以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態に係るリモコン装置10の役割を表わす概念図である。図1を参照して、リモコン装置10は、テレビ20、エアコン30、あるいは照明40に制御信号を送信する。本実施の形態の場合、テレビ20、エアコン30、あるいは照明40を「機器」と称する。「機器」には、テレビ20、エアコン30、あるいは照明40に代えて、図示しない機器が含まれていてもよい。「機器」には、テレビ20、エアコン30、あるいは照明40に加えて、図示しない機器が含まれていてもよい。制御信号を受信した機器は、その制御信号に応じて動作する。リモコン装置10は、EPG(Electric Program Guide)を表わす情報を、LAN(Local Area Network)モデム50から、通信網60を介して受信する装置でもある。
図2は、リモコン装置10に内蔵された装置を表す概念図である。図2を参照して、本実施の形態に係るリモコン装置10は、表示部12と、操作部13と、第1通信部14と、記憶部15と、制御部16と、第2通信部17とを含む。
表示部12は、情報を表示する装置である。本実施の形態の場合、表示部12は、タッチパネルとなっている。操作部13は、ユーザが機器に対する命令や情報を入力する装置である。第1通信部14は、赤外線によりテレビ20などと通信する装置である。記憶部15は、情報を記憶する装置である。制御部16は、リモコン装置10の各部を制御する装置である。第2通信部17は、第1通信部14とは異なるプロトコルにより情報を通信する装置である。
記憶部15が記憶する情報は、制御信号を表わす複数の情報と、マクロ情報と、履歴情報と、相対命令と絶対命令との対応関係を表すデータテーブルと、組合せ用のデータベースその他の情報とである。
本実施の形態において、「制御信号を表わす複数の情報」とは、操作部13を構成するキーのいずれかと機器とに対応付けられた情報である。制御信号を表わす複数の情報は、ユーザによるキー操作によって機器が選択された状態で操作部13が操作された場合に、その操作に応じて第1通信部14が送信すべき制御信号を表わす。
本実施の形態において、「マクロ情報」とは、互いに異なる機器に対する制御信号の組合せのことである。
本実施の形態において、「履歴情報」とは、制御信号の送信の時刻と制御信号が表わす命令との情報である。本実施の形態の場合、記憶部15は、履歴情報のうち最新の情報から2週間前までの情報のみを記憶する。それ以前の情報は削除される。
本実施の形態の場合、「相対命令」とは、機器の状態をある状態から別の状態に変更するための、変化幅の値を伴う命令を意味する。相対命令の例には、温度を1度上げる命令や、チャンネル番号を1つ増加させる命令がある。本実施の形態の場合、信号データが表わす相対命令以外の命令は、「絶対命令」である。本実施の形態の場合、「絶対命令」とは、機器の状態をある状態から別の状態に変更するための、設定値を伴う命令を意味する。絶対命令の例には、温度を指定するための命令や、チャンネル番号を指定するための命令がある。本実施の形態の場合、「相対命令と絶対命令との対応関係を表すデータテーブル」とは、ある相対命令に対応する絶対命令を表わすデータテーブルを意味する。たとえば、このデータテーブルには、チャンネル番号を1つ変化させるという相対命令にチャンネル番号を指定するための絶対命令が対応付けられる。
本実施の形態の場合、「組合せ用のデータベース」とは、絶対命令の組合せのうち、命令の順序が自明の組合せを登録したデータベースを意味する。「命令の順序が自明の組合せ」の例には、テレビの電源を投入する命令の次にテレビのチャンネルを指定する命令が含まれる。
第2通信部17が通信のためのプロトコルは特に限定されない。プロトコルの例には、Bluetooth(登録商標)や、PCL(Printer Control Language)などが含まれる。本実施の形態の場合、第2通信部17は、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers incorporated)802.11bに従って情報を通信することとする。
図3は、本実施の形態に係るリモコン装置10を実現するためのハードウェアを表わす制御ブロック図である。図3を参照して、リモコン装置10のハードウェアは、コントロールIC22と、タッチパネル装置24と、キー26と、メモリ28と、LED(Light Emitting Diode)32とを含む。コントロールIC22は、リモコン装置10の各部を制御する。タッチパネル装置24は、情報を表示し、かつユーザが機器に対する命令や情報を入力する装置である。キー26は、タッチパネル装置24とは別に、ユーザが機器に対する命令や情報を入力する装置である。メモリ28は、情報を記憶する装置である。本実施の形態の場合、メモリ28は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)として実現される。メモリ28は、EEPROM以外の不揮発性メモリによって実現されてもよい。LED32は、赤外線による信号を送信する素子である。
コントロールIC22は、CPU(Central Processing Unit)42と、LAN通信部44と、I/O(Input/Output)46と、LCD(Liquid Crystal Display)コントローラ48と、タッチパネルインターフェイス52とを含む。CPU42は、コントロールIC22の各部を制御する。CPU42は、制御のために必要な演算を実行する装置でもある。LAN通信部44は、LANモデム50との間で通信する装置である。I/O46は、キー26との間で信号を通信する装置である。LCDコントローラ48は、後述するLCD62を制御するための信号を生成する装置である。タッチパネルインターフェイス52は、タッチパネル装置24を制御する装置である。
CPU42は、時計とバッファとを含む。時計は時刻を検出する。バッファは情報を一時的に格納する。
タッチパネル装置24は、LCD62を含む。LCD62は、情報を表示する装置である。LCD62は、ユーザの指が接触したことを検知する装置でもある。ユーザの指が接触したことが検知されると、LCD62は、ユーザの指の接触位置に応じた信号をLCDコントローラ48に送信する。
図4を参照して、リモコン装置10で実施されるプログラムは、履歴情報の保存に関し、以下のような制御を実行する。
ステップS100にて、ユーザが操作部13を操作すると、リモコン装置10の制御部15として動作するCPU42は、次に述べる2つの情報の中から情報を選択する。その第1の情報は、制御信号を表わす複数の情報である。第2の情報は、マクロ情報である。選択される情報は、操作部13にユーザが入力した命令に対応する情報である。本実施の形態の場合、キー26またはLCD62が、操作部13として動作する。情報が選択されると、CPU42は、自らが選択した情報に基づいて、制御信号を生成する。制御信号が生成されると、制御部15として動作するCPU42は、自らが内蔵するバッファに次のデータを格納する。その第1のデータは、生成された制御信号を表わす信号データである。第2のデータは設定値データである。本実施の形態の場合、設定値データは、制御信号を受信した機器における設定を表わす。制御信号が表わす命令が相対命令の場合、制御部15として動作するCPU42は、次の手順により設定値データを格納する。その第1の手順は、制御信号が生成される前にバッファに格納されていた設定値データを読出す手順である。第2の手順は、変化幅の値に応じた演算を行なう手順である。変化幅の値は、相対命令が伴う値である。第3の手順は、第2の手順により得られた値を表す設定値データをバッファに格納する手順である。設定値データは、リモコン装置10が機器ごとにバッファに格納するデータである。制御信号が表わす命令が絶対命令の場合、制御部15として動作するCPU42は、絶対命令が伴う設定値を新たな設定値とする。制御信号が生成されると、リモコン装置10の第1通信部14として動作するLED32は、テレビ20とエアコン30と照明40とのうちいずれか1つに制御信号を送信する。制御信号の送信先は、ユーザが操作部13のうちどのキーを操作したかに応じて決定される。ユーザが操作したキーが機器の電源を投入するためのキーであった場合、第1通信部14は、電源を投入するための制御信号とともに、制御信号を受信する機器の動作についての予め定められた条件を表わす制御信号を送信する。この場合、制御部15として動作するCPU42は、制御信号が送信された後、その条件に対応する設定値データをバッファに格納する。その条件に対応する設定値データは、記憶部16として動作するメモリ28に予め格納されている。
ステップS102にて、制御部15として動作するCPU42は、制御信号を送信した日付と時刻とを取得する。その時刻は、CPU42が内蔵する時計が検出する。第2通信部17は、通信網60を介して、EPGを表わす情報を受信する。
ステップS104にて、制御部15として動作するCPU42と記憶部16として動作するメモリ28とは、履歴情報を保存する。この処理は、後述するステップS120からステップS132までの処理に相当する。これにより、記憶部16を実現するEEPROMに履歴情報が格納される。
ステップS104にて、制御部15として動作するCPU42と操作部13として動作するキー26あるいはLCD62とは、マクロボタンを登録する。この処理は、後述するステップS140からステップS152までの処理に相当する。これにより、制御部15として動作するCPU42と操作部13として動作するキー26あるいはLCD62とは、履歴情報の組合せに基づいて、マクロ情報を作成する装置として動作することとなる。本実施の形態の場合、マクロ情報とは、互いに異なる機器に対する命令の組合せを表わす情報である。マクロ情報は、履歴情報の組合せが表わす命令の組合せと同じ制御をする命令の組合せを表わすように作成される。
図5は、記憶部16を実現するEEPROMに格納された履歴情報を表わす概念図である。図5を参照して、履歴情報は、日付を表わす情報と、時刻を表わす情報と、命令を表わす情報と、制御された機器を表わす情報と、その他の情報とを含む。日付を表わす情報は、制御信号の送信の日付を表わす情報である。時刻を表わす情報は、制御信号の送信の時刻を表わす情報である。命令を表わす情報は、制御信号が表わす絶対命令の情報である。その他の情報は、EPGによって得られた情報などである。図5に示す情報の場合、EPGによって得られた番組名の情報「×××」が含まれていることとする。
図6を参照して、リモコン装置10で実行されるプログラムは、LCD62に表示されるアイコンの並べ替えに関し、以下のような制御を実行する。
ステップS110にて、制御部15として動作するCPU42などは、リモコン装置10が電源を投入された際に実施する立上げ処理を実施する。この処理は公知の処理なので、ここではその詳細な説明は繰返さない。
ステップS112にて、制御部15として動作するCPU42は、記憶部16として動作するメモリ28が記憶した履歴情報を読込む。これにより、履歴情報はCPU42のバッファに格納される。
ステップS114にて、制御部15として動作するCPU42は、バッファに格納された履歴情報を解析することにより、LCD62に表示させるアイコンの優先順位を決定する。表示されるアイコンには、マクロボタンを表わすアイコンも含まれる。本実施の形態の場合、CPU42は、操作された回数が多い命令ほど上に表示されるように、アイコンの優先順位を決定する。履歴情報がEPGに関する情報を含む場合、CPU42は、同じ番組名の情報が多く含まれているチャンネルの順位が高くなるように優先順位を決定する。
ステップS116にて、制御部15として動作するCPU42は、表示部12として動作するLCD62にアイコンを表示させる。表示されるアイコンはステップS114にて決定された優先順位に従って並べ替えられている。
図7を参照して、リモコン装置10で実行されるプログラムは、履歴情報の登録に関し、以下のような制御を実行する。
ステップS120にて、制御部15として動作するCPU42は、信号データをバッファから読取る。読取られる信号データは、ステップS100にて送信された制御信号を表わすデータである。
ステップS122にて、制御部15として動作するCPU42は、信号データが表わす命令が登録の対象外か否かを判断する。判断される信号データは、ステップS120にてCPU42がバッファから読取ったデータである。登録の対象外と判断した場合には(ステップS122にてYES)、処理は終了する。もしそうでないと(ステップS122にてNO)、処理はステップS124へと移される。
ステップS124にて、制御部15として動作するCPU42は、信号データが表わす命令が相対命令か否かを判断する。判断される信号データは、ステップS120にてCPU42がバッファから読取ったデータである。相対命令であると判断した場合には(ステップS124にてYES)、処理はステップS126へと移される。もしそうでないと(ステップS124にてNO)、処理はステップS130へと移される。
ステップS126にて、制御部15として動作するCPU42は、バッファから設定値データを読取る。
ステップS128にて、制御部15として動作するCPU42は、信号データが表す相対命令に対応する絶対命令を選択する。たとえば、信号データによって表わされる命令がチャンネルを1つ大きな番号のチャンネルに変更するための命令であったとすると、CPU42によって選択される命令は、チャンネルをある番号にするための命令である。CPU42は、データテーブルに含まれた絶対命令のうち、信号データが表す相対命令と設定値データとに対応する命令を選択する。データテーブルは、記憶部16として動作するメモリ28が記憶している。絶対命令が選択されると、CPU42は、制御信号の送信の時刻を表わす情報と命令を表わす情報とを対応付けることにより、履歴情報を作成する。作成される履歴情報は、設定値を表わす履歴情報となる。制御信号の送信の時刻は、CPU42が内蔵する時計が検出する。対応付けられる情報は、CPU42が選択した絶対命令を表す情報である。これにより、制御信号の送信の時刻を表わす情報に対応付けられる情報は、制御信号が表わす命令と同じ制御をする命令のいずれかを表わす情報となる。
ステップS130にて、制御部15として動作するCPU42は、ステップS120にてバッファから読出した信号データの内容を含むように履歴情報を作成する。
ステップS132にて、制御部15として動作するCPU42は、記憶部16として動作するメモリ28に履歴情報を記憶させる。
図8を参照して、リモコン装置10で実行されるプログラムは、マクロボタンの登録に関し、以下のような制御を実行する。
ステップS140にて、制御部15として動作するCPU42は、記憶部16として動作するメモリ28から履歴ファイルを読込む。本実施の形態の場合、「履歴ファイル」とは、履歴情報の集合体を意味する。
ステップS142にて、制御部15として動作するCPU42は、履歴ファイルから連続キーを検索する。「連続キー」とは、履歴ファイルを構成する履歴情報のうち、一連の操作に費やされた時間が閾値を下回るという要件を満たす、履歴情報の集合体を意味する。本実施の形態の場合、この閾値は、制御信号が送信された日付や時間帯に応じて異なる値とする。例えば休日の午後と平日の帰宅時とでは同じテレビを視聴するという動作についても一連の操作に費やされる時間が異なることがあるためである。
ステップS144にて、制御部15として動作するCPU42は、連続キーの中から、同じ内容の操作を行なっている連続キーを探す。この処理は、後述するステップS160〜ステップS172の処理に相当する。
ステップS146にて、制御部15として動作するCPU42は、バッファに記憶された連続キーに基づき、次の要件を満たす連続キーがあるか否かを判断する。その第1の要件は、同一の命令の組合せを表わすことである。第2の要件は、命令の順序が同一なことである。第3の要件は、閾値を越える数の連続キーがあることである。これにより、制御部15として動作するCPU42と操作部13として動作するキー26あるいはLCD62とは、同一の命令の組合せを表わす履歴情報の組合せの数が閾値を超えると、マクロ情報を作成することとなる。同一の命令の組合せを表わしかつ閾値を越える数の連続キーがあると判断した場合には(ステップS146にてYES)、処理はステップS148へと移される。もしそうでないと(ステップS146にてNO)、処理は終了する。
ステップS148にて、制御部15として動作するCPU42は、表示部12として動作するLCD62にマクロボタンを登録するための画面を表示させる。
ステップS150にて、制御部15として動作するCPU42は、ユーザが操作部13として動作するキー26あるいはLCD62に対して行なった操作を検出する。操作が検出されると、制御部15は、ユーザが操作部13のうち「OK」キーを押したか否かを判断する。ユーザが「OK」キーを押したと判断した場合には(ステップS150にてYES)、処理はステップS152へと移される。もしそうでないと(ステップS150にてNO)、処理は終了する。
ステップS152にて、制御部15として動作するCPU42は、表示部12として動作するLCD62にマクロボタンの名称を登録するための画面を表示させる。画面が登表示されると、ユーザは、LCD62にマクロボタンの名称を登録するための画面が表示されたことに応じて、マクロボタンの名称を表わす情報をキー26あるいはLCD62に入力する。情報が入力されると、CPU42は、ステップS146の要件を満たす連続キーのうち命令を表わす情報を、記憶部16として動作するメモリ28に記憶させる。ステップS146の要件を満たす連続キーのうち命令を表わす情報は、時間の間隔を表わす情報およびマクロボタンの名称の情報と共に、記憶部16に記憶される。時間の間隔を表わす情報は、履歴情報が含む制御信号の送信の時刻に基づいて、制御部15として動作するCPU42が決定する。マクロボタンの名称の情報は、ユーザが操作部13として動作するキー26あるいはLCD62に入力した情報である。命令を表わす情報の順序は、連続キーにおける命令の順序に従う。本実施の形態の場合、ステップS146の要件を満たす連続キーは命令の順序が同一なので、連続キー同士で命令の順序に相違はない。これにより、制御部15として動作するCPU42と操作部13として動作するキー26あるいはLCD62とは、履歴情報の組合せと同一の順序で同一の制御を実施する命令の組合せを表わすように、マクロ情報を作成することとなる。これらの処理が、マクロボタンを登録するための処理である。
図9を参照して、リモコン装置10で実行されるプログラムは、連続キーの探索に関し、以下のような制御を実行する。
ステップS160にて、制御部15として動作するCPU42は、1つの連続キーを構成する履歴情報を読出す。
ステップS162にて、制御部15として動作するCPU42は、次の要件を満たす2つの履歴情報のうち、命令された順序が先の履歴情報が表わす命令について、順序を入れ替えることが可能な命令か否かを判断する。第1の要件は、優先度に応じたバッファへの登録が実施されていないという要件である。「優先度に応じたバッファへの登録」については後述する。第2の要件は、第1の要件を満たす履歴情報のうちで命令された順序が1番目または2番目の命令を表わすという要件である。順序を入れ替えることが可能な命令と判断した場合には(ステップS162にてYES)、処理はステップS164へと移される。もしそうでないと(ステップS162にてNO)、処理はステップS166へと移される。
ステップS164にて、制御部15として動作するCPU42は、ステップS162にて読出された履歴情報を、優先度に応じてバッファに登録する。本実施の形態の場合、ステップS162にて履歴情報として読出された命令の組合せがメモリ28にあらかじめ記憶された組合せ用のデータベースに含まれている場合、そのデータベースの組合せに優先度は従う。ステップS162にて履歴情報として読出された命令の組合せが組合せ用のデータベースに含まれていない場合、命令があった順序に優先度は従う。
ステップS166にて、制御部15として動作するCPU42は、ステップS162にて読出した履歴情報をバッファに登録する。ステップS164とステップS166とに示す処理が、上述した「優先度に応じたバッファへの登録」である。
ステップS168にて、制御部15として動作するCPU42は、1つの連続キーにおける履歴情報のうち最後の情報が読出されたか否かを判断する。最後の履歴情報が読出されたと判断した場合には(ステップS168にてYES)、処理はステップS170へと移される。もしそうでないと(ステップS168にてNO)、処理はステップS162へと移される。
ステップS170にて、制御部15として動作するCPU42は、連続キーがすべて読出されたか否かを判断する。連続キーがすべて読出されたと判断した場合には(ステップS170にてYES)、処理はステップS172へと移される。もしそうでないと(ステップS170にてNO)、処理はステップS160へと移される。
ステップS172にて、制御部15として動作するCPU42は、次に述べる連続キーを除き、ステップS164またはステップS166にてバッファに登録された履歴情報を削除する。その連続キーとは、同じ内容のキーが2つ以上ある連続キーのうち、先にバッファに登録されたキーである。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、リモコン装置10の動作について説明する。
第1通信部14は制御信号を送信する(ステップS100)。制御信号が送信されると、制御部15は、日時などを取得する(ステップS102)。
日時などが取得されると、制御部15は信号データを読取る(ステップS120)。信号データが読取られると、制御部15は、信号データが表わす命令が登録の対象外か否かを判断する(ステップS122)。この場合、命令が登録の対象であることとすると(ステップS122にてNO)、制御部15は、信号データが表わす命令が相対命令か否かを判断する(ステップS124)。この場合、信号データが表わす命令が相対命令であることとすると(ステップS124にてYES)、制御部15は、バッファから設定値データを読取る(ステップS126)。設定値データが読取られると、制御部15は、設定値を表わす履歴情報を作成する(ステップS128)。
履歴情報が作成されると、制御部15は、記憶部16に履歴情報を記憶させる(ステップS132)。
履歴情報が記憶部16に記憶されると、制御部15は、記憶部16から履歴ファイルを読込む(ステップS140)。履歴ファイルが読込まれると、制御部15として動作するCPU42は、履歴ファイルから連続キーを検索する(ステップS142)。
連続キーが検索されると、制御部15は、1つの連続キーを構成する履歴情報を読出す(ステップS160)。履歴情報が読出されると、制御部15は、命令された順序が先の履歴情報が表わす命令について、順序を入れ替えることが可能な命令か否かを判断する(ステップS162)。この場合、順序を入れ替えることが可能とすると(ステップS162にてYES)、制御部15は、ステップS162にて読出された履歴情報を、優先度に応じてバッファに登録する(ステップS164)。
履歴情報がバッファに登録されると、制御部15として動作するCPU42は、1つの連続キーにおける履歴情報のうち最後の情報が読出されたか否かを判断する(ステップS168)。当初、最後の履歴情報は読出されないので(ステップS168にてNO)、ステップS162からステップS168までの処理が繰返される。
その後、最後の履歴情報が読出されたとすると(ステップS168にてYES)、制御部15は、連続キーがすべて読出されたか否かを判断する(ステップS170)。当初、まだ読出されていない連続キーが存在するとすると(ステップS168にてNO)、ステップS160からステップS170までの処理が繰返される。
その後、連続キーがすべて読出されると(ステップS170にてYES)、制御部15は、同じ内容のキーが2つ以上ある連続キーのうち先にバッファに登録されたキーを除き、バッファに登録された履歴情報を削除する(ステップS172)。
履歴情報が削除されると、制御部15は、同一の命令の組合せを表わしかつ閾値を越える数の連続キーがあるか否かを判断する(ステップS146)。この場合、同一の命令の組合せを表わしかつ閾値を越える数の連続キーがあるとすると(ステップS146にてYES)、制御部15は、表示部12にマクロボタンを登録するための画面を表示させる(ステップS148)。図10は、マクロボタンを登録するための画面の図である。
画面が表示されると、制御部15は、ユーザが操作部13のうち「OK」キーを押したか否かを判断する(ステップS150)。この場合、ユーザが「OK」キーを押したとすると(ステップS150にてYES)、制御部15は、マクロボタンを登録する(ステップS152)。図11は、マクロボタンの名称を登録するための画面の図である。
図12は、記憶部16として動作するメモリ28に記憶されたマクロボタンの内容を表わす概念図である。マクロボタンとして記憶される情報は、マクロボタンのボタン名を表わす情報と、時間の間隔を表わす情報と、命令を表わす情報とを含む。「第1ボタン」から「第5ボタン」までの欄が命令を表わす。「第1ボタン」から「第5ボタン」までの欄に記載された命令のうち、「END」と記載された欄はマクロボタンとして登録された命令の末尾を表わす情報である。
その後、いったんリモコン装置10の電源が切断された後に、リモコン装置10に電源が投入されたとする。制御部15は、立上げ処理を実施する(ステップS110)。立上げ処理が実施されると、制御部15は、履歴情報を記憶部16から読込む(ステップS112)。履歴情報が読込まれると、制御部15は、アイコンの優先順位を決定する(ステップS114)。アイコンの優先順位が決定されると、制御部15は、その優先順位に応じてLCD62にアイコンを表示させる(ステップS116)。アイコンが表示されると、ステップS100〜ステップS104の処理が繰返される。
以上のようにして、本実施の形態に係るリモコン装置は、履歴情報を保存できる。また、本実施の形態に係るリモコン装置は、保存された履歴情報を基に、よく実施する操作を1つのアイコンにアサインする。よく実施する操作が1つのアイコンにアサインされるので、単一のリモコン装置であっても、1度の指令により複数の機器を連携して動作させることができる。
また、本実施の形態に係るリモコン装置は、履歴情報にしたがって、一番よく選択するアイコンをLCDの一番上に表示させる。これにより、操作性が向上する。その結果、便利なマルチリモコン装置として動作するリモコン装置を提供することができる。
また、本実施の形態に係るリモコン装置は、制御信号の送信の時刻と制御信号が表わす命令と同じ制御をする命令のいずれかとを対応付けることにより、履歴情報を作成し、履歴情報の組合せと同一の順序で同一の制御を実施する命令の組合せを表わすように、マクロ情報を作成する。これにより、ユーザが本当に日常行なう制御をマクロ情報として登録できる。たまたま何度か繰返された制御は登録されない。その結果、ユーザが本当に日常実施する制御を1度の指令により実施するリモコン装置を提供できる。
また、本実施の形態に係るリモコン装置は、同一の命令の組合せを表わす履歴情報の組合せの数が閾値を超えると、マクロ情報を作成する。履歴情報の組合せの数が閾値を超えるか否かの判断は容易に実施できる処理である。これにより、複雑な制御を行うことなく、ユーザが日常行なう制御をマクロ情報として登録できる。その結果、複雑な制御を行うことなく、ユーザが日常実施する制御を1度の指令により実施するリモコン装置を提供できる。
なお、本実施の形態の第1の変形例にかかるリモコン装置は、制御する機器ごとにアイコンを表示してもよい。図13は、制御する機器ごとにアイコンが表示される場合のLCD62の画面を表わす図である。
また、本実施の形態の第2の変形例にかかるリモコン装置は、ステップS146にて、同一の命令の組合せを表わすという要件と閾値を越える数の連続キーがあるという要件と満たす連続キーがあるか否かを判断してもよい。この場合、リモコン装置は、ステップS152にて命令を表わす情報を記憶部16に記憶させるにあたり、命令を表わす情報の順序を任意の基準に従って決定できる。その基準の例には、連続キーのうち制御信号の送信があった日時が最も新しい連続キーにおける命令の順序に従うという基準が含まれる。これにより、制御部15として動作するCPU42と操作部13として動作するキー26あるいはLCD62とは、連続キーが表わす命令の組合せと同じ制御をする命令の組合せを表わすように、マクロ情報を作成することができる。その結果、ユーザが実施する制御を1度の指令により実施するリモコン装置を提供できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 リモコン装置、12 表示部、13 操作部、14 第1通信部、15 記憶部、16 制御部、17 第2通信部、20 テレビ、22 コントロールIC、24 タッチパネル装置、26 キー、28 メモリ、30 エアコン、32 LED、40 照明、42 CPU、44 LAN通信部、46 I/O、48 LCDコントローラ、50 LANモデム、60 通信網、52 タッチパネルI/F、62 LCD。