JP4714131B2 - 放流渠のし渣掻き寄せ装置 - Google Patents
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Description
本発明は、放流渠の流入口周りに設置されるし渣掻き寄せ装置に関するものである。
下水処理場の沈殿池施設において、従来から、大雨等により下水の流入量が多くなった場合には、そのまま沈殿池からオーバーフローさせ、放流渠を介して無処理で河川や海に放流する措置が採られてきた。なお、合流式下水道においては、大雨時に、雨水吐き室で分水して河川や海に放流する措置が採られており、その場合、雨水吐き室の越流堰に下水中のし渣を捕捉するバースクリーンを設けることがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−209434号公報
沈殿池施設での放流渠は、その流入口が、コンクリート床面に縦孔として形成されることが多く、従来のバースクリーン構造での適用が困難となり、そのため、し渣を除去することなく下水を河川等に放流していたのであるが、たとえ大雨の非常時とはいえ、し渣を含んだまま河川等に放流することは環境汚染の点で好ましいことではない。
本発明は、以上のような問題を解決するために創作されたものであり、縦孔からなる放流渠の流入口において、簡易な構造でし渣の流入を防止できる放流渠のし渣掻き寄せ装置を提供することを目的としている。
本発明は、前記課題を解決するため、縦孔からなる放流渠の流入口を全周にわたって囲むように立設され、側面をスクリーン面とする横引き式のバースクリーンと、このバースクリーンの内側空間に配設され、バースクリーンが捕捉したし渣を掻き寄せるレーキと、を備えることを特徴とする放流渠のし渣掻き寄せ装置とした。
また本発明では、前記放流渠の流入口は、平面視して矩形状を呈し、前記バースクリーンは、矩形枠状のバーを有して4つのスクリーン面を構成し、前記レーキは、平行をなす一方の一対のスクリーン面に沿って往復動して、前記一方の一対のスクリーン面上のし渣を同時に掻き寄せる構成としたことを特徴とする放流渠のし渣掻き寄せ装置とした。
また本発明では、平行をなす他方の一対のスクリーン面の内の少なくとも1つのスクリーン面に対して間隔を空けて対向するように、し渣拡散防止板を立設したことを特徴とする放流渠のし渣掻き寄せ装置とした。
本発明によれば、縦孔からなる放流渠の流入口に対し、簡易な構造でし渣の流入を防止できる。
図1ないし図3はそれぞれ本発明に係るし渣掻き寄せ装置の平面図、外観斜視図、平面作用図である。これらの図において、放流渠の流入口Hは、例えば沈殿池施設のコンクリート床面に縦孔として形成されており、その開口形状は平面視矩形状を呈している。大雨等により沈殿池からオーバーフローした下水は、この放流渠の流入口Hに流れ込んで河川や海に放流される。
し渣掻き寄せ装置1は、縦孔からなる放流渠の流入口Hを全周にわたって囲むように立設され、側面をスクリーン面S1〜S4とする横引き式のバースクリーン2と、このバースクリーン2の内側空間に配設され、バースクリーン2が捕捉したし渣を掻き寄せるレーキ3と、を備える。
バースクリーン2は、矩形枠状の平板からなるバー2Aを上下方向に所定間隔を空けて並設した、いわゆる横引き式のスクリーンである。各バー2Aは、その板面が水平面をなすように取り付けられ、例えば四隅において連結バー4を介して互いに連結される。最下段のバー2Aは、流入口Hの縁周りのコンクリート床面に設置される。図では、流入口Hの開口形状を長方形からなる矩形とした場合を示しており、これに合わせてバー2Aも長辺部と短辺部とを有した矩形枠となっている。これによりバースクリーン2は、長辺部側のスクリーン面S1、S2と、短辺部側のスクリーン面S3、S4とを構成する。
レーキ3は、バースクリーン2の内側空間において、バー2Aの短辺部と平行となるように配設された平板状の部材であり、バースクリーン2の目開部2Bのピッチで上下方向に並設され、連結バー5を介して互いに連結されている。レーキ3の両端は、し渣を掻き寄せるために、スクリーン面S1、S2から外側に突出している。
レーキ3には、駆動連結部材6の一端が取り付けられる。駆動連結部材6は、バー2Aの長辺部と平行に延設されて、スクリーン面S3の目開部2Bを通ってバースクリーン2の外部に臨み、他端がレーキ3の駆動源を構成するシリンダ7のロッド7aに接続されている。なお、放流渠の流入口Hが複数ある場合には、図3に示すように、両軸式のシリンダ7を用いることで、1つの駆動源で2つのし渣掻き寄せ装置1に対応させることも可能である。また、図示はしないが、駆動連結部材6やロッド7aの直線移動をガイドするガイド部材がバースクリーン2やコンクリート床面等に適宜に設けられる。
図3を用いてし渣掻き寄せ装置1の作用を説明すれば、先ず、流入口Hを全周にわたって囲むようにバースクリーン2が立設されているため、し渣が流入口Hに流れ込むことを防止できる。そして、シリンダ7の駆動によりレーキ3を往復動させて(a)と(b)の状態を繰り返すことにより、スクリーン面S1、S2上のし渣をスクリーン面S3側とスクリーン面S4側とに向けて掻き寄せる。これにより、スクリーン面S1、S2における目詰まりが防止され、下水の流入量の低下が抑制される。勿論、スクリーン面S3、S4には掻き寄せ機能がないため、スクリーン面S3、S4にはし渣が蓄積しやすくなり、その分、下水の流入量は低下する。しかし、大雨が長期間にわたって続くことはなく、放流渠への下水の流入はあくまで非常時として比較的短時間に設定されていることが殆どである。そのため、一部のスクリーン面のし渣をそのまま放置したとしてもさほど問題とはならない。
以上のように、縦孔からなる放流渠の流入口Hを全周にわたって囲むように立設され、側面をスクリーン面S1〜S4とする横引き式のバースクリーン2と、このバースクリーン2の内側空間に配設され、バースクリーン2が捕捉したし渣を掻き寄せるレーキ3と、を備えるし渣掻き寄せ装置1によれば、縦孔からなる放流渠の流入口Hに対し、簡易な構造でし渣の流入を防止できる。
また、本実施形態のように、放流渠の流入口Hが平面視して矩形状を呈する場合において、バースクリーン2は、矩形枠状のバー2Aを有して4つのスクリーン面S1〜S4を構成し、レーキ3は、平行をなす一方の一対のスクリーン面S1、S2に沿って往復動して、これらスクリーン面S1、S2上のし渣を同時に掻き寄せる構成とすれば、部品点数が少なく、構成が簡単で組み付けの容易なし渣掻き寄せ装置1を実現できる。
また、平行をなす他方の一対のスクリーン面、すなわちスクリーン面S3、S4の内の少なくとも1つのスクリーン面に対して間隔を空けて対向するように、し渣拡散防止板8を立設すれば、レーキ3で掻き寄せたし渣を拡散させることなく、効率よくスクリーン面S3、S4側に導くことができる。図では、し渣拡散防止板8をスクリーン面S3、S4の両方に対応させて設けた場合を示している。し渣拡散防止板8は、例えば平板状の部材やバースクリーン、パンチングメタルなどから選択され、コンクリート床面に立設される。つまり、し渣拡散防止板8とは、し渣の通過を阻止できる面状体であれば、平板に限らず、バースクリーンやパンチングメタルなどの目開部を有したものも含まれる。
「変形例」
し渣掻き寄せ装置1の変形例について図4ないし図7を参照して説明する。図4は変形例に係るし渣掻き寄せ装置の平面図、図5、図6はそれぞれ図4におけるA−A断面図、B−B断面図、図7は作用平面図である。
し渣掻き寄せ装置1の変形例について図4ないし図7を参照して説明する。図4は変形例に係るし渣掻き寄せ装置の平面図、図5、図6はそれぞれ図4におけるA−A断面図、B−B断面図、図7は作用平面図である。
この変形例は、バースクリーン2の構造については図1、図2に示したものと同一であるが、レーキ3の構造については主に次の2点の特徴部を有している。1つ目は、レーキ3の往復動方向に関してレーキ3を複数設けたことにより、レーキ3の移動ストロークを小さくしたこと、2つ目は、レーキ3を一方向に移動させるときには、その先端をスクリーン面S1、S2から突出させ、他方向に移動させるときには、その先端をスクリーン面S1、S2から突出させない構造としたことにより、し渣を一方向のみに掻き寄せる構成としたことである。なお、これら2つの構成は、図1、図2に示したし渣掻き寄せ装置1に対してそれぞれ独立して付与することも勿論可能である。
先ず、レーキ3の往復動方向に関して図4に示すようにレーキ3A、3B、3Cを設ける構成とすれば、レーキ3を単体として設けた場合に比べ、各レーキ3A、3B、3Cの移動ストロークが小さくて済む。これにより、レーキ3の駆動源として容量の小さいもので対応でき、経済的なし渣かき寄せ装置1となる。
次いで、前記した2つ目の構成について具体的に説明する。シリンダ7のロッド7aに接続された駆動連結部材6は、図5に示すように、バースクリーン2の上部、下部にそれぞれ位置し、レーキ3の往復動方向に延設される上アーム6Aと下アーム6Bとを有した形状からなる。上アーム6Aと下アーム6Bとの間には3つの支軸11が鉛直に取り付けられており、各支軸11にレーキ3(レーキ3A〜3C)が回動可能に取り付けられる。
図1、図2の場合、単体のレーキ3でスクリーン面S1、S2の両面に対応させていたが、この変形例では、図6に示すように、レーキ3は、スクリーン面S1、スクリーン面S2の一方のみに対応した分割式のものとなっている。レーキ3は、スクリーン面S1側に対応するものとスクリーン面S2側に対応するものとが交互に積み重ねられ、各基端が支軸11に回動可能に支持される。
上アーム6Aと下アーム6Bとの間には、図4に示すように、支軸11に対するレーキ3の回動を規制するためのストッパ12、13が鉛直状に取り付けられている。ストッパ12は、レーキ3が一方向に移動するときのレーキ3の回動を規制する機能を担い、ストッパ13は、レーキ3が他方向に移動するときのレーキ3の回動を規制する機能を担う。
以上により、図7(a)のように、レーキ3が一方向(図における右側)に移動するとき、レーキ3はバースクリーン2との摩擦やし渣を掻き寄せるときの抵抗を受けることにより、スクリーンS1側のレーキ3については支軸11を中心に図における時計回りに回動し、スクリーンS2側のレーキ3については支軸11を中心に図における反時計回りに回動する。そしてレーキ3がストッパ12に当接することにより、レーキ3の回動が規制され、一方向に移動する際のレーキ3の回動角度が維持される。この状態では、レーキ3の先端がスクリーン面S1、S2から突出するので、し渣がスクリーン面S3側に掻き寄せられる。
図7(b)のように、レーキ3が他方向(図における左側)に移動するときには、レーキ3はバースクリーン2との摩擦を受けることにより、スクリーンS1側のレーキ3については支軸11を中心に図における反時計回りに回動し、スクリーンS2側のレーキ3については支軸11を中心に図における時計回りに回動する。そしてレーキ3がストッパ13に当接することにより、レーキ3の回動が規制され、他方向に移動する際のレーキ3の回動角度が維持される。この状態では、レーキ3の先端がスクリーン面S1、S2から突出しないので、し渣は掻き寄せられない。
このように、スクリーン面S1、S2において一方向のみにし渣を掻き寄せる構成を採用すれば、し渣の寄せ集め位置を限定しやすくなり、し渣の拡散を効果的に防止できることとなる。
以上、本発明について好適な実施形態を説明した。レーキ3の往復駆動手段については様々な手法を採ることができ、例えば駆動源としてモータを用い、その回転運動をクランク機構を介してレーキ3の往復動運動に換える構造としてもよい。また、対象となる放流渠も、沈殿池施設のものに限定されるものではない。
1 し渣掻き寄せ装置
2 バースクリーン
2A バー
3 レーキ
8 し渣拡散防止板
H 放流渠の流入口
S1〜S4 スクリーン面
2 バースクリーン
2A バー
3 レーキ
8 し渣拡散防止板
H 放流渠の流入口
S1〜S4 スクリーン面
Claims (3)
- 縦孔からなる放流渠の流入口を全周にわたって囲むように立設され、側面をスクリーン面とする横引き式のバースクリーンと、
このバースクリーンの内側空間に配設され、バースクリーンが捕捉したし渣を掻き寄せるレーキと、
を備えることを特徴とする放流渠のし渣掻き寄せ装置。 - 前記放流渠の流入口は、平面視して矩形状を呈し、
前記バースクリーンは、矩形枠状のバーを有して4つのスクリーン面を構成し、
前記レーキは、平行をなす一方の一対のスクリーン面に沿って往復動して、前記一方の一対のスクリーン面上のし渣を同時に掻き寄せる構成としたことを特徴とする請求項1に記載の放流渠のし渣掻き寄せ装置。 - 平行をなす他方の一対のスクリーン面の内の少なくとも1つのスクリーン面に対して間隔を空けて対向するように、し渣拡散防止板を立設したことを特徴とする請求項2に記載の放流渠のし渣掻き寄せ装置。
Priority Applications (1)
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JP2006328920A JP4714131B2 (ja) | 2006-12-06 | 2006-12-06 | 放流渠のし渣掻き寄せ装置 |
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JP2006328920A JP4714131B2 (ja) | 2006-12-06 | 2006-12-06 | 放流渠のし渣掻き寄せ装置 |
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