JP4721531B2 - 空調設備、及び、この設備を用いた精密品製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クリーンルームの構築などに用いる空調設備、及び、この設備を用いた精密品製造方法に関し、
詳しくは(図7参照)、フィルタ9の空気吹出面9sをボックス下面にする状態でそのフィルタ9を内装する天井フィルタボックス7を対象室1の天井格子3に載置する状態に配設し、その天井フィルタボックス7内に供給される空気Aを前記フィルタ9を通じてボックス下面開口から対象室1に吹き出す空調設備、
及び、この設備を用いて半導体装置や液晶表示装置などの電子機器に代表される精密品を製造する精密品製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の空調設備では、同図7に示す如く、天井フィルタボックス7に内装したフィルタ9(例えば、HEPAフィルタやULPAフィルタ)の空気吹出面9sを対象室1に露呈させた状態で、その空気吹出面9sから対象室1に対し直接的に空気Aを吹き出すようにしていた。
【0003】
また、他の形式では、図8に示す如く、ボックス下面開口を蓋する状態の化粧多孔板7Aを開閉自在ないし着脱自在に天井フィルタボックス7に取り付け、内装フィルタ9の空気吹出面9sから吹き出す空気Aを化粧多孔板7Aを介して対象室1に吹き出すようにしたものもあった。
【0004】
そして、対象室を精密品製造用のクリーンルームとする場合では、このような空気吹き出しの実施下において、その室内で精密品の製造を行なっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来のいずれの設備にしても、対象室1に対し天井フィルタボックス7からその真下向きにのみ空気Aが吹き出される為、図7や図8に示す如く、天井フィルタボックス7を対象室1における天井の複数箇所に分散させて配設したり一部箇所に限定的に配設する形式(クリーンルームで言えば乱流式)を採用する場合、対象室1における吹き出し空気Aの拡散が効率的に行なわれずに、対象室1の温湿度分布や清浄度分布、あるいは、換気状態の分布や気流分布が不均一になる、あるいはまた、天井フィルタボックス7の真下から外れた室内の特定必要箇所に吹き出し空気Aを十分に送れないといったことが生じ、この点で、空調性能が低いものになる問題があった。
【0006】
そして特に、厳密な温湿度管理や高い清浄度が要求される精密品製造用などのクリーンルームでは、上記の如き温湿度分布や清浄度分布の不均一化あるいはまた吹き出し空気の不十分な給送は、製造品の歩留まりを低下させる要因となるなど、極めて重大な問題であった。
【0007】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、新設設備及び既設設備を問わず容易に上記の如き問題を解消できるようにする点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の如き問題を解消するための参考構成1として、
フィルタの空気吹出面をボックス下面にする状態でそのフィルタを内装する天井フィルタボックスを対象室の天井格子に載置する状態に配設し、
その天井フィルタボックス内に供給される空気を前記フィルタを通じてボックス下面開口から対象室に吹き出す空調設備において、
吹出用開口を形成してその開口に風案内羽根を設けた皿状の吹出口形成具を、前記天井フィルタボックスの下面開口に対する蓋状に配置して前記天井格子に取り付けるようにしてもよい。
【0009】
つまり、この構成によれば、天井フィルタボックスに内装したフィルタの空気吹出面から吹き出される空気(すなわち、ボックス下面開口からの吹き出し空気)を、吹出口形成具に形成の吹出用開口を通じて対象室に吹き出す形態にし、この吹出形態において、対象室に対する空気の吹き出し向きを、吹出口形成具の吹出用開口に設けた風案内羽根による空気の案内で、内装フィルタの空気吹出面の真下向きから所要の向きに変更することができ、これにより、天井フィルタボックスを対象室における天井の複数箇所に分散させて配設したり、一部箇所に限定的に配設する形式を採る場合において、先述の図7や図8に示す従来設備に比べ、空調性能を効果的に高めることができる。
【0010】
また、この吹出口形成具を装備するのに、先述の図8に示す従来設備の化粧多孔板7Aのように、吹出口形成具を天井フィルタボックスに取り付けるのでは、ボックスに内装するフィルタとの関係からその取り付け装備が構造上、難しくなる(特に、既設の天井フィルタボックスの場合)が、上記の如く吹出口形成具を天井格子に取り付ける構成にすることで、吹出口形成具の装備を容易にすることができ、これにより、吹出口形成具の装備による空調性能の向上を新設設備及び既設設備を問わず容易に実現することができる。
【0011】
上記参考構成1を実施するのに好適な参考構成2として、
前記ボックス下面開口から前記吹出用開口を通じて対象室に吹き出す空気を平面視での拡散方向に向き変更させる状態に前記風案内羽根を配置するようにしてもよい。
【0012】
つまり、この構成によれば、吹き出し空気の上記拡散方向への向き変更により、天井フィルタボックスの真下向きにのみ空気を吹き出す従来形態に比べ、対象室における吹き出し空気の拡散を促進するとともに室内空気の攪拌も促進でき、そのことで、天井フィルタボックスを対象室における天井の複数箇所に分散させて配設したり、一部箇所に限定的に配設する形式を採る場合にも、対象室における温湿度分布や清浄度分布、あるいは、換気状態の分布や気流分布を効果的に均一化することができる。
【0013】
そして特に、温湿度分布や清浄度分布を均一化できる点で、厳密な温湿度管理や高い清浄度が要求されるクリーンルームにとって有用なものになり、コスト的に有利な乱流式を採用しながらも均一な温湿度分布・清浄度分布が得られる優れたクリーンルームにすることができる。
【0014】
なお、参考構成1又は2の実施において、風案内羽根をその姿勢変更による案内方向の変更が可能な構造にしたり、吹出口形成具の吹出用開口をその開口面積の変更が可能な構造にすれば、種々の吹き出し条件に対する対応を容易して設備の機能性を一層高めることができる。
【0015】
上記参考構成1又は2を実施するのに好適な参考構成3として、
前記吹出口形成具を前記天井格子の格子材どうしの間に位置させた状態でそれら格子材の上面に対し係止させる鍔状部を前記吹出口形成具の周縁部に形成しておき、
この鍔状部の格子材上面に対する係止により前記吹出口形成具を前記天井格子に取り付け支持する構造にしてもよい。
【0016】
つまり、この構成によれば、上記鍔状部を格子材上面に係止させるように、吹出口形成具を所定の姿勢で天井格子における所定位置に載せ置く操作だけで、極めて容易に吹出口形成具を取り付け装備することができ、これにより、吹出口形成具の装備による空調性能の向上を新設設備及び既設設備を問わず一層容易に実現することができる。
【0017】
上記参考構成1〜3のいずれかを実施するのに好適な参考構成4として、
前記吹出口形成具を、前記天井格子に対する取り付け状態においてその対象室側の面が前記格子材の下面と面一状になる構造にしてもよい。
【0018】
つまり、この構成によれば、吹出口形成具における対象室側の面と天井格子の格子材下面とが面一状になることで、対象室内から見ての美観を良くすることができ、また特に、クリーンルームの場合では、天井における凸部の存在で気流滞留部が生じることに原因する清浄度の低下を回避でき、前述の清浄度分布の均一化と相俟ってクリーンルームの清浄度維持機能を一層効果的に向上できる。
【0019】
上記の各参考構成に対して、
〔1〕請求項1に係る発明の特徴は、
フィルタの空気吹出面をボックス下面にする状態でそのフィルタを内装する天井フィルタボックスを対象室の天井格子に載置する状態に配設し、
その天井フィルタボックス内に供給される空気を前記フィルタを通じてボックス下面開口から対象室に吹き出す空調設備であって、
吹出用開口を形成してその開口に風案内羽根を設けた皿状の吹出口形成具を、前記天井フィルタボックスの下面開口に対する蓋状に配置して前記天井格子に取り付け、
この吹出口形成具の前記天井格子に対する取り付け支持構造として、前記吹出口形成具の周縁における立ち上がり部の上端には、前記吹出口形成具を前記天井格子の格子材どうしの間に位置させた状態でそれら格子材の上面に対し係止させる鍔状部を形成し、
この鍔状部の格子材上面に対する係止により前記吹出口形成具を前記天井格子に取り付け支持し、
前記風案内羽根は、前記吹出口形成具の下面部から前記立ち上がり部の上下中間部に相当する高さまで傾斜姿勢で立ち上がる傾斜羽根にし、
前記吹出口形成具は、前記天井格子に対する取り付け状態においてその対象室側の面が前記格子材の下面と面一状になる構造にしてある点にある。
つまり、この構成によれば、参考構成1,3,4の夫々と共通する構成部分により、基本的に参考構成1,3,4と同様の前述の如き効果を得ることができる。
また、この構成では、最も特徴的な構成部分として(図4参照)、格子材3aの上面に係止させる鍔状部10bを皿状吹出口形成具10の周縁における立ち上がり部10aの上端に設けるのに対し、風案内羽根12は、吹出口形成具10の下面部から上記立ち上がり部10aの上下中間部に相当する高さまで傾斜姿勢で立ち上がる傾斜羽根にするから、吹出口形成具10を天井格子3に取り付け支持した状態において、天井格子3に載置されたフィルタボックス7の下面(即ち、フィルタ9の空気吹出面9sに相当)と風案内羽根12の上端との間に、十分な厚みを有してフィルタ9の空気吹出面9sの全面にわたる状態の連通空間を形成することができる。
〔2〕請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明を実施するのに好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記ボックス下面開口から前記吹出用開口を通じて対象室に吹き出す空気を平面視での拡散方向に向き変更させる状態に前記風案内羽根を配置してある。
つまり、この構成によれば、前記参考構成2と同様の構成により基本的に参考構成2と同様の効果を得ることができる。
〔3〕請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明を実施するのに好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記風案内羽根を姿勢変更可能にし、この風案内羽根の姿勢変更により、前記ボックス下面開口から前記吹出用開口を通じて対象室に吹き出す空気の案内方向を変更する構造にしてある点にある。
つまり、この構成によれば、前述の如く、種々の吹き出し条件に対する対応を容易して設備の機能性を一層高めることができる。
〔4〕請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に係る発明を実施するのに好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記吹出用開口をその開口面積の変更が可能な構造にしてある点にある。
つまり、この構成によれば、前述の如く、種々の吹き出し条件に対する対応を容易して設備の機能性を一層高めることができる。
〔5〕請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に係る空調設備を用いた精密品製造方法に係り、その特徴は、
前記天井フィルタボックス及び前記吹出口形成具を前記天井格子に装備した前記対象室を精密品製造用のクリーンルームとして、この対象室に精密品の生産装置を設置しておき、
前記天井フィルタボックスのボックス下面開口から前記吹出口形成具に形成の前記吹出用開口を通じてクリーンルームとしての前記対象室に空気を吹き出す空気吹き出しの実施下において、その室内で前記生産装置により精密品の製造を行なう点にある。
【0020】
つまり、この方法によれば、請求項1に係る発明をもって前述の如く空調性能を効果的に向上できることにより、また特に、請求項2に係る発明によれば対象室内における温湿度分布や清浄度分布を効果的に均一化できることにより、先述の従来設備を用いたクリーンルームで電子機器等の精密品を製造するに比べ、製造精密品の歩留まりを効果的に高めることができ、そしてまた、精密品性能品質の一層の向上も可能になる。
【0021】
すなわち、上記の如き空調性能の向上、温湿度分布や清浄度分布の効果的な均一化といったことにより、高精度でかつ安定的な調整雰囲気下で生産装置による精密品の製造を行なうことができて、例えば高湿化によるアルミ配線のコロージョン不良や清浄度低下による露光・膜付け不良といった雰囲気悪化による不良品の発生を効果的に回避でき、これにより、製造精密品の歩留まりを効果的に向上でき、また、精密品性能品質の一層の向上が可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は室内に半導体装置の生産装置Xを設置した乱流式クリーンルームを示し、このクリーンルームの空調設備として、対象室1の天井部には図2及び図3に示す如く、上方スラブから垂下の吊り具2により支持した天井格子3を設け、この天井格子3における格子材3a間の開口のうちのいくつかのものに対して、ファンフィルタユニット4(以下、FFUと表記する)を配備してある。そして、格子材3a間の開口のうちFFU4を配備しないものについては、天井板となる閉塞板5により閉塞してある。
【0023】
FFU4は、天井裏空間6から吸入口7iを通じて箱状ケース7内に空気Aを取り入れるファン8をその箱状ケース7に装備するとともに、HEPAフィルタやULPAフィルタなどの所要性能のフィルタ9を箱状ケース7に内装したものであり、フィルタ9は、その空気吹出面9sをケース下面とする姿勢で天井フィルタボックスとしての箱状ケース7に内装してある。
【0024】
つまり、天井格子3及びFFU4は所謂システム天井を構成するものであり、この空調設備では、別置の空調機で温湿度が調整されて給気チャンバとしての天井裏空間6に供給される空気Aを、ファン8によりFFU4の箱状ケース7内に取り入れ、その取り入れ空気Aを内装フィルタ9を通じて箱状ケース7の下面開口から対象室1に吹き出すことで、対象室1を所要温湿度並びに所要清浄度に保つ。
【0025】
FFU4は、同図2及び図4に示す如く、その箱状ケース7の下面開口を天井格子3における格子材3a間の開口に対応位置させて、箱状ケース7の四側面部夫々の下縁を格子材3aの上面に載せ置く状態で天井格子3に設置してあり、また、濾材9aとその周囲の枠材9bとで形成されているフィルタ9は、箱状ケース7への内装状態において、周囲枠材9bの下縁を格子材3aの上面に載せ置くことで支持するようにしてある。
【0026】
10はFFU4の箱状ケース7の下面開口に対する蓋状に配備(換言すれば、FFU4を配備した格子材3a間の開口を閉塞する状態に配備)した皿状の吹出口形成具であり、この吹出口形成具10には、図4〜図6に示す如く、その周縁四辺夫々の近傍箇所に吹出用開口11を形成して、その形成具10と相似の矩形状開口列を形成し、そして、四辺部夫々の吹出用開口11に下端側ほど外側に位置する傾斜姿勢の風案内羽根12を複数枚づつ設けてある。
【0027】
すなわち、この吹出口形成具10をFFU4の箱状ケース7の下面開口に対する蓋状に配備することで、フィルタ9の空気吹出面9sから吹き出される空気Aを吹出口形成具10の各吹出用開口11を通じて対象室1に吹き出す形態にし、この吹出形態において、対象室1に対する空気Aの吹き出し向きを、上記の風案内羽根12による空気Aの案内で、真下向きから四方外向きの斜め下向き(平面視での拡散方向)に変更することで、対象室1における吹き出し空気Aの拡散及び室内空気の攪拌を促進し、これにより、乱流式を採用しながらも対象室1における温湿度分布及び清浄度分布を効果的に均一化して、そのことで室内生産装置Xを用いた半導体装置の製造における歩留まり率を効果的に向上させるようにしてある。
【0028】
図4に示す如く、吹出口形成具10の周縁四辺夫々における立ち上がり部10aの上端には、天井格子3に対する取り付け支持構造として、外側に張り出す鍔状部10bを形成してあり、これにより、吹出口形成具10は、格子材3aどうしの間に水平姿勢で落とし込むようにして位置させた状態において、上記鍔状部10bを角筒状の格子材3aの上面に係止させることで天井格子3に取り付け支持するようにしてあり、また、吹出口形成具10は、天井格子3に対する取り付け状態において周縁四辺夫々の立ち上がり部10aが格子材3aの側面全面に対してほぼ隙間の無い近接状態となり、かつ、対象室側の面がその全面にわたって格子材3aの下面と面一状になる扁平直方体形状の皿状構造にしてある。
【0029】
13は吹出口形成具10の上記鍔状部10bと格子材3aとの間に介在させたパッキン、14はフィルタ9の枠材9bと吹出口形成具10の鍔状部10bとの間に介在させたパッキンであり、フィルタ9は、その周囲枠材9bの下縁と格子材3aの上面との間に吹出口形成具10の鍔状部10b及び両パッキン13,14を位置させた状態で、周囲枠材9bの下縁を格子材3aの上面に載せ置くようにして支持し、そして、箱状ケース7内の空気Aがフィルタ9を通過せずに対象室1に漏出するのを両パッキン13,14により防止するようにしてある。
また、風案内羽根12は、図4に示す如く、皿状の吹出口形成具10の下面部(換言すれば底面部)から皿状の吹出口形成具10の周縁四辺における立ち上がり部10aの上下中間部に相当する高さ(図4に示す例では、立ち上がり部10aの高さ寸法の半分以下の高さ)まで傾斜姿勢で立ち上がる傾斜羽根にしてある。
つまり、格子材3aの上面に係止させる鍔状部10bを立ち上がり部10aの上端に設けることに対し、上記の傾斜羽根構造を採ることにより、吹出口形成具10を天井格子3に取り付け支持した状態において、同図4及び図2に示す如く、格子材3aの上面に載せ置いた箱状ケース7の下面(天井フィルタ9の空気吹出面9sに相当)と風案内羽根12の上端との間に、吹出口形成具10の立ち上がり部10aにより周縁を囲まれた状態で十分な厚みを有してフィルタ9の空気吹出面9aの全面にわたる状態の連通空間が形成されるようにしてある。
【0030】
なお、本実施形態の空調設備では、FFU4におけるフィルタ9の交換、並びに、吹出口形成具10の天井格子3に対する着脱は、天井裏空間6内においてFFU4の箱状ケース7を適当な手段により天井格子3から持ち上げる形態で行なう。
【0031】
FFU4の箱状ケース7は鋼鈑製であり、帯電防止、分子汚染防止(アウトガス防止)、耐食の目的でメラミン焼付塗装を施してある。また、天井格子3の格子材3aはアルミ製である。
【0032】
〔別実施形態〕
次に別の実施形態を列記する。
【0033】
前述の実施形態では、吹出口形成具10の風案内羽根12を固定のものにしたが、風案内羽根12をその姿勢変更によって吹き出し空気Aの案内方向を自在に変更できるものにしてもよい。
【0034】
また、前述の実施形態では、吹出口形成具10における吹出用開口11をその開口面積が固定のものにしたが、吹出用開口11を適当なシャッター構造の付加により開口面積を連続的ないし段階的に変更できるものにしてもよい。
【0035】
前述の実施形態では、風案内羽根12により対象室1への空気Aの吹き出し向きを四方外向きの斜め下向きに変更する例を示したが、対象室1への空気Aの吹き出し向きを風案内羽根12により変更することにおいて、どの向きに変更するかは対象室1の用途や使用形態などに応じて適宜決定すればよく、例えば、平面視での拡散方向に向き変更させるにしても、相反する二方外向きに向き変更させるようにしてもよく、また場合によっては、平面視での拡散方向への向き変更に限らず、吹き出し空気Aを集中させて特定の一方向に向き変更させるようにしてもよい。
【0036】
皿状の吹出口形成具10の具体的全体形状・全体構造、その吹出口形成具10に形成する吹出用開口11の具体的形状・構造、風案内羽根12の具体的形状・構造、並びに、吹出口形成具10の天井格子3に対する具体的取り付け構造などは、前述の実施形態で示した形状・構造に限られるものではなく、種々の構成変更が可能である。
【0037】
前述の実施形態では、天井裏空間6から天井フィルタボックスとしての箱状ケース7内に吹出用空気Aを取り入れるファンフィルタユニット(FFU)4を用いた空調設備を示したが、本発明は、ダクトを通じて箱状ケース7内に吹出用空気Aを取り入れるファンフィルタユニット使用の空調設備や、ダクトを通じて吹出用空気Aをボックス内に供給するファン非装備の天井フィルタボックスを天井格子3に載置する形態の空調設備などにも適用できる。
【0038】
対象室1は、半導体装置や液晶表示装置などの電子機器に代表される精密品の製造、あるいは、薬品や食品の製造などに用いるクリーンルームに限られるものではなく、どのような用途のものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 クリーンルームを示す斜視図
【図2】 クリーンルームの天井部を示す断面図
【図3】 クリーンルームの天井部を示す平面図
【図4】 取付構造を示す拡大図
【図5】 吹出口形成具の下面図
【図6】 吹出口形成具の斜視図
【図7】 従来例を示す天井部の断面図
【図8】 他の従来例を示す天井部の断面図
【符号の説明】
1 対象室
3 天井格子
3a 格子材
7 天井フィルタボックス
9 フィルタ
9s 空気吹出面
10 吹出口形成具
10a 立ち上がり部
10b 鍔状部
11 吹出用開口
12 風案内羽根
A 空気
X 生産装置
Claims (5)
- フィルタの空気吹出面をボックス下面にする状態でそのフィルタを内装する天井フィルタボックスを対象室の天井格子に載置する状態に配設し、
その天井フィルタボックス内に供給される空気を前記フィルタを通じてボックス下面開口から対象室に吹き出す空調設備であって、
吹出用開口を形成してその開口に風案内羽根を設けた皿状の吹出口形成具を、前記天井フィルタボックスの下面開口に対する蓋状に配置して前記天井格子に取り付け、
この吹出口形成具の前記天井格子に対する取り付け支持構造として、前記吹出口形成具の周縁における立ち上がり部の上端には、前記吹出口形成具を前記天井格子の格子材どうしの間に位置させた状態でそれら格子材の上面に対し係止させる鍔状部を形成し、
この鍔状部の格子材上面に対する係止により前記吹出口形成具を前記天井格子に取り付け支持し、
前記風案内羽根は、前記吹出口形成具の下面部から前記立ち上がり部の上下中間部に相当する高さまで傾斜姿勢で立ち上がる傾斜羽根にし、
前記吹出口形成具は、前記天井格子に対する取り付け状態においてその対象室側の面が前記格子材の下面と面一状になる構造にしてある空調設備。 - 前記ボックス下面開口から前記吹出用開口を通じて対象室に吹き出す空気を平面視での拡散方向に向き変更させる状態に前記風案内羽根を配置してある請求項1記載の空調設備。
- 前記風案内羽根を姿勢変更可能にし、この風案内羽根の姿勢変更により、前記ボックス下面開口から前記吹出用開口を通じて対象室に吹き出す空気の案内方向を変更する構造にしてある請求項1又2記載の空調設備。
- 前記吹出用開口をその開口面積の変更が可能な構造にしてある請求項1〜3のいずれか1項に記載の空調設備。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の空調設備を用いた精密品製造方法であって、
前記天井フィルタボックス及び前記吹出口形成具を前記天井格子に装備した前記対象室を精密品製造用のクリーンルームとして、この対象室に精密品の生産装置を設置しておき、
前記天井フィルタボックスのボックス下面開口から前記吹出口形成具に形成の前記吹出用開口を通じてクリーンルームとしての前記対象室に空気を吹き出す空気吹き出しの実施下において、その室内で前記生産装置により精密品の製造を行なう精密品製造方法。
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JP2002243234A (ja) | 2002-08-28 |
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