JP4716550B2 - Paper-free prepreg and method for producing the same - Google Patents

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JP4716550B2 JP2000298886A JP2000298886A JP4716550B2 JP 4716550 B2 JP4716550 B2 JP 4716550B2 JP 2000298886 A JP2000298886 A JP 2000298886A JP 2000298886 A JP2000298886 A JP 2000298886A JP 4716550 B2 JP4716550 B2 JP 4716550B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は離型紙を有さないプリプレグに関し、更に詳述すれば未硬化エポキシ樹脂等をマトリックス樹脂として含浸させた強化繊維マトリックス層の片面に熱可塑性樹脂フィルムを貼着してなり、使用時に熱可塑性樹脂フィルムを剥離することなく積層して成形体を製造することのできるペーパーフリープリプレグ、その製造方法、及び前記成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、強化繊維に熱硬化性樹脂を含浸させてシート状に形成したプリプレグは、繊維強化プラスティック製品の材料として航空機、ゴルフシャフト、釣竿、等の製造に用いられ、更にはコンクリート橋梁、建築物の補強等に用いられている。
【0003】
前記プリプレグは保管や移送の際にプリプレグ同士が固着しないように、通常その表面に離型紙が貼着されている。そして、プリプレグの使用に際しては、前記離型紙はプリプレグから剥離されて廃棄物とされる。
【0004】
しかしながら、前記離型紙は比較的硬く、しかも剥離後はかなり嵩張り、更には難燃性の材質のものが多いため、プリプレグの使用に際し発生する廃棄物としての離型紙の処分方法が重要な問題となっている。
【0005】
この問題を解決するものとして、特開平10−298315号公報には、シート状に引き揃えた長繊維或は織物に熱硬化性樹脂を含浸してなるプリプレグであって、少なくともその片面に高分子フィルムが張られてなるプリプレグが開示されている。このプリプレグは、その使用時に、高分子フィルムが剥離されて使用に供される。そして、剥離した高分子フィルムは廃棄される。同公報によれば、前記剥離した高分子フイルムは柔軟であり、離型紙のように嵩張らないので、従来の離型紙の持つ問題は解決されるとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報で開示されたプリプレグの場合においても、高分子フィルムの廃棄物が発生する点では従来技術と同様であり、程度の差はあれ、離型紙を用いる従来のプリプレグの有する問題の根本的な解決にはなっていない。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、使用に際し、離型紙等の廃棄物の発生がないプリプレグ、その製造方法、及び同プリプレグを用いる成形体の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、以下に記載するものである。
【0009】
〔1〕 未硬化マトリックス樹脂を強化繊維に含浸させてなる強化繊維マトリックス層の片面に熱可塑性樹脂フィルムを貼着してなるペーパーフリープリプレグであって、前記熱可塑性樹脂フィルムがポリアミド12フィルム、アイオノマーフィルム、両面をコロナ放電処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、又は両面をコロナ放電処理したポリブチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とするペーパーフリープリプレグ。
【0010】
〔2〕 〔1〕のペーパーフリープリプレグを複数積層して硬化させた成形体の曲げ破壊様式が完全破壊で、層間剪断強度試験の破壊様式が塑性変形であることを特徴とするペーパーフリープリプレグ。
【0011】
〔3〕 未硬化マトリックス樹脂を強化繊維に含浸させてなる強化繊維マトリックス層の片面に熱可塑性樹脂フィルムを貼着してなるペーパーフリープリプレグであって、前記ペーパーフリープリプレグを複数積層して硬化させた成形体の曲げ破壊様式が完全破壊で、層間剪断強度試験の破壊様式が塑性変形であることを特徴とするペーパーフリープリプレグ。
【0012】
〔4〕 熱可塑性樹脂フィルムがポリアミド12フィルム、アイオノマーフィルム、両面をコロナ放電処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、又は両面をコロナ放電処理したポリブチレンテレフタレートフィルムである〔3〕に記載のペーパーフリープリプレグ。
【0013】
〔5〕 強化繊維が炭素繊維、ガラス繊維、又はアラミド繊維である〔1〕乃至〔4〕のいずれかに記載のペーパーフリープリプレグ。
【0014】
〔6〕 マトリックス樹脂がエポキシ樹脂である〔1〕乃至〔4〕のいずれかに記載のペーパーフリープリプレグ。
【0015】
〔7〕 〔1〕乃至〔4〕の何れかに記載のペーパーフリープリプレグを2以上積層して加熱することを特徴とする硬化マトリックス樹脂間に熱可塑性樹脂フィルムを介装してなる成形体の製造方法。
【0016】
〔8〕 2枚の離型紙の少なくとも1枚に未硬化マトリックス樹脂を塗布し、前記離型紙の未硬化マトリックス樹脂塗布面を内側にしてこれら2枚の離型紙の間に強化繊維を挟み込む工程と、前記挟み込んだ強化繊維を離型紙の外方から加熱下に加圧して強化繊維に未硬化マトリックス樹脂を含浸させる工程と、離型紙を未硬化マトリックス樹脂から剥離すると共に前記剥離した一方の未硬化マトリックス樹脂表面に熱可塑性樹脂フィルムを積層する事を特徴とするペーパーフリープリプレグの製造方法。
【0017】
【作用】
本発明のプリプレグは、未硬化マトリックス樹脂を強化繊維に含浸させてなる強化繊維マトリックス層の片面に熱可塑性樹脂フィルムを貼着してある。前記熱可塑性樹脂フィルムは、本発明プリプレグを保管したり移送したりしている間はプリプレグ同士の固着を防止する離型紙の作用を奏する。
【0018】
また、本発明のプリプレグを使用する際には、熱可塑性樹脂フィルムを剥離することなく使用する。例えば、複数の本発明プリプレグを積層後、加熱硬化させて成形体を製造する場合、熱可塑性樹脂フィルムはマトリックス樹脂層と接着性が良いので、強固にマトリックス樹脂層に融着し、若しくは接着し、成形体の構成自体になる。このため、従来のプリプレグのように、その使用に際し離型紙の廃棄物の発生がない。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明プリプレグの一例を示す概略図である。図1中、100はプリプレグで、強化繊維マトリックス層2の片面に熱可塑性樹脂フィルム4を貼着してなる。
【0020】
前記強化繊維マトリックス層2は強化繊維6に未硬化マトリックス樹脂8を含浸させてなる。
【0021】
前記強化繊維マトリックス層2を構成する強化繊維6としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、金属繊維等の通常のプリプレグに用いる強化繊維が使用できる。また、これら強化繊維の形態は、一方向に引き揃えたもの又は多方向に引き揃えたもの、織物、編物、マット等の任意の加工品が利用できる。
【0022】
強化繊維6に含浸させる未硬化マトリックス樹脂としては、通常のプリプレグ製造に用いる熱硬化性樹脂が利用できる。具体的にはエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等が例示できるが、前記熱可塑性樹脂フィルムとの親和性の観点から、特にエポキシ樹脂が好ましい。
【0023】
強化繊維6に含浸させる未硬化マトリックス樹脂の割合は、強化繊維マトリックス層2に対して10−50質量%が好ましく、特に15−30質量%が好ましい。
【0024】
前記強化繊維マトリックス層2の片面に貼着する熱可塑性樹脂フィルム4としては、以下に述べる性質を具備するものが好ましい。
(1)ガラス転移温度(Tg)が80℃以下で、実使用温度(5−35℃)で振動損失係数が大きいこと、
(2)吸水率が1質量%以下であること、
(3)プリプレグの硬化温度(90−180℃)において熱収縮が少ないこと、(4)厚さは10−100μmが好ましい。
【0025】
上記性質を具備する熱可塑性樹脂フィルム4としては、具体的にはナイロン12、アイオノマー、両面をコロナ放電処理したポリエチレンテレフタレート(PET)、両面をコロナ放電処理したポリブチレンテレフタレート(PBT)等が例示できる。
【0026】
熱可塑性樹脂フィルムのコロナ放電処理条件は、フィルムの幅、厚さ、及び処理速度によって異なるが、一般に単位時間、単位面積あたりの電力値で表すことができる。放電量として、30−50W/m2・minの範囲が好ましい。
【0027】
熱可塑性樹脂フィルムの表面をコロナ放電処理することによってフィルム表面に、極性基(例えば、−OH基、−COOH基、=CO基等)を形成させ、熱可塑性樹脂フィルムのエポキシ樹脂に対する化学的親和力を高めることができ、これにより熱可塑性樹脂フィルムとエポキシ樹脂との接着性を高めることができる。
【0028】
次に、本発明プリプレグの好ましい製造方法の一例につき、説明する。
【0029】
先ず、2個の離型紙ロールからそれぞれ離型紙を連続的に繰出し、その片面にそれぞれ未硬化マトリックス樹脂をコーターを用いて塗布する。次いで、前記マトリックス樹脂を塗布した離型紙のマトリックス樹脂塗布面を互いに対向させた状態で、2枚の離型紙の間に強化繊維ロールから繰出した強化繊維を連続的に送り込む。
【0030】
次いで、上記強化繊維を介装した2枚の離型紙をホットローラーに送り、加熱下に押圧する事により、マトリックス樹脂を強化繊維に含浸させる。その後、上面の離型紙をマトリクス樹脂表面から剥離して上面回収ローラーに巻取り、回収する。
【0031】
その後、下面の離型紙をマトリクス樹脂表面から剥離して下面回収ローラーに巻取ると共に、熱可塑性樹脂フィルムを熱可塑性樹脂フィルムロールから繰出し、前記下面の離型紙を剥離したマトリックス樹脂表面に熱圧着する。またマトリックス樹脂の上面には保護用フィルムロールから供給する保護用フィルムを常温下で圧着する。その後適当な寸法に裁断することにより、本発明プリプレグを得る。なお、保護用フィルムはプリプレグの製造後、任意の時に剥離できる。また、プリプレグを使用する直前に剥離しても良い。
【0032】
上記例においては、2枚の離型紙の両方に未硬化マトリックス樹脂を塗布したが、これに限られず、一方の離型紙だけに未硬化マトリックス樹脂を塗布するようにしても良い。
【0033】
次に、前記プリプレグを用いて成形体を製造する場合につき説明する。
【0034】
図2は、本発明プリプレグを複数枚(本図においては3枚)積層して成形体を製造した状態を示す。即ち、強化繊維マトリックス層2aと熱可塑性樹脂フィルム4aとからなる第1の本発明プリプレグ300aを用意し、その上に順次、強化繊維マトリックス層2bと熱可塑性樹脂フィルム4bとからなる第2の本発明プリプレグ300b、強化繊維マトリックス層2cと熱可塑性樹脂フィルム4cとからなる第3の本発明プリプレグ300cを積層する。
【0035】
最後に、熱可塑性樹脂フィルムを貼着していないプリプレグ400を積層する。この積層体を加熱することにより、本発明プリプレグ成形体を得ることができる。
【0036】
加熱は90−180℃が好ましい。この温度に加熱することにより、熱可塑性樹脂フィルムがナイロン12のような比較的低融点のフィルムの場合は強化繊維マトリックス層と融着して強固に接合するものである。また、熱可塑性樹脂フィルムがポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのような比較的高融点のフィルムの場合は、表面がコロナ放電処理をしてあるため、強化繊維マトリックス層と強固に接着するものである。
【0037】
なお、加熱に際しては、減圧にして脱気をしながら押圧する事が好ましい。このようにすることにより、内部に気泡を包含する欠陥成形体の発生を防止できる。
【0038】
減圧度は(−0.087)〜(−0.101)MPaが好ましい。
【0039】
なお、本例においては、最後に積層するプリプレグとして熱可塑性樹脂フィルムを貼着していないプリプレグ400を用いたが、得られる成形体の表面に熱可塑性樹脂フィルムが露出していても良い用途の場合は、熱可塑性樹脂フィルムを貼着していないプリプレグ400を積層しなくても良い。
【0040】
また、構造物の補強等に本発明プリプレグを用いる場合は、補強部分に本発明プリプレグを順次積層後、加熱することにより補強できる。
【0041】
上記のようにして製造した成形体は、曲げ破壊様式が完全破壊で、層間剪断強度試験の破壊様式が塑性変形である。
【0042】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
(実施例1−5、比較例1−4)
ARALDITE(商品名 EPN1138 フェノールノボラック型エポキシ樹脂 旭化成エポキシ(株)製)70重量部、ARALDITE(商品名 AER6002 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 旭化成エポキシ(株)製)30重量部と、ジシアンジアミド3重量部と、及び3(3、4‐ジクロロフェニル)‐1,1‐ジメチル尿素5重量部とをロールミル装置を用いて均一に混合して、一液硬化型エポキシ樹脂組成物を得た。
【0043】
この一液硬化型エポキシ樹脂組成物を使用して、表1に示すプリプレグの樹脂含有量となるように、フィルムコーター装置にて離型紙片面に所定量の樹脂をコーティングして含浸用のレジンフィルムを作製した。
【0044】
連続炭素繊維束BESFIGHT(商品名 UT500−12K 東邦レーヨン(株)製、フィラメント数12000本、引張強度4810MPa、引張弾性率240GPa)78本を一方向に互いに平行に並べてシート状連続炭素繊維集合体とした。
【0045】
その後、互いに樹脂塗布面を対向させた2枚の前記レジンフィルムにより、上下から該シート状連続炭素繊維集合体挟み込むようにレジンフィルムを導入した。
【0046】
これらをホットローラー間に通し、温度100℃、圧力0.29MPaで樹脂を該シート状連続炭素繊維集合体に含浸させた後、上面のレジンフィルムの離型紙を剥がし、該離型紙をローラーに巻き取った。次いで、下面のレジンフィルムの離型紙を剥がし、該離型紙をローラーに巻き取った。下面のレジンフィルムの離型紙を剥がすとほぼ同時に、表1に示す熱可塑性樹脂フィルムを下面に連続的に貼付けた。
【0047】
次いで、上面に保護用のポリエチレンフィルムを連続的に貼り付けた。次いで、前記樹脂を含浸したシート状連続炭素繊維集合体と熱可塑性樹脂フィルムとポリエチレンフィルムを一対のローラーに送り、ローラー間で常温で圧着し、幅500mmの一方向のプリプレグを得た。
【0048】
同様にして表1、2に示す構成のプリプレグ(実施品1−5、比較品1−4)を得た。
【0049】
なお、使用した熱可塑性樹脂フィルムは以下のものである。
【0050】
ナイロン12フィルム: ダイセル化学工業(株)製 ダイアミド2401、厚さ30μm、融点80〜115℃、 両面コロナ放電処理なし
ポリエチレンテレフタレートフィルム:ユニチカ製 エンプレット
ポリブチレンテレフタレートフィルム:ダイセル化学工業製 サーモライト2810
また、コロナ放電処理は、放電量80−100Wm2・minの条件で行った。
【0051】
【表1】

Figure 0004716550
【0052】
【表2】
Figure 0004716550
【0053】
上記実施例1−5、比較例1−4で製造したプリプレグを150mm×150mmの大きさに裁断した後、保護用のポリエチレン(PE)フィルムのみを剥がし、熱可塑性樹脂フィルムがプリプレグ層間に交互に配置されるように、繊維方向が0°方向となるように表3、4に示される枚数(ply)積層した。最後に比較例1を除き、熱可塑性樹脂フィルムを貼着していない一方向のプリプレグを該積層体の熱可塑性樹脂フィルムのある側の表層に1ply積層し、積層体を得た。
【0054】
オートクレーブ装置を用いて、130℃×0.29MPa×90min、真空度0.10MPaの硬化条件で上記成形体(積層板)を制作した。得られた実施例の積層板は外観が良好であり、また、超音波探傷機による非破壊検査をしたところ内部欠陥のないものであった。
【0055】
この積層板をダイヤモンドカッターを用いて、長さ方向が0°方向となるように3点曲げ試験片(幅15mm、長さ100mm、厚さ2mm)、シャルピー衝撃試験片(幅10mm、長さ80mm、厚さ2mm)及び層間剪断強度(ILSS)試験片(幅10mm、長さ14mm、厚さ2mm)を各々5本づつ切り出した。
【0056】
3点曲げ試験、シャルピー衝撃試験及びILSS試験は、各々JIS K 7074、JIS K 7078に準拠して実施した。得られた積層板の特性を表1に示す。またJIS K 7075に準拠した硫酸分解により繊維体積含有率を求め、繊維体積含有率を55%に換算した時の曲げ強度、曲げ弾性率を表3、4に示した。実施例においては何れも破壊様相は引っ張り側と圧縮側がほぼ同時に破壊し二分した完全破壊であった。
【0057】
【表3】
Figure 0004716550
【0058】
【表4】
Figure 0004716550
【0059】
(実施例6−7、比較例5−6)
ARALDITE(商品名 MY9634(テトラグリシジルビス(P‐アミノフェニル)メタン 旭化成エポキシ(株)製)76重量部、TACTIX(商品名 785 多官能フェノールノボラック型エポキシ樹脂 旭化成エポキシ(株)製 )12重量部、エピコート1001(ビスフェノールA型エポキシ樹脂油化シェルエポキシ(株)製)12重量部、4‐4ジアミノジフェニルスルフォン28重 量部、ジシアンジアミド1重量部、3-(3、4‐ジクロロフェニル)‐1,1‐ジメチル尿素0.8重量部、三フッ化ホウ素モノエチルアミン0.2重量部をロールミル装置を用いて均一に混合して一液硬化型エポキシ樹脂組成物を得た。
【0060】
この一液硬化型エポキシ樹脂組成物を使用して、表5に示すプリプレグの樹脂含有量となるようにフィルムコーター装置を用いて離型紙片面に所定量の樹脂をコーティングして含浸用のレジンフィルムを作製した。
【0061】
以下、実施例1と同様にして本発明プリプレグ(実施品6、7)、及び比較品5、6を製造した。詳細を表5に示す。
【0062】
【表5】
Figure 0004716550
【0063】
実施例6、7及び比較例5、6で製造したプリプレグを用いて、実施例1と同様にして成形体を製造した(実施品6、7、比較品5、6)。これら、実施品及び比較品を用いて、実施例1と同様の方法でこれらの積層体の物性値を測定した。その結果を表6に示す。
【0064】
【表6】
Figure 0004716550
【0065】
【発明の効果】
本発明のペーパーフリープリプレグは、強化繊維マトリックス層の片面に熱可塑性樹脂フィルムを貼着してなり、その使用に際しては、熱可塑性樹脂フィルムを剥離除去することなくそのまま積層して硬化させるものである。従って、従来の離型紙を貼着したプリプレグのように作業現場で、離型紙を剥離除去する手間が不要である。更に、従来のプリプレグのように剥離した離型紙の処理に煩わされることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ペーパーフリープリプレグの一例を示す概略斜視図である。
【図2】本発明ペーパーフリープリプレグ積層体の一例を示す概略側面図である。
【符号の説明】
2 強化繊維マトリックス層
4 熱可塑性樹脂フィルム
6 強化繊維
8 未硬化マトリックス樹脂
2a、2b、2c 強化繊維マトリックス層
4a、4b、4c 熱可塑性樹脂フィルム
100 プリプレグ
300a 第1のプリプレグ
300b 第2のプリプレグ
300c 第3のプリプレグ
400 プリプレグ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a prepreg having no release paper. More specifically, the present invention comprises a thermoplastic resin film adhered to one side of a reinforcing fiber matrix layer impregnated with a non-cured epoxy resin or the like as a matrix resin. The present invention relates to a paper-free prepreg that can be produced by laminating a plastic resin film without peeling, a method for producing the same, and the molded product.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a prepreg formed by impregnating a reinforcing fiber with a thermosetting resin into a sheet is used as a material for a fiber-reinforced plastic product for manufacturing aircraft, golf shafts, fishing rods, etc., and also for concrete bridges and buildings. Used for reinforcement.
[0003]
The prepreg is usually provided with a release paper on its surface so that the prepregs do not adhere to each other during storage or transfer. And when using a prepreg, the said release paper is peeled from a prepreg and made into a waste material.
[0004]
However, since the release paper is relatively hard and is quite bulky after being peeled off, and is often made of a flame-retardant material, the disposal method of the release paper as waste generated when using the prepreg is an important problem. It has become.
[0005]
In order to solve this problem, Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-298315 discloses a prepreg obtained by impregnating a thermosetting resin into a long fiber or a woven fabric that is aligned in a sheet shape, and at least one side of which is a polymer. A prepreg formed by stretching a film is disclosed. When the prepreg is used, the polymer film is peeled off and used. The peeled polymer film is discarded. According to the publication, the peeled polymer film is flexible and does not become bulky like release paper, so that the problems of conventional release paper are solved.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the prepreg disclosed in the above publication is the same as the prior art in that the waste of the polymer film is generated, and to some extent, the root of the problem of the conventional prepreg using release paper. It is not an ideal solution.
[0007]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and the object of the present invention is to provide a prepreg that does not generate waste such as release paper in use, a manufacturing method thereof, and a manufacturing method of a molded body using the prepreg. There is to do.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention for achieving the above object is described below.
[0009]
[1] A paper-free prepreg obtained by adhering a thermoplastic resin film on one side of a reinforcing fiber matrix layer obtained by impregnating reinforcing fibers with an uncured matrix resin, wherein the thermoplastic resin film is a polyamide 12 film, an ionomer A paper-free prepreg comprising a film, a polyethylene terephthalate film subjected to corona discharge treatment on both sides, or a polybutylene terephthalate film subjected to corona discharge treatment on both sides.
[0010]
[2] A paper-free prepreg characterized in that a bending fracture mode of a molded body obtained by laminating and curing a plurality of the paper-free prepregs of [1] is complete fracture, and the fracture mode of the interlaminar shear strength test is plastic deformation.
[0011]
[3] A paper-free prepreg obtained by adhering a thermoplastic resin film on one side of a reinforcing fiber matrix layer obtained by impregnating reinforcing fibers with an uncured matrix resin, wherein a plurality of the above paper-free prepregs are laminated and cured. A paper-free prepreg characterized in that the bending failure mode of the molded body is complete failure and the failure mode of the interlaminar shear strength test is plastic deformation.
[0012]
[4] The paper-free prepreg according to [3], wherein the thermoplastic resin film is a polyamide 12 film, an ionomer film, a polyethylene terephthalate film subjected to corona discharge treatment on both sides, or a polybutylene terephthalate film subjected to corona discharge treatment on both sides.
[0013]
[5] The paper-free prepreg according to any one of [1] to [4], wherein the reinforcing fiber is carbon fiber, glass fiber, or aramid fiber.
[0014]
[6] The paper-free prepreg according to any one of [1] to [4], wherein the matrix resin is an epoxy resin.
[0015]
[7] A molded article comprising a thermoplastic resin film interposed between cured matrix resins, wherein two or more paper-free prepregs according to any one of [1] to [4] are laminated and heated. Production method.
[0016]
[8] A step of applying an uncured matrix resin to at least one of the two release papers, and sandwiching reinforcing fibers between the two release papers with the uncured matrix resin application surface of the release paper inside. The step of pressing the sandwiched reinforcing fiber under heat from the outside of the release paper and impregnating the reinforcing fiber with the uncured matrix resin, and peeling the release paper from the uncured matrix resin and removing the one uncured A method for producing a paper-free prepreg, characterized by laminating a thermoplastic resin film on a matrix resin surface.
[0017]
[Action]
In the prepreg of the present invention, a thermoplastic resin film is adhered to one side of a reinforcing fiber matrix layer obtained by impregnating reinforcing fibers with an uncured matrix resin. While the thermoplastic resin film is storing or transporting the prepreg of the present invention, it acts as a release paper that prevents the prepregs from sticking to each other.
[0018]
Moreover, when using the prepreg of this invention, it uses, without peeling a thermoplastic resin film. For example, when a molded product is produced by laminating a plurality of prepregs of the present invention and then heat-curing, the thermoplastic resin film has good adhesiveness with the matrix resin layer, so it is firmly fused or adhered to the matrix resin layer. The structure of the molded body itself becomes. Therefore, as in the conventional prepreg, there is no generation of waste of the release paper in use thereof.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a schematic view showing an example of the prepreg of the present invention. In FIG. 1, reference numeral 100 denotes a prepreg, which is formed by sticking a thermoplastic resin film 4 on one side of a reinforcing fiber matrix layer 2.
[0020]
The reinforcing fiber matrix layer 2 is formed by impregnating reinforcing fibers 6 with an uncured matrix resin 8.
[0021]
As the reinforcing fibers 6 constituting the reinforcing fiber matrix layer 2, reinforcing fibers used for ordinary prepregs such as carbon fibers, glass fibers, aramid fibers, boron fibers, metal fibers and the like can be used. In addition, as the form of these reinforcing fibers, any processed product such as one aligned in one direction or one aligned in multiple directions, woven fabric, knitted fabric, mat or the like can be used.
[0022]
As the uncured matrix resin to be impregnated into the reinforcing fibers 6, a thermosetting resin used for normal prepreg production can be used. Specifically, an epoxy resin, an unsaturated polyester resin, a polyurethane resin, and the like can be exemplified, but an epoxy resin is particularly preferable from the viewpoint of affinity with the thermoplastic resin film.
[0023]
The ratio of the uncured matrix resin impregnated in the reinforcing fibers 6 is preferably 10-50% by mass, particularly preferably 15-30% by mass, with respect to the reinforcing fiber matrix layer 2.
[0024]
As the thermoplastic resin film 4 adhered to one side of the reinforcing fiber matrix layer 2, one having the properties described below is preferable.
(1) The glass transition temperature (Tg) is 80 ° C. or less, and the vibration loss coefficient is large at the actual use temperature (5-35 ° C.).
(2) The water absorption is 1% by mass or less,
(3) The heat shrinkage is small at the curing temperature (90-180 ° C.) of the prepreg, and (4) the thickness is preferably 10-100 μm.
[0025]
Specific examples of the thermoplastic resin film 4 having the above properties include nylon 12, ionomer, polyethylene terephthalate (PET) subjected to corona discharge treatment on both sides, and polybutylene terephthalate (PBT) subjected to corona discharge treatment on both sides. .
[0026]
Although the corona discharge treatment conditions of the thermoplastic resin film vary depending on the width, thickness, and treatment speed of the film, they can generally be represented by a power value per unit time and unit area. The discharge amount is preferably in the range of 30-50 W / m 2 · min.
[0027]
The surface of the thermoplastic resin film is subjected to corona discharge treatment to form polar groups (eg, —OH group, —COOH group, ═CO group, etc.) on the film surface, and the chemical affinity of the thermoplastic resin film to the epoxy resin This can improve the adhesion between the thermoplastic resin film and the epoxy resin.
[0028]
Next, an example of a preferable method for producing the prepreg of the present invention will be described.
[0029]
First, release papers are continuously fed out from two release paper rolls, respectively, and an uncured matrix resin is applied to one side thereof using a coater. Next, the reinforcing fibers fed from the reinforcing fiber roll are continuously fed between the two release papers with the matrix resin application surfaces of the release paper coated with the matrix resin facing each other.
[0030]
Next, the two release papers interposing the reinforcing fibers are fed to a hot roller and pressed under heating to impregnate the reinforcing fibers with the matrix resin. Thereafter, the release paper on the upper surface is peeled off from the surface of the matrix resin, wound up on the upper surface collection roller, and collected.
[0031]
Thereafter, the release paper on the lower surface is peeled off from the surface of the matrix resin and wound on the lower surface collection roller, and the thermoplastic resin film is fed out from the thermoplastic resin film roll, and is thermocompression bonded to the surface of the matrix resin from which the release paper on the lower surface is peeled off. . A protective film supplied from a protective film roll is pressure-bonded to the upper surface of the matrix resin at room temperature. Thereafter, the prepreg of the present invention is obtained by cutting into appropriate dimensions. The protective film can be peeled at any time after the prepreg is produced. Moreover, you may peel immediately before using a prepreg.
[0032]
In the above example, the uncured matrix resin is applied to both of the two release papers. However, the present invention is not limited to this, and the uncured matrix resin may be applied to only one of the release papers.
[0033]
Next, the case where a molded body is manufactured using the prepreg will be described.
[0034]
FIG. 2 shows a state in which a molded body is manufactured by laminating a plurality of the prepregs of the present invention (three in the figure). That is, the first prepreg 300a of the present invention comprising the reinforcing fiber matrix layer 2a and the thermoplastic resin film 4a is prepared, and the second book comprising the reinforcing fiber matrix layer 2b and the thermoplastic resin film 4b is sequentially formed thereon. The invention prepreg 300b, the third prepreg 300c of the present invention comprising the reinforcing fiber matrix layer 2c and the thermoplastic resin film 4c are laminated.
[0035]
Finally, the prepreg 400 to which the thermoplastic resin film is not attached is laminated. By heating this laminate, the prepreg molded product of the present invention can be obtained.
[0036]
The heating is preferably 90-180 ° C. By heating to this temperature, when the thermoplastic resin film is a film having a relatively low melting point such as nylon 12, it is fused and firmly bonded to the reinforcing fiber matrix layer. In the case where the thermoplastic resin film is a film having a relatively high melting point such as polyethylene terephthalate or polybutylene terephthalate, the surface is subjected to corona discharge treatment, so that the thermoplastic resin film is firmly bonded to the reinforcing fiber matrix layer.
[0037]
In addition, when heating, it is preferable to press while degassing under reduced pressure. By doing in this way, generation | occurrence | production of the defect molded object which contains a bubble inside can be prevented.
[0038]
The degree of vacuum is preferably (−0.087) to (−0.101) MPa.
[0039]
In addition, in this example, although the prepreg 400 which did not stick the thermoplastic resin film was used as the prepreg to be laminated last, the thermoplastic resin film may be exposed on the surface of the obtained molded body. In such a case, the prepreg 400 to which the thermoplastic resin film is not attached may not be laminated.
[0040]
Moreover, when using this invention prepreg for reinforcement of a structure, etc., it can reinforce by heating, after laminating | stacking this invention prepreg sequentially on a reinforcement part.
[0041]
The molded body produced as described above has a bending fracture mode of complete fracture, and a fracture mode of the interlaminar shear strength test is plastic deformation.
[0042]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples.
(Example 1-5, Comparative Example 1-4)
ARALDITE (trade name EPN1138 phenol novolac type epoxy resin manufactured by Asahi Kasei Epoxy Co., Ltd.) 70 parts by weight, ARALDITE (trade name AER6002 bisphenol A type epoxy resin manufactured by Asahi Kasei Epoxy Co., Ltd.), 3 parts by weight dicyandiamide, and 3 parts of 3, (3,4-dichlorophenyl) -1,1-dimethylurea was uniformly mixed using a roll mill apparatus to obtain a one-part curable epoxy resin composition.
[0043]
Using this one-part curable epoxy resin composition, a predetermined amount of resin is coated on one side of the release paper with a film coater so that the resin content of the prepreg shown in Table 1 is obtained. Was made.
[0044]
A continuous carbon fiber bundle BESFIGHT (trade name: UT500-12K, manufactured by Toho Rayon Co., Ltd., 12,000 filaments, tensile strength 4810 MPa, tensile elastic modulus 240 GPa) is aligned in parallel with each other in one direction to form a sheet-like continuous carbon fiber assembly. did.
[0045]
Thereafter, the resin film was introduced so that the sheet-like continuous carbon fiber aggregate was sandwiched from above and below by the two resin films having the resin-coated surfaces facing each other.
[0046]
These are passed between hot rollers, and after impregnating the sheet-like continuous carbon fiber aggregate with a temperature of 100 ° C. and a pressure of 0.29 MPa, the release paper of the resin film on the upper surface is peeled off, and the release paper is wound around a roller. I took it. Next, the release paper of the resin film on the lower surface was peeled off, and the release paper was wound around a roller. Almost at the same time as the release paper of the resin film on the lower surface was peeled off, the thermoplastic resin film shown in Table 1 was continuously attached to the lower surface.
[0047]
Next, a protective polyethylene film was continuously pasted on the upper surface. Subsequently, the sheet-like continuous carbon fiber aggregate impregnated with the resin, the thermoplastic resin film, and the polyethylene film were sent to a pair of rollers and pressure-bonded between the rollers at room temperature to obtain a unidirectional prepreg having a width of 500 mm.
[0048]
Similarly, prepregs having the configurations shown in Tables 1 and 2 (Example product 1-5, Comparative product 1-4) were obtained.
[0049]
In addition, the used thermoplastic resin film is as follows.
[0050]
Nylon 12 film: Daicel Chemical Industries, Ltd., Daiamide 2401, thickness 30 μm, melting point 80-115 ° C., polyethylene terephthalate film without double-sided corona discharge treatment: Unitika, emblet polybutylene terephthalate film: Daicel Chemical Industries, Thermolite 2810
The corona discharge treatment was performed under the condition of a discharge amount of 80-100 Wm 2 · min.
[0051]
[Table 1]
Figure 0004716550
[0052]
[Table 2]
Figure 0004716550
[0053]
After cutting the prepreg produced in Example 1-5 and Comparative Example 1-4 into a size of 150 mm × 150 mm, only the protective polyethylene (PE) film is peeled off, and the thermoplastic resin films are alternately placed between the prepreg layers. As arranged, the number of sheets (ply) shown in Tables 3 and 4 was laminated so that the fiber direction was 0 °. Finally, except for Comparative Example 1, 1 ply of a unidirectional prepreg to which a thermoplastic resin film was not attached was laminated on the surface layer of the laminate on the side having the thermoplastic resin film to obtain a laminate.
[0054]
The said molded object (laminated board) was produced on the hardening conditions of 130 degreeC * 0.29MPa * 90min and vacuum degree 0.10MPa using the autoclave apparatus. The laminated board of the obtained example had a good appearance, and when it was subjected to a nondestructive inspection with an ultrasonic flaw detector, it was free of internal defects.
[0055]
Using a diamond cutter, the laminate is bent at 3 points so that the length direction is 0 ° (width 15 mm, length 100 mm, thickness 2 mm), Charpy impact test piece (width 10 mm, length 80 mm) , Thickness 2 mm) and interlaminar shear strength (ILSS) specimens (width 10 mm, length 14 mm, thickness 2 mm) were cut out by 5 pieces each.
[0056]
A three-point bending test, a Charpy impact test, and an ILSS test were performed in accordance with JIS K 7074 and JIS K 7078, respectively. Table 1 shows the characteristics of the obtained laminate. Further, the fiber volume content was determined by sulfuric acid decomposition in accordance with JIS K 7075, and the flexural strength and flexural modulus when the fiber volume content was converted to 55% are shown in Tables 3 and 4. In all of the examples, the fracture mode was complete fracture in which the tensile side and the compression side broke almost simultaneously and were divided into two.
[0057]
[Table 3]
Figure 0004716550
[0058]
[Table 4]
Figure 0004716550
[0059]
(Example 6-7, Comparative Example 5-6)
ARALDITE (trade name MY9634 (tetraglycidylbis (P-aminophenyl) methane manufactured by Asahi Kasei Epoxy Co., Ltd.), 76 parts by weight, TACTIX (trade name 785 polyfunctional phenol novolac type epoxy resin, manufactured by Asahi Kasei Epoxy Co., Ltd.), 12 parts by weight, Epicoat 1001 (bisphenol A type epoxy resin oil-coated Shell Epoxy Co., Ltd.) 12 parts by weight, 4-4 diaminodiphenyl sulfone 28 parts by weight, dicyandiamide 1 part by weight, 3- (3,4-dichlorophenyl) -1,1 -0.8 parts by weight of dimethylurea and 0.2 parts by weight of boron trifluoride monoethylamine were uniformly mixed using a roll mill device to obtain a one-part curable epoxy resin composition.
[0060]
Using this one-part curable epoxy resin composition, a predetermined amount of resin is coated on one side of the release paper using a film coater so that the resin content of the prepreg shown in Table 5 is obtained. Was made.
[0061]
Hereinafter, the prepreg of the present invention (Examples 6 and 7) and Comparative products 5 and 6 were produced in the same manner as Example 1. Details are shown in Table 5.
[0062]
[Table 5]
Figure 0004716550
[0063]
Using the prepregs produced in Examples 6 and 7 and Comparative Examples 5 and 6, molded articles were produced in the same manner as in Example 1 (Examples 6 and 7, Comparative Products 5 and 6). Using these example products and comparative products, the physical properties of these laminates were measured in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 6.
[0064]
[Table 6]
Figure 0004716550
[0065]
【The invention's effect】
The paper-free prepreg of the present invention is formed by adhering a thermoplastic resin film on one side of a reinforcing fiber matrix layer, and when used, the thermoplastic resin film is laminated and cured as it is without peeling off. . Therefore, it is not necessary to peel and remove the release paper at the work site like a prepreg with a conventional release paper attached. Furthermore, it is not bothered by the processing of the release paper that has been peeled off as in the case of a conventional prepreg.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic perspective view showing an example of a paper-free prepreg of the present invention.
FIG. 2 is a schematic side view showing an example of the paper-free prepreg laminate of the present invention.
[Explanation of symbols]
2 Reinforcing fiber matrix layer 4 Thermoplastic resin film 6 Reinforcing fiber 8 Uncured matrix resin 2a, 2b, 2c Reinforcing fiber matrix layer 4a, 4b, 4c Thermoplastic resin film 100 Prepreg 300a First prepreg 300b Second prepreg 300c 3 prepreg 400 prepreg

Claims (8)

未硬化マトリックス樹脂を強化繊維に含浸させてなる強化繊維マトリックス層の両面全面に熱可塑性樹脂フィルムを貼着してなるペーパーフリープリプレグ、又は、前記強化繊維マトリックス層の一方の面全面に熱可塑性樹脂フィルムを、他方の面全面に保護用ポリエチレンフィルムを貼着してなるペーパーフリープリプレグであって、前記熱可塑性樹脂フィルムがポリアミド12フィルム、両面をコロナ放電処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、又は両面をコロナ放電処理したポリブチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とするペーパーフリープリプレグ。Paper-free prepreg obtained by adhering a thermoplastic resin film on both surfaces of a reinforcing fiber matrix layer obtained by impregnating reinforcing fibers with an uncured matrix resin, or a thermoplastic resin on one surface of the reinforcing fiber matrix layer film, a entire surface of another face a paper-free prepreg obtained by bonding the protective polyethylene film, the thermoplastic resin film is a polyamide 12 film, a polyethylene terephthalate film of both surfaces was corona discharge treatment, or a double-sided corona A paper-free prepreg, which is a discharge-treated polybutylene terephthalate film. 請求項1のペーパーフリープリプレグを複数積層して硬化させた成型体の曲げ破壊様式が完全破壊で、層間剪断強度試験の破壊様式が塑性変形であることを特徴とするペーパーフリープリプレグ。  A paper-free prepreg characterized in that a bending fracture mode of a molded body obtained by laminating and curing a plurality of the paper-free prepregs of claim 1 is complete fracture, and a fracture mode of an interlaminar shear strength test is plastic deformation. 未硬化マトリックス樹脂を強化繊維に含浸させてなる強化繊維マトリックス層の両面全面に熱可塑性樹脂フィルムを貼着してなるペーパーフリープリプレグ、又は、前記強化繊維マトリックス層の一方の面全面に熱可塑性樹脂フィルムを、他方の面全面に保護用ポリエチレンフィルムを貼着してなるペーパーフリープリプレグであって、前記ペーパーフリープリプレグを複数積層して硬化させた成型体の曲げ破壊様式が完全破壊で、層間剪断強度試験の破壊様式が塑性変形であることを特徴とするペーパーフリープリプレグ。Paper-free prepreg obtained by adhering a thermoplastic resin film on both surfaces of a reinforcing fiber matrix layer obtained by impregnating reinforcing fibers with an uncured matrix resin, or a thermoplastic resin on one surface of the reinforcing fiber matrix layer A paper-free prepreg obtained by attaching a protective polyethylene film to the entire other surface of the film, and the bending fracture mode of the molded body obtained by laminating and curing a plurality of the above-mentioned paper-free prepregs is complete fracture, interlayer shearing A paper-free prepreg characterized in that the fracture mode of the strength test is plastic deformation. 熱可塑性樹脂フィルムがポリアミド12フィルム、両面をコロナ放電処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、又は両面をコロナ放電処理したポリブチレンテレフタレートフィルムである請求項3に記載のペーパーフリープリプレグ。Thermoplastic resin film polyamide 12 film, a polyethylene terephthalate film of both surfaces was corona discharge treatment, or paper-free prepreg according to claim 3 both sides is a polybutylene terephthalate film corona discharge treatment. 強化繊維が炭素繊維、ガラス繊維、又はアラミド繊維である請求項1乃至4のいずれかに記載のペーパーフリープリプレグ。  The paper-free prepreg according to any one of claims 1 to 4, wherein the reinforcing fibers are carbon fibers, glass fibers, or aramid fibers. マトリックス樹脂がエポキシ樹脂である請求項1乃至4のいずれかに記載のペーパーフリープリプレグ。  The paper-free prepreg according to any one of claims 1 to 4, wherein the matrix resin is an epoxy resin. 請求項1乃至4の何れかに記載のペーパーフリープリプレグを2以上積層して加熱することを特徴とする硬化マトリックス樹脂間に熱可塑性樹脂フィルムを介装してなる成型体の製造方法。  A method for producing a molded body comprising a thermoplastic resin film interposed between cured matrix resins, wherein two or more paper-free prepregs according to any one of claims 1 to 4 are laminated and heated. 2枚の離型紙の少なくとも1枚に未硬化マトリックス樹脂を塗布し、前記離型紙の未硬化マトリックス樹脂塗布面を内側にしてこれら2枚の離型紙の間に強化繊維を挟み込む工程と、前記挟み込んだ強化繊維を離型紙の外方から加熱下に加圧して強化繊維に未硬化マトリックス樹脂を含浸させる工程と、離型紙を未硬化マトリックス樹脂から剥離すると共に、前記剥離した両方の未硬化マトリックス樹脂表面全面に熱可塑性樹脂フィルムを積層する、又は、前記剥離した一方の未硬化マトリックス樹脂表面全面に熱可塑性樹脂フィルムを積層し、前記剥離した他方の未硬化マトリックス樹脂表面全面に保護用ポリエチレンフィルムを積層する事を特徴とする、未硬化マトリックス樹脂を強化繊維に含浸させてなる強化繊維マトリックス層の両面全面に熱可塑性樹脂フィルムを貼着してなるペーパーフリープリプレグ、又は、前記強化繊維マトリックス層の一方の面全面に熱可塑性樹脂フィルムを、他方の面全面に保護用ポリエチレンフィルムを貼着してなるペーパーフリープリプレグの製造方法であって、前記熱可塑性樹脂フィルムがポリアミド12フィルム、両面をコロナ放電処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、又は両面をコロナ放電処理したポリブチレンテレフタレートフィルムであるペーパーフリープリプレグの製造方法。Applying uncured matrix resin to at least one of the two release papers, sandwiching the reinforcing fibers between the two release papers with the uncured matrix resin application surface of the release paper facing inside, and the sandwiching A step of pressing the reinforcing fibers from outside the release paper under heating to impregnate the reinforcing fibers with the uncured matrix resin, and peeling the release paper from the uncured matrix resin, and both of the peeled uncured matrix resins Laminate a thermoplastic resin film over the entire surface, or laminate a thermoplastic resin film over the entire surface of the one uncured matrix resin that has been peeled off, and a protective polyethylene film over the entire surface of the other uncured matrix resin that has been peeled off. Both of the reinforcing fiber matrix layers, which are made by impregnating reinforcing fibers with uncured matrix resin, characterized by being laminated Paper-free prepreg formed by adhering a thermoplastic resin film on the entire surface, or a thermoplastic resin film on one whole surface of the reinforcing fiber matrix layer, formed by bonding the protective polyethylene film on the other surface entire a method of manufacturing a paper-free prepreg, the thermoplastic resin film is a polyamide 12 film, a polyethylene terephthalate film of both surfaces was corona discharge treatment, or a method of manufacturing paper free prepreg is polybutylene terephthalate film on both sides was subjected to corona discharge treatment .
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