材23とプランジャ21との接合部に発生する応力を開放することができ、閉鎖部材23の破損もしくは接合部に発生する割れを回避することが可能となる。
さらに、図5(b)に示すように閉鎖部材23は、その両端部に内周側に突出した鍔部23bを有することが好ましい。
図4(b)に示すように閉鎖部材23をシリンダ22に接合した場合、閉鎖部材23の伸縮の起点となる部分(図中B点)が接合部付近になり、長期間の使用によっては、この部分から、剥がれ、割れなどが発生する可能性がある。一方、図5(b)に示す閉鎖部材23にすると鍔部23bと加圧面23aは、接合体でない一体形状にすることが可能であるため、閉鎖部材の伸縮の起点となる部分(図中B)は、閉鎖部材23の伸縮の繰り返しによる閉鎖部材23の割れを抑制することができる。さらに、閉鎖部材23に対する圧縮応力に対して高い強度を有することができるので閉鎖剤23の機械的信頼性を向上させることができる。
さらに、図6(a)〜(c)に示すように閉鎖部材23は、軸方向の略中央部に分離した分離部23eを有するともに、該分離部23eに環装された弾性体20を有することが好ましい。これは、図6(c)に示す通り、閉鎖部材23が分離部23eを有すると、加圧面23aに静圧が掛かった時に、分離部23eの2つの先端がシリンダ22の内周面に当接し2重の当接部分を有することになるとともに、閉鎖部材23の変位量を多くとることができるので、流体加圧室25の気密性を更に向上させることができる。また、分離部23eの先端は、図6(c)のθ2のようにシリンダ22に対して鋭角に当接するので、当接部へのダストの噛み込みを防ぐこともできる。また、閉鎖部材23の摩擦摩耗によりシリンダ22の内径寸法が変化しても、分離部23eのシリンダ22への接触圧力の変化は閉鎖部材23の分離部23e変形により吸収出来るので局部的な摩耗の進行も削減することができる。なお、閉鎖部材23が分離部23eを有する場合、図6(c)に示すようにプランジャ21a、21bにシャフト12を配置すると、プランジャ21の安定した動作を確保できる。
また、本発明のプランジャポンプ100、200に用いる弾性体10、20は、フッ素系ゴムもしくはシリコン系ゴムであることが好ましい。これらのフッ素系ゴムもしくはシリコン系ゴムは、耐薬品性に優れるため、仮に閉鎖部材3、23とプランジャ1およびシリンダ22との接触面から流体が流出したとしても、耐薬品性もしくは耐久性に優れるため直ちにメンテナンスを行う必要が無いという利点を有している。
また、本発明のプランジャポンプ100、200に用いる閉鎖部材3、23は、セラミックスで構成されることが好ましい。特にアルミナ質焼結体、イットリア質焼結体、アルミナ−イットリア質焼結体もしくは窒化珪素質焼結体は、強酸もしくは強アルカリに対する耐食性が高いので、金属、樹脂などと比較すると流体に対する侵食が非常に遅いので好適である。また、サファイア(単結晶アルミナ)も強酸もしくは強アルカリに対する耐食性が高く、さらにヤング率が400MPa以上と非常に高いので、繰り返し行われる伸縮に対して高い信頼性を有することができる。さらに、ジルコニア質焼結体もしくはジルコニア分散アルミナ質焼結体は、3点曲げ強度が900MPa以上、圧縮強度が4000MPa以上と機械的特性に優れているので、繰り返し行われる伸縮に対して高い信頼性を有することができる。また、耐摩耗性に優れているので、閉鎖部材3、23の摩耗を低減でき長期間の信頼性が確保できる。
さらに、これらのセラミックスは、樹脂や金属と比較すると耐熱性に優れるという特性を有することから、長時間使用により発熱劣化を防止できるという特徴を有している。また、熱膨張係数が小さいことから、連続使用中の摺動により発熱したとしても、プランジャ1もしくはシリンダ22との間にすき間が生じにくいという特徴を有している。
なお、これらセラミック材料は、本発明のプランジャポンプ100、200が用いられる目的に応じて適宜選択することが好ましい。
また、閉鎖部材3、23とプランジャ1もしくはシリンダ22との摺動性をよくするために、閉鎖部材3、23とプランジャ1もしくはシリンダ22との摺動面にDLCをコートすることも好ましい。
さらに、本発明のプランジャポンプ100、200を半導体製造装置などに装着して用いる場合は、腐食性の薬品を流体に用いるため、プランジャ1、21およびシリンダ2、22も前述に記載のセラミックスを適宜用いることが好ましい。
以上、本発明のプランジャポンプの実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、種々改良や変更したものにも適用できることはいう迄もない。
また、本発明のプランジャポンプ100、200のプランジャ1、21の駆動源としてシリンダを用いることより、プランジャ1、21と閉鎖部材3、23との接触圧力を常に均一に保つことが可能となり、プランジャポンプ装置の構造の簡略化を図ることができる。
本発明のプランジャポンプの第1の実施形態であり、(a)は閉鎖部材がプランジャの外周面に非当接状態であることを示す断面図、(b)はプランジャの外周面に当接状態であることを示す断面図である。 (a)、(b)は図1のプランジャポンプにおける閉鎖部材の種々の実施形態を示す断面図であり、(c)は同図(a)、(b)における閉鎖部材の斜視図である。 (a)〜(c)は図1のプランジャポンプにおける閉鎖部材の種々の実施形態を示す正面図である。 本発明のプランジャポンプの第2の実施形態であり、(a)は閉鎖部材がシリンダの内周面に非当接状態であることを示す断面図であり、(b)は閉鎖部材がシリンダの内周面に当接状態であることを示す断面図である。 (a)、(b)は図4のプランジャポンプにおける閉鎖部材の種々の実施形態を示す斜視図である。 (a)〜(c)は図4のプランジャポンプにおける閉鎖部材の種々の実施形態を示す正面図である。 (a)は従来のプランジャポンプを示す断面図であり、(b)は閉鎖部材の斜視図であり、(c)は同図(b)の断面図である。 (a)は従来のプランジャポンプの別の例を示す断面図であり、(b)はプランジャの外周面に閉鎖部材が当接している状態を示す一部断面図である。 (a)は従来のプランジャポンプのさらに別の例を示す断面図であり、(b)は閉鎖部材の平面図であり、(c)は同図(b)のA−A線における断面図である。
100、200、300:プランジャポンプ
1、21、31:プランジャ
2、22、32:シリンダ
3、23、3c、3d、23c、23d、33:閉鎖部材
3a、23a:加圧面
3b、23b:鍔部
3e:分離部
4、24:外部静圧導入孔
5、25:流体加圧室
6、26:モータカップリング
7a、27a:流体導入孔
7b、27b:流体突出孔
8a、8b、28a、28b:逆止弁
9、29:閉鎖部材加圧室
10、20:弾性体
11:ホースバンド
12:シャフト
30:凸部
31:凹部
35:突起部
35a:傾斜面
41:溝部
42:内周縁
43:外周縁
44:凹面

Claims (6)

  1. シリンダと、シリンダ内に往復運動可能に設けられたプランジャと、シリンダおよびプランジャとの間に配置された閉鎖部材とを備えたプランジャポンプであって、前記閉鎖部材は環状をなすように形成されるとともに、該閉鎖部材の伸縮により閉鎖部材とプランジャとの接触状態を可変させるようにし
    前記閉鎖部材は、軸方向で分離した分離部を有するとともに、該分離部に環装された弾性体を有することを特徴とするプランジャポンプ。
  2. 前記閉鎖部材は、その両端部に外周側に突出した鍔部を有することを特徴とする請求項1に記載のプランジャポンプ。
  3. 前記閉鎖部材は、前記シリンダに焼き嵌めにより接合されていることを特徴とする請求項1または2に記載のプランジャポンプ。
  4. 前記弾性体は、フッ素系ゴムもしくはシリコン系ゴムから成ることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のプランジャポンプ。
  5. 前記閉鎖部材は、セラミックスから成ることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のプランジャポンプ。
  6. 請求項1〜の何れかに記載のプランジャポンプと、該プランジャポンプの駆動源であるシリンダとを備えたことを特徴とするポンプ装置。
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